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厚生労働省の資格取得の支援|教育訓練給付と訓練の種類

@SOHO編集部
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厚生労働省の資格取得の支援|教育訓練給付と訓練の種類

この記事のポイント

  • ✓厚生労働省の資格取得の支援を
  • ✓教育訓練給付金の3種類
  • ✓無料のハロートレーニング

厚生労働省の資格取得の支援を調べている人の多くは、「自分はどの制度を使えるのか」「いくら戻ってくるのか」を知りたいはずです。資格や技能を身につけるための国の支援は、雇用保険から受講費用の一部が戻る教育訓練給付金、無料で受けられる職業訓練、生活費の給付を受けながら学べる制度など、いくつもあります。名前が似ているうえに、対象になる人の条件がそれぞれ違うため、全体像がつかみにくいのが実情です。

この記事では、厚生労働省が設けている資格取得と学び直しの支援を、使う人の状況ごとに整理します。在職中か離職中か、雇用保険に入っているかどうかで、使える制度ははっきり分かれます。給付率、上限額、受給の条件、手続きの流れは、厚生労働省とハローワークの公式の案内で2026年11月時点に確かめた内容です。

厚生労働省の資格取得の支援は大きく5つ

厚生労働省が設けている、働く人や仕事を探す人の資格取得と学び直しの支援は、大きく次の5つに分けると整理しやすくなります。

支援 主な対象 内容
教育訓練給付金 雇用保険に入っている人、離職して1年以内の人 指定講座の受講費用の一部が戻る
公共職業訓練(ハロートレーニング) 主に雇用保険を受けている求職者 無料の職業訓練(テキスト代などは自己負担)
求職者支援制度 雇用保険を受けられない求職者など 無料の職業訓練と、条件を満たせば月10万円の給付
教育訓練休暇給付金 在職中の雇用保険の加入者 無給の休暇を取って学ぶ間の給付
人材開発支援助成金 事業主 従業員に訓練を受けさせた会社への助成

このほかに、技能の水準を国が証明する技能検定という制度もあります。こちらは費用の支援ではなく、身につけた技能を国家検定で示す仕組みです。

5つのうち、個人が自分で申し込んで使うのは、上の4つです。最後の人材開発支援助成金は、会社が申請する制度ですが、勤め先が使っていれば、従業員は会社の費用で訓練を受けられることがあります。ハロートレーニングとは、公共職業訓練と求職者支援訓練をまとめた愛称のことで、厚生労働省のページでもこの名前で案内されています。

どの制度を使えるかは、主に「いま働いているか」「雇用保険に入っているか(入っていたか)」「どのくらいの期間学びたいか」の3つで決まります。次の節から、それぞれの制度の中身を順に見ていきます。

教育訓練給付金の3つの種類

教育訓練給付金とは、厚生労働大臣が指定した講座を受講して修了したとき、払った受講費用の一部が雇用保険から戻ってくる制度です。対象の講座は、そのレベルに応じて3種類に分かれ、それぞれ給付率が違います。厚生労働省の案内に沿って整理すると、次のとおりです。

種類 対象になる講座 給付率と上限
専門実践教育訓練 中長期的なキャリア形成に役立つ講座 最大80%(年間上限64万円)
特定一般教育訓練 速やかな再就職と早期のキャリア形成に役立つ講座 最大50%(上限25万円)
一般教育訓練 その他の雇用の安定と就職の促進に役立つ講座 20%(上限10万円)

専門実践教育訓練は、受講中に受講費用の50%(年間上限40万円)が6か月ごとに支給され、資格を取って1年以内に雇用された場合などは70%まで、さらに賃金が5%以上上がった場合は80%まで追加で支給されます。厚生労働省の案内では、80%の段階について次のように書かれています。

