マイルストーンとは何か|プロジェクトの節目の決め方と管理のしかた

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マイルストーンとは何か|プロジェクトの節目の決め方と管理のしかた

この記事のポイント

  • ✓プロジェクトの途中に設ける節目のことです
  • ✓タスクやスケジュールとの違い
  • ✓節目の決め方の手順と具体例

会議で「次のマイルストーンはいつですか」と聞かれて、何となく締め切りのことだと思いながらも、正確な意味が分からずに戸惑った経験はないでしょうか。マイルストーンとは、プロジェクトの途中に設ける「節目」のことで、そこまでに何が終わっていればよいかを決めておく目印です。締め切りと似ていますが、作業そのものではなく、ある状態に到達したことを示す点に違いがあります。この記事では、マイルストーンの意味と由来、タスクやスケジュールとの違い、設定するメリット、節目の決め方の手順と具体例、うまく機能しなくなる原因、そして紙やExcelからチームで使う道具までの管理のしかたを順に説明します。複数人で節目と担当を同じ画面で回したい場合に使えるPinatecaのような道具の使いどころも、後半で紹介します。

マイルストーンの意味と言葉の由来

マイルストーン(milestone)は、もともと英語で「里程標」を指す言葉です。里程標とは、道の脇に立てて、ある地点からの距離を示した石のことです。古代ローマの道路には、1マイルごとに距離を刻んだ石が置かれていたといわれ、旅人はその石を見て、どこまで進んだか、目的地まであとどのくらいかを知りました。

この「進み具合を知るための目印」という意味が転じて、ビジネスでは、プロジェクトの途中に設ける節目や中間の目標を指すようになりました。プロジェクト管理の解説でも、次のように説明されています。

マイルストーンとはビジネスで中間目標地点という意味があり、プロジェクト管理に使われる言葉です。スケジュール表の中で工程ごとの区切りとなり、進捗状況の把握に役立ちます。 出典: biz.moneyforward.com

英語圏では、プロジェクト管理の場面だけでなく、人生や歴史の「重要な節目」という意味でも使われます。「a major milestone in the history of computing(コンピューターの歴史における大きな節目)」のような言い方です。日本語の会話でも「この契約は会社にとって1つのマイルストーンだ」のように、記念すべき到達点という意味で使われることがあります。

プロジェクトの文脈で押さえておきたいのは、マイルストーンが「期間」ではなく「時点」だという点です。作業には始まりと終わりがあり、何日かかるかという長さがありますが、マイルストーンには長さがありません。「設計が承認された」「試作品が完成した」「お客様に納品した」のように、ある状態になった瞬間を表します。工程表の上では、横棒ではなく、ひし形や旗の印で描かれることが多いのはそのためです。

タスクやスケジュールとの違い

マイルストーンと混同されやすい言葉に、タスク、スケジュール、締め切り、ガントチャートなどがあります。それぞれの違いを整理しておくと、会議での会話がかみ合いやすくなります。

「タスク」とは、つまり「作業」のこと。スケジュールやマイルストーンとは異なり、個々の具体的な作業を指します。 出典: tenshoku.mynavi.jp

言葉 意味 例
マイルストーン 到達したことを確かめる節目。長さを持たない時点 「デザイン案の承認」「β版の公開」
タスク 実際に手を動かす1つひとつの作業。始まりと終わりがある 「トップページのデザインを作る」
スケジュール タスクとマイルストーンを日付に並べた予定の全体 4月から9月までの制作の予定表
締め切り ある作業や提出物の期限 「原稿の提出は5月10日」
ガントチャート 作業を横棒で日付に並べた工程表の形式 作業ごとの期間を横に並べた表

締め切りとマイルストーンは特に似ていますが、締め切りが「この作業をいつまでに終えるか」という作業側の期限であるのに対し、マイルストーンは「この時点でプロジェクトがどんな状態になっているべきか」という全体側の目標です。たとえば「デザインの承認」というマイルストーンの手前には、「デザイン案を作る」「社内で確認する」「お客様に提案する」といった複数のタスクがあり、それぞれに締め切りがあります。それらが全部終わって、お客様の承認が得られた時点が、マイルストーンに到達した瞬間です。

ガントチャートとの関係も押さえておきます。ガントチャートは工程表の形式の名前で、マイルストーンはその中に描き込まれる要素の1つです。ガントチャートの横棒がタスク、横棒の切れ目に描かれたひし形の印がマイルストーン、という見え方になります。

