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JOGMECの個人情報の漏えい|元職員による持ち出し 鉱業権者2,246名分の氏名 対象と確かめること 2026

@SOHO編集部
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JOGMECの個人情報の漏えい|元職員による持ち出し 鉱業権者2,246名分の氏名 対象と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓JOGMECの情報漏洩として検索される
  • ✓2026年2月17日公表の元職員による個人情報の持ち出しを公式のお知らせで整理
  • ✓鉱山の休止・廃止の際の鉱業権者2,246名分の氏名が対象となった件の経緯

JOGMECの情報漏洩として検索されている件のうち、元職員による持ち出しの件は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が2026年2月17日にお知らせとして公表した「個人情報の漏えいに関するお詫びとご報告」です。かつてJOGMECに在籍し、現在は退職している元職員が、在籍中に業務上取得した個人情報を外部に持ち出していたことが分かりました。対象は、鉱山が休止・廃止した際の鉱業権者2,246名分の氏名で、JOGMECは、氏名以外の情報(住所、電話番号等)はないとしています。2026年11月1日時点で、JOGMECのお知らせ一覧を見る限り、2月17日の公表のあとにこの件の新しい報告は出ていません。JOGMECは、調査の結果、当該個人情報が利用されていないこと、及び第三者へ提供されていないことを確認し、現時点において二次被害は確認されていないとしています。補償やお詫びの品については、お知らせに書かれていません。

対象かもしれない人がまずすることは、JOGMECの名前を出して投資やお金の話を持ちかけてくる連絡に応じないことです。気になることがあれば、お知らせに載っている総務部広報課の窓口に問い合わせてください。

なお、JOGMECは2026年10月2日に、外部からの不正アクセスによる個人情報の漏えいの可能性についても別に公表しています。こちらは対象も原因も違う件で、記事の後半で分けて説明します。

この記事は、2026年11月1日時点でJOGMECの公式のお知らせを開き直して確かめた内容だけで書いています。報道や解説記事に出ている推測や、お知らせに書かれていない事情は入れていません。

JOGMECで何が起きたのか

JOGMECは、石油や天然ガス、金属の鉱物資源などの安定供給に関わる国の独立行政法人です。正式な名前は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構です。鉱山に関わる業務も扱っており、今回の件は、その業務の中で取得した個人情報に関わるものです。

お知らせの骨子は次のとおりです。

  • かつてJOGMECに在籍し、現在は退職している元職員が、在籍中に業務上取得した個人情報を外部に持ち出していた
  • 対象は、鉱山が休止・廃止した際の鉱業権者2,246名分の氏名
  • 氏名以外の情報(住所、電話番号等)は、ない
  • 発覚後に調査し、当該個人情報が利用されていないこと、及び第三者へ提供されていないことを確認した
  • 現時点において、二次被害は確認されていない
  • 発覚後速やかに、個人情報保護委員会に報告した

鉱業権とは、決められた区域で鉱物を掘り取ることができる権利のことです。鉱業権者は、その権利を持つ人や会社を指します。今回の対象は、鉱山が休止したり廃止したりした際の鉱業権者の氏名です。

お知らせには、元職員がいつ持ち出したのか、いつ発覚したのか、どのような形で持ち出したのか(紙か電子データか)、元職員の在籍していた部署は書かれていません。そのため、この記事でもそれ以上の中身は推測しません。

公表の経緯と2026年11月1日時点の状況

2026年11月1日時点で、この件についてJOGMECの公式に出ている情報は次のとおりです。

日付 出来事 分かったこと
公表前(日付の記載なし) 元職員による持ち出しが発覚 発覚後速やかに個人情報保護委員会に報告
2026年2月17日 お知らせ「個人情報の漏えいに関するお詫びとご報告」を公表 対象は鉱業権者2,246名分の氏名。二次被害は確認されていない
2026年11月1日時点 続報なし お知らせの一覧(2025年度と2026年度)に、この件の続報は見当たらない

