フランス語を独学で学ぶ|始め方と練習の仕方


この記事のポイント
- ✓フランス語を独学で学ぶ始め方を
- ✓教材とNHKの語学番組の使い方
- ✓聞く・話す・書くの練習
フランス語を独学で始めようとする人の多くは、「綴りの通りに読めない」「名詞に男性と女性があると聞いて身構えてしまう」「何から手を付ければよいか分からない」という悩みを抱えています。フランス語の独学は、最初に発音と綴りの規則を押さえ、次に最低限の文法と決まった言い回しを覚え、毎日少しずつ聞いて声に出す、という順番で進めると、教室に通わなくても着実に力が付きます。この記事では、学ぶ目的の決め方、発音と文法の要点、教材の選び方、聞く・話す・書くの練習の仕方、3か月の学習計画、資格試験の使い方までを順に説明します。
フランス語を独学する前に目的を決める
独学を始める前に、まず「何のためにフランス語を学ぶのか」を決めておきます。目的によって、学ぶ順番も、使う教材も、目指す水準も変わるからです。目的があいまいなまま始めると、文法書を最初から読み進めるうちに飽きてしまい、数週間で手が止まることがよくあります。
目的は、大きく次の4つに分けられます。
- 旅行で使いたい:あいさつ、買い物、レストラン、道を尋ねるといった場面の会話を優先する
- 映画や音楽、本を楽しみたい:聞き取りと読解を優先し、語彙を広げる
- 仕事や留学で使いたい:文法を体系的に学び、資格試験で水準を示す
- 教養として学びたい:文法と発音を丁寧に学び、自分のペースで続ける
旅行が目的なら、最初の1か月は文法書よりも、場面ごとの決まった言い回しを覚えるほうが役に立ちます。仕事や留学が目的なら、最初から文法書を1冊決めて、順番に学んでいく必要があります。目的が2つ以上ある場合は、一番近い時期に必要になるものを優先します。
目的と合わせて、「いつまでに、どこまでできるようになりたいか」も決めておきます。たとえば「半年後の旅行までに、レストランで注文して会計ができるようにする」「1年後に資格試験の初級を受ける」といった形です。期限と目標があると、毎日の勉強が何のためのものかがはっきりし、続ける力になります。
独学のよいところは、自分の目的に合わせて学ぶ内容と順番を自由に決められること、費用を抑えられること、時間と場所を選ばないことです。一方で、発音を直してくれる人がいないこと、間違いに気づきにくいこと、さぼっても誰にも何も言われないことは、独学の弱いところです。この弱いところをどう補うかも、この記事の後半で説明します。
英語との違いから見るフランス語の特徴
フランス語は、英語と同じアルファベットを使い、語彙にも似たものが多いため、英語を学んだことがある人には取り組みやすい言語です。英語の単語の中には、フランス語から入ってきたものがたくさんあります。たとえば restaurant、menu、information などは、綴りがほとんど同じです。
一方で、英語と大きく違う点もあります。独学で最初につまずきやすいのは、次の4つです。
1つ目は、発音と綴りの関係です。フランス語は、語の最後の子音字を読まないことが多く、綴りの通りに読むと間違えます。ただし、英語と比べると綴りと発音の規則は整っていて、規則を覚えれば初めて見る単語でもほぼ正しく読めるようになります。
2つ目は、名詞に男性と女性の区別があることです。机や本といった物の名前にも、男性名詞と女性名詞の区別があり、それによって前に付く冠詞(英語の a や the にあたる言葉)や、形容詞の形が変わります。
3つ目は、動詞の活用です。英語では主語が変わっても動詞の形はあまり変わりませんが、フランス語では主語が話し手自身か、話し相手か、第三者か、そしてそれぞれが1人か複数かによって、動詞の形が変わります。
4つ目は、音のつながりです。単語と単語の間で音がつながったり、母音が省かれたりする規則があり、聞き取りを難しくしています。
この4つは、どれも規則として覚えられるものです。最初に全体像をつかんでおけば、「なぜこう読むのか」「なぜ形が変わるのか」が分かり、丸暗記に頼らずに学べます。
最初に覚えたい発音と綴りの規則
フランス語の独学で一番大事なのが、最初の段階で発音と綴りの規則を身に付けることです。ここで自己流の読み方が付いてしまうと、あとから直すのに時間がかかります。最初の2週間ほどは、文法よりも発音に時間を使うつもりで進めます。
まず覚えたいのは、次のような基本の規則です。
- 語の最後の子音字は、多くの場合読まない(ただし c、r、f、l は読むことが多い)
- 語の最後の e は読まない
- h は読まない
- ou は「ウ」、oi は「ワ」、au と eau は「オ」と読む
