Photoshopクリエイター能力認定試験エキスパートの対策と在宅案件での使い道

@SOHO編集部
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Photoshopクリエイター能力認定試験エキスパートの対策と在宅案件での使い道

この記事のポイント

  • ✓Photoshopクリエイター能力認定試験エキスパートの試験時間・合格基準・受験料・出題範囲を公式ページで確かめ
  • ✓標準学習時間22時間の使い方
  • ✓生成AI利用の禁止規約まで整理します

Photoshopクリエイター能力認定試験のエキスパートは、スタンダードの次に受ける上位の級です。スタンダードに合格した人、またはPhotoshopを仕事で使ってきた人が、自分の力を一段上の基準で証明するための試験です。この記事では、エキスパートの試験時間・合格基準・受験料・出題範囲を公式ページで確かめ、スタンダードとの違いと対策の手順を整理します。2026年9月に定められた生成AIの利用に関する受験規約や、在宅で受けるときの準備、合格後に在宅の画像加工やバナー制作の案件でどう生かすかまで、順に書いていきます。

エキスパートの試験概要を公式ページで確かめる

Photoshopクリエイター能力認定試験は、サーティファイのソフトウェア活用能力認定委員会が主催する資格検定試験です。Photoshopを使った画像ファイルの作成や、問題の指示に従って1つの作品を作り上げる表現力など、コンテンツ制作に関するスキルを認定します。級はスタンダードとエキスパートの2つです。

エキスパートの認定基準は、公式ページで次のように書かれています。

■エキスパート Photoshop ® を活用し、クライアントのニーズに対応した創造性の高いコンテンツ制作ができる。
・デザインコンセプトや表現の目的に応じて適切な機能を選択し、表現できる。
・DTP/Webデザインに関する基本的な知識がある。 出典: サーティファイ Photoshopクリエイター能力認定試験 試験概要

スタンダードの基準が「指示通りの作業を正確かつ合理的に行う事ができる」であるのに対し、エキスパートでは「クライアントのニーズに対応」「目的に応じて適切な機能を選択」と、判断する力が加わります。指示されたとおりに手を動かす段階から、目的に合わせて手段を選ぶ段階へ上がる、と考えると分かりやすくなります。

試験の基本情報を表にまとめます。数字は2026年10月3日時点の公式ページの記載です。

項目 エキスパート スタンダード(参考)
第1部 知識問題・実技問題 50分 実技問題 40分
第2部 実践問題 90分 実践問題 90分
合格基準 知識・実技65%以上かつ実践70%以上 実技65%以上かつ実践70%以上
受験料(税込) 9,100円 8,100円
受験資格 学歴、年齢等の制限なし 同左

受験資格に制限はないので、スタンダードを持っていなくてもエキスパートを直接受けられます。スタンダードとエキスパートを同じ日に併願することもできます。公式ページに載っている実績は、累計受験者数114,271名(2026年3月31日時点)、2025年度の平均合格率73.0%です。この合格率は2つの級を合わせた平均で、エキスパートだけの合格率は公式ページに載っていません。

スタンダードとの違いは「知識問題」と「判断の幅」

エキスパートとスタンダードの違いは、大きく2つあります。

1つ目は、第1部に知識問題が加わることです。エキスパートの第1部は、Photoshopと画像処理に関する知識を多岐選択式で答える知識問題と、Photoshopを操作して画像ファイルを作る実技問題を、合わせて50分で解きます。知識問題も実技問題も、テーマ別の大問が4問から6問程度です。スタンダードの第1部は実技問題だけで、テーマ別の大問が7問から9問程度、40分です。

2つ目は、出題範囲の広さです。公式の出題範囲の表では、項目ごとにスタンダードとエキスパートのどちらで出るかが示されています。エキスパートだけに出る主な項目を拾うと、次のとおりです。

・適切なファイル形式での保存、各カラーモードの特徴とチャンネルパネルの理解
・8ビット/チャンネルと16ビット/チャンネルの理解
・カラーマネジメントに関する知識、カラー設定ダイアログ、校正設定と色域外警告
・色域指定コマンドによる選択範囲の作成
・用途や目的に応じた画像解像度やカンバスサイズの変更
・ヒストリーブラシとアートヒストリーブラシによる編集、パターンの定義
・レイヤー内の画像の整列と分布、レイヤーカンプによる複数案の比較
・複雑な形状のパスの作成、クリッピングパスを利用した保存、カスタムシェイプの登録
・複数のフィルターの適用、プリントオプションと入出力解像度の知識
・スライス画像の書き出し、アクションの作成・編集・保存、バッチコマンドによる一括処理
・色分解、プロファイルとガンマ補正、フォントフォーマット、カラースペースなどDTPとWebの基本知識

