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マイナンバー実務検定とは|級ごとの内容と勉強法

@SOHO編集部
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マイナンバー実務検定とは|級ごとの内容と勉強法

この記事のポイント

  • ✓マイナンバー実務検定は
  • ✓マイナンバー制度と番号法の知識を1級から3級で確かめる民間の検定です
  • ✓勉強法と参考にする資料

マイナンバー実務検定は、マイナンバー制度の仕組みと、マイナンバーを扱うときの決まりの知識を確かめる検定です。会社の人事や総務、経理の仕事では、社員の給与や社会保険の手続きでマイナンバーを扱う場面があり、取り扱いを誤ると情報の漏えいにつながります。正しい知識を身につけたい人や、事務の仕事に就くために知識を示したい人が受けています。

この記事では、マイナンバー実務検定の概要を、主催する団体の公式の案内をもとに整理し、級ごとの出題範囲、問題数と合格基準、試験の日程と受験料、受験の方法を説明します。あわせて、級に合った勉強法、参考にする資料、合格したあとの仕事での生かし方も紹介します。

マイナンバー実務検定とは

マイナンバー実務検定は、一般財団法人全日本情報学習振興協会が実施している民間の検定です。国家資格ではなく、合格しても特定の仕事をする資格が与えられるものではありませんが、マイナンバーの取り扱いの知識を体系的に学んだことを示す目安になります。

公式の案内では、3級を「知っておくべき、マイナンバーとマイナンバーカードなどの基本知識など」、2級を「基本知識+実務におけるマイナンバーやマイナンバーカードの利活用と制限など」、1級を「2級の内容+行政及び金融機関の実務を含んだマイナンバーやマイナンバーカードの利活用と制限など」と位置づけています。3級から1級へと、段階を追って知識を深められる作りです。どの級からでも受験できます。

そもそもマイナンバー制度とは

マイナンバーとは、日本に住民票のあるすべての人に1人1つ割り当てられる12けたの番号のことです。正式には個人番号と呼ばれ、社会保障、税、災害対策の3つの分野で、行政の手続きを正確かつ効率よく進めるために使われています。法律の正式な名前は「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」で、番号法、マイナンバー法とも呼ばれます。

会社などの事業者も、社員の源泉徴収票や、健康保険と厚生年金の手続き、雇用保険の手続きなどで、社員やその家族のマイナンバーを書類に記載する必要があります。マイナンバーを含む個人情報は「特定個人情報」と呼ばれ、普通の個人情報よりも厳しい決まりのもとで扱わなければなりません。決められた目的以外に使うこと、必要のない人に渡すこと、必要がなくなったのに保管し続けることは、法律で制限されています。

制度の考え方を理解しておくと、検定の問題の多くは「この使い方は決められた目的の範囲に入るか」「この人に渡してよいか」という判断に帰着することが分かります。条文を丸暗記するより、この2つの問いで考える癖をつけるほうが、応用の問題にも対応できます。

国税庁はマイナンバーに関する事業者向けの案内を国税庁の社会保障・税番号制度のページにまとめています。

級ごとの出題範囲

公式の案内に示されている出題の範囲を、級ごとに整理します。

3級

番号法の背景と概要、総則、個人番号、個人番号カード、特定個人情報の提供の制限、情報提供ネットワークシステム、特定個人情報保護評価、個人情報保護法の特例、監督、法人番号、雑則、罰則、附則、事業者向けのガイドラインなど、2級と同じ項目が並びますが、3級は「番号法に関連する箇所、基本的な部分」が出題範囲とされています。また、公式の案内では、3級は一部の問題が2択であったり、難易度が下がったりすると説明されています。

2級

番号法の各章と、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」が出題の範囲です。会社の実務で、どの場面でマイナンバーを集め、どう保管し、いつ廃棄するのかといった知識が問われます。

1級

2級の範囲に加えて、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(行政機関等編)」と「金融業務における特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」も出題の範囲に含まれます。公式の案内では、この2つのガイドラインから各々5〜10問程度が出題される見込みとされています。行政機関や金融機関の実務まで含めた、幅広い知識が求められます。

公式の案内では、番号法とその関係の法令については、施行されていない部分も出題の範囲に含まれるとされています。法律の改正が続いている分野なので、最新の条文とガイドラインで学ぶことが大切です。