お知らせの書き出しは次のとおりです。

この度、弊機構において個人情報の漏えいが発生いたしました。本事案の発生に伴い、個人情報の保護に関する法律に定める本人通知の代替措置として、以下のとおりお知らせいたします。 出典: JOGMEC「個人情報の漏えいに関するお詫びとご報告」(2026年2月17日)

JOGMECは、このお知らせを「本人通知の代替措置」として出したと説明しています。どういう意味かは、このあとの節で説明します。

漏えいした情報と、含まれないと明記された項目

お知らせに挙げられた項目を表にまとめます。

区分 お知らせの記載
漏えいが発生した項目 鉱山が休止・廃止した際の鉱業権者の氏名
件数 2,246名分
含まれないと明記された項目 氏名以外の情報(住所、電話番号等)
利用と第三者への提供 利用されていないこと、第三者へ提供されていないことを確認
二次被害 現時点において確認されていない

今回の件の大きな特徴は、漏えいした項目が氏名だけだという点です。お知らせは、住所や電話番号などの氏名以外の情報は「ありません」と明記しています。氏名だけでは、本人に郵便を送ったり、電話をかけたりすることはできません。

また、JOGMECは調査の結果として、持ち出された個人情報が利用されていないこと、第三者へ提供されていないことを確認したとしています。どのような方法で確認したかは、お知らせに書かれていません。

鉱業権者には、個人だけでなく会社も含まれることがありますが、今回のお知らせは「2,246名分の氏名」と書いており、個人情報としての氏名を対象にしています。会社の名前が含まれていたかどうかは、お知らせからは分かりません。

「本人通知の代替措置」とは何か

お知らせにある「本人通知の代替措置」という言葉は、聞き慣れない人が多いはずです。

個人情報保護法では、一定の漏えい等が起きたときに、本人にそのことを知らせるよう求めています。そのうえで、本人への通知が困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置をとるときは、この限りでない、という定めがあります(e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」)。

つまり、本人に一人ずつ知らせることが難しい場合に、代わりの方法で知らせることが認められている、ということです。JOGMECは今回、ウェブサイトでのお知らせを、その代わりの方法として出したと説明しています。

なぜ一人ずつの通知が難しかったのかは、お知らせに書かれていません。ただ、漏えいした項目が氏名だけで、住所や電話番号が含まれていないことから考えると、持ち出された情報だけでは本人の連絡先が分からない、という事情があった可能性はあります。これは推測であり、JOGMECの説明ではありません。

この仕組みからいえることは、対象の人のもとに、JOGMECから個別の連絡が届くとは限らない、ということです。自分が対象かもしれないと思ったら、待つのではなく、自分から窓口に問い合わせることになります。

原因として発表されていること

お知らせは、原因について次のように説明しています。個人情報保護に関する役職員への教育を毎年度実施してきたところですが、意識の徹底に不足があったものと認識している、という内容です。

ここで押さえておきたいのは、今回の件が外部からの攻撃ではないことです。元職員が、在籍中に業務上取得した個人情報を外部に持ち出した、という説明です。お知らせは、不正アクセスやサイバー攻撃という言葉を使っていません。

元職員が何の目的で持ち出したのかは、お知らせに書かれていません。持ち出された情報が利用されていないこと、第三者へ提供されていないことは確認したとされていますが、持ち出した理由については触れられていません。この記事でも、目的は推測しません。

JOGMECの対応と再発防止策

お知らせに書かれているJOGMECの対応は次のとおりです。

  • 発覚後速やかに、個人情報保護委員会に報告した
  • 発覚後に調査を実施し、当該個人情報が利用されていないこと、及び第三者へ提供されていないことを確認した
  • 本人通知の代替措置として、お知らせを公表した
  • 個人情報保護に関する教育と、文書管理規程の見直しを実施した
  • 退職する人に、情報の持ち出しを行わない旨の念書を退職手続時に提出させる運用に変更した

最後の念書の運用は、今回の件の形に合わせた対策です。念書とは、約束した内容を書いて提出する書面のことです。退職の手続のときに、業務で得た情報を持ち出さないことを書面で約束してもらう、という運用です。