言葉を使い分けるときのコツは、「それは作業か、状態か」と自分に問いかけることです。「〇〇を作る」「〇〇を調べる」のように動作で書けるものはタスク、「〇〇が完成した」「〇〇が承認された」のように状態で書けるものはマイルストーンです。

マイルストーンを設定するメリット

プロジェクトにマイルストーンを設けると、どんな良いことがあるのでしょうか。主なメリットを5つに整理します。

1つ目は、進み具合が分かりやすくなることです。数か月に及ぶプロジェクトで、終わりの日だけを決めていると、途中で今どのくらい進んでいるのかが見えません。途中に節目を設けておけば、「3つ目の節目は予定どおり越えた」「2つ目の節目で1週間遅れている」のように、全体の進み具合を短い言葉で確かめられます。

2つ目は、遅れに早く気づけることです。終わりの日の直前になって大幅な遅れが分かっても、取り返す時間はほとんど残っていません。途中の節目で遅れが見つかれば、人を増やす、範囲を見直す、お客様に相談するといった手を打つ余裕があります。

3つ目は、関係者の認識をそろえやすくなることです。発注者、制作の担当、営業、上司など、立場の違う人が関わるプロジェクトでは、「どこまで終わったか」の感覚が人によってずれがちです。マイルストーンという共通の目印があれば、「デザインの承認まで終わっている」と言うだけで、全員が同じ状態を思い浮かべられます。

4つ目は、作業の優先順位を決めやすくなることです。次の節目に必要な作業と、その先でよい作業を分けられるので、目の前の作業に追われて大事な作業を後回しにすることが減ります。

5つ目は、チームの気持ちの面での効果です。終わりが遠いプロジェクトでは、達成感を得にくく、途中で疲れが出やすくなります。節目を1つ越えるたびに区切りがつくことで、チームの士気を保ちやすくなります。

メリット 節目がない場合 節目がある場合
進み具合の把握 終わりの日まで状況が見えにくい 節目ごとに到達したかを確かめられる
遅れへの対応 直前で気づき、手遅れになりやすい 途中で気づき、手を打つ余裕がある
認識のそろえ方 人によって「終わった」の感覚がずれる 共通の目印で状態をそろえられる

マイルストーンの決め方|5つの手順

ここからは、実際にマイルストーンを決める手順を説明します。小さなプロジェクトでも大きなプロジェクトでも、基本の流れは同じです。

手順1:最終的なゴールを決める

まず、プロジェクトが終わった時点でどんな状態になっていればよいかを決めます。「Webサイトを公開する」だけでなく、「お客様の承認を得たWebサイトを、9月30日に公開する」のように、日付と条件まで具体的にしておきます。ゴールがあいまいだと、途中の節目もあいまいになります。

手順2:ゴールまでの大きな段階に分ける

ゴールに至るまでを、いくつかの大きな段階に分けます。Webサイトの制作なら「企画」「設計」「デザイン」「制作」「確認」「公開」のような段階です。段階の数は、プロジェクトの長さにもよりますが、3か月程度のプロジェクトなら4つから6つくらいが扱いやすい目安です。

手順3:段階の終わりを「状態」で書く

それぞれの段階が終わったときの状態を、マイルストーンとして書き出します。「企画書がお客様に承認された」「サイトの構成図が確定した」「トップページのデザインが承認された」のように、誰が見ても到達したかどうかを判断できる書き方にします。「デザインがだいたい固まった」のような書き方では、到達したかどうかを判断できません。

手順4:日付を決める

各マイルストーンに日付を付けます。日付は、ゴールの日から逆算して決めるのが基本です。そのうえで、それぞれの段階にかかる作業を洗い出し、日数を見積もって、逆算した日付に無理がないかを確かめます。無理があれば、ゴールの日をずらすか、作業の範囲を見直すかを、この時点で関係者と相談します。

手順5:関係者と共有し、確かめ方を決める

決めたマイルストーンは、関係者全員に共有します。あわせて、「誰が、どうやって到達を確かめるか」を決めておきます。「お客様の担当者がメールで承認したら到達」「社内の確認会で責任者が了承したら到達」のように、確かめ方まで決めておくと、あとで「終わった」「終わっていない」の食い違いが起きません。

