MacからSambaの共有フォルダにつなぐ手順と、つながらないときの見直し方


この記事のポイント
- ✓MacからLinuxなどで動くSambaの共有フォルダにつなぐ手順を
- ✓Finderの「サーバへ接続」の使い方
- ✓よく使うサーバへの登録の順に説明します
Sambaは、LinuxなどのUNIX系のOSで、WindowsやMacとファイルを共有するための仕組みです。自宅の小さなサーバや、事務所のLinuxのマシン、Raspberry Piなどで共有フォルダを用意し、Macからつないで使う、という場面でよく使われています。Macの側には特別なソフトを入れる必要はなく、Finderの機能だけでつなげます。
この記事では、MacからSambaの共有フォルダにつなぐ手順と、つながらないときにどこを見直せばよいかを、AppleのサポートページとSambaの公式の説明に書かれている内容をもとに説明します。共有フォルダと手元のフォルダを同じ画面で行き来しやすくする方法として、Macのファイル管理アプリのAtriensにも触れます。
SambaとSMBの関係
Sambaの話をするときに、まず整理しておきたいのが、SambaとSMBの違いです。
SMBは、ネットワークを通してファイルやプリンタを共有するための約束事(プロトコル)の名前です。もともとWindowsで広く使われてきた方式で、現在のmacOSでもファイル共有の標準の方式になっています。Appleのサポートページでも、MacでSMBを使ってファイルを共有する設定が案内されています。
Sambaは、このSMBの約束事を、LinuxなどのUNIX系のOSで動かすためのソフトウェアの名前です。Sambaを入れたLinuxのマシンは、WindowsやMacから見ると、SMBでファイルを共有しているサーバとして見えます。
つまり、MacからSambaにつなぐというのは、MacのSMBの機能を使って、Sambaが動いているサーバにつなぐ、ということです。Macの側から見れば、Windowsの共有フォルダにつなぐ場合も、市販のNASにつなぐ場合も、Sambaのサーバにつなぐ場合も、基本の操作は同じです。
SMBには、SMB1、SMB2、SMB3という世代があります。古い世代のSMB1は安全性の面で問題が指摘されてきたため、新しいOSほど使わない方向に進んでいます。Sambaのサーバを新しく用意する場合は、SMB2以降でつなぐことを前提に設定するのが一般的です。
Macが接続できるサーバの種類
Appleのサポートページの「Macで接続可能なサーバおよび共有コンピュータ」では、Macが接続できるものとして、次のものが挙げられています。
- 「ファイル共有」がオンになっているMacおよびWindowsコンピュータ
- 共有フォルダを持つWindowsコンピュータ
- AirMacディスクとTime Capsule
- UNIX、Linux、およびWindowsの各サーバ上で実行中のSMB/CIFS、NFS、FTP、およびWebDAVサービス
- FTPサーバ
Sambaのサーバは、このうち「UNIX、Linuxの各サーバ上で実行中のSMB/CIFSのサービス」に当たります。CIFSは、SMBの古い版の呼び名のひとつで、同じ系統の方式と考えて差し支えありません。
同じページでは、ネットワークのアドレスは、プロトコル(smb://など)の後に、そのコンピュータのDNS名またはIPアドレスとパス名が続く形式になっていると説明されています。SMBのサーバにつなぐ場合のアドレスは、次のどちらかの形です。
- smb://DNS名/共有名
- smb://IPアドレス/共有名
DNS名は、ネットワークの中でそのマシンを指す名前です。小さなネットワークでは名前で引けないこともあるので、まずはIPアドレスでつなぐのが確実です。共有名は、Sambaの設定ファイルで角かっこに囲んで付けた名前(たとえば [share] なら share)です。共有名を省いた場合は、ユーザー名とパスワードを入れた後に、共有フォルダを一覧から選べます。
同じ一覧にNFSやWebDAVも挙がっているように、LinuxのサーバとMacの間でファイルを共有する方法はSambaだけではありません。NFSはUNIX系のOSどうしで古くから使われてきた方式で、Appleのページではnfs://DNS名/パス名の形でつなぐと説明されています。ただし、Windowsのパソコンからも同じフォルダを使いたい場合や、ユーザーごとのパスワードで接続を管理したい場合は、Sambaのほうが扱いやすいことが多いでしょう。MacとWindowsが混ざった事務所や家庭では、Sambaを選ぶのが一般的です。
