Jiraの使い方で最初につまずく課題とボードの設定、小さなチームでの回し方

@SOHO編集部
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Jiraの使い方で最初につまずく課題とボードの設定、小さなチームでの回し方

この記事のポイント

  • ✓最初につまずきやすい用語の変更(課題から作業項目
  • ✓プロジェクトからスペース)
  • ✓ボードの列とステータス

Jiraを使い始めて、「解説記事のとおりに操作しようとしたのに、画面にそのボタンがない」と戸惑っていませんか? 実はJiraは、ここ1年ほどで画面の言葉が大きく変わっています。以前は「課題」と呼ばれていたものが「作業項目」に、「プロジェクト」と呼ばれていたものが「スペース」になりました。古い解説を読みながら操作すると、言葉が合わずに迷ってしまうんですよね。

この記事では、Atlassianの公式ヘルプで2026年10月時点の画面の言葉を確かめたうえで、Jiraの使い方を最初から順に説明します。作業項目の作り方、ボードの列の考え方、スプリントの進め方、そして5人から10人くらいの小さなチームで無理なく回すコツまで、つまずきやすいところを中心に整理していきます。

Jiraとはどんな道具か

Jira(ジラ)は、オーストラリアのAtlassian(アトラシアン)という会社が提供している、仕事の進み具合を管理するための道具です。もともとはソフトウェア開発のチームで、不具合の報告や機能の追加を管理するために広く使われてきました。いまでは、マーケティングや人事、総務など、開発以外のチームでも使われています。

Jiraでは、やるべき仕事を1件ずつ「作業項目」として登録し、それが「作業前」「進行中」「完了」と進んでいく様子を、ボードと呼ばれる画面で管理します。誰が何を担当していて、どこで止まっているのかが、チーム全員から見える形になります。

表計算やチャットで仕事を管理していると、「あの件、誰がやっているんだっけ」「どこまで進んだの」という確認のやり取りが毎日のように発生しますよね。Jiraのような道具を使うと、その確認の多くが、ボードを見るだけで済むようになります。確認のやり取りが減れば、その分を本来の仕事に使えます。

Atlassianの公式ヘルプでは、作業項目について次のように説明されています。

さまざまな組織が Jira を使用してさまざまな種類の作業項目を追跡します。作業項目は、ソフトウェア バグ、プロジェクト タスク、休暇申請フォームなど、あらゆるものを表すことができます。 作業項目は Jira の基本構成要素です。作業項目は、ストーリー、バグ、タスク、またはスペースで使用されるその他の作業タイプを表します。 出典: support.atlassian.com

つまり、Jiraの中で管理するものは、全部「作業項目」という1つの単位で表されるということです。不具合の修正も、新しい機能の開発も、記事の執筆も、同じ作業項目として登録し、種類(作業タイプ)で区別します。

最初につまずく、言葉の変更

Jiraを使い始めた人が最初につまずくのが、言葉の変更です。インターネットの解説記事は、古い言葉のまま書かれているものがまだ多く残っています。Jiraの使い方を解説している個人の記事でも、次のように注意が書かれています。

ネット上の古い解説記事では旧用語のまま説明されていることが多く、実際の画面と一致せずに混乱してしまいがちです。この記事では、新しい用語体系にもとづいて解説していきます。 出典: note.com

Atlassianの公式ヘルプの現在の言葉と、古い解説記事でよく使われている言葉を対応させると、次のようになります。

古い解説記事での言葉 いまの画面の言葉
課題 作業項目
課題タイプ 作業タイプ
プロジェクト スペース
課題キー 作業項目キー
要約 タイトル

たとえば、公式ヘルプの「作業項目とサブタスクを作成する」には、作成画面の「タイトル」の欄について、以前は「Summary」というラベルだったと書かれています。古い解説記事で「要約を入力します」と書かれていたら、いまの画面では「タイトル」の欄のことだと読み替えてください。

この記事でも、画面に合わせて新しい言葉で説明します。古い記事を参考にするときは、この表を手元に置いて読み替えると迷いにくくなります。

Jiraの料金と、無料で使える範囲

使い方の前に、料金を確かめておきましょう。Atlassianの公式の料金ページによると、2026年10月時点のJiraのプランは、Free、Standard、Premium、Enterpriseの4つです。

