コンタクトセンターとは|電話窓口との違いと仕事の中身


この記事のポイント
- ✓コンタクトセンターとは
- ✓SNSなど複数の窓口で顧客からの問い合わせに応える部門です
- ✓コールセンターとの違い
コンタクトセンターを調べている人の多くは、求人で見かけた言葉の意味を知りたい、あるいは会社の問い合わせ窓口を見直す担当になり、コールセンターとの違いを確かめたいと考えています。コンタクトセンターとは、電話に加えて、メール、チャット、ウェブのフォーム、SNSなど、複数の窓口で顧客からの問い合わせに応える部門のことです。この記事では、コールセンターとの違い、仕事の中身、働く人の役割、使われる仕組み、運営の課題、2026年10月から事業主の義務になったカスタマーハラスメント対策までを順に説明します。小さな会社で、フォームから届く問い合わせを担当と状況を付けて管理したい場合は、Halictのような道具を使う方法もあり、後半で触れます。
コンタクトセンターとは何か
コンタクトセンターは、企業や団体が顧客との接点(コンタクト)を1か所にまとめて受け持つ部門です。商品の使い方の質問、注文や予約の受付、契約内容の変更、苦情の受付など、顧客から寄せられるさまざまな連絡に応えます。
コンタクトセンターは、お問い合わせ対応、顧客サポート、クレーム処理などを通じて、顧客満足度の向上を目指すほか、収集した顧客の声をサービス改善や新商品開発に活かすことで、アップセル (注1) やクロスセル (注2) につなげる役割があります。 出典: biz.kddi.com
引用の中の「アップセル」とは、より上位の商品やプランを勧めること、「クロスセル」とは、関連する別の商品を合わせて勧めることを指します。つまりコンタクトセンターは、問い合わせに答えるだけでなく、顧客の声を集めて商品やサービスの改善につなげたり、売上を伸ばしたりする役割も担っています。
コンタクトセンターが扱う窓口の例は、次のとおりです。
- 電話:最も古くからある窓口。急ぎの用件や、込み入った相談に向いている
- メール:記録が残り、顧客が都合のよい時間に送れる
- ウェブのフォーム:必要な項目を入力してもらえるので、用件の聞き漏れが少ない
- チャット:画面上で文字のやり取りをする。待ち時間が短く、気軽に質問できる
- SNS:公開の場や、SNSのメッセージ機能で問い合わせを受ける
顧客にとっては、自分の好きな方法で連絡できることが便利さにつながります。企業にとっては、窓口ごとにばらばらに対応するのではなく、1か所で受け持つことで、対応の品質をそろえ、記録を一元的に管理できる利点があります。
コールセンターとの違い
コンタクトセンターとよく比べられるのが、コールセンターです。両者の違いは、主に扱う窓口の範囲にあります。
| 項目 | コールセンター | コンタクトセンター |
|---|---|---|
| 主な窓口 | 電話 | 電話、メール、チャット、フォーム、SNSなど |
| 考え方 | 電話での受付と案内を効率よく行う | 顧客とのすべての接点を1つの流れとして扱う |
| 記録の扱い | 通話の記録が中心 | 窓口をまたいだやり取りの記録をまとめて扱う |
| 求められる力 | 話す力、聞く力 | 話す力に加え、書く力、窓口の使い分け |
コールセンターは、名前のとおり電話(コール)を中心とした窓口です。これに対しコンタクトセンターは、電話を含めた複数の窓口をまとめて扱います。インターネットの普及で、顧客が電話以外の方法で連絡するようになったことから、コールセンターがコンタクトセンターへと役割を広げてきた、と説明されることが多くあります。
ただし、実際の職場では、2つの言葉が厳密に使い分けられているとは限りません。電話が中心でも「コンタクトセンター」と名乗る職場もあれば、メールやチャットも扱うのに「コールセンター」と呼ぶ職場もあります。求人を見るときは、名前よりも、実際に扱う窓口と仕事の中身を確かめることが大切です。
窓口が増えると、同じ顧客が電話とメールの両方で連絡してくる、といったことが起きます。前回のやり取りを知らずに対応すると、顧客に同じ説明を繰り返させてしまいます。コンタクトセンターでは、窓口をまたいで対応の履歴を確かめられるようにすることが、品質を保つうえで重要になります。