Finderの「サーバへ接続」でつなぐ手順
Sambaの共有フォルダにつなぐ、もっとも確実な方法は、Finderの「サーバへ接続」を使う方法です。Appleのサポートページの「Macを共有コンピュータおよびサーバへ接続する」では、アドレスを入力して接続する手順が次のように説明されています。
MacのFinderで、「移動」>「サーバへ接続」と選択します。コンピュータまたはサーバのネットワークアドレスを、「サーバアドレス」に入力します。 出典: Apple サポート
手順を整理すると、次のとおりです。
- Finderを開く
- メニューバーの「移動」から「サーバへ接続」を選ぶ
- 「サーバアドレス」の欄に、smb://に続けてサーバのIPアドレスと共有名を入力する(例: smb://192.168.1.10/share)
- 「接続」を押す
- 接続方法を選ぶ。ゲストでの接続が許可されていればゲスト、そうでなければ登録ユーザとして、Sambaに登録したユーザー名とパスワードを入力する
- 共有名を省いた場合は、表示された一覧から共有フォルダを選ぶ
つながると、Finderのサイドバーの「場所」に共有フォルダが表示され、普段のフォルダと同じように開けるようになります。デスクトップにもアイコンが表示されます。
サーバのIPアドレスは、Linuxのマシンで「ip addr」などのコマンドを打つか、ルーターの管理画面の接続機器の一覧で確かめられます。IPアドレスがルーターの都合で変わると、次からつながらなくなるので、ルーターの設定でサーバのアドレスを固定しておくと安心です。
ネットワークの一覧から選んでつなぐ方法
アドレスを入力するほかに、Finderのネットワークの一覧から選んでつなぐ方法もあります。Appleのサポートページでは、Finderのウインドウのサイドバーの「場所」で「ネットワーク」を押し、接続したいコンピュータをダブルクリックして「別名で接続」を押す手順が案内されています。
この方法は、同じネットワークの中で、サーバが自分の存在を知らせる設定になっている場合に使えます。Sambaのサーバがこの一覧に表示されるかどうかは、サーバ側の設定や、名前を知らせる仕組みが動いているかどうかで変わります。一覧に出てこなくても、サーバが動いていないとは限りません。出てこないときは、前の節のアドレスを入力する方法でつなぎます。
一覧から選んだ場合も、接続の方法として、ゲスト、登録ユーザのどちらかを選びます。Appleのサポートページにある「Apple Accountを使用」は、別のMacにつなぐ場合の方法なので、Sambaのサーバでは使いません。
よく使う共有フォルダを登録しておく
一度つながったら、次からは簡単につなげるように登録しておきます。Appleのサポートページでは、よく使うサーバに再接続する方法として、次のような方法が紹介されています。
- アップルメニューから「最近使った項目」を選び、最近使ったサーバのリストから選ぶ
- Finderで「移動」から「サーバへ接続」を選び、「サーバアドレス」の欄の右端のポップアップメニューから、最近使ったサーバを選ぶ
- Finderのサイドバーに、共有コンピュータを追加する
- 「サーバへ接続」でサーバのアドレスを入力してから追加のボタンを押し、よく使う項目のリストに加える
毎日使う共有フォルダなら、よく使う項目のリストに加えておくのが便利です。「サーバへ接続」を開くたびにリストから選ぶだけでつなげます。
Macの起動時に自動でつなぎたい場合は、つながっている共有フォルダを、システム設定の「一般」の「ログイン項目」(macOS 15以降は「ログイン項目と機能拡張」)に追加する方法があります。ただし、起動したときにサーバが動いていないと、接続の失敗の表示が出ることがあります。自宅のサーバを夜は止めている、外出先でMacを開くことが多い、といった場合は、自動で接続する設定にせず、必要なときに手でつなぐほうが煩わしくありません。
つながらないときの見直し方(ネットワーク)
ここからは、つながらないときに見直す点を、外側から順に説明します。最初はネットワークです。
Appleのサポートページの「Macを別のコンピュータに接続できない場合」では、確かめることとして次の点が挙げられています。
- 接続するコンピュータの名前が正確か。名前ではなく、DNS名かIPアドレスが必要な場合がある
- コンピュータやサーバが使用可能か。システムが終了していたり、再起動中だったり、ネットワークから外れていたりしないか
