デザインの在宅ワークを未経験から始める順番と、最初に受ける案件


この記事のポイント
- ✓デザインの在宅ワークを未経験から始めるための順番を
- ✓契約と報酬で確かめる点まで解説します
- ✓未経験歓迎をうたう在宅ワークの詐欺の見分け方と相談先も整理します
デザインの在宅ワークに興味はあるけれど、未経験から本当に始められるのか。何から学べばよいのか、作品が無い状態でどうやって最初の仕事を受ければよいのか。在宅ワークのデザインを未経験から目指す人の多くは、この「最初の一歩の順番」が分からずに止まっています。
この記事では、デザインの在宅ワークを未経験から始めるための順番を、仕事の種類の見分け方、道具と学ぶ順番、作品集の作り方、最初に受けやすい案件、契約と報酬で確かめる点まで、段階ごとに説明します。未経験歓迎をうたう在宅ワークの中に紛れている詐欺の見分け方と、困ったときの相談先も整理します。
デザインの在宅ワークには2つの働き方がある
デザインの在宅ワークと一口に言っても、働き方は大きく2つに分かれます。どちらを目指すかで、探す場所も、必要な準備も変わります。
| 働き方 | 中身 | 未経験からの入りやすさ |
|---|---|---|
| 雇われて在宅で働く | 会社と雇用契約を結び、在宅勤務でデザインや制作を担当する | 研修がある求人なら入りやすいが、出社と組み合わせる形が多い |
| 業務委託で受ける | 案件ごとに依頼を受け、作ったものを納品して報酬を受け取る | 作品集があれば小さな案件から始められる |
雇われて在宅で働く形
1つ目は、会社に雇われて、在宅勤務でデザインや制作の仕事をする形です。求人の検索サイトには、未経験可の在宅のデザインや制作の求人も出ています。たとえば次のような求人です。
【仕事内容】<在宅OK>未経験OK!時給2100円!半蔵門での編集・校正・制作<在宅月10回までOK!> 【経験・資格】未経験OK!職種未経験OK/ブランクOK/既卒・第二新卒OK/英語力不要/土日祝日が休み 出典: 求人ボックス
この求人のように、未経験可の雇用の求人では「在宅は月に何回まで」と出社と組み合わせている例がよく見られます。最初は出社して仕事の進め方を覚え、慣れてから在宅の日を増やしていく形です。雇用なので、時給や月給が決まっていて、仕事の量にかかわらず収入が安定します。会社の研修や先輩の指導を受けられるのも、未経験の人には大きな利点です。
業務委託で受ける形
2つ目は、会社に雇われず、案件ごとに依頼を受ける形です。バナーやSNSの画像、チラシ、ロゴなどを作って納品し、案件ごとに報酬を受け取ります。働く時間や場所を自分で決められる一方、報酬は受けた案件の数と単価で決まり、仕事が無い月は収入もありません。
厚生労働省は、このように注文を受けて自宅などで成果物を作る働き方を「自営型テレワーク」と呼び、次のように説明しています。
自営型テレワークとは、注文者から委託を受け、情報通信機器を活用して主として自宅又は自宅に準じた自ら選択した場所において、成果物の作成又は役務の提供を行う就労をいいます。 出典: mhlw.go.jp
未経験から完全に在宅で始めたいなら、業務委託の小さな案件から入るのが現実的です。ただし、業務委託では仕事の進め方を教えてくれる人がいないので、自分で学び、自分で作品を見せて仕事を取る必要があります。この記事では、主にこちらの始め方を順に説明します。
デザインの在宅ワークで多い仕事の種類
デザインの在宅ワークで依頼が多いのは、次のような仕事です。未経験から入りやすいものと、経験を積んでから受けるものに分けて整理します。
| 仕事の種類 | 中身 | 未経験からの入りやすさ |
|---|---|---|
| SNSの投稿画像 | Instagram などに載せる正方形や縦長の画像 | 入りやすい |
| バナー | Webサイトや広告に表示する横長の画像 | 入りやすい |
| 動画のサムネイル | YouTube などの動画の表紙になる画像 | 入りやすい |
| チラシ・名刺 | 印刷して配る紙もの | 印刷の知識が少し要る |
| 資料・スライド | 営業資料や説明資料の見た目を整える | 入りやすい |
| ロゴ | 会社や店の顔になるマーク | 経験を積んでから |
| Webサイトのデザイン | ページ全体の見た目を作る | 経験を積んでから |
| アプリの画面 | 操作する画面の見た目と使いやすさを作る | 経験を積んでから |
未経験から入りやすい仕事の共通点