プラン 料金(公式ページの表示) 主な特徴
Free 0円、最大10ユーザー バックログ、リスト、ボード、タイムライン、カレンダー、要約のビュー、2GBのストレージ、1か月150の自動化ステップ
Standard 1ユーザーあたり月額1,085円 ユーザーのロールと権限、外部とのコラボレーション、250GBのストレージ
Premium 1ユーザーあたり月額1,987円 チーム横断の計画、承認の流れ、ストレージ無制限
Enterprise 問い合わせ 年間の請求、複数のサイト

10人までのチームなら、Freeプランで使い始められます。小さなチームがJiraを試すには、十分な範囲です。

ただし、Freeプランには気をつけたい点もあります。公式の料金ページでは、「ユーザーのロールと権限」がStandardプランの機能として並んでいます。つまり、メンバーごとに見られる範囲や操作できる範囲を細かく分けたい場合は、有料のプランが必要になります。社外の人を招いて一部だけを見せたい場合なども、プランの機能を確かめてから進めてください。

また、自動化のステップがサブスクリプション全体で1か月150までとされています。自動化とは、「作業項目が完了になったら担当者に通知する」のような決まった処理を、Jiraが自動でしてくれる機能のことです。たくさんの自動化を組むと、すぐに上限に達することがあります。

料金ページには、年間払いにすると最大17%の割引になるという表示もあります。続けて使うことが決まったら、年間払いも検討してみてください。

スペースを作るときの選択:チーム管理対象と企業管理対象

Jiraを使い始めると、最初に「スペース」を作ります。スペースとは、1つのチームや1つの仕事の作業項目をまとめて入れておく場所のことです。以前は「プロジェクト」と呼ばれていました。

スペースを作るとき、「チーム管理対象」と「企業管理対象」という2つの種類のどちらかを選ぶことになります。ここで迷う人が多いんですよね。

Atlassianの公式ヘルプ「チーム管理対象スペースと企業管理対象スペースとは」では、2つの違いが次のように説明されています。

チーム管理対象スペースは、チーム内の誰でもセットアップしてメンテナンスできる、自己完結型のスペースです。設定がシンプルで、スペースの管理者が、Jiraの管理者の手を借りずに設定を細かく決められます。チームが作業をすばやく始めたい場合や、チームの作業を管理するための独立したスペースが必要な場合に向いていると書かれています。

企業管理対象スペースは、Jiraの管理者がセットアップしてメンテナンスするスペースです。組織内の複数のスペースで設定をそろえたい場合や、権限や作業の流れを複雑にカスタマイズしたい場合に向いているとされています。

小さなチームで初めてJiraを使うなら、まずはチーム管理対象スペースで始めるのがおすすめです。設定が分かりやすく、自分たちで作業の流れを変えられるからです。会社全体で使い方をそろえる必要が出てきたら、企業管理対象スペースを検討すれば十分です。

いま開いているスペースがどちらの種類かは、公式ヘルプによると、ヘッダーかサイドバーのスペース名の横にある「その他のアクション」(点が3つ並んだボタン)を選ぶと、開いたメニューの下部で確かめられます。解説記事を読むときは、どちらの種類のスペース向けの説明かを確かめておくと、手順の違いで迷わずに済みます。

作業項目の作り方

スペースができたら、作業項目を登録していきます。公式ヘルプ「作業項目とサブタスクを作成する」によると、作業項目はJiraのどこからでも作れます。

基本の作り方

画面上部のナビゲーションバーで「作成」(プラスの印)を選ぶと、小さな入力画面が開きます。上部には、どのスペースの、どの作業タイプとして作るのかが表示されていて、いま見ているスペースと、そのスペースで最後に使った作業タイプが最初から選ばれています。

あとは「タイトル」に作業の名前を、「説明」に詳しい内容を入力し、必須の項目を埋めて「作成」を選べば完了です。同じスペースと作業タイプでいくつも続けて作りたいときは、「もう1つ作成」のチェックボックスを選んでおくと、続けて入力できます。

入力の途中で画面の外をクリックしても、下書きは消えずに画面の右下に小さくしまわれます。ほかの作業項目を確かめながら書きたいときに便利な仕組みです。

バックログから素早く作る

スクラムボードのバックログでは、「+ 作成」を選ぶだけで、その場で作業項目を作れます。公式ヘルプでは、この方法はスクラムボード、バックログ、開始待ちのスプリントでだけ使えると書かれています。

