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アクサ生命の個人情報漏えい|元従業員の持ち出し 422名分の契約内容に可能性 対象と確かめること 2026

@SOHO編集部
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アクサ生命の個人情報漏えい|元従業員の持ち出し 422名分の契約内容に可能性 対象と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓アクサ生命の情報漏えいについて
  • ✓2025年9月25日の公表と2026年7月16日の逮捕の報告をもとに整理
  • ✓元従業員が顧客情報を持ち出し

アクサ生命の情報漏えいについて、アクサ生命保険株式会社は2025年9月25日、元従業員が社外秘の顧客情報を無断で持ち出し、保険募集代理店に勤める元同僚に漏えいしていたと公表しました。漏えいした可能性があるのは422名分の契約内容に関わる個人情報で、契約者の氏名、生年月日、性別、保険金受取人の氏名、契約内容(保険商品名・保険料・払込期間)、証券番号が含まれます。2026年11月1日時点で最新の発表は2026年7月16日の報告で、当該の元従業員が不正競争防止法違反の容疑で兵庫県警察に逮捕されたこと、2025年9月の公表以降も二次被害の発生は確認されていないことが示されています。補償についての記載はありません。 アクサ生命と契約している人がまずすることは、アクサ生命から個別の連絡(郵送など)が届いていないかを確かめること、アクサ生命の契約を知っているかのような保険の乗り換えの勧誘に、その場で応じないこと、心当たりがあればカスタマーサービスセンターに問い合わせることの3つです。

この記事は、2026年11月1日時点でアクサ生命の公式発表「弊社元従業員による個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」(2025年9月25日)と「顧客情報の持ち出しを行った弊社元従業員に関するご報告」(2026年7月16日)を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。

アクサ生命の元従業員による持ち出しで何が起きたのか

アクサ生命保険株式会社は、アクサグループの生命保険会社です。今回の件は、外部からの不正アクセスではなく、会社に勤めていた人が顧客の情報を持ち出したという、内部の人による事案です。

2025年9月25日の発表の骨子は次のとおりです。

  • 元従業員が、社外秘である顧客情報を無断で持ち出し、保険募集代理店に勤務する元同僚に漏えいした
  • 2025年7月23日に、漏えいの対象となった客から、ホームページの問い合わせフォームで知らせがあり発覚した
  • 422名分の契約内容に関わる個人情報が漏えいしていた可能性がある
  • 元同僚は2025年1月に、勤務先の保険募集代理店で、その顧客情報の一部を使って保険募集活動を行っていた
  • 個人情報が漏えいした可能性がある客には、すでに個別に連絡している
  • 第三者へ拡散されるなどの、さらなる被害の拡大は確認されていない

保険募集代理店とは、保険会社から委託を受けて、保険の案内や契約の手続きを行う会社のことです。複数の保険会社の商品を扱う代理店もあります。今回は、アクサ生命の顧客の情報が、別の会社である代理店での保険の勧誘に使われていたことが、会社の調査で分かったという流れです。

発表の題には「個人情報漏えい」とあり、本文では422名分について「漏えいしていた可能性」と書かれています。この記事でも、件数については「可能性」の言い方のまま書きます。

2025年9月の発表は、被害の状況と対象者について次のように書いています。

422 名分のお客様の契約内容にかかわる個人情報が元従業員 A から元従業員 B に漏えいしていた可能性があり、元従業員 B は、2025 年 1 月に勤務先の保険募集代理店にて、その顧客情報の一部を使用し保険募集活動を行っていたことが、現時点の調査で判明しています。 出典: アクサ生命「弊社元従業員による個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」

「現時点の調査で」とあるとおり、この内容は2025年9月の時点の調査の結果です。2026年7月の報告では、対象の範囲や項目について新しい数字は示されていません。そのため、2026年11月1日時点でも、範囲は422名分、項目は次の節の表のとおりとして読むのが正確です。

