自己評価の書き方|評価シートの例文


この記事のポイント
- ✓評価シートの自己評価の書き方を
- ✓成果を事実と数字で書く型
- ✓目標を達成できなかったときの書き方
評価シートの自己評価欄を前にして、何をどう書けばよいのか手が止まってしまう人は多いものです。結論から書くと、自己評価は「何を目標にして」「何をして」「どんな結果になり」「次に何をするか」の4つを、事実と数字で順番に書けば形になります。自分を大きく見せる文章も、へりくだる文章も要りません。
この記事では、自己評価が求められる理由、評価シートの基本の構成、書く前の準備、書き方の型、段階の付け方、職種別と状況別の例文、目標を達成できなかったときの書き方、よくない例と直し方、面談での生かし方まで順に説明します。例文は、自分の仕事に合わせて書き換えて使ってください。
自己評価が求められる理由と、評価する側が見ていること
多くの会社の人事評価は、本人が自己評価を書き、それをもとに上司が評価を付け、面談で話し合う、という流れで進みます。自己評価を書くのは、上司が部下の仕事のすべてを見ているわけではないからです。とくに在宅勤務や外回りが多い職場では、上司が日々の仕事ぶりを直接見る機会は限られます。本人が書いた自己評価は、上司が評価を付けるときの大切な材料になります。
人事評価のコメントの書き方を解説した記事でも、評価のコメントが双方にとって重要だと書かれています。
多くの企業で、人事評価は給与に影響するため、その評価結果(評価内容)は評価者・被評価者のどちらにとっても重要なものです。また、伝え方ひとつで双方の理解度・納得度に差が出てしまうので、評価シートに書くコメント(自己評価コメントやフィードバック)に気を遣わなければなりません。 出典: kaonavi.jp
評価する上司が自己評価から読み取ろうとしているのは、主に次の3つです。
- 期初に立てた目標に対して、実際に何をして、どんな結果になったか
- 結果だけでなく、その過程でどんな工夫や行動をしたか
- 本人が自分の課題をどう捉え、次にどうしようとしているか
この3つが書かれていれば、上司は評価の理由を説明しやすくなり、面談でも具体的な話ができます。反対に、「頑張りました」「精一杯取り組みました」のような気持ちだけの文章では、上司は何を評価すればよいのか分かりません。自己評価は、自分の仕事を上司に正しく伝えるための報告書だと考えると、書くべきことが見えてきます。
また、自己評価は評価のためだけのものではありません。1年の仕事を振り返り、できたことと足りなかったことを整理する機会でもあります。書きながら自分の強みや次の課題に気づくことも多く、次の期の目標を立てるときの土台になります。
評価シートの基本の構成
評価シートの様式は会社によって違いますが、多くは次のような欄で構成されています。自分の会社のシートがどの欄で構成されているかを最初に確かめておくと、何をどこに書けばよいかが分かります。
| 欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 目標と達成度 | 期初に立てた目標、その達成の度合い、結果の数字 |
| 業務の成果 | 担当した仕事の内容と、その成果 |
| 能力 | 知識や技術、判断力、企画力など、仕事に使った力 |
| 行動・姿勢 | 責任感、協調性、積極性など、仕事への取り組み方 |
| 自己評価の段階 | 5段階やS・A・B・C・Dなどの記号で付ける評価 |
| 本人のコメント | 振り返り、反省、次の期の課題や目標 |
成果・能力・行動の3つの見方
人事評価では、一般に「成果(どんな結果を出したか)」「能力(どんな力を持ち、使ったか)」「行動(どう取り組んだか)」の3つの見方で評価します。会社によっては、このうちのどれかに重みを置いています。営業職なら成果の比重が大きく、事務職や新人なら行動の比重が大きい、といった具合です。