コンタクトセンターの仕事の中身
コンタクトセンターの仕事は、大きく「受信」と「発信」の2つに分けられます。
受信の仕事
受信とは、顧客からの問い合わせを受けて応える仕事です。インバウンドとも呼ばれます。主な内容は次のとおりです。
- 商品やサービスの使い方の案内
- 注文、予約、申し込みの受付
- 住所や契約内容の変更の受付
- 故障やトラブルの受付と、担当部署への引き継ぎ
- 苦情の受付と、解決までの対応
受信の仕事では、顧客の用件を正確に聞き取り、必要な情報を案内することが中心になります。答えが分からないときは、担当部署に確かめてから折り返す、という流れになることもあります。
発信の仕事
発信とは、企業の側から顧客に連絡する仕事です。アウトバウンドとも呼ばれます。主な内容は次のとおりです。
- 新しい商品やサービスの案内
- 契約の更新のお知らせ
- 料金の支払いの確認
- アンケートの依頼
- 申し込み後の確認の連絡
発信の仕事では、顧客の都合を気づかいながら、用件を短く分かりやすく伝える力が求められます。
受信と発信のほかの仕事
コンタクトセンターには、顧客と直接やり取りする仕事のほかにも、次のような仕事があります。
- よくある質問の案内ページや、回答のひな形を作る仕事
- 寄せられた声を集計して、関係部署に報告する仕事
- 対応の品質を確かめ、改善点を伝える仕事
- 新しく入った人の研修を行う仕事
規模の大きいコンタクトセンターでは、これらの仕事を専任の担当者が受け持ちます。小さな会社では、問い合わせの担当者がこれらを兼ねることもあります。
電話、メール、チャットで変わる対応のこつ
コンタクトセンターでは、同じ用件でも、窓口によって対応のしかたが変わります。窓口ごとのこつを紹介します。
電話の対応
電話は、声だけで用件を確かめる窓口です。最初に名乗り、用件を聞いたら、要点を繰り返して確かめます。「ご住所の変更でございますね」と復唱すると、聞き違いを防げます。説明が長くなるときは、「3点ございます」と先に数を伝えると、相手は聞きやすくなります。答えがすぐに分からないときは、保留の時間を長くしすぎず、「確認して折り返します」と伝えて、折り返しの目安の時間を約束します。
メールの対応
メールは、記録が残る窓口です。書いたことがそのまま証拠になるため、正確さが一層求められます。件名に用件が分かる言葉を入れ、本文の最初に結論を書き、手順は番号を付けて並べます。顧客の質問が複数あるときは、1つずつ順に答え、答え漏れがないかを送る前に確かめます。
チャットの対応
チャットは、短い文のやり取りが続く窓口です。1回の書き込みを短くし、相手の返事を待ちながら進めます。長い説明を一度に送ると、画面を読む負担が大きくなります。複数の顧客と同時にやり取りすることもあるため、誰と何を話していたかを取り違えないよう、記録を確かめながら対応します。
フォームの対応
フォームは、必要な項目を先に入力してもらえる窓口です。用件の聞き漏れが少ない反面、顧客が選んだ項目と実際の用件が違うこともあります。届いた内容をよく読み、用件を確かめてから返信します。
どの窓口でも共通するのは、顧客に同じことを二度言わせないことです。窓口が変わっても、前回のやり取りを確かめてから対応すると、顧客の手間と不満を減らせます。
コンタクトセンターの1日の流れ
コンタクトセンターで働くオペレーターの1日は、たとえば次のように進みます。時間や内容は職場によって違いますが、全体の流れをつかむ参考にしてください。
始業の前には、その日の連絡事項を確かめます。新しい商品の案内、料金の変更、システムの不具合など、対応に関わる情報が共有されます。朝の短い打ち合わせで、リーダーから伝えられることもあります。
始業後は、問い合わせへの対応が中心になります。電話を受けたり、メールやチャットに返信したりしながら、1件ごとに対応の内容を記録します。記録は、次に同じ顧客から連絡があったときに、別の人が読んでも分かるように書きます。
対応の合間には、休憩を取ります。問い合わせへの対応は集中力を使う仕事なので、多くの職場では、決まった時間ごとに休憩が割り当てられています。
判断に迷う問い合わせや、厳しい言葉を受けた対応があったときは、リーダーやスーパーバイザーに相談し、引き継ぎます。
