タスクを共有できるアプリの選び方|少人数のチームで見るべき機能

@SOHO編集部
@SOHO編集部
タスクを共有できるアプリの選び方|少人数のチームで見るべき機能

この記事のポイント

  • ✓タスク共有アプリを少人数のチームで選ぶときに見るべき機能を整理しました
  • ✓Google ToDo リスト
  • ✓Backlogの無料の範囲と人数の上限

タスクを共有できるアプリを探している人の多くは、「誰が何をやっているのか分からない」「頼んだはずの作業が抜けていた」という困りごとを抱えています。個人のToDoリストは上手に使えていても、3人、5人とメンバーが増えた途端に、口頭やチャットの「お願いします」だけでは回らなくなるのが普通です。

この記事では、少人数のチームでタスク共有アプリを選ぶときに、どの機能を見れば失敗しないかを順番に整理します。結論を先に書くと、見るべきなのは「無料で使える人数の上限」「担当者と期限が誰からも見えるか」「会話とタスクが離れないか」「人数が増えたときの料金の伸び方」の4点です。有名なアプリの無料の範囲も、各社の公式ページで今日時点の記載を確かめて並べています。

タスク共有アプリが必要になる場面と、いまの使われ方

個人のToDoリストで足りなくなる瞬間

一人で仕事をしているうちは、紙の手帳でもスマートフォンのメモでも困りません。困り始めるのは、作業を「人に渡す」場面が出てきたときです。たとえば、取引先から届いた依頼をメンバーに振り分ける、外注先に原稿や画像を頼む、家族経営の事業で出荷と経理を分担する、といった場面です。

このとき起きやすいのが、次の3つのすれ違いです。

  1. 頼んだ側は「伝えた」と思っているが、頼まれた側のどこにも記録がない
  2. 期限が口頭で決まっていて、日付があいまいなまま当日を迎える
  3. 作業が終わったかどうかを確かめるために、毎回チャットで聞き直す

タスク共有アプリは、この3つを「書いてある場所を1か所にする」ことで解消します。依頼の内容、担当者、期限、終わったかどうかが、関係者全員から同じ画面で見えるようになるわけです。

テレワークと業務委託の広がりで、共有の手段が変わった

ここ数年で、同じ事務所にいない人と仕事を進める形が珍しくなくなりました。社員はテレワーク、制作は業務委託のフリーランス、事務は在宅のアシスタント、という組み合わせは、従業員10人未満の会社でもよく見かけます。顔を合わせない相手とは「ちょっと声をかける」ができないため、作業の受け渡しを文字で残す仕組みが欠かせません。

国の制度でも、テレワークの導入を後押しする助成金が用意されています。制度の中身や申請の流れはテレワーク 助成金 2026で解説しているので、道具をそろえる費用が気になる人は先に目を通しておくと判断しやすくなります。

「共有」と一口に言っても、中身は3段階ある

タスク共有アプリの比較記事を読むと、どのアプリにも「共有できる」と書いてあります。ただし、その中身はアプリによって大きく違います。大きく分けると次の3段階です。

段階 できること 向いている用途
リストを見せる 1つのリストを複数人で閲覧・編集する 家族の買い物、少人数の備忘録
担当を割り当てる タスクごとに担当者と期限を付け、通知が届く 小さなチームの日々の業務
進み具合を管理する 状態の列、期間の横棒、負荷の偏りまで見える 案件が重なるチーム、外注を含む制作

自分たちに必要なのがどの段階なのかを決めておくと、候補を絞る時間が大きく短くなります。2〜3人で備忘録を分け合うだけなら、1段階目のアプリで十分です。逆に、複数の案件を並行して進め、外注先にも作業を渡すなら、3段階目まで見えるアプリを選ばないと、半年ほどでまた乗り換えを検討することになります。

少人数のチームが見るべき4つの選び方

1つ目:無料で使える人数とボードの上限

少人数のチームにとって最初の分かれ道は、無料プランで何人まで招待できるかです。ここはアプリごとに差が大きく、2人までのものもあれば、10人まで無料のものもあります。気をつけたいのは、人数だけでなく「ボード」「プロジェクト」「リスト」の数にも上限があることです。人数は足りていても、案件ごとにボードを作っていくと、数か月で上限に届くことがあります。

試すときは、いまのメンバー数に2人を加えた人数で考えておくと安心です。業務委託のメンバーや、繁忙期だけ手伝ってもらう人を招待した瞬間に有料プランへ切り替わる、という事態を避けられます。

