アンケートの選択肢の作り方|答えやすい並べ方と「その他」の入れ方

@SOHO編集部
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アンケートの選択肢の作り方|答えやすい並べ方と「その他」の入れ方

この記事のポイント

  • ✓アンケートの選択肢の作り方を
  • ✓漏れと重なりのない分け方
  • ✓「その他」「特にない」の入れ方

アンケートの選択肢は、作る人が思っている以上に結果を左右します。選択肢に漏れがあれば答えられない人が出て、選択肢どうしが重なっていればどちらを選べばよいか迷わせ、並べ方ひとつで選ばれやすい答えが変わることもあります。せっかく集めた回答が集計の段階で使えないと分かっても、アンケートを配り直すのは簡単ではありません。

この記事では、アンケートの選択肢の作り方を、回答の形式の選び方から、漏れと重なりのない分け方、数や期間の区切り方、並べ方、「その他」や「特にない」の入れ方、4段階と5段階の使い分けまで、順に説明します。総務省統計局が公開している調査票の作り方の解説を土台にしています。回答を集めたあとに、担当を決めて返信やお礼の連絡まで行う場合は、フォームと回答の管理を1つにまとめたHalictのようなサービスを使う方法もあります。

選択肢を作る前に決めること

選択肢を考え始める前に、アンケートで何を知りたいのかと、集めた回答をどんな表にまとめたいのかを決めておきます。ここが決まっていないと、選択肢はいくらでも増え、どれも中途半端になります。

総務省統計局の「なるほど統計学園」は、調査票を作るときの考え方を次のように説明しています。

簡潔にして、的確な調査票を作成していくためには、どういったデータを取りたいのか、そのデータからどんな集計ができるのかを結果表をイメージしながら作成すると良いでしょう。 出典: stat.go.jp

たとえば、社内の研修のあとに満足度を聞くアンケートなら、「研修全体の満足度」と「部署ごとの満足度の違い」を知りたい、という目的が考えられます。部署ごとの違いを見たいなら、部署を聞く設問が必要で、その選択肢は実際の部署の名前と一致していなければなりません。「営業」「営業部」「営業課」と表記がばらばらの自由記述にすると、集計のたびに手で直すことになります。

アンケートの冒頭に何を書くかも、このときに決めておきます。統計局の解説では、質問のほかに、タイトル、調査をする人の名前、実施日、調査の目的と結果の使い方、記入の注意などを示す部分が必要だとしています。回答者は、何のために聞かれているのかが分かると、選択肢を選ぶときにも真剣に考えてくれます。

先に結果の表の形を紙に書いてみると、どの設問にどんな選択肢が要るのかが見えてきます。表の横の見出し(満足度の段階)と縦の見出し(部署)が、そのまま選択肢になるからです。統計局の解説でも、2つの項目を掛け合わせた表(クロス集計表)を想定し、表と項目の対応を整理しておくと、調査の項目を決めやすくなると説明されています。

回答の形式を選ぶ

選択肢を作る前に、その設問をどの形式で答えてもらうかを決めます。統計局の解説では、回答の形式を大きく「選んでもらう形式」と「自由に書いてもらう形式」に分けています。

形式 向いている設問 長所 短所
単一回答(1つだけ選ぶ) 年代、満足度、利用の頻度 集計が簡単 1つに絞れない人は選びにくい
複数回答(いくつでも選ぶ) 利用した理由、知ったきっかけ 実態に合った答えが得られる 集計が複雑になる
自由記述 意見、要望、具体的な困りごと 詳しい状況が分かる 集計に手間がかかる

単一回答は、答えが1つに決まる設問に使います。年代や居住地のように、本当に1つしかない事実を聞くときは迷いません。迷いやすいのは「サービスを選んだ理由」のように、理由が複数ありうる設問です。1つに絞らせると、2つの理由で選んだ人は、どちらを選ぶか迷い、答えがぶれます。いちばん大きな理由だけを知りたいなら、質問文で「もっとも大きな理由を1つ」と明示します。