上記の支給の要件を満たしたうえで、訓練修了後の賃金が受講開始前と比較して5%以上上昇した場合は、教育訓練経費の80%(既に支給を受けた50%と70%の給付の年間合計額と教育訓練経費の80%に相当する額(年間上限64万円)の差額)が支給されます。 出典: 厚生労働省 教育訓練給付金

特定一般教育訓練は、修了後に受講費用の40%(上限20万円)が支給され、資格を取って1年以内に雇用された場合などは50%(上限25万円)まで追加されます。一般教育訓練は、修了後に20%(上限10万円)が支給されます。いずれも、計算した給付額が4,000円を超えない場合は支給されません。追加の支給は、令和6年10月1日以降に受講を始めた人が対象です。

教育訓練給付金を受けられる人の条件

教育訓練給付金を受けるには、雇用保険の加入期間などの条件を満たす必要があります。雇用保険とは、会社に雇われて働く人が加入する国の保険で、パートやアルバイト、派遣で働く人も、条件を満たせば加入しています。

ハローワークの案内によると、受けられるのは次のどちらかに当てはまる人です。

  • 受講開始日に雇用保険に加入していて、加入していた期間が3年以上ある人
  • 雇用保険をやめた日(離職日の翌日)から受講開始日までが1年以内で、加入していた期間が3年以上ある人

ただし、これまでに教育訓練給付金を受けたことがない人は、特定一般教育訓練と一般教育訓練なら加入期間1年以上、専門実践教育訓練なら2年以上で対象になります。

また、受講開始日の前日から3年以内に教育訓練給付金を受けたことがある場合は、支給されません。以前に給付を受けた人は、そのときの受講開始日より前の加入期間は数えられず、改めて3年以上の加入期間が必要になります。

離職してから1年を過ぎてしまう場合でも、妊娠、出産、育児、病気やけがなどで30日以上続けて受講を始められなかったときは、ハローワークに申し出ることで、対象になる期間を延ばせます(最大20年まで)。退職のときに、将来学び直す可能性があるなら、この延長の手続きができるかを早めにハローワークで確かめておくと安心です。

自分が条件を満たしているか分からないときは、ハローワークで支給要件照会ができます。照会票に記入して、本人確認書類を添えて窓口か郵送、電子申請で出します。電話での照会は受け付けていません。

対象になる講座と探し方

教育訓練給付金の対象になる講座は、厚生労働大臣が指定したものに限られます。厚生労働省のリーフレットでは、対象の講座は約17,000講座で、オンラインの講座や夜間・土日の講座もあり、働きながら受講できると案内されています。

3つの種類ごとに、リーフレットに挙げられている講座の例は次のとおりです。

  • 専門実践教育訓練:介護福祉士、看護師・准看護師、美容師、社会福祉士、歯科衛生士、保育士、調理師などの養成課程、第四次産業革命スキル習得講座などのデジタル関係の講座、専門職大学院(MBAなど)
  • 特定一般教育訓練:介護支援専門員実務研修、介護職員初任者研修、大型自動車の免許、ITSSレベル2のIT資格を目指す講座
  • 一般教育訓練:税理士、社会保険労務士、簿記検定、宅地建物取引士、TOEIC、Webクリエイター、CAD利用技術者試験、介護福祉士実務者養成研修など

専門実践教育訓練の対象講座は、令和8年10月1日時点で3,485講座です。講座の指定は年2回、4月1日と10月1日に行われ、指定の有効期間は3年間です。

具体的な講座は、厚生労働省の教育訓練講座検索システムで探します。給付の種類、資格の名前、都道府県、通学か通信かなどで絞り込めます。同じ学校でも、指定を受けている課程と受けていない課程があるため、パンフレットの講座名と検索結果の講座名を突き合わせ、指定の期間が自分の受講開始日を含んでいるかまで確かめてください。

IT分野の資格を目指す場合は、ネットワーク技術の資格のように、段階に応じて特定一般や専門実践の対象講座がある分野もあります。ネットワークの入門資格の内容は、CCNA(シスコ技術者認定)で試験の範囲を整理しています。