具体例|Webサイト制作とイベント準備の場合

決め方の手順を、2つの例に当てはめてみます。

例1:会社のWebサイトを3か月で作り直す

マイルストーン 日付 到達したことの確かめ方
企画書の承認 7月10日 お客様の担当者からメールで承認が届く
サイト構成の確定 7月31日 ページの一覧と構成図をお客様が了承する
デザインの承認 8月21日 トップと主要ページのデザインをお客様が承認する
全ページの制作完了 9月12日 テスト用のサイトで全ページが表示できる
最終確認の完了 9月26日 お客様の確認で出た修正がすべて反映される
サイト公開 9月30日 本番のURLで公開され、表示を確かめる

この例では、マイルストーンの多くが「お客様の承認」になっています。制作の仕事では、作業が終わっても、お客様の承認が得られなければ次に進めないことが多いためです。承認までにかかる日数(お客様が社内で確認する時間)も、日付を決めるときに見込んでおく必要があります。

例2:地域のイベントを2か月で準備する

マイルストーン 日付 到達したことの確かめ方
会場の予約完了 開催の8週間前 会場から予約確定の連絡が届く
出演者の確定 開催の6週間前 全出演者から出演の承諾が届く
告知の開始 開催の5週間前 チラシの配布と案内のページの公開が終わる
申込の締め切り 開催の2週間前 申込の受付を止め、参加者の一覧が確定する
当日の役割分担の確定 開催の1週間前 当日の担当表を全員に配る

イベントの準備では、日付を「開催の何週間前」で考えると、開催日が変わったときにも節目をそのまま動かせます。また、「申込の締め切り」のように、外の人に影響する節目は、一度決めたら簡単には動かせません。動かせる節目と動かせない節目を、決める段階で見分けておくと、遅れが出たときにどこで調整するかを判断しやすくなります。

マイルストーンを決めるときのポイント

手順に沿って決めても、うまく機能しないマイルストーンがあります。決めるときに意識したいポイントを5つ挙げます。

  1. 多すぎず少なすぎない数にする:節目が多すぎると、確かめる作業そのものが負担になります。少なすぎると、遅れに気づくのが遅れます。目安は、2週間から1か月に1つ程度です
  2. 判断できる言葉で書く:「ほぼ完成」「おおむね決定」のような書き方は避け、「〇〇が承認された」「〇〇が公開された」のように、到達したかを白黒で判断できる言葉にします
  3. 外の人の作業を含める:お客様の承認、取引先からの納品、役所の許可など、自分たちだけでは進められない作業は、節目として明示しておきます。ここが遅れの原因になりやすいからです
  4. 余裕を持たせる:すべての作業が見積もりどおりに進むことはまれです。最後の節目の前に、数日から1週間程度の予備の期間を設けておきます
  5. 担当者を決める:各マイルストーンについて、到達に責任を持つ人を1人決めます。「全員の責任」は、誰の責任でもないのと同じです

マイルストーンが機能しなくなる原因

マイルストーンを決めたのに、プロジェクトが途中から見えなくなってしまう。そんな失敗にはいくつかの共通する原因があります。

1つ目は、決めたまま見直さないことです。プロジェクトの最初に立派な工程表を作っても、そのあと誰も開かなければ意味がありません。週に1回の会議で、次の節目までの進み具合を確かめる、といった決まりを作っておく必要があります。

2つ目は、遅れを隠してしまうことです。節目に到達していないのに、「ほぼ終わっています」と報告してしまい、次の節目で大きな遅れが表に出る。こうしたことは、遅れを報告しにくい雰囲気のチームで起きやすくなります。遅れの報告を責めるのではなく、早く報告したことを評価する姿勢が大切です。

3つ目は、日付だけを動かし続けることです。遅れが出るたびに節目の日付を後ろにずらしていると、最終的なゴールの日も守れなくなります。節目の日付を動かすときは、ゴールの日に影響するかどうかを必ず確かめ、影響するなら関係者に早めに相談します。

4つ目は、情報がばらばらの場所にあることです。工程表はExcelのファイル、作業の割り振りはチャット、お客様とのやり取りはメール、と情報が分かれていると、節目に必要な作業が全部終わったかを確かめるのに手間がかかります。担当者が自分のパソコンに最新の工程表を保存していて、ほかの人が古い版を見ていた、という食い違いも起きがちです。

