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アソビューの情報流出|satsuki経由の予約者 27,163件 氏名・性別・生年月日・電話番号・住所 不審な電話とSMSへの注意 2026

@SOHO編集部
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アソビューの情報流出|satsuki経由の予約者 27,163件 氏名・性別・生年月日・電話番号・住所 不審な電話とSMSへの注意 2026

この記事のポイント

  • ✓アソビューの情報漏洩について
  • ✓2026年5月28日の公式発表をもとに整理
  • ✓予約管理システム「satsuki」経由の予約者27,163件の氏名や電話番号

アソビューの情報漏洩について、アソビュー株式会社は2026年5月28日、レジャー施設や体験事業者(同社はパートナーと呼んでいます)向けに提供している予約管理システム「satsuki」がサイバー攻撃を受け、satsuki を経由した一部の予約者の情報 27,163件 が外部に流出したことを確認したと発表しました。流出したのは氏名、性別、生年月日、電話番号、住所、予約情報で、メールアドレス、パスワード、クレジットカード情報は含まれていないと明記されています。 予約者がまずすることは、心当たりのない電話に応じないこと、SMS(ショートメッセージ)の中の URL を開かないこと、そしてアソビューからの個別の連絡が届いているかを確かめることです。 2026年11月1日時点で、アソビューのお知らせは5月28日の版が最終更新のままで、続報、確定件数の更新、補償の発表は出ていません。

この記事は、2026年11月1日時点でアソビューの公式発表「【お客様各位】弊社システムへのサイバー攻撃による情報流出に関するお詫びとお知らせ」と「【お取引先様各位】弊社システムへのサイバー攻撃による情報流出に関するお詫びとお知らせ」を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。2023年に「アソビュー!」で起きた不正ログインの件とは別の事案なので、後半の節で分けて説明します。

アソビューの情報流出で何が起きたのか

アソビュー株式会社は、遊びや体験、レジャー施設のチケットを検索して予約できる「アソビュー!」を運営している会社です。それと並んで、水族館や動物園、アウトドアの体験を提供する事業者などに、予約を受け付けて管理するためのシステムも提供しています。今回サイバー攻撃を受けたのは、このうち事業者向けの予約管理システム「satsuki」です。

ここが最初に押さえておきたい点です。今回の発表は、利用者が会員登録している「アソビュー!」の会員情報が流出したという内容ではありません。施設や事業者が satsuki を使って受け付けた予約の情報のうち、一部が外部に流出したという内容です。アソビューの発表も、対象を「satsukiを経由した一部の予約者様」と書いています。

発表の骨子は次のとおりです。

  • 2026年5月20日に、satsuki への外部からの不審なアクセスを検知した
  • 調査の結果、外部からのサイバー攻撃による不正アクセスと判断した
  • satsuki を経由した一部の予約者の情報 27,163件が外部に流出したことを確認した
  • 予約者のメールアドレス、パスワード、クレジットカード情報は流出の対象に含まれていない
  • satsuki を使う取引先(パートナー)の情報も、111件と14,400件の2つの区分で流出した
  • 現時点で、流出した情報の悪用による被害の発生は確認されていない

多くの情報漏えいの発表は「流出した可能性」「漏えいのおそれ」という書き方をします。アソビューの今回の発表は「外部に流出したことを確認いたしました」と書いており、可能性の段階ではなく、流出を確認したという表現です。一方で、悪用による被害は「確認されておりません」とされています。この2つを混同しないことが大切です。

予約者の側から見ると、自分では satsuki という名前を知らないまま、施設の予約をしていることが多いはずです。予約の画面に satsuki と書かれていなくても、施設が裏側で satsuki を使っていれば、その予約は satsuki を経由したことになります。公式の発表は、どの施設の予約が対象かを一覧では示していません。対象かどうかは、後で説明する個別の連絡で確かめる形になっています。