教育訓練給付金の手続きの流れ

教育訓練給付金は、受講が終わってから申請するだけでは受けられない場合があります。特に専門実践教育訓練と特定一般教育訓練は、受講を始める前の手続きが必須です。厚生労働省のリーフレットに沿って流れを整理すると、次のようになります。

  1. 訓練前キャリアコンサルティングを受け、ジョブ・カードを作る(専門実践と特定一般)
  2. 受講開始日の2週間前までに、住所を管轄するハローワークで受給資格確認をする(専門実践と特定一般)
  3. 講座を受講して修了する
  4. 決められた期限までに、住所を管轄するハローワークで支給申請をする

訓練前キャリアコンサルティングとは、訓練に対応したキャリアコンサルタントと面談し、これまでの仕事やこれからの目標を整理する手続きです。ジョブ・カードとは、その内容を書き込んだ職業の履歴と目標の書類のことです。リーフレットでは、このコンサルティングはどのハローワークや、キャリア形成・リスキリング支援センターでも受けられると案内されています。

支給申請の期限は、専門実践教育訓練なら受講開始日から6か月ごとの期間の末日か修了日の翌日から1か月以内、特定一般教育訓練と一般教育訓練なら修了日の翌日から1か月以内です。申請はハローワークの窓口のほか、e-Govの電子申請でもできます。

一般教育訓練は、事前のキャリアコンサルティングと受給資格確認は求められていませんが、修了後の申請の期限は同じく1か月以内です。期限を過ぎると受けられないので、修了日をカレンダーに書き込んでおくと安心です。

いくら戻るのかを例で確かめる

給付率と上限だけでは、実際にいくら戻るのかが分かりにくいため、例で確かめておきます。

一般教育訓練の講座で、受講費用が10万円の場合、戻るのは20%の2万円です。受講費用が60万円の講座でも、上限が10万円なので、戻るのは10万円までです。

特定一般教育訓練の講座で、受講費用が30万円の場合、修了後に40%の12万円が支給されます。資格を取って1年以内に雇用されるなどの条件を満たすと、50%の15万円との差額3万円が追加され、合計15万円になります。

専門実践教育訓練は、ハローワークの手続きの案内に載っている例がわかりやすい目安です。訓練期間2年、入学料10万円、6か月ごとの受講料40万円で、費用の合計が170万円の場合、受講中の50%の給付は合計80万円です。1年目は入学料を含めて90万円を払いますが、年間の上限40万円に当たるため、1年目の給付は40万円にとどまります。資格を取って就職すると32万円、さらに賃金が5%以上上がると16万円が追加され、すべての条件を満たすと合計128万円が戻る計算です。

ここでいう受講費用は、学校に払った入学料と受講料の合計です。ハローワークの案内では、検定試験の受験料、必ずしも必要ではない補助教材費、交通費、パソコンなどの機材費などは含まれないとされています。また、給付は払ったあとに戻るお金なので、受講料はいったん自分で全額を払う必要があります。

失業中に専門実践を受けるときの教育訓練支援給付金

会社を辞めて、昼間の学校に通って専門実践教育訓練を受ける場合、受講中の生活費が大きな課題になります。この場合に使える可能性があるのが、教育訓練支援給付金です。

ハローワークの案内によると、教育訓練支援給付金は、専門実践教育訓練(通信制と夜間制を除く)を受ける人のうち、受講開始時に45歳未満であるなど一定の条件を満たし、失業状態にある人に、雇用保険の基本手当(いわゆる失業手当)の日額の60%を支給する制度です。基本手当が受けられない期間について、2か月ごとに失業の認定を受けて支給されます。令和7年4月1日より前に受講を始めた人は80%でした。

この制度は、令和8年度末までの暫定措置とされています。令和9年度以降に受講を始める予定の人は、制度が続くかどうかが決まっていない点に注意が必要です。離職を決める前に、自分が対象になるか、基本手当とどう組み合わさるかを、ハローワークで確かめておくのが確実です。

