夜にできる在宅の副業|仕事の種類と時間の使い方


この記事のポイント
- ✓在宅ワークの副業を夜にしたい会社員に向けて
- ✓夜でも進めやすい仕事の種類
- ✓雇用と業務委託で変わる労働時間と深夜の割増賃金の扱い
本業が終わった後の夜の時間に、自宅でできる副業を探している人は少なくありません。在宅ワークの副業を夜に進めるときに大事なのは、仕事の種類を選ぶことと同じくらい、使える時間の長さと疲れ具合に合わせて仕事の量を決めることです。この記事では、夜でも進めやすい在宅の仕事の種類、雇われて働く場合と業務委託で受ける場合の違い、平日の夜の時間割の組み方、睡眠を削らないための考え方、仕事の探し方と税金の注意点までを順に説明します。
夜に在宅で副業をする人が増えている背景
総務省統計局の2022年の就業構造基本調査によると、農林業以外で働く人のうち副業がある人は305万人で、5年前より60万人増えています。今の仕事に加えて別の仕事もしたいと考えている人(追加就業希望者)は493万人で、こちらも5年前より93万人増えました。副業をしたいと考える人の多くは本業を持つ会社員であり、副業に使える時間は、どうしても平日の夜や休日に限られます。
国も副業を後押しする方向に動いています。厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」は、裁判例をもとに、労働時間以外の時間をどう使うかは基本的に働く人の自由であると整理し、会社に対しても原則として副業を認める方向で検討するよう求めています。
裁判例を踏まえれば、原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である。 出典: 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
一方で、同じガイドラインは、副業をする人自身にも、就業時間が長くなりすぎないよう、自分で働く時間や健康を管理する必要があることを示しています。夜の副業は、本業の後の時間を使う働き方です。時間が限られるうえ、疲れた状態で作業することになるため、昼間に働く場合よりも、時間と体力の管理がそのまま成果に影響します。
求人サイトでも、夜に働ける在宅の仕事は1つの探し方として定着しています。アルバイトの求人サイトのマイナビバイトは、夜の在宅ワークの副業に関する求人の検索結果のページで、次のように案内しています。
在宅ワーク 副業 夜に関連する求人は139件ございます。マイナビバイトでは、高収入・高時給の求人に絞って検索することも可能なので、ぜひ利用してみてください。 出典: baito.mynavi.jp
求人の件数は時期によって変わりますが、夜の時間帯に働ける在宅の仕事が、雇用の形でも一定数あることが分かります。業務委託で受ける仕事まで含めれば、夜に進められる仕事の選択肢はさらに広がります。
夜にできる在宅の副業の種類
夜に在宅で進めやすい副業は、大きく「業務委託で受ける仕事」と「雇われて働く仕事」に分かれます。まず、夜に向いているかどうかを、仕事の性質から整理します。
| 仕事の種類 | 主な契約の形 | 夜に進めやすい理由 | 注意したい点 |
|---|---|---|---|
| 記事や文章の作成 | 業務委託 | 締切までに納めればよく、作業の時間帯を選べる | 修正の依頼が昼に届き、返事が翌日になる |
| データの入力・整理 | 業務委託・雇用 | 作業を細かく区切りやすい | 単価が低い仕事は時間あたりの報酬が下がる |
| 文字起こし | 業務委託 | 音声さえあれば時間帯を問わない | 長時間の聞き取りで疲れやすい |
| デザイン・画像の制作 | 業務委託 | 集中できる時間にまとめて作業できる | 打ち合わせが昼に入ることがある |
| プログラムの開発・保守 | 業務委託 | 作業の時間帯を選びやすい | 障害の対応で急な連絡が来ることがある |
| 翻訳 | 業務委託 | 締切に合わせて作業を配分できる | 専門分野の知識が必要になる |
| 夜間のチャットやメールの対応 | 雇用 | 夜の時間帯そのものに需要がある | シフトの時間に必ず作業する必要がある |
業務委託で受ける仕事は、決められた成果物を締切までに納めれば、いつ作業するかは自分で決められるものが多く、夜の副業と相性がよい形です。記事の作成、データの整理、文字起こし、デザイン、プログラムの開発などが代表的です。
ただし、業務委託の仕事でも、発注する側の担当者は昼に働いていることがほとんどです。質問をしても返事が来るのは翌日の日中になり、修正の依頼も昼に届きます。夜にしか作業できない人は、仕事を受ける前に「連絡は夜にまとめて返す」「質問は作業の前日までにまとめて送る」といった進め方を伝えておくと、行き違いを減らせます。
