フランス語のECの商品説明と越境

長谷川 奈津
長谷川 奈津
フランス語のECの商品説明と越境

この記事のポイント

  • フランス語 翻訳 EC 副業を検討中の方へ
  • 越境ECの商品説明と問い合わせ対応で
  • 定型化できる作業とできない作業を切り分け

先日、越境ECを始めた事業者の方から、こんな相談がありました。「フランス語の商品説明を翻訳してもらったのに、フランスの顧客から『この表現は使えない』と指摘された」と。

結論から言うと、これは翻訳の失敗ではありません。商品の表示に関するルールが日本とフランス語圏で違うことを、誰も工程に組み込んでいなかった。それだけの話です。

フランス語 翻訳 EC 副業という言葉で情報を探している方に、最初にお伝えしたいのはここです。越境ECのフランス語対応は、翻訳の仕事であると同時に、運用の仕事です。そして運用の部分こそが、継続して発注される理由になります。訳して終わりの案件は一度きりで終わりますが、運用に食い込んだ人には毎月依頼が来ます。

この記事では、フランス語が使える方がこの領域で仕事を得るために、どの作業が定型化できて、どの作業ができないのかを切り分けます。定型化できる部分は単価が下がりやすく、できない部分は単価を維持できます。この構造を知っているかどうかで、収入の伸び方が変わります。

越境ECのフランス語対応は、二つの仕事に分かれている

まず全体像を押さえます。

日本の事業者がフランス語圏に商品を売るとき、言語まわりで発生する作業は大きく二つです。

一つは、公開する文章を作る作業。商品名、商品説明、カテゴリ名、配送や返品の案内、規約、サイト内の各種ボタンの文言。これは制作の仕事です。量がまとまって発生し、公開後は更新のときだけ動きます。

もう一つは、顧客とのやり取りに応じる作業。問い合わせへの返信、注文内容の確認、配送トラブルの説明、返品の受付。これは運用の仕事です。毎日少しずつ発生し、途切れません。

つまり、前者は単発の翻訳案件、後者は継続の業務委託です。多くの方が前者だけを見て「フランス語の翻訳案件は少ない」と判断してしまうのですが、実際の需要は後者のほうが安定しています。

在宅の求人でも、この二つは同じ募集の中で並べられていることがあります。

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翻訳と校正とプロジェクト管理が並んでいますよね。これ、EC分野でも同じ構造です。文章を作る人と、運用を回す人が別々に募集されることは、実は少ないんです。

EC運用の全体像を知っておきたい方は、EC運用代行・商品登録のお仕事に商品登録から受注処理までの作業が種類別にまとめられています。フランス語の部分だけを切り出して受けるより、運用の流れを理解したうえで言語部分を担当するほうが、発注側にとって価値が高くなります。

定型化できる部分

ここからが本題です。まず、テンプレート化して速く回せる作業を挙げます。

商品スペックと属性の情報

サイズ、素材、重量、原産国、色、型番。この種の情報は、いったん対訳表を作ってしまえば、次の商品からは流用できます。

たとえば素材の表記です。綿はcoton、麻はlin、革はcuir。この対応表を一度作れば、以後は迷いません。サイズ表記も、日本のS・M・Lとヨーロッパの数値表記の対応を決めておけば機械的に処理できます。ただし、対応表を作るときに一度だけ、日本サイズとヨーロッパサイズの実寸が違うという事実を織り込んでおく必要があります。日本のMをそのままフランスのMとして出すと、返品率が上がります。

この作業はスプレッドシートで管理するのが実務的です。商品コード、日本語、フランス語、更新日を並べた表を作り、事業者と共有します。表計算の処理に慣れているかどうかで作業速度が大きく変わるので、MOS Excel(Microsoft Office Specialist)の学習範囲にある関数やデータの整形は、そのまま業務効率に直結します。資格を取れという話ではなく、その範囲の操作ができると仕事が速くなるという意味です。

配送、返品、支払いの案内文

これも定型化できます。配送日数、送料の条件、返品の受付期間、返金の方法。文面の骨格は商品が変わっても変わりません。

ただし一点だけ。ヨーロッパ向けの通販では、消費者が一定期間内に理由なく契約を撤回できる制度が置かれています。日本の通信販売の返品ルールとは前提が違います。案内文を訳すとき、日本の条件をそのままフランス語にすると、現地の制度と食い違う文面になることがあります。

