薬膳の資格に国家資格はあるか|民間資格の選び方


この記事のポイント
- ✓薬膳の資格に国家資格はなく
- ✓すべて民間の団体やスクールが認定する資格です
- ✓栄養士・管理栄養士・調理師など関係する国家資格との違いを法律で確かめ
薬膳の資格を取りたいと思って調べ始めると、名前の似た資格がたくさん出てきて、どれが国の認める資格なのか分からなくなりがちです。仕事に生かしたいなら国家資格のほうがよいのではないか、と考える人も多いでしょう。
先に結論を書くと、薬膳そのものを対象にした国家資格はありません。薬膳の資格は、すべて民間の団体やスクールが独自の基準で認定する民間資格です。ただし、栄養士、管理栄養士、調理師のように、食に関わる国家資格は別にあり、薬膳の知識と組み合わせて生かす人もいます。この記事では、法律と各団体の公式の案内で確かめた事実をもとに、国家資格と民間資格の違い、主な薬膳資格の取り方、目的に合った選び方、学んだ知識を発信するときに気をつける表示のルールまでを順に整理します。
薬膳の資格に国家資格はない
国家資格と民間資格の違い
国家資格とは、法律にもとづいて国や都道府県が認定する資格のことです。法律で定められた業務を行えたり、その名前を名乗れる人が限られたりします。一方で民間資格は、民間の団体やスクールが独自の基準で認定する資格で、法律で特定の業務が許されるものではありません。
薬膳は、中国の伝統的な医学の考え方をもとに、体質や季節に合わせて食材を選び、料理に生かす考え方です。この薬膳を学んだことを証明する資格は、どれも民間の団体やスクールが認定しています。国が試験を行い、免許を与える「薬膳の国家資格」は存在しません。
民間資格に価値がないわけではない
国家資格でないからといって、薬膳の資格に意味がないわけではありません。民間資格は、決められた講座を修了したり試験に合格したりして、一定の知識を学んだことを示すものです。料理教室や飲食店、食品の企画の仕事で、薬膳の知識を学んだことを伝える材料になります。大切なのは、資格の名前だけでなく、どんな団体が認定し、どれだけの時間をかけて何を学ぶ資格なのかを確かめて選ぶことです。
名前で国家資格と取り違えない
薬膳の資格の中には、「師」「士」「調理師」「インストラクター」など、国家資格に似た響きの名前を持つものがあります。名前だけで国の資格だと思い込まないように、認定している団体の名前を必ず確かめます。認定するのが「○○学会」「○○協会」「○○学院」であれば、それは民間の資格です。
薬膳と関わる食の国家資格
栄養士と管理栄養士
食と健康に関わる国家資格の代表が、栄養士と管理栄養士です。栄養士法は、それぞれを次のように定めています。
この法律で栄養士とは、都道府県知事の免許を受けて、栄養士の名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者をいう。 出典: e-Gov法令検索「栄養士法」第1条
同じ条文では、管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けて、病気の人の療養のための栄養の指導や、学校や病院などで継続して食事を出す施設の給食の管理などを行う人と定められています。栄養士は養成施設で学んで免許を受け、管理栄養士は国家試験に合格して免許を受けます。どちらも、大学や短期大学、専門学校で数年学ぶ必要があり、短い講座で取れる資格ではありません。
調理師
調理師も、食に関わる国家資格の1つです。調理師法では、調理師を、調理師の名称を使って調理の業務に従事できる者として、都道府県知事の免許を受けた者と定めています。免許を受けるには、都道府県知事が指定する調理師養成施設で1年以上学ぶか、飲食店などで決められた期間調理の仕事をしたうえで、都道府県の調理師試験に合格する必要があります。
調理師法の第8条は、調理師でない人が、調理師やそれに紛らわしい名称を使うことを禁じています。調理師は、免許がなくても料理の仕事自体はできる一方で、名乗れる人が限られている資格です。