この一覧を見ると、エキスパートで加わるのは「印刷とWebに正しく出力するための知識」と「作業を効率化する仕組み」だと分かります。カラーマネジメントや色分解の知識は、印刷物を扱う仕事で色がずれる事故を防ぐためのものです。アクションとバッチは、数十枚の画像に同じ処理をかける作業を自動化するためのものです。どちらも、在宅で継続的に案件を受けるようになると必ず必要になる知識です。

知識問題で出る用語を、仕事の言葉で押さえる

エキスパートの知識問題では、普段の作業ではあまり意識しない用語が並びます。用語をそのまま暗記するより、仕事のどの場面で使うのかと結び付けて覚えると、忘れにくくなります。主な用語を、その場で言い換えながら整理します。

カラーマネジメントとは、パソコンの画面、プリンター、印刷所の機械といった機器ごとに違う色の見え方を、できるだけそろえるための仕組みのことです。在宅でチラシの画像を整えて納品したのに、印刷されたら肌の色がくすんでいた、という事故の多くは、この仕組みを意識せずに作業したことが原因です。

プロファイルとは、機器ごとの色の癖を記録したデータのことです。画像にプロファイルを埋め込んでおくと、別の機器で開いたときにも色を正しく再現しやすくなります。校正設定と色の校正は、印刷したときの色を画面上で疑似的に確かめる機能、色域外警告は、印刷で再現できない色を画面で知らせる機能です。

色分解とは、画面で使うRGBの色を、印刷で使うシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の版に分けることです。スクリーン線数(lpi)は、印刷物の細かさを表す数値で、画像解像度(ppi)を決めるときの基準になります。8ビットと16ビットの違いは、1つの色を何段階で表すかの違いで、16ビットは色調補正を繰り返しても階調が崩れにくくなります。

ビットマップデータとベクトルデータの違いも問われます。ビットマップは小さな点の集まりで表す画像で、写真の加工に向いています。ベクトルは点と線の位置を数式で表す画像で、拡大しても粗くならないので、ロゴや図形に向いています。Photoshopで作った文字やシェイプがどちらの扱いになるかを理解しておくと、拡大して使うデータを作るときに失敗しません。

こうした用語は、問題集の「出題のポイント」資料で確認したうえで、実際にPhotoshopで機能を開いて画面と結び付けておくと定着します。

標準学習時間と教材の選び方

サーティファイは、エキスパートの標準学習時間を22時間としています。ここで注意したいのは、この時間の前提です。公式ページには、スタンダードの24時間は「初学者がスタンダードの合格レベルに達する目安」、エキスパートの22時間は「スタンダード取得者がエキスパートの合格レベルに達する目安」と書かれています。つまり、Photoshopを初めて触る人がエキスパートを目指す場合は、合わせて46時間ほどを見込むのが現実的です。

公式の学習教材は、テキストの「Photoshopクイックマスター」と「Photoshopクリエイター能力認定試験問題集」です。問題集には書籍版とデジタル版があり、次のような違いがあります。

種類 対応バージョン 価格(税込) 特徴
デジタル版(2026対応) CC2026 2,860円 各級の模擬問題4回分と本番形式の受験プログラム、解説動画つき。利用期限1年間
デジタル版(2024/2025対応) CC2024、CC2025 2,860円 同上
書籍版(2024/2025対応) CC2024、CC2025 3,025円 B5判モノクロ236ページ。受験プログラムはダウンロード。CC2026向けの読み替え案内あり

デジタル版は、スマートフォンで解けるのが知識問題だけで、実技問題と実践問題はパソコンで使う必要があります。在宅で学習する人には、本番と同じ形式の受験プログラムで時間を計って練習できる点が大きな利点です。

22時間の使い方の例を書きます。

  1. 出題範囲の表のうち、エキスパートだけに出る項目をテキストで一通り読む(6時間)
  2. 知識問題の範囲を、問題集の「出題のポイント」資料で確認する(4時間)
  3. 模擬問題を本番と同じ時間配分で1回解き、間違えた項目を洗い出す(3時間)
  4. 洗い出した項目をテキストで復習し、実際に操作して確かめる(5時間)
  5. 残りの模擬問題を本番形式で解き、実践問題の時間配分を固める(4時間)

