NFDの資格を取って自宅でフラワーアレンジメント教室を開く手順


この記事のポイント
- ✓NFD(日本フラワーデザイナー協会)の資格の取り方を
- ✓NFD講師までの段階と受験料・入会金・年会費とあわせて公式情報で整理し
- ✓自宅でフラワーアレンジメント教室を開くまでの手順
NFDの資格を調べている人の多くは、「いつか自宅でフラワーアレンジメントの教室を開きたい」と考えているはずです。好きな花の仕事を、子育てや家庭と両立しながら自宅で続けられたら、と思うのは自然なことです。ただ、資格を取るまでに何年かかるのか、費用はどれくらいか、資格がないと教室は開けないのか、といった点は、検索してもなかなかはっきりしません。
先に結論を書くと、NFDの資格は公益社団法人日本フラワーデザイナー協会が認定するフラワーデザイナーの資格で、3級、2級、1級と段階的に進みます。自宅でフラワーアレンジメントの教室を開くこと自体は、資格がなくてもできます。一方で、生徒がNFDの資格を目指すためのレッスン(受験に必要な単位の認定)を教えられるのは、1級に合格したあとにNFD講師として登録された人です。どちらの教室を目指すかで、必要な資格の段階も、かかる年数と費用も変わります。この記事では、NFDの資格の仕組みを公式の情報で確かめたうえで、自宅で教室を開くまでの手順を順に説明します。
NFDの資格とはどんなものか
NFDは、公益社団法人日本フラワーデザイナー協会の略称です。協会のサイトによると、フラワーデザイナーの組織として唯一、2010年6月に内閣府から公益社団法人の認定を受けた団体です。この協会が実施しているのが「フラワーデザイナー資格検定試験」で、合格して協会に入会すると、フラワーデザイナーとして登録されます。
50年以上続く資格検定試験
協会のサイトでは、資格検定試験について次のように説明しています。
NFDの「フラワーデザイナー資格検定試験」は、1967年(昭和42年)に、NFDの事業目的である「花文化の普及」に沿って設けられました。以来50年以上にわたり、全国で統一された一律の基準のもと実施されており、これまで多くの合格者を輩出。技術的な水準の高さが評価され、業界内でも広く認知されています。 出典: 公益社団法人日本フラワーデザイナー協会
全国で同じ基準で行われていることが、この資格の特徴です。どの地域で取った資格でも同じ水準として扱われるので、教室の生徒や花の業界の人に対して、技術の目安として通じやすくなっています。
3級、2級、1級の3段階
試験は3級、2級、1級の3段階です。協会の説明では、3級でフラワーデザインの基礎的な技術と知識を学び、2級で3級の基礎の上により実践的な技術と知識を深め、1級ではそれまでの基礎力をもとに、自分で考えて創造する力を養うレッスンを受けて試験に臨みます。
試験は、花の「植生」(花が自然に咲いている姿や育ち方のこと)を第一に考えた内容になっていて、身近に咲く花をテーブルの上で表現するテーマが取り入れられています。各級とも、フラワーデザイン全般について出題される学科試験と、実際に花を生ける実技試験があります。
資格は入会して登録することで認められる
NFDの資格で注意したいのは、試験に合格しただけでは資格が成り立たない点です。協会のよくある質問によると、3級に合格して協会に入会することで、フラワーデザイナーとして登録・認定されます。さらに資格取得ステップのページには、協会を退会すると「フラワーデザイナー」の資格自体も認められなくなると明記されています。つまり、NFDの資格を名乗り続けるには、正会員として年会費を払い続ける必要があります。教室の運営の費用を考えるときに、見落とせない点です。
資格を取るまでの流れ
協会の資格取得ステップのページをもとに、資格を取るまでの流れを整理します。
スクールに入学してレッスンを受ける
最初の一歩は、NFDの公認校などのスクールに入学することです。協会によると、NFD公認校は全国に約350校、NFD講師は全国に約1万名います。月謝などの費用はスクールによって違います。
レッスンでは、資格を取るための課題のほかに、学科の授業や、季節や行事に合わせたフラワーデザインも学べます。協会のよくある質問によると、レッスンはオンラインでも受けられますが、1級と2級の受験に必要な単位は、それぞれ必要な単位数の半分までがオンラインで取れる上限です。YouTubeやインスタライブのように、教える側から一方的に発信するだけの形のレッスンは認められていません。
受験には単位の認定が必要