漢方薬を扱う資格
薬膳と近い分野に漢方があります。漢方薬は医薬品なので、医薬品を調剤したり販売したりするには、薬剤師や登録販売者など、医薬品に関わる法律で定められた資格や許可が必要です。薬膳の民間資格を取っても、漢方薬を調合して人に渡したり、売ったりできるようになるわけではありません。薬膳は「食事」として、漢方薬は「医薬品」として、扱いがはっきり分かれていることを押さえておきます。
国家資格と民間資格を並べて比べる
| 比べる点 | 栄養士・管理栄養士・調理師 | 薬膳の民間資格 |
|---|---|---|
| 認定する主体 | 国や都道府県 | 民間の団体やスクール |
| 根拠 | 栄養士法、調理師法 | 各団体の規程 |
| 取り方 | 養成施設、国家試験、都道府県の試験 | 講座の修了、団体の試験 |
| かかる期間 | 1年から数年 | 数か月から数年 |
| 名称の扱い | 法律で名乗れる人が限られる | 団体が商標などで管理する |
食の国家資格を目指す場合の道筋
栄養士と管理栄養士への道
薬膳を学ぶうちに、栄養の専門職として働きたいと考える人もいます。その場合は、民間資格とは別の道を進むことになります。栄養士は、都道府県知事が指定する養成施設(大学、短期大学、専門学校)で必要な課程を修めて、免許を受けます。管理栄養士は、栄養士の資格を持ったうえで実務の経験を積むか、管理栄養士の養成施設を卒業して、厚生労働大臣が行う国家試験に合格する必要があります。どちらも、学校に入り直す年数と費用がかかるので、社会人が目指す場合は、夜間や通信で学べる養成施設があるかどうかも含めて調べます。
調理師への道
調理師は、栄養士より社会人が目指しやすい国家資格です。調理師法の第3条では、免許を受ける道を2つ定めています。1つは、都道府県知事が指定する調理師養成施設で1年以上学ぶ道です。もう1つは、飲食店など厚生労働省令で定める施設や営業で2年以上調理の業務に従事したあと、都道府県が行う調理師試験に合格する道です。すでに飲食店で調理の仕事をしている人なら、働きながら試験を目指せます。
民間資格から国家資格へ進む人の考え方
薬膳の民間資格を先に取り、そのあとで調理師や栄養士を目指す人もいれば、国家資格を持ったうえで薬膳を学ぶ人もいます。どちらが正しいということはなく、自分がどの仕事で何をしたいかで決まります。仕事として食事を作ることや栄養の指導をすることが目的なら国家資格が軸になり、薬膳の考え方を日々の食生活や教室で伝えることが目的なら民間資格で十分なことが多い、と考えると整理しやすくなります。
薬膳の講座で学ぶ基本の考え方
講座で扱われる主な内容
薬膳の講座では、中国の伝統的な医学の考え方を土台に、食材の性質と体の状態を結びつけて考える方法を学びます。たとえば和漢薬膳食医学会の講座の教材では、薬膳の歴史、東洋医学と西洋医学の違い、「気血水」「陰陽」「五行」といった考え方、食材と生薬、体質の見方、季節の薬膳、目的別の薬膳などが扱われています。
気血水、陰陽、五行とは
講座で最初に出てくる考え方を、ごく簡単に言い換えておきます。気血水とは、体を巡るエネルギー、血液、体の水分の3つで体の状態をとらえる考え方です。陰陽とは、物事を冷やす性質と温める性質のように、対になる2つの性質で整理する考え方です。五行とは、自然や体のはたらきを5つの要素に分けて、互いの関係でとらえる考え方です。これらは西洋の栄養学とは別の体系の考え方で、講座ではこれを使って、季節や体質に合わせた食材の選び方を学びます。
西洋の栄養学との違いを押さえる
薬膳の考え方は、カロリーや栄養素の量で食事を考える西洋の栄養学とは、ものの見方が違います。どちらかが正しいというより、食事を考える別の視点として学ぶと、両方の知識を生かせます。栄養士や管理栄養士の資格を持っている人が薬膳を学ぶと、栄養素の視点と体質の視点の両方から献立を説明できるようになるのは、このためです。
