教員免許を副業に活かす方法|在宅で受けられる教える仕事と教材づくり


この記事のポイント
- ✓教員免許を副業に活かしたい人に向けて
- ✓オンライン家庭教師や添削
- ✓教材やテスト問題の作成など在宅で受けられる仕事を整理しました
教員免許を持っていると、学校で教える以外にも、その知識と経験を活かせる仕事があります。子育てで学校を離れた人、ほかの仕事に就いている人、教員として働きながら空いた時間を使いたい人。立場はさまざまですが、教員免許を副業に活かしたいと考える人は少なくありません。ただし、副業をしてよいかどうかは、今どこに勤めているかで大きく変わります。とくに公立学校の教員は公務員なので、法律で副業に決まりがあります。この記事では、在宅で受けられる教える仕事と教材づくりの仕事の種類、立場ごとの副業の決まり、そして免許の有効期限の扱いまで順番に説明します。
副業の決まりは今の立場で決まる
教員免許を副業に活かせるかどうかは、免許そのものではなく、今の勤め先と雇われ方で決まります。まず、自分がどの立場にあたるかを確かめてください。
| 今の立場 | 副業の決まり |
|---|---|
| 公立学校の常勤の教員 | 地方公務員として法律の制限がある。許可が必要 |
| 公立学校の非常勤講師 | 雇われ方によって扱いが変わる |
| 私立学校の教員 | 勤め先の就業規則で決まる |
| 学校以外の会社に勤めている | 勤め先の就業規則で決まる |
| 教員を辞めた人、専業主婦や主夫、フリーランス | 勤め先の制限は基本的にない |
教員免許を持っていても、今は学校に勤めていない人なら、副業の決まりは今の勤め先の就業規則で決まります。勤めていなければ、勤め先の制限はありません。反対に、公立学校で常勤の教員として働いている人は、法律の決まりを守る必要があり、自由に副業を始めることはできません。
公立学校の教員の副業の決まり
公立学校の教員は地方公務員です。地方公務員法では、公務員が営利を目的とする仕事に就くことや、報酬を得て事業や事務に従事することを、任命権者の許可がなければ禁じています。任命権者とは、その教員を任命する立場の人のことで、公立学校の教員なら、多くの場合は都道府県や市町村の教育委員会です。
職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。 出典: e-Gov法令検索 地方公務員法
つまり、公立学校の教員が塾で教える、オンラインで家庭教師をする、教材を作って売る、といった報酬を得る仕事をするには、原則として許可が必要です。許可を得ずに始めると、懲戒の対象になることがあります。
教育に関する仕事は許可の道がある
一方で、教員には教育公務員特例法という法律もあります。この法律では、教育に関する他の職や事業に従事することが、本来の仕事に支障がないと任命権者が認めた場合には、報酬を受けて従事できると定めています。
教育に関する仕事であれば、許可を得て従事できる道が法律で開かれているということです。たとえば、ほかの学校での講義や、教育に関わる団体での仕事などがこれにあたります。ただし、何が「教育に関する」仕事にあたるか、どのくらいの時間なら本来の仕事に支障がないかは、教育委員会が判断します。自分で判断せず、始める前に勤め先の学校の管理職を通じて相談してください。
許可を申請するときの流れ
公立学校の教員が副業の許可を申請するときの流れは、自治体によって細かい違いがありますが、おおむね次のとおりです。
- 管理職に相談する。どんな仕事を、どのくらいの時間、どこで行うかを伝える
- 申請の書類を用意する。仕事の内容、相手の団体の名前、従事する日時と時間、報酬の有無と額などを書く
- 学校を通じて教育委員会に申請する
- 許可が下りてから仕事を始める
- 仕事の内容や時間が変わったら、改めて相談する
申請の書類には、仕事を受ける相手の情報が必要になるので、相手の団体や会社とも事前に話をしておきます。許可が下りるまでに時間がかかることもあるので、余裕を持って相談を始めてください。
許可が下りたあとも、本来の仕事に支障が出ないことが前提です。授業の準備や校務がおろそかになったり、副業の疲れで体調を崩したりすれば、許可の前提が崩れます。勤務の時間中に副業の連絡をしない、学校の設備や機器を使わない、といった線引きも欠かせません。
地域のクラブ活動の指導
