JavaScriptの資格の種類と、副業で仕事を受けるときの活かし方


この記事のポイント
- ✓JavaScriptの資格には
- ✓サーティファイのJavaScriptプログラミング能力認定試験と
- ✓LPI-JapanのHTML5プロフェッショナル認定試験レベル2があります
JavaScriptの資格を調べている人の多くは、「JavaScriptだけを問う資格はあるのか」「どれを取れば仕事の評価につながるのか」「副業で案件を受けるときに資格は役に立つのか」という疑問を持っています。結論から言うと、日本でJavaScriptを正面から扱う代表的な資格は、サーティファイの「JavaScriptプログラミング能力認定試験」と、LPI-Japanの「HTML5プロフェッショナル認定試験」のレベル2の2つです。前者は文法とプログラムの読み書きの力を級ごとに測り、後者はHTMLやCSSと組み合わせたWebアプリの開発の力を測ります。この記事では、2つの資格の中身と受け方を公式の情報で整理し、副業で仕事を受けるときに資格をどう活かすかまで順に説明します。
JavaScriptの資格は大きく2種類ある
JavaScriptは、Webページに動きをつけるためのプログラミング言語です。ボタンを押したときに画面の一部が切り替わる、入力した内容をその場で確かめる、地図や動画をページの中で動かす、といった処理の多くはJavaScriptで書かれています。今ではWebページの中だけでなく、サーバーの側の処理や、スマートフォンのアプリの開発にも使われています。
JavaScriptを扱う資格は、測るものの違いで次の2つに分けられます。
| 資格 | 実施する団体 | 測るもの |
|---|---|---|
| JavaScriptプログラミング能力認定試験 | サーティファイ情報処理能力認定委員会 | JavaScriptの文法、プログラムを読む力と書く力 |
| HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル2 | LPI-Japan | HTML、CSS、JavaScriptを組み合わせたWebアプリの開発と設計の力 |
JavaScriptプログラミング能力認定試験は、JavaScriptという言語そのものを、3級から1級までの段階で測る試験です。プログラミングを学び始めた人が、どこまで理解できているかを確かめるのに向いています。
HTML5プロフェッショナル認定試験は、Webページを作る技術全体を扱う試験で、レベル1とレベル2の2段階があります。レベル1はHTMLとCSSが中心で、JavaScriptが本格的に出てくるのはレベル2です。認定の略称も「HTML5(JavaScript) レベル2」とされていて、JavaScriptを使ったWebアプリの開発の力を証明するものと位置づけられています。
どちらも国家資格ではなく、民間の団体が実施する資格です。プログラミング全般の基礎を国家試験で示したい場合は、情報処理推進機構(IPA)が実施する基本情報技術者試験という選択肢もあります。こちらは特定の言語ではなく、プログラムの考え方やITの基礎知識を広く問う試験です。
JavaScriptプログラミング能力認定試験の級と中身
サーティファイが実施するJavaScriptプログラミング能力認定試験は、1級から3級までの3つの級に分かれています。公式の試験概要で確かめた内容を表にしました。受験料は税込です。
| 級 | 認定の基準 | 試験時間 | 出題 | 受験料 |
|---|---|---|---|---|
| 3級 | 基本的な文法を理解し、簡単なプログラムが書ける | 50分 | テーマ別の大問5問 | 4,300円 |
| 2級 | 基本的な知識と文法を理解し、小規模なプログラムが書ける。関数やメソッドの使い方を理解している | 60分 | テーマ別の大問6問 | 5,500円 |
| 1級 | 文法、ライブラリ、オブジェクト指向の基本知識を持ち、プログラムを読解し作成できる | 90分 | テーマ別の大問7問 | 6,700円 |
合格の基準は、全級で得点率60%以上です。出題はすべて選択式で、プログラムの空欄を補う問題も含まれます。受験資格に制限はなく、学歴や年齢を問わず受けられます。
出題範囲は、ES6以降の機能で出題されると明記されています。ES6とは、2015年に定められたJavaScriptの仕様の版のことで、現在のJavaScriptの書き方の土台になっています。古い書き方だけを覚えていると、試験の問題が読みにくくなるので、学習には新しい書き方で説明している教材を使います。上の級の範囲は、下の級の範囲を含みます。
