アンケートの作り方|質問の組み立てから回答の集計と管理まで

@SOHO編集部
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アンケートの作り方|質問の組み立てから回答の集計と管理まで

この記事のポイント

  • ✓質問文と選択肢の組み立て
  • ✓回答率を下げない並べ方
  • ✓無料ツールでの作成手順

アンケートの作り方で結果の質を決めるのは、ツールの選び方よりも、作り始める前の準備と質問文の書き方です。何を知りたいのかを1文で書けないまま質問を並べると、回答は集まっても使い道のない数字が残ります。反対に、目的と対象を先に決め、質問を「答えやすく、集計しやすい形」に整えておけば、無料のツールでも十分に役立つ結果が得られます。

この記事では、アンケートを作る流れを、目的を決める段階から、質問と選択肢の組み立て、配る前のテスト、集計と読み方、そして届いた回答をどう管理するかまで順に整理します。回答の受け付けから返信までを1つの画面で扱うフォームの例として、Halictにも後半で触れます。

アンケートが身近になった一方で、作り方の差が出やすくなった

アンケートは、かつては調査会社に頼むか、紙を刷って配るものでした。いまは無料のフォーム作成ツールを使えば、数分でURLを発行して、メールやSNSで配れます。顧客満足度の調査、社内の意見集め、イベントの出欠や感想、講座の申し込み前の事前調査など、小さな会社や個人でも日常的にアンケートを取るようになりました。

作るのが簡単になった分だけ、作り方の差がそのまま結果の差になります。Googleフォームのヘルプは、フォームの役割を次のように説明しています。

Google フォームを使用すると、オンライン アンケートやテスト、フォームを作成して他のユーザーに送信し、回答をリアルタイムで分析できます。 出典: support.google.com

ツールがしてくれるのは、作る、送る、集計するところまでです。何を聞くか、どう聞くか、集めた答えをどう使うかは、作る人が決めるしかありません。デザインの仕事でいえば、ソフトの操作を覚えても、何を伝えるかが決まっていなければ良いバナーにならないのと同じです。アンケートも、才能ではなく手順で質が決まります。順番どおりに準備すれば、初めての人でも使える結果を出せます。

もう1つの変化は、回答する側の負担感です。スマートフォンで答える人が多くなり、長い表や細かい選択肢は画面の上で読みにくくなりました。メールやSNSには毎日のように回答の依頼が届くため、最初の数問で「面倒だ」と感じさせると、そこで閉じられてしまいます。作る側が回答者の時間をどれだけ大事にしているかが、回答の数にも中身にも表れます。

作り始める前に決める3つのこと

質問を書き始める前に、次の3つを紙かメモに書き出します。ここを飛ばすと、あとで質問が増え続け、何のための調査だったのかが分からなくなります。

1つ目 何を決めるためのアンケートか

アンケートは、何かを決めるための材料を集める道具です。「お客様の声を聞きたい」では目的として広すぎます。「来年の講座を平日夜に開くか土曜昼に開くかを決めたい」「問い合わせフォームのどこで迷っているかを知り、項目を見直したい」のように、決めたいことを1文で書きます。

決めたいことが書けると、聞かなくてよい質問が見えてきます。講座の日程を決める調査なら、年齢や職業を細かく聞く必要は薄く、都合の良い曜日と時間帯、参加をためらう理由を丁寧に聞くほうが役立ちます。

2つ目 誰に答えてもらうか

同じ質問でも、既存の顧客に聞くのか、まだ買っていない人に聞くのか、社内の人に聞くのかで、答えの意味が変わります。既存の顧客だけに聞いた満足度は、離れていった人の不満を含みません。結果を読むときにこの偏りを忘れないよう、対象を最初に書いておきます。

対象が決まれば、配り方も決まります。顧客ならメールや購入後の案内、社内ならチャット、イベントの参加者なら会場で見せるQRコード、というように、相手が普段見ている場所で依頼するのが基本です。

