助産師の勤務先に知られずにできるか


この記事のポイント
- ✓助産師 副業 バレる仕組みを
- ✓就業規則・住民税・社会保険・人づての4つに分解して整理します
- ✓何が実際に勤務先に伝わり
助産師 副業 バレるという言葉で検索する方は、まず不安が先に立っている状態だと思います。収入を少し増やしたい。資格を病院の外でも使ってみたい。けれども、勤務先に知られたら気まずい。そもそも規定でどうなっているのかも、はっきり分からない。まず、安心してください。仕組みを分解すれば、何が伝わって何が伝わらないのかは、かなりはっきりします。
先に結論をお伝えします。勤務先に伝わる経路は4つしかありません。就業規則にもとづく確認、住民税の通知、社会保険の手続き、そして人づてです。このうち3つは、事前に手を打てば制御できます。制御できないのは人づてだけです。そして実務的にいちばん多い伝わり方も、実は人づてです。この記事では、その4つを順に分解し、そのうえで「隠す」より「通す」ほうが早い場面と、その進め方を書きます。数字を扱う話が続きますが、堅くならないよう具体例を添えていきます。
そもそも助産師の副業は、どのくらい行われているのか
不安の大きさは、情報が少ないことから来ることが多いものです。実際にどの程度の人が副業をしているのか、目安を持っておくと落ち着きます。
厚生労働省が2022年に発表した調査(※)や、民間の看護師向けアンケート調査によると、看護師の約1割〜2割(10〜20%前後)が何らかの副業をしているという結果が出ています。また、副業経験はなくても「副業に興味がある」「将来的には副業をしたい」と考えている看護師も多く、調査によっては約5割以上が副業に関心を持っているというデータもあります。 出典: method-innovation.co.jp
つまり、珍しい行動ではありません。関心を持っている人は半数を超えるが、実際に動いている人は10%から20%にとどまる。この差の大部分が、「規定がよく分からない」「知られたら困る」という不安で止まっている層です。皆さんが今立っている場所は、ごく普通の位置だということです。
助産師の場合、看護師よりさらに事情が複雑になる面があります。所属する施設が少人数であることが多く、地域の医療者どうしのつながりも密です。そのため、制度の話より人間関係の話のほうが実際には効いてきます。この点は後半で扱います。
経路その1、就業規則で何がどう決まっているか
最初にやるべきことは、勤務先の就業規則を実際に読むことです。読まずに悩んでいる方が、驚くほど多い。
規定の書かれ方は、大きく3つに分かれます。ひとつめは全面禁止型で、「許可なく他に雇われてはならない」と書かれているもの。ふたつめは許可制で、届け出て承認を得れば可能なもの。みっつめは届出制で、報告すれば足りるものです。近年は許可制や届出制に改めた施設が増えており、全面禁止のまま残っている例は以前より減っています。
読むときに見る箇所は決まっています。副業や兼業に関する条文、競業避止に関する条文、秘密保持に関する条文、そして懲戒の条文です。この4つを写して手元に置いておけば、判断の材料になります。就業規則は労働者が閲覧できる状態にしておく必要があるものなので、見せてもらえないということは通常ありません。
公立の病院や自治体に勤めている方は、扱いが別になります。公務員の兼業については、国家公務員法や地方公務員法に定めがあり、営利企業への従事等には許可が必要とされています。民間の施設とは判断の枠組みが違うため、規則を読むだけでなく、所属先の人事担当に確認する経路をとってください。ここは自己判断で進めるべきではありません。
違反した場合に何が起きるかも、知っておいたほうが冷静になれます。就業規則に反した副業が判明したとき、直ちに解雇になるとは限りません。実務上は、注意や指導から始まり、業務への支障や信用の毀損があった場合に処分が重くなっていく形が一般的です。ただし、勤務先と競合する業務や、患者に関する情報が絡む場合は、扱いがまったく変わります。助産師の場合はここが要注意です。
経路その2、住民税から伝わる仕組み
いちばんよく知られているのが、この経路です。仕組みを正確に理解しておけば、必要以上に恐れることはありません。
会社員や病院職員として給与を受け取っている方は、住民税が給与から天引きされています。これを特別徴収と呼びます。市区町村は、その人の前年の所得の合計から住民税額を計算し、勤務先に通知します。ここで、勤務先が把握している給与額に対して住民税額が不自然に高いと、他に所得があると推測される。これが「住民税で伝わる」と言われる仕組みの中身です。