公表の経緯と2026年11月1日時点で分かっていること

アソビューは、2026年5月28日10時に、お知らせのページへ2本の文書を同時に公開しました。予約者に向けた「【お客様各位】」の文書と、取引先に向けた「【お取引先様各位】」の文書です。2本とも「最終更新:2026年5月28日」と書かれています。

日付の流れを、発表に書かれている範囲で整理すると次のとおりです。

日付 発表に書かれていること
2026年5月20日 satsuki への外部からの不審なアクセスを検知。調査を開始し、不正アクセス元と類似のアクセスパターンをブロック。同日、satsuki の全アカウントのパスワードを強制リセット
2026年5月21日 個人情報保護委員会へ報告し、警察当局へ相談
2026年5月26日 取引先が使う他のサービス(ウラカタシリーズ等)についてもパスワードをリセット
2026年5月28日 予約者向けと取引先向けの2本のお知らせを公開

発表の時点で、アソビューは「すでに内部での調査を終え、本件の原因と影響範囲の特定を完了しております」と書いています。短期的な防衛の対策は実施済みで、追加の対策も洗い出しが終わり、順次実施していく方針です。第三者機関と連携した客観的な調査と、追加の対策の特定も進めるとしています。

両方の文書の末尾には、本ページの内容は発表時点の情報で、調査の進捗で変わる可能性があり、その際は詳細が分かりしだいお知らせで報告する、という一文があります。

2026年11月1日時点で、アソビューの NEWS の一覧とお知らせの一覧を確かめたところ、本件の続報は見当たりませんでした。2本の文書も最終更新は5月28日のままです。第三者機関の調査結果、件数の確定や見直し、補償やお詫びの品についての発表は出ていません。この記事では、出ていない続報の中身を推測で書くことはしません。

検索で「情報漏洩に関する第三者機関調査結果のご報告」というアソビューのお知らせが出てくることがありますが、これは2023年8月24日に出された別の事案の報告です。今回の satsuki の件の第三者機関の調査結果ではありません。この点は後半の節で説明します。

流出した情報と含まれない情報

公式発表に載っている、流出した情報の区分と件数を表にします。予約者の分と、取引先の分は分けて書かれています。

対象 流出した情報(公式の表現) 件数
satsuki を経由した一部の予約者 氏名、性別、生年月日、電話番号、住所、予約情報 27,163件
satsuki 経由の不正ログインが確認された取引先 会社名、住所、電話番号、代表者氏名、請求担当者氏名、請求先住所、口座情報、請求書、支払通知書、各種メールアドレス 111件
その他の取引先 店舗名、住所、電話番号、請求担当者氏名、請求先住所、口座情報、各種メールアドレス 14,400件

予約者について、会社が「含まれない」と明記している情報は次のとおりです。

区分 公式の記載
メールアドレス 流出の対象に含まれない
パスワード 流出の対象に含まれない
クレジットカード情報 流出の対象に含まれない

予約者の項目で目を引くのは、氏名、生年月日、電話番号、住所がそろっていることです。この4つがそろうと、電話や郵便で本人を名乗る、あるいは本人に向けて施設や会社を名乗る連絡が、本物らしく見えやすくなります。予約情報も含まれるため、いつ、どこの施設を予約したかを相手が知っている前提で話が進む連絡もありえます。ただし、実際に悪用された被害は確認されていないと公式は書いています。

一方で、メールアドレスが含まれていない点は、予約者にとって大事な情報です。今回の件をきっかけに届く不審な連絡は、メールよりも電話や SMS で来る可能性が高いと、アソビュー自身が注意を呼びかけています。

取引先の項目には、口座情報、請求書、支払通知書、各種メールアドレスが含まれています。予約者の側とは違い、取引先の側ではメールアドレスが流出しているため、メールを使ったなりすましや偽の請求の案内に注意が要ります。取引先の側の注意点は、後の「施設や事業者がすること」の節でまとめます。