公表の経緯:2025年9月の公表と2026年7月の報告

日付の順に整理すると、次のようになります。

日付 出来事
2024年6月 元従業員B(のちに情報を受け取った元同僚)が退職し、保険募集代理店に転職
2024年8月 元従業員A(情報を持ち出した元従業員)が退職
2025年1月 元従業員Bが、勤務先の代理店で顧客情報の一部を使って保険募集活動
2025年7月23日 漏えいの対象となった客から問い合わせフォームで知らせがあり、発覚
2025年9月25日 「弊社元従業員による個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」を公表
2026年7月16日 「顧客情報の持ち出しを行った弊社元従業員に関するご報告」を公表。逮捕を報告

発表では、情報を持ち出した人を元従業員A、受け取った人を元従業員Bと呼んで区別しています。元従業員Aは、アクサ生命に在籍していたあいだに、すでに代理店へ転職していた元従業員Bに個人情報を漏えいしていたとされています。

2026年7月16日の報告は、2025年9月の公表の続きにあたります。

弊社が 2025 年 9 月 25 日にお客さまの個人情報の漏えいのお詫びとして公表いたしました事案につきまして、弊社は警察に被害相談を行い捜査に協力してまいりましたが、この度、当該元従業員が不正競争防止法違反の容疑で兵庫県警察に逮捕されました。 出典: アクサ生命「顧客情報の持ち出しを行った弊社元従業員に関するご報告」

報告にある「当該元従業員」が、元従業員Aと元従業員Bのどちらを指すのか、あるいは両方なのかは、報告の文面からは読み取れません。この記事でも、どちらとは書きません。

アクサ生命のニュースリリースの一覧を2026年11月1日に確かめたところ、この件の発表は2025年9月25日と2026年7月16日の2本で、それより新しい報告は出ていませんでした。

漏えいした可能性のある情報

2025年9月25日の発表で示された項目を、そのまま並べます。

区分 項目
契約者について 氏名、生年月日、性別
保険金受取人について 氏名
契約内容 保険商品名、保険料、払込期間
その他 証券番号

発表では「ご契約に関する以下の情報」として、これらの項目が挙げられています。契約者本人の情報だけでなく、保険金受取人の氏名も含まれる点に注意が要ります。受取人には、家族や親族を指定していることが多いため、本人以外の人の名前が含まれている可能性があります。

一方で、住所、電話番号、メールアドレス、口座の情報、クレジットカードの情報、健康状態や病歴については、発表は項目として挙げていません。「含まれない」と明記しているわけではないので、この記事でも「含まれない」とは書きません。発表に挙がった項目が上の表のとおりだという点だけを押さえておきます。

422名分という数字は、人数を表す「名分」で示されています。アクサ生命の契約者全体ではなく、元従業員Aが持ち出し、元従業員Bに渡った可能性がある範囲の数字です。

証券番号とは、保険の契約ごとに付けられる番号のことで、保険証券や契約の案内に書かれています。手続きの問い合わせのときに、契約を特定するために使われることがあります。

証券番号と契約者の氏名、生年月日がそろうと、電話口で契約者本人のように話を進めることもできてしまいます。保険会社や代理店を名乗る相手から、証券番号を読み上げられたからといって、その相手が本物だとは限りません。番号を知っていることを、相手を信じる理由にしないことが大切です。

「持ち出し」による漏えいの特徴

外部からの不正アクセスと違い、内部の人による持ち出しでは、情報を手にした相手と、その使い道がはっきりしている場合があります。今回も、元従業員Bが代理店での保険募集活動に情報の一部を使っていたことが、会社の調査で分かっています。

そのため、起こりうることも、不特定多数への迷惑メールより、次のような具体的な接触が中心になります。

  • 自分の契約内容を知っているかのような、保険の見直しや乗り換えの勧誘
  • 保険料や払込期間を引き合いに出して、「今の保険は損をしている」と説明される
  • 保険金受取人の名前を出して、家族のための保険の話を持ちかけられる

勧誘そのものは、どの代理店も日常的に行っているものです。問題になるのは、アクサ生命から持ち出された情報をもとにした勧誘である場合です。勧誘を受けたときに、相手がなぜ自分の契約内容を知っているのかを確かめることが、今回の件で身を守るうえでの要になります。