ここで1つ注意があります。公式ヘルプによると、この方法で作った作業項目は、スペースの特定のロールに制限されず、スペースを見られる人なら誰でも開けます。見られる人を限りたい作業項目は、画面上部のナビゲーションバーの「作成」から作ってください。

タイトルの付け方のコツ

作業項目のタイトルは、ボードの上で一番目に入る情報です。「修正」「対応」のようなあいまいな言葉ではなく、「ログイン画面のエラー文言を直す」「10月号の特集記事の初稿を書く」のように、何をするのかがひと目で分かる言い方にしておくと、チームの全員が迷いません。

最初のころ、タイトルを短くしすぎて失敗したことがあります。「確認」というタイトルの作業項目が3つ並んでしまい、どれが何の確認なのか、開いてみないと分からなくなったんです。それ以来、動詞と対象を必ず入れるようにしています。

作業項目キーの読み方

作業項目を作ると、「DONUT-12」のような記号と番号の組み合わせが自動で付きます。これが作業項目キーです。

公式ヘルプ「作業項目とは」によると、作業項目キーは、Jiraで追跡されるすべての作業の一意な識別子で、スペースキーと番号の2つで構成されています。スペースキーとは、そのスペースに関連する作業項目を見分けるための英数字の文字列のことです。公式ヘルプでは、チームのコードネームが「Donut World」なら、スペースキーとして「DONUT」を使うと、組織の誰が見てもそのチームの作業項目だとすぐに分かる、という例が紹介されています。

作業項目キーは、チャットやメールで仕事の話をするときに便利です。「ログイン画面の件」と書くより、「DONUT-12の件」と書けば、相手はその作業項目をすぐに開けます。会議の議事録や、取引先とのやり取りにも作業項目キーを書いておくと、あとから経緯をたどりやすくなります。

スペースキーは、スペースを作るときに決めます。あとから見て分かりやすいよう、チームや仕事の名前を短くした、覚えやすい文字列にしておくのがおすすめです。

最初の1週間でやること

Jiraを導入した最初の1週間は、次の順で進めると、チームが混乱せずに使い始められます。

1日目:スペースを作り、列を決める

チーム管理対象スペースを1つ作り、ボードの列を決めます。最初は「作業前」「進行中」「確認待ち」「完了」の4つで十分です。

2日目:いま抱えている仕事を全部登録する

チームの全員が、いま抱えている仕事を作業項目として登録します。タイトルには動詞と対象を入れ、担当者と期限を設定します。この段階では、細かい説明は後回しでかまいません。

3日目:ボードを全員で見る

登録した作業項目をボードで並べ、全員で見ます。同じ仕事が二重に登録されていないか、担当者のいない作業項目がないかを確かめます。

4日目から:毎朝ボードを見る習慣を作る

毎朝10分、ボードを見ながら短く話す時間を作ります。最初はぎこちなくても、1週間続けると、ボードを見ることがチームの習慣になっていきます。

1週間後:振り返る

1週間使ってみて、使いにくかったところを全員で話します。列が足りない、タイトルの付け方がばらばら、といった気づきを、次の週の運用に反映させます。

ボードの列とステータスの考え方

作業項目が登録できたら、ボードで進み具合を管理します。ボードとは、作業項目をカードのように並べ、列から列へ動かして進み具合を表す画面のことです。

公式ヘルプ「チーム管理対象スペースで列とステータスを設定する」では、ボードの列とステータスについて、次のように説明されています。ボードはチームの作業の流れを表していて、列とそのステータスは作業の状態を表します。最初から用意されている列とステータスは、「作業前」「進行中」「完了」の3つです。

ボードの上では、列を追加したり、名前を変えたり、並べ替えたり、削除したりできます。たとえば、確認が必要な仕事なら「確認待ち」の列を「進行中」と「完了」の間に追加すると、誰の確認で止まっているのかが見えるようになります。

列を増やしすぎない

列は、増やしすぎると逆に分かりにくくなります。「依頼」「受付」「作業前」「着手」「進行中」「確認依頼」「確認中」「差し戻し」「完了」のように細かく分けると、カードを動かす手間が増え、どの列に移せばよいのか迷う場面も出てきます。