原因 起きること 防ぎ方
決めたまま見直さない 工程表が古くなり、誰も見なくなる 週に1回、次の節目までを確かめる
遅れを隠す 次の節目で大きな遅れが表に出る 早い報告を評価する
日付だけを動かす ゴールの日が守れなくなる ゴールへの影響を確かめてから動かす
情報がばらばら 最新の状況が分からなくなる 工程と担当を1か所で見られるようにする

マイルストーンを使った報告と会話の例文

マイルストーンという言葉は、報告や打ち合わせの中でよく使われます。使い方に慣れていないと、どう言えばよいか迷うものです。場面ごとの例文を紹介します。

進み具合を報告するとき

  • 「本日、第2のマイルストーンであるデザインの承認に到達しました。次の節目は9月12日の全ページの制作完了です」
  • 「現時点で、次のマイルストーンには予定どおり到達できる見込みです」
  • 「サイト構成の確定のマイルストーンが3日遅れていますが、最終の公開日には影響しない見込みです」

報告では、「どの節目に」「到達したか、いつ到達する見込みか」「ゴールへの影響はあるか」の3つをそろえて伝えると、聞く側が状況を正しくつかめます。

計画を提案するとき

  • 「全体を4つの段階に分け、各段階の終わりにマイルストーンを設けたいと考えています」
  • 「最初のマイルストーンは、企画書の承認を7月10日に設ける案でいかがでしょうか」

遅れを相談するとき

  • 「お客様からの資料の到着が遅れているため、次のマイルストーンを1週間後ろにずらす必要があります。最終の公開日を守るため、後の工程の担当を2人に増やす案を検討しています」

遅れを相談するときは、遅れの理由と影響だけでなく、どう手を打つかの案もあわせて示すと、相談を受けた側が判断しやすくなります。

英語で書くときは、「We reached the milestone of design approval today.(本日、デザインの承認という節目に到達しました)」のように、reach(到達する)やhit(達成する)といった動詞と組み合わせるのが自然です。「The next milestone is scheduled for September 12.(次の節目は9月12日の予定です)」のように予定を伝える言い方もよく使われます。

工程表の上でマイルストーンを描く

マイルストーンを決めたら、工程表に描き込んで、ひと目で見える形にします。ここでは、最もよく使われるガントチャートの形で描く手順を説明します。

ガントチャートとは、縦に作業の名前を並べ、横に日付を並べて、作業ごとの期間を横棒で描いた工程表のことです。この表にマイルストーンを描き込むときは、次の順番で進めると迷いません。

  1. 一番上の行に、プロジェクトの最終的なゴールを1行で書く
  2. 段階ごとに作業をまとめ、段階の名前を見出しの行として並べる
  3. 各段階の下に、その段階に含まれる作業を並べ、期間を横棒で描く
  4. 段階の最後の行に、その段階のマイルストーンを1行で書き、日付の位置にひし形や旗の印を描く
  5. 今日の日付に縦の線を引き、線より左で終わっていない横棒があれば遅れとして目立たせる

印の形は何でも構いませんが、作業の横棒とは違う形にしておくことが大切です。横棒と同じ形にすると、節目なのか作業なのかが見分けにくくなります。紙に描くなら赤いペンでひし形、表計算のソフトなら別の色で1マスだけ塗る、という具合に、チームの中で描き方をそろえておきます。

もう1つのコツは、マイルストーンの行に「確かめ方」も書いておくことです。「デザインの承認(お客様のメールで確認)」のように書いておけば、工程表を見た人が、何をもって到達とするのかをその場で理解できます。工程表は、プロジェクトに途中から加わった人が最初に見る資料でもあるので、説明がなくても読める形にしておくと、引き継ぎの手間が大きく減ります。

工程表の作り方には、全体の作業を細かく分けて並べる「WBS」という考え方もあります。WBSとは、プロジェクトの作業を、大きな単位から小さな単位へと段階的に分けていった一覧のことです。WBSで作業を洗い出してから、段階の区切りにマイルストーンを設けると、節目の手前に必要な作業の抜けを防げます。

定例会議でマイルストーンを確かめる進め方

マイルストーンは、決めて描いただけでは機能しません。定期的に確かめる場を作ってはじめて、遅れに早く気づく道具になります。多くのチームでは、週に1回の定例会議がその場になります。ここでは、短い時間で節目を確かめる会議の進め方を紹介します。