- ai は「エ」、eu は口を丸めた「ウ」に近い音になる
次に、日本語にない音として、鼻に抜ける「鼻母音」があります。an、en、in、on などの綴りで出てくる音で、息を鼻からも出して発音します。鼻母音は文字で説明されても分かりにくいので、音声付きの教材で何度も聞いて、まねをするのが一番の近道です。
もう1つ、フランス語らしい音を作っているのが、単語の間の音のつながりです。
- リエゾン:普段は読まない語の最後の子音字を、次の語が母音で始まるときに読んでつなげる
- アンシェヌマン:語の最後に発音される子音を、次の語の最初の母音とつなげて読む
- エリジオン:le や je などの最後の母音を省き、次の語とつなげて l' や j' と書く
これらの規則は、最初から完璧に覚える必要はありません。音声を聞きながら、テキストのどこで音がつながっているかに印を付けていくと、自然に身に付いていきます。
発音の練習では、自分の声を録音して、お手本の音声と聞き比べるのが効果的です。スマートフォンの録音の機能で十分です。最初は自分の発音とお手本の違いに驚くかもしれませんが、聞き比べを続けるうちに、どこが違うのかが分かるようになります。独学では発音を直してくれる人がいないため、この録音と聞き比べが、先生の代わりになります。
独学で押さえる最低限の文法
文法は、最初から全部を覚えようとすると挫折します。独学の最初の段階では、短い文を作るのに必要な最低限の文法だけを先に覚え、残りは必要になったときに学ぶ、という順番がおすすめです。
最初に覚えたい文法は、次の5つです。
- 主語になる代名詞(je、tu、il、elle、nous、vous、ils、elles)
- 名詞の性と数、冠詞(男性か女性か、単数か複数かで冠詞の形が変わる)
- 基本の動詞の現在形(être「〜である」、avoir「持っている」、aller「行く」、faire「する」)
- 規則的に活用する動詞の現在形(-er で終わる動詞の活用)
- 否定の形(ne と pas で動詞をはさむ)と、疑問の形
この5つが分かれば、「学生です」「本を持っています」「駅に行きます」「コーヒーが好きではありません」「どこに住んでいますか」といった、身の回りのことを話す文が作れるようになります。
とくに大事なのが、être、avoir、aller、faire の4つの動詞です。これらは使われる回数が多いうえに、規則通りに活用しない動詞なので、形をそのまま覚えます。主語6つ分の形を、声に出して何度も繰り返すと、1週間ほどで口から出るようになります。
名詞の性は、単語を覚えるときに冠詞と一緒に覚えるのがコツです。「本」なら livre ではなく un livre、「机」なら table ではなく une table と覚えておけば、性を別に覚える手間がなくなります。語の終わりの形で、ある程度の傾向(-tion で終わる名詞は女性名詞が多い、など)もありますが、例外もあるので、冠詞と一緒に覚えるのが確実です。
過去や未来の言い方、目的語の代名詞、条件の言い方などは、現在形で文が作れるようになってから学べば十分です。文法書は、最初から順番に読むのではなく、この5つに関わる章を先に読み、残りは辞書のように使う、という使い方ができます。
数字と時間の言い方は早めに覚える
旅行でも仕事でも、すぐに必要になるのが数字です。値段、時刻、日付、電話番号など、数字を聞き取れないと困る場面はたくさんあります。フランス語の数字には独特の数え方があるので、早めに慣れておくと安心です。
1から20までは、それぞれの言い方を覚えます。un、deux、trois、quatre、cinq と続き、16までは決まった形、17からは「10と7」のように組み合わせた形になります。21から69までは、20、30、40、50、60の言い方に1から9を組み合わせる形で、規則がつかめれば難しくありません。
つまずきやすいのは、70から99までです。フランスのフランス語では、70を「60と10(soixante-dix)」、80を「4つの20(quatre-vingts)」、90を「4つの20と10(quatre-vingt-dix)」と言います。たとえば 95 は quatre-vingt-quinze で、「4つの20と15」という組み立てです。初めて聞くと頭の中で計算が追いつきませんが、何度も声に出しているうちに、まとまりとして聞き取れるようになります。