ここは翻訳者が判断する場所ではありません。「この記述は現地の制度と整合しますか」と事業者に確認を投げる。それが正しい対応です。私たちの仕事は、訳すことと、確認すべき点を指摘することであって、法的な判断を代行することではありません。

問い合わせの一次返信

問い合わせの内容は、実は数種類に集約されます。配送状況の確認、サイズや在庫の質問、注文内容の変更、返品の申し出、関税や送料の質問。

この五種類に対する返信テンプレートを作っておけば、日々の対応時間は大きく減ります。テンプレートの数は最初は10個もあれば足ります。運用しながら増やしていく形です。

8割の問い合わせはテンプレートで対応できる、というのが多くのEC運用の現場で言われている数字です。残りの2割が、次に書く「定型化できない部分」になります。

定型化できない部分

そして、こちらが単価を維持できる領域です。

商品の魅力を伝える説明文

スペックは訳せます。魅力は訳せません。

日本語の商品説明でよく使われる「職人がひとつひとつ丁寧に」「こだわりの逸品」といった言い回しは、フランス語に直訳すると意味が伝わらないどころか、内容のない文として読まれます。フランス語圏の消費者に効くのは、具体的な情報です。どこの工房で作られたのか、何年の技術なのか、素材の産地はどこか。

つまり、訳すのではなく、書き直すことになります。この作業は原文の情報だけでは足りないので、事業者に追加の質問をすることになります。「この職人は何年やっている方ですか」「素材はどこから仕入れていますか」。

質問をする翻訳者は、面倒だと思われるのではないかと心配される方が多いのですが、実際は逆です。この質問ができる人は、事業者から見て「売ることを考えてくれている人」に見えます。商品情報の作り込みは、EC/D2C・店舗運営コンサルのお仕事の領域と重なる部分で、言語対応の担当者がここに踏み込むと、単価の交渉ができる位置に立てます。

クレームと個別の事情

「注文した商品が届かない」「届いた商品が壊れていた」「関税を請求されたと聞いていない」。この種の連絡は、テンプレートでは処理できません。

対応の難しさは、フランス語の難しさではなく、判断の難しさです。どこまで謝るのか、どこまで補償するのか、どの時点で事業者にエスカレーションするのか。この線引きを自分で決めてはいけません。

受注のときに、必ず決めておくことがあります。返金や交換を約束できる金額の上限。事業者に確認を取るべき条件。返信の期限。この三つが決まっていないと、対応する側が板挟みになります。

私のところにも、「顧客に良かれと思って返金を約束したら、事業者から『そんな権限は与えていない』と言われた」という相談が来たことがあります。これは対応した方が悪いのではなく、権限の範囲を決めていなかった発注側の設計の問題です。でも、揉めたときに矢面に立つのは対応した側です。だから、自分を守るために、最初に線を引いてもらう。

表示の適法性の判断

ここが、いちばん慎重になるべきところです。

商品の表示には、日本にも現地にもルールがあります。日本国内で表示に関わる主な法律には、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)や特定商取引に関する法律があります。健康食品や化粧品を扱うなら、医薬品医療機器等法の広告に関する規制も関わります。

これらの法律に照らして、ある表現が使えるかどうかを判断することは、翻訳者の業務ではありません。法律に関する専門的な判断は、その内容によって弁護士や行政書士など、それぞれの法律が定める業務範囲に属します。何をどこまで行えるかは弁護士法や行政書士法などの規定によりますので、判断が必要な場面では、その業務を扱える専門家に確認するのが原則です。

私たちができるのは、「この日本語をそのまま訳すと、こういう意味の断定になります」と事実を伝えることです。判断は事業者と専門家が行う。この線を引いておくことは、仕事を狭めるようで、実は自分を守ります。

越境ECの制度面の情報は、JETROが国別に整理しています。EU向けの表示や規制の概要はここで確認できますので、事業者に「この点は現地のルールを確認してください」と伝えるときの根拠になります。