- 接続先がWindows(SMB/CIFS)のサーバである場合は、Macと同じローカルネットワークまたはサブネットワークにあるか
- 接続先のファイアウォールが有効になっていると、接続できないことがある
- Macがネットワークにつながっているか。システム設定の「ネットワーク」で、接続の種類の横の表示が緑色になっているか
Sambaのサーバでよく起きるのが、サーバ側のファイアウォールで、SMBの通信が止められているケースです。Linuxでファイアウォールを有効にしている場合は、SMBの通信を許可する設定が必要です。設定の方法はLinuxの種類によって違うので、お使いのディストリビューションの公式の説明で確かめてください。
ネットワークの確認には、MacのターミナルでサーバのIPアドレスに向けてpingを打つ方法もあります。応答が返ってくれば、少なくともMacとサーバの間の通信は届いています。応答がない場合は、サーバの電源、ケーブル、IPアドレスの設定を確かめます。ただし、サーバの設定でpingへの応答を止めていることもあるので、応答がないことだけで通信できないと決めつけないようにします。
つながらないときの見直し方(ユーザーとパスワード)
サーバは見えるのに、ログインで弾かれる場合は、ユーザーとパスワードを確かめます。
Sambaでは、Linuxのログインのユーザーとは別に、Samba用のパスワードを登録する仕組みになっています。Linuxにユーザーがいても、Samba用のパスワードを登録していなければ、Macからそのユーザーでつなぐことはできません。Samba用のパスワードは、サーバでsmbpasswdというコマンドを使って登録するのが一般的です。
よくある取り違えが、Macのログインのユーザー名とパスワードを入れてしまうことです。「サーバへ接続」で求められるのは、Sambaのサーバに登録したユーザー名とパスワードです。Macのユーザー名と同じ名前でSambaのユーザーを作っておくと、入力の手間は減りますが、パスワードは別に管理していることを意識しておきます。
次に、共有フォルダのアクセス権を確かめます。Sambaの設定ファイルで、その共有フォルダに接続できるユーザーを限っている場合は、使おうとしているユーザーが含まれているかを見ます。設定ファイルの上で許可されていても、Linuxのフォルダそのものの権限で書き込みが許されていないと、フォルダは開けるのにファイルを保存できない、という症状になります。
パスワードを変えた後につながらなくなった場合は、Macに保存されている古いパスワードで接続しようとしていることがあります。接続の画面で、ユーザー名とパスワードを入れ直して試します。
Samba側の設定ファイルの基本
Sambaの設定は、多くのLinuxで /etc/samba/smb.conf というファイルに書きます。UbuntuのServer向けの公式の説明(Set up Samba as a file server)では、ファイルサーバとして使う最小の手順が、次のように紹介されています。
- sambaのパッケージを入れる
- smb.confの [global] の中の workgroup を、自分の環境に合わせて書き換える
- ファイルの末尾に、共有したいフォルダの設定を追加する
- 共有するフォルダを作り、権限を設定する
- Sambaのサービスを再起動して、新しい設定を有効にする
共有したいフォルダの設定は、たとえば次のような形です。
[share]
comment = Ubuntu File Server Share
path = /srv/samba/share
browsable = yes
guest ok = yes
read only = no
create mask = 0755
それぞれの項目の意味は次のとおりです。commentは共有フォルダの短い説明、pathは共有するフォルダの場所、browsableは一覧に表示するかどうか、guest okはパスワードなしの接続を許すかどうか、read onlyは読み取り専用にするかどうか(noなら書き込みもできる)、create maskは新しく作ったファイルの権限です。
Ubuntuの公式の説明でも注意として書かれていますが、この例の設定は、同じネットワークにいる誰でも自由に読み書きできる設定です。家族しかいない自宅のネットワークならともかく、事務所や、外部の人が出入りするネットワークでは、guest ok を no にし、接続できるユーザーを限る設定にします。設定を変えたら、Sambaのサービスを再起動して反映させます。