終業の前には、その日の対応の記録を見直し、折り返しが必要な問い合わせが残っていないかを確かめます。残っている場合は、次に担当する人に引き継ぎます。
コンタクトセンターで働く人の役割
コンタクトセンターでは、役割ごとに分かれて働くのが一般的です。代表的な役割を紹介します。
| 役割 | 主な仕事 |
|---|---|
| オペレーター(コミュニケーター) | 顧客からの問い合わせに電話やメール、チャットで応える |
| リーダー | オペレーターの質問に答え、難しい対応を代わりに受け持つ |
| スーパーバイザー | チームの運営、対応の品質の管理、人の配置の調整 |
| センター長 | センター全体の運営、目標の設定、関係部署との調整 |
| 研修や品質の担当 | 研修の実施、対応の録音や記録の確認、改善の提案 |
オペレーターは、顧客と最初に接する役割で、コンタクトセンターの顔とも言えます。呼び名は職場によって違い、コミュニケーターやアドバイザーと呼ぶところもあります。
スーパーバイザーは、略してSVと呼ばれることが多い役割です。オペレーターの対応を見守り、難しい問い合わせが来たときに助言したり、代わりに対応したりします。また、問い合わせの多い時間帯に人が足りなくならないよう、配置を調整するのも重要な仕事です。
働き方は、センターに出勤する形のほか、自宅から対応する在宅の形もあります。在宅の場合は、会社が用意した仕組みに自宅のパソコンから接続して対応するのが一般的です。在宅で働く場合は、個人情報を扱うため、周りに人がいない環境や、通信の安全を守る決まりが求められることが多くあります。
コンタクトセンターで使われる仕組み
コンタクトセンターでは、多くの問い合わせを効率よく処理するために、さまざまな仕組みが使われます。代表的なものを紹介します。
電話を振り分ける仕組み
かかってきた電話を、手の空いているオペレーターや、用件に合った担当者に自動で振り分ける仕組みです。英語の頭文字からACDと呼ばれることがあります。用件ごとに番号を押してもらう音声の案内(IVR)と組み合わせて使われることもあります。
顧客の情報と対応の履歴を管理する仕組み
顧客の名前や連絡先、過去の問い合わせの内容を記録し、対応のたびに確かめられるようにする仕組みです。顧客の関係を管理する仕組みとして、英語の頭文字からCRMと呼ばれます。前回のやり取りが分かれば、顧客に同じ説明を繰り返させずに済みます。
問い合わせを受け付けて追いかける仕組み
メールやフォームで届いた問い合わせを1件ずつ管理し、誰が担当しているか、対応が終わったかを記録する仕組みです。チケット管理と呼ばれることもあります。返信の漏れや、二重の返信を防ぐのに役立ちます。
コンタクトセンターが抱える課題
コンタクトセンターの運営には、いくつかの課題があります。
1つ目は、人の確保と定着です。問い合わせへの対応は、覚えることが多く、気持ちの負担も大きい仕事です。人が入れ替わると、そのたびに研修が必要になり、対応の品質も安定しにくくなります。
2つ目は、問い合わせの量の波です。新しい商品を出した直後や、トラブルが起きたときには、問い合わせが急に増えます。逆に、時間帯や曜日によっては少ないこともあります。量の波に合わせて人を配置するのは、運営の大きな課題です。
3つ目は、窓口ごとに対応がばらばらになることです。電話とメールで別の担当者が対応し、記録も別々に管理していると、顧客への案内が食い違うことがあります。
4つ目は、顧客からの過度な要求や暴言への対応です。この点は、法律の改正で事業主の義務が変わったため、次の節で詳しく説明します。
コンタクトセンターは、ただのお客さま問い合わせの窓口対応にとどまらず、CX向上(顧客体験)や従業員の負担軽減など、多角的な役割を果たします。 出典: ntt-nexia.co.jp
引用の中の「CX」とは、顧客が商品やサービスを通じて得る体験全体を指す言葉です。顧客の体験をよくすることと、働く人の負担を減らすことの両方が、コンタクトセンターの運営には求められています。
カスタマーハラスメント対策は2026年10月から事業主の義務に
顧客と直接やり取りするコンタクトセンターでは、顧客からの過度な要求や暴言に、働く人がさらされることがあります。こうした行為は、カスタマーハラスメントと呼ばれます。
