育休手当をもらいながら副業をする|働ける範囲と申告のしかた 2026

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
育休手当をもらいながら副業をする|働ける範囲と申告のしかた 2026

この記事のポイント

  • 育休手当を受け取りながら副業をする場合の条件を
  • 雇用保険法と施行規則の条文で確かめて整理しました
  • 就業日数10日と80時間の判定

結論から書きます。育休手当を受け取りながら副業をすることは、制度上できます。ただし守るべき線が2本あり、この2本は性質がまったく違います。混同している解説が多いので、ここを分けて理解するだけで判断を間違えなくなります。

1本目は就業した日数と時間の線です。1つの支給単位期間で就業した日数が10日以下、10日を超えるなら就業した時間が80時間以下。2本目は勤め先から支払われた賃金の線です。賃金の額と給付の額を合わせて、休業開始時賃金日額に支給日数を掛けた額の80%以上になると減額され、賃金だけで80%以上になると支給されません。

この記事では、条文がどう書かれているかを確かめながら、副業の収入がどちらの線に効いてくるのかを整理します。ネット上には「副業ならセーフ」「アルバイトはアウト」といった説明が出回っていますが、正直なところ、これはどうかと思います。条文はそんな区別をしていません。

就業日数10日と80時間は、どこに書かれているのか

まず1本目の線です。根拠は雇用保険法施行規則第101条の22にあります。育児休業給付金は、支給単位期間において公共職業安定所長が就業をしていると認める日数が10日、10日を超える場合には公共職業安定所長が就業をしていると認める時間が80時間以下である休業に限って支給する、という書き方です。

ここで注目してほしいのは「公共職業安定所長が就業をしていると認める日数」という文言です。条文は「勤め先での就業」とは書いていません。つまり判定するのはハローワークであり、その対象が自社に限られるとは条文上読めない構造になっています。この点を押さえないまま「副業は別枠だから数えない」と考えると、後から支給を取り消される可能性があります。

副業の形と扱いについて、実務の整理を見ておきましょう。

育休中に収入を得る方法として、「副業」「アルバイト」「パート」といった形態が検討されることがありますが、育児休業給付金の支給の可否を判断する10日や80時間といった数字に関しては、これらの名称の違いによる取り扱いの差は基本的にありません。重要なのは、実際に「就労」したかどうかという点です。 出典: biz.moneyforward.com

名称ではなく実態で見る、という整理です。業務委託でも、雇用契約でも、自分の事業でも、就労した事実があればそれは就労です。「業務委託だから労働ではない」という理屈は、この判定では通りません。

もう1つ、支給単位期間という言葉の意味も押さえておいてください。これは暦の1か月ではありません。雇用保険法第61条の7第5項では、育児休業を開始した日、または各月でその日に応当する日から、翌月の応当日の前日までを1つの期間として区分すると定められています。休業を715日に始めたなら、715日から814日までが1つの区切りになります。月初から月末で数えて「今月は9日だから大丈夫」と考えていたら、実は区切りをまたいで12日になっていた、という事故が起きます。カレンダーに区切り日を書き込んでおくことを勧めます。

80%の減額ラインは、自社から支払われた賃金の話

2本目の線を見ます。ここが多くの解説でぼやけている部分です。

雇用保険法第61条の7第7項は、育児休業をした被保険者に「当該被保険者を雇用している事業主から」支給単位期間に賃金が支払われた場合について定めています。その賃金の額に給付金の額を加えて、休業開始時賃金日額に支給日数を掛けた額の80%相当額以上になるときは、80%相当額から賃金額を差し引いた額が給付金になります。そして賃金の額だけで80%相当額以上になるときは、その支給単位期間について給付金は支給されません。

育休中の副業は可能ですが、自社における就労での賃金が育休前賃金の80%以上になると育児休業給付金は停止されます。 出典: biz.moneyforward.com

条文の主語は「当該被保険者を雇用している事業主」です。つまりこの計算式に入るのは、育休を取っている勤め先から支払われた賃金です。他社での給与や、自分の事業の売上は、この80%の計算式には入りません。