2025年9月の発表の時点でも、2026年7月の報告の時点でも、第三者へ拡散されるなどの被害の拡大や、二次被害の発生は確認されていないとされています。そのうえで、備えとして知っておきたい点を、後の節で項目ごとにまとめます。

情報が使われた時期と、発覚した時期

発表の日付を並べると、情報が使われた時期と、会社が気づいた時期のあいだには間があります。元従業員Bが代理店で情報の一部を使って保険募集活動を行っていたのは2025年1月で、会社が客からの知らせで発覚したのは2025年7月23日です。

このため、2025年の初めごろに、心当たりのない代理店から、自分の契約内容を知っているかのような保険の案内を受けた人は、今回の件と関わりがあるかもしれません。もちろん、すべての勧誘が今回の件によるものとは限りません。気になる場合は、当時の案内の書類や名刺が残っていないかを探し、カスタマーサービスセンターに伝えて確かめると確実です。

発覚のきっかけは客からの知らせだった

2025年9月の発表によると、今回の件は、漏えいの対象となった客が、ホームページの問い合わせフォームでアクサ生命に知らせたことで発覚しました。内部の人による持ち出しは、外部からの不正アクセスと違って、会社のシステムの記録だけでは気づきにくいことがあります。客の側の「おかしい」という気づきが、事案を明らかにする手がかりになった例です。

契約者の側で「おかしい」と感じやすいのは、次のような場面です。

  • 契約した覚えのない代理店から、自分の保険の内容を前提にした案内が届いた
  • 電話で、家族の名前や保険料を言い当てられた
  • 自分が伝えていないはずの証券番号を、相手が知っていた

こうした場面に出会ったら、その場で相手に問いただすより、日時、相手の会社名と氏名、話の内容をメモしておき、契約している保険会社に伝えるほうが役に立ちます。保険会社の側で、誰がいつ情報を扱ったかを調べる手がかりになるためです。今回の件でも、客からの1件の知らせが、422名分の範囲の調査と、その後の警察への相談につながっています。

知らせるときは、相手を責める言い方をする必要はありません。分かっている事実をそのまま伝え、どこで自分の情報を知ったのかを確かめてほしいと頼めば十分です。

不正競争防止法と営業秘密

2026年7月16日の報告では、当該の元従業員が不正競争防止法違反の容疑で逮捕されたとされています。不正競争防止法は、企業どうしの公正な競争を守るための法律で、その中に、会社の秘密の情報を不正に持ち出したり使ったりすることを禁じる決まりがあります。

経済産業省の営業秘密のページでは、営業秘密について、不正競争防止法で定義されていて、「有用性」「秘密管理性」「非公知性」の3つの要件を満たす情報だと説明しています。

  • 有用性:事業に役立つ情報であること
  • 秘密管理性:会社が秘密として管理していること
  • 非公知性:一般には知られていないこと

同じページでは、企業の秘密の情報が不正に持ち出されるなどの被害にあった場合に、不正競争防止法で民事上と刑事上の措置をとれること、そのためには情報が営業秘密として管理されている必要があることも書かれています。2025年9月の発表で、持ち出された顧客情報が「社外秘」と書かれているのは、この点と関わります。

今回の容疑の中身や、捜査や裁判がどう進むかは、報告には書かれていません。容疑の段階であり、この記事でも、罪が確定したかのようには書きません。

アクサ生命の対応と、2026年11月1日時点で分かっていること

アクサ生命が発表している対応を、時期ごとにまとめます。

時期 対応
2025年9月の公表まで 漏えいした可能性がある客に、郵送などで個別に連絡
2025年9月の公表まで 発覚後、速やかに行政へ報告
2025年9月の公表の時点 全容の解明に向けた調査を継続。再発防止策の策定、従業員の教育、情報管理の体制の強化
2025年9月以降 警察に被害相談を行い、捜査に協力
2026年7月の報告の時点 個人情報の持ち出しや第三者による不正な使用などの犯罪行為には厳正に対処するとし、管理体制の一層の強化に努めるとした