2つ目:担当者と期限が、全員から同じように見えるか

共有アプリの価値は、「誰が」「いつまでに」が一目で分かることにあります。確認したいのは次の点です。

・タスクに担当者を1人以上付けられるか
・期限を付けると、本人と依頼した人の両方に通知が届くか
・自分が担当しているタスクだけを一覧で出せるか
・期限を過ぎたタスクが目立つ表示になるか

個人向けのToDoアプリを共有用に流用すると、担当者の欄そのものが無いことがあります。リストを見せることはできても、「このタスクは誰のものか」を書く場所がないので、結局タスク名の頭に名前を書く運用になりがちです。

3つ目:会話とタスクが離れないか

少人数のチームほど、相談はチャット、作業の記録はタスクアプリ、と道具が分かれやすくなります。すると「あの件、どこで話したっけ」と探す時間が増えます。タスクの1件ごとにコメントを書き込めるか、チャットの中からタスクを参照できるかは、使い続けられるかどうかを左右する大事な点です。

4つ目:人数が増えたときの料金の伸び方

有料プランの料金は、多くが「1人あたり月額いくら」という形です。5人なら気にならない金額でも、15人になると年間でまとまった額になります。また、海外のアプリはドル建ての表示が多く、為替の動きで毎月の支払いが変わる点も見ておきたいところです。年払いにすると割安になるアプリが多い一方で、途中で人数が減っても返金されない契約もあるので、最初の1年は月払いで様子を見る選び方も現実的です。契約を決める前に、いまの人数で1年間使った場合と、人数が倍になった場合の2通りで年額を計算しておくと、予算の見通しが立てやすくなります。

主なタスク共有アプリの無料の範囲と、合う人・合わない人

ここからは、よく名前が挙がるアプリについて、公式ページの記載をもとに無料の範囲と特徴を並べます。料金や上限は改定されることがあるため、契約の前には必ず公式の料金ページを開いて確かめてください。

Google ToDo リスト

Googleアカウントがあれば無料で使えるToDoアプリです。GmailやGoogleカレンダーの画面の横から開けるので、メールから直接タスクを作れる手軽さがあります。公式ヘルプでは、Google Chatのスペースでグループのタスクを作って割り当てられることが説明されています。

Google Chat では、スペースのメンバーがグループのタスクを作成、管理したり、スペースの他のメンバーにタスクを割り当てたりすることができます。タスクは、そのタスクが作成されたスペースで表示できます。自分に割り当てられたタスクは、Google ToDo リストの個人用タスクリストに表示されます。 出典: support.google.com

合うのは、すでにGoogle Workspaceで仕事をしていて、Chatのスペースを日常的に使っているチームです。一方で、ToDoリストそのものを他の人と共有する設定は基本的に用意されておらず、進み具合を列で動かすような見せ方もできません。Googleドキュメントの中でタスクを割り当てる機能は、対応したGoogle Workspaceのアカウントでのログインが必要と公式ヘルプに書かれています。

個人向けのアプリを複数人で使うときの限界については、比較記事でも同じ指摘があります。

Google ToDo リストは主に個人向けのタスク管理アプリとして設計されていますが、Google Workspace環境ではチームを前提とした利用も可能です。たとえば、共有メールやGmail上で管理している業務をタスク化し、担当業務や対応漏れ防止のためのタスクリストとして活用できます。 出典: pfu.ricoh.com

Trello

カード型のボードで作業を動かす、いわゆるカンバン方式の代表的なアプリです。公式の料金ページでは、無料プランは「ワークスペースあたり10コラボレーターまで」「ワークスペースあたり最大10枚のボード」と記載されています。有料のStandardは年払いで1ユーザーあたり月額5ドル(月払いは6ドル)、Premiumは年払いで月額10ドル(月払いは12.50ドル)です。

合うのは、作業の流れを「未着手」「進行中」「完了」のように列で見たいチームです。気をつけたいのは、カレンダーやタイムラインといった見せ方がPremiumの機能として案内されている点です。締め切りを日付で並べて見たい場合、無料のままでは物足りなく感じるかもしれません。

Asana

プロジェクト管理の機能が充実したアプリです。公式の料金ページでは、無料のPersonalプランについて「ユーザー2人まで無料でコラボレーションできます」と書かれています。2人で使うには十分ですが、3人目を招待する時点で有料のStarterプラン以上を検討することになります。