3つ目 結果を何に使い、誰が見るか

集めた結果を、誰が、いつ、どんな形で見るのかを決めます。会議で数字を見せるならグラフにしやすい選択式の質問が中心になり、改善のヒントを探すなら自由記述の欄が欠かせません。結果を社外に公開する予定があるなら、回答者にそのことを伝えておく必要があります。

この3つを書いたメモは、質問を作る途中で何度も見返します。新しい質問を加えたくなったら、「この答えで何が決まるか」を確かめ、答えられないなら加えない、というルールで進めると、質問の数が膨らみません。

質問を組み立てる5つのステップ

目的が決まったら、質問を組み立てます。いきなりツールの画面に向かうより、先に紙やメモで全体の骨組みを作るほうが、並べ替えや削除が楽です。

ステップ1 知りたいことを箇条書きにする

決めたいことに必要な情報を、まず思いつくまま書き出します。講座の日程の例なら、「都合の良い曜日」「都合の良い時間帯」「オンラインと会場のどちらが良いか」「参加をためらう理由」「受講料の感じ方」などです。

ステップ2 1項目を1つの質問に分ける

書き出した項目を、1つずつ質問の形にします。このとき、1つの質問で2つのことを聞かないようにします。「講座の内容と講師の説明に満足しましたか」と聞くと、内容には満足したが説明には不満だった人が答えられません。内容と説明は別の質問にします。

ステップ3 答えの形を決める

質問ごとに、選択肢で答えてもらうのか、数字で答えてもらうのか、自由に書いてもらうのかを決めます。集計してグラフにしたい質問は選択式に、理由や要望のように言葉で聞きたいものは自由記述にします。自由記述は答える負担が大きいので、1つのアンケートに2〜3問までにとどめるのが目安です。

ステップ4 順番を並べる

答えやすい質問から始め、だんだん具体的な質問へ進み、年齢や職業のような属性の質問は最後に回すのが一般的な並べ方です。最初に個人的な質問が来ると、警戒して閉じる人が出ます。話題がまとまるように並べ、話題が変わるところには見出しや区切りを入れます。

ステップ5 削る

並べ終えたら、目的のメモと照らし合わせて、なくても決められる質問を削ります。作る側は「ついでに聞いておこう」と加えがちですが、回答者にとっては1問ごとに負担が積み重なります。デザインで余白が大事なのと同じで、聞かない勇気がアンケート全体を読みやすくします。

質問文を書くときに避けたい4つの失敗

質問文の書き方ひとつで、同じ人でも答えが変わります。よくある失敗と直し方を整理します。

失敗の例 何が起きるか 直し方
内容と価格に満足しましたか 片方だけ満足した人が答えられない 2つの質問に分ける
多くの人が便利だと言うこの機能を使いますか 回答が肯定の方向に引っぱられる 前置きを外して中立に聞く
よく利用しますか 「よく」の基準が人によって違う 「この1か月に何回」と期間と回数で聞く
年齢 20〜30歳/30〜40歳 30歳の人がどちらにも当てはまる 20〜29歳/30〜39歳のように重ならない区切りにする

1つ目は、2つのことを同時に聞く質問です。上のステップ2で触れたとおり、分けて聞けば解決します。

2つ目は、答えを誘導する質問です。「多くの人が」「専門家も勧める」のような前置きや、「不便ではありませんでしたか」のように否定の答えを前提にした聞き方は、回答者を一方へ寄せます。作る側の期待が文に混ざっていないかを、書き終えてから読み直します。

3つ目は、あいまいな言葉です。「よく」「ときどき」「最近」は、人によって受け取り方が違います。「この1か月に何回」「この半年のうちに」のように、期間と回数で聞くと、集計したときに比べられる数字になります。

4つ目は、選択肢の重なりと抜けです。区切りが重なると答えに迷い、当てはまる選択肢がないと適当に選ばれます。どれにも当てはまらない人のために「その他」や「該当しない」を用意し、数字の区切りは重ならないように作ります。

