【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

メンタルセラピストの資格|種類と選び方

@SOHO編集部
@SOHO編集部
メンタルセラピストの資格|種類と選び方

この記事のポイント

  • ✓メンタルセラピスト資格の正体と種類を整理
  • ✓名乗れる範囲と守る決まり
  • ✓履歴書の書き方まで解説します

メンタルセラピスト資格を調べ始めると、似た名前の講座や認定が数多く並んでいて、どれが本当に役に立つのか分からなくなる人が多いはずです。先に結論を書くと、「メンタルセラピスト」という名前の国家資格はありません。心の支援に関わる国家資格は公認心理師だけで、それ以外は団体が独自に認定する資格です。

この記事では、メンタルセラピストと呼ばれる資格の正体、国家資格と民間資格の違い、目的別の選び方、講座の費用を比べるときの見方、資格を取ったあとに守るべき決まりを順番に整理します。自分や家族のために学びたい人、今の仕事に心理の知識を活かしたい人、心理職として働きたい人のそれぞれが、どの道を選べばよいかを判断できるようにまとめています。

メンタルセラピスト資格とは何か

メンタルセラピストとは、心の悩みやストレスを抱える人の話を聴き、気持ちの整理を手伝う人を指す呼び名です。法律で定められた職業名ではなく、通信講座を開いている団体や協会が、それぞれの講座の修了者や試験の合格者に与える認定の名前として使われています。

そのため、同じ「メンタルセラピスト」でも、団体によって学ぶ内容も、試験の有無も、認定までにかかる時間もまったく違います。数日の講座を受けるだけで認定される資格もあれば、何か月もかけて面接の実習を積む資格もあります。名前が同じだから中身も同じ、とは考えないことが大切です。

心理系の国家資格は公認心理師だけ

心の支援に関わる国家資格は、2017年に法律が施行された公認心理師だけです。公認心理師法では、公認心理師の仕事を次のように定めています。

この法律において「公認心理師」とは、第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。 出典: e-Gov法令検索(公認心理師法 第2条)

ここで押さえておきたいのは、公認心理師が「名称独占」の資格だという点です。名称独占とは、資格を持たない人がその名前を名乗れないという意味です。医師のように、資格がなければその仕事そのものができない「業務独占」とは違います。心の悩みの相談に乗ること自体は、資格がなくても法律で禁じられていません。だからこそ民間の資格が数多く生まれ、名前だけでは中身の違いが見えにくい状態になっています。

名前の使い方には法律の線がある

民間の資格で活動する人が必ず知っておくべきなのが、公認心理師法の名称の決まりです。

公認心理師でない者は、公認心理師という名称を使用してはならない。 前項に規定するもののほか、公認心理師でない者は、その名称中に心理師という文字を用いてはならない。 出典: e-Gov法令検索(公認心理師法 第44条)

つまり、民間の資格を取った人が「心理師」という文字を含む肩書きを名乗ると法律違反になります。違反した場合は30万円以下の罰金と定められています(同法第49条)。「心理士」「セラピスト」「カウンセラー」は法律で禁じられた名前ではありませんが、名刺やプロフィールに書くときは、どの団体の認定なのかを添えると誤解を招きません。

心の支援に関わる資格の全体像

心理の資格は、大きく分けると次の4つの層に整理できます。どの層の資格を目指すかで、必要な時間も費用も、働ける場所も大きく変わります。

資格の層 主な資格 認定するところ 取るまでの道のり
国家資格 公認心理師 国(指定試験機関が試験を実施) 大学と大学院で指定科目を学ぶなどして受験
学会・財団の資格 臨床心理士 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会 指定大学院を修了して資格試験に合格
職域の資格 産業カウンセラー 一般社団法人日本産業カウンセラー協会 養成講座を修了して試験に合格
民間の通信講座の資格 メンタルセラピスト、心理カウンセラーなど 各団体 講座の受講と試験、または修了で認定

上の2つは、心理職として病院や学校、福祉施設に勤めることを考えるなら事実上の入口になる資格です。求人票の応募条件に「公認心理師または臨床心理士」と書かれていることが多く、民間の通信講座の資格だけでは応募できない職場が大半です。

一方、下の2つは、働く人のメンタルヘルスや、日常の相談に乗る力を身につけるための資格です。心理職として就職するための資格ではありませんが、人事や介護、保育、接客など、人と向き合う仕事をしている人が、話の聴き方を体系的に学ぶ場として選ばれています。