ここで2つの線の関係が見えてきます。整理すると次のようになります。

収入の出どころ 就業日数と時間の判定 80%の減額判定
育休を取っている勤め先での就労 対象になる 対象になる
他社での雇用による就労 就労した事実として見られる 条文の計算式には入らない
業務委託や自分の事業の作業 就労した事実として見られる 条文の計算式には入らない
配当や利息などの資産からの収入 就労ではない 入らない

つまり副業で気をつけるべきなのは、金額よりも「働いた日数と時間」です。ここを逆に理解している方が多いです。「金額を抑えれば大丈夫」ではなく、「作業した日を数えて抑える」が正しい向き合い方になります。ただし最終的な判定はハローワークが行いますから、始める前に管轄のハローワークで自分の働き方を説明して確認してください。この一手間を省いた人が、あとで返還を求められます。

給付率67%と50%の切り替えを知っておく

金額の見込みを立てるために、給付率の構造も押さえておきましょう。

雇用保険法第61条の7第6項では、育児休業給付金の額は、休業開始時賃金日額に支給日数を掛けた額の50%と定められています。ただし休業を開始した日から通算して休業日数が180日に達するまでの間は67%です。180日目が含まれる支給単位期間では、その日までを67%、181日目からを50%で計算して足す形になります。

つまり育休の後半は、前半より受け取れる額が下がります。180日を超えたあたりから「収入を補いたい」と考える方が増えるのは、制度の設計から見て自然な流れです。

期間についても確認しておきます。育児休業給付金は原則として1歳に満たない子を養育するための休業が対象で、保育所に入れないなど厚生労働省令で定める場合に該当すれば16か月、さらに該当すれば2歳まで延びます。配偶者が子の1歳に達する日以前のいずれかの日に育児休業をしている場合は、12か月と読み替える規定も置かれています(同条第8項)。なお同じ子について3回以上の育児休業をした場合、3回目以降は原則として支給されません(同条第2項)。分割して取るつもりの方は、この回数の制限を先に確認してください。

産後パパ育休と、上乗せの給付

2つ目の給付も見ておきます。出生時育児休業給付金です。

雇用保険法第61条の8では、子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までの期間内に、4週間以内の期間を定めて取得した休業が対象とされています。日数は合算して28日が上限で、給付率は67%です。同じ子について3回以上取得した場合の3回目以降は支給されません。

この休業についても就業の上限があります。施行規則第101条の31では、就業していると認める日数が10日以下であることが条件とされ、休業の日数が28日に満たない場合は日数に応じて按分した日数、それを超える場合は就業時間が80時間(同じく按分)以下と定められています。短い休業を取るなら、就業できる日数も比例して少なくなるということです。

さらに上乗せの給付があります。出生後休業支援給付金です。雇用保険法第61条の10では、対象期間内に取得した出生後休業の日数が通算して14日以上であること、そして配偶者も同じ子について14日以上の出生後休業を取得していることが要件とされています。給付の額は、休業した日数(28日が上限)に応じた額の13%です。配偶者がいない方、配偶者が雇用される労働者でない方などについては、配偶者の要件を求めない例外も置かれています(同条第2項)。

67%に13%が上乗せされる期間があるということは、その期間は手取りベースで休業前に近い水準まで届く可能性があるということです。副業で収入を補う前に、使える給付を取りきっているかを確かめたほうが早い場合があります。制度の内容は厚生労働省の案内で確認できます。

復職後を見据えるなら、育児時短就業給付金も選択肢に入る

育休中の副業を考える方の多くは、実は「復職後の働き方」に不安を抱えています。そこで関係してくる給付にも触れておきます。

雇用保険法第61条の12は、育児時短就業給付金を定めています。2歳に満たない子を養育するために所定労働時間を短縮して就業した場合に、支給対象月について支給されるものです。育児休業給付金の支給を受けていた方が、その育児休業のあと引き続き時短で働く場合も対象に含まれます。ただし支給対象月に支払われた賃金の額が厚生労働大臣が定める支給限度額以上であるときは支給されません(同条第2項)。

なぜこれを紹介するかというと、副業で収入を補う計画と、時短で復職して給付を受ける計画は、比べる対象になるからです。育休を延ばして副業で補うのか、早めに復職して時短で働きながら給付を受けるのか。どちらが自分の家庭に合うかは、保育の受け入れ状況と配偶者の働き方で変わります。副業の話だけで考えていると、この選択肢が視界に入りません。