文書管理規程とは、組織の中で書類やデータをどう保存し、誰が扱い、いつ廃棄するかを決めた決まりのことです。見直しの具体的な中身は、お知らせに書かれていません。

個人情報保護委員会への報告は、漏えい等が起きたときに、組織が国の監督の窓口に知らせる手続です。報告によって、委員会がその事案を把握することになります。JOGMECは、発覚後速やかに報告したとしていますが、報告した日付や、委員会からどのような対応があったかは、お知らせに書かれていません。

補償やお詫びの品については、お知らせに書かれていません。お知らせに無いことは、この記事でもあるとは書きません。情報漏えいの事案でお詫び金やポイントが出た例と、利用者が確かめることの考え方は、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026で説明しています。

自分が対象かを確かめる方法

対象は、鉱山が休止・廃止した際の鉱業権者です。過去に鉱業権を持っていて、鉱山の休止や廃止に関わった人が当てはまる可能性があります。

お知らせは、本人通知の代替措置として出されたものなので、個別の連絡が届くとは限りません。お知らせは、心当たりのある人や心配な点がある人に、次の窓口に連絡するよう呼びかけています。

項目 内容
窓口 JOGMEC 総務部広報課
電話 03-6758-8106
受付時間 月曜から金曜日 10:00~17:00(12:30~13:15は除く)
受け付けない日 祝祭日及び年末年始

問い合わせるときは、自分がいつごろ、どの鉱山の鉱業権者だったかを手元にまとめておくと、話が進みやすくなります。家族が鉱業権者だった場合で、本人が亡くなっているときなど、自分が対象かどうかの判断に迷う場合も、窓口に相談してみてください。

一般の人、たとえばJOGMECのイベントに参加した人や、JOGMECのメールマガジンを受け取っている人は、この件の対象として挙げられていません。この件は、鉱山が休止・廃止した際の鉱業権者の氏名の話です。メールアドレスについては、10月2日に公表された別の件で、JOGMEC以外のメールアドレス約7,400件が漏えいした可能性があるとされています。そちらは、対象となる人を特定のうえ、順次、個別に連絡するとされています。

対象の人がすること

慌てて手続をする必要はない

漏えいした項目は氏名だけで、JOGMECは住所や電話番号などは含まれないと明記しています。口座やカード、パスワードといった情報も挙げられていません。そのため、口座を止める、カードを作り直す、パスワードを変える、といった手続を、この件を理由にする必要は示されていません。

JOGMECの名前を使った連絡に用心する

注意したいのは、JOGMECや鉱山の話を持ち出して、お金や個人の情報を求めてくる連絡です。JOGMECは2026年3月6日に、JOGMECの名称やロゴ、事業との関係を強調し、あたかもJOGMECが関与・支援・保証しているかのような印象を与える投資勧誘が行われる可能性があるとして、注意を呼びかけています。

JOGMECは、民間事業者による投資勧誘、出資募集および金融商品・投資案件の紹介等に関与することはなく、これらを保証または推奨することもありません。 出典: JOGMEC「【注意喚起】JOGMECとの関係を装った投資勧誘について」(2026年3月6日)

この注意喚起は、今回の持ち出しの件と結びつけて出されたものではありません。お知らせにも、両者の関係は書かれていません。ただ、鉱業権者だった人にとっては、鉱山や資源の話を持ち出した投資の勧誘は、身近な話に聞こえやすいはずです。JOGMECの名前が出てくる投資の話は、JOGMECが関与することはない、と覚えておくと判断が早くなります。

記録を残しておく

不審な連絡があったら、日時、相手の名前と連絡先、相手が名乗った組織、話の中身を記録しておきます。相手が自分の名前だけでなく、鉱山や鉱業権のことまで知っていた場合は、そのことも書き残しておくと、窓口に相談するときの手がかりになります。

鉱業権者の家族や、権利を引き継いだ人が気をつけること

鉱山の休止や廃止は、何年も前のことである場合が少なくありません。当時の鉱業権者本人がすでに高齢であったり、亡くなっていたりすることもあるはずです。家族や、事業を引き継いだ人が気をつけたいことを整理します。

