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シングルタスクとは|一つずつ片付けて仕事を速くする方法

@SOHO編集部
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シングルタスクとは|一つずつ片付けて仕事を速くする方法

この記事のポイント

  • ✓1つの仕事に集中して終わらせてから次の仕事に移る働き方です
  • ✓仕事の書き出しから時間の区切り方
  • ✓通知の止め方までの実践の手順

シングルタスクを調べている人の多くは、いくつもの仕事を同時に抱えて、どれも中途半端なまま1日が終わってしまう、という悩みを持っています。シングルタスクとは、1つの仕事に意識を集中して終わらせてから、次の仕事に移る働き方のことです。この記事では、マルチタスクとの違い、メリットとデメリット、実践の手順、在宅勤務やチームで進めるときのこつ、続けるための工夫までを順に説明します。チームで仕事の順番と担当を共有しながら1つずつ片付けたいときは、カンバンで今やっている仕事を見える形にできるPinatecaのような道具を使う方法もあり、後半で触れます。

シングルタスクとは何か

シングルタスクは、仕事を1つずつ順番に片付けていく働き方です。

シングルタスクとは、ひとつの仕事に意識とリソースを集中的に投じ、完了させてから次の業務に移行する働き方を指します。 出典: ridilover.jp

引用の中の「リソース」とは、時間や集中力、手元の資料など、仕事に使える手持ちの力のことです。シングルタスクでは、それを1つの仕事に集めます。

ここで大切なのは、「1日に1つの仕事しかしない」という意味ではないことです。1日の中で10個の仕事をしても構いません。ただし、同じ時間の中で複数の仕事を行き来せず、1つの仕事に取りかかったら、区切りのよいところまで終わらせてから次に移ります。

たとえば、午前中に「企画書を書く」「メールに返信する」「請求書を作る」の3つの仕事があるとします。マルチタスクの進め方では、企画書を書きながら、メールが届くたびに返信し、途中で請求書の数字を確かめる、といった具合に行き来します。シングルタスクの進め方では、9時から10時は企画書だけ、10時から10時半はメールの返信だけ、10時半から11時は請求書だけ、と時間で区切って1つずつ片付けます。

同じ3つの仕事でも、行き来の回数が減るだけで、それぞれの仕事に集中できる時間が長くなります。

マルチタスクとの違い

シングルタスクの反対の働き方が、マルチタスクです。マルチタスクとは、複数の仕事を同時に、または短い間隔で切り替えながら進める働き方を指します。

項目 シングルタスク マルチタスク
進め方 1つの仕事を終えてから次へ 複数の仕事を切り替えながら進める
集中の深さ 深くなりやすい 浅くなりやすい
切り替えの回数 少ない 多い
向いている仕事 考える仕事、ミスが許されない仕事 単純な作業、急な対応が多い仕事
起こりやすい問題 急ぎの連絡に気づくのが遅れる 仕事が中途半端なまま残る、ミスが増える

人は、同時に2つの考える仕事をしているように見えても、実際には、頭の中で素早く切り替えていることが多いと言われます。切り替えるたびに、「どこまで進めたか」「次に何をするか」を思い出す時間がかかります。この思い出す時間が積み重なると、1日の中で仕事が進まない時間が増えます。

ただし、マルチタスクがいつも悪いわけではありません。電話を受けながらメモを取る、洗濯機を回しながら料理をする、といった、片方が頭を使わない作業なら、同時に進めても問題は起きにくいでしょう。問題になりやすいのは、企画書を書きながらメールに返信するような、どちらも考える必要がある仕事を行き来する場合です。

シングルタスクが注目されている背景

シングルタスクが改めて注目されている背景には、働き方の変化があります。

1つ目は、連絡の道具が増えたことです。メール、チャット、SNS、ウェブ会議の通知など、仕事中に届く連絡の数は大きく増えました。通知が届くたびに手を止めて確かめていると、1つの仕事に集中できる時間はどんどん短くなります。

2つ目は、在宅勤務の広がりです。自宅で働くと、周りに同僚がいないため、チャットの返信を早くしなければと気にして、作業を中断しがちです。家事や家族の用事が割り込むこともあります。

3つ目は、考える仕事の増加です。単純な作業が機械やソフトに置き換わるにつれ、人に求められる仕事は、企画、分析、文章づくりなど、深く考える仕事に移っています。深く考える仕事ほど、中断されたときの損失が大きくなります。