受験の条件として、NFD講師またはNFD公認校から、受験日の2か月前までに受験に必要な単位を認定してもらう必要があります。3級の受験には単位は要りませんが、協会は十分なレッスンを受けてから無理なく受験するよう勧めています。2級と1級では、前の級を取ったあとから受験日の2か月前までに取った単位が、受験に必要な単位として認められます。
受験の申し込みと試験の会場
申し込みは、試験日の3か月前から2か月前までの期間に行います。会場ごとに定員があり、定員に達するとその前に締め切られます。申込の締め切り後は、受験料の返金や受験内容の変更は受け付けられません。
協会の本部が行う試験は、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡など全国の主要都市で年間の予定が組まれています。東京では5月、10月、11月、2月、3月に予定があり、金沢や岡山、広島、松山は隔年の実施です。3級と2級はNFD公認校で受けられる場合もあります。試験日の日程は6か月前に、出題テーマと支給される花材は試験日の1か月前に発表されます。
フラワー装飾技能士の資格を持っている人
国家検定のフラワー装飾技能士(厚生労働省が所管する技能検定の1つで、花の装飾の技能を国が認定するもの)の資格を持っている人は、合格証書の写しを出すと、同じ級を受験できます。すでに花屋で働いていてフラワー装飾技能士を取っている人は、NFDの資格を最初の級から順に受け直す必要がありません。技能検定の仕組みは厚生労働省の技能検定制度のページで確かめられます。
3級の試験に向けた練習の進め方
資格の第一歩となる3級に向けて、どのように練習を進めればよいかを説明します。スクールのレッスンを中心にしつつ、自宅での練習を組み合わせると、上達の速さが変わります。
テーマの発表を合図に練習の中身を絞る
協会の案内によると、試験の出題テーマと支給される花材は、試験日の1か月前の同じ日に発表されます。日程や会場によってテーマや花材が違うので、自分の受ける試験日と会場、級を間違えずに確かめることが大切です。発表までは基礎の技術を幅広く練習し、発表のあとは出題されたテーマと花材に絞って、繰り返し作る練習に切り替えます。
自宅での練習は花材を工夫する
試験の練習のたびに本番と同じ花材を買い揃えると、費用がかさみます。自宅での練習では、形や長さが近い手頃な花材で代用し、花の向きや高さ、全体の形のとり方を体に覚えさせることに集中します。本番と同じ花材で作るのは、スクールのレッスンと、試験直前の仕上げの数回に絞ると、費用を抑えながら練習の量を確保できます。
作った作品を写真で残して見比べる
練習で作った作品は、毎回同じ角度から写真に撮って残しておきます。数日おいてから写真を見比べると、作っている最中には気づかなかった形の崩れや、花の向きのばらつきに気づけます。スクールの講師に写真を見せて意見をもらうと、次の練習で直すべき点がはっきりします。この写真は、のちに教室の発信に使う作品の記録にもなります。
学科の対策も忘れない
実技に目が向きがちですが、試験には学科もあります。協会は資格検定試験のテキストと学科の問題集を出しており、訂正箇所もサイトで公開しています。花の名前や扱い方、デザインの基本の考え方など、学科で問われる知識は、のちに教室で生徒に説明するときの土台にもなります。
子育てや仕事と両立しながら資格を進める計画
自宅の教室を目指す人の多くは、子育てや別の仕事と並行して資格を進めることになります。無理なく続けるための計画の立て方を紹介します。
1年ごとの目標を決める
3級から1級、そしてNFD講師までを一度に考えると、道のりが長く感じられます。そこで、1年ごとに「今年は3級に合格して入会する」「来年は2級の単位を取り終える」というように、区切りの目標を決めます。受験には単位の認定が受験日の2か月前までに必要なので、目標の試験日から逆算して、いつまでに何回のレッスンを受けるかを決めておくと、予定が立てやすくなります。
オンラインのレッスンを上手に使う
協会の案内では、2級と1級の受験に必要な単位のうち、半分まではオンラインのレッスンで取れます。子どもが小さくて家を空けにくい時期や、近くにスクールがない場合は、オンラインのレッスンを組み合わせると、通う回数を減らせます。ただし、教える側が一方的に配信するだけの形は認められていないので、双方向でやり取りできるレッスンかどうかを、スクールに確かめておきます。
試験の会場までの移動も計画に入れる