正直なところ、制度の名前が増えすぎていて分かりにくいのは確かです。ですが選べる道が複数あるという事実は、知っておくだけで判断の幅が広がります。

夫婦で組み合わせると、取れる選択が増える

制度は1人単位ではなく、夫婦単位で設計されています。ここを使っていない家庭が多いのが実情です。

出生後休業支援給付金は、配偶者も同じ子について14日以上の出生後休業を取得していることが要件になっています。つまり1人だけが休むのではなく、2人が休むことを前提に上乗せが設計されているわけです。配偶者が休まない場合、この上乗せは受けられません(配偶者がいない方など、例外として要件を求めない場合が定められています)。

また育児休業給付金では、配偶者が子の1歳に達する日以前のいずれかの日に育児休業をしている場合、12か月まで期間を読み替える規定があります。取り方の順番を工夫すると、世帯としての受け取り期間が変わります。

この設計を知ると、副業の話の見え方も変わってきます。1人が無理をして働いて収入を補うより、2人で休業の取り方を組み替えたほうが、世帯全体では楽になる場合があります。育児の負担も分散します。副業を検討する前に、配偶者と休業の取り方を並べて話してみてください。

制度の外側にある、3つのリスク

条文の条件を満たしていれば安心、というわけではありません。実際に問題になりやすいのは、給付の制度の外側です。

1つ目は勤め先の就業規則です。育休中であっても、あなたは会社の従業員です。副業を許可制にしている会社、禁止している会社では、給付の条件を満たしていても社内の規則に違反します。復職後の関係に影響するので、ここは先に確認してください。「休んでいる間だから関係ない」という理屈は通りません。

2つ目は社会保険の扱いです。育児休業の期間中は、健康保険と厚生年金保険の保険料が免除される仕組みがあります。他社で雇用されて社会保険の加入要件に当たる働き方をすると、この整理に影響します。金額の話だけでなく、手続きの話として確かめておいてください。

3つ目は、制度の趣旨との距離です。

ただし、厚生労働省は公式に「育児休業中は育児に専念する期間である」との見解を示しており、過度な就労や長時間労働を伴う副業については、あまり推奨していません。そのため、実際に副業を始める場合には、一時的または短時間で行える業務に留め、育児とのバランスを取りながら進めることが求められます。 出典: biz.moneyforward.com

条文の線を守っていても、育児の時間を削って働く形は制度の想定から外れます。これは道徳の話ではなく、実務の話でもあります。乳児を抱えながら締切のある仕事を抱えると、体力が先に尽きます。

隠して進めることが成り立たない理由

「申告しなければ分からないのでは」と考える方がいます。ここは仕組みを説明したほうが早いでしょう。

育児休業給付金の支給申請は、支給単位期間ごとに行われます。申請には、その期間に就業した日数と時間を記載する仕組みがあり、通常は勤め先を通じて手続きが進みます。つまり就業の有無は、申請という形で毎回報告される前提になっています。

そして給付の判定はハローワークが行います。条文が「公共職業安定所長が就業をしていると認める日数」と書いているのは、この判断が行政の側にあるという意味です。あとから事実が分かった場合、支給した給付の返還を求められます。悪質と判断されれば、返還だけで済まない扱いになる可能性もあります。

現実的な話をすると、隠して進める形はコストが高すぎます。報酬の支払いには記録が残り、税の申告にも表れます。数か月から数年にわたって隠し続ける労力を考えると、最初にハローワークで確認して、条件の中で堂々と働くほうが圧倒的に楽です。

確認するときのコツは、抽象的に聞かないことです。「副業してもいいですか」と聞くと、一般的な説明が返ってきて終わります。「この仕事を月に何日、1日何時間、こういう契約の形でやる予定です」と具体的に伝えると、自分の場合の答えが返ってきます。窓口の担当者も、具体的な話のほうが答えやすいのです。

税金と申告は、思っているより単純です

税の扱いを整理します。押さえるのは3点です。

1点。育児休業給付金に税金はかかりません。雇用保険法第12条は、租税その他の公課は失業等給付として支給を受けた金銭を標準として課することができないと定めており、第61条の6第5項でこの規定が育児休業等給付について準用されています。つまり給付金は所得として課税されません。確定申告に書く必要もありません。