問題数と合格基準、試験の時間

公式の案内による、問題数と試験の時間は次のとおりです。試験の形式はマークシートの方式です。

級 問題数 試験の時間
1級 80問 10時00分〜12時15分
2級 60問 10時00分〜11時45分
3級 50問 10時00分〜11時15分

合格基準は、70%以上の得点で合格です。ただし、問題の難易度によって調整し、70%以下でも合格とする場合があると案内されています。CBTの会場では、開催の日時が異なる場合があります。

試験の日程と受験料

公式の案内に掲載されている試験の日程は、次のとおりです(2026年10月23日に確認)。

回 試験の日 申込の締切
第48回 2026年12月13日(日) 2026年10月29日(木)
第49回 2027年3月14日(日) 2027年1月28日(木)
第50回 2027年7月18日(日) 2027年6月10日(木)

第48回と第49回は、札幌、仙台、東京、横浜、埼玉、千葉、名古屋、大阪、京都、神戸、岡山、福岡の公開の会場に加えて、オンラインでの受験とCBTでの受験ができます。第50回の公開の会場は東京、名古屋、大阪で、オンラインとCBTでの受験もできます。その先の回は、2027年11月と2028年3月の予定で、日付は未定とされています。

受験料は、公式の案内によると次のとおりです(いずれも税込)。

級 一般 学生
1級 11,000円 8,800円
2級 8,800円 7,040円
3級 7,700円 6,160円

受験の方法によって、別に費用がかかります。公開の会場での受験は0円、CBTでの受験は会場の費用として1,500円、オンラインでの受験はカメラの往復の送料として3,000円です。

また、公式の案内では、2027年6月に行われる試験の分から、1級の受験料が14,300円に、2級の受験料が12,100円に改定されると告知されています。受験を考えている人は、申し込む回の受験料を公式の案内で確かめてください。

3級に合格している人が2級に申し込む場合の割引も用意されています。

マイナンバー実務検定「3級」を既に取得している方は、「2級」を昇級特別価格(20%割引)でお申込みできます。 出典: joho-gakushu.or.jp

一度申し込むと取り消しはできず、出席と欠席にかかわらず受験料の支払いの義務が生じると案内されています。日程を確かめてから申し込みます。

受験の3つの方法

マイナンバー実務検定は、3つの方法で受験できます。

公開の会場での受験

決められた日に、各地の会場でマークシートに解答する方法です。受験料のほかに費用はかかりません。受験票に縦4cm、横3cmの写真を1枚貼って持参する必要があり、写真を貼っていないと受験できないと案内されています。

CBTでの受験

CBTとは、テストセンターに用意されたパソコンを使って受験する方式のことです。全国のテストセンターから会場を選べるため、公開の会場が近くにない人にも受けやすい方法です。会場の費用として1,500円がかかります。会場によっては席が埋まっていることもあるため、早めに予約するのが安心です。

オンラインでの受験

自宅などで、パソコンと、協会が貸し出す360度を撮影できるカメラを使って受験する方法です。一般的なパソコンの内蔵のカメラや、視野の狭い市販のカメラは使えないと案内されています。カメラの往復の送料として3,000円がかかります。自宅で受けられる反面、通信の環境や部屋の状態を整える準備が必要です。

級ごとの勉強法

マイナンバー実務検定の勉強は、番号法とガイドラインの理解が中心です。級ごとに、勉強の進め方の目安を紹介します。

3級の勉強法

3級は、マイナンバー制度の基本を理解しているかを確かめる級です。まずは、マイナンバーとは何か、どんな手続きで使われるのか、マイナンバーカードで何ができるのかといった全体像をつかみます。公式の参考書や、協会のサイトにある参考の問題を使い、出題の形式に慣れておきます。

制度に初めて触れる人は、用語の意味から押さえることが大切です。個人番号、特定個人情報、個人番号関係事務(会社が社員のマイナンバーを書類に書いて提出するなどの事務)、本人確認といった言葉の意味を、自分の言葉で説明できるようにしておくと、問題文の理解が速くなります。

2級の勉強法

2級では、会社の実務での扱いを問う問題が増えます。番号法の条文と、事業者向けのガイドラインを読み込み、マイナンバーを集める場面、保管する場面、提供する場面、廃棄する場面ごとに、何をしてよくて何をしてはいけないのかを整理します。