最初から模擬問題を解くより、エキスパートで増える範囲を先に押さえておくほうが、間違いの原因を特定しやすくなります。

実践問題90分を時間内に仕上げる練習

エキスパートの合否を分けるのは、第2部の実践問題です。90分で1テーマの作品を仕上げ、得点率70%以上が必要です。第1部が65%以上なのに対して、第2部は基準が5ポイント高く設定されています。

実践問題では、素材と指示書が渡され、その条件どおりに作品を完成させます。指示書には、サイズ、解像度、カラーモード、文字の内容とフォント、配置の位置、保存の形式などが細かく書かれています。採点はこの指示どおりにできているかで決まるので、見た目がよくても指定を1つ外せば減点されます。

時間内に仕上げるコツは3つあります。

1つ目は、最初の5分で指示書全体を読み、数字にすべて印を付けることです。作業の途中で指示書を読み返すと、そのたびに集中が切れます。

2つ目は、レイヤーの名前と順番を指示どおりに整えながら進めることです。最後にまとめて整えようとすると、どのレイヤーが何か分からなくなり、時間が足りなくなります。

3つ目は、終了の10分前に保存の形式とファイル名を確認する時間を確保しておくことです。指定と違う形式で保存すると、作品の中身がよくても大きく減点されます。

この「指示を拾ってから手を動かす」「最後に照合する」という手順は、仕事の現場でもそのまま使えます。セキュリティ診断の現場でも、依頼書に書かれた対象範囲を1つ読み落とし、対象外のサーバーに診断をかけそうになる、という失敗は珍しくありません。作業前に範囲と条件を読み上げて確認する手順を入れるだけで、この種のミスは大きく減ります。分野が違っても、指示の読み落としを防ぐ手順は同じです。

アクションとバッチは実務の形で練習する

エキスパートでは、アクションの作成・編集・保存と、バッチコマンドによる複数のファイルの一括処理が出題範囲に入っています。アクションとは、一連の操作を記録して、ボタン1つで繰り返せるようにする機能のことです。バッチは、そのアクションをフォルダ内の複数の画像にまとめてかける機能です。

試験対策としてだけでなく、在宅の仕事を想定して練習しておくと、合格後にそのまま使えます。練習の題材としては、次のような作業が向いています。

・フォルダ内の写真20枚を、幅1,200ピクセルに縮小し、Web用の形式で別のフォルダに保存する
・商品写真の明るさとコントラストを同じ値で補正し、ファイル名に連番を付けて保存する
・印刷用の画像をCMYKに変換し、指定の解像度にそろえて保存する

練習で気を付けたいのは、元の画像を上書きしない設定にすることです。バッチの保存先を元のフォルダにしたまま実行すると、元の画像が加工後の画像に置き換わり、やり直しがきかなくなります。在宅の仕事で依頼者から預かった画像を上書きしてしまうと、取り返しのつかない事故になります。保存先を必ず別のフォルダにする、実行前に元の画像のコピーを別の場所に保存しておく、の2つを習慣にしてください。

アクションを記録するときは、ダイアログの値を毎回変えたい操作にだけ、ダイアログを表示する設定を付けておくと、汎用性の高いアクションになります。試験でも、指示どおりの名前でアクションを保存できるかが問われるので、名前と保存の手順は確実に練習しておきます。

在宅で受けるリモートWebテストの準備

エキスパートを個人で受ける方法は2つあります。サーティファイが年に決まった日に行う「公開試験」と、パソコンスクールなどの認定会場で受ける「随時試験」です。公開試験は自宅のパソコンで受ける「リモートWebテスト」という形式で、全国どこからでも、海外からでも受けられます。

公開試験の次の日程は、第10回が2027年2月7日です。エキスパートは13時から15時の間の好きな時点で試験を始めます。第1部50分と第2部90分の間に最大10分の休憩を挟めるので、終了は15時20分から17時30分の間になります。申込期間は2026年11月24日から2027年1月24日、結果発表は2027年3月3日です。

エキスパートは13:00~15:00の間のお好きな時点から受験を開始してください。試験時間が140分間(第1部[知識・実技問題]50分、 第2部[実践問題]90分)で、第1部と第2部の間に最大10分間の休憩を挟んでいただけますので、試験終了は15:20~17:30の間となります。 出典: サーティファイ Photoshopクリエイター能力認定試験 試験日程・受験方法

