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ゲームテスターの仕事内容|デバッグの流れと向いている人

@SOHO編集部
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ゲームテスターの仕事内容|デバッグの流れと向いている人

この記事のポイント

  • ✓ゲームテスターの仕事内容を
  • ✓テストの計画から不具合の報告
  • ✓修正の確認までの流れに沿って説明します

ゲームテスターの仕事内容は、発売前のゲームを決められた手順で繰り返し遊び、不具合を見つけて、開発の担当者に正確に伝えることです。ゲームを遊ぶ仕事と思われがちですが、実際の中心は「同じ操作を何度も確かめる作業」と「見つけた不具合を、誰が読んでも同じ現象を再現できる文章にする作業」です。この記事では、ゲームテスターの仕事を、テストの計画から不具合の報告、修正の確認までの流れに沿って説明し、テストの種類、1日の過ごし方、不具合報告の書き方の例、雇用の形と年収の目安、きついと言われる理由、向いている人、役立つ資格、その先のキャリアまでを順に整理します。

ゲームテスターとはどんな仕事か

ゲームテスターとは、開発中や発売前のゲームを実際に動かし、仕様のとおりに動くか、遊んでいて困る不具合がないかを確かめる仕事のことです。ゲームの品質を確かめる仕事なので、品質保証を意味する英語の頭文字をとって、QA(キューエー)の仕事とも呼ばれます。

不具合を見つけて伝える仕事

ゲームの不具合は、バグと呼ばれます。キャラクターが壁をすり抜ける、特定の順番でボタンを押すとゲームが止まる、アイテムの数が正しく増えない、画面の文字がはみ出す、といったものです。ゲームテスターは、こうした不具合を見つけ、どうすれば同じ現象が起きるのかを確かめて、開発の担当者に報告します。開発の担当者が報告を読んで原因を直し、ゲームテスターがもう一度確かめて、直ったことを確認します。

ゲームを楽しむ仕事ではない

ゲームテスターの仕事は、ゲームを楽しむことではなく、ゲームの不具合を探すことです。好きなゲームを好きなように遊ぶのではなく、渡された手順書に沿って、同じ場面を何十回も繰り返し確かめることもあります。新しい作品にいち早く触れられる面白さはありますが、仕事としての中心は、根気のいる確認の作業です。

デバッガーとの違い

ゲームテスターとよく似た言葉に、デバッガーがあります。デバッグとは、不具合を見つけて取り除く作業のことです。職場によって呼び方はさまざまで、ほぼ同じ意味で使われることも多くあります。あえて分けると、デバッガーは不具合を見つけることに重きを置いた呼び方で、ゲームテスターは、仕様のとおりに動くかを手順に沿って確かめる仕事を含めた、より広い呼び方として使われることがあります。求人を探すときは、「ゲームテスター」「デバッガー」「デバッグスタッフ」「ゲームQA」のどの言葉でも探しておくと、見落としが減ります。

ゲームのテストの流れ

ゲームのテストは、思いつくままに遊ぶのではなく、決まった流れで進みます。ここでは、一般的な流れを5つの段階に分けて説明します。

段階1:テストの計画

最初に、何を、いつまでに、どこまで確かめるかを決めます。ゲームのどの部分を確かめるのか、どの機種で確かめるのか、何人で何日かけるのか、といった計画です。この段階は、テストのリーダーやQAエンジニアが担当し、入ったばかりのゲームテスターが関わることは多くありません。

段階2:テストケースの用意

テストケースとは、確かめる項目を1つずつ書き出した一覧のことです。「タイトル画面でスタートを押すと、最初の場面が始まる」「所持金が0のときに店で買い物をしようとすると、お金が足りないと表示される」のように、操作と、期待される結果を組にして書きます。大きなゲームでは、テストケースが数千から数万の項目になることもあります。慣れてくると、ゲームテスターがテストケースの作成を任されることもあります。