時刻の言い方は、「Il est 〜 heure(s).(〜時です)」が基本です。値段を聞くときは「C'est combien ?」、答えは「C'est 12 euros.」のように言います。数字の練習には、目に入った数字をフランス語で言う方法が手軽です。時計を見たら時刻を、買い物のレシートを見たら金額を、心の中でフランス語にしてみます。毎日の生活の中で数十回の練習ができ、聞き取りの速さも上がっていきます。
曜日と月の名前も、数字と一緒に覚えておきたい言葉です。lundi(月曜日)から dimanche(日曜日)までの7つと、janvier(1月)から décembre(12月)までの12個を覚えれば、予定の話ができるようになります。
決まった言い回しと語彙の増やし方
文法と並行して進めたいのが、決まった言い回しを覚えることです。あいさつやお礼、お願いの言い方などは、文法の仕組みを知らなくても、まとまりとして覚えればすぐに使えます。
まず覚えたい言い回しは、次のようなものです。
- Bonjour.(こんにちは)、Bonsoir.(こんばんは)
- Merci.(ありがとう)、Merci beaucoup.(どうもありがとう)
- S'il vous plaît.(お願いします)
- Excusez-moi.(すみません)
- Je ne comprends pas.(分かりません)
- Pouvez-vous répéter, s'il vous plaît ?(もう一度言っていただけますか)
- Je voudrais un café, s'il vous plaît.(コーヒーを1杯ください)
- C'est combien ?(いくらですか)
- Où est la gare ?(駅はどこですか)
- Au revoir.(さようなら)
これらの言い回しを20個ほど覚えるだけで、旅行先での最低限のやり取りはできるようになります。旅行が目的の人は、レストラン、買い物、ホテル、交通の4つの場面ごとに5つずつ覚えると、使う場面がそろいます。
語彙は、使う場面ごとにまとめて覚えると定着しやすくなります。「食べ物」「家族」「仕事」「天気」「曜日と月」「数字」のように、テーマごとに単語を集め、それぞれの単語を短い文の中で覚えます。単語だけを覚えるより、「Il fait beau aujourd'hui.(今日は天気がいい)」のように文で覚えたほうが、実際の場面で使えます。
単語の暗記には、紙の単語カードでも、スマートフォンの単語帳のアプリでもかまいません。大事なのは、覚えた単語を間をあけて繰り返し見直すことです。覚えた次の日、3日後、1週間後、と間隔を広げながら見直すと、少ない回数で長く覚えていられます。
独学に使える教材の選び方
フランス語の独学に使える教材は、大きく分けて5つあります。全部をそろえる必要はなく、自分の目的に合わせて2つか3つを組み合わせるのがおすすめです。
1つ目は、音声付きの入門書です。発音と基本の文法と会話を1冊で学べるもので、独学の中心になります。選ぶときは、音声がダウンロードやアプリで聞けること、例文が多いこと、自分が読み進められそうな分量であることを確かめます。
2つ目は、文法書です。入門書で全体像をつかんだあとに、文法を体系的に確かめるために使います。説明が詳しく、練習問題と解答が付いているものを選びます。
3つ目は、辞書です。紙の辞書でも、電子辞書でも、アプリでもかまいませんが、名詞の性と動詞の活用が確かめられるものを選びます。辞書を引くときに初めての人が戸惑うのは、文の中の動詞が活用した形になっていて、そのままでは辞書に載っていないことです。動詞は原形(-er、-ir、-re などで終わる形)で引く必要があります。活用表が付いた辞書や、活用した形から原形を調べられるアプリを使うと、この手間が減ります。形容詞も、名詞の性と数に合わせて形が変わるため、男性単数の形で引きます。辞書を引くたびに「原形は何か」を考えることが、そのまま活用の練習になります。
4つ目は、語学番組です。NHKのフランス語の語学番組は、ラジオの「まいにちフランス語」と、テレビの「しあわせ気分のフランス語」が案内されています。
NHKラジオの語学番組は、NHKの配信サービス「らじる★らじる」を使うと放送から1週間、パソコンやスマホで、いつでもどこでもお聴きいただけます! 出典: NHK フランス語の語学番組
同じページでは、NHKゴガクアプリの「ラジオストリーミング」も、登録不要・無料で使えると案内されています。ラジオ番組は1回の時間が短く、毎日決まった時刻に放送されるので、学習の習慣を作るのに向いています。テキストは書店などで購入できます。
5つ目は、語学学習のアプリです。ゲームのような形で単語や短い文を学べるものが多く、すきま時間の練習に向いています。ただし、アプリだけで文法の仕組みを理解するのは難しいため、入門書と組み合わせて使います。