回答の形式を選ぶ目安

フォーム作成ツールには、たいてい同じような回答の形式がそろっています。Googleフォームの場合、ヘルプでは記述式、段落、ラジオボタン、チェックボックス、プルダウン、ファイルのアップロード、均等目盛、評価、選択式(グリッド)、チェックボックス(グリッド)、日付、時刻などの形式が案内されています。質問に合わせて選ぶ目安は次のとおりです。

形式 向いている質問 気をつけること
1つだけ選ぶ(ラジオボタン) 性別、利用頻度、満足度など答えが1つに決まるもの 選択肢が重ならず、抜けがないこと
複数選ぶ(チェックボックス) 使っているサービス、興味のある分野 集計では「選ばれた割合」で見る
段階で答える(均等目盛) 満足度、同意の度合い 段階の数と両端の言葉をそろえる
短い記述 名前、数字、ひと言の感想 入力の形を決めておくと集計が楽
長い記述 理由、要望、改善の提案 多くても2〜3問にとどめる
表の形(グリッド) 複数の項目を同じ物差しで評価 スマートフォンでは横に長く読みにくい

満足度のように段階で答えてもらう質問では、段階の数を決めておきます。5段階にすると「どちらでもない」という真ん中が生まれ、4段階にすると良いか悪いかのどちらかに寄せてもらえます。どちらが正しいということはなく、何を知りたいかで選びます。大事なのは、1つのアンケートの中で段階の数と言葉をそろえることです。途中で5段階と7段階が混ざると、回答者が混乱し、集計でも比べにくくなります。

グリッドの形は、パソコンで見ると整って見えますが、スマートフォンでは横にはみ出して読みにくくなります。回答者の多くがスマートフォンで答える見込みなら、1行ずつ独立した質問に分けたほうが、途中でやめられにくくなります。

回答率を下げない長さと見せ方

どれほど良い質問でも、最後まで答えてもらえなければ結果になりません。回答率については、多くの解説で同じことが言われています。

アンケートの回答率を高めるには、回答者にとって読みやすく、ストレスを感じにくい構成にすることが大切です。 出典: cc.cyber-u.ac.jp

読みやすさとストレスの少なさを、具体的な作業に落とすと次のようになります。

まず、冒頭で所要時間と目的を伝えます。「所要時間は約3分です。来年の講座の日程を決めるために使います」と書くだけで、回答者は答えるかどうかを判断できます。所要時間は、実際に何人かに答えてもらって測った数字を書きます。

次に、質問の数を絞ります。目安として、一般向けのアンケートなら10問前後、所要時間は5分以内に収めると、途中でやめる人が減ります。どうしても質問が多くなるなら、セクションに分けて、いまどのあたりまで進んだかが分かるようにします。

3つ目に、答えによって質問を出し分けます。Googleフォームでは、ラジオボタンやプルダウンの質問で、答えに応じて次のセクションに進む先を変えられます。「講座に参加したことがない」と答えた人に参加後の感想を聞く必要はありません。関係のない質問を飛ばせるようにすると、1人あたりの負担が軽くなります。

4つ目に、必須の質問を最小限にします。全部を必須にすると、答えにくい質問で手が止まり、そのまま閉じられます。目的の達成に欠かせない質問だけを必須にし、残りは任意にします。

最後に、お礼と結果の扱いを伝えます。送信後に表示される確認メッセージで、協力へのお礼と、結果をどのように使うかを伝えます。結果を回答者に共有する予定があるなら、その時期も書いておくと、次回の協力も得やすくなります。

個人情報を集めるときに必ず確かめること

名前やメールアドレスのように、特定の個人が分かる情報を集めるアンケートでは、個人情報の扱いに気をつけます。事業としてアンケートを取る場合、個人情報保護法の決まりが関わります。個人情報保護法とは、個人の情報を扱う会社や団体が守るべきルールを定めた法律のことです。