在宅で受けるときに用意するものは、インターネット接続、受験用のパソコン、スマートフォン、スマートフォンスタンド、静かな個室です。リモートWebテストは「2つのカメラ」と「4つのAI」で不正を監視する仕組みで、パソコンとスマートフォンの両方で受験者の様子を確認します。

準備で特に注意したいのは、ソフトの環境です。公式ページでは、対応バージョンとしてPhotoshop 2026(27.x)と2025(26.x)が挙げられ、WindowsはWindows 11の23H2以降、MacはmacOS 14から26が対応OSです。さらに、試験までにAdobe Fontsから小塚明朝Pro、小塚ゴシックPro、小塚明朝Pr6N、小塚ゴシックPr6Nの4種類を全ウェイトでアクティベートしておく必要があります。Photoshopのスクリーンモードを「標準スクリーンモード」にしておくこと、アプリケーションに最新のアップデートを適用しておくことも求められています。

前日までに、受験用のパソコンでPhotoshopを起動し、4種類のフォントが選べるか、スクリーンモードが標準になっているかを確かめておきます。当日になって不足に気づくと、試験の開始が遅れて焦る原因になります。

生成AIの利用は受験中に禁止されている

2026年9月18日、サーティファイは「生成AI利用ポリシー/受験規約」を定めました。Photoshopには画像を生成したり編集を提案したりする機能が加わっているので、エキスパートを受ける人はこの規約を必ず読んでおく必要があります。

規約の基本方針は、受験中の生成AIの利用を禁止するというものです。禁止される行為として、問題文や試験画面、課題ファイルを生成AIや外部サービスに入力・送信すること、解答の作成や添削を生成AIに依頼すること、ブラウザ拡張やOSの機能としての生成AI支援で解答を補助させること、スマートフォンなどの別の端末で生成AIにアクセスすることなどが挙げられています。

規約は受験者に対して、端末やブラウザ拡張、常駐アプリなどに生成AIの機能が含まれていないか、または無効になっているかを事前に確かめるよう求めています。受験中に生成AIが自動で起動したと疑われる場合は、監督者または試験事務局に速やかに申告します。違反と判断された場合は、試験の無効、合格の取り消し、今後の受験の制限などの措置がとられることがあります。

在宅で受ける人は、普段使っているパソコンの常駐アプリやブラウザ拡張を見直し、受験の前に生成AIの機能を止めておきます。Photoshop自体に組み込まれた生成系の機能を試験で使ってよいかどうかは、試験要項と当日の指示に従ってください。迷う場合は、受験前に試験事務局に問い合わせておくのが確実です。

合格後に在宅の案件でどう生かすか

エキスパートに合格すると、オープンバッジとデジタル認定証明書が発行されます。オープンバッジとは、資格の情報をデジタルの証明として表示できる仕組みのことで、オンラインのプロフィールに表示できます。在宅の案件に応募するとき、この証明を示せるのはエキスパートの実利の1つです。

エキスパートが特に効いてくる在宅の案件は、次の3種類です。

・ECサイトの商品画像の加工:大量の画像に同じ切り抜きや色調補正をかける作業。アクションとバッチの知識がそのまま生きる
・印刷物向けの画像の準備:チラシやパンフレットに使う写真を、印刷に適した解像度とカラーモードに整える作業。カラーマネジメントと色分解の知識が生きる
・Web用のバナーや画像の書き出し:スライスやWeb用の保存形式の知識が生きる

応募文では、資格名の後に、できることを具体的に書きます。例えば「Photoshopクリエイター能力認定試験エキスパートに合格しています。アクションとバッチ処理で商品画像100枚の一括加工ができ、印刷用にCMYKへ変換する際の色の確認も行えます」と書けば、依頼する側は任せられる作業をすぐに判断できます。

在宅で画像を扱う仕事では、情報の管理も信頼につながります。依頼者から預かった写真には、撮影した場所の位置情報などのメタデータが含まれていることがあります。納品データからは不要なメタデータを削除する、預かった素材は案件が終わったら決められた方法で処分する、素材のやり取りはパスワード付きの共有リンクを使う、といった基本を守るだけで、依頼する側の安心感は大きく変わります。最低限これだけ守れば大きな事故は防げる、という線を自分の中で決めておくことが大切です。