最近は、中学校などの部活動を地域のクラブに移す動きが進んでいます。文部科学省のガイドラインでは、教員が希望すれば地域クラブ活動の指導者として活動できるよう、兼職兼業の許可の手続きを円滑にすることが必要とされています。
その際、認定地域クラブ活動については、国が示す要件に基づき、市区町村等が認定した公的な性質を有する活動であり、学校運営に支障がない限り、積極的に許可を行うことが必要。 出典: 文部科学省 部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン
同じガイドラインでは、許可をするときは本人の意思を尊重し、指導を望んでいない教員に強いることのないようにすることも書かれています。地域のクラブの指導は、教員が自分の得意な分野を、許可を得たうえで学校の外で活かせる仕事の1つです。
非常勤講師の場合
公立学校の非常勤講師は、雇われ方によって扱いが変わります。地方公務員法の副業の制限には、一部の非常勤の職員を対象から外すただし書きがあります。どの雇われ方が対象から外れるかは細かく決まっているので、自分の任用の形がどれにあたるかを、勤め先の教育委員会に確かめてください。
私立学校の教員と、学校の外で働く人の場合
私立学校の教員は公務員ではないので、地方公務員法の制限は受けません。副業ができるかどうかは、勤め先の学校法人の就業規則で決まります。副業を認めている学校もあれば、届け出や許可を求めている学校、禁じている学校もあります。
就業規則で確かめておきたいのは、次のような点です。
- 副業が認められているか。認められているなら、届け出か許可か
- 同じ地域の塾など、学校と利益が重なる仕事に制限がないか
- 自校の生徒を対象にした個別の指導が禁じられていないか
- 学校の教材や試験問題を、外の仕事に使うことが禁じられていないか
とくに、勤め先の生徒やその家族を相手に、個別に報酬を受けて教えることは、多くの学校で問題になります。生徒の成績の評価に関わる立場の人が、同じ生徒から報酬を受けると、公平さが疑われるからです。
教員を辞めて会社に勤めている人や、子育て中で働いていない人は、今の勤め先の就業規則に従えば、教員免許を活かした副業を自由に始められます。
教員免許の有効期限の扱い
教員を離れて何年もたつ人の中には、自分の免許がまだ使えるのか気になる人もいるはずです。教員免許には、かつて10年ごとに更新が必要な教員免許更新制がありましたが、この制度は令和4年7月1日に発展的に解消されました。
文部科学省の資料によると、令和4年7月1日の時点で有効だった教員免許状は、手続きなく有効期限のない免許状になりました。この中には、更新講習を受けずに使っていなかった休眠状態の免許状も含まれます。
一方、それより前に有効期限を過ぎて失効した免許状もあります。失効した免許状は、都道府県の教育委員会に再授与の申請をすることで、有効期限のない免許状の授与を受けられます。申請に必要な書類は都道府県ごとに決まっているので、免許を受けた都道府県の教育委員会で確かめてください。
在宅の家庭教師や教材づくりのように、免許の提示を求められない仕事もありますが、非常勤講師として学校で教える仕事では、有効な免許が必要です。自分の免許がどの状態にあるかを、先に確かめておくと安心です。
在宅で受けられる教える仕事
ここからは、教員免許や教えた経験を活かせる在宅の仕事を紹介します。在宅の仕事の多くは、教員免許がなくても応募できますが、免許と教えた経験は、応募のときに大きな強みになります。
オンラインの家庭教師
パソコンの画面越しに、子どもに1対1で勉強を教える仕事です。家庭教師の会社に登録して生徒を紹介してもらう形と、個人で生徒を集める形があります。会社に登録する形なら、生徒を探す手間がかからず、教材や指導の方針も用意されていることが多いので始めやすい形です。授業の時間は夕方から夜が中心になるので、昼間に別の仕事をしている人でも続けやすいのが特徴です。
オンラインの塾の講師
オンラインの塾で、少人数や大人数に授業をする仕事です。家庭教師より決まったカリキュラムに沿って教えることが多く、授業の準備の時間も必要です。教室で授業をした経験がある人は、その力をそのまま活かせます。
学習の相談と進路の相談
勉強の計画の立て方や、進路の選び方について、子どもや保護者の相談に乗る仕事です。教えるより聞く力が求められます。学校で担任や進路の指導をした経験がある人に向いています。
不登校の子どもの学習の支援