合うのは、将来的に部署をまたいだ大きなプロジェクトを回す予定があり、最初から本格的な機能に慣れておきたいチームです。少人数で費用を抑えたい段階では、無料の人数の少なさが壁になります。

TickTick

個人の習慣づくりやスケジュール管理で人気のアプリです。公式のアップグレードページの比較表では、無料プランの共有メンバー数は2、Premium(年額49.99米ドル)では29と記載されています。家族やパートナーとリストを分け合う用途には向いていますが、チームの業務で担当や進み具合を管理する使い方は想定の中心ではありません。

Todoist

シンプルな操作で知られるToDoアプリです。公式の料金ページでは、無料の初心者プランは個人プロジェクト5件まで、チームで使うためのビジネスプランでは共有のチームワークスペースが使えると案内されています。個人の延長で使い始め、必要になったらチーム用のプランへ移る流れが取りやすいアプリです。料金の表示は契約する地域や支払い方法で異なることがあるため、契約の前に公式ページで確かめてください。

Backlog(2027年1月にプラン改定あり)

日本の会社が提供するプロジェクト管理ツールで、制作会社や開発チームでの利用が多いサービスです。運営会社は公式ブログで、2027年1月1日からプランを改定すると告知しています。現在のプランの新規契約は2026年12月31日で終わり、新しいプランはエコノミー・ビジネス・プロフェッショナルの3つになります。

フリープランについては、2027年1月1日に新しいフリープランへ自動で切り替わり、ユーザーの上限が10名から5名に変わると明記されています。すでに6〜10名で使っている場合はそのまま使えますが、新しくユーザーを追加することはできなくなります。新しいエコノミープランは月払いで月額21,000円(税抜)、上限はユーザー15人・プロジェクト30個です。これから導入を検討するなら、改定後の条件で費用を見積もっておく必要があります。

チームの形ごとのおすすめの考え方

家族経営や夫婦で営む小さな事業

家族で営む商店や農家、夫婦で運営するネットショップなどでは、仕事と家庭の予定が混ざりやすいのが特徴です。この場合は、操作が簡単で、スマートフォンだけで完結するアプリが向いています。仕事用のリストと家庭用のリストを分けて作り、仕事用のほうにだけ担当と期限を付ける運用にすると、家庭の用事が業務の一覧に紛れ込みません。2人で使うなら、Asanaの無料プランやTickTickの無料プランの人数でも収まります。

3〜5人の制作チームや事務所

ホームページ制作、デザイン、記事制作など、案件ごとに作業が流れていくチームでは、状態を列で動かすカンバン方式が分かりやすく機能します。依頼を受けたら「未着手」、作業を始めたら「作業中」、先方の確認待ちは「確認待ち」、終わったら「完了」と、カードを右へ動かしていくだけで、全員が案件の位置を把握できます。複数の案件の締め切りが重なりやすいなら、期間を横棒で並べるガントチャートの表示があると、どの週に負荷が集中するかが見えるようになります。

社員と業務委託が混ざるチーム

社員とフリーランスが同じ案件に関わる場合は、権限の細かさが大事になります。社外の人には担当する案件のボードだけを見せ、見積もりや社内の打ち合わせのメモは見せない、という切り分けができるかを確認してください。閲覧だけのゲストを料金の人数に数えないアプリなら、取引先に進み具合を見せるための招待もしやすくなります。

医療や介護など、記録の扱いに注意が必要な職場

クリニックの受付や介護事業所の事務のように、個人情報に触れる仕事では、タスクの名前に患者や利用者の氏名を書かない運用が基本です。「A様の書類」のように記号で書き、詳しい情報は院内や事業所内の正式なシステムで確認する形にします。医療事務の仕事で求められる知識は医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)でも確認できます。

比較表で見る、少人数チーム向けの違い

ここまでの内容を、少人数のチームが気にする項目で並べ直します。数字は各社の公式ページの記載で、2026年10月3日時点のものです。

アプリ 無料で共有できる人数 無料の範囲で気をつけたい点
Google ToDo リスト 共有の上限という形ではない リストそのものの共有は基本的にできない
Trello ワークスペースあたり10人 ボードは10枚まで、カレンダー表示は上位プラン
Asana 2人 3人目から有料プランの検討が必要
TickTick 2人 業務の進み具合の管理には向きにくい
Backlog 10人(2027年から5人) 2027年1月にプラン改定

