進捗管理表のテンプレートの選び方と、チームで更新が止まらない運用のこつ

この記事のポイント
- ✓進捗管理表のテンプレートを
- ✓タスク一覧型・ガントチャート型・カンバン型の3つに分けて選び方を整理しました
- ✓ExcelとGoogleスプレッドシートで公式のテンプレートを開く手順
進捗管理表のテンプレートは、探せばいくらでも見つかります。困るのは、ダウンロードして使い始めたのに、2週間もすると誰も更新しなくなることです。表の出来が悪いのではなく、チームの仕事の形とテンプレートの形が合っていない。多くの場合、原因はそこにあります。
この記事では、進捗管理表のテンプレートを「タスク一覧型」「ガントチャート型」「カンバン型」の3つに分けて、どんな仕事にどれが合うかを整理します。そのうえで、ExcelとGoogleスプレッドシートで公式のテンプレートを開く手順、最低限そろえたい列、更新が止まらない運用のこつまでを順に説明します。表計算ソフトでは更新や共有が追いつかなくなってきたチームには、Pinatecaのように、カンバンやガントチャートの画面を最初から持つプロジェクト管理の道具に移る方法もあります。
進捗管理表が必要になる場面と、よくある失敗
進捗管理表とは、つまり「誰が、何を、いつまでに、どこまで進めたか」を1枚で見られるようにした表のことです。仕事の種類を問わず、複数の人が関わる作業が並行して動き始めると、必要になります。
私は飲食店の開業や改装を支援する仕事をしていますが、開業の準備は進捗管理表がないと必ずどこかで漏れが出ます。内装工事、厨房機器の発注、保健所への営業許可の申請、メニューの試作、スタッフの採用、オープンの告知。担当も業者もばらばらで、1つ遅れると後ろの作業がすべてずれていきます。
ただ、進捗管理表を作ったのに失敗する場面も、同じくらい見てきました。よくあるのは次の3つです。
・作った人しか更新しない
・項目が多すぎて、入力が面倒になる
・表を見ても、何が遅れているのかがすぐに分からない
実は私自身、ある店の開業準備で、細かく作り込んだExcelの進捗管理表を用意したことがあります。列を20近く並べ、工程ごとに色を付け、関数で残り日数まで出るようにしました。ところが、オーナーも内装業者も、ほとんど開いてくれなかったのです。結局、私が電話で状況を聞いて、表に書き込む係になりました。表の出来ではなく、「相手が更新したくなる形か」を考えていなかったのが失敗でした。
この記事で紹介するテンプレートの選び方と運用のこつは、この失敗から学んだことでもあります。
進捗管理表のテンプレートは3つの型に分けて選ぶ
進捗管理表のテンプレートは、見た目はさまざまですが、大きく3つの型に分けられます。自分たちの仕事に合う型を先に決めると、テンプレート選びで迷わなくなります。
| 型 | 見た目 | 向いている仕事 | 苦手なこと |
|---|---|---|---|
| タスク一覧型 | 1行1タスクの表 | 定型の業務、件数の多い作業 | 前後の作業のつながりが見えにくい |
| ガントチャート型 | 横に日付が並び、期間を棒で示す | 開業準備、イベント、工事など期限のある計画 | 計画の変更のたびに描き直しが要る |
| カンバン型 | 「未着手」「進行中」「完了」の列にカードを並べる | 日々入れ替わる作業、小さなチーム | 長い期間の見通しが立てにくい |
タスク一覧型
もっとも単純な形です。1行に1つのタスクを書き、担当者、期限、状態、メモの列を並べます。作るのが簡単で、表計算ソフトの並べ替えや絞り込みがそのまま使えます。経理の月次作業や、問い合わせの対応のように、似た作業が繰り返し発生する仕事に向いています。
ガントチャート型
横に日付を並べ、タスクごとに開始日から終了日までを棒で示す形です。ガントチャートとは、つまり「どの作業がいつからいつまで続き、どれが重なっているか」を時間の流れで見る図のことです。開業準備やイベントの準備のように、最終の期限が決まっていて、作業の順番が大事な仕事に向いています。
カンバン型
「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」のような列を作り、タスクを書いたカードを左から右へ動かしていく形です。今どの作業が止まっているかがひと目で分かります。飲食店でいえば、新メニューの開発のように、試作、試食、原価の計算、写真の撮影と、段階を順に進める仕事に合います。
表計算ソフトのテンプレートで作りやすいのは、タスク一覧型とガントチャート型です。カンバン型は表計算ソフトでも作れなくはありませんが、カードを動かす操作が行の移動や書き換えになるため、使い勝手は専用の道具に劣ります。
