フォームメーラーの使い方と、乗り換え先のフォームを比べる観点

西田 航
西田 航
フォームメーラーの使い方と、乗り換え先のフォームを比べる観点

この記事のポイント

  • ✓フォームメーラー(FormMailer)の使い方を
  • ✓無料プランと4つの有料プランの違い
  • ✓フォームの作成から通知・自動返信・公開・回答管理までの手順

フォームメーラーは、問い合わせや申し込み、アンケート、注文のフォームを、プログラムを書かずに作れる国産のフォーム作成ツールです。無料プランから始められ、有料プランは税込で1か月あたり1,485円から12,672円までの4段階があります。使い方の流れは「フォームを作る、通知と自動返信を決める、公開する、回答を管理する」の4段階で、それぞれの設定のどこでプランの差が出るかを押さえておくと、迷わずに運用できます。

この記事では、フォームメーラーの公式サイト(2026年10月時点の記載)をもとに、料金プランの違い、作成から回答管理までの手順、注文フォームや外部サービスとの連携、そして乗り換えを考えるときに比べたい観点を順に整理します。届いた回答への返信や対応の管理まで1つの画面で扱うフォームの例として、Halictにも後半で触れます。

フォームメーラーとは

フォームメーラー(FormMailer)は、SATORI株式会社が提供しているフォーム作成ツールです。公式サイトのトップページには、次のように書かれています。

お問い合わせ・アンケート・注文フォーム・ランディングページを作成できます。累計の登録数は60万アカウント、無料プランもあります。 出典: form-mailer.jp

ランディングページとは、広告や案内から訪れた人に向けて、1つの目的(申し込みなど)に絞って作る縦長のページのことです。フォームメーラーでは、フォームと一緒にこのページも作れます。

公式サイトの説明では、フォームの項目は「名前」「メールアドレス」「電話番号」「住所」「ファイルアップロード」などの部品を、ドラッグ&ドロップで並べて組み立てます。入力の誤りを知らせる機能や住所の自動入力、送信前の確認画面、送信後の完了画面も設定でき、HTMLの知識がなくても、一般的な問い合わせフォームに必要な形はひと通りそろいます。

フリーランスでWebサイトの制作を受けていると、「問い合わせフォームだけは自分たちで中身を変えたい」という依頼主の要望によく出会います。フォームをサイトのプログラムに組み込んでしまうと、項目を1つ変えるたびに開発者への依頼が必要になります。フォームメーラーのような作成ツールを使えば、項目の変更や通知先の追加を依頼主が自分で行えるので、制作側も運用側も手間が減ります。

フォーム作成ツールが使われる背景

Webサイトのフォームは、昔はサイトのサーバーにメールを送るプログラムを設置して作るのが一般的でした。いまでもWordPressのプラグインなどで自作する方法はありますが、作成ツールを使う会社が増えています。理由は、フォームを動かし続けることの手間にあります。

1つ目は、迷惑な送信への対策です。自動で大量の送信をしてくる仕組みへの対策を自分で入れ、更新し続けるのは負担になります。フォームメーラーの料金ページを見ると、reCAPTCHA(ロボットによる自動送信を防ぐ仕組み)での自動送信の防止や、指定した言葉を含む回答の拒否が機能として並んでいます。

2つ目は、個人情報の扱いです。フォームには名前や連絡先が入るので、通信の暗号化や管理画面の守り方が欠かせません。フォームメーラーでは、すべてのプランで二段階認証が使え、上位のプランでは管理画面に入れるIPアドレスを制限できます。

3つ目は、回答の管理です。メールで届いた問い合わせを受信箱の中から探し、表計算ソフトに写して管理する作業は、件数が増えるほど破綻しやすくなります。作成ツールなら、回答を一覧で検索し、対応の状況を記録できます。

フォームを動かし続ける手間を外に出し、本来の仕事に時間を使う。作成ツールが選ばれる理由は、ここに集約されます。

フォームメーラーの料金プラン

公式の料金ページ(2026年10月時点)では、無料のFreeプランと、4つの有料プランが案内されています。有料プランはいずれも14日間無料で試せます。

プラン クレジットカード月額(税込) フォーム数 1フォームの項目数 受付回答数 チームメンバー
Free 無料 5個 7項目 1時間あたり50件 なし
Lite 1,485円 10個 50項目 1時間あたり100件 0人
Entry 2,475円 20個 100項目 1時間あたり200件 1人
Standard 5,742円 100個 200項目 1時間あたり500件 5人
Premium 12,672円 300個 300項目 1時間あたり1,000件 10人