こうした背景から、「同時にたくさんこなす力」より、「1つのことに集中して質の高い成果を出す力」が求められるようになっています。シングルタスクは、そのための具体的な方法として注目されています。

シングルタスクのメリット

シングルタスクで働くと、次のようなメリットがあります。

仕事の質が上がる

1つの仕事に集中すると、細かいところまで注意が向きます。文章なら言葉の選び方、数字の作業なら計算の確かめ、と丁寧さが増し、見直しで見つかるミスが減ります。

仕事が速く終わる

切り替えのたびに「どこまでやったか」を思い出す時間がなくなるため、同じ仕事でも早く終わります。とくに、文章を書く、資料を作る、といった考える仕事で、効果を感じやすいでしょう。

疲れにくくなる

複数の仕事を頭の中で抱えていると、それだけで気持ちが疲れます。1つの仕事に集中していると、他の仕事のことを考えずに済むため、1日の終わりの疲れ方が変わります。

終わった実感が持てる

マルチタスクでは、すべての仕事が少しずつ進んでいる状態になり、1日の終わりに「何も終わっていない」と感じることがあります。シングルタスクでは、1つずつ終わらせていくので、終えた仕事が目に見え、達成感を持てます。

予定を立てやすくなる

1つの仕事にどのくらいの時間がかかるかが分かるようになるため、翌日以降の予定を立てやすくなります。「この資料は2時間で作れる」と分かれば、納期の約束もしやすくなります。

シングルタスクのデメリットと注意点

シングルタスクにも、気をつけたい点があります。

急ぎの連絡に気づくのが遅れる

通知を止めて1つの仕事に集中していると、急ぎの連絡に気づくのが遅れることがあります。対策としては、集中の時間を区切り、区切りごとに連絡を確かめることです。また、本当に急ぎの用件は電話で連絡してもらう、といった取り決めをチームでしておくと安心です。

周りから「返事が遅い」と思われることがある

チャットへの返信が遅くなると、周りから「対応が遅い」と思われることがあります。自分の集中の時間を、予定表やチャットの状態の表示で周りに知らせておくと、誤解を防げます。

職種によっては難しい

問い合わせの窓口や受付の仕事のように、次々と届く用件に応えることが仕事の中心になる職種では、完全なシングルタスクは難しいでしょう。その場合でも、問い合わせの対応と、記録の入力や資料づくりの時間を分けるなど、できる範囲で取り入れることはできます。

1つの仕事にこだわりすぎる

シングルタスクを意識しすぎて、1つの仕事が終わるまで次に進まないと、行き詰まったときに時間を無駄にすることがあります。一定の時間をかけても進まないときは、いったん区切りを付けて、別の仕事に移るのも1つの方法です。

複数の仕事を並行して抱えるときの考え方

シングルタスクで働いていても、仕事を1つしか抱えないわけではありません。複数の案件を同時に任されることは、多くの職場で当たり前です。ここで大切なのは、「抱えている仕事の数」と「今取り組んでいる仕事の数」を分けて考えることです。

たとえば、A社の資料、B社の見積もり、社内の報告書の3つを同じ週に抱えているとします。抱えている仕事は3つですが、ある時間に取り組むのは1つだけにします。月曜の午前はA社の資料、午後はB社の見積もり、火曜の午前は社内の報告書、という具合に、時間の枠ごとに担当する仕事を決めます。

複数の仕事を並行して進めるときに気をつけたいのは、どの仕事も「少しだけ手を付けた」状態にしないことです。手を付けた仕事が増えるほど、頭の中で抱える情報も増え、切り替えの負担が重くなります。始めた仕事は、区切りのよいところまで進めてから次に移ります。

また、待ち時間のある仕事は、待っている間に別の仕事を進めて構いません。取引先の返事を待っている間に別の資料を作るのは、マルチタスクではなく、空いた時間の使い方です。返事が届いたら、今の仕事を区切りのよいところまで進めてから、元の仕事に戻ります。

仕事の終わりの線を決めておく

シングルタスクで1つの仕事に集中していると、つい細部にこだわって、いつまでも終わらないことがあります。取りかかる前に、「どこまでできたら終わりにするか」を決めておくと、次の仕事に移りやすくなります。

たとえば、資料づくりなら「構成と本文ができたら、見た目の調整は明日に回す」、メールの返信なら「急ぎの5件に返信したら終わり」のように決めます。終わりの線が決まっていると、時間の見込みも立てやすくなります。