教育訓練支援給付金を受けるには、2か月に1回、ハローワークが指定する認定日に失業の認定を受ける必要があります。受講中も、ハローワークとのやり取りが続く制度だと考えておきます。

無料で受けられる公共職業訓練

教育訓練給付金は、払った費用の一部が戻る制度ですが、受講料そのものが無料の職業訓練もあります。それが、公共職業訓練(離職者訓練)です。

厚生労働省の案内によると、公共職業訓練(離職者訓練)は、主に雇用保険を受給している求職者を対象に、就職に必要な職業のスキルや知識を身につける訓練を無料で行うものです。テキスト代などは自己負担です。訓練期間はおおむね3か月から2年で、ハローワークでの職業相談を通じて、受講が必要と認められた場合に受けられます。

訓練を行うのは、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構と都道府県です。厚生労働省の案内に挙げられている例は、次のとおりです。

  • 機構の施設内訓練:テクニカルオペレーション科、電気設備技術科、住環境計画科など
  • 都道府県の施設内訓練:自動車整備科、木工科、造園科など
  • 民間の教育機関などへの委託訓練:介護サービス科、情報処理科など

在職している人や高校を卒業した人などを対象にした、より高度なスキルを学ぶ訓練もありますが、こちらは原則として有料です。訓練のコースは、ハローワークインターネットサービスのハロートレーニングのコース検索で、都道府県、分野、募集期間、訓練期間ごとに探せます。

公共職業訓練は、雇用保険の基本手当を受けながら通えることが多いのが利点です。一方で、募集の時期と定員が決まっていて、選考があるコースもあります。離職したら早めにハローワークで相談し、希望する分野のコースの募集時期を確かめておくと、空白の期間を短くできます。

給付金を受けながら学べる求職者支援制度

雇用保険を受けられない人が、生活費の給付を受けながら無料で職業訓練を受けられるのが、求職者支援制度です。厚生労働省の案内では、再就職や転職、スキルアップを目指す人が、月10万円の生活支援の給付金を受けながら、無料の職業訓練を受講する制度と説明されています。

主な対象は、雇用保険の適用がなかった離職者、フリーランスや自営業を廃業した人、雇用保険の受給が終わった人などです。収入が一定額以下のパートで働きながら正社員への転職を目指す人も対象になります。

給付金(職業訓練受講給付金)を受けるには、次の条件をすべて満たす必要があります。

  • 本人の収入が月8万円以下
  • 世帯全体の収入が月30万円以下
  • 世帯全体の金融資産が300万円以下
  • 今住んでいるところ以外に土地や建物を持っていない
  • 訓練の実施日すべてに出席する(やむを得ない理由がある場合でも8割以上)
  • 世帯の中で同時にこの給付金を受けて訓練を受けている人がいない
  • 過去6年以内に職業訓練受講給付金を受けていない

条件を満たすと、職業訓練受講手当が月10万円支給されます。訓練施設に通う交通費として通所手当(定期乗車券などの額、上限42,500円)、家族と離れて寄宿する必要がある場合は寄宿手当(10,700円)も出ます。給付金の条件を満たさない人でも、無料の職業訓練だけを受けることはできます。

求職者支援訓練の期間は2か月から6か月で、ビジネスパソコン、IT、経理事務、医療事務、介護職員初任者研修、Webデザインなどのコースがあります。給付金だけでは生活費が足りない場合に、求職者支援資金融資という貸付の制度もあります。申し込みと相談は、住所を管轄するハローワークで受け付けています。

求職者支援制度を使うまでの流れ

求職者支援制度を使う流れは、厚生労働省の案内で次のように説明されています。

  1. ハローワークの受付で「訓練の相談を受けたい」と伝え、制度の説明を受ける
  2. 職業相談を受けながら、訓練のコースを選ぶ
  3. ハローワークで受講の申し込みをする
  4. 訓練を行う機関の選考(面接や筆記など)を受ける
  5. 選考に合格したら、ハローワークが受講をあっせんする
  6. 訓練を始める