2点。副業の収入には税金がかかります。給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要です。業務委託で受け取った報酬なら、経費を引いた後の金額で判断します。

3点。20万円以下でも住民税の申告は別に必要です。所得税と住民税は別の制度なので、ここを混同しないでください。制度の一次情報は国税庁で確認できます。

なお育休中は本業の給与が止まっているため、年間の所得が例年より少なくなります。医療費控除や配偶者に関する控除の適用が例年と変わることもあるので、副業の収入と合わせて年末に一度計算しておくと、無駄な税を払わずに済みます。

育休中に向く仕事と、向かない仕事

ここは条文の話ではなく、実際の進め方の話です。育休中という条件で仕事を選ぶと、判断の軸が普段とは変わります。

向いているのは、中断できる仕事です。15分で区切って進められる作業、納期に幅がある仕事、成果物の単位が小さい仕事。逆に向かないのは、時間を拘束される仕事です。決まった時刻の打ち合わせが必須な仕事、即時の対応を求められる仕事、長時間の集中が前提の仕事。

具体的に並べると、区切りやすいのは、文章の校正や入力、データの整理、画像の加工、資料の体裁を整える作業、既に型のある書類の作成といった仕事です。どこまで進んだかが目に見えるので、中断しても再開の負担が小さい。130分で終わる単位に分けられる仕事があれば、育児の合間にはめ込めます。

反対に、進行の管理を任される仕事、相談に応じる仕事、問い合わせの一次対応のように相手の都合で動く仕事は、育休中には相性が悪いです。実力の問題ではなく、時間を自分で決められないからです。復職後に引き受ける前提で、いまは候補から外しておくのが賢明です。

もう1つ、仕事の選び方で見落とされがちな点を挙げます。相手とのやりとりの回数です。作業そのものは2時間で終わるのに、確認のやりとりが10往復あれば、拘束される時間は何倍にもなります。しかもやりとりは相手の都合で発生します。育休中は、この「やりとりの少なさ」を条件に入れてください。仕様が最初にはっきりしている仕事のほうが、同じ報酬でも負担がずっと軽くなります。

オンラインの打ち合わせが入る仕事を検討している方は、道具の準備で負担が変わります。会議の道具ごとの違いを整理したZoom・Teams・Google Meetを比較|フリーランスの打ち合わせに最適なのは?【2026年版】を先に読んでおくと、当日の慌て方が減ります。

仕事の内容を選ぶ段階では、自分の経験が売れる領域を確かめておくのが早道です。業務の改善や効率化を支援する仕事の広がりはAIコンサル・業務活用支援のお仕事に、データ活用やセキュリティまで含めた案件の幅はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事にまとまっています。開発の実務に関わっていた方はアプリケーション開発のお仕事で、在宅で発注されている作業の単位を確かめてください。

報酬の水準を知ることも大事です。技術の職域ならソフトウェア作成者の年収・単価相場、文章を扱う職域なら著述家,記者,編集者の年収・単価相場で相場の幅が分かります。育休中は稼働時間が限られますから、単価の低い仕事を大量に受ける形はまず破綻します。時間あたりの金額を意識してください。

復職後を見据えて資格を取る方もいます。事務の基礎を証明するビジネス文書検定、ネットワークの知識を示すCCNA(シスコ技術者認定)などは、育休中の時間で準備できる範囲にあります。ただし乳児を抱えながらの学習は計画どおりに進まないのが普通です。115分で進める計画にしておくほうが、結果として続きます。

始める前に決めておくべき3つのルール

条文の条件を満たしていても、運用で崩れる方がいます。崩れ方には型があるので、先にルールを決めておくのが有効です。

1のルールは、作業する時間帯を固定することです。「子どもが寝たらやる」という決め方だと、寝ない日に予定が崩れ、寝た日に無理をします。結果として睡眠が削られます。1日のどの時間帯なら家族の協力が得られるのかを決めて、その枠の中だけで作業してください。枠の外に出さないことが、続けるための条件になります。

