会社に勤めながら広告動画を受けるなら就業規則の副業条項を先に読む


この記事のポイント
- ✓広告動画制作 本業と両立を目指す会社員向けに
- ✓就業規則の副業条項の確認方法
- ✓確定申告の注意点を実体験を交えて解説します
まず、安心してください。会社に勤めながら広告動画制作の仕事を副業として始めることは、多くの会社員にとって現実的な選択肢です。ただし、始める前に一つだけ、必ずやっておいてほしいことがあります。それは、勤め先の就業規則にある副業条項を、自分の目で確認することです。私も43歳でフリーランスになりましたが、その1年前は会社員のまま副業でライティングの仕事を始めていました。順序を間違えなければ、本業と両立させながら準備を進めることは十分可能です。
この記事では、就業規則の確認方法から、時間の使い方、確定申告や社会保険の注意点まで、順を追ってお話ししていきます。メリットだけでなく、正直に知っておくべきリスクや手間についても、隠さずお伝えするつもりです。
広告動画制作の副業市場、今どうなっているか
SNS広告の出稿量が増える中、動画編集の副業案件は着実に増えています。企業のInstagramリールやTikTok広告、YouTubeショートの制作を、本業を持つ会社員が空き時間で請け負うケースは珍しくなくなりました。実際、大手クラウドソーシング企業の調査でも、動画編集スキルを活かして副業をしながら本業とのバランスを取っているワーカーの事例が紹介されています。
こうした事例が増えている背景には、企業側のニーズと、働き手側の意識の両方における変化があります。企業側は、限られた予算の中で機動的に動画コンテンツを制作できる外部の編集者を求めており、働き手側も、本業一本に依存しない収入源を持つことへの関心を高めています。この両者のニーズが噛み合う形で、動画編集の副業市場は年々広がりを見せています。
副業と本業とのバランスの取り方や、副業が本業にもたらした好影響など、実際の副業ワーカー視点からお話しいただきました。 出典: blog.adobe.com
副業と本業を両立させること自体は、もはや珍しい働き方ではありません。ただし、両立を成功させるには、いくつか押さえておくべき手続きと注意点があります。順番に見ていきましょう。
私が会社員だった頃を振り返っても、周囲で副業をしている同僚は決して少数派ではありませんでした。ただ、当時は皆、副業をしていることをあまり大っぴらには話さない雰囲気がありました。今は状況が変わり、企業側も副業を前向きに捉える流れが広がっていますが、それでも会社ごとの温度差は大きく、勤め先の実際の運用を確認せずに動き出すのは避けたほうがよいというのが、私の実感です。
就業規則の副業条項を、まず確認する理由
会社員が副業を始める前に最初にやるべきことは、勤め先の就業規則を読むことです。私自身、会社員時代に副業を始める際、まず人事に相談する前に、自分で就業規則の副業に関する条項を読み込みました。この一手間が、後々の安心につながります。
正直に言うと、当時の私も就業規則を隅から隅まで読んだことなど一度もありませんでした。入社時に一度目を通したきり、机の引き出しの奥にしまい込んでいたような状態です。副業を考え始めて初めて、社内システムから就業規則を探し出し、副業に関する条項を読み直しました。読んでみると、思っていたより具体的に条件が書かれていて、漠然とした不安の多くはその場で解消されました。まず条文を読むという、この最初の一歩を面倒がらずに踏み出すことが、何より大切だと感じています。
副業の扱いは会社によって3パターンある
就業規則における副業の扱いは、大きく分けて「原則自由」「許可制・届出制」「原則禁止」の3パターンに分かれます。厚生労働省が公表しているモデル就業規則では、労働者は勤務時間外において、原則として他の会社等の業務に従事することができるとされており、近年は副業を認める企業が増える傾向にあります。ただし、これはあくまでモデルであり、実際の運用は会社ごとに大きく異なります。
許可制・届出制を採用している会社では、副業を始める前に会社への申請や届出が必要です。この手続きを怠ると、就業規則違反として懲戒の対象になる可能性があります。原則禁止の会社であっても、副業の内容によっては個別に相談し許可を得られるケースもあるため、まずは条文を正確に読み、不明な点があれば人事部門に確認することをおすすめします。
