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インテリアコーディネーター試験を独学で受ける|一次と二次の勉強の進め方

@SOHO編集部
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インテリアコーディネーター試験を独学で受ける|一次と二次の勉強の進め方

この記事のポイント

  • ✓インテリアコーディネーター試験を独学で受ける人向けに
  • ✓一次(CBT)と二次(プレゼンテーション・論文)の中身
  • ✓2026年度の日程と受験料

インテリアコーディネーター試験を独学で受けようとすると、一次試験は参考書で何とかなりそうでも、二次試験の図面と論文をどう練習すればよいのかで手が止まりがちです。添削してくれる人がいない中で、自分の図面が合格の水準に届いているのかが分からず、不安になる人も多いでしょう。

この記事では、試験を実施する公益社団法人インテリア産業協会の公式の案内をもとに、一次試験と二次試験の中身、2026年度の日程と受験料、合格率を確かめたうえで、独学で二次試験まで進むための勉強の順番と練習のしかたを整理します。結論を先に書くと、独学で合格を目指すなら、一次試験の勉強のうちから図面に慣れておくこと、二次試験は協会が公開する前年度の問題と解答例を基準に練習量を確保すること、論文は型を決めて時間内に書き切る練習を重ねることの3つが要になります。

インテリアコーディネーター試験のしくみを確かめる

最初に、試験の全体像を公式の案内で確かめておきます。インテリア産業協会の受験概要によると、インテリアコーディネーターになるには、協会が実施する資格試験の一次試験と二次試験に合格し、資格者として協会に登録する必要があります。登録すると、インテリアコーディネーターの称号と資格証が与えられます。国家資格ではなく、インテリア産業協会が認定する資格です。

一次試験は学科の試験で、インテリアに関する知識全般を問います。2023年度からはCBT方式に変わりました。CBTとは「Computer Based Testing」の略で、全国のテストセンターに設置されたパソコンで解答する方式のことです。

二次試験は実技の試験で、出された課題を理解し、平面図や立面図などの図面と文章で表現します。中身はプレゼンテーションと論文の2つです。

2026年度(第44回)の日程と受験料

2026年度の主な日程は次のとおりです。

項目 一次試験 二次試験
試験日 2026年9月15日から10月15日の間で1日を選ぶ 2026年12月6日(日)
試験時間 120分 180分
試験地 全国47都道府県のテストセンター 全国12地域
出題 全36問の解答選択式 2課題の筆記式(年度により異なる)

受験の申込期間は2026年7月15日から8月31日まででした(サーバーの障害により9月4日まで延長)。受験料は、一次試験と二次試験を続けて受ける基本タイプが14,850円、一次試験だけを受ける先取りタイプが11,550円、一次試験の免除を使って二次試験だけを受けるタイプが11,550円です(いずれも税込)。

一次試験の免除制度

一次試験だけに合格した人は、次の年度から3年間、申し込みのときに免除の申請をすれば一次試験が免除され、二次試験だけを受けられます。3年を過ぎると、また一次試験から受け直す必要があります。

この制度は、独学で受ける人にとって大きな意味を持ちます。1年目は一次試験の先取りタイプで知識の試験に集中し、2年目以降に二次試験の準備に時間をかける、という分け方ができるからです。ただし、先取りタイプで一次試験に合格しても、同じ年度の二次試験は受けられない点に注意してください。

合格率の目安

協会が公表している2025年度(第43回)の結果は次のとおりです。

  • 一次試験:受験者6,023人、合格者2,049人、合格率34.0%
  • 二次試験:受験者2,870人(うち一次免除者1,177人)、合格者1,623人、合格率56.6%

一次試験は3人に1人ほどしか通らない一方、二次試験は半分以上が合格しています。一次試験の知識の範囲が広いことが分かります。二次試験の合格率が高いのは、一次試験を通った人だけが受けるためで、準備をせずに受かる試験という意味ではありません。

独学か講座か:自分に合う準備のしかた

インテリア産業協会は、資格の取り方として3つの方法を案内しています。協会が発行している「インテリアコーディネーターハンドブック」などを使って独学で目指す方法、協会主催のものを含む通信講座で学ぶ方法、専門の教育機関の講座に通う方法です。

独学の利点は、費用を抑えられることと、自分の生活に合わせて進められることです。一方で、二次試験の図面と論文は自分の出来を客観的に判断しにくく、添削を受けられないことが弱点になります。