副業の年間所得額が20万円を超えている場合は確定申告が必要になる他、住民税が上がっていることで年末調整時に副業がバレる可能性は高くなります。 出典: method-innovation.co.jp
対処の方法も、制度として用意されています。
これを防ぐためには副業で得た収入の確定申告を行う際に、住民税の納付方法を特別徴収ではなく、自分で納付する普通徴収にする必要があります。 住民税を普通徴収にすることで、副業で得た収入の住民税は自分で納付する形になるため、勤務先に住民税額から副業がバレることがなくなるのです。 出典: method-innovation.co.jp
確定申告書には住民税の徴収方法を選ぶ欄があり、給与以外の所得について「自分で納付」を選べば、その分の納付書が自宅に届きます。ただし、いくつか注意点があります。
第一に、この方法が使えるのは給与以外の所得についてです。副業がパートやアルバイトのように給与として支払われる場合、原則として本業の給与と合算されるため、自分で納付を選べないことがあります。在宅の業務委託であれば給与ではないので、この点はクリアしやすい。
第二に、自治体の運用に幅があります。申告書で自分で納付を選んでも、自治体の処理の都合で特別徴収にまとめられてしまう例が実際にあります。心配な方は、申告後に住んでいる市区町村の課税担当に確認の連絡を入れておくと確実です。
第三に、所得の金額にかかわらず、住民税の申告は必要になる場合があります。所得税の確定申告が不要な金額であっても、住民税は別の扱いになるため、「申告しなくてよい」と早合点しないでください。申告そのものを怠ると、後で追徴という形で問題が大きくなります。制度の詳細は国税庁の案内で確認できます。
隠すために申告をしない、という選択だけは避けてください。それは伝わるかどうかの問題ではなく、義務を果たしていないという別の問題になります。申告の実務そのものに不安がある方は、税理士の副業ガイド|確定申告代行・記帳代行で稼ぐ方法【2026年版】に申告の代行がどういう仕事かがまとまっていて、依頼する場合の相場感がつかめます。
経路その3、社会保険の手続きから伝わる場合
意外に知られていないのが、この経路です。むしろ住民税より確実に伝わります。
副業先と雇用契約を結び、労働時間や賃金が一定の条件を満たすと、その勤務先でも社会保険への加入義務が生じます。両方で加入要件を満たすと、二以上事業所勤務届という手続きが必要になり、日本年金機構を通じて双方の勤務先に関わる処理が発生します。この時点で、隠しようがありません。
具体的な加入の要件は、週の所定労働時間や月額賃金、勤務先の規模によって決まります。詳しい条件は日本年金機構の案内で確認できます。要件を下回る短時間の勤務であれば加入義務は生じませんが、条件は改定されることがあるため、始める前に最新の内容を見てください。
一方で、業務委託として仕事を受ける場合は、この手続きが発生しません。委託を受けて成果に対して報酬を受け取る形は雇用ではないため、社会保険の加入という論点が出てこないからです。在宅の執筆、監修、相談、講座といった仕事が業務委託の形をとることが多いのは、この違いも理由のひとつです。
ただし、形式だけ業務委託にして、実態が指揮命令を受けた労働になっている場合は、そのようには扱われません。決められた時間に決められた場所で、指示を受けながら働いているなら、それは実態として雇用に近い。契約書の表題ではなく、実際の働き方で判断されます。この線引きは、後になって問題になりやすい部分です。
経路その4、人づてで伝わる場合
制度の話をひととおり整理したところで、現実の話をします。実務でいちばん多いのは、この経路です。
助産師の世界は、地域の中でつながりが密です。研修で顔を合わせる、以前の勤務先の同僚が別の施設に移っている、地域の母子保健の事業で自治体の担当者と接点がある。こうした関係の中で、講座の告知や記事に名前が出れば、目に触れる可能性は決して低くありません。
制御できることと、できないことを分けて考えてください。制御できるのは、自分から話す範囲です。同僚に相談したくなる気持ちは分かりますが、「他の人には言わないでね」で本当に止まった例は、そう多くありません。制御できないのは、公開された情報が誰の目に入るかです。実名で記事を書けば、実名で検索されます。