雇われて働く仕事では、夜間のチャットやメールでの問い合わせ対応、夜間の事務、在宅のコールセンターなどがあります。夜の時間帯そのものに人が必要とされている仕事なので、時間帯の需要は安定していますが、シフトで決めた時間には必ず作業する必要があり、本業の残業が入ったときに調整が難しくなります。
どちらの形が合うかは、本業の帰宅時間がどれだけ安定しているかで変わります。帰宅時間が日によって大きく変わる人は、時間を決めずに進められる業務委託の仕事のほうが続けやすく、帰宅時間がほぼ決まっている人は、シフトのある雇用の仕事も選択肢に入ります。
仕事の種類ごとの夜の進め方
同じ夜の副業でも、仕事の種類によって、作業の区切り方と夜に向いた進め方が違います。代表的な仕事ごとに、平日の夜に進めるときの考え方を整理します。
記事や文章の作成は、「調べる」「構成を作る」「書く」「見直す」の4つの段階に分けると、夜の短い時間でも進めやすくなります。調べ物と構成作りは頭を使うので、疲れの少ない週の前半の夜に済ませ、書く作業を週の後半に回します。見直しは書き終えた当日ではなく、翌日の夜に行うと、誤字や論理の飛びに気づきやすくなります。1本の記事を一晩で仕上げようとせず、2晩から3晩に分ける前提で締切を決めます。
データの入力や整理は、作業を細かく区切りやすく、夜の副業で始めやすい仕事です。ただし、単価が件数あたりで決まる仕事が多く、疲れて作業が遅くなると、1時間あたりの報酬が大きく下がります。最初の数日で、自分が1時間に何件処理できるかを測り、その件数から受ける量を決めます。入力の誤りは後から直す手間が大きいので、作業の最後に10分ほど見直しの時間を取っておきます。
文字起こしは、音声の長さに対して数倍の作業時間がかかるのが一般的です。音声の質や話す人の数でも時間が変わるため、受ける前にサンプルの音声を聞いて、どのくらいかかるかを確かめておくと安心です。長時間イヤホンで聞き続けると疲れやすいので、30分ほど作業したら休憩を挟み、夜の作業時間の上限を決めておきます。
デザインや画像の制作は、作業に集中できるまとまった時間が必要です。平日の夜は修正や細かな調整にあて、新しいデザインを考える作業は休日に回す、という分け方が続けやすい形です。打ち合わせが必要な仕事は、オンラインの打ち合わせを平日の夜に設定してもらえるかを、受ける前に確かめます。
プログラムの開発や保守は、作業の時間帯を選びやすい一方で、公開したプログラムに不具合が出たときに急な対応を求められることがあります。夜にしか作業できない場合は、障害の対応を引き受けられる時間帯をあらかじめ取り決め、日中の緊急の対応は受けない契約にしておくと、本業との両立が崩れにくくなります。
夜の副業を始める前に整えておく作業環境
夜の副業では、作業環境の整え方が疲れ具合と作業の質に直結します。厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」には、自宅でテレワークを行う際の作業環境を確認するための労働者用のチェックリストが付いています。会社に雇われてテレワークをする人向けの資料ですが、在宅で副業をする人が自宅の環境を見直すときの目安としても使えます。
テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン (別紙2)自宅等においてテレワークを行う際の作業環境を確認するためのチェックリスト【労働者用】 出典: 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」
夜の作業で特に気をつけたいのは、照明と姿勢です。部屋の照明を落とした状態で明るい画面だけを見ていると、目が疲れやすくなります。机の上を照らす明かりを用意し、画面の明るさを部屋の明るさに合わせます。椅子と机の高さが合っていないと、肩や腰に負担がかかり、短い作業でも疲れがたまります。ソファや床に座ったまま作業する習慣は、長く続けるほど体に負担が出るので、作業する場所を決めておきます。
もう1つ大事なのが、本業と副業の道具を分けることです。会社から貸与されたパソコンやアカウントを副業に使うと、会社の情報の取り扱いの規則に違反するおそれがあります。副業には自分のパソコンと自分のアカウントを使い、本業の資料やデータを副業の作業に持ち込まないようにします。取引先から受け取った資料は、副業用のフォルダに分けて保存し、作業が終わったら契約に沿って削除するなど、扱いの決まりを守ります。
通信環境も確かめておきます。夜は家族がインターネットを使う時間帯と重なりやすく、動画の視聴などで回線が混むと、大きなファイルの送受信に時間がかかります。納品のファイルが大きい仕事では、送る時間に余裕を持たせるか、混みにくい時間帯に送る工夫が必要です。
