メルマガ配信の仕事に資格は不要で見られるのは開封率を語れるか

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
メルマガ配信の仕事に資格は不要で見られるのは開封率を語れるか

この記事のポイント

  • CRM・メルマガ運用の副業に資格は必要なのか
  • 求人票の実態と発注者が実際に見ているポイントを
  • 編集者の視点で客観的に整理しました

「CRM・メルマガ運用の仕事を始めるには、何か資格が必要なのだろうか」。この検索をする方の多くは、すでにマーケティングやライティングの仕事に興味を持っていて、参入のハードルを事前に確かめておきたいと考えているはずです。結論から言うと、CRM・メルマガ運用の仕事において、特定の資格が応募条件になっているケースはほとんどありません。それよりも、発注者が実際に見ているのは「数字を語れるかどうか」です。この記事では、その理由と、資格の代わりに何を準備すべきかを、データに基づいて整理していきます。

資格の有無を求人票から検証する

まず前提として、CRM・メルマガ運用を含む求人票を横断的に見てみると、応募条件に特定の資格を必須としているケースは非常に限られています。プログラミングや会計のように、法的な独占業務が存在する職種とは異なり、メルマガ運用は「実務経験」や「実績」で判断される割合が高い分野です。

これは、発注する企業側の立場に立って考えるとわかりやすくなります。企業が知りたいのは、「資格を持っているか」ではなく「配信したメルマガが実際に開封され、クリックされ、成果につながるか」です。資格試験の座学で学んだ知識よりも、実際の運用データを見て改善提案ができる人材のほうが、はるかに価値があると判断されやすいのです。

実際に、CRMを活用したメルマガ配信をしたことで「今まで1%の開封率だったところが、4%まで向上した」「メルマガからのエンゲージメントが高く、リード(見込み客)獲得が増加した」というような成果を実感している企業も増えています。 出典: hubspot.jp

この引用が示すように、企業が期待しているのは「開封率が1%から4%に上がった」という具体的な成果です。裏を返せば、応募者側が「開封率をどう見て、どう改善するか」を語れることこそが、資格よりも強い武器になるということです。正直なところ、これは資格を軸に案件を探している方にとっては少し肩透かしかもしれませんが、逆に言えば、資格取得にかかる時間とお金を使わずに参入できる分野だと捉えることもできます。

マクロで見るマーケティング系副業の資格事情

副業・フリーランス市場全体を見ても、マーケティング領域は「資格よりも実績」の傾向が強い分野です。Webライティング、SNS運用、広告運用代行などの職種でも、民間資格は存在するものの、それが応募の絶対条件になっているケースは限定的です。

一方で、資格が「無意味」というわけではありません。資格には、大きく分けて2つの役割があります。ひとつは、体系的な知識を効率よく学べる学習教材としての役割。もうひとつは、未経験の分野に飛び込む際に、最低限の基礎知識があることを第三者に示す「信頼の補助線」としての役割です。

とくに、メルマガ運用と隣接する分野であるWebマーケティング全般の資格、たとえばアクセス解析やSEOに関する資格は、「数字を読む訓練をしてきた」という証明にはなります。資格そのものが採用の決め手になるというより、「この人はデータを軽視しないタイプだ」という印象を発注者に与える副次的な効果があると考えたほうが実態に近いでしょう。

発注者が実際に見ている3つのポイント

編集者として複数のメディア運営に関わってきた経験から言うと、メルマガ運用の発注者が実際に重視しているポイントは、おおむね次の3つに集約されます。

1. 開封率・クリック率を「自分の言葉」で説明できるか

未経験者にありがちなのが、「開封率とクリック率の違いを説明できない」というケースです。開封率は、送信したメールのうち何%が開封されたかを示す指標。クリック率は、開封されたメールのうち、本文中のリンクが何%クリックされたかを示す指標です。この2つを混同せずに説明できるだけでも、面談や応募メッセージでの印象は大きく変わります。

さらに一歩進んで、「開封率が低い場合は件名を、クリック率が低い場合は本文の構成や訴求内容を見直す」という改善の切り分け方まで語れると、実務経験がなくても「基礎を理解している人」として評価されやすくなります。

2. 件名(ヘッドライン)を作る力があるか

メルマガの成果を大きく左右するのは、実は本文よりも件名です。受信者はまず件名を見て開封するかどうかを判断するため、件名の良し悪しが開封率に直結します。編集者の視点で言えば、これは雑誌や記事の見出し作りと本質的に同じスキルです。