会議の最初に確かめるのは、「次のマイルストーンまでに終わるべき作業が、予定どおり進んでいるか」です。プロジェクト全体の作業を1つずつ読み上げる必要はありません。次の節目に関係する作業だけを取り上げ、担当者に「予定どおり」「少し遅れている」「止まっている」のどれかで答えてもらいます。

次に、遅れている作業や止まっている作業について、理由と、次の節目への影響を確かめます。理由が「お客様からの返事待ち」なら、誰がいつ催促するかを決めます。「作業量の見積もりが甘かった」なら、ほかの人が手伝えるか、範囲を見直せるかを話し合います。会議で原因を責める必要はなく、次の節目に間に合わせるために何をするかだけを決めます。

最後に、次の節目への見通しを、1つの言葉でまとめます。「予定どおり到達できる」「数日遅れるが、ゴールには影響しない」「このままではゴールの日に影響する」のどれかです。3つ目になったら、その日のうちに関係者へ相談する、という決まりを作っておくと、遅れが表に出るのが早くなります。

会議で確かめること 担当者に聞く内容 決めること
次の節目に関係する作業の進み具合 予定どおりか、遅れているか、止まっているか なし(現状を共有するだけ)
遅れや停止の理由 何が原因で、いつ解消できそうか 誰がいつ何をするか
次の節目への見通し 到達できそうか ゴールに影響するなら、関係者への相談

この形で進めれば、会議は15分から30分ほどで終えられます。会議の時間が長くなるのは、決めることと共有するだけのことが混ざっているからです。節目を軸にして話す内容を絞ると、会議そのものも短くなります。

紙・Excel・ツールでの管理のしかた

マイルストーンを管理する方法は、プロジェクトの規模と関わる人の数で選びます。

紙やホワイトボードで足りる場合

1人か2人で進める小さなプロジェクトや、同じ部屋で働くチームなら、紙やホワイトボードで十分なことも多くあります。壁に大きな紙を貼り、横軸に日付、上のほうに節目の印を描き、到達したら色を塗る。それだけでも、全員が同じものを見られるという効果は大きいものです。

ExcelやGoogleスプレッドシートで管理する場合

関わる人が数人になり、離れた場所で働くようになったら、ExcelやGoogleスプレッドシートで管理する方法があります。表の列に「マイルストーン」「予定日」「担当者」「状態」「確かめ方」を並べ、行に節目を並べるだけで、簡単な管理表になります。セルの色を日付に合わせて塗れば、簡易的なガントチャートとしても使えます。

Googleスプレッドシートは、複数の人が同じ表を同時に開いて編集できるため、最新の版がどれか分からなくなる問題が起きにくくなります。Excelのファイルをメールで送り合う方法では、版が分かれやすいので注意が必要です。

チームで使う道具で管理する場合

関わる人が増え、作業の数も多くなると、表だけでは管理が追いつかなくなります。各マイルストーンの手前にある作業の担当者と進み具合、作業ごとのやり取りの記録まで1か所で見たくなったら、プロジェクト管理の道具を使う段階です。

その選択肢の1つが、Pinatecaです。公式サイトによると、Pinatecaはカンバン、ガントチャート、カレンダー、リスト、ディスカッション、グリッド、時間割、リソースの8種類のボードを使い分けられるプロジェクト管理の道具です。ガントチャートのボードでは、カードの期間が横棒で並び、バーをドラッグすると開始日も締め切りもその場で変えられます。今日の日付の線より左で終わっていないバーが遅れとして見えるので、次の節目までに終わるべき作業が終わっているかを、画面を開くだけで確かめられます。

公式サイトにはマイルストーン専用の機能についての記載はないため、節目そのものは、締め切りを付けたカードとして登録し、ラベルで「節目」と分かるようにする使い方が考えられます。カードにはサブタスクのチェックリスト、担当者、ファイルの添付、コメントを付けられるので、節目に到達するために必要な作業と、そのやり取りを同じカードにまとめられます。カレンダーのボードでは、締め切りのあるカードが月のカレンダーに並び、節目が集中している週がひと目で分かります。

料金は、5人までのチームならボード10個まで無料で、ガントチャートやチャットを含むすべての種類のボードを使えます。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円・税抜、年払いなら1人あたり月額400円)になると案内されています。紙やスプレッドシートでは追いつかなくなってきた小さなチームが、無料の範囲で試してみる選択肢として検討できます。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

フリーランスと在宅の仕事でのマイルストーン

マイルストーンは、会社のプロジェクトだけのものではありません。フリーランスや在宅で仕事を請ける人にとっても、節目を決めることは、仕事を安定して進めるための大事な技術です。