段階3:テストの実行

テストケースに沿って、実際にゲームを動かして確かめます。1つの項目ごとに、期待される結果のとおりに動いたかを確かめ、合っていれば合格、違っていれば不合格として記録します。この段階が、ゲームテスターの仕事の中で最も時間の長い部分です。

段階4:不具合の報告

不合格になった項目や、テストケースにはないけれど遊んでいて気づいた不具合は、報告書にまとめて開発の担当者に伝えます。報告は、不具合を管理するための専用の道具に書き込むことが多く、1件ごとに番号が付いて、直すまでの状況が管理されます。報告の書き方は、この仕事で最も大切な技術の1つなので、あとで詳しく説明します。

段階5:修正の確認

開発の担当者が不具合を直したら、本当に直ったかを確かめます。あわせて、直したことでほかの部分に新しい不具合が出ていないかも確かめます。この確かめ方は、回帰テストと呼ばれます。回帰テストとは、ある部分を直したときに、それまで正しく動いていた部分が壊れていないかをもう一度確かめるテストのことです。発売の日が近づくほど、この修正の確認と回帰テストの量が増えていきます。

段階 主な担当 ゲームテスターがすること
テストの計画 リーダー、QAエンジニア 計画を聞いて、担当の範囲を理解する
テストケースの用意 リーダー、経験者 慣れてきたら作成を手伝う
テストの実行 ゲームテスター 手順に沿って確かめ、結果を記録する
不具合の報告 ゲームテスター 再現の手順を書いて報告する
修正の確認 ゲームテスター 直ったことと、ほかが壊れていないことを確かめる

テストの種類

ゲームのテストには、目的の違う種類がいくつもあります。現場では、ここで紹介する種類を組み合わせて進めます。

機能のテスト

仕様書に書かれたとおりに、ゲームの機能が動くかを確かめるテストです。メニューの操作、アイテムの使用、セーブとロード、ステータスの計算など、ゲームのあらゆる機能が対象になります。テストケースに沿って1つずつ確かめるので、根気と正確さが求められます。

自由に遊ぶテスト

テストケースにとらわれず、ふつうの遊び手がしそうな操作や、しないような操作を試して、思いがけない不具合を探すテストです。アドホックテストやフリーテストと呼ばれることもあります。壁に向かって何度もジャンプする、メニューを開いたまま別のボタンを連打する、決められた順番と逆の順番で進む、といった操作を試します。経験を積んだゲームテスターほど、不具合が隠れていそうな場所を見つけるのがうまくなります。

不具合を見つけるこつ

経験を積んだゲームテスターは、不具合が隠れていそうな場所に見当を付けて確かめています。たとえば、場面と場面の切り替わり、メニューを開いたり閉じたりする瞬間、所持数や所持金が上限や0になったとき、ロードの途中で別の操作をしたとき、などです。数値の境目は、とくに不具合が起きやすい場所です。所持数の上限が99なら、98、99、100にしようとしたときの動きを確かめます。また、不具合を1つ見つけたら、その近くにほかの不具合が隠れていることもよくあります。同じ仕組みを使っている別の場面でも同じことが起きないかを試すと、まとめて見つけられることがあります。

機種ごとの確かめ

同じゲームでも、家庭用のゲーム機、パソコン、スマートフォンなど、動かす機種によって動きが変わることがあります。スマートフォンでは、画面の縦横の比率や、端末の性能の違いで、表示が崩れたり動きが重くなったりします。複数の機種や端末で同じ確認を繰り返すのも、ゲームテスターの仕事です。

通信と負荷の確かめ

オンラインで遊ぶゲームでは、通信が途切れたときの動き、多くの人が同時に遊んだときの動きも確かめます。通信が途中で切れたときにアイテムが消えないか、再びつながったときに正しく続きから遊べるか、といった点です。多くの人が同時に遊んだときの確かめは、専用の道具を使って行うことが多く、技術の知識が求められます。

