簿記2級のオンライン相談の仕事

長谷川 奈津
長谷川 奈津
簿記2級のオンライン相談の仕事

この記事のポイント

  • 簿記2級 オンライン相談 副業を考えている人向けに
  • オンラインで相談を受ける仕事の形と受け皿になる場所
  • 値付けと事前準備の書式までを法務の視点で整理しました

簿記2級 オンライン相談 副業という組み合わせで探している人は、たいてい入力作業に疲れています。記帳代行は単価が件数で決まるので、収入を増やそうとすると作業時間がそのまま増える。それなら知識そのものを売れないか、という発想です。この方向は正しい。ただし、経理や会計の相談に乗る仕事には、他の分野にはない明確な法律の線があります。ここを知らずに始めると、善意のつもりで越えてしまいます。

結論から書きます。簿記2級でオンライン相談を仕事にすることは可能です。ただし「相談」と呼ばれるもののうち、税務判断に関わる部分は税理士でなければ扱えないとされており、報酬の有無を問わず制限があります。だから最初にやるのは、集客でも値付けでもなく、自分が答えてよい範囲を言葉で定義することです。この記事では、その定義の作り方から、受け皿になる場所、値付け、トラブルの防ぎ方までを順に書きます。

「オンライン相談」と呼ばれているものは3種類ある

ひとつの言葉でまとめられていますが、中身はまったく別の仕事です。まずここを分けます。

学習相談

簿記の試験に向けて勉強している人からの相談です。工業簿記の原価計算がどうしても分からない、独学の進め方が合っているか見てほしい、模擬試験の答案を見て弱点を指摘してほしい。相談者は受験生で、扱う対象は教材の中の話です。

この領域には法律上の制限がありません。教材の内容を説明し、解き方を教え、学習計画を一緒に組む。塾や家庭教師と同じ構造です。簿記2級を持っている人が最も入りやすく、最初の実績を作りやすいのもここです。相談者の多くは3級から2級に上がる段階でつまずいているので、自分が越えたばかりの壁の話をすればよい。合格から時間が経っていない人ほど有利という、珍しい領域でもあります。

ただし、指導の質は簿記の理解度だけでは決まりません。相手がどこで詰まっているのかを聞き出す力が要ります。「工業簿記が分かりません」と言われて、いきなり原価計算の説明を始めても伝わらない。仕掛品の勘定連絡が見えていないのか、直接費と間接費の区別がついていないのか、単に演習量が足りないのか。ここを切り分けるところまでが仕事です。

会計ソフトの操作相談

クラウド会計ソフトを導入した個人事業主や小規模事業者からの相談です。銀行明細の自動取得がうまくいかない、仕訳ルールをどう登録すれば楽になるか、レシートの読み取りが誤変換されるときにどうするか。相談者は事業者で、扱う対象はソフトの操作です。

ここも、操作方法の説明にとどまる限りは制限を受けません。実務では需要が大きい領域です。ソフトの提供元が出しているヘルプは網羅的ですが、自分の事業に当てはめて読むのは難しく、「うちの場合はどうすればいいか」を聞ける相手が求められています。

注意すべきは、操作の相談が途中で判断の相談に変わることです。「この支出をどの科目に入れますか」まではまだ簿記の話ですが、「これは経費にできますか」と聞かれた瞬間に税務の話に移ります。この境目は、相談の最中に突然やってきます。

経理業務の進め方の相談

小規模事業者や、経理担当が1人しかいない会社からの相談です。月次の締めの手順をどう組むか、証憑の保管をどう整理するか、経費精算のルールをどう作るか。相談者は事業者で、扱う対象は業務の設計です。

この領域は単価が上がりやすい代わりに、税務の話に触れる確率が最も高くなります。業務の設計は、税務上の要件と切り離せないからです。だからこそ、線引きを事前に決めておく必要があります。

税理士法が引く線を、最初に理解する

ここが本題です。これ、知らない人が本当に多いんです。

税務相談、税務書類の作成、税務代理は税理士の業務とされており、税理士でない者がこれらを業として行うことは制限されています。税理士業務の定義は税理士法第2条に、税理士でない者の業務制限は第52条に置かれています。条文はe-Gov法令検索の税理士法のページで読めます。

重要な点が2つあります。ひとつは、報酬を受け取らなくても制限の対象になるとされていること。無償なら大丈夫、という理解は成り立ちません。もうひとつは、「業として」の解釈です。1回きりの雑談と、継続的にサービスとして提供することでは扱いが変わりますが、オンライン相談を副業にするということは、まさに反復継続して提供することを意味します。