勉強のこつは、実際の事務の流れに沿って覚えることです。たとえば、社員が入社してから退職するまでの間に、会社がいつ、何のためにマイナンバーを集め、どの書類に書き、いつまで保管し、いつ廃棄するのかを、時間の順に書き出してみると、ガイドラインの決まりが頭に入りやすくなります。

1級の勉強法

1級は、2級の範囲に加えて、行政機関と金融機関のガイドラインも問われます。問題数も80問と多く、試験の時間も長くなります。2級の範囲を固めたうえで、2つのガイドラインの特徴を押さえます。金融機関では、口座の開設や証券の取引などでマイナンバーを扱う場面があり、その特有の決まりが出題されます。

1級は細かな知識まで問われるため、参考書を通読するだけでなく、過去の問題や参考の問題を繰り返し解き、間違えた箇所を条文とガイドラインに戻って確かめる勉強が効果的です。

勉強の時間の目安

勉強に必要な時間は、事務の経験や法律の知識によって大きく変わります。会社で社会保険や源泉徴収の事務を担当している人は、実務の知識が下地になるため、条文とガイドラインの読み込みに時間をかければ合格を目指しやすくなります。法律の文章に慣れていない人は、条文の読み方に慣れるまで時間がかかることがあるため、余裕を持って試験の日を選びます。協会は、約5時間30分の動画の講座を、試験と同時に申し込む場合は割引の料金で案内しています。

参考にする資料

勉強に使う資料として、公式の案内では次のものが挙げられています。

  • 1級、2級、3級で必要:番号法、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」
  • 1級、2級で必要:事業者編と金融業務編のガイドラインのQ&A
  • 1級のみ必要:国税庁のホームページ、個人情報保護委員会のホームページのマイナンバーについての情報、「金融業務における特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(行政機関等編)」

ガイドラインは、個人情報保護委員会のホームページで公開されています。事業者編は、個人情報保護委員会の事業者編のガイドラインで読めます。ガイドラインは改正されることがあるため、勉強を始める前に、試験の範囲として示されている版を確かめておきます。

マイナンバー実務検定が向いている人

マイナンバー実務検定は、次のような人に向いています。

  • 会社の人事、総務、経理の部署で働いていて、マイナンバーの取り扱いを任されている人
  • これから事務の仕事に就きたい、または転職したいと考えている人
  • 社会保険労務士や税理士の事務所で、書類の作成の補助をしている人
  • 給与の計算や年末調整の事務を、在宅で請け負いたいと考えている人
  • 小さな会社の経営者で、社内の取り扱いの決まりを自分で整えたい人
  • 金融機関や行政の窓口で、マイナンバーを扱う仕事をしている人(1級の範囲が関わる)

反対に、マイナンバーカードの使い方だけを知りたい人にとっては、法律とガイドラインの細かな決まりまで学ぶ検定は、少し範囲が広すぎるかもしれません。その場合は、3級の範囲を参考書で読むだけでも、制度の全体像はつかめます。

出題されやすい論点の例

番号法とガイドラインの中でも、実務で迷いやすく、学ぶ価値の高い論点がいくつかあります。勉強を始める前に、どんな内容を学ぶのかの見通しを持っておくと、参考書を読み進めやすくなります。

利用できる目的が限られていること

マイナンバーは、法律で決められた社会保障、税、災害対策の事務にしか使えません。会社が社員のマイナンバーを集めるのも、源泉徴収票や社会保険の届け出など、法律で決められた書類に書くためです。社員の管理番号として使う、顧客の名簿の整理に使う、といった使い方はできません。

本人確認の2つの確認

マイナンバーを集めるときは、番号が正しいことの確認と、その番号を出した人が本当に本人であることの確認の、2つを行うことが求められます。マイナンバーカードがあれば1枚で両方を確かめられ、カードがない場合は、番号の分かる書類と、運転免許証などの身元の分かる書類を組み合わせます。

安全管理措置

マイナンバーを扱う事業者は、情報が漏れたり、なくなったり、壊れたりしないように、必要な対策を取ることが求められます。これを安全管理措置といいます。ガイドラインでは、取り扱いの基本の方針や規程を作ることに加えて、組織としての対策、人に関する対策、物理的な対策、技術的な対策といった観点で、取るべき対策が整理されています。たとえば、担当者を決めて教育する、書類は鍵のかかる場所に保管する、データにはパスワードを設定して見られる人を限る、といった対策です。