資格を取るまでにかかる費用の考え方
費用は合計で比べる
薬膳の資格にかかる費用は、講座の受講料、受験料、認定料、資格の更新料などに分かれます。たとえば日本能力開発推進協会の薬膳インストラクターでは、受験料は5,600円(税込)と公表されていますが、受験するには認定教育機関の講座の修了が必要で、その受講料は別にかかります。資格を比べるときは、受験料だけを見て安いと判断せず、資格を手にするまでに払う合計の額で比べます。
通学と通信で変わる費用
同じ団体の資格でも、通学のコースと通信のコースで受講料が違うことがあります。通学のコースは、実習があり講師に直接質問できる分、受講料が高くなりやすく、通学の交通費もかかります。通信のコースは受講料を抑えやすい一方で、実習は自宅で自分で行うことになります。食材の購入費も、自宅で練習する分だけかかります。
公的な支援を使えるか確かめる
講座によっては、国の教育訓練給付の対象になっている場合があります。教育訓練給付とは、決められた条件を満たす人が、厚生労働大臣が指定する講座を修了したときに、受講料の一部が支給される制度です。対象かどうかは講座ごとに決まっているので、申し込む前にスクールに確かめるか、ハローワークで調べます。
主な薬膳の民間資格
本草薬膳学院の資格
本草薬膳学院は、薬膳と中医学を教えるスクールで、学院が認定する資格と、外部の団体が認定する国際資格の両方を案内しています。学院の公式の案内で確かめた主な資格は次のとおりです。
当学院のカリキュラムに沿って、理論の学習・実習を学び、当学院が行なう卒業テストに合格すると取得できます。また、この資格が国際薬膳師(士)の受験資格ともなります。 出典: 本草薬膳学院「各資格紹介」
これは、学院が認定する「中医薬膳師」の説明です。中医薬膳師のコースには、通学、通信教育、オンラインの形があります。さらに、中医薬膳師のコースを修了した人は、日本国際薬膳師会が認定する「国際薬膳師(士)」「国際薬膳調理師」の資格認定試験に進めます。学院の案内では、2024年までは中国の団体が認定証書を発行していたものが、2024年から日本国際薬膳師会が証書を発行する形に変わったと説明されています。
学院では、中国政府の外郭団体である世界中医薬学会連合会が認定する「国際中医師」の資格を目指す研究科のコースも案内しています。国際中医師は、中医学の知識を持つ人材であることを認定する資格で、薬膳よりも広く中医学全体を学ぶ資格です。
和漢薬膳食医学会の資格
和漢薬膳食医学会は、日本の食材を使った薬膳を「和漢膳」と呼び、通信講座の「薬膳マイスター養成講座」を通じて「和漢薬膳師」を認定しています。学会の案内では、講座では4回の通信課題を提出し、最終の修了認定試験で70点以上を取ると合格となり、和漢薬膳師として認定されます。標準の学習期間は4か月で、期間内に終えられなかった場合は、手続きなしで6か月の延長が保証されるとされています。
教材は、テキスト4冊、DVD、レシピ集で、薬膳の基礎の考え方、食材と生薬、体質の見方と季節の薬膳、目的別の薬膳を学ぶ構成です。自宅で学べる通信講座なので、仕事や子育てをしながら学びたい人に向いています。
日本能力開発推進協会の資格
一般社団法人日本能力開発推進協会(JADP)は、「JADP認定薬膳インストラクター」という資格を認定しています。協会の案内で確かめた受験の概要は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 協会が指定する認定教育機関の講座の全カリキュラムを修了した人 |
| 試験の日程 | カリキュラム修了後、随時、在宅で受験 |
| 学ぶ範囲 | 薬膳の基礎知識、中医学の基礎知識、症状別と疾患別の薬膳レシピ |
| 受験料 | 5,600円(税込) |
| 合格の基準 | 得点率70%以上 |