未経験から入りやすい仕事には、共通点があります。1回の作業が小さく、完成形の見本が多く、修正の回数で調整しやすいことです。SNSの投稿画像やバナー、サムネイルは、1枚ずつ作って納品でき、依頼する側も参考にしたい見本を示しやすい仕事です。
反対に、ロゴやWebサイトのデザインは、依頼する側の事業を理解し、何度もやり取りしながら形にしていく仕事です。作るものが少なくても、聞き取りや提案の力が必要になります。最初はこうした仕事を避け、小さな画像の仕事で納品までの流れに慣れることを優先します。
未経験から始める順番は5段階
デザインの在宅ワークを未経験から始める順番は、次の5段階です。
| 段階 | やること | 目安の期間 |
|---|---|---|
| 1 | 道具を1つ決めて、基本の操作を覚える | 2週間から1か月 |
| 2 | デザインの基本の考え方を学ぶ | 1か月 |
| 3 | 作品を5点から10点作り、作品集にまとめる | 1か月から2か月 |
| 4 | 小さな案件に応募し、最初の納品をする | 1か月 |
| 5 | 実績を作品集に追加し、単価の高い仕事に広げる | その後ずっと |
期間は、平日に1日1時間から2時間、週末に少し多めに時間を取った場合の目安です。仕事や家事と並行して進めるなら、これより長くかかっても問題ありません。大切なのは、段階を飛ばさないことです。特に、作品集が無いまま案件に応募しても、依頼する側は何を任せられるかを判断できません。
段階1:道具を1つ決めて基本の操作を覚える
最初に、使う道具を1つ決めます。デザインの道具はたくさんありますが、最初から全部を覚えようとすると、どれも中途半端になります。
道具の選び方
| 道具の種類 | 特徴 | 向いている仕事 |
|---|---|---|
| ブラウザで使うデザインの道具 | テンプレートが多く、操作が簡単 | SNSの画像、資料、簡単なバナー |
| 画像の編集の道具 | 写真の加工や合成が得意 | バナー、サムネイル、写真の補正 |
| 図形やロゴを描く道具 | 拡大しても荒れない図形を描ける | ロゴ、イラスト、チラシ |
| 画面のデザインの道具 | Webやアプリの画面を作る | Webサイト、アプリの画面 |
未経験から始めるなら、目指す仕事に合わせて1つを選びます。SNSの画像や資料から始めたいならブラウザで使う道具、バナーやサムネイルなら画像の編集の道具が向いています。料金や無料で使える範囲は道具ごとに違い、変わることもあるので、使う前に各社の公式の料金ページで確かめます。
基本の操作で覚えること
どの道具でも、最初に覚える操作は共通しています。
- 新しい画面を、決められた大きさ(ピクセル)で作る
- 文字を入れ、書体と大きさと色を変える
- 写真や図形を入れ、大きさと位置を整える
- 重なり(レイヤー)の順番を入れ替える
- 完成したものを、指定された形式(PNGやJPEGなど)で書き出す
この5つができれば、簡単なバナーやSNSの画像は作れます。道具の公式の使い方の説明や、無料で公開されている入門の動画を見ながら、実際に手を動かして覚えます。
段階2:デザインの基本の考え方を学ぶ
道具の操作を覚えたら、次はデザインの基本の考え方を学びます。操作ができても、考え方を知らないと、文字や写真をただ並べただけの、何を伝えたいのか分からない画像になってしまいます。
最初に押さえる4つの考え方
| 考え方 | 中身 |
|---|---|
| 揃える | 文字や写真の端の位置をそろえると、整って見える |
| 近づける | 関係のある情報は近くに、関係のない情報は離す |
| 繰り返す | 色や書体の使い方を全体で統一する |
| 差をつける | いちばん伝えたいことを大きく、目立たせる |
この4つは、デザインの入門書の多くで最初に説明されている考え方です。新しい画像を作るたびに、この4つが守れているかを確かめる習慣をつけると、見た目は大きく変わります。
上手な作品をまねて作ってみる
考え方を身につけるいちばんの近道は、上手な作品をまねて作ってみることです。気に入ったバナーやSNSの画像を見つけたら、なぜ見やすいのかを考えながら、同じような配置で自分でも作ってみます。ただし、まねて作ったものは練習用です。他の人の作品をそのまま、あるいは一部を変えただけで自分の作品として公開したり、仕事に使ったりしてはいけません。著作権については、文化庁の著作権のページで基本を確かめておきます。
段階3:作品集を作る