自分の会社の評価がどの見方を重視しているかは、評価シートの欄の並びや、人事部が配る評価の手引きで確かめられます。手引きがあれば、評価の段階ごとの基準も書かれているので、書く前に必ず目を通しておきます。
公的な評価の基準を参考にする
能力の欄に何を書けばよいか迷うときは、厚生労働省の職業能力評価基準が参考になります。職業能力評価基準とは、仕事に必要な知識と技術に加えて、成果につながる仕事の行動の例を、業種や職種ごとに整理した公的な基準のことです。事務系の職種や、製造業、サービス業など幅広い業種について作られています。自分の職種の基準を見ると、「この段階の人にはこういう行動が求められている」という目安が分かり、自己評価の言葉を選ぶときの助けになります。
書く前の準備:1年分の事実を集める
自己評価が書けない理由の多くは、書く材料が手元にないことです。締め切りの直前に思い出そうとしても、半年前の仕事の細かい数字までは出てきません。書き始める前に、次のような材料を集めておきます。
- 期初に立てた目標と、その達成の基準
- 担当した仕事の一覧(定例の仕事と、新しく任された仕事)
- 仕事の結果を表す数字(売上、件数、処理時間、ミスの件数など)
- お客さまや上司、同僚から言われたこと(お礼、改善の要望など)
- 新しく身につけた知識や技術、取った資格、受けた研修
- うまくいかなかったことと、そのときにとった対応
材料の集め方
材料は、仕事の記録から集めます。手帳や予定表、送ったメール、作った資料、日報や週報、業務の管理表などを見返すと、何をしていたかを思い出せます。数字は、売上の集計表や処理の件数の記録などから拾います。
次の期からは、月に1回、10分ほどで「その月にやったこと」「結果の数字」「気づいたこと」をメモしておくと、自己評価を書くときの負担が大きく減ります。表計算ソフトやメモのアプリに1行ずつ書き込むだけで十分です。
数字にできないことの扱い
仕事によっては、結果を数字で表しにくいものもあります。その場合は、仕事の前と後で何が変わったかを書きます。たとえば「問い合わせへの回答の文例を作り、新人でも同じ回答ができるようにした」「手順書を作り、担当者が休んだ日も作業が止まらなくなった」のように、変化を具体的に書けば、数字がなくても成果が伝わります。
書き方の基本の型:目標、行動、結果、次の課題
自己評価の文章は、次の4つの順番で書くと、読む人に伝わりやすくなります。
- 目標:期初に何を目指していたか
- 行動:目標のために何をしたか、どんな工夫をしたか
- 結果:どんな結果になったか(数字や変化で示す)
- 次の課題:振り返って足りなかった点と、次の期にどうするか
型に当てはめた例
この型に当てはめた例を示します。
目標:問い合わせメールへの返信を、受信から1営業日以内に行う。
行動:よくある質問の回答の文例を20件作り、チームで共有した。
返信の担当を曜日ごとに決め、漏れがないかを毎朝確認した。
結果:1営業日以内に返信できた割合が、上期の約70%から下期は約95%になった。
次の課題:文例にない複雑な問い合わせに時間がかかっている。
次の期は、複雑な事例の対応を記録し、文例を追加していく。
実際のシートに書くときは、この4つを1つの文章につなげて書きます。
問い合わせメールへの返信を受信から1営業日以内に行うことを目標に、よくある質問の回答の文例を20件作ってチームで共有し、返信の担当を曜日ごとに決めました。その結果、1営業日以内に返信できた割合は、上期の約70%から下期は約95%に上がりました。一方で、文例にない複雑な問い合わせへの対応に時間がかかっているため、次の期は事例を記録して文例を追加していきます。
書くときの5つのポイント
文章を書くときは、次の5つを意識すると、読みやすく伝わる自己評価になります。
- 事実と数字で書く。「たくさん」「大幅に」ではなく「20件」「約95%」と書く
- 自分がしたことを書く。チームの成果なら、その中で自分が担った役割を書く
- 結論を先に書く。何を達成したかを最初に示してから、経緯を書く
- 1文を短くする。1つの文に1つのことだけを書く