文字と翻訳の確かめ

海外向けに翻訳したゲームでは、文字が枠からはみ出していないか、翻訳が場面に合っているか、文字化けしていないかを確かめます。ローカライズのテストと呼ばれ、その言語を読める人が担当します。日本の作品を海外向けに出す場合や、海外の作品を日本向けに出す場合に、語学の力が生きる仕事です。

ゲームの種類ごとのテストの違い

確かめる対象のゲームの種類によって、テストの進め方や大変な点が変わります。求人を選ぶときの参考に、主な種類ごとの違いを説明します。

家庭用ゲーム機のゲーム

家庭用ゲーム機のゲームは、発売の日に向けて一気にテストを進め、発売の前に品質を仕上げる形が中心です。発売のあとに不具合を直す更新もありますが、最初の版の品質が強く求められます。そのため、発売の前の数か月に作業が集中しやすくなります。ゲーム機を作る会社が決めた基準に合っているかを確かめる作業もあり、決まりに沿った細かな確認が求められます。

スマートフォンのゲーム

スマートフォンのゲームは、端末の種類が非常に多いのが特徴です。画面の大きさ、性能、基本のソフトの版の違いで、同じゲームでも動きが変わります。テストの職場には多くの端末がそろえられ、同じ確認を端末を変えて繰り返します。配信が始まったあとも、イベントや新しいキャラクターの追加のたびに更新があるので、テストの仕事が長く続きやすいのも特徴です。

オンラインで遊ぶゲーム

多くの人が同時に遊ぶオンラインのゲームでは、更新のたびに、新しい内容のテストと、それまでの内容が壊れていないかの回帰テストを行います。更新の日が決まっているため、毎回その日に向けて短い期間でテストを仕上げる流れが繰り返されます。通信の不具合や、遊ぶ人同士のやり取りの不具合など、1人では起こせない現象を、複数のテスターで同時に操作して確かめることもあります。

パソコンのゲーム

パソコンのゲームは、部品の組み合わせが利用者ごとに違うため、さまざまな性能の環境で動くかを確かめます。画面の解像度の設定、キーボードとマウスの操作、ゲーム用のコントローラーの操作など、確かめる組み合わせが多くなります。

1日の仕事の流れ

ゲームテスターの1日は、職場やテストの時期によって違いますが、ここでは、会社に出勤して働く場合の一般的な例を示します。

1日の例

時間 内容
10:00 出勤、朝の打ち合わせで今日の担当の範囲と注意点を確かめる
10:15 新しく届いた版のゲームを機材に入れ、起動を確かめる
10:30 テストケースに沿って、担当の範囲の確認を進める
13:00 休憩
14:00 午前に見つけた不具合の再現を確かめ、報告書を書く
15:30 修正された不具合の確認と、回帰テスト
18:00 今日の進み具合をリーダーに報告し、終業

朝の打ち合わせが大切な理由

ゲームの開発中は、毎日のように新しい版が届きます。昨日まで動いていた部分が、今日の版では動かなくなっていることもあります。朝の打ち合わせでは、今日の版で何が変わったのか、どこを重点的に確かめるのかが伝えられます。ここを聞き逃すと、すでに直った不具合を報告したり、確かめるべき部分を飛ばしたりすることになります。

発売の前は忙しくなる

発売の日が近づくと、修正の確認と回帰テストの量が一気に増えます。この時期は、残業や休日の出勤が増える職場もあります。反対に、開発の初めのころは、テストする部分が少なく、比較的落ち着いていることもあります。仕事の量に波があるのは、ゲームテスターの仕事の特徴の1つです。

不具合報告の書き方

ゲームテスターの力が一番よく表れるのが、不具合の報告です。開発の担当者は、報告を読んで同じ現象を自分の手元で起こし、原因を探します。報告に必要な情報が欠けていると、担当者は現象を再現できず、直すまでに時間がかかります。