住所が出回ったときに一般にどんなことが起こりうるかは、住所が漏れたときの記事で、郵便物を使った手口と備えを整理しています。

原因について発表で分かっていること

アソビューは、今回の件をサイバー攻撃による不正アクセスと判断しています。発表で示されている不正アクセスの内容は次の3つです。

  • satsuki の一部の取引先のアカウントへの不正ログイン
  • その不正ログインの後に、その取引先の予約者情報(ゲスト情報)にアクセスされたこと
  • 不正ログインの後に、認証情報が悪用されて、その取引先以外の取引先の情報にアクセスされたこと

不正ログインとは、本人ではない第三者が、何らかの方法で手に入れた ID とパスワードなどを使って、本人になりすましてログインすることです。今回は、施設や事業者が使う管理用のアカウントに入られ、そこから予約者の情報と、ほかの取引先の情報に手が届いた、という流れが示されています。

認証情報とは、システムがログインしてきた人を本人だと確かめるために使う情報のことで、ID、パスワード、ログインの状態を保つための鍵のようなデータなどを指します。発表には、どの認証情報が、どのような方法で悪用されたのかは書かれていません。

アソビューは、技術的な詳細について次のように書いています。

これらの対応の進捗や詳細などについては、続報としてパートナー様各社に改めてご報告いたしますが、攻撃手口の模倣や追加攻撃を含む二次被害防止の観点から、技術的な詳細の開示につきましては差し控えさせていただく場合もございますので、予めご了承ください。 出典: アソビュー株式会社「【お取引先様各位】弊社システムへのサイバー攻撃による情報流出に関するお詫びとお知らせ」

最初に不正ログインされた取引先のアカウントの ID やパスワードが、どこから手に入れられたものかも、発表には書かれていません。そのため、この記事では「別のサービスから漏れたパスワードが使われた」といった推測は書きません。分かっているのは、取引先のアカウントへの不正ログインが入り口になったという点までです。

アソビューの対応

公式発表に書かれている会社の対応を、予約者向けと取引先向けで整理します。

予約者向けの対応は次のとおりです。

  • 本件の対象となる予約者に、個別に連絡している
  • 予約者向けの専用の問い合わせ窓口(電話)を設けた
  • 不審な電話や SMS への注意を呼びかけている

取引先向けの対応は次のとおりです。

  • 対象となる取引先に、影響範囲の詳細を個別のメールで連絡している
  • 2026年5月20日に、satsuki の全アカウントのパスワードを強制リセットした
  • 2026年5月26日から、取引先が使う他のサービス(ウラカタシリーズ等)のパスワードもリセットした
  • パスワードの再設定への協力を求めている

全体の対応としては、不正アクセス元と類似のアクセスパターンのブロック、監視の継続と強化、原因と影響範囲の特定、短期的な防御措置の実施、追加の対策の洗い出しと順次の実施、第三者機関と連携した調査、が挙げられています。2026年5月21日付で個人情報保護委員会へ報告し、警察当局へ相談して、被害届を出す準備を進めているとも書かれています。

発表には、補償や金銭的なお詫びについての記載はありません。2026年11月1日時点で、補償についての発表も出ていません。この記事では、補償があるかどうかや、その中身を推測しません。情報漏えいのときに一般に補償がどう考えられているかは、漏えいの補償の考え方の記事で整理しています。

自分が対象かを確かめる方法

予約者が自分が対象かを確かめる手がかりは、アソビューからの個別の連絡です。予約者向けの発表には次のように書かれています。

本件の対象となる方には、個別にご連絡を差し上げております。 メールが届いていない方は今回の対象ではありませんのでご安心ください。 出典: アソビュー株式会社「【お客様各位】弊社システムへのサイバー攻撃による情報流出に関するお詫びとお知らせ」

