シンハラ語のECの商品説明と越境

長谷川 奈津
長谷川 奈津
シンハラ語のECの商品説明と越境

この記事のポイント

  • ✓シンハラ語のEC商品説明・問い合わせ対応を在宅の仕事にする方法を
  • ✓定型化できる部分とできない部分に分けて整理します
  • ✓テンプレート化で単価を守る手順

ECの商品説明の翻訳は、単価の割に量が出るので、シンハラ語のような希少言語では貴重な収入源になります。ただし、この仕事には落とし穴があります。「商品説明を訳してください」という一言の依頼の中に、機械的に処理できる部分と、絶対に機械的に処理してはいけない部分が混ざっているからです。この二つを分けずに一括の単価で受けると、必ず消耗します。この記事では、シンハラ語が使える人が越境EC向けの商品説明や問い合わせ対応を在宅の仕事にするとき、どこまでを定型化して単価を守り、どこから先を別料金にすべきかを、実務の順番で整理します。語学の学習法や資格の取り方は扱いません。

シンハラ語圏向けECの依頼は、どこから発生しているのか

シンハラ語の翻訳需要そのものが、どういう性質のものかを先に押さえておきます。多言語翻訳を扱う事業者の案内には、この言語の位置づけが端的にまとめられています。

シンハラ語はスリランカでタミル語とともに公用語になっており、話者数は約1300万人。シンハラ語と最も近い言語はモルディブの公用語のディブェヒ語で、インド=アーリア後の下位語群を形成しています。インターブックスでは世界85言語2500名以上の翻訳者を抱え、25年以上の多言語翻訳とDTPの豊富な経験と実績があります。 出典: interbooks.co.jp

話者数の規模から考えると、シンハラ語圏だけを狙った大規模な越境ECは、まだ主流ではありません。それでも依頼が発生するのには、はっきりした理由があります。

ひとつめは、日本に住むスリランカ出身者に向けた販売です。食品、日用品、通信サービス、送金サービス、中古車。日本国内で暮らす人に向けた案内をシンハラ語でも出したい、という依頼が出ます。これは越境というより国内向けの多言語対応です。読み手が実在し、購入まで直結するため、翻訳の質が売上に直接効きます。

ふたつめは、スリランカ向けの輸出です。日本の中古車、機械部品、化粧品、健康食品は、現地に一定の需要があります。販売のページや取扱説明、問い合わせのやりとりで言語が必要になります。

みっつめは、逆方向の輸入です。スリランカの紅茶、香辛料、宝石、衣料品を日本で売る事業者が、現地の仕入先とやりとりする場面です。この場合、訳す対象は商品説明だけでなく、仕入の交渉や条件確認まで広がります。

よっつめは、多言語対応の一環としてシンハラ語が入るケースです。観光、宿泊、交通、行政サービスのオンライン窓口で、対応言語の一覧にシンハラ語を加える動きがあります。EC的な予約・決済の画面が対象になるため、実質的にEC翻訳と同じ作業になります。

発注の形は三つに分かれる

依頼の形は、単発、継続、そして常駐に近い形の三つに分かれます。

単発は、商品ページを何点分か訳して終わりです。分量が読めるので見積もりが簡単ですが、続きません。

継続は、新商品が出るたびに追加分を訳す形です。ここに入れると安定します。定型部分のテンプレートが効いてくるのもこの形です。

常駐に近い形は、商品説明に加えて問い合わせ対応まで含むものです。月ぎめの契約になることが多く、対応範囲と時間帯を決める必要があります。単価は高くなりますが、拘束が発生します。

商品説明は「定型」と「非定型」に割れる

ここが、この仕事の中心です。

商品ページの文章を一枚の塊として見ると、値付けを間違えます。実際には、性質のまったく違う要素が同じページに同居しています。

定型として扱えるのは、次のような要素です。寸法、重量、容量、材質、色。型番と規格名。同梱物の一覧。配送の方法と日数。返品と交換の条件。支払い方法。保証の期間。注意書きの定型文。これらは商品が変わっても構造が変わらないので、一度訳せば次から使い回せます。

定型にできないのは、次のような要素です。商品名そのもの。キャッチコピー。使う場面の描写。素材の質感や香りの表現。他社製品との違いの説明。ブランドの物語。食品の味の表現。これらは商品ごとに考える必要があり、単語の置き換えでは成立しません。