  • 本人が高齢の場合は、家族がこの件を伝え、JOGMECや鉱山の話を持ち出す投資やお金の連絡には応じないよう、一緒に確かめておく
  • 本人が亡くなっている場合で、家族のもとに「故人の鉱業権に関する手続が必要」といった連絡が来たら、相手の言う番号ではなく、自分で調べた公式の窓口に確かめる
  • 会社として鉱業権を持っていた場合は、当時の担当者や記録を確かめ、窓口に問い合わせるかどうかを社内で決める

お知らせは、漏えいしたのは氏名だけで、利用や第三者への提供はないことを確認したとしています。家族に伝えるときも、不安をあおるより、「JOGMECの名前を出す投資の話は信じない」「お金の話は家族に相談してから」の2点を具体的に伝えるほうが役に立ちます。

窓口に問い合わせるときに手元にあるとよいものは、次のとおりです。

  1. 鉱業権者だった人の氏名と、鉱業権を持っていた時期
  2. 鉱山の名前や所在地
  3. 鉱山の休止や廃止に関わる書類があれば、その写し
  4. 不審な連絡があった場合は、その記録

すべてそろっていなくても問い合わせはできます。わかる範囲で伝え、自分が対象に含まれるかを確かめてください。

氏名だけが知られたときに起きること、起きないこと

氏名だけが知られた場合に、何が起きうるのかを整理しておきます。

起きにくいこと 用心しておきたいこと
氏名だけで、郵便を送られる ほかの名簿と組み合わされて、連絡先を調べられる
氏名だけで、電話をかけられる 名前を呼びかけて信用させる勧誘
氏名だけで、口座やカードを使われる 「あなたの情報が漏れている」と不安をあおる連絡

氏名だけでは、連絡先が分からないので、すぐに勧誘や詐欺の連絡が来るとは考えにくいといえます。ただ、氏名はほかの情報と組み合わせると、本人を特定する手がかりになります。たとえば、別の名簿に同じ名前と住所が載っていれば、組み合わせて連絡先を調べられることがあります。

また、漏えいの事案が公表されたあとには、「あなたの個人情報が漏れているので、削除の手続をします」と言って、費用を求めたり、追加の個人情報を聞き出したりする連絡が来ることがあります。JOGMECのお知らせには、そうした手続についての記載はありません。JOGMECや、JOGMECから頼まれたと名乗る相手から削除の費用を求められても、応じないでください。

迷ったときの相談先として、消費者庁は消費者ホットライン188への相談を呼びかけています。188は、近くの市区町村や都道府県の消費生活センターなどの相談窓口を案内する番号です(消費者庁「消費者ホットライン」)。

住所が漏れた場合の考え方は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番で説明しています。今回の件では住所は含まれないとされていますが、ほかの事案で住所が漏れた可能性がある人は参考にしてください。

名簿を使った勧誘の型と断り方

漏えいの事案が公表されると、事案そのものとは関係のない業者が、公表された話題に便乗して連絡してくることがあります。今回の件で実際にこうした連絡があったという報告はありませんが、一般に見られる型を知っておくと、落ち着いて断れます。

勧誘の型 よくある言い回し 断り方
漏えい情報の削除の代行 「あなたの名前が出回っています。費用を払えば削除します」 費用を払わず、電話を切る
資源や鉱山の投資 「JOGMECが関わる案件です」「国が保証しています」 JOGMECは投資勧誘に関与しないと公表している
権利の買い取り 「昔の鉱業権を高く買い取ります。まず手数料を」 先にお金を払う話には応じない
公的機関を装う確認 「漏えいの調査のため、口座番号を教えてください」 自分で調べた公式の番号にかけ直して確かめる

断るときは、理由を説明する必要はありません。「必要ありません」と伝えて電話を切れば十分です。相手が強く迫ってくる場合や、すでにお金を払ってしまった場合は、消費者ホットライン188や、最寄りの警察署に相談してください。