- 次の課題を必ず書く。振り返りで終わらせず、次の行動につなげる
段階の付け方:高すぎも低すぎも避ける
評価シートの多くは、自己評価を5段階やS・A・B・C・Dなどの記号で付ける欄があります。どの段階を付けるかで悩む人は多いものです。
基準に照らして付ける
段階は、気持ちではなく会社の基準に照らして付けます。一般的には、目標どおりに達成したら真ん中の段階(5段階なら3、記号ならB)、目標を上回ったら1つ上、目標に届かなかったら1つ下、という付け方をする会社が多くなっています。自分の会社の基準は、評価の手引きで確かめます。
高すぎる自己評価の問題
すべての項目に最も高い段階を付けると、上司は「自分の課題が見えていない」と受け取ることがあります。高い段階を付けるなら、その理由を事実と数字で書いておくことが欠かせません。理由が書かれていれば、上司も高い評価を付けやすくなります。
低すぎる自己評価の問題
反対に、謙遜してすべての項目に低い段階を付けるのも避けたいところです。上司が評価を付けるとき、本人の自己評価は1つの判断材料になります。実際に目標を達成しているのに低い段階を付けると、成果が正しく伝わらないことがあります。できたことは、できたと書いてかまいません。
上司の評価と違ったとき
自己評価と上司の評価が違うことは、珍しくありません。違いが出たときは、面談でその理由を聞く機会にします。上司がどの事実をどう見たのかを聞くと、会社が何を重視しているかが分かり、次の期の目標を立てるときに役立ちます。
職種別の自己評価の例文
ここでは、職種ごとの自己評価の例文を紹介します。数字や仕事の内容は、自分の実際の仕事に置き換えて使ってください。
営業職
新規の取引先を年間12社獲得することを目標に、過去に取引が途絶えた会社への訪問を月4社のペースで続けました。その結果、年間で14社と新たに取引を始め、目標を上回りました。一方で、訪問から契約までの期間が平均3か月と長いため、次の期は提案資料を業種別に作り直し、商談の回数を減らすことに取り組みます。
事務職
部署の経費精算の処理を締め日から3営業日以内に終えることを目標に、提出書類の確認表を作り、不備のある書類を受け付けの時点で差し戻す流れに変えました。その結果、処理の遅れが年間で2回まで減りました。次の期は、精算の手順書を作り、担当者が休んだ日も処理が止まらないようにします。
経理職
月次決算を翌月5営業日以内に締めることを目標に、各部署からの請求書の提出期限を前倒しし、提出の状況を一覧表で管理しました。その結果、下期の6か月すべてで期限内に締めることができました。次の期は、入力の作業の一部を表計算ソフトの関数で自動にし、確認の時間を確保します。
販売・接客職
お客さまアンケートの満足度を上期より高めることを目標に、売り場のスタッフで接客の言い方の例を共有し、朝礼で毎日1つずつ練習しました。その結果、満足度の5段階の平均が上期の3.8から下期は4.2に上がりました。次の期は、新しく入ったスタッフ向けの接客の手引きを作り、教える時間を短くします。
エンジニア職
担当するシステムの障害による停止を減らすことを目標に、過去の障害の原因を分類し、多かった設定の誤りを防ぐ確認の手順を作りました。その結果、障害による停止は前年の5件から2件に減りました。次の期は、確認の手順を自動で実行する仕組みを作り、手作業の確認を減らします。
デザイン職
社内からの制作の依頼に、受付から5営業日以内で初稿を出すことを目標に、依頼の内容を聞き取る項目を決めた依頼書の様式を作りました。依頼の段階で必要な情報がそろうようになり、修正の回数が1件あたり平均3回から2回に減って、目標の期限内に初稿を出せた割合は約90%になりました。次の期は、よく使うデザインの部品をまとめ、制作の時間をさらに短くします。
管理職
チームの残業時間を前年より減らすことを目標に、メンバーごとの仕事の量を週に1回確認し、偏りがある場合は担当を入れ替えました。その結果、チームの1人あたりの残業時間は前年より約2割減りました。一方で、メンバーの育成の面談が予定どおりに行えなかった月があるため、次の期は面談の日程を期初に決めて確保します。