分量で見ると、商品ページの文字数の六割から七割が定型部分に該当することが多く、残りが非定型です。ところが、作業時間で見ると比率は逆転します。定型部分は慣れれば数分で処理でき、非定型部分に時間の大半が消えます。

つまり、文字単価だけで受けると、定型部分の多い商品では儲かり、非定型部分の多い商品では割れます。同じ単価で受け続ければ平均するのではないかと思われるかもしれませんが、実際には非定型部分の多い商品ばかりが集まってくる、ということが起きます。依頼者は、簡単な商品を先に自社で処理し、難しいものを外に出すからです。

定型部分をどう仕組み化するか

定型部分の処理は、翻訳ではなく編集の作業に近づけます。

まず、対訳のテンプレートを作ります。表計算ソフトで、日本語の項目名とシンハラ語の訳を対にした表を作り、案件ごとに使い回します。「送料無料」「在庫あり」「お届けまで三日から五日」「未開封に限り返品可」といった表現は、一度決めた訳を毎回同じ形で使います。表記が揺れると、同じ店の中で言い方が変わり、読み手は不信を持ちます。

次に、数値と単位の扱いを決めます。長さ、重さ、容量の単位をどう書くか。小数点と桁区切りの記号をどうするか。価格の通貨表記をどうするか。日付の順序をどうするか。これらは商品説明の中に大量に出てくるので、最初に決めておかないと後から全部直すことになります。

そして、置換で処理できる部分と、人が判断する部分を分けます。テンプレートに沿った項目は一括で埋め、残った部分だけを読む。この形にすると、一商品あたりの処理時間が大きく下がります。

この作業は表計算ソフトの上で行うのが効率的です。関数と参照を使える人ほど速くなるので、MOS Excel(Microsoft Office Specialist)で扱われるような基本操作を押さえておくと、単純作業の時間が目に見えて減ります。納品の資料や提案書を整える場面ではMOS PowerPoint(Microsoft Office Specialist)の範囲が役に立ちます。言語の力だけでなく、事務処理の道具を使えることが、この仕事では単価に直結します。

非定型部分の値付け

非定型部分は、時間で受けるか、点数で受けるかのどちらかにします。

時間で受ける場合は、「一時間あたりいくらで、この商品群なら想定何時間」という形で見積もりを出します。超過しそうなときに事前に連絡する運用にしておけば、依頼者も納得します。

点数で受ける場合は、「商品名とキャッチコピーと説明文の書き起こしで、一商品あたりいくら」と決めます。定型部分は別立てで「一商品あたりいくら」と安く設定し、二つを足して見積もりにします。

この二段階の見積もりを出すこと自体に効果があります。依頼者は、なぜ商品によって金額が違うのかを理解できるようになり、値切る先が「定型部分をこちらで用意すれば安くなるか」という建設的な方向に変わります。

問い合わせ対応まで含める場合

商品説明の翻訳から、購入者の問い合わせ対応へ広がる依頼は珍しくありません。むしろ、これが継続収入になりやすい形です。

ただし、対応範囲を決めずに始めると、生活が侵食されます。決めるべきことは四つです。

対応する時間帯。スリランカと日本には時差があり、スリランカ標準時は日本より三時間三十分遅れます。この三十分が抜け落ちた予定表をよく見ます。相手国の営業時間に合わせるのか、日本時間で受けるのかを決めてください。

返信の期限。「営業日の翌日までに一次返信」といった線を引きます。即時対応を求められる契約は、単価を大きく上げないと成立しません。

対応の範囲。商品の説明までなのか、返品や返金の判断まで含むのか。判断を含むなら、こちらの権限がどこまでかを書面で決めます。権限のない判断を求められる状態が最も危険です。

エスカレーションの先。答えられない問い合わせが来たときに、誰に渡すのか。渡す先が決まっていないと、こちらが抱え込むことになります。

対応の型を作っておくと負荷が下がります。よくある問い合わせの返信文を、あらかじめシンハラ語で用意しておく。配送状況、在庫、サイズの確認、返品の手順。この四つで問い合わせの大半が占められます。定型文を用意するのは手抜きではなく、応答時間を短くする仕組みです。

画面に載せたときに崩れないかを確認する

シンハラ文字は、子音字に母音の記号が上下左右から結合する構造を持っています。この結合の処理は環境によって挙動が変わり、テキストとしては正しいのに、商品ページに載せた瞬間に記号がずれて表示されることがあります。ECの案件では、この確認を怠ると、公開後に読み手から指摘が来ます。