銀行振込の場合は3か月払いと12か月払いがあり、たとえばStandardは3か月で20,394円、12か月で73,656円(いずれも税込)です。12か月払いにすると、クレジットカードの月額で12か月払うより安くなります。

有料プランの中でも、機能の差がはっきり出るのはStandardからです。公式の料金ページでは、独自ドメインの設定、Googleスプレッドシートとの連携、Webhookでの連携、kintoneとの連携がStandard以上の機能として案内されています。Webhookとは、回答が届いたときに、別のシステムへ自動で内容を送る仕組みのことです。Premiumでは、さらに管理画面のIPアドレス制限が加わります。

受け取ったファイルの扱いもプランで変わります。1ファイルあたりの上限はLiteで3MB、Entryで5MB、Standardで30MB、Premiumで100MBで、保存容量はLiteの1GBからPremiumの30GBまでです。履歴書や作品のデータを受け付けるフォームなら、ここが選ぶ基準になります。

無料プランで注意したい点

Freeプランは期限なく無料で使えますが、仕事で使う場合は次の制限を確かめておく必要があります。

まず、1つのフォームに設置できる項目が7項目までです。名前、メールアドレス、電話番号、問い合わせの種類、本文と並べると、それだけで5項目を使います。会社名や住所を加えると上限に届くので、少し込み入った申し込みフォームには足りません。

次に、回答の保存期間が6か月間です。有料プランは1日から無期限まで自分で設定できますが、Freeでは6か月を過ぎた回答は保存されません。問い合わせの履歴を後から見返す必要がある場合は、定期的にCSVで書き出しておくか、有料プランを検討します。

3つ目に、フォームにフォームメーラーの表記が入ります。会社の公式サイトに設置する場合、この表記が気になるなら、表記を非表示にできるLite以上が候補になります。

4つ目に、回答が届いたことを知らせる管理者宛ての通知先が1件までです。有料プランでは、Liteで5件、Standardで10件、Premiumで30件まで登録できます。複数の担当者に同時に知らせたい場合は、ここも確かめておきましょう。

個人で小さなアンケートを取る、イベントの出欠を集める、といった使い方ならFreeで十分です。一方で、会社の問い合わせ窓口として使うなら、Lite以上を前提に考えるのが現実的です。

フォームメーラーの使い方

ここからは、公式サイトの機能の説明に沿って、フォームを作ってから回答を管理するまでの流れを5つのステップで説明します。画面の細かい操作は変わることがあるので、つまずいたときは公式のヘルプセンターで最新の手順を確かめてください。

ステップ1 アカウントを作る

公式サイトの「無料ではじめる」から登録します。公式サイトには「クレジットカード不要」と書かれていて、Freeプランならお金の情報を入れずに始められます。有料プランを試す場合も、14日間の無料期間があります。

ステップ2 フォームを作る

管理画面でフォームを新しく作り、左に並んだ部品から、必要な項目をドラッグ&ドロップで並べます。「名前」「メールアドレス」「電話番号」「都道府県」「住所」などのよく使う項目のほか、1行の文字の入力欄や、複数の質問を表の形で答えてもらうマトリックスの項目もあります。

項目ごとに、必須か任意かを決め、入力の形式(半角数字のみ、など)を指定します。入力に誤りがあると、その場で注意が表示されるので、送信後に「電話番号が間違っていて連絡が取れない」といった事態を減らせます。選んだ答えによって次に出す項目を変える「出し分け」も設定できます。

ステップ3 通知と自動返信を決める

フォームに回答が届いたときの動きを2つ決めます。

1つは、運用する側への「回答通知」です。回答が届いたことをメールで知らせる設定で、通知先のメールアドレスを登録します。選んだ答えによって通知先を分ける設定や、Slackなどのチャットへの通知もあります。