厚生労働省のモデル就業規則では、副業を制限できる場合として、労務提供上の支障がある場合、企業秘密が漏洩する場合、企業の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合、競業により企業の利益を害する場合の4つが挙げられています。逆に言えば、これらに該当しない副業であれば、会社側が一方的に制限することは難しいとされています。広告動画制作という業務内容が、これら4つのいずれにも該当しないことを、自分なりに整理してから届出を出すと、スムーズに話が進みやすくなります。
競業避止義務と秘密保持義務に注意する
広告動画制作という仕事内容そのものが、勤め先の事業と競合する可能性がある場合は、特に注意が必要です。たとえば、勤め先が広告代理店や制作会社であれば、副業で同業の仕事を請け負うことは、就業規則上の競業避止義務に抵触する可能性があります。また、勤め先の業務で得た顧客情報やノウハウを、副業の広告動画制作に流用することは、秘密保持義務違反に該当するおそれがあります。
自分の本業と副業の業務内容が重なる部分がないか、契約前に一度、時間をかけて丁寧に整理しておくことが大切です。判断に迷う場合は、就業規則を読むだけでなく、必要に応じて社会保険労務士や弁護士といった専門家に相談することも検討してください。
私の場合、本業がメーカーの技術職だったため、副業のライティングの仕事とは業務内容が明確に異なっており、この点ではあまり深く悩む必要がありませんでした。ただ、広告動画制作の分野では、勤め先がマーケティング関連の部署を持つ企業である場合、業務内容が近接する可能性があります。少しでも重なりを感じる場合は、届出の際にその点を正直に説明し、会社側の懸念を先回りして解消しておくことをおすすめします。曖昧なまま始めてしまうより、最初にオープンにしておくほうが、結果的に長く安心して両立を続けられます。
就業時間中の副業は、当然ながら避ける
当たり前のことですが、本業の就業時間中に副業の作業をすることは、どんな会社でも問題になります。広告動画の編集作業は、集中力を要する分、つい休憩時間や隙間時間に手を伸ばしたくなるかもしれませんが、就業時間中のPCやスマートフォンの使用履歴が問題視されるケースもあります。副業の作業は、必ず就業時間外に行うという線引きを、自分の中で徹底することが、長く両立を続けるための基本です。
会社支給のパソコンやスマートフォンで副業の作業を行うことも避けるべきです。会社の資産を私的に利用したとみなされる可能性があり、就業規則違反として扱われるリスクがあります。編集用の機材は、多少の出費にはなりますが、必ず私物として別に用意することをおすすめします。この線引きを最初にきちんと引いておくことで、後になって「うっかり」で信用を失うという事態を防げます。
本業に支障を出さないための時間管理
副業を始める会社員の多くが直面するのが、時間の確保です。本業の勤務時間に加えて、通勤時間、家庭の時間を考えると、副業に使える時間は限られています。
平日と休日で作業内容を分ける
平日は帰宅後の1時間から2時間程度を、素材確認や簡単な編集作業に充て、まとまった時間が必要な構成作業や修正対応は、休日にまとめて行うという形が、多くの兼業者にとって現実的なペースです。平日にすべてを詰め込もうとすると、本業の翌日のパフォーマンスに影響が出てしまい、結果的に本業にも副業にも支障が出るという悪循環に陥りかねません。
私自身、副業を始めた当初は、平日の夜に無理をして作業時間を確保しようとし、睡眠時間を削ってしまった時期がありました。翌日の本業に集中できず、かえって効率が落ちてしまうという失敗を経験しています。この経験から学んだのは、副業の時間を確保するために本業の質を犠牲にしてはいけない、という当たり前だけれど見落としがちな原則です。睡眠時間だけは削らない、というルールを自分の中に一本引いておくと、両立が長続きしやすくなります。
納期に余裕のある案件から始める
副業を始めたばかりの段階では、納期に余裕のある案件を優先して選ぶことをおすすめします。本業のスケジュールが読みにくい時期(繁忙期や出張が多い時期)に、急ぎの副業案件を並行して抱えてしまうと、どちらも中途半端になってしまうリスクがあります。まずは1週間から2週間程度の余裕がある案件で、自分がどれくらいのペースで作業を進められるかを把握してから、徐々に案件のペースを上げていくのが安全な進め方です。
本業のスケジュールをあらかじめ月単位で見渡し、繁忙期にあたる月は副業の案件数を意識的に減らす、といった調整も有効です。年間を通じて一定のペースで受注するのではなく、本業の波に合わせて副業の受注量を調整する柔軟さを持っておくと、無理なく両立を続けられます。特に会社員としての評価にも関わる繁忙期は、本業を最優先にする判断が、長期的には副業の継続にもつながります。