終わりの線は、仕事を頼んだ人の期待とずれていないかも確かめておきます。上司が「たたき台で十分」と考えているのに、細部まで仕上げようとすると、時間をかけた割に評価につながりません。頼まれた時点で「どの程度の仕上がりが必要か」を聞いておくと、集中の時間を本当に必要な作業に使えます。

シングルタスクを始める6つの手順

ここからは、シングルタスクを始めるための手順を、6つのステップで説明します。

ステップ1:抱えている仕事を全部書き出す

最初に、今抱えている仕事を紙やメモに全部書き出します。頭の中に仕事を抱えたままだと、1つの仕事に取りかかっても、他の仕事のことが気になって集中できません。書き出すだけで、頭の中が軽くなるのを感じられるはずです。

ステップ2:仕事を小さく分ける

書き出した仕事のうち、大きなものは小さく分けます。「企画書を作る」は、「構成を考える」「データを集める」「本文を書く」「見直す」のように、1回で終えられる大きさにします。目安は、30分から2時間ほどで終えられる大きさです。

ステップ3:優先順位を決める

分けた仕事に、取りかかる順番を付けます。締め切りの近さと、その仕事の大切さの2つで考えると決めやすくなります。締め切りが近く大切な仕事を最初に、締め切りが遠く大切でない仕事は後回しにします。

ステップ4:仕事ごとに時間を割り当てる

その日に取りかかる仕事を、予定表の時間に割り当てます。「9時から10時半は企画書の本文」「11時から11時半はメールの返信」のように、時間の枠を決めて書き込みます。予定表に書くと、その時間はその仕事だけをすると決めやすくなります。

ステップ5:集中を妨げるものを遠ざける

仕事に取りかかる前に、集中を妨げるものを遠ざけます。使わないアプリやブラウザのタブを閉じ、通知を止め、スマートフォンを手の届かない場所に移します。机の上も、その仕事に使う資料だけにします。

ステップ6:終わったら記録して次へ進む

1つの仕事が終わったら、書き出した一覧に印を付けます。終わった仕事が目に見えると、次の仕事に取りかかる気持ちが生まれます。終わらなかった場合は、どこまで進んだかを1行メモに残し、次に取りかかるときにすぐ再開できるようにします。

やることリストの作り方

シングルタスクの土台になるのが、やることリストです。リストの作り方しだいで、1日の進み方が変わります。

まず、リストは1か所にまとめます。紙の手帳、付箋、メモのアプリ、メールの下書きなど、あちこちに書き散らすと、どれが最新か分からなくなります。紙でもアプリでも構わないので、1つに決めます。

次に、項目は動詞で終わる形で書きます。「企画書」ではなく「企画書の構成を3つの見出しで決める」のように書くと、取りかかるときに何をすればよいかが分かります。

3つ目に、項目ごとにかかる時間の見込みを書き添えます。「30分」「1時間」と書いておくと、予定表に割り当てるときに迷いません。見込みと実際にかかった時間を比べていくと、自分の作業の速さが分かるようになり、見込みの精度も上がります。

4つ目に、その日にやる項目を3つから5つに絞ります。リストの項目を全部その日に片付けようとすると、どれも中途半端になります。その日に必ず終えるものを選び、残りは翌日以降に回します。

5つ目に、1日の終わりにリストを見直します。終わった項目に印を付け、終わらなかった項目は翌日のリストに移します。翌日のリストを前の日の夕方に作っておくと、朝すぐに最初の仕事に取りかかれます。

1日の予定の組み方の例

シングルタスクで働く1日の予定を、会社員が在宅勤務で働く場合の例で示します。

時間 取り組むこと 区切りの考え方
9時から9時15分 連絡の確認と、その日の予定の見直し 1日の最初に全体を見る
9時15分から10時15分 企画書の本文を書く 一番頭を使う仕事を朝に
10時15分から10時30分 休憩、体を動かす 画面から離れる
10時30分から11時30分 企画書の見直しと図の作成 同じ仕事の続きで切り替えを減らす
11時30分から12時 メールとチャットの返信 連絡はまとめて処理する
13時から14時 打ち合わせ 会議は午後に寄せる
14時から14時45分 請求書と経費の処理 事務の作業をまとめて片付ける
15時から15時30分 連絡の確認と返信 2回目の連絡の時間
15時30分から16時30分 来週の資料のデータ集め 午後の集中の時間
16時30分から17時 翌日のやることリストづくり 1日の締めくくり