教材を選ぶときに気をつけたいのは、たくさん買いすぎないことです。教材が多いと、どれも途中までしか進まず、達成感が得られません。最初は入門書1冊と語学番組1つに絞り、入門書を最後まで終えてから次の教材を選ぶ、という順番にすると、着実に前に進めます。
聞く・話す・書くの練習の仕方
独学で読む力だけを伸ばすのは比較的やさしいのですが、聞く、話す、書くの力は、意識して練習しないと伸びません。それぞれの練習の仕方を紹介します。
聞く練習
聞く練習では、同じ音声を何度も繰り返し聞くのが基本です。最初はテキストを見ずに聞き、次にテキストを見ながら聞き、最後にもう一度テキストを見ずに聞きます。2回目にテキストを見ることで、聞き取れなかった部分がどこかが分かり、3回目には聞こえ方が変わっているのを実感できます。
慣れてきたら、聞いた文をそのまま紙に書き取る「ディクテ(書き取り)」にも挑戦します。書き取りは、聞き取りの力と綴りの知識の両方を鍛えられる練習で、フランス語の学習でよく使われます。
話す練習
話す練習で手軽なのは、音声を聞いたすぐあとに、同じ文を声に出してまねる練習です。音声を少し遅れて追いかけるように声に出す方法もあります。最初はゆっくりした音声で、意味が分かっている文から始めます。
もう1つの方法は、ひとりごとをフランス語で言うことです。朝起きたら「Je me lève.(起きます)」、出かけるときに「Je vais au travail.(仕事に行きます)」のように、自分の行動をフランス語で言ってみます。言えなかった表現は、あとで調べて覚えます。
書く練習
書く練習では、短い日記から始めるのがおすすめです。1日に3文だけ、その日にしたことをフランス語で書きます。最初は「Aujourd'hui, j'ai mangé du pain.(今日はパンを食べた)」のような短い文で十分です。書いた文は、文法書や辞書で確かめ、間違いを直します。
独学で一番難しいのは、話す力と書く力の間違いを直してもらうことです。オンラインのレッスンを月に数回だけ受ける、語学学校の短期の講座に参加する、言語交換のサービスでフランス語を話す人と練習する、といった方法で、独学の弱いところを補えます。
3か月の学習計画の例
ここでは、フランス語をまったく学んだことのない人が、1日30分から1時間ほどの時間で、3か月の間に基本を身に付けるための計画の例を紹介します。
1か月目:音と基本の形に慣れる
- 1週目と2週目:アルファベットの読み方、綴りと発音の規則、鼻母音を練習する
- 3週目:主語の代名詞と、être と avoir の現在形を覚える
- 4週目:あいさつとお礼の言い回しを10個覚え、名詞の性と冠詞を学ぶ
2か月目:短い文を作れるようにする
- 5週目と6週目:-er で終わる動詞の活用と、aller と faire の現在形を覚える
- 7週目:否定の形と疑問の形を学ぶ
- 8週目:場面ごとの言い回しをさらに10個覚え、自分のことを3文で紹介できるようにする
3か月目:聞く・話す・書くを始める
- 9週目と10週目:語学番組を毎日聞き、聞いた文をまねて声に出す
- 11週目:1日3文の日記を書き始める
- 12週目:これまでの内容を見直し、次の3か月の目標を決める
この計画は1つの例で、目的によって入れ替えてかまいません。旅行が目的なら、2か月目から場面ごとの言い回しを増やし、文法は必要な分だけにします。仕事や留学が目的なら、3か月目に過去の言い方の学習を加えます。
計画を立てるときは、毎日の勉強時間を少なめに見積もるのがコツです。1日1時間の計画を立てて3日で崩れるより、1日20分の計画を毎日続けるほうが、3か月後には大きな差になります。疲れている日は、単語カードを5分見るだけでもかまいません。勉強しない日を作らないことが、独学を続ける一番の秘訣です。
資格試験を目標にする
独学を続けるための目標として、資格試験を使う方法もあります。試験日という期限があると、勉強の計画が立てやすくなり、合格という形で自分の力を確かめられます。
日本で受けられるフランス語の試験には、主に次の2つの種類があります。
1つ目は、日本で実施されている実用フランス語技能検定試験(仏検)です。易しい級から難しい級までいくつかの級に分かれていて、初めての人でも自分に合った級から受けられます。
2つ目は、フランス政府が認める国際的な資格試験です。東京日仏学院は、次のように説明しています。