労働施策総合推進法の改正により、2026年(令和8年)10月1日から、カスタマーハラスメントを防止するための雇用管理上の措置が、すべての事業主の義務になりました。厚生労働省のあかるい職場応援団のページでは、職場におけるカスタマーハラスメントを次のように説明しています。
職場におけるカスタマーハラスメントとは、①顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の事業主の行う事業に関係を有する者が行う、②社会通念上許容される範囲を超えた言動により、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。 出典: 厚生労働省 あかるい職場応援団
同じページでは、顧客からの苦情のすべてがカスタマーハラスメントに当たるわけではなく、社会の常識に照らして許される範囲の申し入れは、正当な苦情であることも説明されています。また、店舗などの対面だけでなく、電話やSNSなどのインターネット上で行われるものも含まれるとされています。コンタクトセンターのように電話やメールで対応する職場も、当然に対象になります。
許される範囲を超える例として、同じページでは、商品やサービスと関係のない要求、契約の内容を大きく超えるサービスの要求、不当な損害賠償の要求、暴行や脅迫、大声での威圧、長時間にわたる拘束などが挙げられています。
事業主に求められる具体的な措置は、厚生労働省が示した指針に定められています。一般には、方針を決めて社内に知らせること、相談の窓口を整えること、起きたときに速やかに対応することなどが含まれます。自分の職場でどのような対応が必要かは、会社の規模や業種で変わるため、厚生労働省の資料や、都道府県の労働局の窓口で確かめてください。
コンタクトセンターで働く人の立場からは、対応に困る問い合わせを受けたときに、1人で抱え込まず、リーダーやスーパーバイザーに引き継げる決まりがあるかを確かめておくことが大切です。
個人情報の扱いで気をつけること
コンタクトセンターは、顧客の名前、住所、電話番号、契約の内容など、多くの個人情報を扱う職場です。個人情報の扱いを誤ると、顧客に迷惑をかけるだけでなく、会社の信用にも大きく響きます。
個人情報の取り扱いの基本は、個人情報保護委員会のページで確かめられます。一般に、事業者は、個人情報を集めるときに使い道を示すこと、示した使い道の範囲で使うこと、漏れたりなくなったりしないように安全に管理することなどが求められています。
コンタクトセンターの現場で、日々気をつけたいのは次のような点です。
- 電話で本人かどうかを確かめてから、契約の内容を伝える
- メールの宛先を送る前に確かめ、別の人に送らない
- 対応の記録に、必要のない個人情報を書き込まない
- 画面や書類を、関係のない人の目に触れる場所に出したままにしない
- 在宅で働く場合は、家族などに画面や会話の内容が伝わらない環境を整える
とくにメールの送り間違いは、誰にでも起こりうる失敗です。送信の前に宛先を声に出して読む、複数の宛先に送るときは送り方の決まりを守る、といった手順を決めておくと、間違いを減らせます。万一、送り間違いなどが起きたときは、自分で判断して済ませず、すぐに上司に報告することが大切です。
外部に任せるか、社内で持つか
コンタクトセンターは、自社の社員で運営する方法のほかに、専門の会社に運営を任せる方法もあります。外部に任せることは、アウトソーシングと呼ばれます。
外部に任せる利点は、人の確保や研修、仕組みの準備を専門の会社に頼めることです。問い合わせの量の波に合わせて人を増やしたり減らしたりしやすく、夜間や休日の対応も頼みやすくなります。
一方で、外部に任せると、顧客の声が社内に届きにくくなることがあります。どのような問い合わせが多いのか、顧客がどこでつまずいているのかを、定期的に報告してもらう決まりを作っておくことが大切です。また、商品やサービスの知識を外部の担当者に伝え続ける手間もかかります。
社内で持つ利点は、顧客の声を直接聞けること、商品やサービスの改善にすぐにつなげやすいことです。その反面、人の確保や研修、仕組みの準備をすべて自社で行う必要があります。