家族との時間の使い方も、事前に話し合っておく
私の場合、妻には副業を始める前に「大丈夫なの?」と何度も聞かれました。住宅ローンも残っていましたし、子どもたちもまだ学校に通っている年齢でした。副業に充てる時間は、多くの場合、家族と過ごせたはずの時間から捻出することになります。事前に家族と時間の使い方について話し合い、理解を得ておくことは、精神的な負担を減らすうえでも重要です。
家族の理解を得るためには、副業を始める目的を具体的に共有することが役立ちます。「将来的に独立を考えている」「今のスキルを試してみたい」「収入の柱を増やしておきたい」など、目的がはっきりしていれば、家族も応援しやすくなります。逆に、目的が曖昧なまま「なんとなく始める」という姿勢では、家族の不安を招きやすく、副業自体も長続きしにくい傾向があります。私自身、退職を見据えた準備であることを妻にきちんと説明したことで、平日の夜や休日の作業時間について、理解を得やすくなったと感じています。
確定申告と住民税の取り扱いを理解しておく
副業で得た所得が一定額を超えると、確定申告が必要になります。会社員の場合、給与所得以外の所得(副業の報酬など)が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。20万円以下であっても、住民税の申告は別途必要になる場合があるため、金額の大小にかかわらず、税務署や自治体の窓口で確認しておくことをおすすめします。
この20万円という基準は、あくまで所得税の確定申告に関するルールであり、住民税には別の基準が適用される点に注意が必要です。「20万円以下だから何もしなくていい」という誤解が広まっていますが、実際には住民税の申告義務は所得税とは別に発生する点を、必ず押さえておいてください。副業を始めた最初の年は特に、こうした思わぬ見落としが起きやすい部分なので、金額の多寡にかかわらず、一度税務署や自治体の窓口に相談しておくことを強くおすすめします。
住民税を「普通徴収」にする選択肢
会社員が副業をしていることが勤め先に知られたくない場合、確定申告の際に住民税の徴収方法を「普通徴収」に選択することで、副業分の住民税を自分で納付する形にできます。給与所得分の住民税は勤め先を通じた「特別徴収」のまま、副業分だけを分離できるため、勤め先の給与担当者に副業の存在が伝わりにくくなります。ただし、自治体によって運用が異なる場合があるため、確定申告書を提出する際に窓口で確認しておくと安心です。
なお、就業規則で副業が正式に許可されている場合は、無理に住民税を分離する必要はありません。むしろ、会社に副業を届け出ている状態であれば、堂々と特別徴収のままにしておいても問題は生じません。普通徴収を選ぶかどうかは、会社との関係性や副業の許可状況を踏まえて、ご自身の状況に合わせて、落ち着いて判断していただければと思います。
確定申告の手続きに不安がある場合は、専門家に依頼することも選択肢の一つです。税理士の副業ガイド|確定申告代行・記帳代行で稼ぐ方法【2026年版】のような情報を参考に、税理士への依頼を検討するのも一つの方法です。副業を始めた初年度は特に、税務の基本的な流れを把握しておくことで、翌年以降の申告がスムーズになります。私自身、初めての確定申告のときは分からないことだらけで、税務署の相談窓口に何度も足を運びました。今振り返れば、最初から専門家に相談していれば、もっと時間を節約できたかもしれません。分からないことを一人で抱え込まず、早めに専門家や窓口を頼ることも、両立を続けるうえでの大切な工夫の一つです。誰かに聞くことを、決して恥ずかしいと思う必要はありません。
社会保険上の注意点
副業の所得が一定規模を超えてくると、社会保険の扱いについても確認が必要になる場面が、いずれ出てきます。会社員として厚生年金や健康保険に加入している場合、副業の所得が増えても、通常はそのまま会社の社会保険が適用され続けます。ただし、副業が雇用契約に基づくアルバイトのような形態である場合は、一定の労働時間や賃金の条件を満たすと、副業先でも社会保険の加入義務が生じることがあります。
業務委託契約として広告動画制作を請け負う場合は、雇用契約とは異なるため、通常は副業先での社会保険加入義務は生じません。ただし、契約形態が実質的に雇用に近いと判断される場合もあるため、契約書の内容(業務委託か雇用契約か)を必ず確認しておくことが大切です。契約内容を明確にしておくことは、フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストで解説しているような、発注者との適切な契約関係を築くうえでも欠かせないステップです。