Excelで公式のテンプレートを使う手順
Excelには、Microsoftが用意したテンプレートがあります。Microsoftの公式のテンプレートのページでは、ガントチャートのテンプレートについて次のように紹介されています。
無料のガント チャート テンプレートを Excel で利用し、時系列上でタスクの進捗状況を視覚化しましょう。既製のグラフを、独自のタスク カテゴリ、リスク レベル、進捗状況、開始日などを設定してカスタマイズしましょう。 出典: Microsoft Excel ガント チャート テンプレート
同じページには、「単純なガント チャート」「アジャイル ガント チャート」「ガント プロジェクト プランナー」などのテンプレートが並んでいます。計画上の開始日、実際の開始日、期間の長さ、カテゴリ、担当者、進行状況などの項目をカスタマイズでき、予定どおりの状態とリスクがある状態をバーの色分けで区別したり、進捗を完了率で表示したりできると説明されています。
使い始める流れは次のとおりです。
- Microsoftのテンプレートのページで、使いたいテンプレートを選ぶ
- 「テンプレートを使用する」を選び、Excelで開く
- 見本として入っているタスクを、自分たちの作業に書き換える
- 使わない列を非表示にし、必要な列だけを残す
ここで大切なのが4つ目です。公式のテンプレートは、さまざまな仕事に使えるよう、項目が多めに作られています。全部の列を埋めようとすると、入力が負担になって更新が止まります。最初は「タスク」「担当」「開始日」「終了日」「進捗」の5つだけを使い、必要になったら列を戻す、という使い方がおすすめです。
ExcelのファイルをOneDriveなどのクラウドに保存すれば、複数の人が同じファイルを開いて更新できます。メールに添付して回すと、誰の手元のファイルが最新なのか分からなくなるので、共有の場所に1つだけ保存する、という形を最初に決めておきましょう。
Googleスプレッドシートでテンプレートを使う手順
Googleスプレッドシートにも、Googleが作ったテンプレートが用意されています。Googleの公式ヘルプによると、使い方は次のとおりです。
- パソコンでGoogleスプレッドシートにアクセスする
- 右上の「テンプレート ギャラリー」をクリックする
- 使用するテンプレートをクリックする
- テンプレートのコピーが開く
ヘルプには、Googleが作成したテンプレートとして履歴書や予算書や注文書などが例に挙がっていて、一部のテンプレートの機能は職場や学校のアカウントでログインしている必要があると書かれています。テンプレートのコピーが開く仕組みなので、元のテンプレートを壊す心配はありません。
Googleスプレッドシートの強みは、共有のしやすさです。リンクを送るだけで相手が開け、同じ表を同時に編集できます。編集の履歴も残るので、「誰がいつ書き換えたか」を後から確かめられます。社外の業者や、パソコンをあまり使わない人と一緒に使う場合は、Excelよりも手軽に感じられることが多いはずです。
一方で、表が大きくなると動作が重くなることや、細かい書式やグラフの調整がExcelほど自由ではないことは知っておきましょう。進捗管理表の目的は、きれいな表を作ることではなく、状況を共有することです。見た目にこだわりすぎず、全員が開ける場所に保存することを優先してください。
テンプレートに最低限そろえたい列
どの型のテンプレートを使う場合でも、最低限そろえたい列があります。ここが欠けていると、表を見ても状況が分かりません。
| 列 | 書く内容 | 書き方のこつ |
|---|---|---|
| タスク | 作業の名前 | 動詞で終える(「メニュー表を発注する」) |
| 担当 | 責任を持つ人1人 | 複数の名前を書かない |
| 期限 | 終わらせる日 | 日付で書く(「来週」と書かない) |
| 状態 | 未着手・進行中・確認待ち・完了 | 選択肢を固定する |
| 次にやること | 次の具体的な一手 | 1行で書く |
タスクは動詞で終える
「メニュー表」と書くより、「メニュー表のデザインを業者に発注する」と書くほうが、何をすれば完了なのかがはっきりします。名詞だけのタスクは、終わったかどうかの判断が人によって分かれます。
担当は1人にする
担当の欄に2人の名前を書くと、どちらも「相手がやるだろう」と思って止まりがちです。一緒に作業する人がいても、責任を持つ人は1人に決めます。
状態の選択肢を固定する