2のルールは、月の上限日数を自分で決めることです。制度の上限が10日だからといって、10日まで使う必要はありません。上限いっぱいで計画を組むと、体調を崩した日の振り替えができず、結果的に上限を超えるおそれがあります。自分の上限は6日か7日にしておき、余白を持たせてください。この余白が、制度違反を防ぐ緩衝材になります。

3のルールは、やめる基準を先に決めることです。「子どもの体調が3日続けて悪ければ止める」「自分の睡眠が5時間を下回る週があれば減らす」といった形で、数字で決めておきます。走り出してから判断すると、たいてい無理を選んでしまいます。あらかじめ決めた基準に従うほうが、判断の質が保てます。

依頼を受ける相手にも、この条件を最初に伝えてください。「育児のため、対応できる時間帯と日数に制限があります」と先に出しておけば、相手も予定を組めます。隠して引き受けて、あとで遅れるほうが信用を損ないます。条件を明示して受けた仕事のほうが、長く続く関係になります。

市場を長く見てきた立場からの観察

在宅で働く人と依頼する側の市場を20年見てきた運営者の立場から、2つ書いておきます。

1つ目。育休の期間に仕事を続けていた方が復職後に強いのは、技能が落ちなかったからではありません。外の人と仕事の会話を続けていたことのほうが効いています。運営者として見てきた限りでは、ブランクの長さより、仕事の言葉から離れていた期間の長さのほうが、復帰のしにくさに影響していました。だから量は問題ではありません。月に数時間でも、誰かと仕事の話をしている状態を保てるかどうかです。

2つ目。仲介の手数料が乗らない直接のやりとりでは、依頼する側は同じ予算でより多く頼めて、受ける側は同じ仕事で手元に残る額が厚くなります。手数料0%の意味は「たくさん稼げる」ではなく、同じ働きに対する手元の残り方が違うという質の話です。育休中は就業日数の上限があるため、受けられる仕事の本数そのものに天井があります。本数が増やせない条件では、1件あたりの手取りの厚さが、他のどの時期よりも重く効いてきます。

確認する順番をまとめます

最後に、動き出す前の順番を整理します。

1に、自分の支給単位期間の区切り日を確かめること。休業を開始した日が起点です。カレンダーに書き込んでください。第2に、勤め先の就業規則で副業の扱いを確認すること。許可制なら手続きを踏みます。第3に、管轄のハローワークに、自分がやろうとしている働き方を具体的に説明して、就業日数の数え方を確認すること。「業務委託で月に5日ほど作業する予定です」というレベルまで具体的に伝えてください。第4に、作業した日と時間を記録する場所を決めること。あとから思い出して書くのは無理です。

この4つを踏んでから始めれば、給付の取り消しという最悪の結果は避けられます。逆に、始めてから調べる順番にすると、取り返しがつかない場合があります。制度の条件は、走り出す前に確かめるものです。

よくある質問

Q. 育休中に副業をすると育児休業給付金は止まりますか?

条件を守れば止まりません。1つの支給単位期間で就業した日数が10日以下、10日を超えるなら就業時間が80時間以下であることが要件です。雇用保険法施行規則第101条の22に定められています。判定はハローワークが行うため、始める前に働き方を具体的に説明して確認してください。

Q. 80%を超えると支給されないというのは、副業の収入も含みますか?

含みません。雇用保険法第61条の7第7項の計算式に入るのは「当該被保険者を雇用している事業主から」支払われた賃金です。他社の給与や自分の事業の売上はこの式に入りません。ただし就業した日数と時間の判定には関わるため、金額より日数の管理が重要になります。

Q. 育児休業給付金に税金はかかりますか?

かかりません。雇用保険法第12条が公課の禁止を定めており、第61条の6第5項でこの規定が育児休業等給付に準用されています。確定申告に書く必要もありません。ただし副業の所得には税金がかかり、給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要です。

Q. 育休中の副業ではどんな仕事が向いていますか?

15分単位で中断できて、納期に幅がある仕事が向いています。逆に決まった時刻の打ち合わせが必須な仕事や、即時の対応を求められる仕事は避けたほうが安全です。就業できる日数に上限があるため、単価の低い仕事を大量に受ける形は成り立ちません。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年5月4日最終更新:2026年9月20日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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