勧誘の電話を受けたあとに、同じ相手から何度も連絡が来ることがあります。着信の記録を残し、知らない番号からの電話には出ない、留守番電話で用件を確かめる、といった方法で、相手と直接話す回数を減らせます。

この件でお知らせから分からないこと

お知らせを読んでも、分からないことがいくつかあります。推測で埋めると判断を誤るので、2026年11月1日時点で公式のお知らせに書かれていないことを並べておきます。

  • 元職員が持ち出した時期と、発覚した日
  • 持ち出した情報の形(紙か電子データか)と、持ち出した方法
  • 元職員が在籍していた部署と、退職した時期
  • 持ち出した目的
  • 利用や第三者への提供がないことを、どのように確かめたか
  • 対象の鉱業権者が、どの時期の、どの地域の鉱山に関わる人か

これらが分からなくても、対象かもしれない人がすることは変わりません。JOGMECの名前を出す投資やお金の話に応じないこと、気になることがあれば総務部広報課の窓口に問い合わせること、の2つです。

分からないことが多いと、不安が大きくなるのは自然なことです。その不安につけこんで、「詳しい事情を教える」「対象かどうか調べてあげる」と持ちかけ、費用や個人の情報を求める相手も考えられます。事情を知っているのはJOGMECだけなので、確かめたいことはJOGMECの窓口に直接聞くのが、いちばん確かな方法です。

お知らせの読み方として押さえておきたいのは、JOGMECが「漏えいが発生」したとはっきり書いている点です。漏えいの「おそれ」や「可能性」ではなく、持ち出しがあったことを認めています。一方で、持ち出された情報は利用されていない、第三者へ提供されていないことを確認したとしており、二次被害も確認されていないとされています。

名前が出回ったときに備える日ごろの習慣

今回の件では、持ち出された情報は利用されていないとされています。それでも、名前はさまざまな名簿に載りやすい情報です。この機会に、日ごろの習慣を見直しておくと、ほかの事案が起きたときにも慌てずに済みます。

  1. 知らない番号からの電話には、すぐに出ず、留守番電話で用件を確かめる
  2. 電話で名前を呼ばれても、それだけで相手を信用しない。名前は多くの名簿に載っている
  3. SNSやブログに、本名と住んでいる地域、仕事の内容を組み合わせて書かない
  4. 懸賞やアンケートで、必要以上に個人の情報を書かない
  5. 家族の中で、お金の話を電話でされたら一度相談する、という約束をしておく

2番は特に大切です。詐欺の電話では、最初に本人の名前を確かめることで、「自分のことを知っている相手だ」と思わせようとします。名前を知っていることは、相手が本物である証拠にはなりません。

電話番号が知られたかもしれないときの確かめ方と、迷惑電話への備えは、電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026で説明しています。今回の件では電話番号は含まれないとされていますが、知らない番号からの勧誘が増えたと感じたときの参考になります。

メールで届く偽の連絡の見分け方は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処にまとめています。JOGMECの名前やロゴを使ったメールが届いた場合も、リンクを開かず、JOGMECの公式のサイトを自分で開いて確かめてください。

2026年10月の不正アクセスの件と分けて考える

「JOGMEC 情報漏洩」と検索すると、2026年10月2日に公表された別の件も出てきます。対象も原因も違うので、混同しないように分けておきます。

項目 元職員による持ち出し(この記事の件) 不正アクセスによる漏えいの可能性(別の件)
公表日 2026年2月17日 2026年10月2日
原因 元職員が在籍中に業務上取得した個人情報を外部に持ち出した JOGMECの情報システムに対する外部からの不正アクセスが原因と考えている(調査中)
対象 鉱山が休止・廃止した際の鉱業権者2,246名分の氏名 JOGMEC役職員のメールアドレス約1,100件、JOGMEC以外のメールアドレス約7,400件
表現 漏えいが発生した 漏えいした可能性がある
問い合わせ 03-6758-8106(総務部広報課) 050-2027-0001(総務部)