状態の欄に自由に書き込めると、「ほぼ終わり」「8割」「もう少し」のようにばらばらになります。表計算ソフトのプルダウンの機能で、「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の4つから選ぶようにすると、集計も色分けもしやすくなります。
「次にやること」の列を加える
意外に効くのが、「次にやること」の列です。状態が「進行中」のままずっと動かないタスクは、次の一手が決まっていないことが多いものです。「業者から見積もりが来たら比べる」のように、次の行動を1行で書いておくと、止まっているタスクが動き出します。
色分けと見やすさのこつ
進捗管理表は、開いた瞬間に「どこが危ないか」が分かることが大切です。そのために役立つのが色分けです。
期限を過ぎたタスクに色を付ける
表計算ソフトの条件付き書式を使うと、期限の日付が今日より前で、状態が「完了」でないタスクの行に、自動で色を付けられます。条件付き書式とは、決めた条件に合うセルだけ、色や文字の太さを自動で変える機能のことです。毎日開くたびに、遅れているタスクが赤く目立つので、見落としが減ります。
色は3色までに絞る
色をたくさん使うと、かえってどこを見ればいいのか分からなくなります。「遅れている(赤)」「今週が期限(黄)」「完了(灰色)」の3色程度に絞ると、意味がすぐに伝わります。
完了したタスクは下に移すか隠す
完了したタスクが表の上に残っていると、まだ動いている作業が埋もれます。完了したら表の下に移す、または絞り込みで隠すようにすると、見るべきタスクだけが並びます。
スマートフォンでの見え方も確かめる
現場で働く人は、パソコンではなくスマートフォンで表を開くことが多いものです。厨房や工事の現場から確かめる人にとって、横に長い表は読みにくく、更新の手間も増えます。スマートフォンで開いたときに、少なくともタスク、担当、期限、状態の4つが1画面に収まるよう、列の並び順を左に寄せておくと使いやすくなります。作ったら一度、自分のスマートフォンで開いて確かめてみてください。
1画面に収まる行数にする
進捗管理表を開いたとき、スクロールしないと全体が見えないなら、タスクを細かく分けすぎているかもしれません。大きな工程ごとに表を分けるか、細かい作業はまとめて1行にするなど、1画面でおおよその状況が分かる形を目指しましょう。
テンプレートを自分たちの仕事に合わせて直す手順
ダウンロードしたテンプレートをそのまま使うと、どこかで無理が出ます。料理のレシピと同じで、テンプレートは出発点であって、店ごとの味に合わせて手を加えるものです。直すときの手順を紹介します。
手順1. 今の仕事の流れを書き出す
テンプレートを開く前に、今の仕事が実際にどんな順番で流れているかを紙に書き出します。開業準備なら「物件の契約」から「オープン」まで、メニュー開発なら「アイデア」から「販売開始」までです。ここで書き出した段階が、そのまま状態の選択肢や工程の行になります。
手順2. テンプレートの列を、書き出した流れに合わせて並べ替える
テンプレートの列のうち、自分たちの流れに必要なものだけを残します。使わない列は消さずに非表示にしておくと、あとで必要になったときに戻せます。
手順3. 見本のタスクを1つだけ自分たちの作業で書いてみる
いきなり全部のタスクを入れず、まず1つだけ書いてみます。書きにくい列、意味の分からない列があれば、その時点で直します。
手順4. チームの誰かに書いてもらう
作った人以外の誰かに、1行だけ書いてもらいます。作った人には当たり前の書き方でも、他の人には分かりにくいことがよくあります。ここで出た疑問を反映してから、全員に使ってもらいます。
この4つの手順を踏むだけで、「作った人しか更新しない表」になる危険はかなり減ります。テンプレートを選ぶ時間より、直す時間のほうが大事だと考えてください。
進み具合の数え方を決めておく
進捗管理表でもめやすいのが、「どこまで進んだか」の数え方です。担当者に進み具合を%で書いてもらうと、多くの場合、早い段階で「80%」「90%」と書かれ、そこから何日も動かなくなります。最後の1割に、思った以上に時間がかかるからです。
これを防ぐには、%ではなく、段階で数える方法が向いています。
・状態を「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の4段階で書く
・大きな作業は、完了したかどうかがはっきり分かる小さな作業に分ける
・全体の進み具合は、完了したタスクの数を全体の数で割って出す
たとえば、開業準備のタスクが40個あり、そのうち完了が28個なら、全体の進み具合は70%と数えられます。担当者の感覚ではなく、数で進み具合を示せるので、話し合いが具体的になります。