個人情報取扱事業者は、個人情報を取得した場合は、あらかじめその利用目的を公表している場合を除き、速やかに、その利用目的を、本人に通知し、又は公表しなければならない。 出典: laws.e-gov.go.jp

同じ条文の2項では、本人から書面(フォームのような電子的な入力も含む)で直接集める場合は、あらかじめ本人に利用目的をはっきり示すことが求められています。実務としては、アンケートの冒頭か送信ボタンの近くに「いただいた情報は、講座の日程の検討と、参加をご希望の方へのご案内にのみ使います」のような文を入れ、何に使うかを伝えてから答えてもらう形にします。

個人を特定する必要がない調査なら、そもそも名前やメールアドレスを聞かない設計にするのがいちばん安全です。満足度や意見を聞くだけなら、無記名のほうが本音も集まりやすくなります。属性を聞く場合も、年齢は「30〜39歳」のような幅で聞くなど、必要以上に細かい情報を持たない工夫ができます。

どの情報が個人情報に当たるか、どこまでの説明が必要かは、集める内容や事業の形で変わります。迷う場合は、個人情報保護委員会の案内を確かめてください。

無料で作れる主なツールと、紙で作る場合

アンケートは、無料のツールで十分に作れます。代表的な選択肢と向いている場面を整理します。

Googleフォームは、Googleアカウントがあれば無料で使えます。回答は自動で集計され、グラフで見られるほか、Googleスプレッドシートに書き出せます。ヘルプによると、2026年9月からは、合計の保存容量1GB、1つのフォームあたり回答数50万件という上限が適用されています。個人や小さなチームのアンケートで、この上限に届くことはまずありません。

Microsoft Formsは、Microsoftのヘルプによると、職場や学校のMicrosoft 365のアカウント、または個人のMicrosoftアカウント(Outlook.comなど)でサインインして使えます。アンケートのほかにテストや投票も作れ、ExcelやTeamsとの組み合わせに強いので、社内でMicrosoft 365を使っている職場に向いています。

紙で作る場合は、WordやExcelでレイアウトを整えて印刷します。会場で配るアンケートや、ネットに不慣れな人が多い場面では、いまでも紙が確実です。紙のアンケートの作り方については、こんな助言もあります。

紙のアンケートを行う場合、WordやExcelなどで作成することが多くなります。作成後のレイアウト調整のやりやすさから、私はWordでの作成をお勧めしていますが、ExcelやPowerpoint好きな方は、それらを活用してもよいでしょう。 出典: cyber-synapse.com

紙の場合は、回答を手で入力し直す手間がかかります。会場で紙を配りつつ、同じ内容をQRコードからも答えられるようにしておくと、入力の手間を減らせます。

どのツールを使う場合も、先に紙やメモで骨組みを作ってから画面に向かうと、作業が早く進みます。

Googleフォームでアンケートを作る手順

ここでは、利用者の多いGoogleフォームを例に、作成から回答の確認までの流れを、公式ヘルプの手順に沿って紹介します。画面の名前は変わることがあるので、つまずいたときはヘルプで最新の表記を確かめてください。

新しいフォームを作る

forms.google.com を開き、空白のフォームのアイコンをクリックして、無題のフォームに名前を付けます。Googleスプレッドシートの[ツール]から新しいフォームを作ることも、Googleドライブの左上の[新規]から[Google フォーム]を選ぶこともできます。

質問を加えて形式を選ぶ

右側の追加アイコンをクリックし、質問のタイトルの右側で形式を選びます。必須にする質問は[必須]をオンにします。質問ごとに説明の欄を付けられるので、言葉の定義や答え方の補足はここに書きます。

答えに応じて質問を出し分ける

話題ごとにセクションを分け、ラジオボタンかプルダウンの質問で、その他アイコンから[回答に応じてセクションに移動]を選びます。答えごとに進む先のセクションを指定すれば、関係のない質問を飛ばせます。