医療事務・受付職
窓口での会計の待ち時間を短くすることを目標に、混み合う曜日と時間帯を3か月記録し、その時間帯に会計の担当を1人増やす配置を提案しました。提案が採用され、患者さんからの待ち時間についての苦情は、前の半年の8件から2件に減りました。次の期は、保険証の確認の手順を見直し、受付の時間も短くします。
製造職
担当する工程の不良品の割合を下げることを目標に、不良が出た製品の記録を毎日付け、原因の多かった部品の取り付けの手順を班の中で統一しました。その結果、不良品の割合は前年の約3%から約1.5%に下がりました。次の期は、統一した手順を写真つきの手順書にし、新しく入った人にも同じ作業ができるようにします。
人事・総務職
入社の手続きにかかる時間を短くすることを目標に、入社する人に提出してもらう書類の一覧と、記入の例を作りました。書類の不備による差し戻しが減り、入社の手続きにかかる日数は1人あたり平均5日から3日に短くなりました。次の期は、退職の手続きについても同じ一覧を作ります。
能力・行動の欄の書き方
評価シートには、成果の欄とは別に、能力や行動を自己評価する欄があることが多いものです。「責任感」「協調性」「積極性」「規律」のような項目が並び、それぞれに段階を付けてコメントを書く形が一般的です。この欄は成果の欄よりも書きにくく、「責任感を持って取り組みました」のような抽象的な文章になりがちです。
能力や行動の欄も、成果の欄と同じように、具体的な場面と行動で書くのがコツです。その項目に当てはまる自分の行動を1つ思い出し、「どんな場面で」「何をしたか」を書きます。
項目別の例文
項目ごとの例文を紹介します。
- 責任感:担当した資料の作成が締め切りに間に合わなくなりそうなとき、2日前に上司に状況を報告し、作業の一部を同僚に分担してもらうことで期限内に提出しました。
- 協調性:隣の課の繁忙期に、自分の仕事の進み具合を確かめたうえで、データの入力の作業を週に2回手伝いました。
- 積極性:新しく導入された勤怠管理のシステムの使い方を先に覚え、課のメンバー向けに30分の説明会を開きました。
- 規律:情報の管理の決まりに沿って、取引先の資料を個人の端末に保存せず、共有の保存先だけで扱いました。
- 改善:毎月の集計表の作り方を見直し、手で入力していた箇所に計算式を入れて、作業の時間を短くしました。
段階の付け方の考え方
能力や行動の欄の段階も、会社の基準に照らして付けます。基準に「求められる行動を常にとっている」「ときどきとっている」のような段階の説明があれば、自分の行動がどの説明に当てはまるかで判断します。1つの良い場面だけで最も高い段階を付けるのではなく、1年を通してどうだったかで考えます。
次の期の目標の書き方
評価シートには、自己評価と一緒に次の期の目標を書く欄があることも多いものです。次の期の目標をうまく立てておくと、1年後の自己評価がずっと書きやすくなります。
目標は「何を、いつまでに、どれだけ」で書く
目標は、達成したかどうかを後で判断できる形で書きます。「業務の効率を上げる」ではなく「月次の集計の作業時間を、9月までに1回あたり3時間から2時間にする」のように、何を、いつまでに、どれだけ変えるかを入れます。こう書いておけば、1年後に「2時間になった」「2時間半までしか縮まらなかった」と、事実で振り返れます。
会社や部署の目標とつなげる
目標は、自分のやりたいことだけでなく、会社や部署の目標とつながっているかも確かめます。部署の目標が「お客さまからの問い合わせへの対応の質を上げる」なら、自分の目標を「回答の文例を10件追加する」とすると、部署の目標への貢献が分かりやすくなります。上司と面談で話し合いながら決めると、期待されている役割とのずれも防げます。
目標の数は3つ前後に絞る
目標を多く立てすぎると、1つひとつに力を注げず、どれも中途半端になりがちです。重要なものを3つ前後に絞り、それぞれに達成の基準を決めておきます。