もう1つ大事なのが、「完了」の基準を決めることです。メニュー表なら「業者に入稿した時点」なのか「刷り上がりを受け取った時点」なのかで、完了の日が変わります。タスクを書くときに、何をもって完了とするかを1行添えておくと、行き違いがなくなります。
チームで更新が止まる原因と、止まらない運用のこつ
テンプレートを選び、列を整えても、更新されなければ意味がありません。チームで進捗管理表の更新が止まる原因は、だいたい決まっています。
原因1. 更新しても誰も見ていない
自分が書き込んだ内容に誰も反応しないと、書き込む意味を感じられなくなります。週に1回、10分でいいので、進捗管理表を画面に映して全員で見る時間を作ると、更新する理由が生まれます。
原因2. 更新の手間が大きすぎる
ファイルを探して開き、目当ての行を見つけ、いくつもの列を書き換える。この手間が大きいと、忙しいときに後回しになります。更新する列を「状態」と「次にやること」の2つに絞るだけでも、手間は大きく減ります。
原因3. 表と実際の連絡が別の場所にある
作業の相談はLINEやメールで行い、表には結果だけを書く。こうした運用では、表がいつも実際より遅れます。相談の内容が表と別の場所に散らばるので、あとから経緯を追うのも大変です。
原因4. 更新の担当が決まっていない
「気づいた人が更新する」というルールは、結局誰も更新しないことになりがちです。タスクの担当者が自分の行を更新する、と決めておくと、責任がはっきりします。
原因5. 表が仕事の実態と合わなくなっている
仕事の進め方が変わったのに、表の列や工程が最初のままになっていると、書き込む欄がなくなり、表の外で管理が始まります。たとえば、途中から外部の業者が加わったのに担当の欄に業者の名前を書く決まりがない、新しい確認の段階が増えたのに状態の選択肢にない、といった場合です。月に1回は、表の列や状態の選択肢が今の仕事に合っているかを見直しましょう。
止まらない運用のこつ
更新を続けるこつは、「書く場所」と「見る時間」を決めることに尽きます。飲食店の開業準備でうまくいった店は、毎週月曜の朝に、オーナーと店長と私の3人で、進捗管理表を見ながら15分だけ話す時間を取っていました。その場で状態を書き換え、次にやることを決める。会議の時間そのものが更新の時間になるので、表が古くなりませんでした。
取引先や社外の人と共有するときの注意
進捗管理表を、内装業者やデザイナーのような社外の人と共有する場面もあります。社外の人に見てもらえると、連絡の手間が減る一方で、気をつけたい点もあります。
見せてよい情報だけを共有する
社内向けの表には、原価や人件費、他の業者との比較のように、取引先に見せたくない情報が入っていることがあります。社外の人と共有するときは、共有用の表を別に作るか、見せてよい列だけを残したシートを用意します。
編集できる範囲を決める
Googleスプレッドシートでは、共有するときに、閲覧だけ、コメントだけ、編集もできる、のように権限を選べます。取引先には自分の担当の行だけを書き込んでもらいたい場合でも、表全体の編集を許すと、他の行を誤って消されることがあります。迷ったら、コメントだけの権限にして、内容は社内の人が反映する形が安全です。
共有をやめる時期を決める
案件が終わったあとも、共有のリンクが生きたままになっていることがよくあります。案件の終わりに共有を止める、という手順を、最後のタスクとして表に入れておくと忘れません。
週1回の確認の時間の進め方
チームで更新が止まる原因の節で、更新を続けるこつは「書く場所」と「見る時間」を決めることだとお話ししました。ここでは、その確認の時間をどう進めればよいかを具体的に紹介します。長い会議にすると続かないので、15分で終わる形を目指します。
最初の5分は、期限を過ぎたタスクだけを見る
表を開いたら、まず色の付いた、期限を過ぎたタスクだけを上から順に確かめます。担当者に「何が止まっているか」「次に何をすれば動くか」を聞き、その場で「次にやること」の列を書き換えます。理由を責める時間ではなく、次の一手を決める時間だと全員で共有しておくことが大切です。
次の5分は、今週が期限のタスクを見る
今週中に終わらせるタスクを確かめ、手が足りないところがないかを話します。担当者が抱えすぎていれば、誰かに振り替えます。
最後の5分は、新しいタスクを書き加える
この1週間で新しく出てきた作業を、表に追加します。思いついたときにすぐ書けるよう、表の一番下に「新しく出てきた作業」の欄を作っておき、確認の時間にそこから正式なタスクに移すと、書き漏れが減ります。担当と期限をその場で決め、決まらないものは「未定」のまま残さず、誰が決めるかを決めます。