独学で二次試験まで合格した人の体験談には、教材の選び方について次のような声があります。

とはいえ、このテキストが必須だったかと言われると、そうではないと思います。過去問題集に載っている図面だけでも、ひと通りの表現は学べると感じました。 出典: note.com

教材をたくさん揃えるより、試験で求められる図面の表現を実際の問題で繰り返し練習するほうが大切だ、という見方です。独学を選ぶなら、教材は絞り込み、そのかわりに手を動かす時間を確保することを意識すると進めやすくなります。

独学が向いているのは、毎週決まった時間を勉強に使える人、図面を描くことや文章を書くことに抵抗がない人、自分で間違いを見つけて直す作業を苦にしない人です。反対に、図面をまったく描いたことがなく、どこから手をつければよいか分からない人は、二次試験の部分だけ通信講座の添削を使う、という組み合わせも考えられます。

一次試験の勉強の進め方

一次試験は全36問の解答選択式で、出題の範囲は協会の受験概要で9つに分けて示されています。インテリアコーディネーターの誕生と背景、仕事、インテリアの歴史、コーディネーションの計画、インテリアエレメント(家具、照明、カーテンなど)、構造・構法と仕上げ、環境と設備、表現、関連の法規・規格・制度です。

勉強の順番

範囲が広いため、全体を一度にすべて覚えようとすると途中で手が止まります。独学で進めるなら、次の順番がおすすめです。

  1. 参考書を最初から最後まで一度ざっと読み、全体の地図をつかむ
  2. 過去問を解いて、どの分野がどんな形で問われるのかを知る
  3. 間違えた分野を参考書で読み直し、ノートに要点を整理する
  4. 2と3を繰り返し、正答できる分野を広げていく

最初の通読では、細かい数字や用語を覚えようとせず、「この分野ではこういうことが扱われている」という見取り図をつかむことに集中します。過去問を解いてみると、よく問われる分野と、ほとんど問われない分野の差が見えてきます。

一次試験の勉強のうちから図面に慣れておく

独学で二次試験まで受ける人に特にすすめたいのは、一次試験の勉強の段階から図面の表記に慣れておくことです。一次試験でも「表現」の分野で図面の記号や描き方が問われますし、構造・構法や設備の分野は、図面と結びつけて覚えると理解が深まります。

具体的には、参考書に出てくる平面図の記号を、実際に定規を使って描き写してみることから始めます。ドアや窓、家具や設備の表記を自分の手で描いてみると、二次試験で求められる表現の土台ができます。一次試験の合格発表のあとから二次試験の日まではおよそ3週間しかないため、一次試験のあとに初めて図面を描き始めると、練習の時間が足りなくなります。

時間の配分

勉強時間は、人によって必要な量が大きく違います。独学で合格した人の体験談では、一次試験の前は週に1日、1時間から2時間ほど、一次試験のあとは週に4日、1日1時間から3時間ほど勉強したという例があります。こうした例は1人の経験であって、誰にでも当てはまる目安ではありませんが、一次試験のあとに勉強の量を大きく増やしている点は参考になります。

二次試験の中身を正しく知る

二次試験は、独学で受ける人がいちばん不安を感じる部分です。まずは何が問われるのかを正確に押さえます。

協会の受験概要によると、二次試験は筆記式で2課題(年度により異なる)、試験時間は180分です。審査の範囲は「プレゼンテーション・論文によるインテリア計画の提案に関すること」とされています。

プレゼンテーション

プレゼンテーションの課題では、与えられた条件をもとに、平面図、立面図、展開図、パース(立体の見え方を描いた図)などの図面を描き、インテリアの計画を提案します。住まい手の家族構成や希望、部屋の広さなどの条件を読み取り、それに合う家具の配置や仕上げを図面で示すことが求められます。

2026年度からは、プレゼンテーションの課題のテーマが11月中旬に受験者のマイページで公表されることになりました。協会の案内では次のように説明されています。

2026年度の二次試験より、プレゼンテーション課題のテーマを11月中旬にマイページ上にて公表予定です。なお、論文課題のテーマにつきましては、これまでと同様に事前の公表はありません。 出典: interior.or.jp