訓練の受講中から訓練が終わったあと3か月間は、原則として月に1回ハローワークに通い、職業相談を受けます。給付金を希望する人は、職業相談を受けたあとに支給の申請をし、申請からおおむね1週間ほどで指定の口座に振り込まれると案内されています。

コースには募集の時期と定員があり、選考に通らないと受講できません。希望する分野のコースがいつ募集されるのかを、ハローワークインターネットサービスのコース検索や、各都道府県の労働局のページで早めに確かめておくと、受講までの空白を短くできます。託児サービスを使える訓練のコースもあるため、子育て中の人は相談のときに聞いてみるとよいでしょう。

在職中に休んで学べる教育訓練休暇給付金

会社を辞めずに、一定期間仕事から離れて学びに専念したい人のための制度が、教育訓練休暇給付金です。厚生労働省の案内によると、雇用保険の一般被保険者が、就業規則などに基づいて連続30日以上の無給の教育訓練休暇を取る場合に、基本手当に相当する給付として賃金の一定割合が支給されます。

厚生労働省のパンフレットでは、主な支給の条件として次の2つが挙げられています。

  • 休暇を始める前の2年間に、被保険者期間が12か月以上あること
  • 休暇を始める前に、雇用保険に5年以上加入していたこと

給付を受けられる日数は、雇用保険に加入していた期間によって変わります。加入期間が5年以上10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上なら150日です。給付の日額は、休暇を始める前6か月の賃金をもとに、失業給付と同じ方法で計算されます。給付を受けられる期間は、休暇の開始日から1年間です。

この制度を使うには、会社の就業規則や労働協約に教育訓練休暇の制度があり、会社と合意したうえで休暇を取る必要があります。また、給付を受けると、それまでの被保険者期間はリセットされるとパンフレットに書かれています。将来の失業給付など、被保険者期間を条件にする給付に影響するため、使う前に会社とハローワークに相談し、仕組みをよく確かめてください。厚生労働省のサイトには、年齢と額面の月収を入れると支給額の目安が分かるシミュレーターも用意されています。

会社を通じて使える支援と技能検定

個人で申し込む制度のほかに、勤め先を通じて受けられる支援もあります。その代表が人材開発支援助成金です。厚生労働省の案内では、事業主が雇用する労働者に、仕事に関連した専門的な知識や技能を身につけさせる職業訓練などを計画に沿って行った場合に、訓練の経費や訓練期間中の賃金の一部などを助成する制度とされています。

従業員の側から見ると、会社がこの助成金を使って研修や外部の講座の費用を負担してくれることがあります。会社に資格取得の支援制度があるかどうかを、人事の担当者に聞いてみる価値はあります。介護や福祉の事業所でこの助成金をどう使うかは、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で事業者の目線から整理しています。会社から受講の費用が出た場合、その分は個人の教育訓練給付金の計算から差し引かれるため、二重に受け取ることはできません。

身につけた技能を国が証明する仕組みとして、技能検定もあります。厚生労働省の案内によると、技能検定は、働くうえで必要とされる技能の習得の水準を評価する国家検定で、機械加工、建築大工、ファイナンシャル・プランニングなど、令和8年3月3日時点で全部で133職種の試験があります。合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗れます。都道府県が行う職種が111、指定試験機関が行う職種が22です。

技能検定は、受講費用の支援ではありませんが、教育訓練給付金や職業訓練で学んだ内容を、国家検定の形で証明する手段になります。職業訓練のコースの中には、技能検定の受検を目標にしているものもあります。

費用が戻る制度と、無料で学べる制度の違い

ここまでの制度は、お金の流れで見ると2つに分けられます。教育訓練給付金は、自分で選んだ講座の費用をいったん払い、あとから一部が戻る制度です。公共職業訓練と求職者支援訓練は、受講料がはじめから無料の訓練です。