複数回答は、当てはまるものを全部選んでもらう形式です。実態に近い答えが集まる一方で、1人が何個選んだかによって合計の数が変わるため、集計のときに「回答者の何割がその選択肢を選んだか」で見るのか、「選ばれた数の合計の中で何割か」で見るのかを決めておく必要があります。

自由記述は、選択肢を作れない設問や、思いもよらない答えを拾いたい設問に使います。統計局の解説にもあるように、選ぶ形式と自由に書く形式を組み合わせることもできます。選択肢の最後に「その他(具体的に)」を置き、書く欄を付けるのが代表的な組み合わせです。

選択肢は漏れなく、重ならないように作る

選択肢の作り方でいちばん大切なのは、回答者の誰もが当てはまる選択肢を1つ見つけられること(漏れがない)と、1人の回答者が2つの選択肢に当てはまって迷わないこと(重ならない)です。統計局の解説でも、調査の項目は重なりなく漏れなく作るよう勧めており、この状態をMECE(ミーシー、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)と呼んでいます。

漏れがある選択肢の例

「普段の通勤の手段を教えてください」という設問に、「電車」「バス」「車」の3つだけを並べると、自転車や徒歩で通う人、在宅勤務で通勤しない人が答えられません。答えられない人は、近そうな選択肢を適当に選ぶか、回答をやめてしまいます。どちらの場合も、結果は実態からずれます。

漏れを防ぐには、選択肢を作ったあとに「この選択肢のどれにも当てはまらない人はいないか」と、具体的な人を思い浮かべて確かめます。どうしても全部を挙げきれない場合は、「その他」を置いて受け止めます。

重なりがある選択肢の例

「職業を教えてください」という設問に、「会社員」「パート・アルバイト」「フリーランス」「副業をしている」を並べると、会社員で副業もしている人は2つに当てはまります。この場合、「副業をしている」は職業とは別の観点なので、別の設問に分けます。

重なりは、1つの設問に違う観点の選択肢が混ざったときに起こりやすくなります。選択肢を並べたら、全部が同じ物差しで分けられているかを見直します。

数や期間を区切る選択肢の作り方

年齢、金額、回数、期間のように、数を区切って選択肢を作るときは、区切りの境目で重なりや隙間が生まれやすくなります。

境目を重ねない

「20〜30歳」「30〜40歳」と並べると、30歳の人はどちらを選べばよいか分かりません。「20〜29歳」「30〜39歳」のように、境目の数字が片方にだけ入るように区切ります。金額なら「1万円以上3万円未満」「3万円以上5万円未満」のように、「以上」と「未満」を使って書くと、境目の扱いがはっきりします。

端を閉じる

最初と最後の選択肢は、範囲の外側をすべて受け止める形にします。「19歳以下」「60歳以上」のように端を開いておかないと、範囲の外の人が答えられなくなります。

区切りの幅をそろえる

区切りの幅は、原則としてそろえます。「1回」「2〜3回」「4〜10回」「11回以上」のように幅がばらばらだと、集計したときに、どの区分が多いのかを比べにくくなります。ただし、回答が特定の範囲に集中すると分かっている場合は、その範囲を細かく区切るほうが、違いが見えやすくなります。どちらにするかは、結果の表で何を比べたいかで決めます。

期間をはっきり書く

統計局の解説は、あいまいな言葉を避ける例として、「最近、映画館に何回行きましたか」という質問を挙げています。「最近」が指す期間は人によって違うため、結果が意味を持たなくなるというのです。

この場合、「1か月以内で・・」というように期間をはっきり書きましょう。 出典: stat.go.jp

頻度を聞く選択肢でも同じです。「よく使う」「ときどき使う」「あまり使わない」は、人によって受け取り方が違います。「週に3回以上」「週に1〜2回」「月に1〜3回」「月に1回未満」のように、回数で区切ると、回答者の感覚の違いに左右されにくくなります。