この例では、頭を使う仕事を朝に、連絡の確認を1日に3回、会議を午後に寄せています。同じ種類の仕事を続けて並べると、切り替えの手間が減ります。もちろん、この通りに進まない日もありますが、予定があれば、ずれたときにどこを動かせばよいかが分かります。

シングルタスクに向く仕事と向かない仕事

シングルタスクは、すべての仕事に同じように向いているわけではありません。仕事の性質ごとに整理しておくと、取り入れ方を決めやすくなります。

向いているのは、深く考える仕事と、ミスが許されない仕事です。企画書や報告書を書く、データを分析する、プログラムを書く、デザインを作る、契約書を確かめる、といった仕事は、中断されると考えの流れが途切れ、質が落ちやすくなります。こうした仕事こそ、まとまった時間を確保して、1つずつ取り組みます。

向かないのは、次々と届く用件に素早く応えること自体が仕事である場合です。電話の受付、店頭での接客、現場での指示出しなどがこれに当たります。こうした仕事では、目の前の1件に集中して丁寧に終わらせ、それから次の1件に移る、という形でシングルタスクの考え方を取り入れます。

その中間にあるのが、メールの返信や事務の処理のような短い作業です。1件ずつは短くても、他の仕事の合間に挟むと、全体の集中が途切れます。短い作業は1か所に集め、まとめて処理する時間を作るのが効果的です。

集中できる時間の区切り方

シングルタスクを続けるには、集中する時間と休む時間を区切ることが大切です。人の集中力には限りがあり、長い時間続けると、かえって効率が落ちます。

よく知られている方法の1つが、25分の作業と5分の休憩を繰り返す方法です。ポモドーロ・テクニックと呼ばれ、4回繰り返したら長めの休憩を取ります。25分という短い時間なら、「この間だけは他のことをしない」と決めやすいのが利点です。

パソコンを使う仕事では、厚生労働省の情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインのパンフレットも参考になります。このパンフレットでは、目や体の疲れを防ぐ観点から、次のように示しています。

1時間以内で1サイクル サイクルの間は10-15分の作業休止 サイクル中にも1、2回の小休止を 出典: 厚生労働省 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン(パンフレット)

連続した作業は1時間以内に区切り、区切りの間に10分から15分ほど画面から離れる時間を取る、という目安です。シングルタスクの時間の区切りを、この目安に合わせて決めると、集中と体の休息の両方を保ちやすくなります。

時間の区切り方は、仕事の種類や自分の集中の続き方に合わせて調整します。

仕事の種類 区切りの目安 理由
文章を書く、企画を考える 45分から60分 考えが乗るまでに時間がかかる
メールの返信、事務の作業 25分から30分 短い作業を集中して片付ける
データの入力、確認の作業 25分から30分 長く続けるとミスが増えやすい

休憩の時間には、画面から目を離し、立ち上がって体を動かします。休憩中にスマートフォンでSNSを見ると、目も頭も休まらないので、できるだけ画面から離れることがこつです。

通知と連絡の扱い方

シングルタスクを続けるうえで、一番の妨げになるのが、メールやチャットの通知です。通知との付き合い方を決めておくと、集中の時間を守りやすくなります。

1つ目は、連絡を確かめる時間を決めることです。「9時、12時、15時、17時」のように、1日に数回、連絡を確かめる時間を決め、それ以外の時間は通知を止めます。連絡を確かめる時間には、届いた連絡をまとめて処理します。

2つ目は、通知の種類を絞ることです。すべてのアプリの通知を止めるのが難しければ、仕事に直接関わるアプリだけ通知を残し、それ以外は止めます。チャットでも、自分宛ての呼びかけだけ通知を受ける設定にできるものが多くあります。

3つ目は、自分の状態を周りに知らせることです。チャットの状態を「集中しています」にする、予定表に「作業の時間」と書き込む、といった方法で、今は返信が遅れることを周りに伝えます。

4つ目は、急ぎの連絡の方法を決めておくことです。「本当に急ぎのときは電話で」と取り決めておけば、通知を止めていても、急ぎの用件を見落とす心配が減ります。

割り込みが入ったときの対処

どれだけ工夫しても、仕事の途中に割り込みが入ることはあります。上司から急な依頼が来た、取引先から電話がかかってきた、といった場面です。割り込みが入ったときは、次の3つの手順で対処します。

まず、今の仕事をどこまで進めたかを1行メモに残します。「企画書の3ページ目、費用の表を作っているところ」のように書いておけば、戻ったときにすぐ再開できます。

次に、割り込みの用件が急ぎかどうかを判断します。急ぎでなければ、「今の作業が終わる11時にお返事します」と伝えて、今の仕事に戻ります。急ぎなら、割り込みの用件に切り替え、それが終わるまで集中します。