2026年11月1日時点で分かっていることを整理すると、次のとおりです。

  • 最新の発表は2026年7月16日の報告で、それより新しい報告は出ていない
  • 漏えいの可能性がある範囲は、2025年9月の発表の422名分から変わったという発表はない
  • 当該の元従業員は不正競争防止法違反の容疑で兵庫県警察に逮捕された
  • 2025年9月の公表以降も、本件に伴う二次被害の発生は確認されていない
  • 補償やお詫びの品については、どちらの発表にも記載がない

補償の有無は、発表に書かれていないので、この記事でもあるともないとも書きません。ほかの事案で、お詫びの品やポイントがどのように扱われてきたかを知りたい人は、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026が参考になります。今回の件でどうなるかは、アクサ生命に直接確かめるのが確実です。

自分が対象かを確かめる方法

対象は、アクサ生命の契約者全体ではなく、元従業員Aが持ち出した可能性がある422名分です。2025年9月の発表では、個人情報が漏えいした可能性がある客には、すでに個別に連絡していると書かれています。連絡の手段は「郵送等」とされています。

確かめる順番は次のとおりです。

  1. 2025年の夏から秋にかけて、アクサ生命から個別の連絡(郵送など)が届いていないかを探す。保険の書類をまとめて保管している場所や、家族あての郵便も見ます
  2. 連絡が見つかれば、その中に書かれた項目と問い合わせ先を確かめる
  3. 連絡が見つからないが心当たりがある場合(自分の契約内容を知っている代理店から勧誘を受けた、など)は、カスタマーサービスセンターに問い合わせる

問い合わせるときは、証券番号と契約者の氏名を手元に用意しておくと、確かめてもらいやすくなります。勧誘を受けたことがある場合は、いつごろ、どの代理店の誰から、どんな話をされたかもメモしておきます。

心当たりのない人まで一律に問い合わせる必要はありません。発表では、対象の可能性がある客には個別に連絡したとされています。ただし、引っ越しなどで郵便が届いていない可能性もあるため、住所を変えたのに変更の手続きをしていない人は、この機会に契約の登録内容を確かめておくと安心です。

アクサ生命と契約している人がすること

ここからは、漏えいした可能性のある項目に合わせて、要ることだけを並べます。

乗り換えの勧誘に、その場で応じない

今回の件で実際に起きていたのは、持ち出された情報を使った保険の勧誘です。自分の保険料や払込期間、加入している商品名を知っている相手から、見直しや乗り換えの話を持ちかけられたら、その場で解約や新しい契約の手続きをしないようにします。

確かめたいのは、次の点です。

  • 相手がどうやって自分の契約内容を知ったのか
  • 相手は、どの会社の、何という代理店の人なのか
  • 乗り換えた場合に、今の保険の保障がいつ切れて、新しい保険の保障がいつ始まるのか

生命保険の乗り換えでは、今の契約を解約すると、同じ条件で入り直せないことがあります。年齢が上がっていたり、健康状態が変わっていたりすると、保険料や引き受けの条件が変わるためです。乗り換えるかどうかは、今の契約の保険会社と、勧誘した相手の両方から説明を聞いてから決めても遅くありません。

アクサ生命を名乗る連絡を確かめる

証券番号や契約内容を知っている相手から、アクサ生命を名乗る電話や郵便が届くことも考えられます。手続きや支払いを急がせる内容であれば、その連絡に書かれた電話番号ではなく、保険証券やアクサ生命の公式サイトに載っている番号に、自分からかけ直して確かめます。

偽の連絡の見分け方の基本は、メールでも電話でも同じです。急がせる、秘密にさせる、いつもと違う方法での支払いを求める、の3つがそろったら、いったん手を止めます。メールの場合の見分け方と、開いてしまったあとの対処は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で詳しく説明しています。

保険金受取人の家族に一声かける

保険金受取人の氏名が含まれているため、受取人になっている家族にも、今回の件を伝えておくと安心です。家族のもとに、保険の話を持ちかける連絡が来たときに、落ち着いて対応できます。