雇用と業務委託で変わる時間の扱い
夜の副業で必ず知っておきたいのが、雇われて働くか、業務委託で受けるかによって、労働時間の扱いが大きく変わることです。
雇われて働く副業では、本業と副業の労働時間が通算されます。労働基準法38条1項は、働く場所が違っても労働時間を通算すると定めていて、厚生労働省のガイドラインでは、会社が違う場合もこれに含まれると説明しています。本業で1日8時間働いた後に、夜に在宅のアルバイトで2時間働くと、その2時間は1日8時間の法定労働時間を超えた時間として扱われます。
さらに、夜10時以降の労働には、深夜の割増賃金のルールがかかります。労働基準法37条4項は次のように定めています。
使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。 出典: e-Gov法令検索「労働基準法」第37条
つまり、雇われて夜10時から午前5時の間に働いた分は、通常の賃金の25%以上を上乗せした賃金になります。通算した労働時間が法定労働時間を超える分の割増と重なることもあり、副業先では本業の労働時間を把握したうえで賃金を計算する必要があります。このため、雇用の形の夜の副業では、副業先から本業の勤務時間を申告するよう求められるのが一般的です。
業務委託で受ける仕事は、労働基準法の労働時間の規定が適用されません。ガイドラインでも、フリーランスや個人で受ける仕事などは労働時間が通算されない場合として挙げられています。深夜に作業しても割増の報酬は発生せず、報酬は成果物や作業の単位で決まります。
ただし、通算されないから何時間働いてもよい、ということではありません。ガイドラインは、通算されない場合でも、過労で本業に支障が出ないよう、就業時間が長くならないよう配慮することが望ましいとしています。業務委託の夜の副業では、時間の管理をしてくれる人がいないため、自分で上限を決めて守ることがいっそう大事になります。
平日の夜の時間割の組み方
夜の副業を続けるには、平日の夜に使える時間を先に見積もり、その中に収まる量の仕事だけを受けることが基本です。帰宅から就寝までの時間を、まず具体的に書き出してみます。
| 時刻 | 内容 | 副業に使える時間 |
|---|---|---|
| 19時00分 | 帰宅、夕食、家事 | なし |
| 20時30分 | 副業の作業(1回目) | 60分 |
| 21時30分 | 休憩、入浴 | なし |
| 22時00分 | 副業の作業(2回目)、連絡の返信 | 45分 |
| 22時45分 | 翌日の準備、作業の記録 | なし |
| 23時30分 | 就寝 | なし |
この例では、平日の夜に副業に使えるのは1日あたり1時間45分ほどです。週に5日続けられたとしても約9時間で、残業の日や疲れて作業できない日を考えると、実際に使える時間はさらに少なくなります。仕事を受けるときは、この「実際に使える時間」から逆算して量を決めます。
時間割を組むときのポイントは次のとおりです。
- 作業は60分前後の単位で区切る。長く続けるほど、疲れから作業の質が落ちやすい
- 頭を使う作業は夜の前半、単純な作業や連絡の返信は後半に回す
- 寝る直前の時間は作業に使わない。翌日の準備と作業の記録にあてる
- 締切は、自分が作業できる日の前日に設定してもらう。最後の夜に詰め込まない
- 平日に終わらなかった分は、休日の午前中にまとめて進める日を決めておく
締切の設定は特に大切です。発注する側が「金曜日の夜まで」と言えば、夜にしか作業できない人は木曜日と金曜日の夜に作業を集中させがちです。残業が1日入っただけで間に合わなくなるので、受ける段階で「木曜日に納品」のように余裕を持たせた締切を自分から提案するほうが、結果として信用を得やすくなります。
作業の記録も時間割の一部として組み込みます。何の作業に何分かかったかを残しておくと、次に似た仕事を受けるときに、必要な時間を正確に見積もれるようになります。夜の副業は時間が限られているので、見積もりの精度がそのまま受けられる仕事の量を決めます。
平日の夜と休日の組み合わせ方
平日の夜だけで副業を回そうとすると、残業が続いた週に作業がまったく進まなくなります。夜の副業を安定させるには、平日の夜と休日を組み合わせて、1週間の単位で作業を計画するのが有効です。
組み合わせ方の一例を挙げます。
- 月曜日の夜:その週に受けている仕事を確認し、作業の順番と締切を書き出す
- 火曜日から木曜日の夜:1日1時間から2時間、決めた作業を進める。連絡の返信もこの時間にまとめる
- 金曜日の夜:作業を休む。本業の疲れが最もたまる日なので、無理をしない
- 土曜日の午前:まとまった時間が必要な作業(構成作り、デザインの案出し、まとまった入力など)を進める