選択肢の言葉の書き方

選択肢の言葉は、回答者が読んで一瞬で意味が分かるように書きます。統計局の解説は、あいまいな言葉を避け、回答者にとって明確で分かりやすい言葉を使うこと、読みにくい漢字や名称はひらがなにする工夫も必要になることを挙げています。

選択肢の言葉で気をつけたい点は次のとおりです。

  • 1つの選択肢に1つの内容だけを書く。「価格が安く、品質がよい」のように2つの内容を1つにまとめると、価格は安いが品質に不満がある人は選べません。
  • 長さと書き方をそろえる。1つだけ説明が長い選択肢があると、目立って選ばれやすくなったり、逆に読み飛ばされたりします。
  • 否定の言い方を避ける。「使わないことはない」のような二重の否定は、読み違いのもとになります。
  • 専門用語や社内の略語を使わない。作る側には当たり前の言葉でも、回答者には通じないことがあります。
  • 流行の言葉や地域で意味が変わる言葉を避ける。統計局の解説も、世代や地域で意味が違う言葉に注意するよう挙げています。

選択肢に「その他」を除いて同じ言葉が繰り返し出てくる場合(「とても満足」「やや満足」など)は、繰り返しの部分が同じ形になっているかも確かめます。

選択肢の並べ方

選択肢の並べ方には、2つの考え方があります。

順序のある選択肢は、自然な順に並べます。 年代、金額、頻度、満足度のように大小や程度の順がある選択肢は、小さいほうから大きいほうへ、または良いほうから悪いほうへ、一方向に並べます。途中で順番が入れ替わっていると、回答者は読み間違えます。同じアンケートの中で、満足度の設問ごとに「満足」が左に来たり右に来たりしないよう、向きもそろえます。

順序のない選択肢は、探しやすい順に並べます。 「知ったきっかけ」や「使っている道具」のように、選択肢に大小の順がない場合は、多く選ばれそうなものを上に置くか、意味のまとまりで並べます。選択肢が多いときは、「インターネット」「店頭」「人からの紹介」のように見出しで分け、その下に並べると探しやすくなります。

並べ方は、回答そのものにも影響することがあります。選択肢の位置や「その他」の置き場所によって回答の結果が変わるかを調べた調査会社の検証も公開されており、並べ方は見た目の問題だけではありません。選択肢が多い設問では、最後まで読まずに選ぶ人も出てきます。Webのアンケートでは、順序のない選択肢を回答者ごとに並べ替えて表示する機能を持つ道具もあります。ただし、「その他」や「特にない」まで並べ替えると、かえって探しにくくなるため、これらは最後に固定します。

「その他」「特にない」「わからない」の入れ方

選択肢の最後に置く「その他」「特にない」「わからない」は、入れ方を間違えると、集計で扱いに困る回答を増やします。

「その他」

「その他」は、用意した選択肢に当てはまらない人の受け皿です。漏れを防ぐために置きますが、「その他」だけでは何が当てはまらなかったのかが分かりません。「その他(具体的に)」として、内容を書く欄を付けておきます。集まった「その他」の中身を見ると、次にアンケートを作るときに追加すべき選択肢が見つかります。

「その他」を選ぶ人が多すぎる場合は、選択肢の作り方が実態に合っていない合図です。ほかの選択肢と比べて目立って多いようなら、書かれた内容を分類し、多いものを選択肢に加えることを考えます。

「特にない」

複数回答の設問で、当てはまるものが1つもない人のために置くのが「特にない」です。「特にない」は、ほかの選択肢と同時に選べないようにしておきます(このような選択肢を排他的な選択肢と呼びます)。Webのアンケートの道具には、この設定ができるものがあります。設定できない場合は、集計のときに、「特にない」とほかの選択肢を両方選んだ回答をどう扱うかを先に決めておきます。