委託するときの監督

給与の計算や社会保険の手続きを外部に委託する場合、委託した会社は、委託先がマイナンバーを適切に扱っているかを監督する責任を負います。委託先を選ぶときの確認、契約の中身、委託先の取り扱いの状況の把握が問われます。在宅で事務の仕事を請け負う人にとっては、自分が委託先として見られる立場であることを理解しておくと役立ちます。

漏えいが起きたとき

マイナンバーを含む情報が漏れた、またはそのおそれがある場合に、事業者がどう対応すべきかも大切な論点です。被害の広がりを防ぐ対応、事実の調査、個人情報保護委員会への報告と本人への通知が必要になる場合の決まりなどを学びます。

罰則

番号法には、マイナンバーを不正に提供したり盗んだりした場合などの罰則が定められています。刑法の改正にともない、罰則の表記は懲役から拘禁刑に改められています。罰則の内容を覚えるときは、最新の条文で確かめるようにします。

同じ協会のほかの検定との違い

全日本情報学習振興協会は、マイナンバー実務検定のほかにも、個人情報保護士、個人情報保護実務検定、情報・サイバーセキュリティの検定などを実施しています。

マイナンバー実務検定が番号法とマイナンバーの取り扱いに焦点を当てているのに対し、個人情報保護に関する検定は、個人情報保護法を中心に、個人情報全般の取り扱いを扱うものです。マイナンバーを含む特定個人情報は個人情報の一部なので、両方を学ぶと、会社の情報の取り扱いを広く理解できます。どの検定を受けるかは、自分の仕事で扱う情報の範囲に合わせて選ぶとよいでしょう。それぞれの出題の範囲と日程は、協会の公式の案内で確かめてください。

試験の当日までの流れと注意点

申し込んでから試験の当日までの流れと、注意したい点を整理します。

公式の案内では、受験票は試験の日の10日前までに届くように発送または配信され、10日前までに届かない場合は、試験の日の5日前までに協会に連絡するよう求められています。受験票には会場の詳細と注意事項が書かれているので、届いたらすぐに確かめます。

公開の会場で受験する場合は、受験票に写真を貼り、当日に持参します。試験の時間に少しでも遅れると受験できないと案内されているため、会場までの道のりと所要時間は前もって調べておきます。CBTやオンラインで受験する場合は、開催の日時が公開の会場と異なることがあるため、申し込みの画面で確かめます。オンラインの受験では、事前に機材と通信の環境を確かめておく必要があります。

試験の直前は、新しいことを覚えるより、間違えやすかった論点を見直すことに時間を使います。とくに、数字や期間が関わる決まり、例外として認められている場面は、試験の直前に見直しておくと点につながりやすくなります。

2か月で準備する学習計画の例

ここでは、働きながら2級の合格を目指す場合の、2か月の学習計画の例を紹介します。1日あたり30分から1時間の勉強を想定しています。

  1. 1週目〜2週目:参考書を1周読み、制度の全体像と用語の意味をつかむ。分からない言葉は書き出しておく
  2. 3週目〜4週目:番号法の条文と、事業者編のガイドラインを、参考書と照らし合わせながら読む。実務の流れ(集める、保管する、提供する、廃棄する)ごとに決まりを整理する
  3. 5週目〜6週目:参考の問題や問題集を解き、間違えた問題を条文とガイドラインに戻って確かめる。間違えた論点を一覧にする
  4. 7週目:間違えた論点の一覧を中心に、もう一度問題を解く。時間を計って、本番と同じ時間で解く練習もする
  5. 8週目:間違えやすい論点の見直しと、試験の当日の準備

3級を受ける場合は、この計画の前半を中心に、1か月ほどで準備する人もいます。1級を受ける場合は、2級の範囲に加えて2つのガイドラインを読む時間が要るため、さらに1〜2か月の余裕を見ておくと安心です。

勉強でつまずきやすい点と乗り越え方

マイナンバー実務検定の勉強では、多くの人が同じところでつまずきます。あらかじめ知っておくと、立ち止まる時間を減らせます。

法律の言葉が読みにくい

番号法やガイドラインの文章は、日常の言葉とは違う独特の言い回しで書かれています。「個人番号利用事務」と「個人番号関係事務」のように、よく似た言葉が別の意味で使われていることもあります。読みにくいと感じたら、まず参考書のやさしい説明で意味をつかみ、それから条文に戻る順番にすると理解しやすくなります。似た言葉は、違いを表にまとめておくと混同を防げます。