メンタルセラピストと心理カウンセラーの違い

講座を探していると、「メンタルセラピスト」と「心理カウンセラー」の両方の名前を見かけます。どちらも法律で定められた名前ではないので、明確な線引きはありません。一般には、カウンセラーは対話を通じて相手が自分で答えを見つけるのを支える役割、セラピストはリラクゼーションや呼吸法、アロマなど、対話以外の手法も組み合わせて心身の緊張をほぐす役割として使い分けられることが多いようです。

ただし、これは団体ごとの使い方の傾向であって、決まりではありません。講座を比べるときは、名前ではなくカリキュラムを見て、自分が身につけたいのが「話を聴く技術」なのか「心身をほぐす技術」なのかで選びます。

国家資格の公認心理師を目指す道

心理職として長く働くことを考えている人にとって、最も確かな道は公認心理師です。指定試験機関である一般財団法人公認心理師試験研修センターが試験と登録の事務を行っています。

受験資格は大学と大学院で学ぶのが基本

公認心理師の試験を受けるには、受験資格が必要です。厚生労働省の案内によると、受験ルートは7つあります。代表的なのは、4年制大学で心理学の指定科目を修めたうえで大学院でも指定科目を修めるルートと、大学で指定科目を修めたあとに認定された施設で一定期間の実務経験を積むルートです。

社会人が通信講座だけで受験資格を得ることはできません。大学で心理学を学んでいない人がこれから目指す場合は、大学の心理学部への編入や、通信制大学で指定科目を修めることから始めることになります。年単位の計画が必要なので、まず厚生労働省の公認心理師のページにある受験資格の取得方法を読み、自分の学歴で使えるルートがあるかを確かめます。

第10回試験の日程

公認心理師試験研修センターの案内では、第10回公認心理師試験の概要は次のとおりです。

項目 内容
試験日 2027年3月7日(日)
試験地 東京都、大阪府
受験申込の受付 2026年12月1日から12月25日まで(消印有効)
受験手数料 28,700円(非課税)
受験票の交付 2027年2月17日にダウンロード
合格発表 2027年3月31日 14時予定

申し込みはオンラインで行ったあと、卒業証明書などを郵送する必要があります。大学から発行してもらう証明書は手元に届くまで時間がかかるので、12月の受付が始まる前に依頼しておくと慌てずに済みます。詳しくは公認心理師試験研修センターの受験の手引で確かめます。

公認心理師は医師との連携が義務になっている

公認心理師法には、支援する相手に主治の医師がいるときは、その指示を受けなければならないという決まりがあります(第42条第2項)。心の不調は医療と切り離せない場面が多く、国家資格を持つ心理職でも、医療の判断を自分だけで下すことはしません。この考え方は、民間の資格で相談を受ける人にとっても大切な線引きになります。

臨床心理士と産業カウンセラー

国家資格以外で、心理の現場で長く信頼されてきた資格が臨床心理士と産業カウンセラーです。

臨床心理士は指定大学院の修了が前提

臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する資格です。協会の案内では、資格試験を受けるには臨床心理士養成に関する指定大学院または専門職大学院を修了することが基本と書かれています。医師免許を持ち、取得後に心理臨床の経験が2年以上ある人なども受験できます。

臨床心理士は取得したら終わりではなく、5年ごとに資格の再認定を受ける仕組みになっています。研修会への参加などで学び続けることが求められ、それが資格の信頼につながっています。試験の日程は毎年協会のホームページに掲載されます。

産業カウンセラーは社会人が目指しやすい

産業カウンセラーは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する資格で、働く人の悩みやメンタルヘルスの相談に乗る力を身につけることを目的にしています。協会が開く養成講座を修了したうえで試験に合格する流れで、養成講座には6か月コースと10か月コースがあります。

大学院に通う必要がないため、会社員や主婦、介護職など、社会人が働きながら目指す資格として選ばれています。養成講座は面接の実習に多くの時間を割く内容で、話の聴き方を実際に練習できるのが特徴です。協会の案内では、養成講座は教育訓練給付制度の対象として紹介されています。教育訓練給付とは、雇用保険に加入している人などが決められた講座を修了したときに、受講料の一部が国から戻ってくる制度のことです。対象になるかどうかは加入期間などで変わるので、厚生労働省の教育訓練給付制度のページと、最寄りのハローワークで確かめます。