この資格は、認定教育機関の講座を修了しないと受験できない仕組みです。講座の受講料は、受験料とは別にかかります。協会は、飲食業界の人だけでなく、医療や福祉の仕事の人がプラスの知識として学ぶことも勧めています。
3つの資格を並べて比べる
| 資格 | 認定する主体 | 主な学び方 | 試験の形 |
|---|---|---|---|
| 中医薬膳師 | 本草薬膳学院 | 通学、通信、オンライン | 学院の卒業テスト |
| 和漢薬膳師 | 和漢薬膳食医学会 | 通信講座 | 修了認定試験(70点以上) |
| JADP認定薬膳インストラクター | 日本能力開発推進協会 | 認定教育機関の講座 | 在宅受験(得点率70%以上) |
講座の受講料や学習時間は、コースや時期によって変わります。申し込む前に、各団体やスクールの公式の案内で最新の金額と内容を確かめます。
目的別の選び方
家庭の食事に生かしたい人
家族の体調や季節に合わせて、毎日の食事に薬膳の考え方を取り入れたい人は、自宅で学べる通信講座が向いています。日本の食材を使う和漢膳のように、身近な材料で作れることを重視した講座を選ぶと、学んだ内容をすぐに台所で試せます。家庭で生かすことが目的なら、資格の格よりも、続けやすさと教材の分かりやすさを優先して選びます。
料理教室や講座を開きたい人
自分で料理教室を開いたり、地域の講座で薬膳を教えたりしたい人は、理論と実習の両方を学べるコースを選びます。人に教えるには、なぜその食材を選ぶのかを説明できる理論の知識が欠かせません。通学のコースで実習まで学べるか、修了後に上位の資格や研究のコースに進めるかも、選ぶときの手がかりになります。
飲食や食品の仕事に生かしたい人
飲食店のメニューや食品の企画に薬膳の考え方を取り入れたい人は、すでに持っている資格との組み合わせを考えます。栄養士や調理師の資格を持っている人が薬膳の民間資格を加えると、栄養の知識と東洋の考え方の両方から食を説明できるようになります。逆に、まだ食の資格を持っていない人が仕事にしたい場合は、薬膳の資格だけでなく、調理師などの国家資格を目指すかどうかも合わせて検討します。
医療や福祉の仕事に生かしたい人
医療や福祉の仕事をしている人が薬膳を学ぶと、利用者や家族との会話の中で、食事の工夫を伝えるきっかけになります。ただし、病気の治療に関わる食事の指導は、医師や管理栄養士の領分です。薬膳の知識は、あくまで日々の食生活の工夫として伝え、治療の判断に踏み込まないことが大切です。
資格を選ぶときに確かめたい7つの点
申し込む前に確かめる項目
名前の似た資格が多い分野なので、申し込む前に次の7つを確かめます。
- 認定している団体やスクールの名前と所在地
- 資格を取るまでに学ぶ内容と時間
- 試験の有無と、合格の基準
- 受講料、受験料、認定料、更新料の合計
- 通学、通信、オンラインなどの学び方
- 修了後に進める上位の資格やコース
- 資格の名前を使うときの決まり(商標や名乗り方の規程)
特に費用は、受講料だけでなく、受験料や認定料、資格の更新料まで含めた合計で比べます。講座の受講料に受験料が含まれている場合もあれば、別にかかる場合もあります。
無料体験や説明会を使う
多くのスクールや団体は、資料請求や説明会、公開講座を用意しています。申し込む前に一度参加して、講師の教え方や教材の分かりやすさを確かめると、入ってから「思っていた内容と違った」という行き違いを防げます。
卒業生の活動の様子を見る
スクールや団体の多くは、修了した人の活動の例や、受講した人の声を公式のページで紹介しています。自分が目指す活動に近い例があるかを見ると、その資格が自分の目的に合うかどうかを判断する手がかりになります。ただし、紹介されている例は団体が選んだものなので、それだけで判断せず、学ぶ内容と費用もあわせて比べます。
費用の払い方と解約の条件