本部の試験は全国の主要都市で行われ、地域によっては隔年の実施です。住んでいる地域から会場まで遠い場合は、移動の時間と費用、家族の予定の調整も含めて計画に入れておきます。3級と2級は公認校で受験できる場合もあるので、通っているスクールに確かめておくと、移動の負担を減らせることがあります。
受験料と、入会してからかかる費用
NFDの資格にかかる費用は、受験料だけではありません。入会金、昇級料、年会費まで含めて考える必要があります。2026年10月時点の協会の受験申込のページで確かめた金額は次のとおりです。
| 級 | 受験料(税込) | 入会金・昇級料(税込) | 年会費(不課税) |
|---|---|---|---|
| 3級 | 実技 18,700円、学科 2,200円 | 入会金 11,000円 | 15,000円 |
| 2級 | 実技 24,200円、学科 2,200円 | 昇級料 16,500円 | 15,000円 |
| 1級 | 実技 29,700円、学科 2,200円 | 昇級料 22,000円 | 15,000円 |
3級の年会費は、10月1日から12月31日までの合格者は初年度だけ8,000円です。
1級までの受験料と入会金・昇級料の合計
受験料、入会金、昇級料を3級から1級まで1回ずつで合格した場合を足し合わせると、受験料が合計79,200円、入会金と昇級料が合計49,500円です。これに加えて、毎年の年会費15,000円と、スクールの月謝、レッスンで使う花材の費用がかかります。月謝と花材の費用はスクールによって大きく違うので、入学の前に、1級までに必要なレッスンの回数と1回あたりの費用を確かめておくと、全体の見通しが立ちます。
年会費は教室の固定費になる
先に説明したとおり、NFDの資格は正会員であることが前提で、退会すると資格自体が認められなくなります。年会費の15,000円は、教室を開いたあとも毎年かかる固定費です。教室の料金を決めるときは、この固定費を1年間の生徒の数で割り、1回のレッスンにどれくらい上乗せする必要があるかを計算に入れておきます。
自宅で開ける教室は2種類ある
自宅でフラワーアレンジメントの教室を開くといっても、大きく2つの種類があります。どちらを目指すかで、必要な資格の段階が変わります。
趣味のフラワーアレンジメント教室
1つ目は、季節の花でアレンジメントを作って楽しむ、趣味の教室です。母の日やクリスマスなどの行事に合わせた単発の講座や、月に1回の定期的なレッスンなどがあります。この形の教室は、法律で資格が求められているわけではないので、資格がなくても開けます。
それでも、NFDの資格を持っていると、生徒に対して基礎から学んだ講師であることを示せます。初めての教室を探す人は、講師の腕前を事前に確かめる手段が少ないので、資格は申し込みの判断の材料になります。
NFDの資格を目指すレッスン
2つ目は、生徒がNFDの資格を取るためのレッスンを教える教室です。先に説明したとおり、2級と1級の受験には、NFD講師または公認校が認定した単位が必要です。そのため、資格を目指す生徒を受け入れるには、自分がNFD講師として登録されている必要があります。
協会のよくある質問によると、NFD講師になるには、1級の正会員となったあとに「NFD講師新規登録講習会」を受講し終える必要があります。受講には、1級の正会員として6か月以上在籍していることと、受講日の1か月前までに20単位を取っていることが条件です。講習会は毎年6月から9月ごろに開かれます。
公認校として登録するにはさらに上の称号が要る
自分の教室をNFD公認校として登録するには、NFD講師のさらに上の称号が必要です。資格取得ステップのページによると、NFD本部講師、NFD名誉本部講師、フラワーデザイナー資格検定試験審査員のいずれかを取ったあと、申請の条件を満たして新規登録選考会に合格した人だけが公認校の登録をできます。自宅の教室をいずれ公認校にしたいなら、長い時間をかけて段階を進む前提で計画を立てます。
自宅で教室を開くまでの手順
ここからは、自宅でフラワーアレンジメント教室を開くまでの手順を、順を追って説明します。
1. どの段階で教室を始めるかを決める
最初に、どの資格の段階で教室を始めるかを決めます。趣味の教室なら、3級や2級に合格した段階で小さく始めることもできます。資格を目指す生徒を受け入れたいなら、1級とNFD講師の登録まで進んでから始めることになります。