確かめるときの順番は次のとおりです。

  1. レジャー施設や体験の予約に使ったメールアドレスの受信箱を開く
  2. 2026年5月28日の前後に、アソビューから本件についてのメールが届いていないかを探す
  3. 迷惑メールのフォルダも確かめる
  4. 届いていれば、本文に書かれた内容を読み、分からない点は専用の窓口に電話で確かめる
  5. 届いていなければ、公式の記載では今回の対象ではない

メールを探すときに気をつけたいのは、アソビューを名乗る偽のメールが混ざっている可能性です。アソビューは別の案内で、同社を装った迷惑メールが確認されていると注意を呼びかけています。届いたメールの中のリンクから個人情報を入力する画面に進むのではなく、内容に疑問があれば、公式サイトのお知らせと、公式サイトに載っている専用の窓口の番号で確かめてください。

対象かどうか分からないまま不安が残る場合は、予約者向けの専用窓口に電話で確かめるのが確実です。窓口の番号と受付時間は、後の「問い合わせ窓口」の節に載せています。電話のときにカード番号やパスワードを伝える必要はありません。今回の件では、そもそもクレジットカード情報とパスワードは流出の対象に含まれていません。

予約者がすること

予約者がすることは、流出した項目に合わせて選びます。今回は電話番号、氏名、住所、生年月日、予約情報が中心なので、電話と SMS への備えが先です。

心当たりのない電話に応じない

アソビューは、流出した電話番号や氏名などを悪用した「不審な電話」が届く可能性を完全には否定できないとしています。心当たりのない電話には応対を控えるよう呼びかけています。

具体的には、次のような電話が考えられます。

  • 施設や予約サービスを名乗り、「予約の情報が漏れたので返金の手続きをする」と言ってカード番号や口座番号を聞く
  • 「情報流出のお詫びの品を送るので、住所と生年月日を確認したい」と言って、改めて個人情報を聞き出す
  • 予約した施設の名前と日付を言い当て、本物らしく見せたうえで、別のサービスの登録やお金の支払いを求める

電話口で施設名や予約の日付を言われると、本物だと思い込みやすくなります。予約情報が流出した以上、相手がそれを知っていることは本物の証拠になりません。少しでもおかしいと感じたら、いったん電話を切り、公式サイトに載っている番号に自分からかけ直して確かめてください。

SMS の URL を開かない

アソビューは、偽サイトへ誘導する「不審なSMS」が届く可能性にも触れています。メッセージ内の URL を決してクリックしないよう呼びかけています。

SMS は差出人の表示を偽ることができ、本物の会社からの SMS と同じ一覧に並ぶこともあります。「予約の確認」「返金のお知らせ」「本人確認のお願い」といった本文で URL が付いていれば、開かずに削除するか、公式のアプリやサイトから自分で確かめます。SMS の本文と URL での見分け方は、スミッシング詐欺の見分け方の記事で手順にしています。電話番号が出回ったときの全体の備えは、電話番号の流出チェックの記事でまとめています。

郵便にも気を配る

住所が流出しているため、郵便で届く案内にも気を配ります。施設や予約サービスを名乗り、返信用の用紙にカード番号や口座番号を書かせる、あるいは記載の番号に電話させる、といった形が考えられます。郵便に書かれた電話番号にそのままかけるのではなく、公式サイトに載っている番号と同じかを確かめてからにしてください。

同じ住所に家族と住んでいる場合は、家族宛てに届いた郵便や、家の固定電話にかかってきた電話が今回の件に便乗したものである可能性もあります。予約をしたのが自分であっても、家族が先に電話や郵便を受けることがあるため、施設や予約サービスを名乗る連絡が来たら、その場で答えずに相談してほしいと、家族に一声かけておくと安心です。

応じてしまったとき

不審な電話に応じて情報を伝えてしまった、あるいは SMS の URL を開いて何かを入力してしまった場合は、伝えた情報や入力した情報の種類で、すぐにすることが変わります。慌てずに、何を、いつ、どこに伝えたかをまずメモにしてください。