確認の時間を記録に残す
決まったことは、表の「次にやること」の列や、メモの列に書いておきます。別に議事録を作る必要はありません。表そのものが記録になるので、欠席した人も表を見れば状況が分かります。
この進め方を続けると、確認の時間が終わったときには、表が最新の状態になっています。更新のために別の時間を取る必要がなくなるのが、一番の利点です。
業種ごとの進捗管理表の作り方の例
進捗管理表は、業種や仕事の種類によって、そろえるべき工程が変わります。いくつかの例を紹介します。
飲食店の開業準備
物件の契約、内装の設計と工事、厨房機器の発注と設置、保健所への営業許可の申請と検査、メニューの試作と原価の計算、スタッフの採用と研修、告知の準備、といった工程が並びます。工事と許可の申請には順番があるので、ガントチャート型が向いています。許可の申請の手続きや必要な書類は地域によって違うので、管轄の保健所に早めに確かめることが大切です。
新メニューの開発
アイデア出し、試作、試食、原価の計算、写真の撮影、メニュー表の作成、販売開始、という段階をカードで動かすカンバン型が合います。複数のメニューを同時に開発しても、どれがどの段階にあるかがひと目で分かります。
店舗のイベントや催事
周年記念のイベントや、季節の催事の準備も、進捗管理表が役立つ場面です。告知の開始日、食材や備品の発注日、当日の人員の手配など、イベントの日から逆算して期限が決まる作業が並びます。ガントチャート型で、イベントの日を右端にして、そこから逆に期限を並べると、間に合うかどうかが見えやすくなります。毎年行うイベントなら、一度作った表を翌年も使い回せるのも利点です。
事務所の定型業務
請求書の発行、経費の精算、給与の計算のように毎月繰り返す作業は、タスク一覧型が向いています。月ごとにシートを複製して使うと、前の月の記録も残ります。
制作やシステム開発の案件
デザインの制作や、Webサイトの構築のように、複数の工程と確認の段階がある仕事では、ガントチャートで全体の期間を、カンバンで日々の作業を管理する、という組み合わせがよく使われます。
表計算ソフトで限界が来たときの移り方
タスク一覧型やガントチャート型の進捗管理表は、表計算ソフトで十分に作れます。ただ、関わる人が増え、タスクの数が増えてくると、限界が見えてきます。よくある合図は次のとおりです。
・ファイルを同時に開いた人どうしで、書き換えがぶつかる
・タスクごとの相談が、表の外のチャットやメールに散らばる
・ガントチャートを描き直す作業に、毎週時間がかかる
・カンバンのように状態を動かしたいのに、行の書き換えが面倒
この合図が出てきたら、進捗管理の専用の道具を検討する時期です。専用の道具では、タスクがカードになり、担当や期限やコメントがカードにまとまります。同じデータを、カンバン、ガントチャート、カレンダーなど、目的に合わせて見え方を切り替えられるのが、表計算ソフトとの一番の違いです。
表の管理から移るときの候補
候補の1つが、国産のプロジェクト管理の道具であるPinateca(ピナテカ)です。公式サイトによると、カンバン、ガントチャート、カレンダー、リスト、ディスカッション、グリッド、時間割、リソースの8種類のボードが、無料のプランから使えます。リストのボードは表で全件を並べて絞り込み、一括で直せる形で、表計算ソフトの進捗管理表に近い感覚で使えます。リソースのボードでは、人やチームごとに負荷の偏りを見られると紹介されています。
ワークスペースごとのチャンネルとカード単位のコメントがあり、タスクと相談を同じ場所に残せます。カードには見積工数や優先度などの項目を自由に追加でき、自分宛てのメンションや担当の割り当て、締め切りは受信箱に集まると書かれています。
公式の料金ページによると、フリープランは5人まで、ボードは10個までで、期限なく無料で使え、クレジットカードの登録は不要です。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプランで、1人あたり月額500円(年払いなら1人あたり月額400円)です。閲覧だけのゲストは人数に数えないので、表を見るだけの取引先を招待しても料金は増えません。表示価格は税抜です。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
なお、Pinatecaの公式サイトでは、Trelloからボードやカードや添付ごと移す機能は案内されていますが、ExcelやGoogleスプレッドシートのファイルを取り込む機能は確認できませんでした。表計算ソフトの進捗管理表から移る場合は、進行中のタスクだけを手で移し、完了したタスクは元の表に記録として残しておく、という移り方が現実的です。