レビューと問い合わせは、次の商品説明の材料になる

もうひとつ、単価を維持しやすい作業を挙げておきます。フランス語で書かれたレビューや問い合わせを読んで、事業者に要点を伝える作業です。

事業者は、フランス語のレビューが何件付いているかは見えても、中身が読めません。星の数だけを見て「評価は悪くない」と判断しているケースが実際にあります。ところが本文を読むと、同じ不満が繰り返し書かれていることがある。サイズが小さい、説明と色が違う、届くのが遅い。この三つは、どの越境ECでも上位に来る指摘です。

読める人が要約して渡すだけで、事業者は商品説明を直せます。サイズの記載を実寸に変える、色の写真を追加する、配送日数の表記を実態に合わせる。改善のたびに返品率が下がるので、この作業の価値は事業者にとって分かりやすい。

そして、集めた指摘はそのまま次の商品説明の材料になります。よく聞かれる質問を先回りして説明文に入れておけば、問い合わせの件数が減ります。つまり、運用で得た情報を制作に還元する形です。ここまで回せる担当者は、単発の翻訳者とは別の扱いになります。

単価と作業量の見積もり

作業の性質が違えば、単価の形も変えるべきです。

商品説明の翻訳は、文字数またはワード数で計算する形が一般的です。ただし、定型のスペック部分と、書き直しが必要な訴求部分では、作業量が3倍以上違います。同じ単価でまとめると、訴求部分を書くほど損をします。

現実的な提案の形は、こうです。スペックと定型文はワード単価、訴求文は1商品あたりの固定額。この二本立てで提示すると、事業者にも納得されやすい。理由を説明できるからです。

問い合わせ対応は、時間単価か月額の固定契約にします。件数単価にすると、クレーム1件で数時間かかったときに割が合いません。月額にする場合は、想定の件数と、それを超えたときの扱いを決めておきます。

見積もりが崩れるのは、たいてい次の三つのときです。

商品数が想定より多かったとき。「50商品」と聞いていたら、色違いを含めて実質200商品だった。受注前に、実際の商品ページ数を確認します。

原文の日本語が整っていないとき。事業者が自分で書いた商品説明は、主語がなかったり、同じ内容が繰り返されていたりします。訳す前に整理する時間が要ります。

更新頻度が高いとき。季節商品を扱う事業者だと、月に何度も差し替えが発生します。これは継続契約にすべき性質の作業です。

報酬の水準感を確かめたいときは、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で文章を扱う職種の年収帯を見ておくと、自分の提示額が業界の中でどこに位置するかが分かります。EC運用は技術寄りの作業も含むので、ソフトウェア作成者の年収・単価相場と並べて見ると、システム側の作業を引き受けたときにどのくらい上積みできるかの目安になります。

フランス語圏の検索語をどう扱うか

商品説明を訳すとき、見落とされがちなのが検索されるかどうかです。

日本語の商品名を直訳しても、フランス語圏の消費者がその言葉で検索していなければ、商品ページには誰も来ません。実際に使われている語を調べて、それを商品名やカテゴリ名に入れる必要があります。

たとえば、日本語で「湯呑み」と書かれている商品を、そのまま説明的に訳しても検索されません。フランス語圏で日本の茶器を探す人が実際に打つ語は違います。この調査は、翻訳とは別の作業です。

検索から人を集める考え方そのものはSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場に整理されていますが、多言語のECではこの作業が日本語のSEOよりも効きます。競合が少ないからです。

言語別の市場の動き方を比べておくと、判断がしやすくなります。英語圏向けの状況は英語翻訳の副業ガイド|TOEIC何点から仕事ができる?に、中国語圏の需要の偏りは中国語翻訳の副業ガイド|需要が高いジャンルと単価の目安にまとまっています。越境ECの事業者は、たいてい複数の言語を同時に検討しています。他の言語の相場を知っていると、話が通じやすくなります。

「フランス語圏」は一つの市場ではない

越境ECで見落とされやすいのが、フランス語を使う地域が複数あり、それぞれ条件が違うという点です。

通貨が違います。フランス、ベルギー、ルクセンブルクはユーロですが、スイスはスイスフラン、カナダのケベックはカナダドルです。価格表示をユーロだけにしていると、スイスやケベックからの訪問者は購入前に離脱します。