未経験の人が最初の仕事を受けるには、作品集が欠かせません。作品集とは、自分が作ったものをまとめて見せる資料のことで、ポートフォリオとも呼ばれます。依頼する側は、作品集を見て、この人に任せられるかどうかを判断します。
作品は架空の依頼で作る
仕事の実績が無いうちは、架空の依頼を自分で決めて作品を作ります。「近所のパン屋の新商品を知らせるInstagramの画像」「料理教室の生徒募集のバナー」のように、誰に向けて何を伝えるものかを具体的に決めます。作品ごとに、依頼の内容、工夫した点、使った道具を短く書き添えると、考えて作ったことが伝わります。
作品集に入れる点数と種類
作品は5点から10点ほど用意します。数よりも、受けたい仕事に合っていることが大切です。バナーの仕事を受けたいなら、大きさや目的の違うバナーを中心にそろえます。同じような作品ばかりではなく、明るい雰囲気のもの、落ち着いた雰囲気のものなど、作り分けられることを示します。
作品集を見せる場所
作品集は、URLで見られる形にしておくと、応募のときに渡しやすくなります。作品を公開できる無料のサービスや、ブログ、PDFの資料など、形は問いません。応募する案件ごとに、合う作品を3点ほど選んで見せられるよう、整理しておきます。
段階4:最初に受ける案件の選び方
作品集ができたら、いよいよ最初の案件に応募します。最初の案件で大切なのは、報酬の高さよりも、最後まで納品して、依頼した人に満足してもらうことです。
最初に向いている案件の特徴
| 特徴 | 理由 |
|---|---|
| 作るものの数と大きさが決まっている | 作業の量を見積もりやすい |
| 参考にしたい見本が示されている | 方向性のずれが起きにくい |
| 修正の回数が決まっている | 終わりが見える |
| 納期に余裕がある | 慣れない作業でも間に合う |
| 依頼する側の説明が具体的 | やり取りの手間が少ない |
反対に、「いい感じに」「おまかせで」のように説明があいまいな案件や、修正の回数に上限が無い案件は、未経験のうちは避けます。何度も作り直すことになり、時間ばかりかかって、依頼する側の満足も得にくいからです。
応募の文面に書くこと
応募の文面には、次の4つを書きます。
- 依頼の内容を読んで理解したこと(何を、何のために作るのか)
- 合う作品の例(作品集のURLと、特に見てほしい作品)
- 納品までの進め方(下書きをいつ見せるか、修正の受け方)
- 連絡のつく時間帯と、返信の目安
未経験であることは、隠す必要はありません。その代わり、依頼の内容をしっかり読んだこと、進め方を具体的に考えていることを示すと、任せてみようと思ってもらいやすくなります。
仕事を探す場所の違い
デザインの在宅ワークを探す場所は、いくつかあります。それぞれに向いている人と、気をつける点が違います。
| 探す場所 | 向いている人 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 求人の検索サイト | 雇われて働きたい人 | 「在宅」の日数や条件をよく読む |
| クラウドソーシング | 小さな案件で経験を積みたい人 | 手数料が報酬から差し引かれる |
| 直接取引の仲介サイト | 依頼する側と直接やり取りしたい人 | 契約の条件を自分で確かめる |
| 知人や地元のつながり | 身近な店や団体を手伝いたい人 | 友人価格になりやすい |
| SNSでの発信 | 作品を見せて声をかけてもらいたい人 | 実績が少ないうちは時間がかかる |
求人の検索サイト
雇われて在宅で働きたい場合は、求人の検索サイトで「在宅」「デザイン」「未経験」などの言葉を組み合わせて探します。求人の中には、在宅の日数が月に数回までと決まっているもの、最初の数か月は出社が必要なものもあります。「在宅OK」の言葉だけで判断せず、勤務地、在宅の条件、研修の有無を読み比べます。
クラウドソーシングと直接取引の仲介サイト
業務委託の案件を探す場合は、クラウドソーシングや、依頼する側と受ける側をつなぐ仲介サイトを使うのが一般的です。小さな案件が多く、未経験から最初の実績を作る場として使われています。報酬から差し引かれる手数料の率や、支払いの仕組みはサイトによって違うので、登録する前に各サイトの公式の説明で確かめます。
知人や地元のつながり
身近な店や地域の団体から、チラシやSNSの画像を頼まれることもあります。顔の見える相手から最初の実績を作れる利点がありますが、「知り合いだから」と報酬や修正の回数をあいまいにしたまま始めると、後で負担が大きくなります。知人からの依頼でも、作るもの、報酬、納期、修正の回数は最初に決めておきます。