つまり、税額の計算、控除の適用可否、勘定科目が税務上経費として認められるかどうかといった論点は、簿記2級の資格をもって答えてよい領域ではありません。「この支出は経費になりますか」は、日常会話のように見えて、税務判断そのものです。

一方、簿記の理論として仕訳がどうなるかを説明すること、会計ソフトの操作手順を教えること、一般に公開されている制度の仕組みを説明することは、税務判断とは異なる行為として整理されるのが通常です。ただし、この整理は説明の仕方によって崩れます。制度の一般論として話していたつもりが、相談者の具体的な事情に当てはめた瞬間に判断になる。※どこまでが説明でどこからが判断かの評価は個別の事情によるため、継続的に提供するのであれば、税理士や所轄の税理士会に事前に確認しておいてください。

この確認は面倒に見えますが、一度やっておけば以後は迷いません。むしろ、確認したうえで範囲を決めている人のほうが、相談者に対して堂々と説明できます。

答えてよい範囲を、自分の言葉で定義する

線を理解したら、それを自分のサービスの説明文に落とします。ここを曖昧にしたまま募集を出すと、税務の質問が来るたびに個別に断ることになり、相談者との関係も気まずくなります。

有効なのは、扱う範囲と扱わない範囲を並べて書くことです。たとえば「対応する内容」として、簿記の学習相談、仕訳の考え方の解説、クラウド会計ソフトの操作方法、月次業務の手順設計を挙げる。「対応しない内容」として、税額の計算、控除の適用可否の判断、経費として認められるかの判断、申告書の作成を挙げる。そのうえで「税務の判断が必要な内容は、税理士へのご相談をおすすめしています」と一行添える。

この書き方には副次的な効果があります。範囲を明示している人は、専門家として信頼されます。何でも答えます、と書いている人のほうが、実は警戒されるのです。相談者は素人ですが、「この人は自分の限界を知っている」かどうかは伝わります。

もうひとつ、断り方のテンプレートを用意しておいてください。相談の最中に税務の質問が来たとき、その場で言葉を探すと不自然になります。「そこは税務の判断が入るので、私の範囲では答えられません。仕訳としてどう記録するかであれば説明できます」と、あらかじめ決めた言い方で返す。相談時間の中で1回か2回は必ず使うことになります。

どこで相談を受けるか

受け皿になる場所は、大きく4つの形に分かれます。

ひとつめは、スキルを単発で売買するマーケット型のサービスです。相談者を集める仕組みが用意されている代わりに、手数料が引かれます。実績がゼロの段階では、この場所で最初のレビューを集めるのが現実的です。ただし、手数料は20%前後になることが多く、5,000円の相談で手元に残るのは4,000円です。

ふたつめは、オンライン学習や家庭教師のマッチングサービスです。学習相談に特化するならこちらが向いています。継続契約になりやすく、1人の相談者と数か月の関係が作れます。

みっつめは、業務委託のマッチングサービスや在宅ワークの求人サイトです。ここでは「相談」という形ではなく、経理のアドバイザリーや業務改善支援という名目で募集が出ることがあります。単価は高い代わりに、求められる経験の水準も上がります。手数料の乗らない直接の取引ができる場を1つ持っておくと、同じ内容でも手取りが変わってきます。手数料0%の経路があるかどうかは、続けるほど効いてきます。

よっつめは、自分で予約の窓口を作る形です。ブログや動画で情報を出し、そこから予約フォームに流す。手数料はかかりませんが、集客を自力でやる必要があり、立ち上がりに時間がかかります。実績が積み上がってから移行する形が現実的です。

なお、この資格が市場でどう評価されているかを知る手がかりとして、企業の資格手当の水準があります。

[資格手当]社会保険労務士 10,000円中小企業診断士 15,000円日商簿記1級 6,000円日商簿記2級 2,000円他...リモートワーク制度2026/08/25 時点 【経験・資格】 出典: 求人ボックス

雇用の世界では、簿記2級の手当は月2,000円という水準です。正直なところ、資格そのものの値段としては高くありません。ただ、これは「資格を持っていること」への評価であって、「知識を使って人を助けること」への評価ではない点に注意してください。相談の仕事で売っているのは資格ではなく、相手の困りごとを解く時間です。だから相場は資格手当とは別の論理で決まります。