テーマが分かれば、そのテーマに関係する家具や設備の寸法、表現のしかたを重点的に練習できます。独学の人にとっては、練習の的を絞りやすくなる大きな変化です。

論文

論文の課題では、与えられたテーマについて、インテリアコーディネーターとしての考えや提案を文章で書きます。論文のテーマは事前に公表されません。住まいの安全、高齢者や子どもへの配慮、環境への配慮、照明や色彩の計画など、インテリアの計画に関わる幅広いテーマが考えられます。

前年度の問題と解答例を必ず見る

独学の人が最初にやっておきたいのは、協会が公開している前年度の二次試験の問題と解答例を見ることです。協会は、試験の透明性を高め、学習の意欲を高める目的で、前年度の試験問題、実際に解答された解答例、問題解説(論文は除く)を毎年4月下旬ごろに公開しています。

ただし、公開されるのは前年度の分だけで、閲覧のみ可能です。コピーや印刷はできません。また、協会は「解答例は合格水準に達しているが、模範解答ではない」と注意しています。解答例は、合格した人がどの程度の図面を180分で描いているのかを知るための基準として使い、細部まで写そうとしないことが大切です。

審査基準から逆算して、何ができればよいかを知る

独学で二次試験を準備するとき、自分の図面や論文が合格の水準に届いているかを判断するよりどころになるのが、協会が公開している審査基準です。受験概要のページから見られる「試験審査の範囲及び審査基準」には、二次試験で求められる力が次のように書かれています。

プレゼンテーションについては、インテリアの基礎知識をもとに、住まいなどのインテリアに関する与えられた課題について、与えられた条件を理解したうえでインテリア計画を行い、図面の作成や着彩によって必要な情報を分かりやすく表現し、伝えられる能力があること、とされています。

論文については、住まいなどのインテリアに関する与えられた課題について、インテリアコーディネーターとして理解し、判断したうえで、的確な解答を文章で明瞭に表現できる能力があること、とされています。

この2つの文から、採点の観点として3つのことが読み取れます。1つ目は「条件を理解しているか」です。課題に書かれた住まい手の条件を読み取り、計画に反映できているかが最初に見られます。2つ目は「分かりやすく伝わるか」です。図面の線の美しさそのものより、見た人が計画の意図を読み取れるかどうかが重視されています。3つ目は「判断が示されているか」です。論文では知識を並べるだけでなく、インテリアコーディネーターとしてどう判断し、何を提案するのかを示すことが求められます。

独学で練習するときは、この3つの観点を自分の採点表として使うと、添削がなくても見直しの軸がぶれにくくなります。1枚描き終えるたびに、条件の反映、伝わりやすさ、判断の明確さを3段階で自己評価し、いちばん低い観点を次の練習の課題にする、という回し方がおすすめです。

一次試験の審査基準も、勉強の範囲を決めるのに役立ちます。たとえば「表現」の分野では、建築の設計図書、二次元と三次元の表現の技法、CADの表現とレンダリング、プレゼンテーションに関する基礎知識が挙げられています。この分野を図面の練習と結びつけて学ぶと、一次試験と二次試験の準備を同時に進められます。

二次試験のプレゼンテーションを独学で練習する

プレゼンテーションの練習は、独学の勉強の中でいちばん時間がかかる部分です。段階を踏んで進めます。

第1段階:道具をそろえて線を引く

まずは協会が認めている製図用具をそろえます。持ち込める道具は決まっていて、主なものは次のとおりです。

  • 鉛筆またはシャープペンシル(万年筆とボールペンは不可)
  • 色鉛筆(18本以内。軸に芯を通したものに限る)
  • 消しゴム、字消し板
  • 30cm以内の直定規、三角スケール、三角定規、勾配定規、コンパス
  • 円定規だけの型板(テンプレート)

円定規以外の型板は使えない点に注意が必要です。家具の形の型板などは持ち込めないため、家具も定規とフリーハンドで描けるようにしておく必要があります。最終的な持ち物は受験票で確かめてください。

道具がそろったら、まずは線を引く練習から始めます。太い線と細い線を描き分ける、まっすぐな線を速く引く、寸法どおりに線を引く、という基本の動作を体に覚えさせることが先です。

第2段階:家具と設備の寸法を覚える

次に、よく使う家具と設備の寸法を覚えます。ベッド、ソファ、ダイニングテーブル、椅子、収納、キッチン、トイレ、浴槽などの大きさが頭に入っていないと、図面の縮尺に合わせて描けません。参考書に載っている寸法を表にまとめ、何度も描いて覚えるのが確実です。プレゼンテーションのテーマが公表されたら、そのテーマに関係する家具や設備を重点的に練習します。