- 日曜日の夜:翌週の予定を見て、受けられる仕事の量を見積もる
このように、平日の夜は「進める日」、休日は「まとめて片付ける日」と役割を分けると、急な残業が入っても休日で取り戻せます。休日をすべて副業に使うと、疲れが抜けないまま翌週を迎えることになるので、休日にも作業しない時間を必ず残しておきます。
1か月単位でも見通しを立てておくと安心です。本業の繁忙期が分かっている人は、その時期に副業の締切を入れないよう、早めに取引先と調整します。月末に本業の締め作業がある人は、月末の週は副業の作業を減らす、というように、本業の予定に合わせて副業の量を上下させます。
睡眠を削らないための考え方
夜の副業で最も失いやすいのが睡眠の時間です。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人の睡眠について次のように示しています。
適正な睡眠時間には個人差があるが、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する。 出典: 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
朝7時に起きる人が6時間以上の睡眠をとるには、遅くとも午前1時までに寝る必要があります。実際には寝付くまでの時間もあるので、副業の作業は日付が変わる前に終える計画にしておくのが現実的です。
夜の副業を続けている人が気をつけている点を、生活の工夫として挙げます。体調に関わる判断は人によって違うので、不調が続くときは医療機関に相談してください。
- 作業を終える時刻を決め、締切が迫っても延ばさない
- 寝る前の1時間は画面を見る作業を避け、連絡の返信も前の時間帯に済ませる
- 平日に睡眠が足りなかった分を、休日に長く寝て取り戻そうとしすぎない
- 疲れが残る週は、受ける仕事の量を減らす
睡眠ガイドには、交替制勤務など夜に働く人の睡眠の課題についての章もあります。夜の副業は交替制勤務とは違いますが、夜遅くまで作業する生活が続くと、本業の日中の集中力に影響します。本業でミスが増えれば、会社から副業を制限される理由にもなりかねません。副業を続けるためにも、睡眠を確保できる範囲で仕事を受けることが前提になります。
夜の副業でつまずきやすい場面
夜に在宅で副業をする人が、始めてから困りやすい場面を挙げます。あらかじめ知っておけば、仕事の受け方で避けられるものがほとんどです。
1つ目は、連絡の時間差です。夜に質問を送ると、返事が来るのは翌日の日中で、その返事を読めるのはさらにその夜になります。1つの確認に丸1日かかるため、質問が何度も往復すると、作業が進まないまま締切が近づきます。仕事を受けたら、最初の夜に資料をすべて読み、分からない点を1回でまとめて質問するのが有効です。
2つ目は、急ぎの仕事を断れないことです。夜の副業を始めたばかりの頃は、「明日の朝までに」という依頼を受けてしまいがちです。睡眠を削って間に合わせても、次も同じ依頼が来ます。対応できる時間帯と、急ぎの仕事は受けないことを、最初の取引のときに伝えておきます。
3つ目は、疲れによるミスです。本業で疲れた状態の作業は、誤字や入力の誤り、ファイルの送り間違いが増えます。納品の前に、翌日の夜にもう一度見直す時間を取れる締切にしておくと、ミスを減らせます。
4つ目は、家族との時間の取り合いです。家族がいる人は、夜の時間を副業に使うことで、家事や子どもの世話の分担に影響が出ます。副業を始める前に、どの曜日の何時から何時まで作業するのかを家族と共有しておくと、続けやすくなります。
5つ目は、本業の繁忙期との重なりです。決算期や年度末など、本業の残業が増える時期は、夜の作業時間がほとんど取れなくなります。継続の仕事を受けている場合は、繁忙期の1か月ほど前に取引先へ伝え、作業の量や締切を調整してもらいます。前もって伝えておけば、多くの取引先は調整に応じてくれます。
夜にできる仕事の探し方と見極め方
夜にできる在宅の仕事は、求人サイト、クラウドソーシング、業務委託の仲介サイト、知人からの紹介などで探せます。雇用の形の仕事は求人サイトやハローワークで、業務委託の仕事はクラウドソーシングや仲介サイトで探すのが一般的です。
仕事を見極めるときに確かめたいことは次のとおりです。
- 作業の時間帯を自分で決められるか、決まったシフトがあるか
- 連絡の時間帯の決まりがあるか(夜の連絡でもよいか)
- 締切までの日数に余裕があるか
- 報酬の額、支払いの時期と方法が書面やメッセージで示されているか
- 修正の回数や範囲が決まっているか