10月2日の件では、外部機関からの情報提供を受けて外部専門事業者と調査した結果、個人情報が外部に漏えいした可能性があることが2026年9月9日に判明したとされています。JOGMECは、漏えいした可能性がある個人情報の対象となる人を特定のうえ、順次、個別に連絡するとしています(JOGMEC「不正アクセスによる個人情報の漏えいの可能性に関するお詫びとご報告」)。

この記事で扱っているのは、2月17日に公表された元職員による持ち出しの件だけです。10月の件の対象かもしれない人は、10月2日のお知らせと、JOGMECからの個別の連絡を確かめてください。

退職者による持ち出しを防ぐ仕組み

今回の件は、組織を辞めた人が、在籍中に得た情報を持ち出していたという形です。どの会社や団体でも起こりうる形なので、一般的な防ぎ方を整理しておきます。

個人情報保護委員会は、事業者に報告が義務づけられる場合の一つとして、不正の目的をもって行われたおそれがある漏えい等を挙げ、その例に、従業者が顧客の個人データを不正に持ち出して第三者に提供した場合を挙げています(個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」)。社内の人による持ち出しは、外部からの攻撃と同じように、重く扱われる事態とされています。なお、JOGMECは今回、第三者へ提供されていないことを確認したとしており、この例に当てはまると説明しているわけではありません。

一般に、退職者による持ち出しを防ぐには、次のような手順が使われます。

  1. 在籍中から、業務で扱える情報の範囲を役割ごとに決めておく
  2. 個人情報を含むファイルを、誰がいつ開いたかを記録する
  3. 退職の手続のときに、貸し出していた機器や書類を回収し、業務の情報を持ち出さないことを約束してもらう
  4. 退職した日に、アカウントやアクセスの権限を止める
  5. 年に一度など、決まった時期に教育を行う

JOGMECが今回取り入れた念書の運用は、3番にあたります。5番の教育は、JOGMECが毎年度実施してきたとしているものです。教育を続けていても意識の徹底に不足があった、というJOGMECの説明は、教育だけでなく、記録や権限の管理といった仕組みを組み合わせることの大切さを示しています。

内部の人による漏えいと、外部からの攻撃の違い

情報漏えいと聞くと、外部からのサイバー攻撃を思い浮かべる人が多いはずです。今回の件は、内部の人による持ち出しという形でした。両者の違いを整理しておきます。

項目 内部の人による持ち出し 外部からの不正アクセス
誰が 在籍中や退職後の役職員、委託先の担当者など 組織と関係のない第三者
どのように 業務で使える権限を使って情報を持ち出す システムの弱いところを突いて侵入する
気づくきっかけ 内部の調査、関係者からの申し出など 監視の仕組み、外部機関からの連絡など
防ぎ方の中心 権限の管理、記録、退職時の手続、教育 システムの更新、監視、認証の強化

内部の人による持ち出しは、業務で正しく使える権限の範囲で起きるため、システムの側からは見分けにくいことがあります。外部からの攻撃のように、普段と違う通信を見つけて気づく、という方法が使いにくいのです。だからこそ、誰が何を扱えるかを決め、記録を残し、辞めるときの手続をきちんと行う、という仕組みが大切になります。

JOGMECの2月の件は前者、10月の件は後者にあたります。同じ組織で、性質の違う2つの件が同じ年に公表されている、という点も、検索で混同しやすい理由です。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で仕事をするフリーランスや個人事業主は、取引先から顧客の名簿や従業員の情報を預かることがあります。今回の件は、組織の中の人が、辞めたあとも業務の情報を手元に持っていたという形です。業務委託で働く人にも、同じ構図があります。契約が終わったあとに、取引先から預かった情報が自分のパソコンやクラウドに残っていれば、同じ形の事故につながりかねません。

個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、民間の事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等を挙げています。いずれも、そのおそれがある場合も含まれます。独立行政法人などの行政機関等の場合は、本人の数が100人を超える漏えい等が報告の対象とされています。報告は、発覚したら速やかに行うよう求められています。