表を見ると分かるとおり、「無料」と書かれていても、使える人数と見せ方にははっきりした差があります。5人前後のチームで、担当と期限と進み具合を全員で見たい場合、無料のまま長く使えるアプリは意外と限られます。

料金表の外にある「乗り換えの手間」も費用に入れる

比較表には表れませんが、もう1つ大きな費用があります。それは、アプリを乗り換えるときの手間です。タスクを移し替える作業、メンバーへの説明、通知の設定のやり直しには、少人数のチームでも丸1日はかかります。最初の選び方で迷う時間を惜しまないほうが、結果として安く済みます。

乗り換え先を選ぶときは、いま使っているアプリからデータを取り込めるかを確認しておきましょう。CSVでの書き出しと取り込みに対応しているか、カードの添付ファイルやコメントまで移せるかで、移行の手間は大きく変わります。

失敗しない導入の手順とコツ

手順1:いまの作業の受け渡しを1週間書き出す

アプリを選ぶ前に、1週間だけ「誰が誰に何を頼んだか」を紙やメモに書き出してみてください。依頼の件数、期限の付いた依頼の割合、外部の人とのやりとりの有無が分かると、必要な段階が見えてきます。週に数件の依頼しかないなら、リストを見せるだけのアプリで足ります。毎日10件を超えるようなら、担当と状態を管理できるアプリが必要です。

手順2:候補を2つに絞り、同じ案件で2週間試す

候補を3つ以上並べて同時に試すと、メンバーが混乱して比較になりません。2つに絞って、実際の案件を1つずつ載せて2週間動かすのがおすすめです。試す期間は、締め切りのある作業が少なくとも1回は回る長さにしてください。期限の通知が本当に届くか、スマートフォンから見やすいかは、実際に締め切りを迎えてみないと分かりません。

手順3:ルールは3つだけ決める

導入でつまずくチームの多くは、細かいルールを最初から作り込みすぎています。決めておくのは次の3つで十分です。

  1. 依頼は必ずタスクとして登録する(チャットだけで頼まない)
  2. タスクには担当者と期限を必ず付ける
  3. 終わったら本人が完了にする(頼んだ側が代わりに閉じない)

この3つが守られていれば、アプリの機能を半分しか使っていなくても、共有の目的は達成できます。

手順4:1か月後に「見なくなった機能」を外す

導入から1か月たったら、使われていない列やラベル、通知を整理します。通知が多すぎると、大事な期限の通知まで読まれなくなるからです。画面がすっきりすると、アプリを開くこと自体の負担が減ります。

手順5:メンバーへの説明は、実際の画面で短く行う

新しいアプリを入れるとき、操作の説明資料を何ページも作る必要はありません。全員が集まれる時間に、実際の案件のボードを画面に映し、「タスクを作る」「担当と期限を付ける」「完了にする」の3つの操作だけを見せれば足ります。説明は15分ほどで終え、残りは使いながら覚えてもらうほうが定着します。

説明のあとは、最初の1週間だけ、導入を決めた人が毎朝ボードを開いて、期限が近いタスクに声をかける役を担うと効果的です。アプリに書いておけば誰かが見てくれる、という安心感が生まれると、メンバーは自分から登録するようになります。反対に、登録しても誰も見ていない状態が続くと、数週間でチャットの依頼に戻ってしまいます。

農業の現場で見た、共有アプリが定着する条件

地方の農業法人や生産者グループのIT導入を手伝う現場では、タスク共有アプリが定着するかどうかは、機能の多さより「スマートフォンで開いたときに迷わないか」で決まることがほとんどです。収穫や出荷の合間に手袋を外して確認するような働き方では、3回以上タップしないとたどり着けない画面は、それだけで使われなくなります。

もう1つの条件は、「事務所のパソコンでしか登録できない作業」を作らないことです。圃場の見回りで見つけた補修作業を、その場でスマートフォンから登録できるだけで、口頭での伝え漏れが目に見えて減ります。IT導入補助金のような制度を使ってツールをそろえる事業者も多く、介護や福祉の分野での事例は介護・福祉事業所のDX化2026|IT導入補助金で介護記録を完全デジタル化で紹介しています。業種は違っても、現場の端末で完結させるという考え方は共通です。