学校に通っていない子どもに、オンラインで学習の機会をつくる仕事です。勉強を教えるだけでなく、子どもの気持ちに寄り添う力が求められます。支援の方法は団体ごとに違うので、応募の前に、その団体がどんな方針で支援しているかを確かめてください。
大人に教える仕事
子どもだけでなく、大人に教える仕事もあります。資格試験の対策、語学、パソコンの使い方、外国人向けの日本語などです。教えた経験がある人は、相手の理解の度合いを確かめながら説明する力があるので、大人向けの仕事でも強みになります。
在宅で受けられる教材づくりの仕事
教える仕事のほかに、教材やテストを作る仕事も、在宅で受けやすい仕事です。決まった時間に画面の前にいる必要がないので、時間の自由が大きいのが特徴です。
教材の作成
教科書に沿った問題集やプリント、学習アプリの問題、動画の授業の台本などを作る仕事です。教材を作る会社や出版社から依頼を受けます。学習指導要領を理解していることや、子どもがつまずきやすい点を知っていることが強みになります。
テスト問題の作成と校正
模擬試験や検定の問題を作る仕事、作られた問題に誤りがないかを確かめる仕事です。問題の正確さと、解答の解説の分かりやすさが求められます。誤った問題が出ると受験した人に大きな影響があるため、慎重さが何より大切です。
作文や答案の添削
子どもが書いた作文や、記述の答案を読んで、直すところと良いところを書き込む仕事です。通信教育の会社などから依頼を受けます。答案を受け取って、決められた期間内に添削して返すので、自分のペースで作業しやすい仕事です。
教育の記事の執筆と監修
子育てや勉強の方法について記事を書く仕事、ほかの人が書いた記事の内容が正しいかを確かめる監修の仕事です。教員の経験があることで、記事の信頼性を高める役割を期待されます。文章を書く仕事の単価の考え方は、Webライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップで段階ごとに説明しています。
自分で作った教材を販売する
依頼を受けて作るだけでなく、自分で作ったプリントや問題集を、教材を売り買いできるサービスで販売する方法もあります。依頼する側との打ち合わせがいらず、作った教材が何度も売れれば、作る手間に比べて収入が積み上がっていく形です。
ただし、売れるかどうかは分からず、作った時間がそのまま報酬になるとは限りません。教科書の文章や図、ほかの人が作った問題を無断で使うと、著作権の問題になります。教材の中身は、自分で一から作ったものに限ってください。公立学校の教員が教材を販売して報酬を得ることは、副業の許可の対象になるので、勝手に始めないことも大切です。勤め先の学校で使った教材をそのまま販売することは、立場にかかわらず避けてください。
仕事ごとの比較
在宅で受けられる仕事を、時間の自由度と、免許や経験の活かし方で比べます。
| 仕事 | 時間の自由度 | 免許や経験の活かし方 | 始めやすさ |
|---|---|---|---|
| オンラインの家庭教師 | 授業の時間は決まる | 教える経験が直接活きる | 会社に登録すれば始めやすい |
| オンラインの塾の講師 | 授業の時間は決まる | 授業の経験が直接活きる | 採用の選考がある |
| 学習と進路の相談 | 予約の時間は決まる | 担任や進路の指導の経験が活きる | 経験を問われやすい |
| 教材の作成 | 納期までなら自由 | 学習指導要領の理解が活きる | 実績があると有利 |
| テスト問題の作成と校正 | 納期までなら自由 | 教科の知識が活きる | 教科の専門性が問われる |
| 作文や答案の添削 | 期限までなら自由 | 評価の経験が活きる | 始めやすい |
| 記事の執筆と監修 | 納期までなら自由 | 教員の経験が信頼の材料になる | 文章の力が問われる |
子育て中などで時間が不規則な人は、教材づくりや添削のように、納期までに自分のペースで進められる仕事が合います。教える楽しさを感じたい人は、家庭教師や塾の講師のように、子どもと直接やり取りする仕事が合います。
オンラインで教えるための環境づくり
在宅で教える仕事を始めるには、オンラインの授業に必要な環境を整える必要があります。教室で教えるのとは違う準備が要るので、始める前に確かめておきます。
パソコンと回線
オンラインの授業は、動画で相手とやり取りしながら進めます。動画が途切れると、説明が伝わらず、子どもの集中も切れてしまいます。パソコンは動画の会議のソフトが快適に動くもの、回線は安定した速さのものを用意します。無線の回線が不安定なときは、ケーブルでつなぐと安定することがあります。