最後に、割り込みの用件が終わったら、メモを見て元の仕事に戻ります。

大切なのは、割り込みの用件と元の仕事を行き来しないことです。割り込みに対応するなら、それを1つの仕事として集中して終わらせ、終わったら元の仕事に戻ります。割り込みが入っても、シングルタスクの考え方は保てます。

在宅勤務でシングルタスクを続けるこつ

在宅勤務では、職場とは違う妨げがあります。家事、家族の声、宅配便の受け取りなど、仕事以外の用事が割り込みやすい環境です。

在宅勤務でシングルタスクを続けるこつを紹介します。

1つ目は、仕事の場所を決めることです。食卓やソファなど、生活の場所で仕事をすると、仕事と生活の切り替えがしにくくなります。小さな机でも、仕事専用の場所を決めておくと、そこに座ったら仕事に集中する、という習慣を作りやすくなります。

2つ目は、家族と時間の約束をすることです。「午前中の2時間は集中したいので、声をかけないでほしい」と家族に伝えておくと、割り込みを減らせます。

3つ目は、家事の時間を仕事の時間と分けることです。洗濯機を回しながら仕事をする程度なら問題ありませんが、家事を思い出すたびに手を止めていると、集中が途切れます。家事は、休憩の時間や昼休みにまとめて済ませます。

4つ目は、始業と終業の区切りを作ることです。在宅勤務では、仕事を始める時間と終える時間があいまいになりがちです。始業の前に1日の予定を立て、終業の後に翌日の仕事を書き出す、といった区切りの習慣を作ると、仕事の時間の集中が高まります。

会社に雇われて在宅勤務をしている場合は、家事や家族の用事で仕事を離れる時間の扱いを、会社の決まりで確かめておくと安心です。厚生労働省のテレワークのガイドラインでは、仕事から一時的に離れる「中抜け時間」について、休憩として扱って終業の時刻を遅らせる、時間単位の年次有給休暇として扱う、といった扱い方の例が示され、あらかじめ就業規則などで決めておくことが求められています。また、同じガイドラインでは、時間外や休日にメールで指示や報告が行われることが長時間労働の原因になりうるとして、そうしたメールを控えることや、対応の要否についてルールを設けることが有効だとしています。集中の時間と同じように、仕事を終える時間を守ることも、在宅勤務を長く続けるうえで大切です。

チームでシングルタスクを取り入れるとき

シングルタスクは、1人だけで取り組むより、チーム全体で取り組むほうが効果が出やすくなります。周りの人が次々と話しかけてくる環境では、1人だけが集中の時間を作ろうとしても難しいからです。

チームで取り入れるときは、次のような決まりを作ります。

  • 午前中の2時間など、チーム全員が集中する時間を決める
  • 集中の時間には会議を入れない
  • チャットの返信は、決まった時間にまとめて行ってよいことにする
  • 急ぎの用件の連絡方法を決める

もう1つ大切なのが、誰が今どの仕事をしているかを、チームで見えるようにしておくことです。他の人が何をしているかが分からないと、「あの件はどうなっている?」という確認の連絡が増え、集中の時間が削られます。

小さなチームなら、共有の表計算のシートに「仕事」「担当」「状況」の列を作り、朝に更新するだけでも十分に見えるようになります。

仕事の数が多く、状況が頻繁に変わるチームでは、専用の道具を使う方法もあります。候補の1つがPinatecaです。公式サイトによると、カンバン、ガントチャート、カレンダー、リストなど8種類のボードとチャットが無料プランから使え、5人までのチームなら期限なしで無料、ボードは10個まで作れます。たとえばカンバンで「やること」「作業中」「確認待ち」「完了」の列を作り、「作業中」の列には1人につき1枚のカードだけを並べる、と決めれば、誰が今どの仕事に集中しているかが1画面で分かり、確認の連絡を減らせます。自分宛ての呼びかけや担当の割り当て、締め切りを受信箱に集める機能もあるとされています。なお、Pinatecaは集中の時間を管理したり通知を止めたりする道具ではなく、仕事の担当と進み具合を共有するための道具です。Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