雇用の形の夜の在宅の仕事を求人票で探すときは、勤務の時間帯に加えて、深夜の割増賃金が時給にどう反映されるか、1週間に最低何日の勤務が必要か、研修が昼間に行われないか、パソコンやヘッドセットなどの機材が貸与されるか自分で用意するのかを確かめます。研修だけは平日の日中に数日間参加する必要がある求人もあり、本業がある人は参加できないことがあります。気になる点は、応募の前に問い合わせて確かめておくと、採用後の行き違いを防げます。
業務委託で仕事を受ける場合は、2024年11月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス保護新法)で、仕事を発注する事業者に、業務の内容、報酬の額、支払期日などを書面やメールで示すことが義務づけられています。条件が示されないまま作業を始めるよう求められたら、受ける前に確認を求めます。
注意したいのは、仕事を始める前にお金を払わせる募集です。「登録料」「教材費」「サポート費用」などの名目で先に支払いを求め、その後に仕事を紹介すると説明する形は、トラブルが多い典型です。仕事を提供することを条件に商品やサービスを買わせる取引は、特定商取引法で「業務提供誘引販売取引」として規制されています。支払いを求められたら、すぐに払わず、消費生活センター(局番なしの188で最寄りの窓口につながる)に相談してください。
夜の副業の報酬を時間あたりで見直す
夜の副業は使える時間が限られるため、報酬を1件あたりではなく、1時間あたりにならして比べることが欠かせません。たとえば、1件6,000円の記事の作成に、調べ物と構成作りで2時間、執筆で3時間、見直しと修正で1時間かかったとすると、合計6時間で1時間あたり1,000円です。同じ6,000円でも、修正の依頼が2回入って作業が8時間に延びれば、1時間あたり750円まで下がります。
時間あたりの報酬を確かめるには、先に書いた作業の記録が役に立ちます。月の終わりに、受けた仕事ごとに「報酬の額」「かかった時間」「やり取りの回数」を並べてみると、時間に見合わない仕事が見えてきます。やり取りの回数が多い仕事は、夜の副業では特に負担が大きくなるので、次に受けるかどうかの判断材料にします。
報酬から差し引かれる費用も確かめておきます。仕事を受けるサービスの手数料、報酬の振込手数料、仕事に使うソフトの利用料などを差し引いた後の金額が、実際の手取りです。手数料の率はサービスごとに違い、同じ報酬額でも手元に残る金額が変わります。
時間あたりの報酬を上げる方法は、大きく3つあります。1つ目は、同じ種類の仕事を続けて受け、作業の手順に慣れて時間を短くすること。2つ目は、専門の知識や経験が求められる仕事に移り、単価そのものを上げること。3つ目は、修正の範囲や連絡の方法を最初に取り決め、やり取りにかかる時間を減らすことです。夜の短い時間で続けるなら、3つ目の取り決めが最も早く効果が出ます。
夜の副業を続けるかどうかを見直す目安
夜の副業を始めたら、3か月ほどを1つの区切りとして、続け方を見直す時間を取ると無理なく続けられます。見直すときは、次の点を確かめます。
- 本業でミスや遅れが増えていないか
- 睡眠の時間が、決めた目安を下回る日が続いていないか
- 休日に休む時間が残っているか
- 時間あたりの報酬が、始める前に考えていた水準に届いているか
- 取引先とのやり取りが、夜の時間帯の中で回っているか
本業や体調に影響が出ているなら、受ける仕事の量を減らすか、作業の日数を減らします。時間あたりの報酬が低いままなら、仕事の種類や受け方を変えることを考えます。夜の副業は、続けるほど作業に慣れて時間あたりの成果が上がりやすい一方で、無理を重ねると本業も副業も崩れます。区切りごとに見直すことで、続けるための調整ができます。
税金と会社への届出
夜の副業でも、税金と会社への届出の考え方は昼の副業と同じです。副業の所得(報酬から必要経費を引いた金額)が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要になります。20万円以下で確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要です。
雇われて働く副業の場合は、副業先から給与が支払われるため、2か所目の給与として源泉徴収が行われ、年末調整は本業の会社で行います。副業先の給与は本業の年末調整に含められないので、確定申告で精算するのが通常です。
会社への届出も忘れずに確かめます。厚生労働省のモデル就業規則(令和7年12月版)の第70条は、副業を原則として認めたうえで、会社が届出に基づいて副業を禁止または制限できる場合として、労務提供上の支障がある場合、企業秘密が漏洩する場合、会社の名誉や信用を損なう場合、競業により企業の利益を害する場合の4つを挙げています。夜遅くまでの副業で本業に支障が出れば、1つ目の理由に当たります。自分の会社の就業規則で、副業が届出制か許可制かを確かめ、必要な手続きをしてから始めてください。