1件の仕事の進め方
最初の案件を受けたら、次の流れで進めます。流れを先に決めておくと、慣れない作業でも依頼する側を不安にさせません。
手順1:依頼の内容を確かめる
作業を始める前に、依頼の内容を自分の言葉で書き出し、依頼する側に確かめます。「何を」「誰に向けて」「何を伝えるために」「どの大きさで」「いつまでに」の5つを、短い文にまとめて送ります。ここでずれがあれば、作り始める前に直せます。
手順2:方向性の案を見せる
いきなり完成形を作るのではなく、配置や色の方向性を2つほど、簡単な下書きで見せます。依頼する側に選んでもらってから仕上げると、大きな作り直しを防げます。
手順3:仕上げて確かめてもらう
選ばれた方向性で仕上げ、確かめてもらいます。修正の依頼が来たら、どこをどう直すかを箇条書きで確かめてから作業します。言葉の受け取り方の違いで、意図と違う修正をしてしまうことが多いからです。
手順4:納品と請求
完成したら、指定された形式と大きさで書き出して納品します。ファイルの名前は、何のどの大きさの画像かが分かるように付けます。納品の後、決めておいた期日に合わせて請求書を送ります。請求書には、作ったもの、金額、振込先、支払いの期日を書きます。
作業の環境をそろえる
デザインの在宅ワークを始めるには、作業の環境も必要です。最初から高価なものをそろえる必要はありませんが、最低限の準備はしておきます。
パソコンと画面
ブラウザで使う道具なら、多くのパソコンで動きます。画像の編集や図形を描く道具は、動かすのに必要なパソコンの性能が道具ごとに決まっているので、使う前に各社の公式の動作環境を確かめます。画面は、できるだけ大きいほうが作業しやすく、ノートパソコンでも外付けの画面をつなぐと作業がはかどります。
書体と素材の使用条件
作品や仕事に使う書体や写真、イラストの素材は、仕事で使ってよいかどうかが素材ごとに決まっています。「無料」と書かれていても、仕事での利用は禁止されている素材や、表記が必要な素材があります。使う前に、素材の配布元の利用条件を必ず読みます。
税金と手続きの基本
業務委託でデザインの仕事を受けて報酬を得るようになったら、税金の手続きも必要になります。
国税庁の給与所得者で確定申告が必要な人の説明によると、給与を1か所から受けていて、その給与の全部が源泉徴収の対象となる会社員の場合、給与以外の所得の合計額が20万円を超えると、確定申告が必要です。ここでいう所得は、報酬から仕事にかかった経費を差し引いた額です。20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあるので、住んでいる市区町村に確かめます。
事業として始める場合は、開業の届出を出します。国税庁の案内では、個人が新たに事業を始めたときの開業の届出の提出期限は、事業を始めた日の属する年分の確定申告期限までとされています。どの手続きが必要かは、収入の額や働き方によって変わるので、迷ったときは税務署に相談します。
契約と報酬で確かめること
案件が決まったら、作業を始める前に、契約の条件を確かめます。未経験のうちほど、条件をあいまいにしたまま作業を始めてしまいがちです。
フリーランス法で示されることになった条件
個人で仕事を受けるフリーランスを守る法律として、フリーランス・事業者間取引適正化等法が令和6年11月1日に施行されています。厚生労働省のフリーランス・事業者間取引適正化等法の解説によると、個人で働くフリーランスに業務を委託する事業者には、取引の条件の明示、納品を受けた日から原則60日以内の報酬の支払い、ハラスメント対策の体制づくりなどが義務付けられています。
依頼を受けるときは、次の条件が文書やメッセージで示されているかを確かめます。
| 確かめる条件 | 例 |
|---|---|
| 作るものの内容 | バナー3枚、横1200ピクセル、縦628ピクセル |
| 報酬の額 | 1枚あたりの金額と合計 |
| 納期 | 下書きの提出日と最終の納品日 |
| 修正の回数 | 下書きの後に2回まで |
| 支払いの期日 | 納品の月の翌月末 |
| 作ったものの権利 | 納品したデザインを依頼した側が使える範囲 |
作品集に載せてよいかも確かめる
仕事で作ったものを作品集に載せてよいかは、依頼する側によって違います。公開前の広告や、社外に出せない資料のデザインは、載せられないことがあります。作品集に載せたい場合は、契約のときに確かめておきます。