設定を確かめて公開する

上部の[設定]で、回答を1人1回に限るか、送信後に回答の編集を認めるかなどを決めます。回答を1回に限ると、回答者はGoogleアカウントへのログインが必要になる点に注意します。送信後に表示される確認メッセージも、ここで書き換えられます。準備ができたら右上の[公開]をクリックし、回答できる人を選んで公開します。リンクをメールやSNSで共有するほか、ウェブサイトに埋め込むこともできます。

回答を確かめる

上部の[回答]をクリックすると、[概要]で質問ごとの集計とグラフ、[個別]で1人ずつの回答を見られます。スプレッドシートへのリンクのアイコンから回答をシートに書き出したり、CSVでダウンロードしたりもできます。新しい回答が届いたときにメールで通知を受け取る設定もあります。

目的別に見る質問の組み立て例

ここまでの考え方を、よくある3つの目的に当てはめてみます。質問の数と並べ方の参考にしてください。

顧客満足度を測るアンケート

目的は「サービスのどこを直せば満足度が上がるかを知ること」です。最初に全体の満足度を5段階で聞き、次に「対応の早さ」「説明の分かりやすさ」「料金の納得感」のように要素ごとの満足度を同じ5段階で聞きます。そのあとに「もっとも改善してほしい点」を1つだけ選んでもらい、最後に自由記述で理由を聞きます。全体の満足度と要素ごとの満足度を並べておくと、どの要素が全体の評価を引き下げているかを読み取れます。属性は利用期間など、比べたい軸だけに絞ります。

イベントや講座の参加者アンケート

目的は「次回の内容と運営を見直すこと」です。参加した回の満足度、内容の難しさ(易しすぎた、ちょうどよかった、難しすぎた)、時間の長さ、次に聞きたいテーマを順に聞きます。会場で答えてもらうなら、終了の5分前に時間を取り、QRコードを画面に映すと回答が集まりやすくなります。次回の案内を希望する人だけにメールアドレスを聞き、利用目的をその場で示します。

社内の意見を集めるアンケート

目的は「制度や働き方の変更を判断する材料を集めること」です。社内の調査では、誰が答えたかが分かると本音が出にくくなります。無記名で答えられる設定にし、部署や役職のような属性は、人数の少ない区分で個人が特定されないよう、大きなくくりで聞きます。結果をいつ、どの範囲に共有するかを冒頭に書いておくと、答える側も安心して意見を書けます。

3つとも、最初に決めたいことを書き、その判断に要る質問だけを並べている点は共通です。目的が違えば、同じ「満足度」の質問でも、並べる位置と組み合わせる質問が変わります。

配る前に必ずやるテスト

アンケートは、一度配ってしまうと質問を直しにくくなります。途中で質問を変えると、変更の前と後で答えが比べられなくなるからです。配る前に、身近な人に試しに答えてもらいます。

テストで見るのは次の点です。

1つ目は、所要時間です。実際に3〜5人に答えてもらい、かかった時間を測ります。冒頭に書く所要時間は、この数字をもとにします。

2つ目は、質問の受け取り方です。答えてもらったあとで「この質問はどういう意味だと思いましたか」と聞くと、作る側の意図と違う読まれ方をしている質問が見つかります。言葉の定義があいまいな質問は、ここで直します。

3つ目は、スマートフォンでの見え方です。作る人はパソコンで作業することが多いので、スマートフォンで開いたときに表がはみ出していないか、選択肢が読める大きさで表示されるかを確かめます。

4つ目は、集計の形です。テストの回答を使って、実際に集計表やグラフを作ってみます。会議で見せたい形にならない質問があれば、選択肢の区切りや形式を見直します。集計まで試しておくと、「集めてから使えないことに気づく」という失敗を防げます。