設定ファイルを書き換えるときは、書き換える前のファイルを別名で複製しておきます。設定を誤ってSambaが起動しなくなっても、元のファイルに戻せます。Sambaには設定ファイルの書き方を検査する testparm というコマンドもあり、再起動の前に誤りがないかを確かめられます。
Macと相性をよくするvfs_fruit
Sambaには、Macからの接続をより快適にするための追加の機能として、vfs_fruitという部品があります。Sambaのマニュアル(vfs_fruit)では、次のように説明されています。
vfs_fruitは、AppleのSMBのクライアント(Mac)との互換性を高め、Netatalkという別のファイルサーバとの相互運用を可能にする部品で、vfs_streams_xattrという部品と一緒に使う必要がある、とされています。文字の変換を有効にする場合は、vfs_catiaとも組み合わせます。マニュアルの例では、共有フォルダの設定に次のように書かれています。
vfs objects = catia fruit streams_xattr
vfs_fruitの設定のひとつに fruit:aapl があります。マニュアルによると、これはAppleのSMB2以降の拡張機能(AAPL)を有効にするかどうかの設定で、初期値は yes です。この拡張により、フォルダの中身を一覧するときに、Macに必要なファイルの情報がまとめて返されるため、Mac側がファイルごとに情報を取りに行く必要がなくなり、表示が大幅に速くなることが多いと説明されています。
マニュアルには注意も書かれています。vfs_fruitを使う共有フォルダと使わない共有フォルダを混ぜると、Macが最初に接続した共有フォルダにvfs_fruitがなかった場合に、拡張機能が全体で無効になることがあります。Macからつなぐ共有フォルダには、そろえてvfs_fruitを設定しておくのが無難です。
vfs_fruitには、Time Machineのバックアップ先として使うための設定(fruit:time machine)もあります。マニュアルでは、yesにするとその共有フォルダでTime Machineへの対応を知らせる、と説明されています。Sambaのサーバをバックアップ先にする場合は、容量の上限を決める設定と合わせて、マニュアルを読んでから設定してください。
Macから大きなフォルダを開くと表示が遅い、という悩みは、Sambaの話題でよく聞かれます。こうした場合に、まず確かめたいのがvfs_fruitの設定です。ただし、遅さの原因はネットワークの速さやディスクの性能など、ほかにもあるので、設定を変えたら効果を確かめ、変わらなければ元に戻すようにします。
WindowsとMacで同じ共有フォルダを使うときの注意
Sambaの共有フォルダは、MacだけでなくWindowsのパソコンからも使われることが多いものです。両方から使う場合に、知っておきたい点があります。
1つ目は、ファイル名に使える文字の違いです。Macでは、ファイル名にコロンや疑問符などの記号を使えることがありますが、Windowsではこれらの記号をファイル名に使えません。Macで記号を含む名前のファイルを共有フォルダに保存すると、Windowsからは名前が崩れて見えたり、開けなかったりすることがあります。Sambaのマニュアルでは、文字の変換を有効にする場合にvfs_catiaという部品を組み合わせるよう説明されています。設定に頼るだけでなく、共有フォルダに保存するファイルの名前には記号を使わない、という決まりをチームで共有しておくのが確実です。
2つ目は、日本語のファイル名です。MacとWindowsでは、濁点や半濁点の付いた文字の内部での表し方が異なることがあり、同じ名前に見えるファイルが別のファイルとして扱われたり、検索で見つからなかったりすることがあります。困った場合は、ファイル名を英数字にする、名前を付け直す、といった運用で避けるのが手早い方法です。
3つ目は、同じファイルを同時に開かないことです。2人が同じファイルを同時に開いて編集すると、後から保存した人の内容で上書きされ、先に保存した人の変更が失われることがあります。共有フォルダは、同時に編集するための仕組みではないので、編集中のファイルが分かるように名前に印を付けるなど、使い方の決まりを作っておきます。