現実的なのは、2級や1級の勉強を続けながら、知人や近所の人を相手に季節の単発講座を開き、教える経験を少しずつ積んでいく進め方です。資格の勉強と教室の準備を並行して進めると、講師になった時点で、すでに生徒の反応を知っている状態で本格的な教室を始められます。
2. 教室の形と対象を決める
次に、教室の形と対象を決めます。
- 行事に合わせた単発の講座(母の日、クリスマス、お正月など)
- 月に1回か2回の定期的なレッスン
- 親子で参加できる講座
- オンラインで花材を送って教える講座
対象と形が決まると、1回の時間、定員、使う花材、料金の目安が自然に決まります。たとえば単発の講座なら、初めての人でも1回で作品を持ち帰れる内容にし、定期的なレッスンなら、回を重ねるごとに技術が身につく順番を組みます。
3. 自宅の教室の環境を整える
自宅で教室を開くなら、作業のための机、花材を保管する場所、水を使う場所、生徒が作品を持ち帰るための袋や箱を用意します。花材は鮮度が大切なので、仕入れから教室の日までの保管の方法も考えておきます。花の仕入れは、生花店から買う方法や、花の市場の仲卸から仕入れる方法がありますが、量や取引の条件は相手によって違うので、少ない量から始められる仕入れ先を探します。
生徒を自宅に招く場合は、駐車場の有無や、近所への配慮も考えておく必要があります。集合住宅の場合は、管理規約で自宅での営業が認められているかも確かめておきます。
4. 料金を決める
料金は、花材の費用、資材の費用、自分の時間、年会費などの固定費を合わせて決めます。近くの地域にある同じ形の教室の料金を調べ、相場から大きく外れないようにすることも大切です。花材の費用は季節や花の種類で変わるので、「花材費込み」で料金を決める場合は、高い花材を使う行事の講座の料金を別に設けるなど、赤字にならない工夫をします。
5. 申し込みの受け方とキャンセルの決まりを決める
申し込みは、名前、連絡先、希望の日時、参加の人数を聞く簡単なフォームを用意すると、やり取りの手間が減ります。花材は申し込みの人数に合わせて仕入れるので、キャンセルの期限とキャンセル料の決まりは、申し込みの前に読める場所に書いておきます。花材を仕入れたあとのキャンセルは、そのまま講師の負担になるからです。
6. 開業の届け出と税金の扱いを確かめる
教室の売上が継続して入るようになれば、個人事業として税務署に開業届を出し、確定申告をするのが一般的な流れです。花材の仕入れや資材の購入、協会の年会費などが経費として扱えるかどうかは、教室の運営の仕方や金額によって変わります。迷ったときは住んでいる地域の税務署や国税庁の案内で確かめてください。会社員の場合は、就業規則で副業が認められているかも先に確認しておきます。
オンラインで教える講座の作り方
自宅の教室に通える範囲の人だけでなく、遠くに住む人にも教えたい場合は、オンラインの講座という形もあります。対面とは違う準備が必要になるので、作り方の要点を説明します。
花材を事前に届ける
オンラインの講座では、生徒の手元に花材がなければ始まりません。講座の日に合わせて花材と資材を生徒の家に届ける方法と、生徒に近くの花屋で指定の花材を買ってもらう方法があります。届ける場合は、花の鮮度を保つための梱包と、届く日の指定が欠かせません。講座の前日か当日に届くよう、配送の日数を確かめておきます。
カメラの位置を工夫する
オンラインで生ける手元を見せるときは、真上からの映像と、横からの映像の両方があると、生徒が花の高さや角度をつかみやすくなります。スマートフォンを2台使う、手元を映すスタンドを用意する、といった工夫をします。生徒の作品も、途中で画面に映してもらって確かめると、対面に近い形で助言できます。
少人数で始める
オンラインの講座は、一人ひとりの手元を確かめながら進めるので、最初は少人数で始めるほうが、生徒の満足度を保ちやすくなります。慣れてきたら人数を増やすか、同じ内容の講座を複数回開く形で広げていきます。資格の単位の対象になるレッスンをオンラインで行う場合は、協会の決まりに合っているかを確かめておきます。
生徒を集めるための発信
教室を開いても、知ってもらわなければ生徒は集まりません。自宅の教室ならではの発信の工夫を紹介します。
作品の写真を続けて発信する
フラワーアレンジメントの教室は、作品の写真が一番の宣伝になります。教室で作る作品の見本や、季節の講座の作品を、SNSに続けて載せていきます。同じ角度、同じ背景で撮ると、教室の雰囲気が統一されて伝わりやすくなります。生徒の作品を載せる場合は、必ず本人の了承を取ります。