業務委託か雇用契約かを見分けるポイントとして、勤務時間や勤務場所が発注者側から細かく指定されているか、業務の進め方に裁量があるか、といった実態面が判断材料になります。「業務委託契約」という名目であっても、実態が雇用に近い場合は、労働関係法令上の労働者として扱われる可能性があります。契約書を交わす際は、名目だけでなく、実際の働き方がどちらに近いのかを自分でも意識しておくとよいでしょう。
副業として関わる案件の多くは、成果物の納品をもって報酬が発生する業務委託契約の形を取ります。この形であれば、勤務時間の指定や職場への出勤義務が発生しないため、本業との時間的な両立もしやすくなります。案件を選ぶ際は、契約形態が自分の働き方に無理を強いるものになっていないか、事前に確認しておく習慣をつけておきましょう。
副業から本業への切り替えを見据える場合の考え方
副業として広告動画制作を始めた後、いずれは本業として独立したいと考える方も、少なくないはずです。ここで押さえておきたいのは、副業の延長線上にそのまま本業があるわけではない、という視点です。
副業から本業に切り替えるというのは、スキルを磨いて5,000円の案件を速くこなすことではなく、そもそも市場を移動することだと思います。 出典: note.com
副業の間は個人向けの小規模な案件を数多くこなすスタイルでも成り立ちますが、本業として独立した後は、企業からの継続案件や、より大きな予算の案件へと軸足を移していく必要があります。副業のうちから、個人向けの案件だけでなく、企業からの直接発注案件にも少しずつ触れておくと、独立後の移行がスムーズになります。
私自身、副業でライティングを始めた当初は、個人ブログの記事執筆といった小規模な案件が中心で、収入としても決して大きなものではありませんでした。独立を決意する少し前から、企業の技術文書や継続的な発注が見込める案件へと意識的にシフトしていったことで、退職後の収入の見通しが立てやすくなりました。動画編集の分野でも同じことが言えます。副業の段階から、単発の個人案件だけに留まらず、継続的な発注が見込める企業案件にも目を向けておくことが、将来の選択肢を広げることにつながります。この視点を早いうちから持っておくかどうかで、独立を決断したときの動き出しの速さが大きく変わってきます。
独立を見据えて事業を本格化させる段階では、屋号の登記や契約形態の見直しが必要になる場面も出てきます。将来的に法人化や本店所在地の変更といった手続きが必要になった際には、本店移転・役員変更登記の報酬相場|オンライン申請とプロへの依頼比較【2026年最新】のような情報も参考になるはずです。
個人事業主として開業届を出す段階、その後さらに事業規模が大きくなって法人化を検討する段階、それぞれで必要な手続きは異なります。副業のうちからこうした将来の手続きの流れを大まかにでも知っておくと、いざ独立や法人化を決断したときに、慌てず準備を進められます。私自身、退職前にこうした知識をあらかじめ調べておいたことで、独立後の事務手続きにかかる不安を大きく減らすことができました。
独自データから見る、両立を続けやすい働き方
在宅ワークの求人情報を横断的に見ると、動画編集に限らず、AIコンサル・業務活用支援のお仕事やAI・マーケティング・セキュリティのお仕事のような専門性の高い分野でも、本業と両立しながら副業として取り組む会社員が一定数存在しています。共通しているのは、いずれの分野でも、納期と業務範囲が明確な案件を選ぶことで、限られた時間の中でも安定して両立できているという点です。
これらの分野に共通するもう一つの傾向は、副業として始めた人の多くが、最初から高い専門性を持っていたわけではなく、本業で培った基礎的なスキルを土台にしながら、少しずつ副業向けの専門知識を積み上げていったという点です。広告動画制作においても、映像編集の専門知識がゼロの状態から始める方は珍しくなく、本業で培った企画力やコミュニケーション能力が、副業の現場でも意外な形で役立つことがあります。自分の本業で培ってきた強みを、副業にどう活かせるかという視点を持つことも、両立を無理なく軌道に乗せるうえで、とても大切な考え方です。
技術系のキャリアに興味がある場合はアプリケーション開発のお仕事も、動画編集と組み合わせやすい分野の一つです。年収や単価の相場感を把握しておきたい場合はソフトウェア作成者の年収・単価相場や著述家,記者,編集者の年収・単価相場のようなデータベースも参考になります。ビジネス文書のやり取りに自信をつけたい方はビジネス文書検定、技術系の知識を広げたい方はCCNA(シスコ技術者認定)も選択肢の一つです。