会社員の副業なら就業規則も確かめる
会社に勤めながら副業としてデザインの在宅ワークを始める場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているかを先に確かめます。厚生労働省の副業・兼業のページでは、副業・兼業の促進に関するガイドラインと、会社が就業規則を作るときのひな形が公開されています。認められている場合も、届け出が必要か、同じ業界の仕事を受けてよいかなど、会社ごとの決まりを確かめます。
未経験歓迎をうたう在宅ワークの詐欺に気をつける
デザインの在宅ワークを探していると、「未経験でも在宅で稼げる」「教材を買えば仕事を紹介する」といった募集に出会うことがあります。中には、仕事の紹介を口実に、先にお金を払わせる手口が紛れています。
先にお金を払わせる募集は疑う
仕事をすることで収入が得られると誘い、その仕事に必要だとして教材や道具の購入、登録料などを払わせる取引は、特定商取引法で「業務提供誘引販売取引」として決まりが設けられています。特定商取引法の第51条では、取引料、登録料、保証金など、名前にかかわらず取引のときに払わせる金品を「取引料」と定めています。
次のような募集は、応募する前に立ち止まります。
- 仕事を始める前に、教材費、登録料、ソフトの購入代などを払うよう求められる
- 「必ず仕事を紹介する」「すぐに元が取れる」と、収入を約束する
- 会社の名前、所在地、連絡先がはっきりしない
- 契約の内容を書いた書面を渡さない
- その場で決めるよう急かす
契約してしまったときの相談先
業務提供誘引販売取引に当たる契約は、特定商取引法の第58条で、契約の書面を受け取った日から20日以内であれば、書面または電磁的記録で契約を解除できると定められています。ただし、自分の契約がこれに当たるかどうかは、事情によって変わります。困ったときは一人で判断せず、消費者庁の案内している消費者ホットライン188に相談します。最寄りの消費生活センターなどの窓口につないでもらえます。
未経験の人がつまずきやすい点
デザインの在宅ワークを未経験から始めた人が、最初の数か月でつまずきやすい点があります。先に知っておくと、同じところで止まらずに済みます。
学ぶことばかりで作らない
入門の動画や本を次々に見て、知識は増えても、作品が1つもできていないことがあります。見て分かることと、自分で作れることは違います。学ぶ時間と同じくらい、作る時間を取ります。1つ学んだら、その日のうちに1枚作ってみるくらいの割合が目安です。
時間を見積もれない
最初のうちは、1枚の画像を作るのに何時間かかるかが分かりません。そのため、受けた案件の納期に間に合わなかったり、報酬に比べて作業の時間が長すぎたりします。練習の段階から、1枚にかかった時間を記録しておくと、案件に応募するときに納期と報酬が見合っているかを判断できます。
修正の依頼を個人への評価と受け取る
修正の依頼が続くと、自分のデザインが否定されたように感じて落ち込む人がいます。修正は、依頼する側の考えを形にするための当たり前のやり取りです。修正の理由を聞き、次の案件で同じ修正が出ないように生かせば、それが経験になります。
1人で抱え込む
在宅で1人で作業していると、分からないことを聞く相手がいません。同じように学んでいる人と作品を見せ合う、勉強会に参加するなど、意見をもらえる場を1つ持っておくと、伸び悩んだときに抜け出しやすくなります。
家事や本業との時間の取り合い
在宅の仕事は、家事や本業と同じ場所で行うので、気づくと作業の時間が削られます。作業をする曜日と時間帯を決めて、家族にも伝えておくと、まとまった時間を確保しやすくなります。納期のある仕事を受けるときは、その週の予定を見て、無理のない納期を自分から伝えます。
単価を上げていく道筋
最初の数件を納品できたら、少しずつ単価の高い仕事に広げていきます。
実績を作品集に追加する
納品した仕事のうち、公開してよいものは作品集に追加します。架空の依頼の作品よりも、実際の仕事の作品のほうが、依頼する側には安心材料になります。依頼した人から感想をもらえたら、許可を得て作品集に添えます。
1つの分野を深める
バナーを何件も作るうちに、得意な業種や雰囲気が見えてきます。「美容の業種のバナーが得意」「落ち着いた雰囲気の資料が得意」のように、分野を絞って作品集を組み直すと、その分野の依頼を受けやすくなります。デザイナーの収入の目安はデザイナーの年収・単価相場で、フリーランスのWebデザイナーの働き方と収入の考え方はWebデザイナー 年収のリアル:30代フリーランスが語る稼ぎ方とキャリアパスで確かめられます。