4つ目は、改行の扱いなど、ファイルの中身の違いです。テキストのファイルをMacとWindowsで交互に編集すると、改行の形式が混ざることがあります。プログラムの設定ファイルなど、改行の形式が問題になるファイルを共有する場合は、使うエディタの設定をそろえておきます。
共有フォルダとユーザーの分け方を設計する
Sambaのサーバを家族や事務所の複数の人で使うなら、最初に共有フォルダとユーザーの分け方を決めておくと、後の管理が楽になります。
基本の考え方は、人ごとにユーザーを作り、用途ごとに共有フォルダを分け、共有フォルダごとに使えるユーザーを決めることです。たとえば、全員が読み書きする「共有」、経理の担当だけが使う「経理」、各自の作業用の「個人」のように分けます。全員が1つのユーザーでつながる設定にすると、誰がいつ何を変えたかが分からず、退職した人や契約の終わった外部の協力者を外すこともできません。
読み取り専用の共有フォルダも役に立ちます。配布用の資料や、テンプレートのファイルを置く場所を読み取り専用にしておけば、誤って上書きされることを防げます。Sambaの設定では、read only を yes にすると読み取り専用になります。
設計した内容は、どのフォルダを誰が使えるかの一覧として残しておきます。設定ファイルを読める人がいなくなっても、一覧があれば、次に管理する人が同じ考え方で設定を続けられます。
共有フォルダに見慣れないファイルができるとき
MacからSambaの共有フォルダを使っていると、「._」で始まるファイルや「.DS_Store」というファイルが共有フォルダに増えていることに気づくことがあります。Windowsのパソコンから同じフォルダを開くと、これらのファイルが見えてしまい、Windowsを使う人から「このファイルは何か」と聞かれることがあります。
「.DS_Store」は、MacのFinderがフォルダの表示の設定を保存するためのファイルです。「._」で始まるファイルは、Macのファイルが持っている付加的な情報を、それを直接扱えない場所に保存するときに作られるファイルです。どちらも、Macの側が作っているもので、Sambaのサーバの不具合ではありません。
前の節のvfs_fruitとvfs_streams_xattrを使うと、Macのファイルの付加的な情報を、サーバの側で別の形で扱えるようになります。共有フォルダをWindowsとMacの両方で使う場合は、この設定を検討します。
これらのファイルを手で消したくなることもありますが、「._」で始まるファイルには、ファイルの付加的な情報が入っていることがあるので、むやみに消すと、Macでファイルを開いたときに表示が変わることがあります。消す場合は、そのフォルダを使っている人に確かめてからにしてください。
接続が遅いとき、切れるときの見直し方
つながりはするものの、ファイルのコピーが遅い、しばらく使わないと切れる、という悩みもよく聞かれます。原因は1つとは限らないので、次の順で見直します。
1つ目は、通信の経路です。Wi-Fiでつないでいる場合、電波の状態によってコピーの速さが大きく変わります。大きなファイルを頻繁にやり取りするなら、有線でつなぐだけで改善することがあります。
2つ目は、サーバの性能です。Raspberry Piのような小さなマシンや、古いパソコンをサーバにしている場合、ディスクの読み書きの速さや処理の性能が上限になります。外付けのディスクをUSBでつないでいる場合は、つなぐ口の規格も速さに影響します。
3つ目は、Sambaの設定です。前の節で触れたvfs_fruitの設定は、フォルダの中身を一覧するときの速さに効くことがあります。
4つ目は、Macのスリープです。Macがスリープすると、共有フォルダとの接続が切れることがあります。スリープから戻った後に共有フォルダが見えなくなっていたら、「サーバへ接続」からつなぎ直します。よく使う項目に登録しておけば、つなぎ直しの手間は少なくて済みます。
大切な作業の途中で接続が切れると、保存していないファイルの変更を失うことがあります。共有フォルダの上で直接長い作業をするより、手元にコピーして作業し、終わったら共有フォルダに戻す運用にすると、接続の不安定さの影響を受けにくくなります。
つながった共有フォルダを扱いやすくする
Sambaの共有フォルダにつながるようになると、普段の作業では、共有フォルダとMac本体の書類フォルダ、外付けのディスク、クラウドのフォルダを行き来することになります。サーバに保存した資料を見ながら、手元のフォルダで作業し、できたものを共有フォルダに戻す。このとき、Finderのウインドウを何枚も開いて探すのは手間がかかります。