世界で通用するフランス語資格試験と言えば、フランス国民教育省認定のDELF/DALFとTCFです。DELF/DALF、TCFは、欧州評議会が語学力の目安として設けた「欧州共通基準」に則っています。 出典: 東京日仏学院 フランス語資格試験
欧州共通基準(CEFR)とは、語学の力を A1 から C2 までの6つの段階で表す物差しのことです。同じ学院のよくある質問のページによると、DELF と DALF は100点満点中50点以上で合格で、聞き取り、読解、作文、口述の各分野で5点以上が必要とされています。留学や仕事でフランス語の力を示したい人は、こちらの試験を目標にすると、海外でも通じる形で力を示せます。
どちらの試験も、日程や申込の期間、受験料は年度ごとに変わります。受けるときは、主催する団体の公式の案内で最新の情報を確かめてください。最初の目標としては、3か月から半年ほど独学を続けたあとに、一番易しい級や段階を受けるのが現実的です。合格すると、次の級に向けて勉強を続ける意欲がわいてきます。
独学でつまずきやすいところと乗り越え方
フランス語を独学していると、多くの人が同じところでつまずきます。あらかじめ知っておけば、つまずいたときに「自分だけではない」と落ち着いて対処できます。
1つ目は、動詞の活用の多さです。現在形だけでも、主語ごとに6つの形があり、過去や未来の形まで含めると、覚える形はかなりの数になります。ここで全部を一度に覚えようとすると挫折します。よく使う動詞から順に、現在形だけを確実に言えるようにし、過去や未来はあとに回します。使う回数の多い動詞は限られているので、上位の20個ほどを先に覚えるだけで、日常の文の多くが作れます。
2つ目は、聞き取りの壁です。教材の音声は聞き取れるのに、映画や会話になると全く聞き取れない、という時期が必ず来ます。これは、実際の会話の速さと、音のつながりに耳が慣れていないためです。最初は、教材の音声を少し速く再生して聞く、短い場面を繰り返し聞く、といった方法で、段階的に慣らしていきます。
3つ目は、話す機会がないことです。独学では、覚えた表現を実際に使う場面がなく、知識が使える力にならないまま止まってしまうことがあります。ひとりごとの練習に加えて、月に1回でも、フランス語を話す人と会話する機会を作ると、覚えた表現が自分のものになります。オンラインのレッスンは、自宅から短い時間で受けられるので、独学と組み合わせやすい方法です。
4つ目は、上達を感じられない時期です。始めて2か月から3か月ほどたつと、最初のころの新鮮さがなくなり、勉強が単調に感じられるようになります。この時期には、勉強の内容を少し変えてみるのが効きます。いつもの教材を休んで、好きな歌の歌詞を訳してみる、フランス語の料理の作り方を読んでみる、といった寄り道をすると、学ぶ楽しさを取り戻せます。
映画や音楽を使った学び方
ある程度の基本が身に付いたら、映画や音楽、ニュースなど、本物のフランス語に触れる学び方を取り入れます。教材とは違う、実際に使われている言葉に触れることで、聞き取りの力と語彙が一気に広がります。
映画で学ぶときは、最初は日本語の字幕で内容をつかみ、2回目はフランス語の字幕、3回目は字幕なし、という順番で見ます。1本の映画を通して見るより、気に入った5分ほどの場面を繰り返し見るほうが、学習としての効果は高くなります。場面のせりふを書き出して、俳優と同じ速さで言えるように練習すると、発音とリズムの練習にもなります。
音楽で学ぶときは、歌詞を見ながら聞き、知らない単語を調べ、一緒に歌ってみます。歌は同じ言い回しが繰り返されることが多く、メロディと一緒に覚えるので、忘れにくいのが利点です。
ニュースは、話す速さが比較的一定で、使われる言葉も標準的なため、中級に進んだ人の聞き取りの練習に向いています。最初は見出しだけを読む、短いニュースを1本だけ聞く、といった小さな単位から始めます。
どの素材を使う場合も、大事なのは「楽しめるものを選ぶ」ことです。内容に興味が持てない素材は、学習のためだと思っても長続きしません。好きな俳優の映画、好きな歌手の歌、関心のある分野のニュースなど、自分が続けて触れたいと思えるものを選んでください。
独学を続けるためのコツ
独学で一番難しいのは、勉強を続けることです。最後に、続けるためのコツをいくつか紹介します。
- 勉強する時間と場所を決める(朝の通勤の電車、寝る前の15分など)
- 勉強した日をカレンダーに記録し、続いている日数を目で見えるようにする
- フランス語の映画や音楽など、楽しめる素材を勉強の合間に取り入れる
- 同じようにフランス語を学んでいる人と、学んだことを共有する
- 1か月ごとに、できるようになったことを書き出す
