貿易実務検定のWeb試験の受け方と、自宅で受験するときに気をつけたいこと

杉山 リュウ
杉山 リュウ
貿易実務検定のWeb試験の受け方と、自宅で受験するときに気をつけたいこと

この記事のポイント

  • ✓貿易実務検定のWeb試験は
  • ✓自宅のパソコンから受けられる一方
  • ✓問題ごとの制限時間や前の問題に戻れない決まりなど

貿易実務検定は、試験会場に行かず自宅から受けられるWeb試験の方式で実施されています。通勤時間も交通費もかからず、地方や海外に住んでいても受けられるのは大きな利点です。その一方で、問題ごとに制限時間があり、解き終えた問題には戻れないなど、紙の試験に慣れた人ほど戸惑う決まりがいくつもあります。

この記事では、貿易実務検定のWeb試験の受け方を、試験を運営する日本貿易実務検定協会の受験要項の記載に沿って整理します。C級とB級の日程と受験料、科目ごとの時間配分、申し込みから合格発表までの流れを確認したうえで、自宅で受けるときの環境の整え方、当日の失敗を防ぐ工夫、不合格だったときの再チャレンジ制度までを順に説明します。

貿易実務検定とはどんな試験か

貿易実務検定は、日本貿易実務検定協会が実施する民間の検定試験です。運営は株式会社マウンハーフジャパンが担っています。協会の受験要項では、試験の目的を、貿易実務などを行う際に必要な貿易実務の知識と貿易実務英語の知識について、その能力を判定することと説明しています。

級はA級、B級、C級の3つです。協会の説明によると、C級は定型業務をこなすために必要な知識があることを証明するレベル、B級は貿易実務の経験者の中堅層を対象としたレベル、A級は貿易実務で判断業務を行うことができる実力を証明するレベルとされています。

受験資格の制限はなく、年齢や国籍を問わず誰でも受けられます。C級から順番に受ける必要もなく、最初からB級やA級に挑戦することもできます。合格すると、C級はBasic Trade Professional、B級はTrade Professional、A級はSenior Trade Professionalとして認定され、合格証にもその名称が記載されます。協会の案内では、資格そのものに有効期限はありません。

貿易の仕事では、輸出入の手続き、船や飛行機での輸送の手配、代金の決済、保険、通関書類の作成など、専門の知識が必要な場面が多くあります。貿易実務検定は、こうした知識を体系的に身につけたことを示す手段として使われています。在宅の仕事でも、輸出入の書類作成の補助や、海外とのやりとりのサポートなど、貿易の知識を生かせる場面があります。

Web試験方式とはどんな受け方か

協会が実施する検定は、全国どこからでも受けられるWeb試験方式を採用しています。公式サイトでは、次のように案内されています。

MHJが実施する各検定試験(貿易実務・マーケティング・EPA・通関ビジネス)は、全国どこからでも受験可能な「Web試験方式」を採用しています。 出典: 貿易実務検定 Web試験の概要

Web試験の会場は、専用サイト「MHJ Web検定試験」です。試験日に自分のパソコンなどからこのサイトにログインし、ブラウザの画面で選択式の問題に答えます。各問題には制限時間があり、問題の出題順や選択肢はシャッフルして表示されます。シャッフルとは、受験する人ごとに順番を入れ替えて表示することです。

Webカメラやヘッドセットは不要とされています。そのかわり、試験に適した環境は自分で用意する必要があります。協会が用意するものとして挙げているのは、安定したインターネットの環境、静かな個室、メモ用紙、筆記具、必要な人は電卓です。推奨のブラウザは、Google Chrome、Safari、Firefox、Edgeなどの最新版です。

スマートフォンでも受験はできますが、協会は画面の大きさによる誤操作や図の見づらさを理由に、パソコンでの受験を強くすすめています。特にB級は貿易書類や長い英文が出題されるため、スマートフォンでは極めて読みにくいことも考えられると受験要項に書かれています。

直近の試験日程と受験料

2026年10月7日時点で申し込みを受け付けている試験は、次の2つです。

項目 C級(第116回) B級(第83回)
試験日 2026年12月6日(日) 2026年12月13日(日)
申込受付 2026年9月24日正午から11月24日正午まで 2026年9月24日正午から12月1日正午まで
受験票の発行 11月27日夕方から11月29日にかけて順次 12月4日夕方から12月6日にかけて順次
試験サイトのログイン情報 12月1日に案内メール 12月8日に案内メール
合格発表 2027年1月15日正午 2027年1月15日正午
受験料(税込) 6,270円 7,480円