  • クレジットカードの番号や有効期限を伝えた、または入力した場合は、すぐにカード会社に連絡し、利用の停止と再発行を相談する
  • 銀行の口座番号や暗証番号、ネットバンキングの ID とパスワードを伝えた場合は、すぐに銀行に連絡する
  • 何かのサービスの ID とパスワードを入力した場合は、そのサービスのパスワードをすぐに変え、同じパスワードを使っているほかのサービスも変える
  • 電話やメッセージの内容、相手の番号、日時を記録しておく

お金の被害が出た、あるいは出そうなときは、警察の相談専用の電話「#9110」や、消費者ホットライン「188」で相談できます。どちらも、どこに相談すればよいか分からないときの入り口として使える番号です。

アソビューを名乗る連絡を受けた場合は、それが本物だったのかを、予約者向けの専用窓口に確かめることもできます。窓口に伝えるときは、電話を受けた日時と相手が名乗った名前、聞かれた内容を伝えると話が早く進みます。

しなくてよいこと

今回の件だけを理由にクレジットカードを止める必要は、発表では示されていません。予約者のクレジットカード情報は流出の対象に含まれていないためです。ただし、明細に身に覚えのない請求があれば、今回の件と関係があるかにかかわらず、すぐにカード会社へ連絡してください。

予約者のパスワードも流出の対象に含まれていません。そのため、今回の件だけで「アソビュー!」のパスワードを変えなければならない、と発表に書かれているわけではありません。ただ、同じパスワードを複数のサービスで使い回している人は、この機会に見直しておくと、別の事案で困る場面を減らせます。パスワードの使い回しを見直す順番は、パスワードが漏れたときの記事で整理しています。

施設や事業者がすること

satsuki を使っている施設や事業者の担当者は、予約者とは違う注意が要ります。取引先の側では、口座情報、請求書、支払通知書、各種メールアドレスが流出の対象に入っているためです。

アソビューは取引先向けの発表で、なりすましメールや、偽の請求・支払い案内を含むフィッシングメールが送られる可能性を完全には否定できないとしています。不審なメールや添付ファイルが届いた場合は、開封せずに削除するなど、十分に注意するよう求めています。

取引先の担当者が気をつけたいのは、次のような連絡です。

  • アソビューを名乗り、「振込先の口座が変わった」「請求書を再発行した」として、別の口座への支払いを求めるメール
  • 本物の請求書や支払通知書の内容を写したうえで、金額や振込先だけを差し替えた添付ファイル
  • satsuki やウラカタシリーズのログイン画面に似せた偽のページへ誘導し、ID とパスワードを入力させるメール

請求書や支払通知書の中身を知っている相手からのメールは、文面だけでは本物と見分けにくくなります。振込先の変更や、いつもと違う支払いの依頼が来たときは、メールに返信して確かめるのではなく、以前から使っている連絡先に電話などの別の手段で確かめる、という社内の決まりをつくっておくと安心です。

パスワードについては、アソビューが satsuki の全アカウントと、ウラカタシリーズ等のパスワードをリセットしています。再設定の際は、ほかのサービスで使っていないパスワードを設定してください。社内で複数の人が同じアカウントを共有している場合は、誰がいつ再設定したかを把握しておくと、後で不審なログインに気づきやすくなります。

施設側が自社の予約者に案内を出すかどうか、どう出すかは、各施設の判断になります。今回の発表で影響の詳細は個別に連絡されているので、自施設が対象かどうかは、アソビューからの個別のメールで確かめてください。取引先の担当者は、偽の案内メールへの備えを社内で共有するときに、フィッシングメールの模擬訓練の記事も参考になります。

2023年の「アソビュー!」の不正ログインとの違い

「アソビュー 情報漏洩」と調べると、2023年の別の事案のお知らせが一緒に出てくることがあります。今回の satsuki の件と混ぜないように、違いを整理します。