民間のメンタルセラピスト資格の選び方

民間の通信講座の資格は、自宅で学べて期間も短く、始めやすいのが利点です。一方で、団体ごとに中身の差が大きいので、選ぶ前に確かめておきたい点があります。

申し込む前に確かめる6つのこと

  • 認定する団体の実体:団体の所在地、代表者、設立の時期、問い合わせ先が公式サイトに書かれているか
  • 学ぶ内容と時間:心理学の基礎理論、傾聴の技法、ストレスの仕組み、相談の倫理が含まれているか、学習時間の目安が示されているか
  • 試験の有無と形式:修了だけで認定されるのか、試験があるのか、試験は自宅で受けるのか会場で受けるのか
  • 実習の有無:テキストを読むだけか、ロールプレイや面接の練習があるか
  • 総額の費用:受講料のほかに、認定料、受験料、年会費、更新料がかかるか
  • 名乗れる範囲:認定後にどんな名前を名乗れるのか、名刺やプロフィールにどう書くよう案内しているか

特に見落としやすいのが費用の総額です。講座の受講料だけを見て申し込むと、あとから認定料や年会費が別にかかることに気づく例があります。公式サイトの料金ページで、資格を維持するために毎年かかる費用まで含めて比べます。

広告の言葉をうのみにしない

講座の広告には「就職に有利」「すぐに開業できる」といった言葉が並ぶことがあります。前の節で書いたとおり、病院や学校の心理職の求人では国家資格や臨床心理士が求められることが多く、民間の通信講座の資格だけで心理職に就ける場面は限られます。

申し込みを急がせる表現や、高額な上位講座への申し込みを前提にした説明が続く場合は、一度立ち止まります。契約の内容に不安があるときは、消費者ホットライン(188)で消費生活センターに相談できます。広告の表示に関する決まりは、消費者庁の景品表示法のページで確かめられます。

目的別に見る資格の選び方

どの資格が合うかは、資格を取って何をしたいかで決まります。目的ごとに整理すると、次のようになります。

目的 合いやすい資格 考え方
自分や家族の心のケアに役立てたい 民間の通信講座の資格 短期間で基礎を学べる。費用の総額を比べて選ぶ
今の仕事(介護・保育・接客・人事)に活かしたい 産業カウンセラー、民間の資格 傾聴の実習があるものを選ぶと現場で使いやすい
副業で相談を受けたい 産業カウンセラー、民間の資格 実習の時間が長く、倫理を学べるものを選ぶ
心理職として病院や学校で働きたい 公認心理師、臨床心理士 大学と大学院から計画する。年単位の準備が必要

今の仕事に活かす場合

介護や保育の現場では、利用者や保護者の不安の声を聴く場面が毎日のようにあります。人事や総務の担当者は、同僚の悩みを最初に受け止める立場になることがあります。こうした仕事では、資格の名前よりも、学んだ聴き方が日々の対応で使えるかどうかが大切です。

選ぶときは、テキストの内容だけでなく、ロールプレイの練習があるかを重視します。人の話を最後まで遮らずに聴く、相手の言葉を言い換えて返す、沈黙を待つといった技術は、読むだけではなかなか身につきません。

副業で相談を受ける場合

オンラインで相談を受ける副業を考えている人は、資格を取る前に、相談を受ける人として守るべき決まりを理解しておく必要があります。次の節で詳しく整理しますが、医療の判断をしない、命に関わる相談は専門の窓口につなぐ、聞いた内容を外に漏らさない、の3つは最低限の約束です。

副業の収入は、相談の件数や料金の設定、集客の方法によって大きく変わり、資格を取れば決まった収入が得られるわけではありません。まずは今の仕事を続けながら、身近な場で経験を積むことから始めるのが現実的です。

民間の資格で相談を受けるときに守ること

資格の種類にかかわらず、人の心の相談に乗る人には守るべき線があります。特に民間の資格で活動する人は、法律と倫理の両面から次の点を押さえておきます。

診断や治療をしない

医師法では、医師でなければ医業をしてはならないと定められています(第17条)。相談の中で「それはうつ病です」と病名を告げたり、薬の飲み方に口を出したりすることは、医療の判断にあたるおそれがあります。眠れない日が続く、食事がとれない、仕事や学校に行けないといった様子が見えたら、医療機関の受診を勧めるのが相談を受ける人の役割です。