比べる点 教育訓練給付金 公共職業訓練・求職者支援訓練
受講料 いったん全額を払い、一部が戻る 無料(テキスト代などは自己負担)
講座の選び方 指定講座の中から自分で選ぶ ハローワークの相談を通じてコースを選ぶ
対象 在職中の人も離職中の人も 主にハローワークの求職者
期間 講座による(数か月から数年) 求職者支援訓練は2か月から6か月、公共職業訓練はおおむね3か月から2年
選考 学校や講座の入学条件による コースによって面接や筆記の選考あり

在職中の人が使えるのは、主に教育訓練給付金です。講座を自分で選べるので、目指す資格がはっきり決まっている人に向いています。離職して仕事を探している人は、無料の訓練も選択肢に入ります。費用がかからず、ハローワークの就職の支援も受けられる一方で、コースの募集時期や内容は決まっているため、自分の目指す資格に合うコースがあるかを確かめる必要があります。

どちらを使うかで迷ったら、目指す資格と、学ぶ間の生活費の見通しの2つで考えると判断しやすくなります。目指す資格が決まっていて、生活費のめどが立つなら教育訓練給付金、まず就職に必要な技能を広く身につけたい、学ぶ間の生活費に不安があるなら無料の訓練や求職者支援制度が候補になります。

状況別に見た使える支援の選び方

ここまでの制度を、使う人の状況ごとに整理すると、次のようになります。

状況 まず確かめたい支援
会社員として働きながら学びたい 教育訓練給付金(夜間・土日・オンラインの講座)、会社の研修制度
働きながら、一定期間休んで学びたい 教育訓練休暇給付金(会社の制度が前提)
離職して雇用保険の基本手当を受けている 公共職業訓練、教育訓練給付金
離職して長期の学校に通いたい(45歳未満など) 専門実践教育訓練と教育訓練支援給付金
雇用保険を受けられない、受給が終わった 求職者支援制度
フリーランスや自営業をやめて再就職したい 求職者支援制度、離職から1年以内なら教育訓練給付金

フリーランスとして働いている間は、雇用保険に加入していないため、その期間は教育訓練給付金の加入期間に数えられません。会社員からフリーランスになった人が学び直しを考える場合は、会社を辞めてから1年以内かどうかが分かれ目になります。1年を過ぎていて、雇用保険の加入期間が足りない場合は、求職者支援制度が選択肢になります。

いずれの制度も、使える条件や給付の額は、細かい事情で変わります。どれが自分に合うか迷ったら、まず住所を管轄するハローワークで「訓練や学び直しの相談をしたい」と伝えるのが一番の近道です。複数の制度を比べたうえで、自分の状況に合う方法を案内してもらえます。

相談の前に準備しておくこと

ハローワークで相談するときは、次のものを準備しておくと話が早く進みます。

  • 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
  • 雇用保険の加入が分かる書類(雇用保険被保険者証、離職票など)
  • 受けたい講座や学校の資料(講座名、期間、受講料が分かるもの)
  • これまでの職歴と、これから就きたい仕事のメモ

雇用保険の加入期間は、教育訓練給付金や教育訓練休暇給付金の条件を判断する中心になります。転職をはさんでいる人は、前の会社と次の会社の間の空白が1年以内かどうかで、加入期間を通算できるかが変わります。いつからいつまでどの会社で働いていたかを書き出しておくと、窓口で確かめてもらいやすくなります。

これから就きたい仕事のメモは、訓練前キャリアコンサルティングや、求職者支援制度の職業相談で役立ちます。どんな仕事に就きたいのか、そのためにどんな資格や技能が要るのかを、自分の言葉で説明できるようにしておくと、合う講座やコースを一緒に探してもらえます。