2023年5月2日、アソビューは「「アソビュー!」での不正ログインや身に覚えのないクレジットカード請求の発生のご報告及び今後の方針と、「アソビュー!」を安全にご利用いただくためのお願い」を公表しています(アソビュー株式会社の2023年5月2日のお知らせ)。この件は、何らかの手段でアソビュー以外から不正に手に入れたログイン ID とパスワードを使って、「アソビュー!」になりすましてログインされ、商品を予約・購入されたと見られる現象が起きた、という内容でした。同社はこれを、他で手に入れた ID とパスワードの一覧を使って次々にログインを試す「リスト型攻撃」にあたると推定し、同社を介した情報漏洩の事実は確認されていないと報告しています。

その後、2023年8月24日に「情報漏洩に関する第三者機関調査結果のご報告」が出され、ダークウェブ上での会員情報の流通は確認されなかったとされています。

違いを表にすると次のとおりです。

項目 2023年の件 2026年の今回の件
対象のサービス 利用者向けの「アソビュー!」 事業者向けの予約管理システム「satsuki」
起きたこと 他で手に入れた ID とパスワードによるなりすましのログインと、商品の購入 取引先のアカウントへの不正ログインと、予約者情報と取引先情報へのアクセス
情報の流出 同社を介した情報漏洩の事実は確認されていないと報告 予約者 27,163件などの流出を確認したと発表
主な注意 パスワードの見直しと、カードの不正利用の確認 不審な電話と SMS への注意、取引先は偽の請求への注意

2023年の件で調べた情報を、今回の件にそのまま当てはめないでください。今回の件では予約者のパスワードとクレジットカード情報は流出の対象に含まれておらず、注意の中心は電話と SMS です。

問い合わせ窓口

今回の件の問い合わせ先は、予約者向けの発表に次のとおり載っています。

名称 電話番号 受付時間
お客様(予約者様)向け専用窓口 0120-30-3521 10時00分から19時00分(平日、土日祝)

報道関係者向けの問い合わせ先として、アソビュー株式会社の広報のメールアドレス([email protected])も載っていますが、これは報道機関向けの窓口です。予約者の問い合わせは上の専用窓口を使います。取引先向けの発表には、取引先専用の電話番号は載っていません。取引先は、アソビューから届いた個別のメールの案内に従ってください。

電話をかける前に、次の点をメモにしておくと話がまとまりやすくなります。

  • 予約に使った名義の氏名と、予約した施設の名前、だいたいの予約の時期
  • アソビューから個別の連絡が届いているかどうか、届いていればその日付
  • 不審な電話や SMS、郵便が届いていれば、その日時と内容
  • 確かめたいこと(自分が対象か、どの予約が対象か、など)

窓口に電話するときも、カード番号やパスワードを伝える必要はありません。もし電話口でそれらを聞かれたら、かけた番号が本当に公式の窓口かを確かめ直してください。

在宅で仕事をする人が気をつけること

レジャー施設や体験の予約をする人の中には、在宅で業務委託の仕事を受けている人もいるはずです。また、体験の事業者の中には、個人や少人数で教室やガイドを営み、予約の受付を在宅で回している人もいます。どちらの立場でも、今回の件から見直せることがあります。

在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿や予約の一覧、請求書のデータなどを預かる立場になることがあります。今回の件のように、管理用のアカウント1つに入られると、そのアカウントから見える他の人の情報まで外に出るおそれがあります。自分のメールや、仕事で使うクラウドのアカウント、予約管理のアカウントが乗っ取られると、預かった取引先や顧客の情報まで巻き込むことになります。

個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報(病歴など、とくに慎重に扱う情報)を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。不正アクセスによる漏えいは、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。