通信講座やスクールに申し込むときは、支払いの方法と、途中でやめたときの返金や解約の条件も確かめます。分割払いや一括払いの違い、教材を受け取ったあとの返品の扱いなどは、団体ごとに決まりが違います。申込書や規約を読み、分からない点は申し込む前に問い合わせます。
学んだ知識を発信するときの表示のルール
食品に病気が治るような表示はできない
薬膳を学ぶと、食材の「効能」という言葉に多く触れます。しかし、学んだ知識をもとに料理や食品を販売したり、ブログやSNSで発信したりするときは、法律の決まりに気をつける必要があります。健康増進法は、食品の広告について次のように定めています。
何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。 出典: e-Gov法令検索「健康増進法」第65条
かみくだくと、食品を売るときに、健康への効果について事実と大きく違うことや、人を誤解させることを表示してはいけない、という決まりです。この決まりについては、消費者庁の健康増進法(誇大表示の禁止)のページで解説されています。
医薬品のような効き目をうたわない
さらに、食品について「この料理で病気が治る」「症状が改善する」のように、医薬品のような効き目をうたうと、医薬品の広告の決まりに触れるおそれがあります。医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)は、承認を受けていない医薬品の名称や効能、効果の広告を禁じています。食品であっても、病気の治療や予防の効果をうたうと、医薬品とみなされることがあります。いわゆる健康食品の扱いについては、厚生労働省の「健康食品」のページで考え方が示されています。
発信するときの言い方の工夫
薬膳の知識を伝えるときは、病気を治す、症状が消える、といった表現を避け、「季節の食材を取り入れる」「体を温める食材として昔から使われてきた」のように、食生活の工夫として伝えます。料理を売る場合や、講座の案内を出す場合は、表示の文言を事前に見直し、判断に迷うときは保健所や消費生活センター、専門家に相談します。表示の決まりは、具体的な商品や文言で判断が変わるため、ここで書いた内容は一般的な考え方です。
資格を取ったあとの生かし方の例
料理教室や講座
薬膳の資格を取った人の生かし方で多いのが、自宅や地域の施設で開く料理教室や講座です。季節ごとのテーマを決めて、旬の食材を使った献立を一緒に作る形は、参加する人にとっても分かりやすく、続けて通ってもらいやすい形です。教室を開くときは、会場の借り方、材料費の集め方、参加者のアレルギーの確認など、資格の勉強とは別の準備も必要になります。
飲食店や食品の仕事
飲食店で働く人は、季節の献立や限定メニューに薬膳の考え方を取り入れられます。食品メーカーや小売の仕事では、商品の企画や売り場の説明に知識を生かせます。ただし、商品の説明やメニューの紹介文では、前の節で説明した表示の決まりを守る必要があります。「体を温める」のような言い方でも、文脈によっては効き目をうたっていると受け取られることがあるので、社内の確認の流れに沿って文言を決めます。
介護や子育ての現場
介護や保育の仕事をしている人が薬膳を学ぶと、季節の食事の工夫を利用者や家族と話すきっかけになります。施設の食事は、栄養士や管理栄養士が栄養の基準に沿って献立を立てているので、薬膳の知識は献立の中で旬の食材を紹介したり、行事の食事に彩りを加えたりする場面で生かします。
書く仕事や発信
薬膳の知識は、レシピの記事、季節の食材の紹介、料理教室の案内文など、書く仕事にも生かせます。自分のブログやSNSで発信を続けると、それが実績となり、仕事の依頼につながることもあります。
薬膳の資格についてよくある誤解
民間資格は誰でも名乗れる
民間資格の名前は、国の法律で守られているわけではありませんが、だからといって誰でも自由に名乗れるわけではありません。本草薬膳学院の案内では、中医薬膳師や薬膳素材専門士の名称に登録商標の番号が示されています。JADPの資格名にも登録商標の印が付いています。資格の名前を名刺やホームページに使うときは、認定した団体の規程に沿って使います。