提出する前の見直しの確認表
書き終えたら、提出する前に次の項目を確かめます。
| 確認する項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 目標との対応 | 期初の目標のすべてについて、結果を書いているか |
| 数字 | 結果を表す数字が入っているか。数字は記録と合っているか |
| 自分の役割 | チームの成果の中で、自分が担ったことを書いているか |
| 次の課題 | 振り返りだけで終わらず、次の行動を書いているか |
| 段階と理由 | 付けた段階と、コメントの内容が食い違っていないか |
| 言葉づかい | 丁寧な文体で、社内だけの言葉や話し言葉を使っていないか |
| 誤字 | 取引先の名前や数字に誤りがないか |
とくに注意したいのが、付けた段階とコメントの内容の食い違いです。コメントでは「目標を大きく上回った」と書いているのに段階が真ん中だったり、反対に「達成できなかった」と書いているのに最も高い段階を付けていたりすると、上司はどちらを信じればよいか迷います。
時間に余裕があれば、書いた自己評価を1日置いてから読み直すと、分かりにくい文や足りない情報に気づきやすくなります。
目標を達成できなかったときの書き方
目標に届かなかった年の自己評価は、書きにくいものです。しかし、達成できなかったことを隠したり、言い訳を並べたりすると、かえって印象が悪くなります。達成できなかったときは、次の3つを書きます。
- 結果を事実として書く(目標と実際の差)
- 原因を分析して書く(自分で変えられたことと、変えられなかったこと)
- 次にどうするかを書く(具体的な行動)
例文
年間の売上目標3,000万円に対し、実績は2,600万円で、達成率は約87%でした。主な原因は、上期に大口の取引先1社との取引が終了したことに加え、新規の取引先を探す活動を始めるのが下期にずれ込んだことです。下期は新規の訪問を月6社に増やし、5社と新たに取引を始めました。次の期は、期初から新規の訪問の計画を立て、取引先が1社に偏らないようにします。
この例文のポイントは、取引の終了という外の事情だけでなく、自分の動き出しが遅れたことも原因として書いている点です。自分で変えられたことを書いておくと、次の行動が具体的になり、上司も評価しやすくなります。
外の事情で達成できなかった場合
会社の方針の変更や、市場の大きな変化など、自分では変えられない事情で目標が達成できなかったこともあります。その場合は、事情を事実として書いたうえで、その中で自分がどう対応したかを書きます。「方針の変更で目標の仕事が途中で止まったため、上司と相談して別の仕事の立ち上げを担当した」のように、状況の中でとった行動を書けば、努力の跡が伝わります。
状況別の自己評価の例文
職種だけでなく、その年の自分の状況によっても、書くべきことは変わります。よくある状況ごとの例文を紹介します。
入社1年目
担当の仕事の手順を早く覚えることを目標に、教わったことを自分用の手順書にまとめ、分からないことはその日のうちに先輩に確認しました。その結果、入社6か月目からは、受注の入力の仕事を1人で担当できるようになりました。次の期は、入力のミスをなくすことと、ほかの仕事の手順も覚えることに取り組みます。
異動したばかり
10月に経理部から営業部へ異動し、まず担当の取引先と商品の知識を身につけることを目標にしました。前任者に同行して取引先20社を訪問し、取引の経緯を一覧にまとめました。異動から3か月で、担当の取引先の定期の注文を1人で受けられるようになりました。次の期は、経理部での経験を生かし、見積もりと請求の手続きを早くすることに取り組みます。
育児休業から復帰した
4月に育児休業から復帰し、短時間勤務の中で担当の仕事を期限どおりに終えることを目標にしました。仕事の優先順位を毎朝チームと共有し、自分が不在の時間帯に必要な引き継ぎを書面で残しました。その結果、担当した資料の作成は、すべて期限内に提出できました。次の期は、担当できる仕事の範囲を少しずつ広げていきます。