報告に書く項目

  • 件名:何が起きるかを1行で。「〇〇の場面で、セーブすると所持金が0になる」
  • 起きた環境:機種、ゲームの版の番号、日時
  • 再現の手順:番号を振って、操作を1つずつ
  • 期待される結果:本来はどうなるべきか
  • 実際の結果:実際にどうなったか
  • 再現の頻度:10回試して何回起きたか
  • 重要度:遊べなくなるほど重いのか、見た目だけの軽いものか
  • 添付:画面の写真や動画

報告の例

件名:武器屋で所持金ちょうどの武器を買うと、所持金がマイナス表示になる

環境:〇〇機、版の番号1.2.3

再現の手順:

  1. 所持金をちょうど500にする
  2. 最初の町の武器屋に入る
  3. 価格500の「銅の剣」を選んで買う

期待される結果:所持金が0になり、銅の剣が持ち物に加わる

実際の結果:所持金が「マイナス1」と表示される。銅の剣は持ち物に加わる

再現の頻度:10回中10回

重要度の分け方

不具合の報告には、重要度を付けます。開発の担当者は、重要度の高いものから順に直していくため、重要度の付け方がずれると、直す順番がずれます。分け方は職場ごとに決められていますが、一般的には次のような段階で考えます。

重要度 例
最も高い ゲームが止まる、セーブのデータが壊れる、先に進めなくなる
高い 機能が仕様と違う動きをする、数値の計算が誤っている
中くらい 遊ぶことはできるが、操作がしにくい、表示が分かりにくい
低い 文字のはみ出し、色の違いなど、見た目だけの不具合

迷ったときは、自分で決めつけずにリーダーに相談します。見た目だけの不具合に見えても、特定の言語の表示で文字が重なり、遊び手が説明を読めなくなるなら、重要度は上がります。遊ぶ人にとってどれだけ困るかを基準に考えるのがこつです。

良い報告のこつ

良い報告は、事実と意見を分けて書きます。「たぶん計算の間違いだと思う」といった推測は、書くとしても事実とは別の欄に書きます。再現の手順は、そのゲームを初めて触る人でも同じ操作ができるように、省かずに書きます。1つの報告には1つの不具合だけを書き、複数の不具合を1つの報告にまとめないことも大切です。こうした文章の力は、ゲームの外の仕事でも役立ちます。分かりやすい業務の文書を書く力を示す資格として、ビジネス文書検定があり、試験の内容と仕事での生かし方を紹介しています。

ゲームテスターになるまでの流れ

ここでは、未経験からゲームテスターとして働き始めるまでの流れを、求人の探し方から最初の1か月までの順に説明します。

求人の探し方

ゲームテスターの求人は、求人サイト、派遣会社、テストの専門会社の採用のページなどで探せます。探すときは「ゲームテスター」「デバッガー」「デバッグ」「ゲームQA」の言葉を組み合わせ、勤務地と雇用の形で絞り込みます。テストの専門会社は、全国に拠点を持っていることもあるので、自宅から通える拠点があるかも確かめます。

応募の前に確かめたい条件

  • 時給や月給、交通費が出るか
  • シフトの決め方と、週に何日から働けるか
  • 契約の期間と、プロジェクトが終わったあとの扱い
  • 残業や休日の出勤があるか、発売の前の時期はどうなるか
  • 秘密を守る約束の書類の内容
  • 研修があるか、最初に何を教えてもらえるか

ゲームのテストは、プロジェクトごとに人を集めることが多く、プロジェクトが終わると仕事も終わる契約もあります。長く続けたいなら、次のプロジェクトに続けて入れる仕組みがあるかを、面接で確かめておきます。

面接で聞かれやすいこと

面接では、ゲームの腕前より、仕事への向き合い方が聞かれます。よく聞かれるのは、同じ作業を繰り返すことが苦にならないか、気づいたことを人に伝えるのは得意か、秘密を守れるか、といった点です。好きなゲームを聞かれたときは、作品の名前だけでなく、「操作の分かりやすさが印象に残った」のように、作品のどこに注目して遊んでいるかを答えると、観察する力を伝えられます。