小さなチームなら、最初は「作業前」「進行中」「確認待ち」「完了」の4つで十分です。運用してみて、カードがたまりやすい場所が見えてきたら、そこだけ列を分けると、無理のない形に育っていきます。

完了の扱いを知っておく

公式ヘルプ「スプリントの完了」によると、作業項目はボードの最後の列に移動すると完了とみなされ、それ以外の列の作業項目は未完了と見なされます。つまり、一番右の列に何を置くかが、完了の意味を決めることになります。「完了」の右に「保管」のような列を追加してしまうと、本当に終わった作業項目が完了と数えられなくなるので注意してください。

スプリントの進め方

スクラムボードを使う場合は、「スプリント」という区切りで仕事を進めます。スプリントとは、1週間や2週間といった決まった期間に、やる仕事を決めて取り組む単位のことです。

スプリントを始める

バックログに並んだ作業項目の中から、次の期間にやるものを選んでスプリントに入れ、スプリントを開始します。どれだけの作業項目を入れるかは、チームの人数と、1つの作業項目にかかる時間の見込みで決めます。最初は少なめに入れて、終わったら追加するくらいでちょうどよいです。

スプリントを完了する

期間が終わったら、スプリントを完了します。公式ヘルプによると、スプリントを完了させるには、Jiraの管理者か、スプリントの管理権限を持つユーザーである必要があります。企業管理対象スペースでは、サイドバーから「アクティブスプリント」を選び、「スプリントの完了」をクリックします。

完了した作業項目は、アクティブスプリントの外に移されます。終わらなかった作業項目がある場合は、バックログに戻すか、すでに作ってある次のスプリントに移すか、新しいスプリントを作ってそこへ移すかを選びます。

また、公式ヘルプには、スプリントを完了する前に、すべてのサブタスクを完了にしておく必要があるとも書かれています。サブタスクとは、1つの作業項目をさらに細かく分けた小さな作業のことです。

スプリントの期間と実際のずれ

スプリントの運用で起きやすいのが、予定の終了日とJira上の完了の日がずれることです。Jiraの運用について書かれた技術記事では、次のような例が紹介されています。

※本来のスプリント終了時間とJira上のスプリント完了時間には乖離が発生する場合がある。 例:スプリント終了後、バックログがDoneになっていないため、スプリントの完了作業ができない。 出典: zenn.dev

完了の操作が遅れると、その分だけJira上のスプリントの期間が長く記録され、あとで振り返るときの数字が実態とずれてしまいます。スプリントの最終日の終わりに、完了の操作をする時間を決めておくと、このずれを防げます。

なお、公式ヘルプでは、スプリントはスクラムボードにだけ当てはまると書かれています。カンバンボードを使っている場合は、スプリントではなく、作業項目を続けて流していく形で管理します。

メンバーを招待する前に決めておくこと

Jiraにメンバーを招待する前に、チームで決めておくと運用が楽になることがあります。

1つ目は、作業項目を作る人です。全員が自由に作ってよいのか、まとめ役が作るのかを決めておきます。全員が自由に作る形にすると、似た作業項目が重複しやすくなります。小さなチームなら全員が作ってかまいませんが、作る前にボードを検索して、同じものがないかを確かめる決まりにしておくと安心です。

2つ目は、担当者の決め方です。担当者が空欄の作業項目は、誰も手を付けないまま残りがちです。作るときに必ず担当者を入れる、決まらないときはまとめ役を仮の担当にする、と決めておきます。

3つ目は、期限の入れ方です。すべての作業項目に期限を入れる必要はありませんが、取引先との約束がある仕事には必ず入れておきます。期限が近い作業項目がひと目で分かるようになります。

4つ目は、社外の人をどこまで招くかです。前に触れたとおり、ユーザーのロールと権限は有料のStandardプランの機能として案内されています。無料プランで社外の人を招く場合は、見せてよい作業項目だけのスペースを分けて作るなど、見える範囲を考えてから招待してください。

スクラムとカンバン、どちらで始めるか

ボードには、スクラムとカンバンの2つの形があります。どちらで始めるか迷ったら、次のように考えてみてください。

スクラムは、1週間や2週間の区切りで、やる仕事をあらかじめ決めて進める形です。決まった期間ごとに成果を出し、振り返りをしながら進めたいチームに向いています。ソフトウェアの開発のように、計画を立てて段階的に進める仕事と相性がよい形です。