もう1つは、回答した人への「自動返信メール」です。公式サイトでは、受け付けた事実をその場で伝えられるので、「ちゃんと送れたのだろうか」という不安を残さず、担当者が1件ずつ返信する手間もなくなる、と説明されています。件名や本文に回答の内容や受付番号を差し込めるので、「〇〇様、お問い合わせを受け付けました(受付番号:123)」のような文面を自動で送れます。

ステップ4 フォームを公開する

公開の方法は2つあります。発行されたURLをメールやSNSで案内する方法と、コードをコピーして、今あるホームページの中に埋め込む方法です。埋め込みには、iframe形式とHTML形式が用意されています。iframe形式の場合、サイトのHTMLに次のような1行を貼り付けるだけで設置できます。

<iframe src="(管理画面で発行されたフォームのURL)" width="100%" height="800"></iframe>

制作の現場では、デザインをサイトに細かく合わせたいならHTML形式、手軽さを優先するならiframe形式、と使い分けるのが一般的です。iframe形式は、フォーム側の変更がそのまま反映されるので、運用を依頼主に任せる場合に向いています。

公開の設定では、受付を始める日時と終える日時、受付の定員も決めておけます。セミナーの申し込みのように締め切りがあるフォームなら、期限が来たら自動で受付を止められます。

ステップ5 届いた回答を管理する

集まった回答は、管理画面の一覧で確かめます。公式サイトによると、回答の検索や絞り込み、対応状況の管理とメモ、集計結果や回答数の推移のグラフ表示、CSVでのダウンロードができます。対応状況は「未着手」「進行中」「保留」「完了」のように付けられ、チームで進み具合を共有できます。

目的別に見る、合うプランの目安

料金表だけを見ても、自分にどのプランが合うかは判断しにくいものです。公式の料金ページの仕様をもとに、よくある使い方ごとの目安を整理します。

個人のアンケートやイベントの出欠を集める

回答の数が少なく、項目も数個で足りるなら、Freeプランで始められます。項目は7つまで、回答の保存は6か月間なので、集め終わったらCSVで書き出して手元に保存しておく運用にすれば、困ることはほとんどありません。

小さな店や事務所の問い合わせ窓口

ホームページに問い合わせフォームを1つか2つ設置するだけなら、Liteが候補になります。月額1,485円(税込)で、フォームメーラーの表記を非表示にでき、回答の保存期間も無期限まで設定できます。ただし、Liteで追加できるチームメンバーは0人なので、複数人で管理画面を使う場合はEntry以上を考えます。

採用や資料請求のように、担当者が複数いる窓口

応募書類のファイルを受け取る、担当者2人以上で回答を見る、といった使い方なら、EntryかStandardが目安です。Entryは1ファイル5MB・メンバー1人、Standardは1ファイル30MB・メンバー5人です。回答をスプレッドシートやほかのシステムに自動で送りたいならStandardを選びます。

複数の部署で多くのフォームを運用する

フォームの数が100個を超える、1時間に数百件の回答が集まるキャンペーンがある、管理画面に入れる場所を社内に限りたい、といった条件があるならPremiumです。月額12,672円(税込)で、フォームは300個、メンバーは10人まで、管理画面のIPアドレス制限も使えます。

迷ったときは、有料プランの14日間の無料期間を使い、実際の運用に近い形で1つフォームを作ってみるのが確実です。

応用編:注文フォームとランディングページ

フォームメーラーの特徴の1つが、注文フォームを作れることです。商品を登録して、数量を選んでもらう形のフォームを作れ、決済にはPayPalを使えます。1つの注文フォームに登録できる商品の数は、Liteで10、Entryで20、Standardで50、Premiumで100です。

小さな物販やイベントのチケット、講座の申し込みのように、ネットショップを作るほどではないけれど、注文と支払いを受けたい場面で役立ちます。注文フォームの作成と決済の機能は、Lite以上の有料プランの主な機能として案内されています。

ランディングページの作成も有料プランの機能です。ページを組み立てる区切り(セクション)の数は、Liteで10、Premiumで30までです。広告から申し込みまでをフォームメーラーの中で完結させられるので、ページを作るための別の道具を用意しなくて済みます。