「わからない」と「答えたくない」

知識や経験を聞く設問では、本当に分からない人がいます。「わからない」を用意しないと、分からない人が当てずっぽうで答え、結果がゆがみます。収入や家族のことのように答えにくい設問では、「答えたくない」を置いておくと、そこで回答をやめる人を減らせます。

一方で、「わからない」を置くと、考えるのが面倒な人の逃げ場にもなります。意見をはっきり聞きたい設問では、本当に必要かを考えて入れます。

段階で聞く選択肢と、4段階・5段階の使い分け

満足度や同意の程度を聞く設問では、「とても満足」から「とても不満」までの段階を並べた選択肢がよく使われます。段階の数で多いのは、4段階(4件法)と5段階(5件法)です。

5段階は、真ん中に「どちらともいえない」を置く形です。中立の人もそのまま答えられ、真ん中を選んだ人がどれだけいるかも結果として読めます。

5件法でアンケートをとると、「どちらともいえない」を選ぶ層が一定数現れますが、中立的選択肢を選ぶ人が多い・少ないも一つの結果と見ることができます。 出典: ninout.ai

4段階は、真ん中をなくし、どちらかに寄せて答えてもらう形です。「どちらともいえない」に回答が集まって判断に困る事態を避けられる一方、本当に中立の人にも無理に選ばせることになります。

使い分けの目安は次のとおりです。

段階 選択肢の例 向いている場面
3段階 満足 / どちらともいえない / 不満 簡単に傾向をつかみたい、回答の負担を最小にしたい
4段階 満足 / やや満足 / やや不満 / 不満 改善すべきかどうかの判断材料にしたい
5段階 とても満足 / やや満足 / どちらともいえない / やや不満 / とても不満 中立の人の割合も知りたい、前回の結果と比べたい

同じアンケートの中では、段階の数と並びの向きをそろえます。設問ごとに4段階と5段階が混ざると、回答者は毎回選択肢を読み直すことになり、集計のときにも比べにくくなります。前回のアンケートと比べたい場合は、前回と同じ段階と言葉を使うことが何より大切です。

段階の言葉は、間隔が均等に感じられるように選びます。「とても満足」「満足」「やや不満」「不満」のように、満足の側と不満の側で言葉の強さが釣り合っていないと、結果がどちらかに偏ります。

複数回答の聞き方を決める

複数回答の設問では、「当てはまるものをすべて選んでください」と「当てはまるものを3つまで選んでください」のどちらで聞くかを決めます。

「すべて」で聞くと、回答者の実態を幅広く拾えます。ただし、熱心な人ほど多く選ぶため、選ばれた数をそのまま比べると、熱心な人の傾向が強く出ます。

「3つまで」のように数を絞ると、回答者が大事だと思う順に選ぶため、重要度の高いものが見えやすくなります。その代わり、4つ目以降に当てはまるものは結果に出てきません。

どちらで聞くかは、集計で何を見たいかで決めます。「何がどれくらい使われているか」を知りたいなら「すべて」、「何がいちばん効いているか」を知りたいなら数を絞るか、単一回答で「もっとも大きなもの」を聞きます。質問文には、どちらの聞き方なのかを必ず書きます。

質問文と選択肢をかみ合わせる

選択肢がよくできていても、質問文がかみ合っていないと、回答者は迷います。統計局の解説は、質問文で避けることとして、次のものを挙げています。

答えを誘導しない。 解説では、運動不足の危険をあおる前置きのあとに「運動の時間を増やしたいと思いますか」と聞く例を挙げ、前置きがあるだけで結果がゆがむと説明しています。選択肢にも同じことが言え、「ぜひ使いたい」「使いたい」「検討したい」のように肯定の選択肢ばかり並べると、結果は肯定に偏ります。

1つの質問に2つのことを入れない。 「食料や生活用品を専門店で購入しますか」のように2つのことを1つの質問で聞くと、片方だけ当てはまる人は答えられません。質問を分けるか、選択肢で両方の組み合わせを受け止めます。