具体的には、次のような要素が件名の質を左右します。

・数字を入れる(「3つの方法」「今週の1件」など、具体性を持たせる) ・緊急性や限定性を適度に含める(過度な煽りは逆効果になりやすい) ・文字数を適切な長さに収める(スマートフォンの受信トレイで途切れない長さを意識する) ・受信者にとっての利益を明確にする(何が得られるかを一目で伝える)

これらは資格試験で暗記するような知識ではなく、実際に何本も件名を書いて、結果を見て、修正していくという反復の中でしか身につかないスキルです。だからこそ、発注者は資格の有無よりも、過去に書いた件名のサンプルや、改善プロセスを説明できるかどうかを重視します。

3. 配信システムを実際に触った経験があるか

意外と見落とされがちですが、配信システムの操作経験も評価対象になります。ここでいう「経験」は、必ずしも実務での使用経験である必要はありません。無料トライアルでテストメールを配信した経験でも、十分にアピール材料になります。

しかし、実際にCRMを活用したメルマガ配信の流れや活用方法のイメージは、利用前にはなかなかつき辛いものです。 出典: hubspot.jp

この指摘の通り、配信フローは実際に触ってみないとイメージがつきにくいものです。だからこそ、応募前に一度自分でアカウントを作り、テンプレートの編集からテスト配信までの一連の流れを経験しておくことは、資格取得よりもはるかに実務的な準備になります。

資格を取るより先にやるべきこと

もし今、あなたが「資格を取ってから応募しよう」と考えているなら、正直なところ、その順番を見直すことをおすすめします。理由は次の3つです。

第一に、資格の勉強に数ヶ月をかける間に、実務経験を積むほうが結果的に早く実力がつくためです。メルマガ運用は座学よりも実践から学べる要素が多く、実際に配信して数字を見て改善するというサイクルを繰り返すことが、最も効率のよい学習方法になります。

第二に、資格取得には一定の費用がかかりますが、無料で使える配信システムのトライアルや、無料のオンライン学習コンテンツを活用すれば、コストをかけずに基礎知識を身につけられるためです。

第三に、発注者が実際に見ているのは前述の通り「数字を語れるか」「件名を作れるか」「システムを触った経験があるか」であり、これらは資格証明書よりも、実際に作成したサンプルやポートフォリオのほうが説得力を持つためです。

具体的な最初の一歩としては、次のようなプロセスをおすすめします。

  1. 配信システムの無料トライアルに登録し、テスト配信までの流れを経験する
  2. 架空の商品・サービスを想定して、メルマガ原稿を1〜2通書いてみる
  3. 件名を5パターン作り、それぞれの狙いを言語化してみる
  4. 実際の配信データが手に入らない場合は、公開されているメールマーケティングの調査レポートを読み、開封率・クリック率の一般的な水準を把握しておく

この準備をしておくだけで、応募時のメッセージや面談での説得力が大きく変わります。

資格取得にかかる時間とコストを試算する

数字で比較すると、資格取得のコストパフォーマンスがより明確になります。マーケティング関連の民間資格の多くは、受験料が5,000円から3万円程度、学習期間は数週間から数ヶ月にわたることが一般的です。この期間、実務のトレーニングをせずに座学だけに時間を使うことは、機会損失と捉えることもできます。

一方で、配信システムの無料トライアルを使った実践練習であれば、費用はゼロで、数日から数週間程度で基本操作に慣れることができます。もちろん、資格の学習内容と実践練習の内容は完全に同じではありませんが、「未経験からメルマガ運用の仕事に応募できる状態になるまでの時間」という観点で見ると、実践練習のほうが圧倒的に早く到達できる傾向があります。

もちろん、これは「資格取得が無駄」という意味ではありません。時間とお金に余裕があり、体系的に学びたいという方にとっては、資格取得は有効な選択肢のひとつです。ただし、「案件獲得を急いでいる」「まずは実務経験を積みたい」という方には、実践練習を優先するほうが合理的な戦略だと言えるでしょう。

副業として月数万円の収入を目指す段階では、資格取得にかける数万円のコストと数ヶ月の学習期間が、そのまま収益化のスピードを遅らせる要因になりかねません。まずは無料でできる範囲から実践を積み、実際に案件を1本受注してみてから、必要に応じて資格の学習を検討するという順序のほうが、多くの副業希望者にとって現実的な選択になるはずです。