公認心理師でさえ主治の医師の指示を受けるよう法律で定められていることを考えれば、民間の資格で活動する人が医療の領域に踏み込まないのは当然の線引きです。

命に関わる相談は専門の窓口につなぐ

相談の中で「消えてしまいたい」「生きているのがつらい」といった言葉が出たときは、一人で抱え込まず、専門の窓口につなぎます。厚生労働省のまもろうよ こころには、電話やSNSで相談できる窓口がまとめられています。24時間受け付けている窓口もあるので、相談を受ける立場の人は、どこにどんな窓口があるかを事前に把握しておきます。

聞いた内容を外に漏らさない

相談で聞いた内容は、相手の同意なく他人に話したり、SNSに書いたりしないことが基本です。事例をブログや講座で紹介したいときは、本人の同意を得たうえで、誰のことか分からないように内容を変えます。相談の記録をパソコンやスマートフォンに保存する場合は、パスワードをかけ、家族と共有している端末には保存しないようにします。

料金と契約をはっきりさせる

有料で相談を受けるときは、1回の時間と料金、キャンセルの扱い、支払いの方法を事前に書面やWebページで示しておきます。言った言わないの行き違いを防ぐためです。継続的な相談を回数券のような形で販売する場合は、途中でやめたときの返金の扱いも決めておきます。

学び方と勉強の進め方

民間の資格でも産業カウンセラーでも、学び方の基本は同じです。ここでは、働きながら学ぶ人を想定して、無理のない進め方を整理します。

ステップ1:目的と予算を決める

最初に、資格を取って何をしたいのか、いくらまでなら払えるのか、週に何時間なら学べるのかを紙に書き出します。目的が「家族のため」なら短期の講座で十分なこともありますし、「仕事に活かしたい」なら実習のある講座を選ぶ必要があります。ここが決まらないまま講座を探すと、広告の言葉に流されやすくなります。

ステップ2:講座の資料を3つ以上取り寄せる

候補を1つに絞らず、少なくとも3つの講座の資料を取り寄せて比べます。前の節の6つの確認点を表にして、それぞれの講座の内容と費用の総額を書き込むと、違いが一目で分かります。

ステップ3:理論と実践を交互に学ぶ

テキストで理論を学んだら、家族や友人に協力してもらって聴き方を練習します。相手の話を要約して返す、気持ちの言葉を拾って返すといった練習は、1回15分ほどでも続けると変化が出ます。テキストを最後まで読み通してから練習を始めるより、章ごとに練習を挟むほうが身につきやすくなります。

ステップ4:試験の前に過去の出題範囲を確かめる

試験がある資格では、出題範囲や出題の形式を団体の案内で確かめておきます。公認心理師の場合は、試験研修センターが出題基準(ブループリント)を公開しています。出題基準とは、試験でどの分野からどのくらいの割合で出題されるかを示した一覧のことです。

ステップ5:取得後も学び続ける

心理の分野は研究が進み続けているため、資格を取ったあとも学び続けることが求められます。臨床心理士の5年ごとの更新制度は、その考え方を制度にしたものです。民間の資格でも、研修会や勉強会に参加し、自分の相談の受け方を振り返る機会を持つことが大切です。

相談を受ける側の心を守る

人の悩みを聴く役割を担うと、相手の苦しさを自分のことのように受け止めてしまい、聴く側が疲れ切ってしまうことがあります。心の支援に関わる資格の講座で、聴く側のセルフケアが必ず扱われるのはこのためです。

自分の限界を知っておく

1日に何件までなら落ち着いて話を聴けるか、どんな話題だと自分が動揺しやすいかを知っておくことが大切です。たとえば、自分が家族の介護で悩んだ経験がある人は、同じ悩みの相談で感情が揺れやすくなります。苦手な話題を把握しておけば、必要なときに他の相談先を紹介する判断がしやすくなります。

一人で抱え込まない

専門職の世界では、経験を積んだ先輩に自分の相談の受け方を見てもらう「スーパービジョン」という仕組みがあります。スーパービジョンとは、相談の内容を個人が特定できない形で共有し、受け方を振り返って助言をもらうことです。民間の資格で活動する人も、学んだ団体の勉強会や仲間との振り返りの場を持っておくと、一人で判断に迷い続けることを防げます。

相談の時間と自分の生活の時間を分ける

オンラインで相談を受けると、夜遅くや休日にもメッセージが届くことがあります。返信する時間帯をあらかじめ決めて相手に伝えておくと、相手も安心して待てますし、聴く側も休む時間を確保できます。相談の質を保つためにも、休む時間を守ることは欠かせません。