第3段階:時間を計って1枚を仕上げる

寸法と表現に慣れたら、本番と同じ条件で1枚を仕上げる練習に移ります。試験時間の180分には論文の時間も含まれるため、プレゼンテーションに使える時間は限られます。最初は時間内に描き終わらなくてもかまいませんが、回数を重ねるごとに、どの図面にどれだけ時間を使うのかを決めていきます。

第4段階:自分で採点する

独学では添削を受けられないため、自分の図面を自分で見直す仕組みが必要です。描き終えたら、次の点を確かめます。

  • 課題の条件(家族構成、希望、部屋の広さ)をすべて図面に反映できているか
  • 寸法と縮尺に誤りがないか
  • 家具の配置に無理がなく、人が通る幅が確保されているか
  • 図面どうしの食い違い(平面図と立面図の位置のずれ)がないか
  • 見る人が意図を読み取れるよう、文字や色の使い方が整理されているか

特に大事なのは1つ目の条件の読み取りです。どれだけきれいな図面でも、課題の条件を満たしていなければ評価されません。問題文の条件に線を引き、図面の中でそれぞれをどこに反映したかを1つずつ確かめる習慣をつけると、見落としを減らせます。

二次試験の論文を独学で練習する

論文は、図面に比べて後回しにされがちですが、準備をしておかないと本番で手が止まります。論文のテーマは事前に公表されないため、どんなテーマにも対応できる型を持っておくことが大切です。

論文の型を決める

論文は、次のような流れで書くとまとまりやすくなります。

  1. テーマに対する自分の考えを最初に示す
  2. その考えの理由や背景を説明する
  3. インテリアコーディネーターとして具体的にどう提案するかを書く
  4. 最後にもう一度考えをまとめる

この型を決めておけば、どんなテーマが出ても、何をどの順で書けばよいかに迷う時間を減らせます。

テーマの引き出しを増やす

論文で問われやすいのは、インテリアの計画で配慮すべきことです。高齢者が暮らしやすい住まい、子どもの安全、省エネルギー、健康に配慮した素材、照明や色彩の計画、収納の工夫などについて、自分なりの考えと具体的な提案を短くまとめたメモを作っておくと、本番で引き出しやすくなります。一次試験の勉強で学んだ設備や素材の知識は、論文の具体的な提案の材料になります。メモは1つのテーマにつき数行で十分です。「誰のための配慮か」「どんな問題が起きやすいか」「インテリアコーディネーターとして何を提案するか」の3点を書き分けておくと、本番でテーマが少し違っていても、組み合わせて論文の骨組みを作れます。

時間を計って書く

論文も、本番と同じように時間を計って書く練習を重ねます。最初は時間がかかっても、回数を重ねるうちに、構成を考える時間と書く時間の配分がつかめてきます。書き終えたら、テーマからずれていないか、具体的な提案が入っているか、誤字がないかを見直します。

文章を読み手に伝わる形で書く力は、論文だけでなく、資格を取ったあとの提案書づくりにも役立ちます。文書の書き方を体系的に学びたい人は、社内外の文書の書き方を問うビジネス文書検定が参考になります。論文とは形式が違いますが、要点を先に書き、根拠を示し、読み手に誤解なく伝えるという基本は共通しています。

独学の1年間の進め方の例

ここまでの内容を、1年間の流れに置き直してみます。2026年度の日程をもとにした例で、年度によって日程は変わるので、実際の計画は協会の受験概要で確かめてから立ててください。

1月から3月は、参考書の通読と、一次試験の分野の見取り図づくりにあてます。この時期に、家具と設備の寸法表を作り始め、平面図の記号を描き写す練習も少しずつ始めておくと、あとが楽になります。

4月下旬には、協会が前年度の二次試験の問題と解答例を公開します。公開されたら早めに目を通し、合格した人が180分でどの程度の図面と論文を仕上げているのかを確かめます。この基準を知ったうえで、一次試験の勉強と並行して、月に数回は図面を1枚描く練習を入れていきます。

5月から8月は、一次試験の過去問を繰り返し解く時期です。間違えた分野を参考書で読み直し、正答できる分野を広げていきます。7月中旬から8月末までの申込期間には、基本タイプか先取りタイプかを決めて申し込みます。二次試験まで同じ年度に受けるなら基本タイプ、一次試験に集中したいなら先取りタイプです。