実績ゼロから最初の相談を受けるまで

相談の仕事は、実績がないと予約が入らず、予約が入らないと実績ができないという構造をしています。この輪をどこで断ち切るかが、立ち上がりの分かれ目です。

有効な順番があります。第1に、扱う相談を1種類に絞ること。学習相談も操作相談も業務設計も全部やります、という出品は選ばれません。相談者は自分の困りごとにぴったり合う人を探しているので、「工業簿記の原価計算がどうしても分からない人向け」のように、狭く書いたほうが指名されます。

第2に、答えられることを具体的に書き出すこと。「簿記2級の知識でお答えします」ではなく、「総合原価計算の月末仕掛品の評価、標準原価計算の差異分析、本支店会計の内部利益の消去について説明できます」と並べる。狭く具体的なほど、その論点で困っている人に届きます。

第3に、無料または低額の枠を最初の数件だけ作ることです。ここは慎重に扱ってください。無料を長く続けると、相談の質を軽く見られます。「最初の3件まで」と明記して、その後は通常価格に戻す。無料枠の目的は集客ではなく、レビューという実績を作ることにあります。

第4に、受けた相談の内容を匿名化して発信すること。ブログでも動画でも構いません。「工業簿記でつまずく人の8割が同じところで止まる」といった記事を1本書いておくと、それ自体が実力の証明になります。相談者は、話す前にその人の説明が分かりやすいかを確かめたいと思っています。文章や動画は、その確認の材料になります。

この4つを回すと、実績ゼロの状態からおおよそ2か月から3か月で最初のレビューが数件たまります。ここを短縮しようとして広告に費用をかける人がいますが、レビューがない状態で広告を打っても予約には結びつきません。順番を守ってください。

説明する力は、簿記の知識とは別物

もうひとつ、相談の仕事に入る前に自覚しておくべきことがあります。試験に受かる力と、人に説明する力は別の能力だということです。

試験は、自分の頭の中で正解にたどり着けば得点になります。相談は、相手の頭の中に理解を作らなければ価値が出ません。この2つは訓練の方法が違います。合格したばかりの人が相談を受けて詰まるのは、知識が足りないからではなく、相手がどこで分からなくなっているかを特定する手順を持っていないからです。

特定の手順は、慣れれば型になります。まず、相手にその論点を自分の言葉で説明してもらう。説明が止まったところが、理解の切れ目です。次に、その切れ目の1つ手前の概念を確認する。仕掛品の評価が分からないと言う人の多くは、その手前で原価の流れ自体が見えていません。ここまで戻ってから登り直すと、一度で通ります。

この手順を持っていると、相談時間が短くて済みます。30分で解決したという評価は、60分かけて丁寧に説明したという評価より高くつきます。相談者が求めているのは説明の量ではなく、詰まりが取れることだからです。

言葉の選び方も練習の対象です。専門用語を使ったら必ず「つまり」で日常の言葉に置き換える。この癖をつけると、相手の表情が変わるのが分かります。逆に、専門用語を並べて権威を作ろうとする人は、この仕事では続きません。相談者は、分からなかったから相談しているのです。

値付けと、時間の設計

相談の仕事は、時間で売ります。値付けを間違えると、時間だけが溶けます。

一般的な形は、30分単位か60分単位です。実績がない段階では、30分3,000円前後から始め、レビューが10件を超えたあたりで5,000円に上げる、という進め方をよく見ます。学習相談で継続契約に持ち込む場合は、月4回1万5,000円といったまとめ方もあります。

ここで見落とされるのが、相談時間の外で発生する時間です。事前の質問票を読む時間、資料に目を通す時間、終わったあとに要点をまとめて送る時間。これらを合わせると、30分の相談に実際は60分かかっているという状態が普通に起きます。値付けは、拘束される時間の総量で計算してください。

対策は3つあります。第1に、事前質問票を用意して、相談者に何を聞きたいかを先に書いてもらう。これがあると、当日の最初の10分を状況把握に使わずに済みます。第2に、事後のまとめは箇条書きで5行までと決める。丁寧にやりすぎると、そこだけで30分かかります。第3に、資料の事前送付は締切を切る。前日までに届かなければ当日は資料なしで進める、と最初に伝えておきます。