だから、実名を出す仕事を選ぶかどうかは、最初に決めておいたほうがよい判断です。監修や講師は実名が前提になりますが、執筆や事務、相談の一部は名前を出さずに受けられます。勤務先の規定が許可制で、まだ許可を取っていない段階なら、名前を出さない形から始めるという順番も現実的です。
助産師という資格ゆえに、特に気をつけること
ここは他の職種と事情が違うので、独立して書いておきます。
まず、守秘の義務です。助産師には保健師助産師看護師法に守秘に関する定めがあり、これは勤務中かどうか、副業かどうかで変わるものではありません。勤務先で知った患者や利用者の情報を、記事や講座で使うことはできません。匿名にすれば大丈夫、と考える方がいますが、地域と時期と状況が重なれば特定されます。事例は使わず、一般的な傾向として書く。この線は動かさないでください。
次に、資格の名称と業務の範囲です。同法には名称の使用や業務について規定があり、副業の告知やプロフィールでどう名乗るか、何ができると書くかは、この規定に関わります。「助産師だからここまでできる」と自分で線を引かず、内容ごとに確認してください。医療に関する広告の考え方は厚生労働省が指針を示しています。判断に迷う場合は、保健所や勤務先の担当部署に確認する経路をとるのが確実です。
そして、競業の問題です。勤務先が産後ケアや母乳外来を提供している場合、同じ地域で同種のサービスを個人で行うと、競業にあたる可能性があります。就業規則の競業避止の条文を、この観点でもう一度読んでください。伝わるかどうか以前に、やってよいかどうかの問題です。
隠すより、通すほうが早い場合が多い
ここまで4つの経路を見てきましたが、実は多くの方にとって、いちばん負担が少ないのは「許可を取る」ことです。
理由は単純で、隠し続けるコストが高いからです。住民税の処理を毎年気にする。名前が出ないよう仕事を選ぶ。同僚との会話で話題を避ける。この状態を数年続けると、仕事そのものより神経を使います。しかも、伝わったときの心証は、最初から届け出ていた場合よりずっと悪くなります。
許可制の施設に申請するとき、書く内容は多くありません。仕事の内容、勤務先の業務との関係、想定する時間帯と月の時間数、そして本業に支障が出ないための取り決めです。ポイントは、施設側が心配していることに先回りして答えることです。施設が気にするのは、疲労で勤務に影響が出ないか、患者の情報が外に出ないか、競合しないか、施設の名前が使われないか、この4点に尽きます。
たとえば、「オンラインの記事執筆を月4本まで、休日の日中に行います。勤務先の名称と、勤務中に知った事例は一切扱いません。当院の提供するサービスと競合する内容は扱いません」と書けば、判断する側は検討しやすくなります。曖昧に「ライティングをしたい」と出すより、通る確率が上がります。
在宅の業務委託が選ばれやすいのも、この4点をクリアしやすいからです。時間の自由が利くので勤務に影響しにくく、雇用ではないので社会保険の手続きが発生せず、施設の外の仕事なので競合しにくい。どんな依頼があるのかはキャリア・副業・人生相談のお仕事にまとまっていて、資格を持つ人がどう関わっているかが具体的に分かります。医療から離れた分野を選ぶ手もあり、その場合はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事のように、資格と無関係な領域だと競業の心配がそもそも生じません。
契約書を交わす場面が出てきたとき、どこを確認すべきかの見当をつけるには行政書士の資格ガイドが役に立ちます。専門職が本業を持ちながら副業を進める場合の考え方は会計士の副業ガイド|監査法人勤務でもできる高収入の稼ぎ方【2026年版】が近い構造で、届出の扱いや利益相反の整理の仕方が参考になります。
伝わりにくい仕事と、伝わりやすい仕事がある
同じ副業でも、勤務先に伝わる可能性は仕事の種類によってかなり違います。始める前に、この違いを知っておくと選び方が変わります。
伝わりやすいのは、実名と資格名を出す仕事です。記事の監修、講座の講師、専門家としてのコメント。これらは名前が出ることが価値になっている仕事なので、匿名では成立しません。地域の同業者の目に触れる可能性は高いと考えてください。また、単発の健診応援や病院の夜勤アルバイトのように雇用契約を結ぶ仕事も、社会保険や税の手続きの面で伝わりやすくなります。
伝わりにくいのは、名前を出さずに成果物を納める仕事です。記名なしの記事執筆、資料の作成、文字起こし、データの整理、オンラインでの事務代行。発注元と自分の間だけで完結し、公開されるものに名前が載りません。業務委託の形をとることが多いため、社会保険の手続きも生じません。