A級の受験料は税込12,760円です。本記事では、Web試験で実施されるC級とB級を中心に説明します。A級を受ける人は、その回の受験要項で実施の方式を確かめてください。

申し込みは、協会の公式ストア「MHJ OFFICIAL STORE」からオンラインで行います。郵送での申し込みは受け付けていません。支払いは、クレジットカード(VISA、Master)、PayPay、銀行振込から選べます。銀行振込の場合は、申込期間内に振り込みを済ませないと、申し込みが自動的に取り消されます。

注意したいのは、一度支払った受験料は、どんな理由があっても返金されないことです。試験日の変更や、次の回への振り替えもできません。また、受験要項には、Web試験はシステムの負荷の関係で、締め切りより前に一定の人数で受付を終えることがあると書かれています。受けると決めたら、早めに申し込むのが安心です。

C級の科目と時間配分

C級は、貿易実務と貿易実務英語の2科目です。受験要項に書かれた内容を整理します。

貿易実務(制限時間60分)

試験サイトでは9時から15時30分までの間に、自分の好きな時間に受け始められます。ただし、最後の受け始めは14時30分までです。それを過ぎると、すべての問題を解き切る時間が残りません。

問題 形式 題数と配点 制限時間
問題1 正誤(○×)式 20題・30点 15分
問題2 選択式 20題・45点 20分
問題3 語群選択式 10題・30点 10分
問題4 三答択一式 15題・45点 15分

貿易実務英語(制限時間45分)

9時30分から16時15分までの間に受けられ、最後の受け始めは15時30分までです。貿易実務の科目を終えてからでないと、英語の科目には進めません。

問題 形式 題数と配点 制限時間
問題1 英単語等の意味(語群選択式) 20題・20点 20分
問題2 英文和訳(三答択一式) 10題・20点 15分
問題3 英文解釈(三答択一式) 2題・10点 10分

配点を合計すると、貿易実務が150点、貿易実務英語が50点で、合わせて200点です。貿易実務の比重が大きいので、勉強の時間も貿易実務に多く割くのが基本になります。

B級の科目と時間配分

B級は、貿易実務、貿易マーケティング、貿易実務英語の3科目です。C級より問題の量が多く、受験要項には、Webに慣れていない人は十分に実力を発揮できないおそれがあるとも書かれています。

貿易実務と貿易マーケティング(合わせて1時間45分)

9時から15時30分までの間に受けられ、最後の受け始めは13時45分までです。貿易実務が75分、貿易マーケティングが30分です。

科目 問題 形式 題数と配点 制限時間
貿易実務 問題1 正誤(○×)式 10題・30点 15分
貿易実務 問題2 選択式 15題・45点 15分
貿易実務 問題3 語群選択式 15題・45点 30分
貿易実務 問題4 四答択一式 10題・30点 15分
貿易マーケティング 問題1 正誤(○×)式 10題・20点 10分
貿易マーケティング 問題2 選択式 5題・10点 5分
貿易マーケティング 問題3 四答択一式 5題・10点 5分
貿易マーケティング 問題4 語群選択式 5題・10点 10分

貿易実務英語(制限時間60分)

9時30分から16時15分までの間に受けられ、最後の受け始めは15時15分までです。英文和訳、和文英訳、長文解釈の4つの問題で構成されています。

C級もB級も、試験時間は長い枠が設けられていますが、これはシステムの負荷を分散するためのものです。ログインはいつでもでき、枠の中で自分の都合のよい時間に始められます。

Web試験の解答の決まりを先に知っておく

Web試験でいちばん気をつけたいのは、紙の試験と解答の決まりが大きく違うことです。受験要項に書かれている決まりを整理します。

問題は1から順番に解く

問題1、問題2、問題3、問題4の順番で解く決まりです。問題1の次に問題3を解く、といった飛ばし方はできません。ただし、1つの問題の中にある小問は、順番どおりでなくても解答でき、制限時間内で解答を提出する前なら自由に直せます。

終えた問題には戻れない

各問題は1回だけ解答できます。早く解き終えて時間が余っても、前の問題に戻って見直すことはできません。余った時間を次の問題に繰り越すこともできません。紙の試験のように「最後に全体を見直す」時間は取れないと考えておく必要があります。