テストの回答は、本番の前に削除しておきます。Googleフォームでは、回答の画面から回答を削除できます。

集計と結果の読み方

回答が集まったら、まず全体の数字を確かめ、次に属性ごとの違いを見て、最後に自由記述を読みます。

単純集計で全体をつかむ

単純集計とは、質問ごとに、それぞれの選択肢を何人が選んだかを数えることです。フォーム作成ツールは自動でここまでやってくれます。まず回答の総数を確かめ、各質問の割合を見ます。回答が数十件しかないときは、割合の小さな差を「違いがある」と読まないように気をつけます。たとえば30人の回答で、1人の答えが変わると割合は3ポイント以上動きます。

クロス集計で違いを見る

クロス集計とは、2つの質問を掛け合わせて、属性ごとの違いを見ることです。「満足度」と「利用頻度」を掛け合わせると、よく使う人ほど満足しているのか、逆なのかが分かります。スプレッドシートに書き出せば、ピボットテーブルの機能で作れます。決めたいことに関係する組み合わせから順に見ていくと、迷わずに済みます。

自由記述を分類する

自由記述は、全部を読み、似た内容ごとにグループに分けて、それぞれ何件あったかを数えます。「料金について」「時間帯について」「内容について」のようにラベルを付けていくと、数字だけでは見えない理由が浮かび上がります。数の多い意見だけでなく、1件だけでも具体的な改善の提案は控えておきます。

結果を読むときの注意

結果は、答えてくれた人の意見であって、全員の意見ではありません。最初に書いた「誰に答えてもらったか」のメモを見返し、回答者の偏りを踏まえて読みます。満足している人ほど答えてくれやすい、という傾向もあります。数字は、決めたいことを判断する材料の1つとして使い、それだけで結論を出さないようにします。

回答が届いたあとの管理まで考えておく

アンケートの中には、集計して終わりではなく、1件ずつ対応が要るものがあります。イベントの申し込み、資料の請求、個別の相談の希望、不具合の報告などです。こうしたアンケートでは、回答が届いたあとに「誰が対応するか」「対応は済んだか」「返信したか」を管理する作業が発生します。

よくあるのは、回答をスプレッドシートに書き出し、担当者や対応状況の列を手で加え、返信は自分のメールソフトから送るという運用です。件数が少ないうちは回りますが、担当者が複数になると、誰が返信したのかが分からなくなったり、同じ人に二重に返信してしまったりします。

アンケートを作る段階で、届いたあとの流れも決めておきます。

・回答が届いたことを誰に知らせるか
・1件ごとに誰が担当するか
・対応の状況をどこに記録するか
・返信の文面をどう用意するか

この流れを表計算とメールソフトで回すのが負担になってきたら、受け付けから返信までを1つの画面で扱えるフォームを使う方法があります。

受け付けから返信までを1つにまとめるフォーム

その選択肢の1つが、フォームのサービスのHalictです。公式サイトによると、集まった回答の1件ごとに担当と状況が残り、返信も同じ画面から送れて、開封まで記録されます。回答を表で管理し、担当や状況の列を手で埋め、返信はメールソフトで送る、という作業を1つにまとめることを目指したサービスです。

アンケートを作る段階では、作りたいフォームをひと言で伝えると、AIが質問と選択肢、必須の設定まで組み立てます。テキスト、選択肢、評価、日付、メールなど12種類の項目があり、回答者には1画面に1問ずつ表示されるので、ここまで説明してきた「答えやすさ」を形にしやすい作りです。集まった回答は一覧で確かめ、CSVに書き出せます。

料金は使う人数で決まり、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限です。公式の料金ページ(税抜の月額)では、1人まで使えるフリーが0円で、自動返信とCSVの書き出しが使えます。3人までのスターターは2,980円でGoogleスプレッドシートとの連携が加わり、10人までのチームは7,800円で一斉メールと開封・クリックの計測、Teams・Slack・Chatworkへの通知が使えます。登録にクレジットカードは要りません。

集計だけが目的のアンケートなら、無料のフォーム作成ツールで十分です。回答のあとに1件ずつの対応が続くアンケートを担当者で分けて回している場合に、比べる候補に入れてみてください。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