在宅勤務が中心
在宅勤務が中心の中で、チームとの情報の共有を保つことを目標に、毎日の作業の予定と結果をチャットで報告しました。また、週に1回のオンラインの打ち合わせで、作業の進み具合と困っていることを共有しました。その結果、担当した案件の遅れはありませんでした。次の期は、打ち合わせの議事録を残し、出席できなかった人にも内容が伝わるようにします。
よくない例と直し方
最後に、自己評価でよく見かけるよくない例と、その直し方を並べます。
| よくない例 | 問題点 | 直し方 |
|---|---|---|
| 1年間精一杯頑張りました | 何をしたかが分からない | 目標、行動、結果を具体的に書く |
| 売上を大幅に伸ばしました | どれだけ伸びたか分からない | 「前年より15%増えた」のように数字で書く |
| チームで目標を達成しました | 自分の役割が分からない | チームの中で自分が担った仕事を書く |
| 忙しくてできませんでした | 言い訳に見える | 原因を分析し、次にどうするかを書く |
| 特に問題はありませんでした | 振り返りがない | 改善できる点を1つは見つけて書く |
| 上司の指示が分かりにくかった | 人のせいに見える | 自分がとった対応と、次にどうするかを書く |
言葉づかいの注意
自己評価は社内の正式な書類なので、「です・ます」の丁寧な文体で書きます。話し言葉や、意味のあいまいな流行の言葉は避けます。略語や社内だけで通じる言葉を使うときは、上司が読んで分かるかどうかを確かめます。
また、自分をよく見せたい気持ちから、事実を大きく書きすぎないことも大切です。上司は仕事の結果をある程度把握しているので、事実と違う書き方はすぐに分かり、ほかの部分の信頼まで失います。
次の自己評価を楽にする、日々の記録の付け方
自己評価で最も時間がかかるのは、書く作業そのものより、1年分の出来事を思い出す作業です。次の期の自己評価を楽にするために、普段から簡単な記録を付けておきます。
月に1回、5つの欄を埋める
記録の様式は、凝ったものである必要はありません。表計算ソフトやメモのアプリに、次の5つの欄を作り、月末に1行ずつ埋めていきます。
| 欄 | 書く内容の例 |
|---|---|
| 月 | 6月 |
| やったこと | 問い合わせの回答の文例を5件作成 |
| 結果の数字 | 1営業日以内の返信の割合が80%から86%に |
| 言われたこと | 課長から「新人の質問が減った」と言われた |
| 気づいたこと | 複雑な問い合わせは文例では対応しきれない |
この表が12行たまれば、自己評価に必要な材料はほとんどそろいます。とくに「言われたこと」の欄は、時間がたつと忘れてしまいやすく、しかも成果を示す材料として説得力があります。お客さまからのお礼のメールなども、この欄に日付と一緒に書いておきます。
失敗も記録しておく
うまくいかなかったことも、同じ表に記録しておきます。失敗したことと、そのときにとった対応、そこから学んだことを書いておくと、自己評価の「次の課題」の欄が書きやすくなります。失敗をどう立て直したかは、上司が評価するときにも見ている点です。
記録は自分の成長の記録にもなる
毎月の記録を続けると、1年前の自分と比べて何ができるようになったかが、はっきり見えるようになります。これは評価のためだけでなく、異動の希望を出すとき、資格の勉強を始めるとき、転職や独立を考えるときにも役に立つ材料になります。
面談で自己評価を生かす
自己評価は、書いて提出したら終わりではありません。多くの会社では、自己評価をもとに上司と面談をします。面談で自己評価を生かすために、次の準備をしておきます。
面談の前に準備すること
- 自己評価に書いた事実と数字の根拠になる資料を手元にそろえる
- 自己評価の段階を付けた理由を、一言で説明できるようにしておく
- 次の期にやりたい仕事や、身につけたい技術を考えておく
- 上司に聞きたいこと(評価の基準、期待されている役割など)をメモしておく