この場面で選択肢になるのが、Macのファイル管理アプリのAtriensです。Atriensの公式サイトでは、NASの素材や外付けディスクの録画、書類フォルダの企画書を、1つの案件の下にまとめてサイドバーに並べられると説明しています。サイドバーの上で並べてもファイルは動かず、実体はもとの場所にあるとされています。フォルダごとにターミナルを開けるので、共有フォルダを開いたまま、その場所でコマンドを打つこともできます。タブと分割表示で、共有フォルダと手元のフォルダを並べて見比べることもできます。
Atriensは、Mac単体で使う機能が期限なく無料で、iPhoneやiPadから自宅のMacを操作する機能を使う場合に有料のライセンスが必要です。なお、AtriensはSambaのサーバへの接続の設定や、ファイルの同期、バックアップを行うアプリではありません。接続はFinderの「サーバへ接続」で行い、つながった共有フォルダを手元のフォルダと並べて扱いたいときに使う道具です。
Atriensは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
小さなサーバを仕事で使うときの考え方
20年以上フリーランスと在宅ワークの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、自宅や小さな事務所でSambaのサーバを動かしている人は、設定を自分で理解して直せる人ほど長く安定して使えています。逆に、誰かに一度作ってもらったまま、設定ファイルの中身を誰も分からない状態で使い続けていると、OSの更新や機器の入れ替えのたびに止まり、そのたびに作業が中断します。
Linuxのサーバの構築や、社内のファイル共有の仕組みづくりは、外部の人に頼まれることの多い仕事です。業務のシステムやアプリの開発の仕事の種類は、アプリケーション開発のお仕事のガイドで紹介しています。共有フォルダの権限やファイアウォールの設定のように、情報を守る仕事については、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で扱っています。
在宅勤務のための機器や環境を整えるときには、助成の制度が使える場合があります。考え方はテレワーク 助成金 2026で整理しています。設定を外部の人に頼む場合、仲介手数料が差し引かれない直接取引であれば、依頼する側は同じ予算で頼める範囲が広がり、受ける側は手取りが厚くなります。作った後に設定の中身を説明してもらい、自分たちでも直せるようにしておく関係を作れるかどうかが、小さなサーバを長く使い続けられるかの分かれ目です。
よくある質問
Q. MacからSambaにつなぐのに特別なソフトは必要ですか?
必要ありません。MacにはSMBで共有フォルダにつなぐ機能が標準で入っているので、Finderの「移動」から「サーバへ接続」を選び、smb://に続けてサーバのIPアドレスと共有名を入れればつなげます。ログインには、Sambaのサーバに登録したユーザー名とパスワードを使います。
Q. Finderのネットワークの一覧にSambaのサーバが表示されません?
一覧に表示されるかどうかは、サーバの設定や、名前を知らせる仕組みが動いているかで変わります。表示されなくてもサーバが止まっているとは限りません。Finderの「サーバへ接続」で、smb://に続けてIPアドレスを入力すれば、一覧に出てこないサーバにも直接つなげることがあります。
Q. ユーザー名とパスワードを入れてもログインできないのはなぜですか?
Sambaでは、Linuxのユーザーとは別にSamba用のパスワードを登録する必要があります。サーバでsmbpasswdなどのコマンドで登録しているかを確かめてください。Macのログインのパスワードを入れていないか、共有フォルダの設定で接続できるユーザーが限られていないかも見直します。
Q. Macからつなぐと共有フォルダの表示が遅いのですが、改善できますか?
Wi-Fiを有線に変える、サーバの性能を見直す、Samba側でMac向けのvfs_fruitの設定を確かめる、といった方法があります。vfs_fruitはMacに必要なファイルの情報をまとめて返す拡張に対応しており、フォルダの一覧が速くなることがあります。設定を変えたら効果を確かめ、変わらなければ元に戻してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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