確認しておく項目は四つです。ひとつめは、そのサイトで使われているフォントがシンハラ文字を持っているかどうか。持っていない場合、代替のフォントに置き換わって字形が変わります。ふたつめは、行の高さです。シンハラ文字は上下に伸びる記号が付くため、日本語や英語を前提に組まれた行の高さでは、記号が切れることがあります。みっつめは、ボタンやタブのように幅が固定された部分です。訳文が長いとはみ出すか、途中で切れます。よっつめは、検索と絞り込みの機能です。入力方式によって内部の文字の並びが変わると、検索に引っかからなくなります。

対策は単純で、納品前に実際の画面で表示を見せてもらうことです。それができない場合は、代表的な一文だけを先に登録してもらい、画面写真を送ってもらいます。この一手間で、公開後の全面差し替えを避けられます。作業のたびに毎回やる必要はなく、そのサイトで初めて作業するときに一度確認すれば済みます。

商品名の扱いも先に決めます。日本語の商品名をシンハラ文字に転写するのか、ラテン文字のまま残すのか、両方を併記するのか。検索のされ方が変わる部分なので、依頼者と合意してから進めます。型番や規格名は原則としてそのまま残すのが安全ですが、読み手が読めない文字列だけが並ぶと不安を与えるため、補足を添えるかどうかも決めておきます。

返品や交換の条件、保証の範囲、個人情報の取り扱いといった規約に近い文章は、商品説明とは別に扱ってください。これらは一度訳せば長く使われるかわりに、訳し方を誤ると購入者との間で解釈の食い違いが生じます。原文の日本語が曖昧な場合は、こちらで意味を補って訳すのではなく、どちらの意味かを依頼者に確認します。曖昧なまま訳すと、曖昧さがこちらの責任になります。規約の翻訳は分量が少なくても慎重さが要るため、商品説明と同じ単価では受けないほうが安全です。

納期と分量の管理

ECの案件は、一件あたりが小さく、件数が多いという特徴があります。だからこそ、納期の管理を仕組みにしておかないと、常に追われる状態になります。

まず、一日に処理できる商品数を実測します。定型部分のテンプレートが揃っている分野なら、一日あたり処理できる点数は想像よりずっと多くなります。逆に、初めて扱う分野では、用語を調べる時間が乗るため半分以下に落ちます。この差を把握しないまま「一週間で百点」と請けると、途中で破綻します。

次に、分割納品を提案します。全点を一度に納めるより、区切りごとに出したほうが依頼者は早く確認を始められますし、こちらも方向性の誤りを早い段階で見つけられます。最初の十点を納めて確認をもらってから残りに進む、という進め方が、手戻りを最小にします。

そして、繁忙の波を先に聞いておきます。ECには季節の波があり、新商品の投入時期やセールの前後に依頼が集中します。年間のどこが忙しいかを最初に確認しておけば、他の案件との重なりを避けられます。

表示に関わる規制は、断定しないで確認する

これ、知らない人が本当に多いのですが、商品説明の翻訳は、単なる言語の作業ではなく、表示の作業です。表示には規制がかかります。

日本国内で販売する商品の広告や表示については、景品表示法が不当な表示を禁じています。医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器については、医薬品医療機器等法(薬機法)が効能や効果の表現を規制しています。食品については、食品表示法や健康増進法に関わる論点があります。

ここで重要なのは、翻訳者の立場では「この表現が適法かどうか」を判断できないということです。判断は販売者の責任であり、必要なら弁護士や専門の窓口に確認すべき事項です。

とはいえ、翻訳者が完全に無関係かというと、そうではありません。日本語の原文が慎重に書かれているのに、訳文で踏み込んだ表現になってしまうことがあります。「体調を整える」を「病気が治る」に相当する言い回しで訳してしまう、というような事故です。原文より強い表現にしないという原則を守り、迷った箇所は依頼者に確認する。この二つが、翻訳者側でできる対処です。

相手国側の規制は、さらに確認が必要です。輸入の可否、表示の義務、成分の規制は国ごとに違います。スリランカ向けに販売する場合の要件は、現地の規制当局や、日本側ではJETROのような機関が公開している情報で確認するのが出発点になります。ここも、翻訳者が「大丈夫です」と言ってよい領域ではありません。確認が要る、と伝えるのが正しい対応です。