外部サービスとの連携

回答を別のシステムで使いたい場合は、連携の機能を使います。公式の料金ページで案内されている主な連携は次の3つです。

連携 できること 使えるプラン
Googleスプレッドシート 回答を自動でシートに書き出す Standard以上
kintone 回答を自動でkintoneに登録する Standard以上
Webhook 回答を自動で別のシステムへ送る Standard以上

kintoneとは、サイボウズの業務アプリを作るサービスのことです。開発者の視点で見ると、Webhookが使えるかどうかは大きな分かれ目です。Webhookがあれば、回答が届いたときに自社のシステムや自動化の道具へ内容を渡せるので、顧客の管理システムへの登録や、チャットへの細かい通知などを自由に組めます。逆に、LiteやEntryではWebhookが使えないので、外部とつなぎたいならStandard以上を選ぶ必要があります。

連携を組むときは、先に「回答が届いた後、誰がどのシステムで何をするのか」を紙に書き出しておくと、設定の迷いが減ります。たとえば、問い合わせが届いたら顧客の管理システムに登録し、担当者のチャットに知らせ、対応が終わったら状況を更新する、という流れが決まっていれば、どこにWebhookを向け、どこにスプレッドシートを使うかが自然に決まります。流れを決めずに連携だけを先に作ると、通知が増えるだけで誰も見なくなる、という失敗が起きやすくなります。

このほか、Googleタグマネージャーで計測用のタグを設置する機能や、計測タグに回答の内容を受け渡す機能もあり、広告の効果測定に使えます。

公式のアップデート情報によると、2026年4月にはkintone連携で注文項目の連携ができるようになり、8月には自動返信メールの文面を回答の内容によって使い分けられるようになりました。機能は継続的に追加されているので、選ぶ前に最新のアップデート情報を見ておくとよいでしょう。

フォームを作るときに押さえたい4つのコツ

フォームメーラーの機能を使いこなすより先に、フォームそのものの作り方で結果が変わります。制作の現場で、依頼主のフォームを見直すときによく使う4つのコツを紹介します。

1つ目は、項目を減らすことです。「せっかくだから」と項目を増やすほど、途中でやめる人が増えます。いま本当に必要な情報だけを聞き、残りは返信のやり取りの中で聞けば十分です。必須の項目も、連絡に欠かせないものだけに絞ります。

2つ目は、確認画面と完了画面を使うことです。送信前に内容を見直せる確認画面があると、入力の誤りが減ります。完了画面には「何営業日以内に返信するか」を書いておくと、問い合わせた人が待つ間の不安を減らせます。

3つ目は、自動返信の文面を整えることです。受け付けたことだけでなく、返信までの目安、急ぎの場合の連絡先、送られた内容の控えを入れておくと、同じ内容の問い合わせが二重に届くことを防げます。フォームメーラーでは、件名に回答の内容を差し込んだり、選んだ答えに応じて本文を使い分けたりできるので、問い合わせの種類ごとに文面を変えるのも手です。

4つ目は、通知の受け手を決めておくことです。誰に通知が届き、誰が返信するのかを決めずに公開すると、全員が「誰かが返しただろう」と思って放置する事態が起きます。選んだ答えによって通知先を振り分ける設定を使えば、採用の問い合わせは人事へ、製品の質問は営業へ、と自動で分けられます。

運用を依頼主に引き渡すときの決めごと

フリーランスや制作会社がフォームを作って納品する場合、引き渡しの前に決めておきたいことがあります。後から「誰も設定を変えられない」「契約者が分からない」と困らないための確認です。

まず、契約の名義です。フォームメーラーのアカウントは、依頼主の名義で作ってもらうのが原則です。制作側の名義で契約したままにすると、請求の付け替えや解約のときに手間が増えます。

次に、管理画面に入る人です。プランごとに追加できるチームメンバーの数が決まっているので、依頼主の側で誰が管理画面を使うかを決め、その人数が入るプランを選びます。二段階認証はすべてのプランで使えるので、引き渡しのときに設定してもらいましょう。

3つ目は、回答の保存期間です。有料プランでは1日から無期限まで設定でき、個人情報を必要以上に長く持たないために、期間を区切る会社もあります。社内の決まりに合わせて設定します。