質問の言葉と選択肢の言葉をそろえる。 「満足していますか」と聞いたなら、選択肢も「満足」「不満」の言葉で並べます。質問で「満足度」を聞いているのに、選択肢が「よい」「悪い」になっていると、回答者は頭の中で言い換えて答えることになります。

設問を並べる順番

1つ1つの設問の選択肢だけでなく、設問をどの順番で並べるかも、答えやすさに関わります。統計局の解説は、設問の順番について次の3つを挙げています。

  1. 回答を誘導しないように気をつける。前の設問の内容が、次の設問の答えに影響することがあります。解説では、高齢化の問題について聞いたあとに政治に望むことを聞くと、ふだんは経済の対策を望んでいる人も、高齢化の対策と答えてしまう場合がある、と例を挙げています。
  2. 関連する設問はできるだけ続けて聞く。話題が行ったり来たりすると、回答者は毎回頭を切り替えなければなりません。
  3. 答えやすいものから順に聞く。答えにくい設問を先頭に置くと、回答者が不安になったり、アンケートへの信頼を失ったりして、最後まで答えてもらえなくなる場合があります。

年齢や職業のような属性を聞く設問は、アンケートの最初に置くか最後に置くかで迷うところです。本題に入る前に属性を細かく聞くと、回答者が身構えることがあります。本題の設問を先にして、属性は最後にまとめる形にすると、答え始めのハードルが下がります。

場面別の選択肢の例

ここまでの決まりを、よくある場面に当てはめた例を挙げます。そのまま使うのではなく、自分のアンケートの目的と結果の表に合わせて直してください。

商品やサービスを知ったきっかけ(複数回答)

  1. 検索エンジンで調べて
  2. SNSの投稿を見て
  3. 知人や家族からの紹介
  4. 店頭やイベントで見て
  5. 広告を見て(Web、チラシなど)
  6. 以前から知っていた
  7. その他(具体的に)

SNSを細かく分けたい場合は、「SNSの投稿を見て」を選んだ人にだけ、どのSNSかを聞く設問を続けて出すと、最初の設問の選択肢を増やさずに済みます。

イベントや研修の満足度(単一回答、5段階)

  1. とても満足
  2. やや満足
  3. どちらともいえない
  4. やや不満
  5. とても不満

満足度の設問のすぐ後に、「そう感じた理由を教えてください」という自由記述の欄を置くと、数字だけでは分からない改善の手がかりが集まります。全員に必須で書かせると負担が大きいため、任意にしておきます。

サービスの利用頻度(単一回答)

  1. ほぼ毎日
  2. 週に2〜3回
  3. 週に1回程度
  4. 月に1〜3回
  5. 月に1回未満
  6. 利用したことがない

「利用したことがない」を選んだ人には、利用の感想を聞く設問を飛ばして、利用しない理由の設問に進んでもらいます。答えられない設問を見せないことも、選択肢の設計の一部です。

社内のアンケートで困っていること(複数回答、3つまで)

  1. 業務の量が多い
  2. 手順や決まりが分かりにくい
  3. 必要な道具や設備が足りない
  4. 相談できる相手がいない
  5. 評価の仕組みに納得できない
  6. 特にない
  7. その他(具体的に)

「特にない」はほかの選択肢と同時に選べないように設定します。社内のアンケートでは、匿名かどうかで答え方が変わるため、冒頭で回答の扱い(誰が見るのか、個人が特定される形で使うのか)を明示しておきます。

スマートフォンで答えやすい選択肢にする

Webのアンケートは、スマートフォンで答えられることが多くなっています。パソコンの画面で見やすい選択肢が、スマートフォンでも見やすいとは限りません。

選択肢は縦に並べます。 横に並べた選択肢は、スマートフォンの狭い画面では折り返されて、どの文字がどの丸印のものか分かりにくくなります。段階の選択肢を横一列に並べたい場合も、スマートフォンでは縦に切り替わる表示にできるかを確かめます。