伝えておきたいのは、次の点です。

  • アクサ生命の契約の情報が、元従業員から外に漏れた可能性があること
  • 保険の勧誘や、保険金の手続きを名乗る連絡が来ても、その場で書類に署名したり、お金を払ったりしないこと
  • 気になる連絡があれば、契約者本人に相談すること

しなくてよいこと

発表に挙がった項目には、口座の情報やクレジットカードの情報、パスワードは入っていません。そのため、今回の件だけを理由に、口座やカードを止める必要は示されていません。ただし、身に覚えのない引き落としや請求があれば、今回の件と関係があるかにかかわらず、すぐに金融機関やカード会社に連絡してください。

乗り換えを勧められたときに手元でそろえておくもの

勧誘を受けて、乗り換えるかどうかを考える場合は、まず今の契約の中身を自分で把握しておくと、相手の説明をうのみにせずに済みます。手元でそろえておきたいのは次のものです。

そろえるもの 確かめること
保険証券 保険の種類、保障の内容、保険金額、保険期間、保険金受取人
毎年届く契約内容のお知らせ 現在の保険料、払込期間、特約の有無
契約したときの書類 解約したときに戻るお金の有無と目安、保障が切れる条件
勧誘された保険の資料 保障が始まる日、保険料、告知(健康状態の申告)の内容

比べるときに大事なのは、保険料の安さだけで決めないことです。今の契約を解約した日から、新しい契約の保障が始まる日までのあいだに、保障のない期間ができないかを確かめます。新しい契約には、健康状態の告知が要ることが多く、告知の内容によっては、引き受けを断られたり、条件が付いたりすることがあります。

こうした点は、保険の種類や契約の時期、本人の事情で大きく変わります。この記事では、乗り換えたほうがよいかどうかは断定しません。今の契約の保険会社と、勧誘した相手の両方から説明を受け、書面で内容を確かめてから決めるのが確実です。

説明を聞くときに確かめる点

  • 今の契約を解約したときに、戻るお金があるか、あるならいくらか
  • 新しい契約の保険料は、年齢が上がった分を含めていくらになるか
  • 今の契約にある特約が、新しい契約にもあるか
  • 新しい契約の保障は、いつから始まるか

相手が答えをはぐらかしたり、「今日決めないと損をする」と急がせたりする場合は、いったん持ち帰ります。急ぐ理由のない手続きを急がせるのは、慎重に考えてほしくないときの典型的な言い方です。

契約者が日ごろから確かめておきたいこと

今回の件に限らず、保険の契約の情報は、手続きや問い合わせのたびに多くの人の目に触れます。契約者の側で日ごろからできることを並べます。

  • 登録している住所と電話番号が今のものか。引っ越したまま変更していないと、保険会社からの大事な連絡が届きません
  • 保険金受取人の指定が今の家族の状況と合っているか。受取人になっている家族に、そのことを伝えているか
  • 保険証券や契約の書類を、家族にも分かる場所にまとめて保管しているか
  • 証券番号を、保険会社や契約した代理店以外の相手に伝えていないか
  • 保険会社からの郵便を、開けずに捨てていないか

最後の点は、今回の件にも関わります。発表では、対象の可能性がある客には郵送などで個別に連絡したとされています。保険会社からの封書は、宣伝に見えても、いったん開けて中身を確かめる習慣をつけておくと、大事な知らせを見落としません。

アクサ生命のほかの会社との違い

アクサの名前がつく会社には、アクサ生命保険株式会社のほかに、損害保険を扱う会社などもあります。検索すると、アクサの名前がつく別の会社の情報漏えいの話が一緒に出てくることがありますが、この記事で扱っているのは、アクサ生命保険株式会社の元従業員による持ち出しの件だけです。

別の会社の発表は、その会社の公式サイトで確かめてください。会社が違えば、対象の人、漏れた項目、窓口がすべて違います。自分がどの会社と契約しているかは、保険証券や契約の案内に書かれた会社名で確かめられます。複数の保険に入っている人は、保険証券を並べて、それぞれの会社名と窓口の電話番号を一覧にしておくと、似た名前の会社の発表を見たときに迷わずに済みます。