住所の形式が違います。郵便番号の桁数も並び順も国ごとに異なるため、入力フォームの設計がフランス基準のままだと、他国の顧客が住所を入力できません。これは翻訳の問題ではなく、フォームの仕様の問題です。気づいた人が指摘しないと、誰も直しません。

語彙も違います。同じ物を指す語が、フランスとケベック、フランスとベルギーで別になっている例は珍しくありません。数の言い方にも地域差があります。どの地域を主なターゲットにするのかを事業者に確認し、その地域の表現に寄せる。これは受注時の質問リストに必ず入れておく項目です。

税と通関の扱いも違います。EU域内向けの販売と、スイスやカナダ向けの販売では、関税や付加価値税の扱いが変わります。案内文をひとつのテンプレートで済ませると、実際に請求された金額と案内が食い違い、そのままクレームになります。ここも判断は事業者側の領域ですが、「地域ごとに文面を分ける必要があります」と伝えるのは、対応する側の役割です。

つまり、フランス語ができるからフランス語圏に対応できる、とはならないんです。地域を絞ってから文面を作る。これが順番です。

用語集と機械翻訳の扱い方

商品数が増えてくると、表記のゆれが必ず起きます。同じ素材が商品ごとに違う語で書かれている、単位の書き方が揃っていない、といった状態です。

これを防ぐのが用語集です。作り方は難しくありません。商品カテゴリごとに、日本語、フランス語、使ってはいけない語、備考の四列を用意する。新しい語が出るたびに追記していく。半年も運用すれば、事業者にとって手放せない資産になります。

用語集を持っている担当者は、交代させにくくなります。単価の交渉ができる位置に立てるのは、この蓄積があるからです。訳す速さで勝負すると機械に置き換えられますが、その事業者専用の基準を持っている人は置き換えられません。

機械翻訳については、正直に書きます。フランス語と日本語の組み合わせは、実用に近い水準まで来ています。スペックや定型の案内文であれば、下訳として十分に使えます。

ただし、二つ条件があります。

一つは、契約上の可否です。未公開の商品情報を外部のサービスにアップロードすることが、守秘義務の違反になる場合があります。使う前に契約書を確認してください。

もう一つは、確認の工程を省かないことです。機械翻訳が壊れる箇所は決まっています。否定の反転、単位の取り違え、固有名詞の誤変換、数字の桁。商品情報でこれらが壊れると、返品や返金に直結します。下訳として使うのは構いませんが、数字と否定表現だけは必ず人が確認する。この工程を残しておけば、事故はほぼ防げます。

契約で決めておくこと

トラブルの相談を受けていて思うのは、揉めるポイントは驚くほど共通しているということです。

作業範囲。訳すだけなのか、サイトへの入力まで行うのか。商品ページへの反映作業は、翻訳とは別の工数です。

修正の回数。何度でも直させられる契約になっていないか。「初回納品後、1回の修正まで」と書いておく。

権限の範囲。問い合わせ対応で、何をどこまで約束していいのか。

支払いの時期。フリーランスとして業務委託を受ける場合、取引条件の明示や報酬の支払期日については法律の定めがあります。書面またはメールで条件が示されないまま作業に入らないことが、いちばんの自衛です。制度の概要は公正取引委員会厚生労働省の案内で確認できます。

そして、成果物の権利。訳した商品説明の著作権がどちらに帰属するのか。EC分野では、事業者に帰属させる契約が一般的ですが、決めていないと後で使い回しの可否で揉めます。

法律はあなたの味方です。ただし、味方になるのは、条件を最初に決めておいた人に対してだけです。

収入をどう組み立てるか

フランス語のEC案件だけで月の収入を作るのは、現実的には難しいです。案件の総量が英語ほど多くないからです。

実務で成立している組み合わせを挙げておきます。

一つは、言語を軸に業務を広げる形です。商品説明の翻訳から始めて、問い合わせ対応、レビューの分析、現地のトレンド調査へと広げていく。同じ事業者の中で担当範囲を増やすほうが、新規の営業より効率がいいです。