教室の案内を1か所にまとめる
SNSの投稿だけでは、料金や日程、申し込みの方法が分かりにくくなります。教室の案内、料金、日程、申し込みのフォーム、キャンセルの決まりを1か所にまとめたページを用意しておくと、興味を持った人がすぐに申し込めます。作品の見せ方や案内のまとめ方は、Webライター向けに書かれたWebライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】が、構成の考え方として教室の案内にも応用できます。
地域の人に知ってもらう
自宅の教室の生徒は、近所や同じ地域の人が中心になります。地域の公民館の講座に講師として参加する、地域のイベントで体験の講座を開く、といった方法で、教室を知ってもらうきっかけを作ります。一度体験した人が、定期的なレッスンに通うようになることは少なくありません。
生徒が続けて通いたくなるレッスンの組み立て
自宅の教室を安定させるには、単発の講座に来た人に、定期的なレッスンへ続けて通ってもらうことが大切です。そのためのレッスンの組み立て方を紹介します。
1回ごとに持ち帰れる作品を作る
定期的なレッスンでも、毎回の終わりに作品を持ち帰れる形にすると、生徒の満足度が上がります。技術を順番に積み上げる内容であっても、その回で学んだ技術を使った小さな作品を1つ仕上げてもらうと、「今日はこれができるようになった」という手応えが残ります。
季節の行事と技術の順番を組み合わせる
1年間のレッスンの予定を立てるときは、季節の行事と、身につけてほしい技術の順番を組み合わせます。たとえば春は小さな花束で花の扱い方の基本を、初夏は器に生けるアレンジメントで形のとり方を、冬はリースやお正月の飾りで資材の扱い方を学ぶ、というように組むと、生徒は季節を楽しみながら技術を積み上げられます。
生徒の記録をつける
生徒ごとに、参加した回、作った作品、苦手にしている技術を簡単に記録しておくと、次のレッスンで一人ひとりに合った助言ができます。資格を目指す生徒がいる場合は、取った単位の記録も欠かせません。記録があると、生徒が久しぶりに参加したときにも、どこから再開すればよいかがすぐに分かります。
生徒の声を次の講座に生かす
レッスンの終わりに、楽しかった点や難しかった点を一言ずつ聞いておくと、次の講座の改善につながります。生徒から「玄関に飾れる小さな作品を作りたい」「贈り物にできる作品を習いたい」といった希望が出たら、それを新しい講座のテーマにすると、生徒が自分の声が届いたと感じ、教室への愛着が深まります。
教室のほかに広げられる花の仕事
NFDの資格と教室の経験は、教室の運営以外の仕事にもつなげられます。
注文を受けて作品を作る仕事
結婚式や開店祝い、季節の贈り物など、注文を受けてアレンジメントを作る仕事があります。自宅の教室と並行して、知人や生徒から注文を受ける形で始める人もいます。生花を扱うので、注文の受け方や受け渡しの日時、配送の方法をあらかじめ決めておきます。
イベントや店舗の装飾
商業施設のイベントや、飲食店の季節の装飾など、空間を花で飾る仕事もあります。こうした仕事は、作品の実績がものを言う世界なので、教室で作った作品の写真や、それまでに手がけた装飾の写真をまとめておくと、依頼につながりやすくなります。
協会の職業紹介を使う
協会は、フラワーデザイナー向けの無料職業紹介も行っています。教室だけでは収入が安定しない時期に、花の仕事の求人を探す手段の1つとして使えます。
花の写真や文章を生かした仕事
教室の発信で写真の撮り方や文章の書き方に慣れてくると、花や暮らしに関するWebメディアの記事を書く仕事や、写真を提供する仕事にも広げられます。花の名前や扱い方を正確に書ける人は、専門性のある書き手として扱われます。デザインの仕事の相場はデザイナーの年収・単価相場にまとまっており、作品づくりを仕事として受けるときの水準をつかむのに役立ちます。
教室を始める前に知っておきたい注意点
最後に、NFDの資格を取って自宅で教室を始める前に、知っておきたい点をまとめます。
資格の取得には年単位の時間がかかる
NFDの資格は、3級から1級まで段階を踏んで進み、2級と1級の受験には単位の認定が必要です。さらにNFD講師になるには、1級の正会員として6か月以上の在籍と、20単位の取得、講習会の受講が求められます。資格を目指す生徒を受け入れる教室を開くまでには、年単位の時間がかかると考えておきます。
費用は受験料だけではない