1級の出題範囲には、オブジェクト指向の考え方(クラス、インスタンス、継承、プロトタイプ継承)、MapとSetといったデータのまとまりを扱う仕組み、JSON(データをやりとりするための書き方)の解析と変換、例外の処理(エラーが起きたときの対応)などが並んでいます。2級と3級は、変数、条件分岐、繰り返し、関数、配列といった基本の文法が中心です。
級の選び方は、いまの理解の度合いで決めます。プログラミングを学び始めて数か月の人は3級、簡単なWebページに動きをつけた経験がある人は2級、クラスを使ったプログラムや、外部のデータを読み込む処理を書いたことがある人は1級、というのが1つの目安です。
個人は在宅のリモートWebテストで受ける
JavaScriptプログラミング能力認定試験を個人で受ける場合は、年に数回の公開試験を、自宅や職場から「リモートWebテスト」という形で受けます。サーティファイは、この受け方を次のように説明しています。
リモートWebテストは、「2つのカメラ」と「7つのAI」による不正監視機能を搭載し、在宅・在社受験の利便性と、公平・公正な試験実施の両立を叶えた受験システムです。全国どこからでも、海外からでもご受験いただけます。 出典: sikaku.gr.jp(リモートWebテスト概要)
受けるために用意するものは、次の5つです。
- インターネットの接続環境(有線のLANがすすめられている)
- 受験に使う端末(パソコンかタブレット)
- スマートフォン
- スマートフォンを立てるスタンド
- 静かな個室
スマートフォンは、パソコンのカメラとは別の角度から受験の様子を映すために使います。2つのカメラで見守る仕組みなので、スマートフォンとスタンドを忘れると受けられません。受験に使う端末は、試験の途中で電池が切れないように、充電のケーブルにつないでおくよう案内されています。
公開試験の日程は、決まっています。2027年1月24日(日)の第3回の公開試験では、1級が13時から15時の間に開始、2級と3級が10時から12時の間に開始とされ、申し込みの受付は2026年11月10日から2027年1月17日までです。結果の発表は2027年2月10日(水)と案内されています。公開試験の回によっては、実施しない級もあります。2026年9月6日の第2回は2級だけの実施でした。受けたい級がその回に実施されるかを、申し込みの前に公式の案内で確かめます。
学校や会社でまとめて受ける場合は、団体受験の制度があります。団体が決めた会場で、マークシートかWebテストで受ける形も選べます。勤め先や通っている学校が団体受験をしているなら、そちらで受けられるかを尋ねてみます。
HTML5プロフェッショナル認定試験レベル2の中身
LPI-Japanが実施するHTML5プロフェッショナル認定試験は、Webページを作る技術を、レベル1とレベル2の2段階で認定する試験です。JavaScriptを本格的に扱うのはレベル2です。
LPI-Japanは、レベル2で証明できる力として、次のような内容を挙げています。
- 画面を動的に動かし、使いやすい画面のアプリを作れる
- パソコンとスマートフォンのどちらでも速く動く内容を作れる
- ほかのシステムとつないで、新しい情報をその場で表示するアプリを作れる
- スマートフォンのアプリに近い機能を持つWebアプリを作れる
- APIのセキュリティの考え方を理解したうえで開発できる
APIとは、ほかのシステムの機能やデータを呼び出すための決まった窓口のことです。レベル2では、ServiceWorkersやWeb Bluetoothといった新しいAPIや、同一オリジン制約(別のサイトから勝手にデータを読み書きさせない仕組み)などのセキュリティの考え方まで問われます。
試験の概要は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所要時間 | 90分(秘密保持契約5分、試験80分、アンケート5分) |
| 問題数 | 40問から45問 |
| 受験料 | 16,500円(税込) |
| 方式 | CBT方式(テストセンターか、自宅や職場からのオンライン受験) |
| 認定の条件 | レベル2の試験に合格し、有効なレベル1の認定を持っていること |
| 有意性の期限 | 5年 |
レベル2の認定を受けるには、レベル1の認定が必要です。レベル1とレベル2の受験料はそれぞれ16,500円(税込)なので、レベル2まで認定を受けるには、2つの試験で合わせて33,000円かかります。公式の案内では、レベル2の学習期間の目安は、レベル1の認定を取った後で半年から1年程度とされています。