タスク共有でよくある失敗と、その対処

失敗1:アプリを入れただけで、依頼はチャットのまま

最も多いのが、アプリを導入したのに、依頼が相変わらずチャットや電話で飛び交っている状態です。これでは記録が2か所に分かれ、むしろ探す手間が増えます。対処は単純で、チャットで依頼が来たら、受けた側がその場でタスクに登録し、登録したタスクのリンクをチャットに返すことを習慣にします。頼む側に新しい手間を求めず、受ける側が整える形にすると定着しやすくなります。

失敗2:全員が全部の通知を受け取り、誰も読まなくなる

初期設定のまま使うと、他の人のタスクが更新されるたびに通知が届くアプリがあります。1日に何十件も通知が来ると、本当に大事な「自分の期限」の通知も埋もれます。最初の週のうちに、通知は「自分が担当になったとき」「自分の名前が呼ばれたとき」「自分のタスクの期限が近づいたとき」の3種類だけに絞るよう、メンバー全員で設定を見直してください。

失敗3:完了の基準がばらばらで、終わったはずの作業が戻ってくる

「原稿を書いた」で完了にする人と、「先方の確認が取れた」で完了にする人が混ざると、完了の印が信用されなくなります。チームでよく出てくる作業については、何をもって完了とするかを一文で決めておきます。たとえば「納品物を共有フォルダに保存し、依頼者にコメントで知らせたら完了」のように、目で見て確かめられる基準にしておくのがコツです。

失敗4:期限のないタスクが積み上がる

期限を付けずに登録したタスクは、いつまでも一覧の下に残り続けます。数十件になると、一覧を開くたびに気が重くなり、アプリから足が遠のきます。期限を決められない作業は「いつかやる」という専用のリストに分けて、毎週1回だけ見直す運用にすると、日々の一覧がすっきりします。

権限とセキュリティで確かめておきたいこと

誰がどこまで見られるかを、招待の前に決める

タスク共有アプリには、取引先の名前や見積もりの金額、顧客の連絡先といった情報が自然と集まります。社内のメンバーだけで使っているうちは問題になりにくいのですが、外注先やアルバイトを招待するときには、見せてよい範囲を先に決めておく必要があります。多くのアプリでは、ボードやプロジェクトの単位で招待する相手を選べます。外部の人は、その人が関わる案件のボードにだけ招待するのが基本です。

退職や契約終了のときに、アクセスを止められるか

見落とされがちなのが、メンバーが抜けるときの手続きです。業務委託の契約が終わった人のアカウントが、何か月もボードに残っている例は珍しくありません。メンバーを外す操作が管理者だけでできるか、外したあとにその人が作ったタスクやコメントが残るかを、導入の段階で確かめておきましょう。担当者が抜けるたびに記録まで失われるアプリでは、引き継ぎに困ります。

二段階認証と、ログインの方法

アカウントの乗っ取りを防ぐ二段階認証に対応しているかも、確認しておきたい点です。Trelloの公式料金ページでは、無料プランの機能の一覧に二段階認証が含まれています。会社のGoogleアカウントやMicrosoftアカウントでログインできるアプリなら、パスワードを別に管理する手間も減ります。

データの書き出しができるか

最後に、タスクやコメントをCSVなどで書き出せるかを確かめておきます。サービスの終了や料金改定で乗り換えが必要になったとき、記録を持ち出せるかどうかで移行の手間が大きく変わります。料金改定は実際に起きることで、前の章で紹介したBacklogのように、無料で使える人数の上限が変わる例もあります。

無料から試せる選択肢と、乗り換えの考え方

「機能は全部使いたいが、人数は少ない」チームの悩み

ここまで見てきたとおり、海外の有名なアプリは、無料プランでは見せ方や機能に制限がかかっていることが多く、ガントチャートやカレンダー表示が有料になっているケースがよくあります。5人程度の小さなチームにとっては、「人数は少ないのに、機能のために全員分の料金を払う」形になりやすいのが悩みどころです。

少人数向けの候補の1つとして

こうした悩みに合わせた候補の1つが、国産のプロジェクト管理ツールのPinatecaです。公式の料金ページによると、5人までのチームなら期限なしで無料で使え、クレジットカードの登録も要りません。無料プランでも、カンバン・ガント・カレンダー・リストを含む8種類のボード、チャットとカードごとのコメント、カスタムフィールド、権限の設定が使えます。無料プランのボードは10個までで、ファイル容量は1GBです。Trelloからボードやカード、添付ファイルを取り込む機能もあるため、いまTrelloを使っていて上位プランの機能が必要になったチームが、比較のために試す先として検討しやすい作りです。6人目以降、または11個目のボードからは有料プランの対象になります。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