制限時間が来たら強制的に終わる

問題ごとの制限時間が来ると、その問題は強制的に終了します。受験要項には、強制終了になった場合でも「解答終了」ボタンを押さないと採点されない場合があると書かれています。最後に必ずボタンを押すことを、手順として覚えておいてください。

免除の科目がある人は手順が短くなる

C級で英語の科目が免除になっている人は、貿易実務の科目だけで試験が終わります。B級で貿易マーケティングの科目が免除になっている人は、貿易実務の科目のあと、英語の科目に進みます。

この決まりを知らないまま本番を迎えると、小問を1つずつ慎重に見直しているうちに時間切れになったり、見直しのつもりで次の問題に進んでしまったりします。協会は、試験の前に用意するデモテストを必ず受けるよう案内しています。

申し込みから合格発表までの流れ

Web試験は、受験票も合格証も郵送されません。すべてオンラインで進むので、各段階で何が届くのかを把握しておくことが大切です。

1. 公式ストアで申し込む

MHJ OFFICIAL STOREからオンラインで申し込みます。申し込むと自動返信の確認メールが届きます。届かない場合はメールアドレスの入力を誤っている可能性があるので、早めに協会に問い合わせます。boujitsu.comとmhjcom.jpのドメインからのメールを受け取れるよう、迷惑メールの設定も確認しておきます。

2. マイページで受験票を確認する

受験票は、公式ストアのマイページの「受験情報はこちら」に発行されます。申し込んだ直後は「受験情報はありません」と表示されていても、発行日になれば更新されます。マイページに受験番号が表示されたら、必ず控えておきます。C級の第116回では、11月29日を過ぎても受験票発行のお知らせのメールが確認できない場合、12月1日までに協会に問い合わせるよう案内されています。

3. 試験サイトのログイン情報を受け取り、デモテストを受ける

試験の数日前に、試験サイト「MHJ Web検定試験」のログイン情報が届きます。同じサイトの中に、動作を確かめるデモテストが用意されます。C級の第116回では、案内メールが届かない場合や操作方法の問い合わせは12月4日の16時までとされています。それを過ぎると対応してもらえないので、メールが届いたらその日のうちにデモテストを受けておくと安心です。

4. 試験当日に受験する

整えた環境で試験サイトにログインし、受験します。試験が終わったあと、解答と解説がPDFで配られます。C級の第116回では、12月6日の17時ごろからダウンロードでき、配布は12月9日の18時までです。期限を過ぎるとダウンロードできなくなるので、自己採点をしたい人は早めに保存しておきます。

5. 合格発表を確認する

合格発表は、協会のホームページに合格者の受験番号が掲載され、同じ日の午後から順次、マイページで結果が通知されます。合格者には合格証がマイページで発行されます。電話での合否や採点の問い合わせには応じていません。

自宅で受けるときの環境の整え方

Web試験の結果は、知識だけでなく、当日の環境にも左右されます。準備しておきたいことを整理します。

インターネットの回線を確かめる

可能なら、無線よりも有線でつなぐほうが安定します。無線で受ける場合は、ルーターの近くの部屋を選び、同じ時間に家族が動画を見たり大きなファイルをダウンロードしたりしないよう頼んでおきます。

パソコンの準備をする

ブラウザを最新版にし、試験の途中でパソコンの更新や再起動が始まらないよう、前日までに更新を済ませておきます。通知が画面に出ないよう設定を変え、ほかのアプリは閉じておきます。ノートパソコンは電源につないだまま受けます。

静かな個室を用意する

協会は静かな個室を用意するよう案内しています。家族がいる場合は、試験の時間を伝えて声をかけないよう頼んでおきます。玄関のチャイムや電話で集中が途切れないよう、受ける時間帯を選ぶことも大切です。

メモ用紙と筆記具、電卓を手元に置く

計算や英文の書き出しに使うメモ用紙と筆記具を用意します。電卓は必要な人だけでよいとされています。B級で書類の数字を扱う問題がある場合に備え、使い慣れた電卓があると落ち着いて解けます。

アクセスが集中する時間を避ける

受験要項には、試験の始まりから午前中、そして最後の受け始めの時刻の前後は、アクセスが集中してスムーズに受けられないおそれがあると書かれています。協会は、それ以外の時間に始めるよう呼びかけています。昼過ぎの、締め切りまで余裕のある時間に始めるのが無難です。