発注者との面談で聞かれやすい質問

実際の選考や面談の場面で、発注者からどのような質問をされやすいのかを整理しておきます。事前に準備しておくことで、当日の受け答えがスムーズになります。

・「開封率が低かった場合、まず何を確認しますか」という質問には、件名の見直し、配信タイミングの検証、リストの鮮度(古いメールアドレスが多く含まれていないか)といった観点から答えられるようにしておくとよいでしょう。 ・「過去にメルマガや文章を書いた経験はありますか」という質問には、実務経験がなくても、自主的に作成したサンプル原稿を提示できる準備をしておくと説得力が増します。 ・「配信頻度についてどう考えますか」という質問には、頻度を上げすぎると配信解除率が上がるリスクがある一方、頻度が低すぎると読者の記憶から薄れてしまうというトレードオフを理解していることを示せると好印象です。

これらの質問はいずれも、資格の有無を問うものではなく、実務的な思考プロセスを確認するためのものです。日頃から「なぜこの数値がこうなるのか」を考える習慣をつけておくことが、面談突破の最大の準備になります。

求人票の書き方から見える発注者の本音

実際に複数の求人票を比較してみると、発注者がどのような言葉で「必要なスキル」を表現しているかに、興味深い傾向があります。「〇〇資格保有者歓迎」という表現よりも、「メール配信ツールの操作経験がある方」「開封率・クリック率などの数値分析ができる方」「PDCAを回しながら改善提案ができる方」といった、実務行動を指す表現のほうが圧倒的に多く見られます。

これは、発注者側が過去の採用や発注経験を通じて、「資格の有無」と「実際の成果」が必ずしも比例しないことを学んでいるためだと考えられます。ある企業の担当者は、こう語っていました。「資格を持っている人よりも、前職でメルマガの開封率を1%でも改善した経験がある人のほうが、実際に任せて安心できる」。この感覚は、マーケティング系の副業案件全般に共通するものです。

さらに言えば、求人票の中には「未経験者歓迎」という文言が含まれるケースも少なくありません。これは、企業側が「即戦力」よりも「一緒に育てられる人材」を求めていることの表れです。ただし、未経験者歓迎の案件であっても、面談やトライアル期間では、前述した開封率・クリック率の理解度や、件名を作る発想力が確認されることが一般的です。資格証明書ではなく、こうした基礎的な理解度が、実質的な選考基準として機能していると考えたほうがよいでしょう。

資格が意味を持つケースもある

ここまで「資格は必須ではない」という趣旨で解説してきましたが、正直なところ、資格が全く無意味というわけではありません。フェアな視点で補足しておくと、資格が有効に働くケースも存在します。

たとえば、大企業や上場企業を発注元とする案件では、選考プロセスに「資格の有無」を形式的なチェック項目として含めていることがあります。これは、社内の稟議や発注承認のプロセスにおいて、客観的な指標が求められるためです。実務能力とは別の理由で、資格が選考の一次フィルターとして機能する場合があるということです。

また、資格取得の過程で学ぶ体系的な知識は、実務の中で断片的に身につけた知識の「抜け漏れ」を埋めてくれる効果があります。独学だけでメルマガ運用を学んでいると、自己流のクセがついてしまい、基本的な指標の意味を誤解したまま実務を続けてしまうこともあります。資格試験の教材は、そうした基礎の抜け漏れを確認する手段として活用する価値はあるでしょう。

つまり、資格は「必須条件」ではなく「保険」や「学習教材」として捉えるのが、実態に近いバランスの取り方だと言えます。時間や予算に余裕がある場合は、資格の学習と実践練習を並行して進めるという選択肢もあります。資格の教材で体系的な知識の骨組みを作りながら、同時に無料トライアルで実際の操作に触れておけば、知識と実感の両方をバランスよく積み上げていくことができます。逆に、時間が限られている場合は、実践練習を優先し、資格取得は案件がある程度軌道に乗った後の「次のステップ」として位置づけるという考え方も、十分に合理的です。