こうした隣接分野の情報に触れておくことは、単に選択肢を広げるだけでなく、自分が今取り組んでいる広告動画制作という仕事を、より広い視点から捉え直すきっかけにもなります。副業として一つのスキルに絞り込むのも一つの戦略ですが、隣接する分野の相場感や働き方を知っておくことで、将来的な軌道修正がしやすくなるという利点もあります。
運営者としてこの市場を長く見てきた立場から言えば、副業として長く続けられている会社員ほど、就業規則の確認や納税手続きといった、一見地味に見える準備を、案件獲得より先にきちんと済ませている傾向があります。逆に、勢いだけで案件を受け始めてしまうと、後から会社とのトラブルや税務上の対応に追われ、結果的に本業にも副業にも悪影響を及ぼしてしまうケースが少なくありません。中間マージンが発生しない直接取引が広がる中で、限られた副業の時間からより多くの手取りを得られる構造が生まれています。手数料0%という条件は、副業として使える時間が限られている会社員にとって、同じ作業時間からより多くの報酬を受け取れるという意味で、特に意味のある強みだと感じています。
限られた時間しか確保できない副業だからこそ、1本あたりの手取りが厚くなる働き方を選ぶことの重要性は増します。仲介マージンが差し引かれる働き方と、直接取引で手取りが厚くなる働き方とでは、同じ作業時間でも最終的に手元に残る金額が変わってきます。副業として使える時間が限られている会社員にとって、この差は決して小さなものではありません。
私自身、退職の1年前から準備を始めたことで、ゼロからの独立にはなりませんでした。焦って一気に始めるのではなく、就業規則の確認、時間の確保、税務の理解という順番で、一つずつ足元を固めていくこと。それが、本業と副業を無理なく両立させ、将来の選択肢を広げていくための、遠回りに見えて実は一番確実な道だと思います。皆さんのペースで、着実に進めていってください。
最後にもう一度お伝えしたいのは、副業は本業を脅かすものではなく、むしろ本業に安定感をもたらす存在にもなり得るということです。私自身、副業を通じて技術文書のライティングに触れたことで、本業の中でも新しい視点を得られる場面がありました。広告動画制作も同じで、副業として培った構成力や表現力が、本業での企画提案やコミュニケーションに活きてくる可能性は十分にあります。両立は、単に収入を増やす手段としてだけでなく、ご自身のキャリア全体を豊かにする機会としても捉えていただければと思います。焦らず、順番通りに、一歩ずつ進めていってください。皆さんの挑戦を、心から応援しています。
準備を一つずつ積み上げていけば、40代からでも、そしてどんな年齢からでも、本業と副業を無理なく両立させる道は開けます。就業規則を読むこと、時間の使い方を決めること、税務の基本を押さえること。どれも地味な作業に見えるかもしれませんが、この積み重ねこそが、長く続けられる働き方をつくる土台になります。
よくある質問
Q. 会社が副業を禁止している場合、広告動画制作の副業は諦めるべきですか?
就業規則を正確に読み、原則禁止でも個別相談で許可が得られる場合があります。まずは人事や上司に相談し、業務内容が競業に当たらないかを確認することをおすすめします。
Q. 副業の所得はいくらから確定申告が必要ですか?
給与所得以外の所得が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告が必要な場合があるため、自治体の窓口で確認してください。
Q. 副業をしていることが会社に知られたくありません。どうすればいいですか?
確定申告の際に住民税の徴収方法を「普通徴収」に選択すると、副業分の住民税を自分で納付する形にでき、勤め先に伝わりにくくなります。
Q. 本業と副業、どちらを優先すべきか迷っています?
本業の就業時間中は副業の作業を行わないことが大前提です。平日は簡単な作業、休日にまとまった作業を行うなど、時間帯で明確に区切ることで両立しやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
前田 壮一@SOHO編集部
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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