講座で身につける聴き方の基本

どの資格の講座でも、中心になるのは相手の話を聴く技術です。講座を選ぶときや、学び始めたあとに何を練習すればよいかが分かるよう、多くの講座で扱われる基本の技法を整理します。

相手の言葉をそのまま受け取る

聴き方の出発点は、相手の話を評価せずに受け取ることです。「それは考えすぎですよ」「もっと前向きに考えましょう」と返したくなる場面でも、まずは相手がどう感じているかをそのまま受け止めます。励ましや助言は、相手が話し終わって気持ちが整理されてからでも遅くありません。

言い換えて返す

相手の話の要点を、自分の言葉で短く言い換えて返す技法です。「職場で頼まれる仕事が増えて、断れずに困っているんですね」のように返すと、相手は「分かってもらえた」と感じ、話を続けやすくなります。言い換えが的外れだったときも、相手が訂正してくれるので、理解のずれを早めに直せます。

気持ちの言葉を拾う

話の中に出てきた「悔しい」「不安」「疲れた」といった気持ちの言葉を拾って返す技法です。出来事の説明ばかりが続くときに、「そのとき、悔しかったんですね」と気持ちに焦点を当てると、相手が自分の感情に気づくきっかけになります。

沈黙を待つ

相手が黙ったとき、すぐに次の質問をしたくなるのが普通です。けれども、沈黙は相手が考えをまとめている時間であることが多く、待つことで本当に話したかったことが出てくる場合があります。練習では、相手が黙ってから10秒ほど待つことを意識すると、待つ感覚がつかめます。

質問の形を使い分ける

「はい」か「いいえ」で答えられる質問を閉じた質問、自由に答えられる質問を開いた質問と呼びます。「眠れていますか」は閉じた質問、「最近の毎日はどんな感じですか」は開いた質問です。最初は開いた質問で相手に自由に話してもらい、事実を確かめたいときに閉じた質問を使うと、相手に尋問されている感じを与えずに話を深められます。

これらの技法は、講座のテキストで読むと簡単に見えますが、実際の会話で使うのは難しいものです。講座を選ぶときにロールプレイの時間がどのくらいあるかを重視するよう勧めたのは、このためです。

資格を取るメリットと口コミの読み方

資格を取るかどうかを決める前に、資格で得られるものと得られないものを整理しておきます。

資格で得られるもの

  • 心理学の基礎を順序立てて学べる。独学では偏りやすい知識を、体系として身につけられる
  • 聴き方の技法を練習する機会が得られる。特に実習のある講座では、他の受講者と練習できる
  • 学んだことを人に説明するときの根拠になる。職場で相談役を任されたときに、学んだ内容を示しやすい
  • 学び続ける仲間ができる。勉強会や研修会で、同じ関心を持つ人とつながれる

資格だけでは得られないもの

  • 心理職としての就職の条件。病院や学校の多くは国家資格や臨床心理士を求める
  • 相談の仕事の安定した収入。集客や料金の設定は、資格とは別に自分で考える必要がある
  • 相談を受ける経験そのもの。資格を取ったあとに、身近な場で経験を重ねることが欠かせない

口コミは何を見るか

講座の比較サイトや受講者の口コミを読むときは、「楽しかった」「分かりやすかった」という感想より、具体的な事実に注目します。たとえば、実習が何回あったか、質問への回答にどのくらいの日数がかかったか、認定後に追加の費用がかかったか、といった情報です。

口コミは書いた人の目的によって評価が大きく変わります。家族のために学んだ人にとって十分な講座が、相談の仕事を目指す人には物足りないこともあります。自分と同じ目的の人の口コミを探して読むと、判断の材料になります。講座を開いている団体の公式サイトに載っている受講者の声は、団体が選んで掲載したものなので、それだけで判断しないようにします。

履歴書の資格欄の書き方

資格を取ったら、履歴書の資格欄に正しく書けるようにしておきます。書き方の基本は、取得した年月と、資格の正式な名前を書くことです。

国家資格と協会の資格の書き方

公認心理師は、試験に合格したあとに登録を受けて初めて名乗れる資格です。履歴書には登録した年月とともに「公認心理師 登録」と書きます。臨床心理士は「臨床心理士 取得」、産業カウンセラーは「産業カウンセラー 合格」のように、それぞれの団体の表記に合わせます。

民間の資格は団体名を添える

民間の資格は、名前だけでは読み手にどんな資格か伝わりません。「○○協会認定 メンタルセラピスト 取得」のように、認定した団体の名前を添えます。応募する仕事に関係が薄い資格を並べすぎると、かえって焦点がぼやけるので、仕事に関係するものから順に書きます。