継続の依頼につなげる
単価を上げるうえで、新しい依頼を探し続けるよりも効果が大きいのが、同じ依頼者から続けて頼まれることです。一度やり取りした相手は、こちらの進め方や作風を知っているので、説明の手間が少なく、次の依頼の単価の相談もしやすくなります。
納品のときに、「今後も同じ雰囲気のバナーが必要になったら、お声がけください」と一言添えるだけでも、次の依頼につながることがあります。継続して依頼されるようになったら、毎月決まった枚数を決まった金額で受ける形を提案するのも1つの方法です。収入の見通しが立ちやすくなり、依頼する側も毎回の手配の手間が省けます。
生成AIの道具との付き合い方
画像を生成するAIの道具が広がり、デザインの仕事の一部はAIで下書きを作れるようになりました。下書きの時間を短くする道具として使う人も増えています。ただし、AIで作った画像を仕事で使ってよいかどうかは、依頼する側の方針や、使う道具の利用規約によって違います。使う場合は、依頼する側に事前に伝え、道具の利用規約で仕事での利用が認められているかを確かめます。
文章の力も身につける
デザインの仕事では、依頼する側とのやり取りの多くが文章です。依頼の内容を読み取る力、提案の意図を短く説明する力があると、修正の回数が減り、継続して依頼されやすくなります。仕事の文書の書き方を体系的に学ぶ方法としてビジネス文書検定があります。
運営の現場から見える、続く人の共通点
在宅ワークとフリーランスの仲介を長く運営してきた立場から見ると、未経験からデザインの在宅ワークを始めて続いている人には共通点があります。それは、デザインの腕前よりも、連絡が早く、納期を守り、修正の依頼に素直に応じていることです。依頼する側は、多少の技術の差よりも、安心して任せられるかどうかで次の依頼先を決めます。
もう1つは、仲介の手数料の仕組みを理解して場所を選んでいることです。依頼する側と受ける側の間に手数料がかからない直接取引では、同じ予算でも受ける側の手取りが厚くなり、依頼する側はより多くを頼めます。最初の数件は経験を積むことを優先しても、続けていくうちに、どこでどう受けるかで手取りが変わることを知っておくと、長く続けやすくなります。
AIを使った画像の生成やデザインの補助も広がっています。AIの道具を仕事に取り入れる支援や、マーケティングと組み合わせた仕事の中身はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。まずは道具を1つ決めて、架空の依頼で1枚目のバナーを作るところから始めてみてください。
よくある質問
Q. デザインの在宅ワークは、未経験からどのくらいで始められますか?
平日に1日1時間から2時間ほど学ぶ場合、道具の操作と基本の考え方を覚え、作品を5点から10点そろえるまでに3か月から4か月ほどかかるのが目安です。作品集ができてから最初の案件を受けるまでに、さらに1か月ほど見ておくと無理がありません。期間よりも、段階を飛ばさずに進めることが大切です。
Q. デザインの学校に通わないと仕事は受けられませんか?
学校に通わなくても、小さな案件から仕事を受けることはできます。依頼する側が見るのは、学歴よりも作品集と、やり取りのしやすさです。道具の公式の説明や入門の本、無料の動画で学び、架空の依頼で作品を作って作品集にまとめれば、応募はできます。体系的に学びたい場合に、学校や講座を検討します。
Q. 最初はどんな案件に応募すればよいですか?
SNSの投稿画像、バナー、動画のサムネイルなど、1回の作業が小さく、作るものの数と大きさ、参考の見本、修正の回数がはっきり決まっている案件が向いています。説明があいまいな案件や、修正の回数に上限が無い案件は、未経験のうちは避けたほうが、納品まで進めやすくなります。
Q. 在宅ワークの募集で、お金を先に払うよう言われました。大丈夫ですか?
仕事を始める前に教材費や登録料などを払わせる募集は、慎重に判断します。仕事で収入が得られると誘って先にお金を払わせる取引は、特定商取引法で決まりが設けられています。払う前に会社の名前や所在地、契約の書面を確かめ、困ったときは消費者ホットライン188に相談します。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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