なお、日本の外からも受験できますが、試験の時間は日本時間です。協会は国ごとの接続のテストはしていないと案内しているので、海外から受ける人は、デモテストで必ず動作を確かめてください。

当日の失敗を防ぐ時間の使い方

Web試験は、問題ごとに制限時間があり、前に戻れないため、時間の使い方の考え方を紙の試験から切り替える必要があります。

1問あたりの持ち時間を知っておく

C級の貿易実務の問題1は、20題を15分で解くので、1題あたり45秒です。問題2は20題を20分で1題あたり1分、問題4は15題を15分で1題あたり1分です。問題の形式ごとに持ち時間が違うので、デモテストや問題集で、この速さに慣れておくことが大切です。

迷った問題はいったん答えを入れておく

同じ問題の中の小問は、制限時間内なら順番を問わず解け、提出前なら直せます。迷った小問は空欄にせず、いったん一番近いと思う答えを選んでおき、残りの小問を先に解きます。時間が残ったら迷った小問に戻ります。空欄のまま時間切れになると得点できないからです。

英語は時間がかかる問題から逆算する

C級の英語の問題3は、英文解釈2題に10分です。長めの英文を読む時間が必要なので、問題1と問題2の英単語や英文和訳で時間を使いすぎないことが大切です。単語の意味は、問題集で繰り返し練習して、見た瞬間に答えられる状態にしておきます。

本番では緊張して、普段より読むのが遅くなりがちです。問題集を解くときも、制限時間を本番より少し短めに設定して練習しておくと、本番で時間に追われにくくなります。

貿易実務の科目で押さえる分野の全体像

C級の貿易実務の科目は配点が150点と大きく、合否を左右します。初めて貿易を学ぶ人のために、貿易実務の基本として押さえておく分野の全体像を整理します。

取引の条件

輸出する側と輸入する側が、運賃や保険料をどちらが負担するか、どの時点で荷物の責任が移るかを決めるのが取引の条件です。国際的なルールとしてインコタームズと呼ばれる規則があり、FOBやCIFといったアルファベット3文字の略語で表されます。略語ごとに、費用と責任の分かれ目がどこにあるかを図にして覚えると整理しやすくなります。

代金の決済

海外との取引では、相手の顔が見えないため、代金を確実に受け取る仕組みが必要です。銀行が代金の支払いを約束する信用状(L/C)を使う方法や、銀行を通じて書類と引き換えに代金を回収する方法などがあります。それぞれ、輸出する側と輸入する側のどちらにとって安全かを比べながら覚えます。

輸送と書類

船や飛行機で荷物を送るときには、運送会社が発行する書類が使われます。船の場合は船荷証券(B/L)と呼ばれる書類が、荷物を受け取る権利を表す大切な書類になります。インボイス(送り状)やパッキングリストなど、どの書類を誰が作り、どの段階で使うのかを流れで理解しておきます。

保険と通関

輸送中の事故に備える貨物の保険と、国境で荷物を検査して関税を納める通関の手続きも、貿易実務の基本です。取引の条件によって、保険をかけるのがどちらの側かが変わるので、取引の条件の分野とつなげて覚えると効率的です。

これらの分野は互いにつながっています。1つの取引が、契約、輸送の手配、書類の作成、代金の回収と進んでいく流れを1本の物語として理解すると、個々の用語もばらばらにならずに頭に入ります。

Web試験に向けた勉強の進め方

協会は、合格に必要な力をつける方法として、テキストを読む、問題集や過去の本試験の問題に取り組む、間違えたところや分からないところをテキストで復習する、という3つを繰り返すことをすすめています。

教材を選ぶ

協会の公式のテキストと問題集、過去の本試験の問題は、MHJ出版から刊行されていて、協会からの直販になっています。書店で買える教材としては、日本貿易実務検定協会が編集した「図解 貿易実務ハンドブック ベーシック版」(日本能率協会マネジメントセンター、税込3,740円)が案内されています。公式サイトの試験対策のページでは、教材が受験する級ごとに分けて紹介されているので、自分の級に合ったものを選びます。

問題集はWeb試験の形を意識して解く

Web試験では、問題ごとに制限時間があり、前に戻れません。問題集を解くときも、問題の形式ごとに時間を区切り、解き終えたら見直さずに次へ進む、という本番と同じ進め方で練習すると、当日の感覚に近づきます。答え合わせは、全部解き終えてからまとめて行います。