カメラとマイク
パソコンに付いているカメラとマイクでも授業はできますが、声が聞き取りにくいと、説明の質が下がって見えます。マイクの付いたヘッドセットを使うと、自分の声がはっきり届き、家の中の音も入りにくくなります。カメラは、顔が明るく映るように、窓や照明の位置を考えて置きます。
書いて説明する道具
学校の黒板のように、書きながら説明したい場面があります。画面に書き込めるホワイトボードのソフトや、ペンで入力する機器を使うと、図や式を描きながら説明できます。手元のノートをカメラで映す方法もありますが、文字が見えにくいことがあるので、事前に映り方を確かめておきます。
授業をする部屋
授業の間は、家族の声や生活の音が入らない部屋を使います。背景に家族の写真や個人の情報が映らないよう、壁の前で授業をするか、背景をぼかす機能を使います。家庭教師の会社によっては、授業の環境の条件を決めているところもあるので、登録のときに確かめてください。
オンラインで教えるときのこつ
教室で教えた経験がある人でも、オンラインで教えると勝手が違うと感じることがあります。画面越しでは、子どもの表情や手元が見えにくく、分かっているかどうかを確かめにくいからです。
こまめに確かめる
教室なら、子どもの顔を見て理解の度合いが分かりますが、画面越しではそれが難しくなります。説明の区切りごとに「ここまでで分からないところはある?」と聞くだけでなく、「今の問題を自分の言葉で説明してみて」と答えを言ってもらうと、本当に分かっているかを確かめられます。
手元を映してもらう
計算や作文では、子どもの手元のノートを映してもらうと、どこでつまずいているかが分かります。授業の前に、カメラの向きやノートの映し方を一緒に確かめておくと、授業の時間を有効に使えます。
1回の授業の流れを決めておく
オンラインでは、授業の始まりと終わりがあいまいになりがちです。前回の復習、新しい内容、練習の問題、次回までの宿題の確認、という流れを毎回同じにすると、子どもも見通しを持って授業に臨めます。
保護者との連絡
家庭教師の仕事では、授業のあとに保護者へ様子を伝えることがあります。できたこと、つまずいたこと、家で取り組んでほしいことを短く伝えると、保護者は安心し、家庭での学習にもつながります。伝える方法は、会社の決めた方法に従ってください。
教員の経験が評価される点と、補いたい点
教員の経験は、在宅の教える仕事で評価されやすい強みですが、学校の外の仕事では補いたい点もあります。
評価されやすいのは、教科の知識、学習指導要領の理解、子どもの発達に合わせた説明の力、授業を組み立てる力です。とくに、勉強が苦手な子どもへの教え方や、受験の対策の経験は、家庭教師や塾で強く求められます。
補いたいのは、オンラインの道具を使いこなす力と、自分で仕事を管理する力です。学校では、授業の時間割や教材が用意されていることが多いですが、在宅の仕事では、生徒の予定の調整、教材の準備、報酬の管理まで自分で行うことがあります。学校の外で働くことに慣れていない人は、最初は会社に登録する形で、仕組みが整った環境から始めると安心です。
副業に使える時間の見積もり方
副業を始める前に、1週間で使える時間を見積もっておくと、無理なく続けられます。見積もるときは、次の3つを分けて考えます。
1つ目は、仕事そのものの時間です。授業の時間、添削や教材づくりの作業の時間です。
2つ目は、準備と後片付けの時間です。授業の準備、報告の作成、教材の見直しなど、仕事の前後にかかる時間です。教える仕事では、授業の時間と同じくらいの準備の時間がかかることもあります。
3つ目は、休む時間です。本業と家庭と副業を詰め込みすぎると、どれかがおろそかになります。週に1日は副業をしない日を決めるなど、休む時間を先に確保しておくと、長く続けられます。
報酬の決まり方
在宅で教える仕事と教材づくりの仕事では、報酬の決まり方が違います。
教える仕事は、授業の時間に応じて決まるのが一般的です。1回の授業ごと、または時間ごとに報酬が決まります。気をつけたいのは、授業の準備や、授業のあとの報告書の作成の時間が、報酬に含まれているかどうかです。授業の時間だけで報酬が決まる仕事では、準備に時間をかけるほど、時間あたりの収入が下がります。
教材づくりの仕事は、作った量に応じて決まるのが一般的です。問題1問ごと、プリント1枚ごと、ページごと、といった形です。添削の仕事は、答案1枚ごとに報酬が決まることが多く、慣れるにつれて1枚にかかる時間が短くなり、時間あたりの収入が上がっていきます。