判断のときに使える基準は2つです。ひとつは、成果物に自分の名前が載るかどうか。もうひとつは、報酬が給与として支払われるか、業務委託の報酬として支払われるか。この2つで、4つの組み合わせができます。名前が載らず、業務委託で受ける仕事が、いちばん静かに始められる形です。
ただし、静かに始められることと、続けやすいことは別です。名前を出さない仕事は単価が上がりにくい面があります。実績を積んで単価を上げたい段階になったら、いずれ名前を出す判断が必要になります。そのときに備えて、届出や許可の手続きを先に済ませておくほうが、選択肢が広がります。
音楽や制作のように、医療とまったく重ならない分野を選ぶ道もあります。どんな依頼があるかは作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事を見ると分かります。分野が離れているほど競業の心配がなくなるため、規定が厳しい施設に勤めている方には現実的な選択肢になります。
勤務に支障を出さない時間の使い方
副業が問題になる典型は、収入が増えたことではなく、本業に影響が出たことです。ここを外さなければ、多くの場面は無事に済みます。
まず、夜勤のある勤務をしている方は、夜勤の前後に作業を入れないと決めてください。夜勤明けは判断力が落ちています。その状態で医療の内容を扱う原稿を書くと、確認の抜けが起きます。作業日は、連休か、日勤の翌日に固定するのが安全です。
次に、月に受ける量を先に決めます。月10時間から始めて、3か月続けられたら増やす。この進め方だと、生活のどこに無理があるかが分かってから量を調整できます。最初から月30時間を目標にすると、大半の方は2か月目で息切れします。
締切の設定にもコツがあります。実際の締切より3日前を自分の期限にしておく。急な勤務変更や、子どもの体調不良は必ず起きます。余白がないと、そのたびに発注元へ連絡することになり、信用が減っていきます。
そして、体調が崩れたら止める判断を先に決めておいてください。「この状態になったら受けない」という基準を紙に書いておくと、実際にその状態になったときに迷いません。副業を続けられなくなる原因の多くは、案件が取れないことではなく、体を壊すことです。
始める前にそろえておく記録
後で困らないために、最初から残しておくとよい記録があります。手間は少ないので、始める段階で形を作っておいてください。
ひとつめは、収入と経費の記録です。いつ、誰から、いくら受け取ったか。何にいくら使ったか。表計算でも家計簿のアプリでも構いません。申告の時期にまとめて思い出そうとすると、必ず抜けます。会計のサービスを使うなら、freeeやマネーフォワードのような事業者向けのものが、確定申告の書類まで作れる形になっています。
ふたつめは、契約の条件を記した書面です。契約書がある場合はそれを保管し、ない場合はメールのやり取りを残します。報酬額、納期、修正の回数、支払いの時期。この4つが書かれたやり取りが残っていれば、後で揉めても主張の根拠になります。
みっつめは、勤務先への届出や許可申請の控えです。提出した書類の写しと、承認の返答を保管してください。数年後に担当者が変わり、「聞いていない」と言われる場面が実際にあります。控えが1枚あれば、その話は終わります。
よっつめは、作業時間の記録です。何にどれだけ時間がかかったかを月ごとに集計すると、実際の時間単価が見えます。数字で見ると、割に合わない案件を続けていたことに気づきます。これは、単価交渉や案件の選び方を決めるときの材料になります。
迷ったときに、どこへ相談するか
判断に迷う場面が出てきたとき、自分だけで結論を出さないでください。相談先はいくつかあります。
就業規則の解釈や、副業が認められるかどうかの実務的な相談は、勤務先の人事担当が第一の窓口です。聞くこと自体が不利になるのでは、と心配される方がいますが、許可制や届出制の施設では、聞かずに始めるほうが問題になります。
税や申告については、住んでいる市区町村の課税担当と、税務署の相談窓口が使えます。どちらも無料で、申告の時期を外せば待ち時間も短い。制度の説明は国税庁の案内にまとまっていますが、自分の状況に当てはめた判断は、窓口で聞いたほうが早く済みます。
契約の内容や、報酬が支払われないといったトラブルについては、扱う専門家が分かれます。契約書の作成や見直しの相談先の全体像は、資格ごとの業務範囲を見ると整理しやすくなります。知的財産や表示に関する費用感を知りたい場合は商標登録の代行費用相場|弁理士に依頼するメリットと自分で行う手間を比較が具体的で、専門家に頼む場合と自分でやる場合の比較の考え方が参考になります。