どちらを選ぶかは、問い合わせの量、扱う内容の専門性、使える予算で決まります。小さな会社では、まず社内で受け付けて記録を残し、量が増えてきた段階で、一部の窓口や時間帯だけを外部に任せる、という段階的な進め方もあります。
コンタクトセンターの仕事に向いている人
コンタクトセンターの仕事に向いているのは、次のような人です。
1つ目は、人の話を最後まで聞ける人です。顧客の用件は、最初の一言だけでは分からないことが多くあります。途中で決めつけずに聞き取る姿勢が、正確な案内につながります。
2つ目は、分かりやすく説明できる人です。専門的な内容を、相手の知識に合わせた言葉で伝える力が求められます。メールやチャットの窓口では、短く正確な文章を書く力も必要です。
3つ目は、気持ちの切り替えができる人です。厳しい言葉を受けることもある仕事なので、1件の対応を引きずらずに次の対応に向かえることが大切です。
4つ目は、パソコンの操作に慣れている人です。対応しながら顧客の情報を調べ、記録を入力するため、基本的なパソコンの操作は欠かせません。
未経験から始められる求人も多い仕事です。研修の内容や、困ったときに相談できる体制が整っているかを、応募の前に確かめておくと安心です。接客や販売、受付の経験がある人は、相手の気持ちをくみ取る力をそのまま活かせます。
求人を見るときに確かめること
コンタクトセンターの求人に応募するときは、仕事の名前だけでなく、中身を具体的に確かめておくと、入ってからの思い違いを防げます。確かめたいのは次の点です。
- 扱う窓口(電話だけか、メールやチャットもあるか)
- 受信が中心か、発信が中心か
- 扱う商品やサービスの分野
- 研修の期間と内容、研修中の給与の扱い
- シフトの組み方と、1日の休憩の取り方
- 在宅の場合、必要な機器と通信の条件、機器を誰が用意するか
在宅でできる問い合わせ対応の仕事の中には、まれに、仕事を始める前に登録料や教材費、機器の購入費を払わせる募集があります。仕事を紹介する前にお金を求める募集は、慎重に確かめる必要があります。契約の前に、支払いの理由と金額、仕事が紹介されなかった場合の扱いを書面で確かめ、少しでも不安があれば、契約を急がず、消費生活センターなどに相談してください。
小さな会社が問い合わせ窓口を整えるとき
コンタクトセンターという言葉は大企業のものに聞こえますが、考え方は小さな会社の問い合わせ窓口にもそのまま使えます。専用の部門を作らなくても、次の3つを整えるだけで、対応の質は大きく変わります。
1つ目は、窓口の数を絞ることです。電話、メール、SNS、フォームのすべてで受け付けると、少ない人数では見落としが出やすくなります。どの窓口で受け付けるかを決め、ウェブサイトにはっきり書いておきます。
2つ目は、届いた問い合わせを1つの一覧に集めることです。誰が受け付けたか、誰が担当するか、対応が終わったかを記録します。表計算のシートでも始められます。
3つ目は、返信の目安の時間を決めることです。「受け付けてから1営業日以内に返信する」のように決めておくと、担当者は優先順位をつけやすくなり、顧客にも案内できます。
問い合わせの件数が増え、表計算のシートでは担当や状況の管理が追いつかなくなったら、専用の道具を使う方法があります。候補の1つがHalictです。Halictは、受付から対応までを1つにまとめるフォームのサービスです。公式サイトによると、フォームから届いた1件ごとに担当と状況が残り、返信も同じ画面から送れて、相手がメールを開いたかどうかまで記録されます。たとえば問い合わせのフォームを作り、届いた問い合わせに「受付」「確認中」「回答済み」のように状況を付ければ、どの問い合わせが止まっているかを一覧で確かめられます。料金は、メンバー1人までのフリープランが0円で、フォームの数と回答の数は無制限です。メンバー3人までのスタータープランは月額2,980円、10人までのチームプランは月額7,800円(いずれも税抜)です。なお、Halictは電話の受付や振り分けを行う仕組みではなく、フォームから届く問い合わせを管理するための道具です。Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
電話の問い合わせが中心の会社なら、まずは電話の受付の記録を一覧に残すところから始め、フォームでの受付を少しずつ広げていく、という進め方が無理なく続けられます。どの窓口を使う場合も、記録を1か所に集めることが、窓口を整える第一歩になります。