仕事を受けるときは、次のことを取引先と決めておくと安心です。

  • 預かる情報の範囲と、保存してよい場所
  • 契約が終わったときに、預かった情報をどう返すか、どう削除するか
  • 削除したことを、どのように取引先に伝えるか

契約の終わりに「預かったデータはすべて削除しました」と書面やメールで伝えておくと、自分の手元に情報が残っていないことを、相手にも自分にも示せます。削除の対象には、パソコンの中のファイルだけでなく、メールの添付ファイル、クラウドの共有フォルダ、スマートフォンで撮った写真、印刷した紙も含まれます。仕事が終わったときに、どこに情報が残りうるかを一覧にしておくと、消し忘れを防げます。顧客の情報を扱うフリーランスが整えておきたい最低限の備えは、顧客情報を扱うフリーランスの最低ライン|ISMS取得前の6項目で紹介しています。

続報を確かめる方法

この件の続報が出るとしたら、JOGMECのお知らせの一覧に載ると考えられます。お知らせの一覧は年度ごとに分かれています。2026年11月1日時点では、2025年度と2026年度のお知らせの一覧に、2月17日の件の続報は見当たりません。2026年度の一覧には、10月2日の不正アクセスの件と、10月22日のウェブサイトの再開のお知らせが載っています。

10月22日のお知らせは、PHPの脆弱性対応のため一時停止していたJOGMECのオフィシャルサイトなどの公開を、必要なセキュリティ対策および安全性の確認が完了したことから再開した、という内容です。一時期、JOGMECのサイトが見られなかった人もいるかもしれませんが、この再開のお知らせは、2月17日の持ち出しの件の続報ではありません。

続報を探すときは、ニュースサイトの記事ではなく、JOGMECの公式のお知らせを開いて確かめてください。

情報を守る力を仕事に生かす

退職者や委託先による情報の持ち出しを防ぐ仕組みづくり、権限の管理、事案のお知らせの読み方は、企業や団体の情報管理を支える仕事でも求められる知識です。お詫びや報告の文書を正確に書く力も、こうした場面で役に立ちます。文書の書き方を体系的に学ぶ手段として、ビジネス文書検定があります。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。

2004年から在宅ワークの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く信頼される人ほど、仕事が終わったときの片付けを丁寧にしています。預かった情報を返し、消し、そのことを相手に伝えるところまでを仕事の一部として扱うことが、次の仕事につながる信頼になります。

よくある質問

Q. JOGMECの元職員による持ち出しで、住所や電話番号も漏えいしたのですか?

JOGMECの2026年2月17日のお知らせによれば、漏えいが発生したのは、鉱山が休止・廃止した際の鉱業権者2,246名分の氏名です。お知らせは、氏名以外の情報(住所、電話番号等)はないと明記しています。調査の結果、利用や第三者への提供がないことも確認したとされています。

Q. 対象の人には、JOGMECから個別の連絡が来ますか?

JOGMECは、このお知らせを個人情報保護法に定める本人通知の代替措置として出したと説明しています。そのため、個別の連絡が届くとは限りません。心当たりのある人や心配な点がある人は、総務部広報課(03-6758-8106、月曜から金曜日10:00~17:00、12:30~13:15は除く)に問い合わせてください。

Q. 2026年10月に公表された不正アクセスの件とは同じですか?

別の件です。10月2日に公表された件は、JOGMECの情報システムに対する外部からの不正アクセスが原因と考えられているもので、役職員のメールアドレス約1,100件とJOGMEC以外のメールアドレス約7,400件が漏えいした可能性があるとされています。2月17日の件は、元職員による鉱業権者の氏名の持ち出しです。

Q. 2026年11月1日時点で、元職員による持ち出しの件の続報は出ていますか?

2026年11月1日時点で、JOGMECのお知らせの一覧を見る限り、2026年2月17日の公表のあとに、この件の続報は出ていません。現時点において二次被害は確認されていないとされています。続報はJOGMECの公式のお知らせで確かめてください。

この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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