資格があれば体の相談に乗れる
薬膳の資格は、食生活の工夫を学んだことを示すもので、人の病気を診断したり、治療の方針を決めたりできる資格ではありません。体の不調の相談を受けたときは、食事の工夫を伝えるにとどめ、病院を受診するよう勧めることが大切です。
「国際」が付く資格は国の資格
「国際薬膳師」「国際中医師」のように、名前に「国際」が付く資格もあります。これらは、日本や海外の団体が認定する資格で、日本の国が免許を与える国家資格ではありません。本草薬膳学院の案内でも、国際薬膳師(士)は日本国際薬膳師会、国際中医師は世界中医薬学会連合会が認定すると説明されています。海外の団体の認定であることは、学んだ内容の水準を示す材料にはなりますが、日本の法律の上で特別な業務ができるようになるわけではありません。名前の印象ではなく、認定している団体と、資格で何が示されるのかを確かめて選びます。
上位の資格ほど仕事につながる
上位の資格を取れば仕事が増える、とは限りません。仕事の依頼は、資格の段階より、その人が何をどれだけ分かりやすく伝えられるかで決まることが多いからです。上位の資格を目指すかどうかは、学ぶこと自体を楽しめるか、学んだ内容を使う場面があるかで判断します。
学び始める前に決めておきたいこと
学ぶ目的を1文で書く
資格選びで迷う人の多くは、学ぶ目的がはっきりしていません。「家族の食事に生かしたい」「料理教室で教えたい」「今の仕事に知識を加えたい」のように、目的を1文で書き出すと、選ぶべき資格のレベルと学び方が絞れます。
学ぶ時間と期間を見積もる
通信講座は自分のペースで進められますが、締め切りがない分、途中で止まりやすくなります。和漢薬膳食医学会の講座のように、標準の学習期間が示されている講座なら、その期間で終えられるように、週に何時間を学習に使うかを先に決めます。通学のコースは、通う曜日と時間が決まっているので、仕事や家庭の予定と両立できるかを確かめます。
段階を踏んで進む
薬膳の資格には、基礎から上位へと段階のあるものが多くあります。いきなり上位の資格を目指すより、まず基礎の資格で全体を学び、自分に合うと感じたら上位の資格や研究のコースに進むほうが、費用と時間の無駄を減らせます。基礎の段階で学んだ知識は、上位の段階でもそのまま土台になります。
食材の知識と料理の腕を両方磨く
薬膳は、理論を知っているだけでは食卓に生かせません。食材の性質を学ぶのと同時に、実際に料理を作り、家族や自分の体調の変化を観察する経験を重ねることで、理論が身につきます。講座の課題で作った料理を記録に残しておくと、あとで人に教えたり、発信したりするときの材料にもなります。
受講中に身につけたい学び方
食材ノートを作る
薬膳の講座では、多くの食材や生薬の性質を学びます。教材を読むだけでは覚えきれないので、食材ごとに1ページを使ったノートを作ると便利です。食材の名前、旬の時期、講座で習った性質、自分で作った料理、作ったときの家族の反応を書き込んでいくと、知識と経験が1冊に集まります。スマートフォンの写真と一緒に記録しておけば、あとで教室の資料や記事の材料としても使えます。
季節ごとに献立を組んでみる
薬膳は季節との結びつきが強い考え方です。講座で季節の薬膳を学んだら、春夏秋冬それぞれで1週間の献立を組んでみる練習をします。実際に組んでみると、手に入りにくい食材や、家族の好みに合わない料理が見えてきます。こうした試行錯誤の記録が、人に教えるときの具体的な助言になります。
課題の締め切りを自分で決める
通信講座では、課題の提出の時期を自分で決められることが多くあります。自由な分、後回しになりやすいので、課題ごとに提出する日を手帳やカレンダーに書き込みます。和漢薬膳食医学会の講座のように標準の学習期間が4か月と示されているなら、1か月に1回の課題を目安に、逆算して計画を立てると、期間の中で無理なく修了できます。