どの仕事でも、最初の数回はかかった時間を記録し、時間あたりに直して確かめる習慣をつけてください。割に合わない仕事を続けずに済み、自分に合う仕事を選びやすくなります。
副業を始めるまでの手順
教員免許を活かした副業を始めるまでの流れを、手順に整理します。
- 今の立場を確かめる。公立学校の教員か、私立か、学校の外か
- 副業の決まりを確かめる。公立なら教育委員会の許可の基準、私立や会社なら就業規則
- 公立の教員なら、管理職を通じて相談し、必要な許可の申請をする
- 自分の免許の状態を確かめる。学校で教える仕事をするなら、有効な免許が必要
- 受けたい仕事を決める。教える仕事か、教材づくりか、時間の使い方で選ぶ
- 応募の書類を整える。教えた教科、学年、年数、得意な指導を具体的に書く
- 小さく始める。最初は週に数時間から始め、本業や家庭との両立を確かめる
公立の教員の場合、3の許可が下りる前に仕事を始めてはいけません。許可の申請には、仕事の内容、勤務の時間、報酬などを書く必要があるので、仕事を受ける先とも事前に話をしておく必要があります。
応募のときに伝えたいこと
教える仕事や教材づくりの仕事に応募するとき、教員の経験は強みになりますが、ただ「教員をしていました」と書くだけでは伝わりません。依頼する側が知りたいのは、具体的に何ができるかです。
応募の書類やプロフィールには、次のことを書くと伝わりやすくなります。
- 教えた学校の種類と教科、学年、年数
- 担任、進路の指導、特別支援など、担当した役割
- 得意な指導。たとえば、勉強が苦手な子どもへの基礎のやり直し、受験の対策
- オンラインでの指導の経験、使える道具
- 作った教材やプリントの例。勤め先のものは使えないので、自分で作ったもの
勤め先の学校で作った教材や試験問題は、学校のものなので、応募の見本として使うことはできません。見本が必要なら、自分で新しく作ったものを用意してください。
立場ごとの始め方の例
教員免許を活かした副業の始め方は、立場によって違います。よくある3つの立場ごとに、始め方の例を紹介します。
子育てで学校を離れた元教員
子育てのために学校を辞めた人は、勤め先の制限がないので、教員免許を活かした副業を自由に始められます。子どもが小さいうちは、決まった時間に画面の前にいるのが難しいこともあるので、添削や教材づくりのように、子どもが寝たあとなどに進められる仕事から始めると続けやすくなります。子どもが成長して時間がとれるようになったら、オンラインの家庭教師のように、子どもと直接やり取りする仕事に広げていく道もあります。
会社に勤めている免許の保有者
大学で教員免許を取ったものの、会社に勤めている人は、会社の就業規則で副業が認められていれば始められます。平日の夜や週末に、オンラインの家庭教師として教える、資格試験の対策の講座で教える、といった形が考えられます。教えた経験が少ない人は、教材の校正や添削のように、教科の知識を活かせる仕事から始めると、自分の向き不向きを確かめやすくなります。
私立学校で働く教員
私立学校の教員は、勤め先の就業規則で副業が認められているかを確かめることから始めます。認められていても、勤め先の生徒を相手にした個別の指導は避けるのが安全です。教育の記事の監修や、ほかの地域の生徒を対象にした教材づくりのように、勤め先と利益が重ならない仕事を選ぶと、トラブルになりにくくなります。
副業で起きやすい失敗
教員免許を活かした副業で起きやすい失敗と、避け方を整理します。
- 許可を得ずに始めてしまう。公立の教員は、許可が下りる前に仕事を始めない
- 勤め先の教材や試験問題を使ってしまう。外の仕事に使う教材は、自分で新しく作る
- 授業の準備の時間を見込まずに受けてしまう。時間あたりに直して、続けられるか確かめる
- 本業の繁忙期に副業の量を増やしてしまう。学期末や行事の時期は、副業の量を減らす
- 子どもや保護者と個別に連絡を取ってしまう。連絡は会社の決めた方法で行う
どれも、始める前に決まりを確かめ、自分の時間の使い方を決めておけば避けられる失敗です。教える仕事は、子どもや保護者の信頼の上に成り立つ仕事なので、小さな失敗が大きな信頼の損失につながることを覚えておいてください。
在宅で教える仕事の注意点
在宅で教える仕事には、学校とは違う注意点があります。
個人の情報の扱い