そして、医療の資格に関わる判断、たとえば名乗り方や広告の表現については、保健所や職能団体に確認する経路があります。ここだけは、ウェブの情報で済ませないでください。資格そのものに関わる話なので、確認した記録を残しておくことも含めて丁寧に進める価値があります。
運営者として見てきた、伝わり方の実際
在宅ワークの受発注を長く見てきた立場から、観察をひとつお伝えします。勤務先に副業が知られた例を追っていくと、住民税がきっかけだったケースは、実はそれほど多くありません。圧倒的に多いのは、本人が話したか、公開された情報を誰かが見つけたかのどちらかです。
そして、知られた後に問題が大きくなった例には共通点があります。届け出ていなかったこと、そして勤務先の業務と重なる仕事をしていたことです。逆に、届出を済ませていて、業務が重ならない仕事をしていた人は、知られても何も起きていません。伝わるかどうかを心配するより、伝わったときに説明できる状態を作っておくほうが、結果的に楽です。
もうひとつ、手取りについても触れておきます。仲介手数料が15%から20%かかる仕組みで働くと、年間50万円の受注で7万5,000円から10万円が引かれます。手数料0%の直接取引なら、同じ仕事量で手取りが厚くなる。これは金額の話に見えて、実は本数の話です。手取りが厚ければ、少ない本数で目標に届くので、勤務への負担が減る。20年この市場を見てきた実感として、本業を持つ人にとっての直接取引の意味は、稼げる額より、受ける本数を減らせることのほうにあります。
最後に、判断の順番だけ整理しておきます。就業規則を読む、届出や許可の要否を確かめる、仕事の種類を決める、収入と時間の記録を始める。この4つを上から順に片づければ、迷う場面はほとんど残りません。逆に、仕事を探すところから始めると、条件が合わない案件に時間を使ってしまい、結局どこにも進みません。
不安を抱えたまま何年も過ごすより、規定を1回読んで白黒をつけるほうが、精神的にはずっと軽くなります。読んだ結果が「禁止」だったとしても、それは道が閉じたということではありません。雇用ではない形なら認められる施設もありますし、転職の判断材料にもなります。
不安で止まっている時間がいちばんもったいない。今日できるのは、就業規則を開いて副業に関する条文を読むこと、それだけです。禁止なのか、許可制なのか、届出制なのか。それが分かれば、次にやることは自動的に決まります。
よくある質問
Q. 副業の所得が年間20万円以下なら、何も申告しなくてよいのですか?
所得税の確定申告が不要になる場合でも、住民税については別の扱いになり、申告が必要になることがあります。所得税と住民税を同じ基準で考えると漏れが生じます。金額にかかわらず、住んでいる市区町村の案内を確認してください。申告を怠ると、後から追徴という形で問題が大きくなります。
Q. 住民税を普通徴収にすれば、確実に勤務先に伝わりませんか?
確実とは言えません。給与以外の所得については自分で納付を選べますが、副業先が給与として支払う形だと選べないことがあります。また、自治体の処理の都合で特別徴収にまとめられる例もあります。申告後に市区町村の課税担当へ確認の連絡を入れておくと確実です。
Q. 業務委託で受ければ、社会保険の手続きは発生しませんか?
雇用ではないため、社会保険の加入という手続きは生じません。ただし、契約書の表題が業務委託でも、決まった時間と場所で指示を受けて働く実態があれば、そのようには扱われない場合があります。判断されるのは形式ではなく実際の働き方です。
Q. 勤務先に許可を申請するとき、どう書けば通りやすいですか?
施設が心配するのは、勤務への支障、患者の情報の流出、競合、施設名の使用の4点です。仕事の内容、行う時間帯と月の時間数、勤務先の名称と事例を扱わないこと、競合する内容を扱わないことを具体的に書くと検討しやすくなります。曖昧な申請より、条件を明示したほうが通りやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
前田 壮一@SOHO編集部
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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