勉強の記録は、日付と、その日にやったこと(例:「動詞 aller の活用を練習」「ラジオ講座を1回聞いた」)を1行で書くだけで十分です。記録が1か月分たまると、自分がどの分野に時間を使い、どの分野を後回しにしているかが見えてきます。聞く練習ばかりで書く練習がない、といった偏りに気づけば、翌月の計画で調整できます。
とくに効くのが、できるようになったことを書き出すことです。独学では、自分の上達を実感しにくく、「全然上達していない」と感じて手が止まりがちです。1か月前にはできなかったことを書き出してみると、思っている以上に前に進んでいることに気づけます。
独自の視点から見た、語学の力が活きる働き方
在宅ワークとフリーランスの仲介を長く見てきた運営者の立場から言うと、語学の力は、それだけで仕事になるというより、ほかの技術と組み合わさったときに強みになります。フランス語で情報を集められる、フランス語の資料を読んで要点を日本語でまとめられる、という力は、文章を書く仕事や調査の仕事で、ほかの人にはない強みになります。独学で身に付けた語学の力を仕事に生かしている人ほど、毎日少しずつ続ける習慣を持っています。
文章を書く仕事に語学の力を生かしたい人には、在宅で始めやすいWebライターの仕事があります。海外の情報を調べて記事にする仕事では、外国語を読める力が役に立ちます。これから仕事を始める人には、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】が、実績の見せ方を説明しています。経験を積んで単価を上げたい人には、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】が、専門性を生かして単価を上げる道筋を紹介しています。外国語の資料を日本語にまとめる仕事では、日本語の文章を整える力も同じくらい求められます。仕事の文書の書き方を体系的に学びたい人には、ビジネス文書検定の資格ガイドが、試験の内容と級ごとの目安を紹介しています。
海外の論文や資料を読む調査や研究の仕事でも、語学の力は欠かせません。研究者の年収・単価相場では、研究の仕事の年収と単価の目安がまとめられています。
フリーランスとして仕事を受けるときは、手取りの厚さも大事です。仲介の手数料が高いと、同じ報酬でも受け取る金額が減ります。手数料0%で直接取引できる形であれば、発注する側は同じ予算でより多くの仕事を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。語学という時間をかけて育てた力を、無駄なく仕事に生かせる環境を選ぶことも、学び続ける意欲につながります。
よくある質問
Q. フランス語は独学でも身に付きますか?
身に付きます。最初に発音と綴りの規則を押さえ、次に主語の代名詞や基本の動詞の現在形など最低限の文法と決まった言い回しを覚え、毎日少しずつ聞いて声に出す、という順番で進めると、教室に通わなくても力が付きます。発音や作文の間違いを直してもらう機会が少ないのが独学の弱点なので、録音して聞き比べる練習や、月に数回のオンラインレッスンで補うと効果的です。
Q. フランス語の独学は何から始めればよいですか?
最初の2週間ほどは、アルファベットの読み方と、綴りと発音の規則、鼻母音の練習に時間を使うのがおすすめです。ここで自己流の読み方が付くと直すのに時間がかかるためです。そのあとに、主語の代名詞と être、avoir の現在形、名詞の性と冠詞を学び、あいさつやお礼などの決まった言い回しを並行して覚えていきます。
Q. フランス語の独学に使える無料の教材はありますか?
NHKのフランス語の語学番組があります。ラジオの「まいにちフランス語」は、配信サービスの「らじる★らじる」を使うと放送から1週間、パソコンやスマートフォンで聴くことができ、NHKゴガクアプリの「ラジオストリーミング」も登録不要・無料で使えると案内されています。番組のテキストは別に購入が必要です。入門書と組み合わせて使うと、学習の習慣を作りやすくなります。
Q. フランス語の資格は何を目標にすればよいですか?
日本で実施されている仏検は、易しい級から難しい級までいくつかの級に分かれていて、初めての人でも自分に合った級から受けられます。留学や仕事で力を示したい場合は、欧州共通基準に沿ったDELFやDALFが目標になります。日程や受験料は年度ごとに変わるため、主催する団体の公式の案内で確かめてから申し込んでください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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