認定の有効期限そのものはありませんが、5年の有意性の期限があります。認定日から5年以内にレベル2の試験を受け直して合格すると、有意性が保たれます。
2つの資格をどう選ぶか
2つの資格は、測るものも費用もかかる期間も違います。選び方の目安を並べます。
| 目的 | 向いている資格 |
|---|---|
| JavaScriptの文法を基礎から確かめたい | JavaScriptプログラミング能力認定試験の3級か2級 |
| 自宅から少ない費用で受けたい | JavaScriptプログラミング能力認定試験 |
| Webページの制作の仕事に、動きをつける力を加えたい | HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル1からレベル2 |
| Webアプリの開発やAPIの連携まで示したい | HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル2 |
| プログラムを読み書きする力を段階的に示したい | JavaScriptプログラミング能力認定試験の2級から1級 |
費用の面では、JavaScriptプログラミング能力認定試験のほうが受けやすい資格です。3級なら4,300円、1級でも6,700円です。HTML5プロフェッショナル認定試験は、レベル2まで進むと33,000円かかりますが、HTMLとCSSを含めたWebページの制作の力をまとめて示せます。
Webデザインの仕事をしていて、デザインからコーディングまで受けられるようになりたい人には、HTML5プロフェッショナル認定試験が向いています。デザインの仕事の相場はデザイナーの年収・単価相場で確かめられます。デザインの仕事に、JavaScriptで動きをつける作業まで加えて受けられるようになると、1つの依頼で受け持てる範囲が広がります。
プログラミングを学び始めた人が、自分の理解を確かめたいなら、JavaScriptプログラミング能力認定試験の3級から始めるのが手軽です。合格の基準が60%以上と示されているので、学習の目標も立てやすくなります。
資格だけでは仕事につながりにくい理由
JavaScriptの資格を取る前に知っておきたいのは、資格だけで仕事の依頼が来るわけではない、という点です。プログラミングの仕事では、依頼する側が見るのは、資格の名前よりも「実際に何を作れるか」です。
その理由は、プログラミングの仕事の評価のされ方にあります。依頼する側は、作ってほしいものがはっきりしていることが多く、それを作れるかどうかを、過去に作ったものから判断します。資格は「基礎を体系的に学んだ」ことの証明にはなりますが、「この依頼を形にできる」ことの証明にはなりません。
一方で、資格がまったく役に立たないわけでもありません。資格が活きるのは、次のような場面です。
- 実績がまだ少ない段階で、基礎を学んだことを示したいとき
- 会社の中で、評価や配置の判断の材料にしてもらいたいとき
- 自分で学んだ内容に抜けがないかを確かめたいとき
- 教える仕事や、学習の教材を作る仕事を受けるとき
とくに3つ目の「抜けがないかを確かめる」は、独学で学んだ人にとって大きな意味があります。独学では、自分が使う機能だけを覚えて、ほかの機能を知らないまま進んでしまうことがあります。資格の出題範囲を一通り学ぶと、知らなかった書き方や、エラーの扱い方を体系的に知れます。
会社の中で資格を活かす場合は、勤め先に資格の取得を支援する制度があるかを確かめます。受験料を会社が負担する、合格した資格を評価の項目に入れる、といった制度を設けている会社もあります。制度の対象になる資格の一覧があるなら、その中から選ぶと、学習の費用と評価の両方で得になります。
資格を仕事の評価につなげるには、資格と作品を組み合わせて見せることが大切です。資格をプロフィールにどう載せるかは、資格をポートフォリオに活かす方法|クラウドソーシングで選ばれるプロフィール術で、資格と実績を並べる書き方を具体的に紹介しています。
JavaScriptを使う仕事の種類と求められる力
資格を選ぶ前に、JavaScriptを使う仕事にどんな種類があるかを知っておくと、どこまで学べばよいかが決めやすくなります。JavaScriptを使う仕事は、大きく次の3つに分けられます。
- フロントエンドの開発 … 利用者が目にする画面を作る仕事。ボタンの動き、入力欄の確認、画面の切り替えなどを受け持つ
- バックエンドの開発 … 画面の裏で動くサーバーの側の処理を作る仕事。JavaScriptをサーバーで動かす仕組み(Node.js)を使うこともある
- Webページの制作 … 店や会社の案内のサイトを作る仕事。HTMLとCSSが中心で、動きをつける部分にJavaScriptを使う