税金や手続きの細かな扱いは、副業の形や所得の額、住んでいる自治体で変わります。確定申告については税務署、住民税については住所地の市区町村の窓口で、始める前に確かめておくと安心です。
夜の副業を長く続けている人に共通すること
在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた範囲では、夜の副業を長く続けている人には共通点があります。それは、受ける仕事の量を、使える時間から逆算して決めていることと、発注する側に自分の作業できる時間帯をはっきり伝えていることです。「平日は夜9時から11時、返信はその時間にまとめて行います」と最初に伝えている人ほど、発注する側も安心して仕事を任せ、取引が長く続いています。
夜の副業で選ぶ仕事は、本業で身につけたスキルを生かせるものほど、短い時間でも成果を出しやすくなります。たとえば、業務の改善や生成AIの活用に詳しい人は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しているような、業務へのAIの取り入れ方を支援する仕事を、打ち合わせの少ない形で受けられることがあります。デザインの経験がある人は、デザイナーの年収・単価相場で、業務委託で受ける場合の単価の目安を確かめておくと、限られた夜の時間でどのくらいの報酬を見込めるかを考えやすくなります。
文章の仕事を夜に受けたい人は、作業の時間帯を選びやすい一方で、単価が低いままだと時間が足りなくなります。Webライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップでは、文字単価を段階的に上げていく方法を説明しています。文書作成の力を客観的に示したい人は、ビジネス文書検定の内容も参考になります。
仕事を受ける場の選び方も、限られた時間の中での手取りに影響します。仲介手数料が差し引かれる場では、同じ時間を使っても手元に残る報酬は少なくなります。仲介手数料のかからない直接取引であれば、発注する側は同じ予算でより多くの仕事を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。夜の短い時間を有効に使うには、こうした条件も含めて仕事を選ぶことが大切です。在宅で受けやすい分野の仕事の内容は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事でも紹介しています。
よくある質問
Q. 夜にできる在宅の副業にはどんな仕事がありますか?
業務委託で受ける記事の作成、データの整理、文字起こし、デザイン、プログラムの開発、翻訳などは、締切までに納めればよく、作業の時間帯を自分で選べるため夜に進めやすい仕事です。雇用の形では、夜間のチャットやメールの問い合わせ対応などがあります。本業の帰宅時間が安定しない人は、時間を決めずに進められる業務委託の仕事のほうが続けやすくなります。
Q. 夜に在宅で副業をすると深夜の割増賃金はもらえますか?
雇われて働く場合は、労働基準法により午後10時から午前5時までの労働に25%以上の割増賃金がかかります。本業と副業の労働時間は通算されるため、副業先から本業の勤務時間の申告を求められるのが一般的です。業務委託で受ける仕事には労働時間の規定が適用されないため、深夜に作業しても割増の報酬は発生せず、成果物や作業の単位で報酬が決まります。
Q. 平日の夜に副業へ使える時間はどれくらいですか?
帰宅、夕食、家事、入浴、翌日の準備を除くと、平日の夜に副業へ使えるのは1日1時間から2時間ほどが目安になります。週に5日続けても10時間前後で、残業や疲れて作業できない日を考えると実際はさらに少なくなります。仕事を受けるときは、帰宅から就寝までの時間を書き出し、実際に使える時間から逆算して量を決めることが大切です。
Q. 夜の副業で睡眠時間はどれくらい確保すべきですか?
厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023では、成人の睡眠について、個人差はあるものの6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保するよう示しています。朝7時に起きる人なら遅くとも午前1時までに寝る必要があるため、副業の作業は日付が変わる前に終える計画が現実的です。不調が続くときは医療機関に相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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