在宅ワーク市場の運営から見た食の資格の生かし方
資格よりも「伝える力」が仕事になる
在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた立場から見ると、食や健康の分野で仕事を得ている人は、資格を持っていることに加えて、学んだ内容を分かりやすく伝える力を持っています。薬膳の知識でいえば、季節の食材の選び方を記事にする、レシピの説明文を書く、料理教室の案内文を作る、といった仕事がそれにあたります。薬膳の資格は、こうした仕事を受けるときに、学んだ内容を示す裏付けの1つになります。
専門の知識を記事の仕事に生かしたい人は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で、実績の見せ方を確かめられます。専門分野を持つ書き手が単価を上げる考え方は、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】で解説しています。
表示の決まりを守れる人が信頼される
食や健康の記事の仕事では、先に説明した表示の決まりを理解しているかどうかが、依頼する側にとって大きな判断材料になります。効き目を言い過ぎない文章を書ける人は、安心して任せられる書き手として、継続の依頼につながりやすくなります。正確で分かりやすい文章を書く力を証明したい人には、ビジネス文書検定もあります。ビジネス文書検定は、社内外の文書を正しく分かりやすく書く力を測る検定で、表示の決まりに沿った説明文を書く場面でも土台になります。
手取りで考える
仕事を受けるときには、仲介の手数料がどれだけ差し引かれるかも見ておきたい点です。手数料0%で依頼者と直接やり取りできる場なら、依頼者は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。運営の現場で見てきた限り、専門の知識を持つ人ほど、こうした直接の関係を長く続けています。調べて整理する仕事の相場は、研究者の年収・単価相場で、調査や研究の仕事の単価の幅とあわせて確かめられます。
よくある質問
Q. 薬膳の資格に国家資格はありますか?
ありません。薬膳を対象にした資格は、すべて民間の団体やスクールが独自の基準で認定する民間資格です。食に関わる国家資格には、栄養士法にもとづく栄養士と管理栄養士、調理師法にもとづく調理師などがあり、薬膳の民間資格と組み合わせて生かす人もいます。資格を選ぶときは、認定している団体の名前を必ず確かめてください。
Q. 薬膳の資格を取れば漢方薬を扱えますか?
扱えません。漢方薬は医薬品なので、調剤や販売には、薬剤師や登録販売者など、医薬品に関わる法律で定められた資格や許可が必要です。薬膳の民間資格は、食事として薬膳の考え方を学んだことを示すもので、医薬品を扱える資格ではありません。食事と医薬品の扱いの違いを押さえておくことが大切です。
Q. 通信講座で取れる薬膳の資格はありますか?
あります。和漢薬膳食医学会の和漢薬膳師は、通信講座で4回の課題を提出し、修了認定試験で70点以上を取ると認定されます。日本能力開発推進協会のJADP認定薬膳インストラクターは、認定教育機関の講座を修了したあと、在宅で受験できます。費用や内容は各団体の公式の案内で確かめてください。
Q. 薬膳の知識をブログで発信するときに気をつけることは何ですか?
病気が治る、症状が改善する、といった医薬品のような効き目をうたわないことです。健康増進法は食品の健康効果について事実と大きく違う表示を禁じ、薬機法は承認のない医薬品の効能の広告を禁じています。季節の食材を取り入れる工夫として伝え、判断に迷うときは保健所などに相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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