オンラインの家庭教師では、子どもの名前や学校、成績などの情報を扱います。こうした情報を、SNSに書いたり、ほかの人に話したりしてはいけません。授業の画面を録画するときは、保護者の同意を得て、決められた方法で保管します。
会社を通さない取引
家庭教師の会社から紹介された生徒の家庭と、会社を通さずに直接契約を結ぶことは、多くの会社で禁じられています。登録のときの規約を確かめ、守ってください。
子どもとの連絡の取り方
授業の外で子どもと個別に連絡を取ることは、トラブルのもとになります。連絡は保護者を通す、会社の決めた方法で行う、といった決まりを守ってください。
税金の扱い
副業の収入は、会社に雇われて得る給与か、業務委託で得る報酬かで、税金の扱いが変わります。業務委託の報酬なら、所得の額によっては確定申告が必要です。副業で得た所得が増えると住民税も増えます。どう扱うかは、金額や働き方で変わるので、税務署で確かめてください。
教える経験を活かす仕事の広がりの考察
20年にわたって在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、教員の経験を持つ人は、在宅の仕事の中でも信頼を得やすい人たちです。相手の理解の度合いを確かめながら説明する力、決められた期日までに準備を終える力、間違いを見逃さない力。こうした学校で鍛えられた力は、教える仕事だけでなく、教材づくり、添削、文章の監修など、幅広い在宅の仕事でそのまま通用します。
教える仕事は、一度信頼を得ると、同じ家庭や会社から長く依頼が続きやすい仕事です。生徒の成長を見届けたいという気持ちが、依頼する側の「この人に任せたい」という気持ちと重なるからです。最初の仕事で報酬の高さより相手との関係を大切にすると、その後の仕事の広がり方が変わります。
教材や記事を作る仕事では、依頼する側と直接取引をする形も増えています。仲介の手数料が間に入らない分、同じ予算でも受け手の手取りが厚くなり、依頼する側はその分をより丁寧な作業に回してもらえます。教材や資料の文章を正確に書く力を示したいときは、ビジネス文書検定のように文書の書き方を体系的に問う検定も目安になります。最近は、生成AIを使った学習の仕組みづくりや、AIを授業や教材づくりにどう取り入れるかを学校や会社に助言する仕事も出てきています。教える現場を知っている人は、AIのどこが学習に役立ち、どこに注意が要るかを具体的に伝えられる立場にあります。こうした仕事の中身はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。教員免許と教えた経験を、学校の外でどう活かすかを考えることは、自分の働き方の選択肢を広げることにつながります。
よくある質問
Q. 公立学校の教員は副業ができますか?
公立学校の教員は地方公務員なので、報酬を得て事業や事務に従事するには、原則として任命権者の許可が必要です。教育公務員特例法では、教育に関する仕事で本来の仕事に支障がないと認められれば、報酬を受けて従事できると定めています。許可の基準は教育委員会が判断するので、始める前に管理職を通じて相談してください。
Q. 教員免許を持っていれば家庭教師になれますか?
家庭教師の仕事に教員免許は必須ではありませんが、免許と教えた経験は応募のときに大きな強みになります。家庭教師の会社に登録して生徒を紹介してもらう形と、個人で生徒を集める形があります。今の勤め先が学校なら、副業の決まりを先に確かめ、必要な許可や届け出をしてから始めてください。
Q. 更新講習を受けていない教員免許は使えますか?
教員免許更新制は令和4年7月1日に発展的に解消されました。その時点で有効だった免許状は、休眠状態のものも含め、手続きなく有効期限のない免許状になりました。それより前に失効した免許状は、都道府県の教育委員会に再授与の申請をすることで、有効期限のない免許状の授与を受けられます。
Q. 在宅でできる教員免許を活かした仕事にはどんなものがありますか?
オンラインの家庭教師や塾の講師、学習や進路の相談、不登校の子どもの学習支援などの教える仕事と、教材やテスト問題の作成、作文や答案の添削、教育の記事の執筆や監修などの教材づくりの仕事があります。時間が不規則な人は、納期までに自分のペースで進められる教材づくりや添削が合います。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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