最初の1か月

働き始めて最初の1か月は、職場の決まりを覚え、テストケースに沿って確かめる作業に慣れる時期です。報告書の書き方は、先輩やリーダーに何度も直されながら覚えていくのがふつうです。直されたことは自分用のメモに記録し、同じ指摘を2回受けないように心がけると、早く一人前になれます。職場で使われる言葉にも早めに慣れておきます。テストケース、回帰テスト、再現の手順、版の番号といった言葉は毎日のように出てくるので、分からない言葉はその日のうちに先輩に聞いて、メモにまとめておくと安心です。最初のうちは、見つけた不具合が本当に不具合なのか、仕様なのかの判断に迷うことも多くあります。迷ったときは自分で決めず、仕様書を確かめたうえでリーダーに相談するのが基本です。

雇用の形と年収の目安

ゲームテスターは、雇用の形がさまざまな仕事です。働き方によって、収入の形も大きく違います。

主な雇用の形

雇用の形 特徴
アルバイト 時給で働く。未経験から始めやすく、シフトの融通が利くことが多い
派遣社員 派遣会社に登録し、ゲーム会社やテストの専門会社で働く
契約社員 期間を決めて雇われる。プロジェクトごとに契約を更新する形が多い
正社員 テストの専門会社やゲーム会社に雇われる。リーダーや管理職への道もある

ゲームのテストは、ゲーム会社の社内で行うだけでなく、テストを専門に請け負う会社に任されることも多くあります。そのため、ゲームテスターの求人は、ゲーム会社だけでなく、テストの専門会社からも多く出ています。

年収の目安

正社員のゲームテスターの年収について、エンジニア向けの求人サイトは、転職サービスの調査をもとに次のように紹介しています。

正社員ゲームテスターの年収は、dodaの平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】によると平均で約376万円です。この職種の年収は年齢や経験によって異なり、20代では324万円、30代では413万円、40代で494万円、50代以上で541万円が目安とされています。 出典: engineer-factory.com

アルバイトの場合は時給で働くことになり、時給は地域の最低賃金に近い水準から始まることが多く、経験や担当の内容によって上がります。年収は、働く時間と時給で大きく変わるため、求人ごとに条件を確かめます。

収入を伸ばす道

ゲームテスターとして収入を伸ばすには、テストを実行する役から、テストを計画し、チームをまとめる役へ進むのが一般的な道です。

また、QAエンジニアへの転向を考えることで、年収600万円以上を目指す道も開かれています。ゲーム業界では経験とスキルの向上が収入向上につながり、キャリアの発展が可能です。 出典: mid-works.com

QAエンジニアとは、テストの計画を立て、テストの仕組みを整え、ソフトウェアの品質を高める役を担う技術者のことです。ゲームに限らず、アプリやWebサービスの開発でも求められています。

きついと言われる理由

ゲームテスターの仕事は「きつい」と言われることがあります。ここでは、その理由と、向き合い方を説明します。

同じ作業の繰り返し

最も多く挙がるのが、同じ作業を何度も繰り返す単調さです。同じ場面を何十回も確かめる、同じメニューの操作を機種を変えて繰り返す、といった作業が続きます。ゲームが好きな人ほど、「遊べると思っていたのに違った」と感じやすい点です。

締め切りの前の忙しさ

発売の日は前もって決まっているため、開発が遅れると、テストに使える時間が短くなります。その分、締め切りの前に作業が集中し、残業が増えることがあります。

守秘義務の重さ

発売前のゲームの情報は、会社にとって大切な秘密です。ゲームテスターは、働き始めるときに秘密を守る約束の書類に署名することが一般的です。この書類は、英語の頭文字をとってNDAと呼ばれます。家族や友人にも、どのゲームのテストをしているかを話せないことが多く、SNSに書き込むことは厳しく禁じられています。うっかり情報を漏らすと、損害の賠償を求められるおそれもあります。