相談に使う環境を整える

オンラインで相談を受ける以上、通信と音声の質はサービスの質そのものです。ここが悪いと、内容がどれだけ良くても評価は下がります。

必要なものは多くありません。安定した有線または高速な無線の回線、外付けのマイク、そして画面を共有できる会議ツール。特にマイクは効きます。パソコン内蔵のマイクは周囲の音を拾い、声がこもります。数千円のものに替えるだけで、相手の負担がはっきり減ります。

画面共有は、この分野では必須と考えてください。仕訳の説明も、ソフトの操作説明も、口頭だけでは伝わりません。表計算ソフトに勘定の流れを書きながら話す、実際のソフト画面を見せながら手順を追う。この形にすると、相談時間が短くなり、満足度は上がります。

背景と明るさも整えてください。生活空間が映り込むと、相手は内容ではなくそちらに注意を向けます。顔が暗いと表情が読めず、話しかけづらくなります。窓を背にしない、正面から光を当てる。この2つだけで印象が変わります。

そして、予約から当日までの導線を短くすること。予約が入ったら自動で確認メールが届き、そこに会議のURLと事前質問票が入っている。この状態を作っておけば、当日までのやりとりがゼロになります。相談者にとっても、こちらにとっても、手間が減ります。オンライン完結の仕事は、この段取りの巧拙で継続率が変わります。

相談の前後で使う書式を、先に作っておく

法務の観点で言うと、相談業務のリスクは「言った言わない」と「助言どおりにやったのに損をした」の2つに集約されます。どちらも書式で減らせます。

事前に伝えるべきは、対応する範囲と対応しない範囲、相談内容は一般的な情報提供であり個別の税務判断ではないこと、最終的な判断と責任は相談者にあること、そして守秘の扱いです。これを予約完了時のメッセージに定型文として入れておきます。

相談中は、記録を残してください。オンライン会議ツールの録画は相手の同意が要りますが、自分のメモは残せます。日時、相談内容の要旨、こちらが説明した内容、税務判断として答えなかった項目。この4点をテンプレートにしておけば、1件あたり3分で書けます。

事後に送るまとめも記録になります。「本日お話しした内容の要点」として送ったテキストは、後日の食い違いを防ぎます。ここに「税務上の取り扱いについては税理士にご確認ください」と一行残しておくのも有効です。

契約書まで交わす形は、単発の相談では現実的ではありません。ただし、継続契約に移るときは、業務委託契約として範囲と報酬と支払期日を文字にしてください。業務委託で受ける場合の確認項目はキャリア・副業・人生相談のお仕事のガイドに整理があり、相談業務にもそのまま当てはまります。報酬の支払期日については、フリーランス保護新法で発注事業者に一定の期限が課される場合があります。条文はe-Gov法令検索で確認できます。

よくあるトラブルと、その手前で止める方法

匿名化した実例として、この領域で起きやすい3つの型を挙げます。

ひとつめは、範囲外の質問が繰り返されるケースです。学習相談として契約したのに、毎回自分の会社の経理処理について聞かれる。これは断り方を決めていないと起きます。1回目に明確に「その内容は範囲外です」と伝えていれば、2回目は来ません。曖昧に答えてしまうと、相手は答えてもらえるものだと理解します。

ふたつめは、助言どおりにやったが結果が思わしくなかった、と言われるケースです。学習相談で「この教材で進めましょう」と提案し、不合格だった場合に不満が出る。これは、事前に「合格を保証するものではない」と伝えているかどうかで、話の運び方がまるで変わります。

みっつめは、時間の超過です。相談者が話したいことを話し続け、気づけば予定の倍の時間が経っている。相手は満足しますが、こちらの時給は半分になります。開始時に「本日は30分で、残り5分になったらお知らせします」と宣言しておく。これだけで解決します。

いずれも、起きてから対処するのは難しく、始まる前の一言で防げます。法律はあなたの味方ですが、味方になってもらうには、条件を先に伝えておく必要があります。

相談の記録が、次の仕事の材料になる

相談を受け続けていると、同じ質問が繰り返し来ることに気づきます。ここが、この仕事の価値が積み上がるポイントです。

たとえば学習相談を30件受けると、つまずく箇所がおおよそ10種類程度に収束することが分かります。この一覧は、他の誰も持っていない一次情報です。教材を作っている会社は、合格者のデータは持っていても、つまずいている最中の人の言葉は持っていません。