未経験からのキャリア形成を考える

未経験からメルマガ運用の仕事に挑戦する場合、いきなり大規模な企業のCRM運用を任されることは考えにくいです。まずは小規模な事業者や個人経営のブランドを対象にした案件から始め、実績とポートフォリオを積み上げていくのが王道の流れです。規模の小さい案件は単価こそ控えめですが、裁量が大きく、改善提案を試しやすいというメリットもあります。まずは、比較的規模の小さい案件や、月1〜2本程度の配信からスタートし、実績を積み重ねていくのが現実的な道筋になります。

未経験者がどのように評価されるかについては、未経験でもメルマガ運用の仕事は書ける人より数字を見る人が通るでも詳しく取り上げているので、あわせて確認しておくと、選考でのアピールポイントがより明確になるはずです。

案件を探す際は、CRM・メルマガ・自動化施策のお仕事のガイドで、業務範囲や求められるスキルの傾向を確認しておくことをおすすめします。マーケティング領域全般に興味がある場合は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事も参考になるでしょう。

資格そのものに興味がある場合、周辺分野の資格を確認しておくのも一つの手です。データ分析力を客観的に示したい方にはデータサイエンティスト AI機械学習の違いと年収・資格・成功ロードマップの記事が参考になります。また、資格勉強の効率的な進め方については最速で合格する資格勉強法|働きながら3ヶ月で取得した5つの方法、Web系のスキルに関連する資格を検討している方にはWebデザインに役立つ資格おすすめ5選|独学で取れる資格を厳選も参考にしてみてください。

収入の目安を知りたい場合は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場を確認しておくと、ライティングを軸にした職種の相場感をつかみやすくなります。

開封率・クリック率以外に見られる指標

編集者として複数のメディア運営に関わる中で、メルマガ運用の評価軸は開封率とクリック率だけではないことにも気づかされます。企業によっては、次のような指標も重視しています。

・配信解除率:メルマガを受け取った人がどのくらいの割合で配信停止を選ぶか。内容が読者の期待とずれていると、この数値が高くなる傾向があります。 ・コンバージョン率:メルマガ経由で商品購入や資料請求などの成果につながった割合。開封率やクリック率が高くても、最終的な成果につながらなければ、ビジネス上の評価は上がりにくいです。 ・配信頻度と離脱の関係:配信頻度を上げすぎると、短期的にはクリック数が増えても、中長期的には配信解除率が上昇するという傾向が知られています。

これらの指標をすべて完璧に理解している必要はありませんが、「開封率とクリック率だけを見ていればよいわけではない」という視点を持っておくと、発注者との会話の中で一歩踏み込んだ提案ができるようになります。たとえば「クリック率は高いのですが、配信解除率も気になるので、次回は頻度を調整してみませんか」といった提案は、初心者であってもデータへの理解の深さを示す材料になります。

こうした複数指標を組み合わせて考える視点は、資格試験のテキストで暗記できるものではなく、実際に配信データを見比べながら養われていくものです。案件をこなすたびに、開封率だけでなくクリック率・配信解除率・可能であればコンバージョン率まで一覧で確認する癖をつけておくと、単純作業をこなすだけの立場から、改善提案をリードできる立場へと、少しずつ役割が変わっていきます。この積み重ねこそが、資格の代わりに信頼を作る最短ルートだと言えるでしょう。

独学でスキルを磨く具体的な方法

資格を取らずにスキルを磨きたい場合、独学でできることは意外と多くあります。

まず、無料で公開されているメールマーケティングの調査レポートやホワイトペーパーを読み込むことです。多くの配信システム提供企業が、業界全体の開封率・クリック率の平均値をまとめたレポートを無料公開しています。これらを読むだけでも、「自分が担当する案件の数値が、業界平均と比べて高いのか低いのか」を判断する基準を持てるようになります。

次に、自分自身がメルマガの受信者として、日常的に届くメルマガを分析してみることです。件名の付け方、配信される曜日や時間帯、本文の構成を、意識的に観察してみましょう。「なぜこの件名は開きたくなるのか」「なぜこのメルマガは読まずに削除してしまうのか」を言語化する習慣をつけておくと、実際に自分が原稿を書く際の判断材料が増えていきます。

さらに、無料の配信システムを使って、架空のプロジェクトを想定した実験配信を自分自身で行ってみるのも有効です。友人や家族の許可を得て、実際にテストメールを送り、開封のタイミングやクリックの傾向を観察してみる。こうした小さな実験の積み重ねが、資格試験の座学よりもはるかに実践的な理解につながります。