向き合い方

単調さには、自分なりの目標を決めることで向き合えます。「今日は、この場面で不具合を3件見つける」「報告書の書き直しを求められる回数を0にする」のように、確かめる作業の中に、自分の技術を磨く目標を置きます。テストの種類や担当の機種を少しずつ変えてもらうよう、リーダーに相談するのも一つの方法です。忙しい時期の残業については、働き始める前に、月にどれくらいの残業があり得るのかを確かめておくと、あとで慌てずに済みます。

長い時間画面を見る仕事との付き合い方

ゲームテスターは、1日の大半を画面の前で過ごします。同じ姿勢で長く画面を見続けると、目や肩、腰に負担がかかりやすくなります。多くの職場では決まった休憩の時間がありますが、それとは別に、テストケースの区切りごとに画面から目を離して遠くを見る、立ち上がって体を伸ばす、といった小さな休みを自分で挟むと、集中を保ちやすくなります。椅子の高さや画面との距離を、働き始めの日に自分に合わせて整えておくのも大切です。疲れがたまると、小さな不具合を見落としやすくなり、仕事の質にも響きます。体の不調が続くときは、無理をせず職場に相談し、必要に応じて医療機関に相談してください。

向いている人と求められる力

ゲームテスターに向いているのは、ゲームが上手な人というより、細かな違いに気づき、根気よく確かめ、正確に伝えられる人です。

向いている人

  • 小さな違和感を見逃さず、「なぜだろう」と考えられる
  • 同じ作業を繰り返しても、集中を保てる
  • 見たことをそのまま、正確な言葉で書ける
  • 決められた手順を守ることが苦にならない
  • 秘密を守ることを当たり前にできる

求められる力

ゲームテスターに求められる力は、観察する力、根気、文章の力、の3つに集約されます。観察する力は、画面の小さな変化や、ふだんと違う動きに気づく力です。根気は、同じ作業を繰り返しても、確かめる手を抜かない力です。文章の力は、見つけた不具合を、誰が読んでも同じ現象を起こせる形で書く力です。ゲームの腕前は、それほど求められません。難しい場面を何度でもやり直せる根気のほうが、上手に遊べることより役に立ちます。むしろ、ゲームが上手すぎる人は、ふつうの遊び手がつまずく場面を飛ばしてしまうことがあります。

パソコンの基本の操作

報告書は、パソコンで不具合の管理の道具や表計算のソフトに書き込みます。画面の写真や動画を撮って添付する作業もあります。文字の入力、表計算のソフトの基本の操作、画面の写真の撮り方は、働き始める前に身につけておくと安心です。

役立つ資格とその先のキャリア

ゲームテスターになるのに、必ず要る資格はありません。ただ、テストの知識を体系的に学び、力を示すための資格はあります。

JSTQBの認定テスト技術者

ソフトウェアのテストの知識を示す代表的な資格に、JSTQB認定テスト技術者資格があります。JSTQBは、ソフトウェアのテストの技術者の資格を認定する日本の組織で、国際的な資格の仕組みであるISTQBの日本の窓口です。最初の段階のFoundation Levelでは、テストの基本の考え方や用語、テストの進め方を学びます。JSTQBの公式のサイトでは、ゲームのテストに特化したシラバス(学習の範囲をまとめた文書)として、「FLシラバス ゲームテスト(CT-GaMe)」も公開されています。受験の方法や受験料は、JSTQBの公式のサイトで今の案内を確かめます。

その先のキャリア

ゲームテスターの経験は、次のような道につながります。

  • テストリーダー:テストのチームをまとめ、進み具合を管理する
  • QAエンジニア:テストの計画を立て、品質を高める仕組みを整える
  • テストの自動化の担当:プログラムを書いて、繰り返しの確認を自動で行う仕組みを作る
  • ゲームのプランナーや開発の担当:不具合を見てきた経験を、ゲームづくりに生かす