英語は毎日少しずつ

貿易実務英語は、貿易でよく使う単語と言い回しを知っているかが中心です。協会の公式サイトには、貿易取引の英文の例や、貿易実務英語のコラムが掲載されています。こうした例文を毎日少しずつ読み、単語を見た瞬間に意味が浮かぶ状態を目指します。

データ分析の仕事をしている人の勉強のしかたで参考になるのは、間違えた問題を分野ごとに数えて記録することです。どの分野で何問落としたかを表にすると、残りの時間をどこに使うべきかがはっきりします。

科目免除と再チャレンジ制度を使いこなす

貿易実務検定には、受け直す人を支える制度が2つあります。

C級の英語の科目免除

C級の貿易実務英語の科目で8割以上(50点満点中40点以上)を取ったのに不合格になった人は、次の回から1年間、C級の英語の科目が免除されます。協会の案内では、たとえばある年の3月の試験で免除になった場合、翌年の3月の試験まで免除されるとされています。

免除は自己申告で、申し込みの際に免除番号を入力しなければ適用されません。申し込んだあとの申告は受け付けておらず、番号を間違えた場合も適用されません。免除番号は受験番号とは違う番号なので、取り違えないよう注意してください。

Web試験限定の再チャレンジ制度

Web試験には、不合格になった人が、次の回の同じ級を1回だけ無料で受けられる再チャレンジ制度があります。通信の不具合や操作の不慣れで実力を出し切れなかった人を救うための制度で、Web試験だけが対象です。

対象外になるのは、欠席した人と、1問も解答しなかった人です。また、再チャレンジ制度で受けた回には、制度をもう一度使うことはできません。英語の科目免除などの条件は、原則として前回の受験と同じ条件が引き継がれます。前回を「免除なし」で申し込んでいた場合、再チャレンジで「免除あり」に変えることはできないので、最初の申し込みのときに免除の申告を忘れないことが大切です。

再チャレンジの申し込みは、対象の人に届くクーポンのコードを、公式ストアでの申し込みの際に入力して行います。C級の第116回で不合格になった人の場合、次の第117回の再チャレンジの申込締切は2027年2月22日の正午とされています。協会は、再チャレンジの対象者の分の定員は確保していると案内しています。

会社や学校でまとめて受ける場合

貿易実務検定は、個人で申し込むのが基本です。協会は、受験票と合格証の発行の関係から、必ず受験する本人が申し込むよう案内しており、家族や同僚が代わりに申し込むことはできません。会社や学校で担当者がまとめて申し込みたい場合は、団体受験の制度を使います。

団体受験は、原則として5名以上で申し込めます。5名未満の場合は、それぞれが個人として申し込みます。団体割引が適用されるのは10名以上の申し込みからで、5名から9名の場合は一般の受験料と同じ額になります。申し込みは、協会のページから資料を請求し、返信のメールにある専用のExcelの申込書に入力して、事務局にメールで送る流れです。

団体受験でも、試験の日時は一般の受験者と同じ条件で、変更は一切認められません。受験票は事務局から担当者にまとめて送られるので、担当者が責任を持って各受験者に配ります。会社や学校で1つの部屋に集まって受ける場合は、受験者どうしの間隔を十分に空けるなど、適切な受験の環境を整えるよう求められています。合否の結果も、団体受験の受験者には各団体の担当者を通じて届けられます。

合格証の受け取りと、履歴書やプロフィールへの書き方

Web試験の合格証は、郵送ではなく、公式ストアのマイページで発行されます。協会は、合格証を自分のパソコンなどで大切に保管するよう呼びかけています。

協会の案内によると、資格は合格した試験の実施日から有効になります。合格証の再発行は受験日から4年以内に限られ、4年を過ぎると合格証のかわりに合格証明書の発行で対応するとされています。紙の合格証が必要な場合は、C級とB級で税込1,650円、A級で税込2,200円の発行手数料に、送料550円がかかります。受験日から4年以内なら、合格証のPDFデータを無料で送ってもらうこともでき、データでも証明力はあると案内されています。

履歴書には「貿易実務検定C級 合格」のように、級まで正確に書きます。合格した年月も添えると、知識がいつ時点のものかが伝わります。在宅の仕事のプロフィールでは、資格名に加えて「輸出入の書類の流れと取引条件を理解しています」のように、資格で身につけた知識を、依頼する側が分かる言葉に言い換えて書くと効果的です。