移行するときの手順
表計算ソフトから専用の道具に移るときは、一度に全部を移そうとしないことが大切です。
手順1. 進行中の案件を1つだけ選ぶ
最初は、関わる人が少なく、期限に余裕のある案件を1つ選びます。いきなり全部の案件を移すと、使い方を覚えるのと仕事を進めるのが重なって混乱します。
手順2. 状態の列をそのまま使う
表計算ソフトで使っていた「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の状態を、そのままカンバンの列にします。見慣れた言葉を使うと、チームの戸惑いが減ります。
手順3. 相談の場所も移す
タスクについての相談を、チャットやメールではなく、カードのコメントで行うようにします。ここを移さないと、結局は表計算ソフトのときと同じく、情報が散らばります。
手順4. 2週間たったら振り返る
使い始めて2週間ほどたったら、チームで使い勝手を振り返ります。続けるか、元に戻すか、他の案件にも広げるかを、そのときに決めれば十分です。
進捗管理の仕組みづくりを仕事にする
進捗管理表を整える力は、そのまま仕事としての価値にもなります。中小企業や個人の店では、業務の段取りを見える形にしたいという相談が少なくありません。表計算ソフトのテンプレートを会社に合わせて作り直す、専用の道具の導入を手伝う、運用のルールを一緒に決める、といった依頼です。
業務の見直しやAIの活用を助言する仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、どんな依頼があり、どんな力が求められるかが紹介されています。業務に合わせた仕組みそのものを作る仕事は、アプリケーション開発のお仕事で取り上げられています。開業準備のように、許可の申請が工程に含まれる仕事では、書類の作成と申請を代わりに行う行政書士の役割も大きくなります。道具を増やしすぎて費用がかさんでいる会社には、中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法のような費用の見直しの考え方も役立ちます。
飲食の現場を長く見てきた立場から言うと、うまくいく店ほど、道具より先に「毎週15分の確認の時間」を守っています。そして、フリーランスと在宅ワークの市場を20年見てきた運営者の立場から言えば、こうした仕組みづくりの仕事で長く頼られる人は、表を作って終わりにせず、相手が更新したくなる形まで一緒に考える人です。仲介の手数料がかからない直接の取引であれば、小さな店でも運用の支援まで頼みやすく、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接つながれる環境は、こうした地道な支援の仕事を続けやすくしてくれます。
よくある質問
Q. 進捗管理表のテンプレートはどこで手に入りますか?
Excelは、Microsoftのテンプレートのページに単純なガントチャートやガントプロジェクトプランナーなどがあり、Excelで開いて使えます。Googleスプレッドシートは、右上のテンプレートギャラリーから選ぶとコピーが開きます。どちらも無料で、項目は自分たちの作業に合わせて書き換えて使います。
Q. 進捗管理表にはどんな列が必要ですか?
最低限そろえたいのは、タスク、担当、期限、状態、次にやることの5つです。担当は1人に決め、期限は日付で書き、状態は未着手、進行中、確認待ち、完了のように選択肢を固定します。列を増やしすぎると入力の手間が増えて更新が止まるので、最初は少なく始めるのがこつです。
Q. ガントチャートとカンバンはどちらを選べばよいですか?
最終の期限が決まっていて作業の順番が大事な計画、たとえば開業準備やイベントの準備にはガントチャートが向いています。日々作業が入れ替わり、今どこで止まっているかを見たい仕事にはカンバンが向いています。両方を組み合わせ、全体の期間はガントチャート、日々の作業はカンバンで見る方法もあります。
Q. チームで進捗管理表の更新が止まるのはなぜですか?
更新しても誰も見ていない、更新の手間が大きい、相談が表の外に散らばっている、更新の担当が決まっていない、の4つが主な原因です。週に1回全員で表を見る時間を作り、更新する列を状態と次にやることに絞り、担当者が自分の行を更新するルールにすると続きやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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