テストの自動化には、プログラミングの知識が要ります。アプリやWebサービスの開発の仕事に広げたいなら、アプリケーション開発のお仕事で、開発の仕事の種類と必要なスキルを確かめられます。オンラインのゲームの通信の不具合を深く調べたいなら、ネットワークの知識を示すCCNA(シスコ技術者認定)の学習も役に立ちます。開発の世界での年収と将来性は、Web3 エンジニアの年収と将来性!2026年最新の転職・独立術でも、新しい分野の例として紹介しています。

在宅でできるかと、現場から見えること

ゲームテスターの仕事は、会社に出勤して行うのが基本です。発売前のゲームの情報を外に出さないために、決められた部屋の決められた機材でしか作業できない職場が多いからです。

在宅のテストの仕事

一方で、スマートフォンのアプリやWebサービスのテストでは、在宅で受けられる仕事もあります。自宅の端末で決められた手順を確かめ、結果を報告する形です。在宅の場合も、秘密を守る約束の書類に署名し、画面の写真や情報を外に出さないことが前提になります。仕事に使う端末に、関係のない人が触れられないようにするなど、情報の守り方も求められます。情報の守り方を含めた仕事の広がりは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、案件の例とともに説明しています。

運営者として見てきたこと

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、テストや確認の仕事で長く信頼される人ほど、報告の文章が丁寧です。見つけた不具合の数より、報告を読んだ相手がすぐに動けるかどうかが、次の依頼につながっています。再現の手順を省かずに書き、画面の写真を添え、事実と推測を分けて伝える人は、「この人に任せると楽だ」と思われます。

依頼する側と受ける側が直接やり取りできる仕組みでは、こうした報告の書き方の取り決めも、間に人を挟まずにその場で決められます。中間のマージンがかからない分、同じ予算で依頼する側はより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。ゲームテスターの仕事で身につく観察する力と正確に伝える力は、ゲームの外のどんな仕事でも生きる力です。テストや確認の経験を生かせる仕事を広く探すときは、アプリケーション開発のお仕事のように、品質の確認が欠かせない分野の解説から見ていくと、次の一歩を選びやすくなります。

よくある質問

Q. ゲームテスターは未経験でもなれますか?

未経験から始められる求人は多くあります。とくにアルバイトや派遣の募集では、経験を問わないものがよく見られます。ゲームの腕前より、細かな違いに気づく観察する力、同じ作業を繰り返す根気、見たことを正確に書く文章の力が求められます。パソコンでの文字の入力や表計算のソフトの基本の操作は、事前に身につけておくと安心です。

Q. ゲームテスターとデバッガーは何が違いますか?

職場によって呼び方はさまざまで、ほぼ同じ意味で使われることも多くあります。分けて使う場合、デバッガーは不具合を見つけることに重きを置いた呼び方で、ゲームテスターは仕様のとおりに動くかを手順に沿って確かめる仕事を含めた広い呼び方とされます。求人を探すときは、両方の言葉とゲームQAで探すと見落としが減ります。

Q. ゲームテスターに役立つ資格はありますか?

必ず要る資格はありませんが、ソフトウェアのテストの知識を示すJSTQB認定テスト技術者資格が代表的です。最初の段階のFoundation Levelでは、テストの基本の考え方や用語を学びます。JSTQBはゲームのテストに特化したシラバスも公開しています。受験の方法や受験料は、公式のサイトで今の案内を確かめてください。

Q. ゲームテスターの仕事は在宅でできますか?

発売前のゲームのテストは、情報を外に出さないために、会社の決められた部屋と機材で行うのが基本です。一方、スマートフォンのアプリやWebサービスのテストでは、在宅で受けられる仕事もあります。在宅の場合も、秘密を守る約束の書類に署名し、画面の写真や情報を外に出さないことが前提です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月3日最終更新:2026年10月23日
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