副業で最初に受けやすいのは、3つ目のWebページの制作と、その中で動きをつける部分です。案内のサイトに、画像が切り替わる表示を入れる、入力欄の書き漏れを知らせる、といった作業は、JavaScriptプログラミング能力認定試験の2級ほどの知識で取り組めます。
フロントエンドの開発の仕事になると、JavaScriptの文法だけでなく、画面を部品に分けて作るための仕組み(ReactやVue.jsといったフレームワーク)の知識が求められることが多くなります。フレームワークとは、よく使う処理をあらかじめ用意した道具のまとまりのことです。資格の試験では、フレームワークの使い方そのものは中心ではありませんが、フレームワークを理解するための土台になるオブジェクト指向や、データの扱い方は1級の範囲に入っています。
どの仕事でも共通して求められるのは、エラーが起きたときに原因を探す力です。ブラウザに付いている開発者ツールで、エラーの表示を読み、どの行で何が起きたかを確かめる作業は、毎日のように発生します。資格の学習の段階から、プログラムが動かなかったときに開発者ツールを開く習慣をつけておくと、仕事に入ったときに大きな差になります。
合格に向けた学習の進め方
JavaScriptの資格の学習は、手を動かしながら進めるのがいちばんの近道です。JavaScriptは、パソコンのブラウザがあれば、特別なソフトを入れなくても書いて動かせます。
JavaScriptプログラミング能力認定試験の2級を目指す場合の手順を、例として並べます。
- 公式の出題範囲を開き、2級と3級の範囲の項目を書き出す
- 入門書かWebの学習教材で、変数、条件分岐、繰り返し、関数、配列を1周学ぶ
- 書き出した項目ごとに、短いプログラムを自分で書いて、ブラウザで動かす
- サンプル問題を取り寄せて、出題の形と時間の感覚をつかむ
- 間違えた項目に戻り、もう一度プログラムを書いて動きを確かめる
- 試験の1週間前に、リモートWebテストの環境を準備して、通信状況の確認を済ませる
3つ目の「自分で書いて動かす」がいちばん大切です。試験の問題は、プログラムを読んで動きを答える形や、空欄を補う形が中心なので、プログラムを読む力が問われます。自分で書いて動かした経験があると、問題のプログラムを読んだときに、どう動くかが頭の中で再現できます。
学習の題材は、自分が作りたいものから選ぶと続けやすくなります。たとえば、入力した金額から税込の価格を出す計算機、チェックを付けられるやることリスト、ボタンを押すと画像が切り替わるページ、といった小さなものです。小さくても、自分で考えて作ったものは、そのまま作品として見せられます。
HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル2を目指す場合は、レベル1でHTMLとCSSを固めてから、JavaScriptでAPIを使う練習に進みます。LPI-Japanは、例題とその解説、学習に役立つ資料を公式サイトで公開しているので、市販の教材とあわせて使います。
試験の問題を時間内に解くための準備
JavaScriptプログラミング能力認定試験は、テーマ別の大問で構成されています。1級は90分で大問7問なので、1問あたりに使える時間はおよそ13分です。2級は60分で6問、3級は50分で5問なので、どの級も1問あたり10分前後で解き進める必要があります。
大問は、1つのテーマのプログラムを読み、その動きや空欄に入る記述を答える形が中心です。時間内に解くための準備として、次のことが役に立ちます。
- プログラムを上から1行ずつ追い、変数の値がどう変わるかを紙に書く練習をする
- 繰り返しの処理は、1回目、2回目、最後の回だけを追って全体の動きをつかむ練習をする
- 空欄の前後を読んで、そこに入るのが値なのか、条件なのか、関数の呼び出しなのかを先に見当をつける
- 1つの大問に時間をかけすぎたら、いったん次に進み、残った時間で戻る
1つ目の「変数の値を紙に書く」練習は、地味ですが効果が大きい方法です。頭の中だけで追っていると、途中で値を取り違えて、最後の答えがずれます。手元に紙を置き、表の形で変数の値を書いていくと、複雑なプログラムでも落ち着いて追えます。リモートWebテストでは、手元に置いてよい物の決まりがあるので、紙と筆記用具が使えるかは受験の前に案内で確かめます。
また、自分で書いたプログラムをわざと少し変えて、動きがどう変わるかを試す練習も効きます。条件の不等号の向きを変える、繰り返しの回数を変える、といった小さな変更で結果がどう変わるかを見ておくと、試験で「この部分を変えるとどうなるか」を問われたときに答えやすくなります。