自宅で体験の教室やガイドを営み、satsuki で予約を受けている個人の事業者は、とくに注意が要ります。取引先の区分で流出した情報には、店舗名、住所、電話番号、請求担当者氏名、請求先住所、口座情報、各種メールアドレスが並んでいます。自宅を店舗や請求先として登録していれば、その住所と電話番号、受け取り用の口座の情報が、この中に含まれることになります。アソビューから個別のメールが届いているかを確かめ、届いていれば、どの区分の対象かを本文で確かめてください。そのうえで、仕事用のメールに届く請求や振込先の変更の案内と、自宅の電話番号にかかってくる不審な電話の両方に備えておきます。

業務委託で個人情報を扱う人が、自分の端末やアカウントから預かった情報を漏らしてしまった場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐ取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。

今回の件をきっかけに、仕事で使うアカウントについて次の点を見直しておくと安心です。

  • 予約管理や請求のアカウントのパスワードが、ほかのサービスと同じになっていないか
  • 管理用のアカウントに、多要素認証(パスワードに加えて、スマートフォンの確認などもう1つの方法で本人を確かめる仕組み)を設定しているか
  • 1つのアカウントを複数の人で共有していないか。共有しているなら、人ごとにアカウントを分けられないか
  • 振込先の変更や支払いの依頼が来たとき、メール以外の手段で確かめる手順を決めているか
  • 預かった顧客の情報を、必要がなくなったあとも手元に残していないか

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。パスワードの使い回しをやめる、仕事と個人のアカウントを分ける、振込先の変更はメールだけで受けない、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。

自分のメールアドレスが過去にどこかの漏えいに含まれていないかを確かめたい人は、漏えいを調べる方法の記事で、無料で調べる手順を紹介しています。

アカウントを守る力を仕事に生かす

情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業や施設の中には、社員向けのセキュリティの研修資料の作成、顧客向けの注意喚起の文面づくり、予約や請求のアカウントの棚卸しの手伝いなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような事案を、公式の発表から正確に読み取り、「何が流出して何が含まれないか」「予約者と取引先はそれぞれ何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。

セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のアカウントの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。

アソビューの satsuki の件は、2026年11月1日時点で、5月28日の発表のあとに続報が出ていない段階です。satsuki を経由して予約した人は、アソビューからの個別の連絡を確かめ、心当たりのない電話に応じない、SMS の URL を開かない、の2つを先に済ませてください。続報はアソビュー株式会社の公式サイトのお知らせで確かめられます。

よくある質問

Q. 「アソビュー!」の会員なら、必ず対象になりますか?

今回の対象は、事業者向けの予約管理システム「satsuki」を経由した一部の予約者の情報です。「アソビュー!」の会員であることだけでは対象かどうかは決まりません。アソビューは対象の人に個別に連絡しており、メールが届いていない人は今回の対象ではないと発表しています。分からない場合は専用窓口(0120-30-3521)で確かめてください。

Q. クレジットカードを止める必要はありますか?

2026年5月28日の発表では、予約者のクレジットカード情報は流出の対象に含まれていないと明記されています。そのため、今回の件だけを理由にカードを止める必要は示されていません。ただし、明細に身に覚えのない請求があれば、今回の件と関係があるかにかかわらず、すぐにカード会社へ連絡してください。

Q. メールアドレスが含まれていないのに、何に気をつければよいのですか?

予約者の分では、氏名、性別、生年月日、電話番号、住所、予約情報が流出しています。アソビューは、これらを悪用した不審な電話や、偽サイトへ誘導する SMS が届く可能性を否定できないとしています。心当たりのない電話には応じず、SMS の URL は開かず、住所に届く郵便の案内も公式の番号で確かめてください。

Q. 2023年のアソビューの情報漏洩の話とは同じ事案ですか?

別の事案です。2023年の件は、利用者向けの「アソビュー!」で、他で手に入れた ID とパスワードによる不正ログインと商品の購入が起きたもので、同社を介した情報漏洩の事実は確認されていないと報告されています。今回は事業者向けの「satsuki」への不正アクセスで、予約者 27,163件などの流出を確認したと発表されています。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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