よくある失敗と注意点

国の支援は、条件を満たしていても、手続きの行き違いで受けられなくなることがあります。相談が多いのは、次のような場面です。

  • 講座に申し込んでから、その講座が教育訓練給付金の指定講座ではなかったと分かった
  • 受講開始日の2週間前までの受給資格確認を済ませていなかった
  • 先に安い講座で給付を受けたため、本命の講座で3年空けるルールに当たった
  • 出席の条件を満たせず、修了と認められなかった
  • 求職者支援制度で、やむを得ない理由のない欠席をして給付金が止まった

3つ目は、特に計画の段階で気をつけたい点です。教育訓練給付金は、一度受けると原則として3年間は受けられません。数年がかりで資格を取る計画なら、費用が一番大きい講座で給付を使えるよう、順番を考えておきます。

給付金の不正受給には厳しい扱いがあります。出席の記録や収入の申告は正確に行い、分からないことはその都度ハローワークに確かめてください。

学んだ資格を仕事につなげる視点

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、国の支援を使って資格を取ったあとに仕事を長く続けている人ほど、学び始める前から「その資格で誰の役に立つか」を具体的に考えています。資格を取ることが目的になると、修了したあとに何をすればよいかが分からず、学んだ内容が仕事につながりにくくなります。

デジタル分野の講座で学んだ人は、企業のAI活用や業務の効率化を手伝う仕事に進む例もあります。生成AIを業務に取り入れる支援の仕事の中身は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。プログラミングを学んだ人は、アプリケーション開発のお仕事で、案件の種類と求められるスキルを確かめられます。

業務委託で仕事を受ける場合、仲介する会社に手数料を差し引かれない直接の取引なら、同じ報酬でも手元に残る額が厚くなります。依頼する側も、同じ予算でより多くの仕事を頼めます。国の支援で学び直しの費用を抑え、資格を取ったあとの働き方まで含めて計画を立てておくことが、学びを収入につなげる一番の近道です。

よくある質問

Q. 厚生労働省の資格取得の支援にはどんな種類がありますか?

個人が使える主な支援は、受講費用の一部が戻る教育訓練給付金(専門実践・特定一般・一般の3種類)、無料で受けられる公共職業訓練、雇用保険を受けられない人が月10万円の給付を受けながら学べる求職者支援制度、在職中に無給の休暇を取って学ぶ間の教育訓練休暇給付金です。会社向けには人材開発支援助成金があり、技能を国が証明する技能検定もあります。

Q. 教育訓練給付金はパートやアルバイトでも使えますか?

雇用保険に加入していれば、パートやアルバイト、派遣で働く人も対象になります。受講開始日に雇用保険の加入期間が3年以上あることが原則ですが、初めて受ける人は、特定一般と一般教育訓練なら1年以上、専門実践なら2年以上で対象です。雇用保険に入っていない働き方の期間は数えられないため、加入状況はハローワークの支給要件照会で確かめられます。

Q. 雇用保険に入っていないフリーランスでも使える支援はありますか?

フリーランスとして働いている期間は雇用保険に加入していないため、教育訓練給付金の加入期間には数えられません。会社を辞めてから1年以内で、それまでの加入期間が条件を満たしていれば教育訓練給付金を使えます。フリーランスや自営業をやめて再就職を目指す人は、求職者支援制度の対象になり、条件を満たせば月10万円の給付を受けながら無料の訓練を受けられます。

Q. どの支援を使えばよいか分からないときはどこに相談すればよいですか?

住所を管轄するハローワークに相談するのが近道です。教育訓練給付金、公共職業訓練、求職者支援制度、教育訓練休暇給付金の申請や相談は、いずれもハローワークが窓口です。受付で訓練や学び直しの相談をしたいと伝えると、状況に合う制度を案内してもらえます。自分が教育訓練給付金の条件を満たすかは、支給要件照会でも確かめられます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月10日最終更新:2026年11月3日
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会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

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SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方