問い合わせ窓口

2025年9月25日の発表に載っている問い合わせ窓口は次のとおりです。

項目 内容
名称 アクサ生命 カスタマーサービスセンター
電話番号 0120-568-093
受付時間 平日 9:00から18:00、土曜日 9:00から17:00
休み 日曜日・祝日、12月30日から1月4日

2026年7月16日の報告には、別の窓口は載っていません。問い合わせるときは、証券番号と契約者の氏名を手元に用意し、今回の元従業員による持ち出しの件について確かめたいと伝えると、話が早く進みます。

問い合わせで確かめておきたいのは、次のような点です。

  • 自分の契約が、422名分の対象に含まれているか
  • 含まれている場合、どの項目が含まれているか
  • 個別の連絡を、いつ、どの住所あてに送ったか
  • 自分が受けた勧誘が、今回の件と関わりがあるかを調べてもらえるか

聞いた内容は、日付と担当者の名前と一緒にメモしておきます。後日、続報が出たときや、別の勧誘を受けたときに、前の問い合わせの内容と照らし合わせられます。窓口の電話番号は、受け取った郵便やメールに書かれた番号ではなく、保険証券やアクサ生命の公式サイトに載っている番号を使うと、偽の連絡に引っかかる心配がありません。

家族が契約者や受取人になっている場合

生命保険は、契約者、保険の対象になる人(被保険者)、保険金受取人が、それぞれ別の人であることがよくあります。たとえば、高齢の親が契約者で、子どもが受取人になっている場合や、夫婦の一方が契約者で、もう一方が受取人になっている場合です。

今回の項目には、契約者の氏名、生年月日、性別と、保険金受取人の氏名が含まれます。家族の中で、次のような点を話しておくと安心です。

  • 誰がアクサ生命の契約者で、誰が受取人になっているか
  • アクサ生命から個別の連絡が届いていないか。届いた郵便を家族の誰が受け取ったか
  • 保険の勧誘や手続きを名乗る連絡が来たときに、家族の中で誰に相談するか

とくに、高齢の親が契約者になっている場合は、親のもとに届いた郵便や、親が受けた電話の勧誘に、家族が気づきにくいことがあります。電話で「保険料が上がる」「今の保険は古い」と言われて、その場で書類に署名してしまうことのないよう、相談してから決める約束をしておくと、急がせる勧誘への備えになります。

受取人になっている家族の側からは、自分が受取人であることを知らない場合もあります。契約者が受取人に一声かけておくと、受取人のもとに保険の話を持ちかける連絡が来たときに、すぐに契約者に確かめられます。

転職や独立のときに働く側が気をつけること

今回の件では、情報を受け取った元従業員Bは、アクサ生命を辞めて保険募集代理店に転職していました。同じ業界の中で転職したり、独立して前の仕事に近い仕事を始めたりすることは、珍しいことではありません。そのときに、前の勤め先の情報をどう扱うかが問われます。

働く側として押さえておきたいのは、次の点です。

  • 前の勤め先の顧客名簿や契約の情報を、自分の端末や個人のメールに移さない
  • 前の同僚から顧客の情報を受け取らない。送られてきた場合も使わない
  • 前の勤め先で知った顧客に連絡を取りたいときは、どの情報をもとにしているかを説明できるか確かめる
  • 退職のときに交わした誓約書や、就業規則の秘密の扱いの決まりを読み直しておく

どこからが不正競争防止法の違反や契約違反になるかは、情報の中身や管理のされ方、契約の内容で変わります。ここでは断定できないので、迷う場合は前の勤め先に確かめるか、弁護士などの専門家に相談してください。経済産業省の営業秘密のページでも、営業秘密として保護されるには会社が秘密として管理していることが要件の1つとされています。働く側から見れば、「社外秘」「持ち出し禁止」とされた情報は、辞めたあとも使わないのが原則です。

前の勤め先の情報に頼らずに新しい仕事を始めることは、遠回りに見えても、長い目で見れば信頼につながります。新しい取引先は、前の勤め先の情報をどう扱う人なのかを見ています。