どのアプリを選ぶにしても、試すときに確かめたいことは同じです。担当と期限が全員から見えるか、スマートフォンで迷わず開けるか、人数が増えたときの費用が予算に収まるか。この3点を、実際の案件で2週間動かして確かめてください。

在宅で働く人の増加と、タスク共有の役割

外部の人と作業を分け合う働き方が当たり前になった

フリーランス・在宅ワーク市場を長く見てきた立場から言えば、仕事を頼む側と受ける側の関係は、この数年で「納品物だけをやりとりする関係」から「途中の進み具合を共有する関係」へ移ってきています。発注者が受注者を同じタスク共有アプリに招待し、作業の状態を見えるようにする例は、制作やシステム開発の分野でごく普通になりました。

アプリ開発やシステム開発の業務委託でも、進み具合の共有は契約の前提になりつつあります。どのような仕事があり、どのように進むのかはアプリケーション開発のお仕事で詳しく紹介しています。画面設計やデザインの仕事でも、修正の依頼と対応をタスクとして残しておくと、やりとりの行き違いが減ります。

受ける側にとっても、共有アプリは身を守る道具になる

タスク共有アプリは、頼む側のためだけの道具ではありません。業務委託で仕事を受ける側にとっても、「いつ、誰から、どんな依頼を受けたか」が記録に残ることは大きな安心材料です。追加の依頼が口頭で積み重なり、気づけば当初の範囲を大きく超えていた、という事態を防げます。

運営者として見てきた限りでは、長く仕事が続く人ほど、依頼の受け方を整える手間を惜しみません。依頼を受けたらすぐタスクに登録して期限を確認し、終わったら完了にしてひと言添える。この小さな積み重ねが「この人に任せると楽」という評価につながり、次の依頼を呼びます。仲介の手数料が乗らない直接の取引であれば、同じ予算で発注者はより多くの作業を頼め、受ける側の手取りも厚くなります。進み具合を共有して信頼を積み上げることは、その手数料0%の直接取引を長く続けるための土台でもあります。

共有アプリを使いこなせる人材の需要

タスク共有アプリやプロジェクト管理ツールの導入を手伝う仕事は、ソフトウェアやIT支援の分野で一定の需要があります。職業別の年収や単価の目安はソフトウェア作成者の年収・単価相場で職種ごとに整理しています。中小企業の業務改善を支援する立場を目指すなら、経営の視点からIT導入を助言できる中小企業診断士の資格も選択肢に入ります。道具の選び方を知っていること自体が、仕事を受ける側の強みになる時代です。

よくある質問

Q. タスク共有アプリは無料のままでも使い続けられますか?

使い続けられるアプリは多くあります。ただし、無料プランには人数やボードの数の上限があり、Asanaは2人まで、Trelloはワークスペースあたり10人とボード10枚まで、と公式に記載されています。メンバーの追加や案件の増加を見込んで、いまの人数に2人を加えた規模でも無料に収まるかを確かめておくと安心です。

Q. 家族やパートナーとの共有と、仕事のチームでの共有は同じアプリでよいですか?

用途が違うため、分けたほうが使いやすくなります。家族の買い物や家事の分担は、リストを見せ合うだけのアプリで十分です。仕事では担当者と期限、終わったかどうかを全員が確認できる必要があるため、担当の割り当てと通知の機能があるアプリを選んでください。

Q. 外注先のフリーランスをタスク共有アプリに招待しても問題ありませんか?

招待自体は一般的な使い方です。ただし、社内の別案件や個人情報が見えないよう、外部の人には案件ごとのボードだけを見せる権限設定にしておくことが大切です。閲覧だけのゲストを人数に数えないアプリもあるため、料金の数え方も事前に確認しておきましょう。

Q. Backlogのプラン改定は、いま使っている人にも影響しますか?

影響します。公式ブログによると、既存の契約は2027年1月1日以降の最初の契約更新日に新しいプランで更新されます。フリープランは2027年1月1日に新しいフリープランへ自動で切り替わり、ユーザー上限が10名から5名に変わります。6〜10名で使っている場合は継続できますが、新たなユーザーの追加はできなくなります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月2日最終更新:2026年10月5日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方