契約書にも、この点を一文入れておくことを勧めます。「本作業は言語面の翻訳であり、表示内容の法令適合性については保証しない」。範囲を書くことは逃げではなく、双方を守る手続きです。

現地の読み手に自然かどうかを確かめる

商品説明の翻訳で、文法の誤りが原因で売れないということはほとんどありません。売れない原因は、たいてい別のところにあります。読み手の生活に合っていない、という理由です。

たとえば、サイズの感覚です。日本の住宅を前提に書かれた家具や家電の説明を、そのまま訳しても、想像してもらえません。数値だけでなく、何と比べてどのくらいかという補足を入れるかどうかで、伝わり方が変わります。食品なら、味の表現がそのまま通じるとは限りません。日本語で「あっさりした」と書かれているものが、相手の食文化ではまったく別の印象になることがあります。

こうした調整をどこまでやるかは、依頼者と決める事項です。原文に忠実に訳すことを求められている案件で勝手に説明を足すと、それはそれで問題になります。気づいた点は「提案」として別に伝え、採用するかは依頼者に決めてもらう。この形にしておけば、越権にもならず、価値も示せます。

長く現地を離れている場合は、言い回しが古くなっていることに自分では気づけません。現地の読み手に確認できる相手を一人確保しておくと、品質が安定します。ただし、第三者に作業の一部を渡すことを契約で禁じている発注者がいるため、再委託の禁止条項が入っていないかを受注前に確認してください。禁止されている場合に無断で渡すと契約違反になります。確認して許可を得たうえで組めば問題は起きません。

請求と税金の扱い

件数の多い案件では、請求の様式を最初に整えておくと、毎月の手間が消えます。案件名、対象の点数、単価の根拠、金額、支払期日、振込先を並べた一枚を作り、次からは数字を入れ替えるだけにします。単価の根拠を明記しておくと、値引きの相談が来たときに「では定型部分の原稿をそちらで用意してください」という建設的な交渉に持ち込めます。

会社員が副業として受ける場合、給与以外の所得が年間二十万円を超えると確定申告が必要になります。これは売上ではなく、経費を引いた後の所得です。翻訳支援のソフト、辞書や資料、通信費の一部は経費になり得ます。住民税は所得税と扱いが違い、二十万円以下でも申告が必要になる場合があるため、詳細は国税庁の案内と自治体の説明で確認してください。海外の事業者から直接報酬を受け取る場合は、送金の手数料と為替の扱いも見積もりに入れておく必要があります。

契約で先に決めておくこと

発注者が組織である場合、2024年11月に施行されたフリーランス保護新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の対象になります。業務の内容、報酬額、支払期日などを書面または電磁的方法で明示することが発注者の義務とされ、成果物の受領日から起算して六十日以内のできる限り短い期間内に報酬を支払うことも義務とされています。

ECの案件で特に確認したいのが、報酬の形です。「売れたら成果報酬で」という提案が来ることがあります。これは翻訳の対価としては筋が悪い。翻訳の質は売上の一要素にすぎず、商品力や価格や広告のほうが売上を左右するからです。成果報酬を受けるなら、固定の最低額を併せて設定してください。

修正の回数も決めます。ECの商品説明は、公開後に「もっと短くしてほしい」「別の言い方に」という要望が繰り返し来ます。「初回納品後、二回までの修正を含む」と書いておけば線が引けます。

納品物の権利についても確認します。訳文の権利を発注者に譲渡する条項が入るのが一般的です。ただし、自分が作った対訳テンプレートや用語集まで丸ごと渡す義務があるかは別の話です。テンプレートは自分の道具なので、成果物とは分けて扱う旨を伝えておくと、次の案件で自分の資産として使えます。

法務手続きを業として扱う資格の範囲は行政書士にまとまっています。自分の契約書を自分で整えるのは自由ですが、他人の契約書作成を有償で請け負う形にする場合は、行政書士法や弁護士法との関係を確認してください。断定できる話ではないので、業務を広げる前に確認が要ります。

現場を長く見てきた立場からの観察

在宅ワークの市場を20年見てきた立場から言えば、EC関連の言語の仕事で長く続く人は、翻訳者としてではなく、運用の担当者として入り込んでいます。

商品説明を訳すだけの関係は、量が減れば終わります。ところが、商品登録の作業まで引き受け、問い合わせの一次対応を持ち、現地の反応を報告するようになると、代えがきかなくなります。依頼者から見れば、言語ができて、なおかつ自社の運用を理解している人は、探しても見つからないからです。