在宅で仕事をする人が気をつけること

今回の件は、勤め先の情報を、辞めたあとの仕事に持ち込んだことが発端です。在宅で業務委託の仕事を受ける人にとっても、ひとごとではありません。在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿や契約の資料、未公開のデータを預かる立場になることがあります。

個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合の1つとして、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等を挙げ、その例として、従業者が顧客の個人データを不正に持ち出して第三者に提供した場合を示しています。「不正の目的をもって」の主体は、従業者だけでなく、盗難などの第三者も含まれるとされています。報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。

業務委託で預かった情報を、契約が終わったあとに別の仕事で使うと、委託元にとっては持ち出しと同じことになります。どこまでが契約違反や法律の違反になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、預かった情報は預かった仕事のためだけに使う、という原則を守れば、こうした問題に巻き込まれることはまずありません。

仕事で個人情報を扱う人が見直しておきたい点を並べます。

  • 取引先から預かった名簿や資料を、契約が終わったあとも手元に残していないか
  • 前の取引先の資料を、次の取引先の仕事の参考に使っていないか
  • 預かった情報を保存する場所を、個人用のファイルと分けているか
  • 契約書に、預かった情報の返却や削除の決まりが書かれているかを確かめているか
  • 万一、預かった情報が漏れたときに、取引先の誰に連絡するかを決めているか

フリーランスが情報漏えいに備える保険の考え方は、フリーランスの情報漏洩保険2026|サイバー保険との違いと選び方で紹介しています。

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。契約が終わったら資料を返すか削除し、そのことを取引先に一言伝える、といった地味な手当てが、そのまま次の依頼につながります。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま手取りの厚さに結びつきます。

情報を扱う力を仕事に生かす

個人情報の扱い方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。保険や金融の会社、通販の会社などでは、顧客の情報を扱う事務や、社員向けの研修資料づくり、規程の見直しの手伝いを、外部の人に頼むことがあります。

個人情報の扱いを体系立てて学びたい人は、個人情報保護士難易度と合格後に活かせる仕事で、試験の難しさと、合格後に生かせる仕事を紹介しています。セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合は、@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を確かめられます。

アクサ生命の件は、2026年11月1日時点で、2025年9月25日の公表と2026年7月16日の逮捕の報告が出ている段階です。アクサ生命と契約している人は、個別の連絡が届いていないかの確認、契約内容を知っているかのような勧誘への注意、保険金受取人の家族への一声の3つを先に済ませ、気になる点はカスタマーサービスセンターで確かめてください。

よくある質問

Q. アクサ生命と契約していれば、全員が対象になりますか?

全員ではありません。2025年9月25日の発表では、漏えいした可能性があるのは422名分の契約内容に関わる個人情報で、対象の可能性がある客には郵送などで個別に連絡済みとされています。連絡が見当たらないが心当たりがある場合は、証券番号を用意してカスタマーサービスセンター(0120-568-093)に問い合わせてください。

Q. どんな情報が漏えいした可能性がありますか?

発表で挙げられているのは、契約者の氏名、生年月日、性別、保険金受取人の氏名、契約内容(保険商品名・保険料・払込期間)、証券番号です。口座の情報やクレジットカードの情報は、項目として挙げられていません。受取人の氏名が含まれるため、受取人になっている家族にも一声かけておくと安心です。

Q. 2026年7月の逮捕で、何が変わりましたか?

2026年7月16日の報告では、当該の元従業員が不正競争防止法違反の容疑で兵庫県警察に逮捕されたこと、2025年9月の公表以降も二次被害の発生は確認されていないことが示されました。対象の範囲や補償について新しい内容は書かれていません。容疑の段階のため、今後の発表はアクサ生命の公式サイトで確かめてください。

Q. 自分の契約内容を知っている代理店から勧誘を受けたら、どうすればよいですか?

その場で解約や新しい契約の手続きをせず、相手がどうやって契約内容を知ったのか、どの代理店の誰なのかをメモしておきます。そのうえで、アクサ生命のカスタマーサービスセンターに相談してください。生命保険は解約すると同じ条件で入り直せないことがあるため、乗り換えは両方の説明を聞いてから決めても遅くありません。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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