アンケートを作る力が生きる仕事

最後に、アンケートを作り、集計し、読み解く力が、どんな仕事につながるかを整理します。

アンケートの設計は、マーケティングや業務改善の現場で繰り返し求められる作業です。顧客の声を集めて商品を見直す、社内の意見を集めて制度を変える、問い合わせの内容を分析して窓口を整える、といった仕事の入り口には、たいていアンケートがあります。在宅ワークの求人でも、アンケートの作成や集計、レポートの作成を含む案件は、マーケティングの支援や事務の仕事の一部としてよく見られます。

調査の設計から分析までを専門に扱う仕事の働き方は、研究者の年収・単価相場で、調査や分析を仕事にする人の収入の幅とあわせて確かめられます。集めた声を企業の経営判断に結びつける立場を目指すなら、経営の課題を診断して改善を提案する国家資格の中小企業診断士も、アンケートの設計と読み解きが日常的に出てくる分野です。AIを使ってアンケートの作成や集計を効率化する支援の仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で仕事の種類と始め方を紹介しています。回答画面の見せ方や結果のレポートの見た目を整える力は、デザインの仕事でもそのまま生かせます。単価の目安はデザイナーの年収・単価相場が参考になります。

20年にわたって在宅ワークの市場を見てきた運営者の立場から言えば、アンケートやフォームの仕事で長く頼られる人は、質問を作る作業より、依頼主が「結果を見て何を決めたいのか」を最初に聞き出すことに時間を使っています。目的がはっきりしたアンケートは結果がそのまま使えるので、「この人に任せると話が早い」と思われ、次の調査も任されます。

運営者として見てきた実感では、仲介の手数料が乗らない直接の取引だと、同じ予算で依頼する側は調査の設計から集計まで通して頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接やり取りできる場なら、小さな調査を継続して頼み、頼まれる関係を作りやすくなります。調査や業務改善の経験を仕事にしたい人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、求められる経験と仕事の探し方を確かめてみてください。

よくある質問

Q. アンケートの質問はいくつくらいが適切ですか?

一般向けのアンケートなら10問前後、所要時間は5分以内に収めると、途中でやめる人が減ります。質問が多くなる場合は、セクションに分けて進み具合が分かるようにし、答えによって関係のない質問を飛ばせるようにします。冒頭には、実際に何人かに答えてもらって測った所要時間を書いておくと、回答者が答えるかどうかを判断しやすくなります。

Q. 無料でアンケートを作るにはどのツールがよいですか?

Googleアカウントがあれば使えるGoogleフォームと、MicrosoftアカウントやMicrosoft 365のアカウントで使えるMicrosoft Formsが代表的です。どちらも回答の自動集計とグラフ表示ができます。普段使っているサービスに合わせて選ぶのが手軽で、社内でMicrosoft 365を使っているならMicrosoft Forms、Googleのサービスが中心ならGoogleフォームが扱いやすくなります。

Q. 満足度は5段階と4段階のどちらで聞くべきですか?

どちらが正しいということはありません。5段階にすると「どちらでもない」という真ん中の答えが選べ、4段階にすると良いか悪いかのどちらかに寄せてもらえます。何を知りたいかで選び、1つのアンケートの中では段階の数と両端の言葉をそろえることが大切です。途中で段階の数が変わると、回答者が迷い、集計でも比べにくくなります。

Q. アンケートで名前やメールアドレスを聞くときの注意点は?

事業として個人情報を集める場合は、何に使うかを回答者に示してから答えてもらう必要があります。冒頭や送信ボタンの近くに利用目的を書いておくのが基本です。個人を特定する必要がない調査なら、そもそも名前や連絡先を聞かない設計にするのが安全です。必要な説明の範囲は内容によって変わるので、迷う場合は個人情報保護委員会の案内を確かめてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月8日最終更新:2026年10月19日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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