この一覧の使い道は3つあります。ひとつは、相談の効率化です。よく来る質問への説明を型として持っておけば、毎回組み立て直す必要がなくなります。ふたつめは、発信の材料です。つまずきの一覧をそのまま記事や動画の題材にすると、まさにその状態にいる人が検索して見つけます。みっつめは、別の商品への展開です。個別相談を教材や講座の形にまとめれば、時間を売る形から抜けられます。

会計ソフトの操作相談でも同じことが起きます。導入直後の事業者が詰まる箇所は共通していて、その手順書を作れば、相談ではなく資料として売れます。相談の仕事を時間の切り売りで終わらせるか、蓄積に変えるかは、記録を取っているかどうかで決まります。

記録の取り方は難しく考えなくて構いません。相談が終わったら、質問の要旨を一行、自分がどう説明したかを一行。この2行を表計算ソフトに積むだけです。半年も続ければ、自分の専門領域が数字で見えてきます。

運営者として見てきた、相談の仕事が続く条件

在宅の仕事の市場を20年見てきた立場から、知識を売る仕事について気づいたことを書きます。

続いている人は、相談の内容そのものより、相談の前後の設計に時間を使っています。質問票、まとめの型、断り方の定型文。これらを整えた人は、1件あたりの負荷が下がるので件数を受けられます。逆に、毎回ゼロから対応している人は、単価を上げないと割に合わなくなり、単価を上げると予約が入らなくなる、という袋小路に入ります。

もうひとつ、相談から他の仕事に広がる流れが強いのもこの領域の特徴です。ソフトの操作相談を受けた相手から、そのまま記帳の委託を頼まれる。学習相談を続けた相手が合格して、その人の勤務先を紹介してくれる。相談は単価だけ見ると効率が悪く見えますが、関係の入口としては非常に強い。中間マージンが乗らない直接の取引になれば、依頼側は浮いた分でもう一工程頼めるので、この広がり方はさらに起きやすくなります。

この資格でどこまでの範囲が想定されるのかは日商簿記2級の資格ガイドに整理しています。範囲を決める前に一度目を通しておくと、自分のサービス説明文を書くときの土台になります。また、相談から文章の仕事へ広げる人も多く、その場合の単価水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場が目安になります。オンラインで完結する仕事の集客の考え方は、分野は違いますがSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場に整理されており、自分で予約窓口を作る段階で参考になります。

はじめから完璧な範囲設定を作ろうとしなくて構いません。最初の数件を受けてみると、想定していなかった質問が必ず来ます。そのたびに説明文を書き足していけば、半年後には自分だけの線引きができあがっています。大事なのは、迷ったときに答えを保留できることです。その場で無理に答えないという判断が、この仕事では最も高く評価されます。

簿記2級で相談を受ける仕事は、成り立ちます。ただし、成り立たせているのは資格ではなく、答えてよい範囲を自分で決めて、それを守る姿勢のほうです。線を引ける人だけが、この仕事を続けられます。

よくある質問

Q. 簿記2級でオンラインの相談を受けても法律上問題ありませんか?

学習相談、仕訳の考え方の解説、会計ソフトの操作説明の範囲であれば通常は問題になりません。ただし税務相談、税務書類の作成、税務代理は税理士法で税理士の業務とされ、報酬の有無を問わず制限があります。継続して提供するのであれば、事前に税理士や所轄の税理士会に確認してください。

Q. 相談の料金はどのくらいに設定すればよいですか?

実績がない段階では30分3,000円前後から始め、レビューが10件を超えたあたりで5,000円に上げる進め方が一般的です。ただし相談時間の外で、事前質問票の確認や事後のまとめに同じくらいの時間がかかります。値付けは拘束される時間の総量で計算してください。

Q. 税務の質問をされたときはどう断ればよいですか?

その場で言葉を探すと不自然になるので、定型の返し方を用意しておいてください。「そこは税務の判断が入るので私の範囲では答えられません。仕訳としてどう記録するかであれば説明できます」といった形です。サービスの説明文に対応しない内容をあらかじめ列挙しておくと、質問自体が減ります。

Q. どこで相談の依頼を受けられますか?

スキルを単発で売買するマーケット型のサービス、オンライン学習のマッチングサービス、業務委託のマッチングサービスや在宅ワークの求人サイト、自分で作る予約窓口の4つが主な受け皿です。実績ゼロの段階はマーケット型でレビューを集め、実績が積み上がってから手数料のかからない経路へ移すのが現実的です。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年3月25日最終更新:2026年8月30日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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