選択肢の言葉は短くします。 長い選択肢は、スマートフォンでは何行にも折り返され、全体を見比べるのに画面を何度も動かすことになります。説明が必要な場合は、選択肢の言葉を短くして、設問の下に補足の説明を書きます。

押す場所を広くします。 小さな丸印だけでなく、選択肢の文字の部分を押しても選べるようにしておくと、指での操作がしやすくなります。アンケートの作成の道具を使う場合は、たいてい最初からそうなっていますが、自分で作る場合は確かめておきます。

1つの画面に詰め込みすぎないようにします。 設問が多いアンケートは、ページを分けたり、1画面に1問ずつ表示したりすると、スマートフォンでも先に進む感覚を持ちながら答えられます。

同じ選択肢を繰り返す表の形の設問

「次の項目について、それぞれの満足度を教えてください」のように、複数の項目に同じ段階の選択肢を使う設問は、表の形(マトリクス)にまとめられます。縦に項目、横に段階を並べる形で、見た目がすっきりし、作る側の手間も減ります。

ただし、表の形には注意点があります。項目が多いと、回答者が途中から読まずに同じ列ばかり選ぶようになり、結果がぼやけます。表の形にまとめる項目は、本当に聞きたいものに絞り、1つの表が長くなる場合は、話題ごとに表を分けます。また、スマートフォンでは表が横にはみ出して見にくくなるため、項目ごとに1問ずつ表示する形に切り替えられるかを確かめておきます。

項目の言葉の向きもそろえます。「説明が分かりやすかった」と「説明が長すぎた」のように、良い意味の項目と悪い意味の項目が混ざっていると、同じ「満足」を選んでも意味が逆になり、集計のときに取り違えます。

作った選択肢を試してから配る

選択肢ができたら、本番の前に、何人かに実際に答えてもらって確かめます。統計局の解説でも、一度作った調査票が実際に使えるかを試すこと(試験調査)があり、うまくいかない場合は作り直すこともあると説明しています。

試すときは、答えてもらったあとに次の点を聞きます。

  • 当てはまる選択肢が見つからなかった設問はないか
  • 2つの選択肢のどちらを選ぶか迷った設問はないか
  • 意味が分かりにくい言葉はなかったか
  • 答えるのにかかった時間はどれくらいか

試した人の答えを、実際に結果の表にまとめてみることも大切です。最初に思い描いた表がその回答から作れるかを確かめると、選択肢の区切りの不足や、集計できない自由記述に気づけます。

集計しやすい選択肢にしておく

アンケートの道具で回答を集めると、結果は表計算のファイルとして書き出せることが多くなっています。このとき、選択肢の作り方によって、集計の手間が大きく変わります。

単一回答の選択肢は、1つの列にそのまま選択肢の言葉が入るため、ピボットテーブルなどで数えやすくなります。複数回答は、道具によっては、選ばれた選択肢がカンマで区切られて1つのセルに入る形式で書き出されるため、選択肢ごとに数えるには列を分ける作業が要ります。選択肢の言葉の中にカンマや読点を入れておくと、この作業で区切りを誤る原因になるため、選択肢の言葉には区切りの記号を入れないようにしておくと安全です。

満足度のような段階の選択肢は、集計のときに「とても満足」を5、「とても不満」を1のように数字に置き換えて平均を出すことがあります。最初から選択肢と数字の対応を決めておけば、集計のたびに置き換えの表を作る手間が省けます。

回答を集めたあとの対応まで考える

アンケートは、回答を集めて集計すれば終わり、というものばかりではありません。お客様の満足度の調査で「不満」を選んだ人に連絡を取りたい、イベントの申し込みを兼ねたアンケートで回答者ごとに案内を送りたい、社内のアンケートで寄せられた要望に担当を決めて対応したい、といった場面では、集めたあとの作業のほうが重くなります。