心理の資格と一緒に、相談記録や報告書を書く力を示したいときは、文書作成の資格も役に立ちます。ビジネス文書検定は、社内文書や社外文書を正しく書く力を測る検定で、記録や報告を書く機会が多い仕事で評価されやすい資格です。

心理の知識を活かせる在宅の仕事

資格を取ったあと、心理の知識を活かして働く方法は、相談を受けることだけではありません。在宅でできる仕事にも、心理の学びが活きる場面があります。

心理やメンタルヘルスの記事を書く仕事

Webメディアでは、ストレスの対処法や人間関係の悩みなど、心の健康に関する記事の需要があります。心理学の基礎を学んだ人は、根拠のある情報を分かりやすく伝える書き手として重宝されます。ただし、医療に関わる内容は、公的機関や学会の資料を出典として示すことが求められます。

記事の仕事を始めるときは、これまでに書いた文章をまとめた実績の一覧が必要になります。Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】では、未経験から実績の一覧を作る手順を紹介しています。

研究や調査に関わる仕事

心理学を大学院で学んだ人は、アンケートの設計や調査データの分析など、研究や調査の仕事に関わる道もあります。研究職の働き方と収入の目安は、研究者の年収・単価相場で確かめられます。心理職として臨床の現場で働くか、研究や調査で知識を活かすかは、大学院に進む前に考えておきたい分かれ道です。

運営者の視点から見た資格の活かし方

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた立場から見ると、心理の資格を仕事に結びつけている人には共通点があります。資格そのものを売り物にするのではなく、資格で学んだ聴き方や伝え方を、すでに持っている仕事の経験と組み合わせていることです。

たとえば、介護の経験がある人が家族介護の悩み相談に、人事の経験がある人が職場の人間関係の相談に、子育ての経験がある人が保護者向けの記事に、心理の学びを重ねています。依頼する側から見ると、「心理の資格を持っている人」よりも「この分野の悩みが分かり、話をきちんと聴ける人」のほうが頼みやすいのです。

また、仲介の手数料がかからない直接のやり取りでは、依頼する側は同じ予算でより長く相談を頼め、受ける側は受け取る報酬が目減りしません。心の相談のように、続けて関わることに意味がある仕事ほど、この差は信頼関係の長さとして表れます。資格を取ることを最初の一歩とし、自分の経験と組み合わせてどんな人の役に立てるかを考えることが、心理の学びを仕事に変える近道です。

福祉や介護の職場で働いている人は、職員の研修に国の助成金を使える場合があります。福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法では、職場の研修に人材開発支援助成金を使う方法を紹介しています。勤め先に相談するときの材料として読んでおくと、資格の学びを仕事として支えてもらえる道が見えてきます。

よくある質問

Q. メンタルセラピストは国家資格ですか?

メンタルセラピストは国家資格ではなく、各団体が独自に認定する民間の資格です。心の支援に関わる国家資格は公認心理師だけで、大学や大学院で指定科目を学ぶなどして受験資格を得る必要があります。民間の資格は団体ごとに内容が大きく違うので、学ぶ内容と費用の総額を確かめてから選びます。

Q. 民間の資格だけで心理職として就職できますか?

病院や学校、福祉施設の心理職の求人では、公認心理師や臨床心理士を応募条件にしていることが多く、民間の通信講座の資格だけで応募できる職場は限られます。心理職として働きたい場合は、大学や大学院で学ぶ計画を立てます。今の仕事に活かすことが目的なら、民間の資格や産業カウンセラーも選択肢になります。

Q. 民間の資格で「心理士」と名乗ってもよいですか?

公認心理師法では、公認心理師でない人が「心理師」という文字を含む名前を使うことを禁じています。「心理士」は禁止の対象ではありませんが、国家資格と誤解されやすい名前です。名刺やプロフィールには「○○協会認定 メンタルセラピスト」のように、認定した団体の名前を添えて書くと誤解を防げます。

Q. 講座の費用はどう比べればよいですか?

受講料だけでなく、認定料、受験料、年会費、更新料を含めた総額で比べます。資格を維持するために毎年費用がかかる団体もあるので、公式サイトの料金ページで取得後の費用まで確かめます。産業カウンセラーの養成講座のように教育訓練給付の対象になる講座もあるので、ハローワークで対象かどうかを確かめます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年9月21日最終更新:2026年10月27日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方