ここで違いを押さえておくと、個人番号利用事務は、行政機関などがマイナンバーを使って社会保障や税の情報を管理する事務のことです。個人番号関係事務は、会社などが、社員のマイナンバーを源泉徴収票や届け出の書類に書いて行政機関に提出するなど、利用事務に関わる事務のことです。会社の事務の多くは、後者の関係事務にあたります。

例外の多さに戸惑う

マイナンバーの扱いには、原則として禁止されていることと、例外として認められていることがあります。たとえば、マイナンバーを他人に提供することは原則として制限されていますが、法律で決められた場面では提供が認められます。例外は、具体的な場面と結び付けて覚えるのがこつです。「どんな手続きで、誰から誰へ渡すときに認められるのか」を、自分の会社の事務に置き換えて考えると、記憶に残りやすくなります。

改正の情報が追いつかない

番号法とガイドラインは、制度の広がりにあわせて改正が続いています。古い参考書や、インターネット上の古い記事で学ぶと、現行の決まりと違う内容を覚えてしまうおそれがあります。参考書は最新の版を選び、試験の範囲として示されているガイドラインの版を、協会の案内で確かめておきます。

会社で取り扱いの手順を作るときの項目

検定で学んだ知識は、会社のマイナンバーの取り扱いの手順を作るときに、そのまま役立ちます。手順を作るときは、次の項目を整理しておくのが基本です。

  1. 扱う事務の範囲:どの手続きでマイナンバーを使うか(源泉徴収、社会保険、雇用保険など)
  2. 担当者と責任者:誰がマイナンバーを扱い、誰が全体の責任を持つか
  3. 集める方法:いつ、誰から、どの書類で集め、どう本人確認をするか
  4. 保管の方法:書類とデータを、どこに、どう保管するか。見られる人を誰に限るか
  5. 提供の方法:行政機関への提出の方法。社内で受け渡すときの決まり
  6. 廃棄の方法:保管の期間が過ぎたものを、いつ、どう廃棄し、記録を残すか
  7. 委託先の管理:事務を外部に委託する場合の、委託先の選び方と確認の方法
  8. 漏えいが起きたときの対応:連絡の順番と、報告の流れ

小さな会社では、これらを1枚の紙にまとめておくだけでも、担当者が替わったときに取り扱いが乱れにくくなります。

申し込みの手順

申し込みは、協会のホームページから行います。流れは次のとおりです。

  1. 受験する回と級を決める:試験の日と申込の締切を確かめ、勉強の時間を逆算して回を選ぶ
  2. 受験の方法を選ぶ:公開の会場、CBT、オンラインのどれで受けるかを決める。CBTは会場の席の空きも確かめる
  3. 申し込みの画面で必要事項を入力する:学生は学生の割引の欄を選ぶ。3級の合格者が2級を受ける場合は、昇級の割引の申し込みの画面から申し込む
  4. 受験料を支払う:クレジットカードで支払う場合は、分割の払いもできると案内されている
  5. 受験票を受け取る:試験の日の10日前までに届くかを確かめる

会社でまとめて受験する場合は、団体の申し込みの窓口も用意されています。複数の社員の申し込みを担当者がまとめて行える仕組みで、詳しい条件は協会の案内で確かめられます。

合格するとどんなメリットがあるか

マイナンバー実務検定に合格することには、次のようなメリットがあります。

マイナンバー実務検定の合格は、就職や転職時でアピールポイントになることもメリットの一つです。特に人事や総務の求人では、マイナンバーの取り扱いに関するスキルを求められる場合があり、検定合格者は選考で評価されやすくなるでしょう。 出典: jmsc.co.jp

事務の仕事での信頼

人事、総務、経理の仕事では、社員のマイナンバーを扱います。取り扱いの決まりを体系的に学んだことを示せると、こうした部署への配属や、事務の仕事への応募で、知識の裏付けとして伝えられます。

社内の取り扱いの見直しに役立つ

会社のマイナンバーの取り扱いの手順を作る、見直す、社員に説明する、といった場面で、学んだ知識をそのまま使えます。小さな会社では、マイナンバーの取り扱いの決まりが整っていないこともあり、知識のある人が中心になって手順を整えることが求められます。