9月中旬から10月中旬は一次試験の期間です。テストセンターの日時は申し込みのときに選ぶので、勉強の進み具合を見込んで、無理のない日を選んでおきます。一次試験を受けたら、合否の発表を待たずに二次試験の練習に切り替えます。

11月中旬には、プレゼンテーションの課題のテーマが公表され、受験票のダウンロードも始まります。テーマに合わせて家具や設備の練習を重点的に行い、時間を計って1枚を仕上げる練習を週に何回か入れます。論文も、型に沿って時間内に書く練習を続けます。

12月上旬が二次試験です。前日までに道具と受験票を確かめ、当日は練習で決めた時間配分どおりに進めることに集中します。

独学でつまずきやすい点と、その対策

独学で受ける人がつまずきやすい点を、あらかじめ知っておくと対策を立てやすくなります。

1つ目は、図面の練習を後回しにしてしまうことです。一次試験の知識の勉強は、参考書を読むだけでも進んでいる実感が得られるため、図面の練習より優先しがちです。しかし、この記事の前半で触れたように、一次試験の合否の発表から二次試験までの期間は短く、図面の練習を一次試験のあとに始めると間に合わないことがあります。週に1回でもよいので、早い時期から図面を描く時間を決めておくことが対策になります。

2つ目は、きれいに描くことにこだわりすぎて、時間内に仕上がらないことです。審査基準が求めているのは、条件を理解して計画し、分かりやすく伝えることです。線の美しさに時間をかけすぎるより、条件をすべて反映した図面を時間内に仕上げることを優先してください。

3つ目は、論文の練習が不足することです。図面に比べて論文は練習の量が少なくなりがちで、本番で書き出しに迷い、時間が足りなくなる人がいます。論文の型を決め、月に数本でも時間を計って書く練習を続けると、本番で慌てにくくなります。

4つ目は、1人で勉強を続けるうちに意欲が落ちることです。独学では、進み具合を誰にも見てもらえないため、途中で手が止まりやすくなります。描いた図面を日付ごとに保存して見比べる、勉強した時間を記録する、といった方法で、自分の成長を目に見える形にしておくと続けやすくなります。

独学と講座を組み合わせるという選び方

独学か講座かは、どちらか一方を選ぶものではありません。費用を抑えながら弱点だけを補う、組み合わせの選び方もあります。

よくあるのは、一次試験は独学で進め、二次試験の部分だけ添削のある講座を使う形です。一次試験は知識の試験なので、参考書と過去問で準備しやすい一方、二次試験の図面と論文は、第三者に見てもらうことで自分では気づけない癖が分かります。協会自身も通信講座を開いているほか、専門の教育機関が二次試験だけの講座を設けていることがあります。

講座を選ぶときは、添削の回数、添削が返ってくるまでの日数、質問ができるかどうかを確かめます。二次試験までの期間は短いため、添削が返ってくるのに時間がかかると、直したい点を次の練習に活かす前に試験の日が来てしまいます。また、講座の費用が雇用保険の教育訓練給付の対象になっているかどうかも、申し込む前に確かめておくと負担を減らせることがあります。

一方で、講座を使わずに独学を通す場合でも、第三者の目を入れる工夫はできます。インテリアや建築の仕事をしている知人に図面を見てもらう、同じ試験を受ける人と描いた図面を見せ合う、といった方法です。見てもらうときは、審査基準の3つの観点(条件の反映、伝わりやすさ、判断の明確さ)を伝え、その観点で率直に指摘してもらうと、具体的な改善点が見つかりやすくなります。

試験当日の時間配分と注意点

二次試験の当日は、180分の中でプレゼンテーションと論文の両方を仕上げる必要があります。時間配分を事前に決めておくことが、合否を左右します。

一般的な考え方としては、最初に問題文全体に目を通し、課題の条件を確かめる時間を取ります。そのうえで、配点や分量を見て、どちらの課題から取りかかるかを決めます。論文はテーマを見て構成を考えるのに時間がかかるため、先に論文の構成だけをメモしておき、図面を描き終えてから論文を書く、という進め方を選ぶ人もいます。どの順番が自分に合うかは、練習の段階で試して決めておきます。