もうひとつの観察は、テンプレートを持っている人が強いということです。同じ分野の案件を三件も受ければ、定型部分の対訳はほぼ揃います。四件目からは、他の人が一日かかる作業を数時間で終えられます。この差が単価の交渉力になります。時間をかけて作った道具は、後から効いてきます。

そして手取りです。ECの案件は、一件あたりの金額が小さく、件数で積み上がる性質があります。だからこそ、間に何社入るかが手取りに直接効きます。中間マージンが乗らない直接の関係なら、依頼者は同じ予算でより多くの商品を頼めますし、受け手の手取りは厚くなります。手数料0%という条件は、一件の差では見えにくく、一年分を積んだときにはっきりした差になります。

案件の探し方と、隣の仕事へのつなげ方

シンハラ語の翻訳という条件だけで案件を探すと、数が出ません。ECの運用業務の中に言語が含まれている募集を見るほうが、当たる確率が高くなります。

商品登録や在庫の更新、ページの整備といった実務はEC運用代行・商品登録のお仕事にまとまっています。募集の書かれ方を見ておくと、自分のプロフィールに何を書けば引っかかるかが逆算できます。売り方そのものに関わる相談の形はEC/D2C・店舗運営コンサルのお仕事が近く、言語ができる人が運用の相談まで受けられるようになると、単価の桁が変わります。言語を教える形に広げるなら翻訳・ライティングレッスンのお仕事の募集も確認しておくとよいでしょう。

報酬の水準を判断するときは、文章を扱う職種全体の相場が目安になります。著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、言語の仕事の賃金水準を確認できます。ECの案件はシステムやツールの操作を伴うことが多く、技術寄りの業務が増えてきた場合はソフトウェア作成者の年収・単価相場も見ておくと、単価を引き上げる根拠が作れます。

主要言語のECや翻訳の案件がどう動いているかを知っておくことも役に立ちます。英語翻訳の副業ガイド|TOEIC何点から仕事ができる?と中国語翻訳の副業ガイド|需要が高いジャンルと単価の目安には、案件の探し方と単価の考え方が整理されています。競合の多い言語で確立された手法は、希少言語にもそのまま流用できます。商品ページを検索から見つけてもらう工夫についてはSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場が参考になり、これを理解している翻訳者は、単に訳すだけの人と明確に区別されます。

商品説明の翻訳は、定型と非定型を分けた瞬間に、まったく違う仕事に見えてきます。定型は道具で処理し、非定型に時間を使う。この設計ができれば、希少言語でも量をこなしながら単価を守れます。値段を守るのは交渉術ではなく、作業の設計です。

よくある質問

Q. EC商品説明の翻訳は文字単価で受けてよいですか?

定型部分と非定型部分を分けずに一律の文字単価で受けると割れます。寸法や配送条件などの定型部分は使い回せて作業が軽い一方、商品名やキャッチコピー、素材の質感の描写には時間がかかります。定型部分は一商品あたりの安い固定額、非定型部分は時間または点数で、二段階の見積もりにするのが安全です。

Q. 商品説明に効能や効果を書いてよいか、翻訳者が判断できますか?

できません。医薬品医療機器等法や景品表示法に関わる判断は販売者の責任であり、必要なら弁護士や専門の窓口に確認すべき事項です。翻訳者にできるのは、原文より強い表現にしないことと、迷った箇所を依頼者に確認することです。契約書に「表示内容の法令適合性は保証しない」と書いておくのが実務上の対処になります。

Q. 問い合わせ対応まで引き受けるとき、何を決めておくべきですか?

対応する時間帯、返信の期限、対応の範囲、答えられない案件を渡す先の四つです。スリランカ標準時は日本より三時間三十分遅れる点も予定表に反映してください。配送状況、在庫、サイズ確認、返品手順の四種類で問い合わせの大半が占められるので、定型の返信文を先に用意しておくと負荷が下がります。

Q. 売れたら成果報酬という条件は受けるべきですか?

翻訳の対価としては筋が悪い条件です。売上は商品力や価格や広告に大きく左右され、翻訳の質は一要素にすぎません。成果報酬の要素を入れるなら、固定の最低額を併せて設定してください。フリーランス保護新法では、成果物の受領日から六十日以内の報酬支払いが発注者の義務とされています。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年5月15日最終更新:2026年9月1日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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