エキスパートが評価される場面と、されない場面

在宅の仕事でエキスパートの資格が評価されやすいのは、作業の正確さと知識が問われる仕事です。ECサイトの商品画像を大量に加工する仕事、印刷物に使う写真を整える仕事、制作会社の下請けとして指示書どおりのデータを作る仕事などでは、エキスパートの認定基準にある「目的に応じて適切な機能を選択」できる力が、そのまま求められます。実績がまだ少ない段階では、資格が技術の水準を示す手がかりになります。

一方で、評価されにくい場面もあります。広告のビジュアルやキャラクターのイラストなど、表現の独自性で選ばれる仕事では、依頼する側は資格よりも作品そのものを見ます。また、すでに実績が10件、20件と積み上がっている人にとっては、資格より実績の説明のほうが効果的です。

つまり、エキスパートは「実績が少ない段階で、正確さと知識を示す道具」として使うのが最も効果的です。資格を取った後は、試験の実践問題で身につけた手順を使って作品を3点ほど作り、ポートフォリオにまとめてから応募すると、資格と作品の両方で評価を得られます。

スタンダードから受けるか、エキスパートから受けるか

受験資格に制限がないので、最初からエキスパートを受けることもできます。どちらから受けるかは、今のPhotoshopの経験で決めます。

Photoshopを仕事や学校で日常的に使っている人は、エキスパートから受けても十分に合格を狙えます。ただし、知識問題の範囲は普段の作業では触れない項目が多いので、出題範囲の表を見て、カラーマネジメントや色分解などの知識は意識して学ぶ必要があります。

Photoshopを使い始めて間もない人は、スタンダードから受けるのが確実です。スタンダードの実技問題は大問7問から9問程度で基本操作を幅広く問うので、操作の抜けを見つけるのに向いています。スタンダードに合格してから22時間を目安にエキスパートの範囲を学べば、無理なく上の級に進めます。

費用の面では、スタンダード8,100円とエキスパート9,100円を合わせると17,200円です。同じ日に併願すれば受験の手間は1回で済みますが、2つの級の対策を同時に進めるのは負担が大きくなります。公開試験は年に限られた回数なので、1回目でスタンダード、次の回でエキスパート、と分けて受ける計画も現実的です。Illustratorクリエイター能力認定試験と同時に受ける人も多いと公式ページに書かれているので、チラシやバナーの仕事を目指す人は、PhotoshopのエキスパートとIllustratorのスタンダードを組み合わせる、といった計画も立てられます。

申し込みから合否の確認までの流れ

公開試験の申し込みは、サーティファイの試験ポータルサイト「資格受付ONLINE」で行います。手順は次のとおりです。

  1. 資格受付ONLINEで無料のアカウントを登録する(仮登録のメールに届くリンクを開くと本登録が完了する)
  2. マイページの「受験申込」から、申込受付中の試験の一覧で受けたい試験を選ぶ
  3. 申込の情報を入力し、選んだ支払方法で受験料を支払う
  4. 試験の前に、マイページで受験票を確認し、リモートWebテストの操作体験をしておく
  5. 試験日から1か月後をめどに届く合否の通知メールを受けて、マイページで結果を確認する

随時試験の場合は、公式サイトの会場検索で近くの認定会場を探し、会場に連絡して試験日時、申込期間、申込方法と支払方法、結果の受け取り方を確認します。受験料は会場に直接支払います。随時試験でも、事前に資格受付ONLINEのアカウントを登録しておくと、手続きがスムーズに進みます。

受験者全員に「試験結果のおしらせ」がデータで発行され、合格者にはオープンバッジとデジタル認定証明書が発行されます。いずれも資格受付ONLINEのマイページで確認できます。

注意したいのは再受験のルールです。同じ試験に申し込めるのは、前回の試験の合否結果を受け取った後です。公開試験は年に限られた回数しかないので、1回で合格できなかった場合、次の機会まで期間が空くことがあります。日程を急ぐ人は、会場ごとに日程を決められる随時試験も候補に入れておきます。

試験当日までの確認リスト

最後に、エキスパートを在宅で受ける人が、試験の前日までに確かめておきたい項目を並べます。

・Photoshopのバージョンが試験の対応バージョン(2026または2025)になっているか
・Creative Cloudの契約が有効で、試験中にログインを求められないか
・小塚明朝Pro、小塚ゴシックPro、小塚明朝Pr6N、小塚ゴシックPr6Nの4種類が全ウェイトで有効か
・Photoshopのスクリーンモードが標準スクリーンモードになっているか
・Windowsの場合、RTF形式のファイルを開く方法を確かめてあるか
・スマートフォンとスタンドの位置、部屋の明るさ、カメラの映り方を試してあるか
・生成AIの機能を持つ常駐アプリやブラウザ拡張を止めてあるか
・通知やアップデートの自動実行を止め、試験中にパソコンが再起動しない設定にしてあるか