合格後に貿易の知識を在宅の仕事へつなげる

貿易実務検定の知識は、会社員としての輸出入の仕事だけでなく、在宅の仕事でも生かせる場面があります。

Webでの販売や集客の支援

海外向けのネット販売や、海外の取引先を探すためのWebサイトの運営では、貿易の取引条件や代金の決済の知識が役に立ちます。Webサイトの運営やマーケティングを手伝う仕事の種類は、Web運営・Webマーケ支援のお仕事で、具体的な作業の内容と求められるスキルが紹介されています。B級の貿易マーケティングの範囲とも重なる分野です。

貿易の文章や資料の作成

貿易の専門用語を正しく使える人は、輸出入の手続きの解説記事や、社内向けのマニュアル作りでも重宝されます。専門知識を持つ書き手として仕事をするなら、文章の力も合わせて示せると強みになります。Webで読まれる文章の書き方を体系的に学ぶ資格として、Webライティング能力検定のページで、試験の内容と仕事での生かし方が紹介されています。

資格を在宅の仕事で武器にする考え方

専門の資格を在宅の仕事につなげるときは、資格名だけでなく「その知識で何ができるか」を具体的に示すことが大切です。士業の試験の科目合格を在宅の仕事に生かす考え方は、税理士試験合格者の在宅ワーク事情|科目合格が武器になる理由【2026年版】が参考になります。分野は違っても、専門知識を仕事に変える進め方は共通しています。

データで見る、専門知識が生きる在宅の仕事の傾向

在宅ワークの仕事の傾向を見ると、貿易のような専門分野の知識は、それ単独よりも、文章や事務の仕事と組み合わさった形で評価されることが多いのが特徴です。

たとえば、専門分野の記事やマニュアルを書く仕事は、一般的な記事より正確さが求められる分、専門知識のある書き手に依頼が集まりやすい分野です。書く仕事の報酬の目安は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、公的な統計をもとにした年収の目安と在宅案件の単価の見方が整理されています。貿易の用語や手続きを正しく説明できることは、こうした仕事で他の書き手との違いになります。

フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、専門分野の仕事で長く続いている人ほど、知識の正しさに加えて、相手の業務の流れを理解しようとする姿勢を大切にしています。貿易の書類1枚を作る仕事でも、その書類が取引のどの段階で誰に使われるのかを知っている人は、確認の手間を減らせるため、次の依頼につながりやすくなります。

また、仲介の手数料がかからない直接のやりとりでは、依頼する側は同じ予算でより多くの作業を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接取引できる場では、単発の書類作成から始まった関係が、継続的な事務の支援へと広がっていくことがあります。貿易実務検定の合格は、その最初の1件で専門知識を持つ人だと伝えるための、分かりやすい材料になります。

よくある質問

Q. 貿易実務検定のWeb試験は、スマートフォンでも受けられますか?

受験はできますが、協会は画面の大きさによる誤操作や図の見づらさを理由に、パソコンでの受験を強くすすめています。特にB級は貿易書類や長い英文が出題されるため、スマートフォンでは読みにくいとされています。可能な限りパソコンを用意してください。

Q. Web試験で、前の問題に戻って見直すことはできますか?

できません。問題1から順番に解き、各問題は1回だけ解答できます。時間が余っても前の問題には戻れず、余った時間を次に繰り越すこともできません。ただし、1つの問題の中の小問は、制限時間内で提出する前なら順番を問わず解答し直せます。

Q. 試験日に都合が悪くなった場合、次の回に振り替えられますか?

振り替えも返金もできません。受験料は、申し込みの間違いや日程の都合を含め、どんな理由でも返金されないと協会は案内しています。申し込む前に試験日の予定をよく確かめてください。欠席の連絡は不要とされています。

Q. Web試験で不合格になったら、もう一度受験料がかかりますか?

Web試験には、不合格になった人が次の回の同じ級を1回だけ無料で受けられる再チャレンジ制度があります。欠席した人と1問も解答しなかった人は対象外で、再チャレンジで受けた回には制度を再び使えません。対象者には申し込み用のクーポンのコードがメールで届きます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年10月3日最終更新:2026年10月12日
杉山 リュウ

この記事を書いた人

杉山 リュウ@SOHO編集部

フリーランスデータアナリスト

外資系コンサルでデータ分析を担当後、フリーランスに独立。Python・SQL・BIツールを駆使し、データ分析・BI・統計系の記事を執筆しています。

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