受験料のほかに、入会金、昇級料、毎年の年会費、スクールの月謝、レッスンの花材の費用がかかります。資格の取得にかかる費用と、教室を開いたあとに毎年かかる費用を分けて計算し、教室の料金と生徒の数で回収できるかを、始める前に見積もっておきます。
教室の収入は季節で変わる
フラワーアレンジメントの教室は、母の日やクリスマスなどの行事の時期に申し込みが集中し、それ以外の時期は落ち着く傾向があります。行事の時期の講座で収入を確保しつつ、落ち着いた時期に定期的なレッスンの生徒を増やしていくと、年間を通じた収入の波を小さくできます。
試験の決まりは改定されることがある
資格検定試験の決まりは、ときどき改定されます。協会のサイトによると、2025年4月1日実施分から支給資材が入手しやすいものに変わり、昇級料も物価の上昇に合わせて改定されました。2026年4月1日からは、2級のテーマ「構造的(テクスチュア)」の推奨花器に、それまでの小判型花器に加えて丸型水盤が追加されています。古い情報をもとに練習や費用の計画を立てると、本番で戸惑うことになるので、受験の前には必ず協会のサイトで最新の実施要項とお知らせを確かめます。教室で資格を目指す生徒を教える立場になれば、こうした改定を生徒に正しく伝えることも講師の大切な役割になります。
花の仕事を在宅で長く続けている人に共通すること
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、自宅を拠点に花や手づくりの仕事を長く続けている人には、共通する点があります。
1つは、教室の生徒や注文の依頼主と、1回で終わらない関係を作っていることです。単発の講座に来た人が定期的なレッスンに通い、そのうち家族の行事の花を注文してくれる、という広がり方は、教室を長く続けている人によく見られます。資格は最初の信頼の入り口で、その先は「この人に頼むと安心だ」と思ってもらえる関係が仕事を運んできます。
もう1つは、仕事の受け方を自分で選んでいることです。仲介会社が報酬から手数料を差し引かない直接の取引であれば、依頼主は同じ予算でより良い花材を使った作品を頼め、作り手は手取りが厚くなります。双方にとって続けやすい関係を作れるかどうかが、自宅の教室や花の仕事を長く続けられるかの分かれ目になっています。
花の仕事の周辺には、作品の写真や発信を生かしたマーケティングの仕事もあります。教室の集客で身につけた発信の力を別の仕事に広げたいときは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、どのような仕事があるかを見ておくと、次の働き方を考える手がかりになります。
よくある質問
Q. NFDの資格がなくても、自宅でフラワーアレンジメント教室を開けますか?
開けます。趣味のフラワーアレンジメント教室を開くことに、法律で資格は求められていません。ただし、生徒がNFDの資格を目指すためのレッスンを教えるには、受験に必要な単位を認定できるNFD講師として登録されている必要があります。どちらの教室を目指すかで、必要な資格の段階が変わります。
Q. NFDの資格を取るのに費用はどれくらいかかりますか?
2026年10月時点の協会の案内では、受験料は実技と学科を合わせて3級20,900円、2級26,400円、1級31,900円です。このほか3級合格後の入会金11,000円、2級の昇級料16,500円、1級の昇級料22,000円、毎年の年会費15,000円がかかります。スクールの月謝と花材の費用はスクールによって違うので、入学前に確かめてください。
Q. NFD講師になるには何が必要ですか?
協会の案内によると、1級の正会員になったあとに「NFD講師新規登録講習会」を受講し終える必要があります。受講の条件は、1級の正会員として6か月以上在籍していることと、受講日の1か月前までに20単位を取っていることです。講習会は毎年6月から9月ごろに開かれます。
Q. NFDを退会すると資格はどうなりますか?
協会の資格取得ステップのページには、協会を退会するとフラワーデザイナーの資格自体も認められなくなると書かれています。NFDの資格を名乗り続けるには、正会員として年会費を払い続ける必要があります。教室を開く場合は、この年会費を毎年の固定費として料金の計算に入れておくと安心です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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