カンバンは、区切りを設けず、届いた仕事を順番に流していく形です。問い合わせへの対応や、記事の制作、デザインの修正依頼のように、仕事が不定期に入ってくるチームに向いています。

小さなチームで、仕事の入り方が不定期なら、まずはカンバンから始めるのがおすすめです。列の中のカードの数を見るだけで状況が分かり、スプリントの計画や完了の手間もかかりません。

小さなチームでJiraを回すコツ

Jiraは機能が豊富な分、全部を使いこなそうとすると疲れてしまいます。5人から10人くらいの小さなチームで、無理なく回すためのコツを紹介します。

コツ1:最初の1か月は機能を絞る

最初の1か月は、作業項目の作成、担当者の設定、ボードの列の移動、期限の設定、の4つだけを使います。自動化やカスタムフィールド、レポートは、運用が落ち着いてから考えれば十分です。

コツ2:ボードを見る時間を決める

毎朝10分、全員でボードを見る時間を作ります。「昨日やったこと」「今日やること」「困っていること」を、ボードのカードを指しながら話すだけで、止まっている仕事がすぐに見つかります。

コツ3:作業項目の大きさをそろえる

1つの作業項目が、半日から3日くらいで終わる大きさになるよう分けます。1週間以上かかる大きな作業項目は、ボードの上でずっと「進行中」のまま動かず、進み具合が分からなくなります。

コツ4:Jiraの外でのやり取りを減らす

チャットやメールで仕事の相談をすると、決まったことがJiraに残りません。作業項目に関するやり取りは、その作業項目のコメントに書く、と決めておくと、あとから経緯を追えるようになります。

コツ5:使わなくなった作業項目を放置しない

やらないことになった作業項目を残しておくと、ボードがどんどん散らかります。月に1回、バックログを見直し、やらないものは削除するか、別の列に移しておきましょう。

開発以外のチームでの使い方の例

Jiraは開発のための道具という印象が強いですが、公式ヘルプにあるとおり、作業項目は休暇申請のフォームなど、あらゆるものを表すことができます。開発以外のチームでの使い方の例を紹介します。

記事や広告の制作チーム

1本の記事や1つの広告を1つの作業項目にし、「企画」「執筆」「確認待ち」「修正」「公開済み」の列で進めます。ライターや編集者、デザイナーが同じボードを見ることで、どの記事が誰の手元で止まっているかが一目で分かります。外部のライターに執筆を頼む場合も、作業項目のコメントで修正の依頼を伝えると、メールが散らばらずに済みます。

問い合わせ対応のチーム

お客様からの問い合わせを1件ずつ作業項目にし、「受付」「対応中」「回答待ち」「完了」の列で管理します。担当者を設定しておけば、同じ問い合わせに2人が返事をしてしまう行き違いを防げます。

総務や人事のチーム

入社の手続き、備品の購入、社内の行事の準備など、期限のある仕事を作業項目にします。毎年同じ時期に発生する仕事は、作業項目のひな形を作っておくと、翌年の準備が楽になります。

ライターとして仕事を受けていたころ、取引先からJiraのボードに招かれたことがあります。最初は「開発の道具を文章の仕事に使うの?」と驚きましたが、記事ごとに修正の依頼がコメントでまとまっていて、メールを探し回る必要がなくなり、むしろ仕事がしやすくなりました。道具そのものより、チームで使い方をそろえることのほうが大切なんだと気づいたきっかけです。

ボードに表示できる数には上限がある

作業項目が増えてきたときに知っておきたいのが、ボードの表示の上限です。公式ヘルプ「作業項目とは」によると、ボードには一度に最大5,000個の作業項目を表示できます。ボードが5,000件を超える作業項目を表示しようとすると、エラーのメッセージが表示され、フィルターを更新するよう求められると書かれています。

小さなチームで5,000件に届くことはめったにありませんが、何年も使い続け、完了した作業項目をボードに残し続けていると、いつか上限に近づきます。ボードの表示が重くなってきたと感じたら、公式ヘルプのエラーの説明にあるとおり、ボードのフィルターを見直し、古い完了済みの作業項目まで表示していないかを確かめてみてください。表示する範囲を絞ると、見たい作業項目も探しやすくなります。