資格よりも「実例」が信頼を作る

私自身、編集者としてキャリアを積む中で、記事の校正・校閲に関する資格を取得したことがあります。学びとしては有意義でしたが、正直なところ、実際の採用や案件獲得の場面で、その資格証明書そのものが決め手になったことはほとんどありませんでした。決め手になったのは、いつも「過去に書いた記事」や「改善して数字が伸びた実例」でした。この経験は、メルマガ運用という仕事にもそのまま当てはまると感じています。

振り返ってみると、資格の勉強をしていた期間よりも、実際に編集の現場で失敗を重ねていた期間のほうが、圧倒的に多くを学べたという実感があります。たとえば、駆け出しの頃に担当した記事の見出しが、当初想定していたクリック数の半分にも届かなかったことがありました。原因を分析してみると、見出しに具体性が欠けていて、読者が記事を開いた後に得られる情報を想像できていなかったことがわかりました。この失敗から、「見出しには必ず読者が得られる利益を一言で示す」という自分なりのルールを作り、以降の記事作成に活かすようになりました。こうした具体的な失敗と改善の積み重ねは、資格試験のテキストには載っていない、実務でしか得られない財産です。メルマガ運用の件名作りにも、まったく同じ考え方が応用できます。

20年この市場を見てきた立場から言えば、長く継続して案件を受けている在宅ワーカーほど、資格の有無ではなく、発注者が求める成果に対して「自分ならこう改善する」という提案を自然にできる人が多い傾向があります。単発の作業をこなすだけでなく、次の配信ではこうしてみましょうと一歩先の提案ができる人には、継続的な依頼が集まりやすくなります。これは資格試験では測れない、実務の中でしか育たない力です。

実務経験を積み始めてからは、案件ごとに小さなメモを残す習慣をつけるとよいでしょう。「この件名では開封率が〇%だった」「配信曜日を変えたらクリック率が変化した」といった記録を積み重ねていくことで、自分だけの経験値のデータベースができあがっていきます。このデータベースは、次の案件に応募する際のポートフォリオとしても活用できますし、何より自分自身の判断の精度を上げていく土台になります。資格証明書は一度取得すれば更新されない静的な情報ですが、こうした実務メモは案件をこなすたびに更新され続ける、動的で説得力のある実績になります。

もうひとつ、運営者として見てきた実感を共有します。手数料が発生しない直接取引の仕組みは、発注者にとっては同じ予算でより多くの改善提案を依頼でき、受注者にとっては同じ作業量でも手取りが厚くなるという構造を持っています。手数料0%という条件は、単価そのものの高さ以上に、長期的な関係を築きやすくする土台になります。仲介コストが抜かれない分、発注者は同じ人に次の案件も頼みやすくなり、受注者は単価交渉のたびに手数料分を意識する必要がなくなるためです。

資格を持っていないことを不安に思う必要はありません。それよりも、目の前の数字をどう読み、どう次につなげるか。その姿勢を積み重ねていくことが、この分野で信頼を得る一番の近道です。

正直なところ、この分野は参入障壁が低い分、応募者数も少なくありません。だからこそ、他の応募者との差別化を図るうえで最も効果的なのは、資格の欄を埋めることではなく、具体的な数値と改善の実例を語れる状態を作っておくことです。時間をかけて資格を取得する道を選ぶにしても、実践練習を優先する道を選ぶにしても、最終的に発注者が見ているのは同じポイントであることを忘れないでください。

よくある質問

Q. CRM・メルマガ運用の仕事に必須の資格はありますか?

特定の資格が応募必須になっているケースはほとんどありません。発注者が重視するのは、開封率やクリック率を理解し、改善提案ができるかどうかです。

Q. マーケティング系の資格は取得しておいたほうがよいですか?

必須ではありませんが、体系的な知識を効率よく学べる手段として有効です。ただし、資格取得よりも実際に配信システムを触った経験を積むほうが、実務では評価されやすい傾向があります。

Q. 未経験でも応募できますか?

未経験でも応募可能な案件は存在します。件名の作成例や、無料トライアルでの配信経験をポートフォリオとして準備しておくと、選考での説得力が高まります。

Q. 開封率とクリック率の違いがわかりません。基本から学べますか?

開封率は送信数に対して開封された割合、クリック率は開封数に対してリンクがクリックされた割合を指します。まずはこの違いを言葉で説明できるようにしておくと、選考や実務での理解がスムーズになります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年4月6日最終更新:2026年9月17日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方