面談で話すこと
面談では、自己評価に書いた内容を補足し、上司の見方を聞きます。上司の評価が自分の評価と違うときは、感情的にならずに理由を聞きます。上司の考えを聞いたうえで、自分の見方に根拠があるなら、資料を示して説明します。
面談の最後には、次の期の目標を上司と確かめます。目標は「何を、いつまでに、どれだけ」を決めて、達成したかどうかが分かる形にしておくと、次の自己評価が書きやすくなります。面談で話したことは、その日のうちにメモに残しておきます。
運営者の視点:自己評価を書く力は、独立したあとも仕事を取る力になる
2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、仕事を安定して受け続けている人ほど、自分のしてきた仕事を事実と数字で説明するのが上手です。会社の自己評価で身につけた「目標、行動、結果、次の課題」の型は、独立して案件に応募するときの提案文や実績の紹介にもそのまま使えます。依頼する側は、何ができる人なのか、どんな結果を出してきた人なのかを、短い文章から判断するからです。
職種ごとの報酬の相場を知っておくと、自分の仕事の価値を説明するときの手がかりになります。デザインの仕事の相場はデザイナーの年収・単価相場で、調査や分析の仕事の相場は研究者の年収・単価相場で紹介しています。生成AIを仕事に取り入れて成果を出す力は、評価の場面でも独立したあとでも強みになり、その支援の仕事の内容はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。
事実と数字で計画や成果を説明する力は、事業の計画を書くときにも求められます。補助金の申請で事業計画書を書く手順は小規模事業者持続化補助金2026|採択率を上げる事業計画書の書き方で整理しています。また、経営や業務の改善について専門的に学びたい人には、国家資格の中小企業診断士という道もあります。
自己評価は、上司に評価してもらうための書類であると同時に、自分の1年を振り返り、次の1年の道筋を決めるための書類です。事実を集め、型に沿って書き、面談で話し合う。この流れを毎年くり返すうちに、自分の仕事を説明する力が確実に身についていきます。
よくある質問
Q. 自己評価はどのくらいの長さで書けばよいですか?
評価シートの欄の大きさに合わせるのが基本ですが、1つの項目につき3文から5文ほどで、目標、行動、結果、次の課題が入っていれば十分です。長く書くことよりも、事実と数字が入っているかどうかが大切です。欄が小さいときは、結果の数字と次の課題を優先して書き、詳しい経緯は面談で補足します。
Q. 自己評価の段階は、高めと低めのどちらで付けるべきですか?
どちらかに寄せるのではなく、会社の評価の基準に照らして付けます。目標どおりなら真ん中の段階、上回ったら1つ上、届かなかったら1つ下とする会社が多いので、評価の手引きを確かめてください。高い段階を付けるときは、その理由を事実と数字で書いておくと、上司も評価を付けやすくなります。
Q. 数字で表せない仕事は、どう書けばよいですか?
仕事の前と後で何が変わったかを書きます。たとえば、手順書を作って担当者が休んだ日も作業が止まらなくなった、問い合わせの文例を作って新人でも同じ回答ができるようになった、のように変化を具体的に書けば成果が伝わります。お客さまや同僚から言われたことも、成果を示す材料になります。
Q. 目標を達成できなかったときは、どう書けばよいですか?
目標と実績の差を事実として書き、原因を分析し、次にどうするかを書きます。原因は外の事情だけでなく、自分で変えられたことも書くと、次の行動が具体的になります。言い訳を並べたり、達成できなかったことを隠したりすると印象が悪くなるので、事実をそのまま書くことが大切です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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