よくあるのが、アンケートの道具で回答を集め、表計算のシートに「担当」「対応状況」の列を手で足し、返信はメールソフトから1人ずつ送る、という運用です。回答が増えると、誰に返信したのか、どの要望が対応済みなのかを確かめるのに時間がかかります。

こうした場面の候補になるのがHalictです。公式サイトによると、Halictはフォームを作って回答を集め、届いた回答ごとに担当、ステージ(対応の段階)、タグを付けて管理し、同じ画面から返信まで送れるサービスです。選択肢や評価、日付などを含む12種類の項目を並べられ、AIに「顧客満足度のアンケート」のように伝えると、質問と選択肢の下書きを作れます。回答者に1画面に1問ずつ見せる表示に切り替えられるため、選択肢が多い設問でも、目の前の1問に集中して答えてもらえます。回答は一覧で確かめられ、CSVの書き出しやGoogleスプレッドシートへの追記にも対応しています。料金ページでは、メンバー1人までのフリープランは0円で、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限とされています。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

選択肢を作る段階で、回答のあとに誰が何をするのかを決めておくと、たとえば「不満」を選んだ人にだけ追加の質問を出す、連絡を希望するかどうかの選択肢を最後に置く、といった設計まで自然に決まります。

アンケートの設計は、在宅の仕事にもつながる

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として、アンケートの作成や集計を外部に頼みたいという依頼を長く見てきました。小さな会社や店舗では、アンケートを作る機会が年に数回しかなく、選択肢の作り方や集計のやり方を社内に蓄えにくいからです。設問の作り直し、回答の集計、結果の報告書づくりまでを一続きで任せられる人は、繰り返し声がかかる傾向があります。

こうした仕事は、仲介の手数料を差し引かれない直接の取引で受けると、受ける側の手取りが厚くなり、頼む側も同じ予算で分析や報告を厚くできます。手数料0%で直接やり取りできる仲介サイトは、継続して頼みたい相手とつながる受け口として使いやすい仕組みです。

アンケートの設計と集計は、顧客の声を集めて施策につなげるマーケティングの仕事の基本でもあります。どんな仕事があるかはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、調査や分析を専門にする働き方の相場は研究者の年収・単価相場で紹介しているので、アンケートづくりの経験を仕事に広げたいときの参考にしてください。

よくある質問

Q. アンケートの選択肢はいくつぐらいが適切ですか?

決まった数はありませんが、回答者が一度に見比べられる数に収めます。選択肢が10を超えるような設問は、意味のまとまりで見出しを付けて分けるか、設問を2つに分けることを考えます。段階で聞く設問は、3段階から5段階がよく使われます。どの場合も、漏れがなく重ならないことを優先し、受け皿として「その他」を置きます。

Q. 4段階と5段階のどちらで聞けばよいですか?

中立の人の割合も知りたい場合や、前回の結果と比べたい場合は、真ん中に「どちらともいえない」を置く5段階が向いています。改善すべきかどうかをはっきり判断したい場合は、真ん中をなくした4段階が向いています。同じアンケートの中では段階の数と並びの向きをそろえ、前回と比べるなら前回と同じ形で聞きます。

Q. 「その他」はどんなときに入れればよいですか?

用意した選択肢で全員の答えを受け止めきれない可能性があるときは、「その他」を最後に置きます。その際は「その他(具体的に)」として内容を書く欄を付けると、何が当てはまらなかったのかが分かります。「その他」を選ぶ人が多い場合は、書かれた内容を分類し、多いものを次回の選択肢に加えます。

Q. 年齢や金額の選択肢を作るときの注意点は何ですか?

境目の数字が2つの選択肢に重ならないように区切ります。「20〜29歳」「30〜39歳」のように書くか、金額なら「以上」「未満」を使って境目の扱いをはっきりさせます。最初と最後の選択肢は「19歳以下」「60歳以上」のように外側を受け止める形にし、範囲の外の人が答えられなくなるのを防ぎます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月31日最終更新:2026年10月19日
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