コンタクトセンターの経験が活きる仕事
コンタクトセンターで身につく、聞き取る力、説明する力、記録する力は、ほかの仕事にも活かせます。
医療機関の受付や会計の仕事では、患者からの問い合わせに応える場面が多くあります。医療事務の知識を証明する資格には医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)があり、資格ガイドで試験の概要を確かめられます。
問い合わせの窓口にAIを取り入れる会社が増えるにつれ、現場を知る人が導入を支援する仕事も生まれています。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、業務への生成AIの活用を支援する仕事の中身が紹介されています。問い合わせの仕組みそのものを作る側に関心があるなら、アプリケーション開発のお仕事も参考になります。
顧客の声を集めて商品やサービスの改善につなげる仕事は、マーケティングの分野にも広がっています。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、そうした仕事の種類を確かめられます。
業務委託の現場で見えること
在宅ワークとフリーランスの仲介を長く続けてきた運営者として見てきた限りでは、問い合わせ対応やカスタマーサポートを外部に頼む会社は、規模を問わず増えています。その中で長く続く取引には、依頼の最初に「どの窓口を、どの時間帯に、どこまで対応するか」と「判断に迷ったときの引き継ぎ先」が決まっているという共通点があります。
反対に、対応の範囲があいまいなまま始めると、受ける側が判断に迷う問い合わせを抱え込み、返信が遅れたり、案内が食い違ったりしやすくなります。依頼する側が、よくある質問と答えの一覧や、引き継ぎの決まりを用意しておくと、受ける側は安心して対応でき、品質も安定します。
仲介の手数料がかからない直接の取引では、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。その分、対応の範囲や決まりを自分たちで取り決める場面が増えます。問い合わせの窓口を整える考え方は、外部の人と一緒に顧客に向き合うときの土台にもなります。
よくある質問
Q. コンタクトセンターとコールセンターは何が違いますか?
主な違いは扱う窓口の範囲です。コールセンターは電話を中心とした窓口で、コンタクトセンターは電話に加えてメール、チャット、フォーム、SNSなど複数の窓口をまとめて扱います。ただし実際の職場では2つの言葉が厳密に使い分けられているとは限らないため、求人を見るときは名前よりも扱う窓口と仕事の中身を確かめることが大切です。
Q. コンタクトセンターの仕事は未経験でもできますか?
未経験から始められる求人は多くあります。多くの職場では、入ってすぐに商品やサービスの知識、対応の手順、パソコンの操作を学ぶ研修が用意されています。応募の前に、研修の期間や内容、困ったときにリーダーやスーパーバイザーに相談できる体制があるかを確かめておくと、安心して始められます。
Q. コンタクトセンターの仕事は在宅でもできますか?
在宅で対応する求人もあります。会社が用意した仕組みに自宅のパソコンから接続して、電話やメール、チャットに応える形が一般的です。個人情報を扱うため、周りに人がいない部屋で働くこと、通信の安全を守ることなどの決まりが求められることが多くあります。必要な機器や通信の条件は、応募の前に確かめてください。
Q. 顧客から暴言を受けたときはどうすればよいですか?
1人で抱え込まず、職場の決まりに沿ってリーダーやスーパーバイザーに引き継ぐことが基本です。2026年10月1日から、カスタマーハラスメントを防ぐための措置が事業主の義務になり、相談の窓口を整えることなどが求められています。職場の対応に疑問があるときは、都道府県の労働局の相談窓口に相談する方法もあります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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