作品を作るときの題材と見せ方
資格と組み合わせて見せる作品は、大きなものである必要はありません。依頼する側が見たいのは、「この人に頼んだら、こちらの希望を形にしてくれそうか」という点です。小さくても、目的がはっきりしていて、きちんと動くものが評価されます。
作品の題材は、副業で受けたい仕事に近いものを選ぶと効果的です。
- 店の案内のサイトを作る仕事を受けたい … 写真が切り替わる表示や、営業時間に合わせて「営業中」と出る表示を入れた案内のページ
- 入力欄のある仕事を受けたい … 入力の漏れや形式の誤りをその場で知らせる問い合わせの入力画面
- 業務の道具を作る仕事を受けたい … 入力した数字から見積もりの金額を計算する画面
作品を見せるときは、作ったものだけでなく、次の3つを短い説明文で添えます。
- 何のために作ったのか(誰のどんな困りごとを解決するものか)
- どんな技術を使ったのか(HTML、CSS、JavaScriptのどの機能を使ったか)
- どこを工夫したのか(スマートフォンでも見やすくした、入力の誤りを分かりやすく知らせた、など)
この説明があると、依頼する側は、作品から「この人は相手の困りごとを考えて作れる」と読み取れます。資格の名前と合わせて、「資格の学習で身につけた例外の処理を使って、入力の誤りを丁寧に知らせるようにした」のように書けば、資格と作品がつながって見えます。
作品を公開するときは、他人の写真や文章、ロゴを無断で使わないよう注意します。練習用の作品でも、公開すれば多くの人の目に触れます。写真は自分で撮ったものか、利用の条件が明示された素材を使います。
資格の学習とあわせて身につけたいこと
JavaScriptの資格の範囲を学ぶだけでは、仕事で求められることのすべては身につきません。副業で仕事を受けるつもりなら、資格の学習と並行して、次の4つも少しずつ身につけておくと、仕事に入ったときに困りません。
1つ目は、HTMLとCSSです。JavaScriptで動かす対象は、HTMLで作った画面の部品です。HTMLの構造とCSSの見た目の指定が分かっていないと、JavaScriptで「どの部品を、どう変えるか」を書けません。HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル1の範囲は、この土台の確認に使えます。
2つ目は、変更の履歴を残す道具です。Gitという道具を使うと、いつ、どのファイルを、どう変えたかを記録でき、問題が起きたときに前の状態に戻せます。依頼を受けてプログラムを直す仕事では、変更の履歴を残しておくことが、自分と依頼する側の両方を守ります。
3つ目は、セキュリティの基本の考え方です。たとえば、利用者が入力した内容を、確かめないまま画面に表示すると、悪意のある書き込みでページが乗っ取られるおそれがあります。HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル2で問われる同一オリジン制約のような考え方も、この延長にあります。小さなサイトの仕事でも、入力を扱う部分は安全に作る必要があります。
4つ目は、文章で報告する力です。在宅の仕事では、依頼する側と顔を合わせずに、文章でやりとりすることがほとんどです。何をどこまで終えたか、どこが未完了か、どんな確認をしてほしいかを、短く正確に書けることは、プログラムを書く力と同じくらい大切です。
この4つは、どれも資格の試験の中心ではありませんが、仕事の場では毎日使います。資格の学習で作る小さなプログラムを、Gitで記録し、HTMLとCSSで見た目を整え、入力を安全に扱い、作ったものの説明を文章で書く、という流れで進めると、資格の学習がそのまま仕事の練習になります。
副業で仕事を受けるときの活かし方
JavaScriptの力を副業で仕事にする形は、いくつかあります。
- Webページの制作の中で、動きをつける部分を受け持つ
- 既にあるWebサイトの、表示の崩れや動きの不具合を直す
- 小さな店や個人のサイトに、問い合わせの入力欄の確認や、予約の表示などの機能を加える
- プログラミングを学んでいる人に、つまずいたところを教える
教える仕事は、資格の知識がそのまま役立つ分野です。資格の学習を手伝う仕事の種類と始め方は、家庭教師・受験・資格サポートのお仕事で整理しています。自分が合格するまでにつまずいたところは、これから学ぶ人もつまずきやすいところなので、合格したばかりの人でも教えられる内容はあります。
Webサイトを直す仕事を受ける場合は、作業の範囲と責任を契約の前に決めておくことが欠かせません。動いているサイトのプログラムを書き換えると、思わぬところで表示が崩れることがあります。次の点を、仕事を受ける前に依頼する側と決めておきます。