6人目のメンバー、または11個目のボードからは有料のスタンダードプランになり、料金は1人あたり月額500円(年払いなら1人あたり月額400円、税抜)です。

シングルタスクを続けるための工夫

シングルタスクは、知っていても続けるのが難しい働き方です。続けるための工夫を紹介します。

1つ目は、小さく始めることです。いきなり1日中シングルタスクで働こうとすると、うまくいかなかったときに諦めてしまいます。まずは午前中の1時間だけ、通知を止めて1つの仕事に集中してみます。うまくいったら、時間を少しずつ延ばします。

2つ目は、記録をつけることです。その日に集中できた時間と、終えた仕事を手帳やメモに書いておくと、自分の変化が目に見えます。1週間続けると、どの時間帯に集中しやすいか、どんな仕事で集中が途切れやすいかが分かってきます。

3つ目は、うまくいかない日があっても気にしないことです。急な依頼が続いて、予定どおりに進まない日は必ずあります。そんな日は、翌日の予定を立て直せば十分です。1日単位ではなく、1週間単位で集中の時間が確保できていれば合格、と考えると気持ちが楽になります。

4つ目は、自分が集中しやすい時間帯を見つけることです。朝に集中しやすい人もいれば、夕方に集中しやすい人もいます。集中しやすい時間帯に、一番頭を使う仕事を割り当てると、成果が出やすくなります。

集中して取り組む力が活きる仕事

1つの仕事に集中して質の高い成果を出す力は、多くの仕事で求められます。

アプリやシステムの開発は、長い時間集中して考える必要のある仕事の代表です。アプリケーション開発のお仕事では、開発の仕事の種類と進め方を確かめられます。生成AIを業務に取り入れる支援の仕事でも、顧客の業務を深く理解して提案をまとめる集中力が求められます。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、そうした仕事の中身が紹介されています。

デザインや研究も、集中の時間が成果を左右する仕事です。デザイナーの年収・単価相場や研究者の年収・単価相場では、それぞれの仕事の収入の目安を調べられます。

業務委託の現場で見えること

在宅ワークとフリーランスの仲介を長く続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く仕事を続けている人ほど、「返信の時間」と「作業の時間」を分けて、依頼者に伝えています。「メールは午前と午後に1回ずつ確かめています。お急ぎの場合はお電話ください」と最初に伝えておくと、依頼者は返信が遅いと不安になることがなく、受ける側も作業に集中できます。

反対に、すべての連絡にすぐ返信しようとして作業が細切れになり、納期に追われる例も見てきました。すぐに返信することは丁寧に見えますが、作業の質と納期を守ることのほうが、依頼者にとっては大切です。

仲介の手数料がかからない直接の取引では、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。その分、連絡の取り方や作業の進め方を自分たちで決める場面が増えます。集中の時間を守る働き方を最初に取り決めておくことは、質の高い成果と、無理のない取引を両立させる土台になります。

よくある質問

Q. シングルタスクとマルチタスクはどちらが効率的ですか?

企画や文章づくり、分析のように深く考える仕事では、シングルタスクのほうが効率よく進みやすいと言えます。切り替えのたびにどこまで進めたかを思い出す時間がかからないからです。一方で、片方が頭を使わない単純な作業どうしなら、同時に進めても問題は起きにくいでしょう。仕事の種類で使い分けるのが現実的です。

Q. 問い合わせ対応のように割り込みが多い仕事でもシングルタスクはできますか?

問い合わせへの対応が仕事の中心なら、完全なシングルタスクは難しいでしょう。それでも、問い合わせに応える時間と、記録の入力や資料づくりの時間を分けるだけで、集中しやすくなります。対応中の1件が終わるまでは次の件に手を付けない、と決めるのも、シングルタスクの考え方を取り入れる方法の1つです。

Q. ポモドーロ・テクニックの25分は短すぎませんか?

25分は、他のことをしないと決めやすい長さとして使われています。文章を書くなど考えが乗るまでに時間がかかる仕事では、45分から60分に延ばしても構いません。パソコンの作業では、厚生労働省のパンフレットにあるとおり、連続した作業を1時間以内に区切り、間に10分から15分の休止を取ることを目安にすると無理がありません。

Q. シングルタスクを始めても、すぐに気が散ってしまいます。どうすればよいですか?

最初から長い時間集中しようとせず、25分ほどの短い時間から始めるのがおすすめです。始める前にスマートフォンを別の部屋に移す、使わないアプリやタブを閉じる、机の上をその仕事の資料だけにする、といった準備をすると、気が散りにくくなります。集中できた時間を毎日記録すると、少しずつ延びていく様子が分かり、続ける励みになります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月8日最終更新:2026年10月31日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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