日々の暮らしでも役立つ

マイナンバーカードを使った行政の手続きや、マイナンバーカードの健康保険証としての利用など、暮らしの中でもマイナンバーに触れる場面は増えています。制度の仕組みを知っておくと、自分の情報を守るうえでも役立ちます。

ただし、合格したからといって、すぐに収入が上がるわけではありません。検定はあくまで知識の目安であり、実務の経験と組み合わせてこそ評価されます。履歴書や職務経歴書に書くときは、合格した級と時期に加えて、その知識を使ってどんな事務をしてきたか、またはどんな事務に生かしたいかを1〜2行で添えると、読み手に伝わりやすくなります。たとえば「マイナンバー実務検定2級に合格。社員30名分の年末調整の書類の回収と保管の手順を見直した」のように、知識と経験を結び付けて書きます。

マイナンバーを扱う事務で気をつけること

検定で学ぶ内容は、実際の事務で次のような場面に直結します。

  • 集めるとき:何のために使うのかを本人に伝え、決められた目的のためだけに集める。番号が正しいことの確認と、本人であることの確認をあわせて行う
  • 保管するとき:マイナンバーを扱う担当者を決め、書類は鍵のかかる場所、データはアクセスできる人を限った場所に保管する
  • 提供するとき:法律で決められた場合を除き、他人に渡さない。社内でも、必要のない部署に回さない
  • 廃棄するとき:決められた保管の期間が過ぎたら、できるだけ早く削除または廃棄する。廃棄した記録を残しておく

個人で仕事をする人も、取引先から報酬の支払いの手続きのために、自分のマイナンバーの提出を求められることがあります。どんな目的で、どのような方法で提出を求められているかを確かめ、メールの本文にそのまま書いて送るといった方法は避けるのが安心です。

在宅で事務の仕事を受ける人にとっての意味

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、給与の計算や社会保険の手続きの補助、書類の整理といった事務の仕事を外部に頼む会社は、受け手が個人情報をどう扱うかを特に気にしています。情報の扱いの決まりを理解し、作業の手順や保管の方法を自分から説明できる人は、依頼者に安心して任せてもらえます。中間の手数料が少ない直接の取引では、こうした信頼がそのまま継続の依頼につながり、受け手の手取りの厚さにも結びつきます。

検定の合格を自分の強みとして伝えるには、実績の見せ方も工夫が要ります。資格や経験を依頼者に伝わる形にまとめる方法は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】が参考になります。書類やメールを正確に書く力を確かめたい人は、ビジネス文書検定の内容と試験の概要もまとめています。個人情報やセキュリティに関わる仕事に関心がある人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で関わり方を紹介しています。会社が社員の学びの費用を国の制度で補いたい場合は、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で、人材開発支援助成金の使い方を確かめられます。

マイナンバー実務検定は、どの級からでも受けられます。まずは3級の参考の問題を解いて、自分の知識がどのくらいかを確かめるところから始めてください。

よくある質問

Q. マイナンバー実務検定は国家資格ですか?

国家資格ではなく、一般財団法人全日本情報学習振興協会が実施する民間の検定です。合格しても特定の仕事をする資格が与えられるわけではありませんが、マイナンバーの取り扱いの知識を体系的に学んだことを示す目安になります。人事や総務、経理の仕事で、知識の裏付けとして伝えられます。

Q. いきなり2級や1級から受験できますか?

公式の案内では、何級からでも受験できるとされています。会社で社会保険や源泉徴収の事務を担当していて、基本の知識がある人は、2級から受ける方法もあります。制度に初めて触れる人は、3級で全体像をつかんでから2級に進むと、無理なく学べます。3級の合格者は、2級を割引の価格で申し込めます。

Q. 合格基準は何%ですか?

公式の案内では、70%以上の得点で合格とされています。ただし、問題の難易度によって調整し、70%以下でも合格とする場合があると説明されています。問題数は1級が80問、2級が60問、3級が50問です。

Q. 自宅で受験することはできますか?

オンラインでの受験ができます。協会が貸し出す360度を撮影できるカメラとパソコンを使って受験する方法で、カメラの往復の送料として3,000円がかかります。一般的なパソコンの内蔵のカメラは使えないと案内されているため、申し込む前に必要な機材と通信の環境を公式の案内で確かめてください。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月25日最終更新:2026年10月28日
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