Jiraが合わないと感じたときに確かめること

ここまで読んで、「小さなチームには、Jiraは少し大げさかも」と感じた人もいるかもしれません。実際、Jiraが合わないと感じる理由として多いのは、次のようなものです。

  1. 用語や設定の項目が多く、覚えることが多い
  2. 開発の仕事を前提にした機能が多く、開発以外のチームには使わない機能が目立つ
  3. メンバーごとの権限を細かく分けたいが、無料プランでは足りない
  4. チャットは別の道具を使う必要がある

こうした悩みがある場合は、Jiraの設定を見直す前に、自分たちの仕事に本当に必要な機能を書き出してみてください。必要な機能が少ないなら、もっとシンプルな道具のほうが合っている可能性があります。

カンバンもガントも、無料から試せる選択肢

Jiraのほかの候補として、国産のプロジェクト管理ツールのPinatecaがあります。公式の料金ページによると、無料プランは5人まで・ボード10個までで、カンバン、ガントチャート、カレンダー、リストを含む全8種類のボードと、チャット、カスタムフィールド、権限ロールまで使えます。ファイル容量は1GBです。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプランになり、1人あたり月額500円(税抜)、年払いなら1人あたり月額400円と案内されています。詳しい機能と料金はPinatecaの料金プランと機能で確かめられます。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

10人までを無料で使いたい開発チームならJiraのFreeプラン、5人までのチームでチャットや権限まで1つの道具で済ませたいなら別の選択肢、というように、チームの人数と必要な機能で候補は変わります。どちらも無料から試せるので、同じ仕事を両方に入れて1〜2週間使い比べてみてください。

道具を使いこなせる人は、チームの外でも頼られる

最後に少し視点を広げます。Jiraのような道具の使い方を覚えると、自分のチームの仕事が楽になるだけでなく、外部の仕事の受け方にも違いが出てきます。

20年にわたって在宅ワークと業務委託の市場を見てきた運営者の立場から言えば、開発やWeb制作の現場では、発注する側がJiraなどの道具で仕事を管理していることが多く、その道具にすぐなじめる人ほど、継続して仕事を任されやすくなっています。作業項目のコメントで進み具合をこまめに伝え、ボードの上で自分の担当がどこにあるかをはっきりさせておく。それだけで「この人に任せると楽だ」という評価につながります。仲介手数料のかからない直接の取引では、その信頼がそのまま次の依頼と、厚い手取りにつながっていきます。

開発の仕事に関心がある人は、アプリケーション開発のお仕事で、在宅で受けられる開発案件の種類と進め方が紹介されています。チームの道具の導入や業務の改善を手伝う仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、画面の設計に関わる仕事の報酬の水準はデザイナーの年収・単価相場で確かめられます。

よくある質問

Q. Jiraの「課題」と「作業項目」は同じものですか?

同じものを指しています。Atlassianの公式ヘルプでは、現在は「作業項目」という言葉が使われていて、以前の「課題」にあたります。同じように「プロジェクト」は「スペース」、「課題タイプ」は「作業タイプ」に変わっています。古い解説記事を読むときは、言葉を読み替えて操作してください。

Q. Jiraは無料で何人まで使えますか?

Atlassianの公式の料金ページによると、Freeプランは最大10ユーザーまで無料で使えます。ボードやタイムライン、カレンダーなどのビュー、2GBのストレージ、1か月150の自動化ステップが含まれます。ユーザーのロールと権限はStandardプランの機能として案内されているので、権限を細かく分けたい場合は有料プランを検討してください。

Q. チーム管理対象スペースと企業管理対象スペースのどちらを選べばよいですか?

小さなチームで初めて使うなら、チーム管理対象スペースがおすすめです。公式ヘルプでは、チーム内の誰でも設定でき、Jiraの管理者の手を借りずに設定を決められると説明されています。組織内の複数のスペースで設定をそろえたい場合や、権限を複雑にカスタマイズしたい場合は、企業管理対象スペースを選びます。

Q. スプリントが完了できないのはなぜですか?

公式ヘルプでは、スプリントを完了させるにはJiraの管理者かスプリントの管理権限を持つユーザーである必要があり、完了の前にすべてのサブタスクを完了にしておく必要があると説明されています。ボードのフィルターが複雑な場合も完了できないことがあります。権限とサブタスクの状態を先に確かめてください。

この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月8日最終更新:2026年10月10日
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この記事を書いた人

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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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