当日に慌てないためには、次の点も確かめておきます。

  • 受験票は11月中旬ごろからマイページでダウンロードできる。印刷して持参する
  • 試験会場は受験票で確かめる。会場の一覧は例年11月中旬ごろに公開される
  • 会場での筆記用具や製図用具の貸し出しはない
  • 持ち込める道具の条件に合っているかを前日までに確かめる

道具の忘れ物や、持ち込めない道具を持って行ってしまうことは、独学の人が見落としやすい失敗です。受験票に書かれた持ち物を前日に1つずつ確かめてください。

合格したあとの登録と資格の活かし方

二次試験の合否判定通知は、2月中旬からダウンロードできる予定です。合格したら、協会に資格者として登録してはじめてインテリアコーディネーターを名乗れます。初回の登録料は14,300円(税込)です。

インテリアコーディネーターの資格を持つ人は、住宅メーカー、インテリアメーカー、工務店、家具や建材の販売店などで働くほか、フリーの立場で住まい手にインテリアの計画を提案する人もいます。

在宅でできる仕事としては、インテリアに関する記事の執筆や、間取り図やパースの作成、オンラインでの配置の提案などがあります。インテリアの知識を持つ書き手は、住まいや家具のメディアで専門性を評価されやすい傾向があります。書き手としての実績の見せ方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で、作品の並べ方とプロフィールの書き方を具体的に紹介しています。

デザインの分野の働き方や報酬の相場を知りたい人は、デザイナーの年収・単価相場で、デザイナーの年収と単価の相場がまとめられています。インテリアの提案は、空間のデザインと商品の知識の両方を使う仕事なので、デザインの仕事の相場を知っておくと、自分の報酬を考えるときの目安になります。

独学で合格を目指す人へ、続けるための工夫

ここまで、インテリアコーディネーター試験を独学で受けるための進め方を見てきました。一次試験はCBT方式の全36問、二次試験はプレゼンテーションと論文の2課題で、2026年度からはプレゼンテーションのテーマが事前に公表されます。協会が公開する前年度の問題と解答例を基準に、図面と論文の練習を重ねることが、独学で合格に近づく道です。

20年以上にわたって在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、資格を取ったあとに仕事につなげている人ほど、勉強の途中で作った図面や文章を、そのまま作品として残しています。練習で描いた図面のうち出来のよいものは、仕事を探すときに自分の力を見せる材料になります。資格の合格証より、実際に何を描けるかを見せられることのほうが、依頼する側には伝わりやすいからです。

また、個人でインテリアの提案や図面の作成を受ける働き方では、仲介の手数料がかからない直接の取引のほうが、依頼する側と受ける側の双方に得が出やすいことも見えてきました。依頼する側は同じ予算でより丁寧な提案を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。独学で積み上げた力を、自分の名前で直接届けられる場があるかどうかは、資格を活かして長く働けるかを左右します。まずは協会の受験概要で次の年度の日程を確かめ、一次試験の勉強と並行して図面の練習を始めるところから取り組んでみてください。

よくある質問

Q. インテリアコーディネーター試験は独学でも合格できますか?

独学で合格している人もいます。一次試験は参考書と過去問で準備でき、二次試験は協会が公開する前年度の問題と解答例を基準に練習できます。図面と論文の出来を自分で判断しにくいことが独学の弱点なので、自分で採点する観点を決めておくことが大切です。

Q. 二次試験のテーマは事前に分かりますか?

2026年度の二次試験から、プレゼンテーション課題のテーマが11月中旬に受験者のマイページで公表されます。論文課題のテーマは、これまでと同じく事前に公表されません。論文はどんなテーマにも対応できる書き方の型を準備しておく必要があります。

Q. 一次試験に合格したら二次試験は何年以内に受ける必要がありますか?

一次試験だけに合格した人は、次の年度から3年間、申し込みのときに免除を申請すれば一次試験が免除され、二次試験だけを受けられます。3年を過ぎると、一次試験から受け直す必要があります。

Q. 二次試験で使える道具に決まりはありますか?

あります。鉛筆やシャープペンシル、18本以内の色鉛筆、30cm以内の直定規、三角スケール、三角定規、勾配定規、コンパス、円定規だけの型板などが使えます。万年筆やボールペン、円定規以外の型板は使えません。最終的な持ち物は受験票で確かめてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月2日最終更新:2026年11月6日
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