この確認リストは、在宅で案件を受けるときの作業環境の点検にもそのまま使えます。納品の直前にソフトやフォントの不具合で慌てないよう、普段から環境を点検する習慣をつけておくと、仕事の信頼性が上がります。

市場の動きと内部の情報から考える、画像スキルの伸ばし方

最後に、エキスパートで身につけた力を、在宅の仕事の中でどう広げていくかを考えます。

資格ガイドのPhotoshopクリエイター能力認定試験では、この試験の概要と、取得した後の仕事での生かし方を整理しています。スタンダードとエキスパートのどちらを受けるか迷っている人は、あわせて確かめてください。

画像の加工は、マーケティングの仕事と組み合わせると受けられる範囲が広がります。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、広告運用やSNS運用、セキュリティなど、在宅でできるマーケティング周りの仕事の種類と始め方を紹介しています。広告用のバナーを作れる人が運用の仕事も受けると、成果を見ながら画像を改善する役割まで担えます。

生成AIが広がる中で、画像の仕事の中身も変わりつつあります。AIで作った画像を、指示どおりのサイズや色に整えて仕上げる仕事や、AIの使い方を企業に教える仕事が増えています。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、企業のAI導入や業務での活用を支える在宅の仕事を整理しています。Photoshopの基礎を固めた人がAIの道具を使いこなせると、仕上げの品質で差をつけられます。

文章と画像をまとめて受ける働き方もあります。著述家,記者,編集者の年収・単価相場では、公的統計をもとに書き手と編集者の収入の水準をまとめています。記事の執筆と見出し画像や図解の制作をまとめて受けると、依頼する側の発注の手間が減り、継続の依頼につながりやすくなります。

フリーランスと在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から見てきた限りでは、画像の仕事で長く依頼が続く人は、資格の級よりも「このデータの扱いなら任せて安心」という評価を積み上げています。指示書の数字を読み落とさない、入稿の形式を最初に確かめる、預かった素材を丁寧に管理する。エキスパートの試験勉強で身につく知識と作業の型は、まさにこの評価の土台になります。そして、仲介の手数料がかからない直接のやり取りでは、依頼者は同じ予算でより多くの制作を頼め、受け手は手取りが厚くなります。エキスパートで基礎を固め、最初の案件で信頼を得て、次の依頼につなげる。この流れを意識して資格を使ってください。

よくある質問

Q. エキスパートはスタンダードに合格していなくても受けられますか?

受けられます。Photoshopクリエイター能力認定試験の受験資格に、学歴や年齢、級の取得の条件はありません。最初からエキスパートを受けることも、スタンダードと同じ日に併願することもできます。ただし、エキスパートの標準学習時間22時間はスタンダード取得者を前提にした目安なので、Photoshopを使い始めたばかりの人はスタンダードから順に受けるほうが確実です。

Q. エキスパートの合格基準は何点ですか?

第1部の知識問題と実技問題の得点率が65%以上で、かつ第2部の実践問題の得点率が70%以上で合格です。どちらか一方だけ基準を超えても合格にはなりません。第2部は90分で1テーマの作品を仕上げる問題なので、指示書の数字を読み落とさず、保存の形式まで指定どおりに仕上げることが合否を分けます。

Q. 在宅で受験するときに必要なものは何ですか?

公開試験のリモートWebテストでは、インターネット接続、受験用のパソコン、スマートフォン、スマートフォンスタンド、静かな個室が必要です。Photoshopは対応バージョン(2026または2025)を用意し、Adobe Fontsで小塚明朝と小塚ゴシックの4種類を全ウェイトで有効にしておきます。受験前に、生成AIの機能を持つ常駐アプリやブラウザ拡張を止めておくことも求められています。

Q. 受験中にPhotoshopの生成AIの機能を使ってもよいですか?

サーティファイが2026年9月に定めた受験規約では、受験中の生成AIの利用は原則禁止です。問題情報を生成AIに送ること、解答の作成を依頼すること、AIの支援機能で解答を補助させることなどが禁止行為に挙げられています。Photoshopに組み込まれた機能の扱いで迷う場合は、試験要項と当日の指示に従い、受験前に試験事務局へ問い合わせてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年6月19日最終更新:2026年10月5日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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