- どの部分を直すのか、どこまでを受け持つのか
- 作業の前に、元のファイルの控えを誰が取るのか
- 直した後に、どの画面とどの端末で動きを確かめるのか
- 不具合が見つかったときに、いつまで直しに応じるのか
Webサイトの集客の分析まで受けられるようになりたい人は、アクセスの分析の力を組み合わせる道もあります。JavaScriptの知識があると、アクセスを計測するための仕組みをページに入れる作業も理解しやすくなります。
会社員が副業で仕事を受ける場合は、勤務先の就業規則で副業が認められているかを先に確かめます。とくにWebの制作や開発の会社に勤めている人が、同じ分野の仕事を副業で受けると、競業の扱いになることがあります。どこまで認められるかは会社ごとに違うので、就業規則を読み、必要なら勤務先に相談してから始めます。
在宅の仕事を見てきた運営者の視点と、次の一歩
在宅の仕事とフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、プログラミングの副業で長く続く人は、「直した内容と理由を、依頼した側に分かる言葉で説明できる人」です。表示の崩れを直したときに、「コードを修正しました」で終わらせず、「スマートフォンの幅で画像がはみ出していたので、幅に合わせて縮むようにしました」と伝えられる人は、次の依頼も任されやすくなります。資格の学習で身につく用語は、その説明を正確にするための道具になります。
仲介の手数料が乗らない直接のやりとりでは、同じ予算で依頼する側はより多くの作業を頼め、受ける側の手取りは厚くなります。小さな店や個人のサイトの手直しは、予算が限られていることが多い仕事です。手数料0%で直接取引できる場では、受けた報酬がそのまま手取りとして残ります。
JavaScriptの力を、データの分析やAIの分野に広げたい人もいます。この分野の仕事の全体像と、必要な資格の流れは、データサイエンティスト AI機械学習の違いと年収・資格・成功ロードマップで説明しています。
JavaScriptの資格は、手軽に始めるならJavaScriptプログラミング能力認定試験の3級(4,300円、50分、在宅で受験)、Webアプリの開発まで示すならHTML5プロフェッショナル認定試験のレベル2(16,500円、レベル1の認定が前提)が目安です。まずは公式の出題範囲を開き、自分が書いたことのある項目と、まだ書いたことのない項目を分けるところから始めてください。Webサイトの改善の仕事まで視野に入れる人は、Googleアナリティクス認定資格のように、サイトの分析の力を示す資格もあわせて確かめておくと、受けられる仕事の幅を広げる次の一歩が決めやすくなります。
よくある質問
Q. JavaScriptだけを問う資格はありますか?
あります。サーティファイが実施するJavaScriptプログラミング能力認定試験は、JavaScriptの文法とプログラムを読み書きする力を、3級から1級までの級で測る試験です。合格の基準は全級で得点率60%以上です。HTMLやCSSと組み合わせたWebアプリの開発の力を示したい場合は、HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル2もあります。
Q. JavaScriptの資格は自宅で受けられますか?
受けられます。JavaScriptプログラミング能力認定試験の個人向けの公開試験は、リモートWebテストによる在宅受験です。パソコンかタブレット、スマートフォンとスタンド、静かな個室が必要です。HTML5プロフェッショナル認定試験も、テストセンターのほかに自宅や職場からのオンライン受験を選べます。
Q. 資格があれば副業の案件は取れますか?
資格だけで案件が取れるとは限りません。プログラミングの仕事では、依頼する側は実際に作ったものを見て判断することが多いからです。資格は基礎を体系的に学んだことの証明として、小さくても自分で作った作品と組み合わせて見せると評価につながりやすくなります。
Q. 初心者はどの級から受ければよいですか?
プログラミングを学び始めて数か月なら、JavaScriptプログラミング能力認定試験の3級が手軽です。試験時間は50分、受験料は4,300円(税込)です。簡単なWebページに動きをつけた経験がある人は2級から受けても構いません。公開試験の回によって実施しない級があるので、申し込みの前に公式の日程を確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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