たとえば、Webサイトの制作やアプリの開発を請けるときは、契約の段階で「デザインの承認」「テスト版の納品」「最終の納品」のような節目を決め、それぞれの節目で報酬の一部を受け取る形にすることがあります。節目ごとに支払いを分けると、受ける側は途中で支払いが滞るリスクを減らせ、頼む側も作業の進み具合を確かめながら支払えるため、双方にとって安心な取引になります。開発の仕事の種類や進め方はアプリケーション開発のお仕事で紹介しています。

デザインの仕事でも、「ラフ案の提出」「方向性の確定」「完成データの納品」のような節目を決めておくと、修正の回数や範囲をめぐるトラブルを防ぎやすくなります。どの節目まで進んだら修正の範囲を締めるのかを、最初に合意しておくことが大切です。デザインの仕事の相場はデザイナーの年収・単価相場で確かめられます。

企業の業務の改善や新しい仕組みの導入を手伝う仕事では、マイルストーンの設計そのものが提供する価値の一部になります。AIの導入を支援する仕事などでは、「試験的な導入」「効果の確認」「全社への展開」のように段階を区切り、各段階で続けるかどうかを判断できるように設計します。こうした仕事の内容はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。経営の側から事業の計画を立てる力を体系的に身につけたい人には、中小企業診断士の資格も1つの道です。

運営者として見てきた節目の使い方

2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く依頼が続く人ほど、仕事を受けた最初の連絡で、節目と確かめ方を自分から提案しています。「来週の水曜にラフ案を3つお送りし、金曜までに方向性を決めていただければ、月末に完成版を納品できます」のように、頼む側が判断する日まで含めて示すのです。頼む側から見ると、いつ何を判断すればよいかが分かるため、安心して任せられます。

反対に、トラブルになりやすいのは、最初の取り決めが「月末に納品」だけで、途中の節目がない取引です。途中で方向性のずれに気づいても戻れず、納品の直前に大きな作り直しが発生してしまいます。節目を決めることは、作業を管理するためだけでなく、頼む側と受ける側の信頼を積み重ねるための仕組みでもあります。

依頼する側と受ける側が直接やり取りできる場では、節目ごとの確認や支払いの相談も、仲介を挟まずに話し合えます。手数料0%で直接取引できる場では、中間の手数料が引かれない分、受ける側の手取りが厚くなり、頼む側も同じ予算で頼める範囲が広がります。節目を細かく区切って小さな発注を重ねていく進め方とも、相性の良い形です。

よくある質問

Q. マイルストーンとタスクの違いは何ですか?

タスクは「トップページのデザインを作る」のように、実際に手を動かす作業で、始まりと終わりの期間があります。マイルストーンは「デザインが承認された」のように、ある状態に到達したことを示す節目で、期間を持たない時点です。迷ったときは、動作で書けるものはタスク、状態で書けるものはマイルストーンと考えると見分けやすくなります。

Q. マイルストーンはいくつ設定すればよいですか?

決まった数はありませんが、2週間から1か月に1つ程度が扱いやすい目安です。3か月程度のプロジェクトなら4つから6つくらいになります。多すぎると確かめる作業が負担になり、少なすぎると遅れに気づくのが遅れます。お客様の承認や取引先からの納品など、自分たちだけでは進められない作業は、節目として必ず明示しておきます。

Q. マイルストーンの日付に遅れそうなときはどうすればよいですか?

まず、その遅れが最終的なゴールの日に影響するかを確かめます。影響しないなら、後の作業の順番や担当を組み替えて吸収できるかを検討します。影響するなら、人を増やす、作業の範囲を見直す、ゴールの日をずらすといった選択肢を、関係者に早めに相談します。節目の日付だけを黙って後ろにずらし続けると、ゴールの日が守れなくなります。

Q. マイルストーンはExcelで管理できますか?

できます。表の列に「マイルストーン」「予定日」「担当者」「状態」「確かめ方」を並べ、行に節目を並べるだけで管理表になります。セルを日付に合わせて塗れば簡易的な工程表にもなります。ただし、ファイルをメールで送り合うと版が分かれやすいので、複数人で使うなら同時に編集できるGoogleスプレッドシートや、チームで使う管理の道具も検討するとよいでしょう。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月17日最終更新:2026年10月18日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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