二つは、言語以外の作業を引き受ける形です。商品登録、在庫の更新、受注処理。EC運用の実務を覚えると、言語対応と合わせて月額の契約になりやすい。資料作成が絡む場面では、MOS PowerPoint(Microsoft Office Specialist)の範囲にある構成の考え方が、事業者への提案書づくりに使えます。

三つは、教える側に回る形です。フランス語を学びたい人向けのレッスンは、時間の融通が効きます。翻訳・ライティングレッスンのお仕事には、翻訳とレッスンを行き来する働き方の案件がまとまっています。EC案件は繁閑の差が大きいので、閑散期を埋める役割を果たしてくれます。

税務の話も一言だけ。給与所得者が副業として受ける場合、副業の所得が20万円を超えると確定申告が必要になるのが基本的な考え方です。条件は状況によって変わりますので、国税庁の案内で確認してください。翻訳支援ツールの利用料、辞書、通信費の一部は経費として計上できます。海外の事業者から直接報酬を受け取る場合は、消費税の扱いが国内取引と異なることがあるため、金額が大きくなってきたら税理士に相談するのが安全です。

運営側から見えていることと、最初の一歩

在宅ワークの案件を見ていて感じるのは、越境EC分野のフランス語案件は「募集として出てこない」ことが多い、ということです。

事業者は、フランス語圏に売りたいと思っていても、誰に頼めばいいのか分からない。だから募集を出さず、英語だけで押し切ってしまう。この状態で止まっている事業者が、かなりの数います。

つまり、待っていても案件は出てきません。ここは、提案が効く領域です。

提案するときに効くのは、翻訳ができますという話ではありません。「フランス語圏の顧客からこういう問い合わせが来るはずです」「この商品説明の表現は、現地では意味が伝わりません」という具体的な指摘です。指摘には情報の価値があるので、事業者は聞く耳を持ちます。

プロフィールの書き方も同じです。「フランス語翻訳ができます」と書いてある人は多い。「越境ECの商品説明と問い合わせ対応を、テンプレート整備から担当します」と書いてある人は少ない。後者のほうが、探している事業者に見つけてもらえます。

そして、対応できない範囲を正直に書いておくこと。「表示の適法性については判断せず、確認すべき点を指摘する形で対応します」。この一文があるだけで、事業者は安心して声をかけられます。できないことを書くのは、信頼を作る行為です。

最初の一歩は、商品を10点だけ選んで、スペックの対訳表を作ってみることです。実際に手を動かすと、どこで時間がかかるのかが分かります。その感覚があれば、次に来た案件の見積もりは、勘ではなく計算で出せるようになります。

よくある質問

Q. 越境ECのフランス語案件で、どの作業が単価を維持しやすいですか?

商品の魅力を伝える訴求文、クレームなど個別事情のある問い合わせ対応、現地の検索語調査です。スペックや配送案内は対訳表で定型化できるため単価が下がりやすく、作業量も3倍以上の差が出ます。スペックはワード単価、訴求文は1商品あたりの固定額と、分けて提示するのが実務的です。

Q. 商品説明の表現が現地のルールに触れないか、翻訳者が判断していいですか?

判断は避けるべきです。景品表示法や特定商取引法、化粧品や健康食品なら医薬品医療機器等法など、表示には複数の法律が関わります。何をどこまで扱えるかは弁護士法や行政書士法などの定めによるため、翻訳者は「この日本語をそのまま訳すと断定になります」と事実を伝え、判断は事業者と専門家に委ねます。

Q. 問い合わせ対応は、どんな契約の形が向いていますか?

時間単価か月額の固定契約が向いています。件数単価にすると、クレーム1件で数時間かかったときに割が合いません。月額にする場合は想定件数と超過時の扱いを決めます。あわせて、返金や交換を約束できる上限額、事業者に確認を取る条件、返信期限の三つを受注時に決めておきます。

Q. フランス語のEC案件は、どうやって見つければいいですか?

募集として表に出てこないことが多い領域です。事業者はフランス語圏に売りたくても依頼先が分からず、英語だけで止まっている場合があります。そのため提案が効きます。プロフィールには「翻訳ができます」ではなく、担当できる運用の範囲を具体的に書くと見つけてもらいやすくなります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年4月16日最終更新:2026年8月31日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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