4つ目は、変更の手順です。項目の追加や自動返信の文面の修正は依頼主が自分で行い、外部連携やサイトの埋め込みの変更は制作側が受ける、というように役割を分けておくと、運用が始まってからの行き違いを防げます。

乗り換えを考えるきっかけ

フォームメーラーを使っている人が、ほかのフォームに乗り換えを考えるきっかけは、おおむね次の4つに分かれます。

1つ目は、料金とプランの段差です。Webhookや独自ドメインのような機能を1つ使いたいだけでも、Standardの月額5,742円(税込)に切り替える必要があります。必要な機能と払う金額が釣り合わないと感じたときが、比べ直す時期です。

2つ目は、チームで使う人数です。チームメンバーの数はプランごとに上限があり、Premiumでも10人です。部署をまたいで多くの人が回答を扱う場合は、人数の数え方が違うサービスのほうが合うことがあります。

3つ目は、回答が届いた後の作業です。フォームメーラーには対応状況の管理やメモがありますが、返信のメールは自分のメールソフトから送る運用になりがちです。誰がいつ返信したか、相手がメールを開いたかまで1つの画面で追いたい場合は、受付後の対応まで扱うサービスが候補になります。

4つ目は、回答者の入力のしやすさです。項目の多いフォームは、スマートフォンで途中でやめられてしまうことがあります。1画面に1問ずつ見せる形のフォームのほうが、最後まで答えてもらいやすい場面もあります。

フォームメーラーが合う人と、ほかも比べたほうがよい人

ここまでの内容を、どんな人にフォームメーラーが合うかという形で整理しておきます。

合いやすいのは、まず、国産のサービスで日本語の画面とヘルプを重視する人です。公式サイトにはヘルプセンターがあり、機能ごとに日本語の説明が用意されています。次に、問い合わせだけでなく、注文フォームやランディングページまで1つのサービスで作りたい人です。PayPalでの決済まで含めて完結するので、小さな物販や講座の申し込みには使い勝手のよい組み合わせです。さらに、フォームの数がそれほど多くなく、使う人数も少ない人には、Liteから段階的にプランを選べる料金の形が合います。

一方で、ほかのサービスとも比べたほうがよいのは、次のような人です。チームの人数が10人を超えそうな人は、Premiumでもメンバーの上限に届く可能性があります。外部のシステムとつなぎたいけれど、そのためだけにStandardへ切り替えるのは割高だと感じる人も、連携の機能がどのプランから使えるかを他社と比べる価値があります。そして、回答が届いた後の返信や担当の割り当てに時間がかかっている人は、受付後の対応まで扱うサービスのほうが、手間の減り方が大きくなります。

どちらに当てはまるかが分かれば、乗り換えるかどうか、乗り換えるならどこを重く見るかが決まります。

乗り換え先を比べる5つの観点

乗り換え先を比べるときは、機能の一覧を眺めるより、次の5つの観点で自分の使い方に当てはめるほうが、選び間違いが減ります。

1つ目は、料金が何で決まるかです。フォームの数で決まるのか、回答の数で決まるのか、使う人数で決まるのかで、同じ月額でも負担が大きく変わります。自分の運用で増えていくのはどれかを先に考えます。

2つ目は、受け付けられる量です。1時間あたりの受付回答数や、1つのフォームに設置できる項目の数に上限があるかを確かめます。キャンペーンで申し込みが一度に集中するなら、ここは重要です。

3つ目は、回答が届いた後に何ができるかです。一覧で見るだけなのか、担当者を割り当てられるのか、同じ画面から返信できるのか。受付の後の作業にいちばん時間がかかっているなら、ここを重く見ます。

4つ目は、ほかのシステムとのつなぎ方です。Googleスプレッドシート、Webhook、API、チャットへの通知のうち、どれが必要で、どのプランから使えるかを確かめます。APIとは、プログラムからサービスを操作するための窓口のことです。

5つ目は、移行の手間です。いまのフォームの回答をCSVで書き出せるか、新しいフォームを作り直すのにどれくらいかかるかを見積もります。埋め込みのコードを差し替える必要があるので、サイトを管理している人の手も必要になります。

無料で使えるGoogleフォームのような選択肢もありますが、会社の窓口として使う場合は、通知や対応の管理をどこで補うかまで含めて比べる必要があります。

受付から返信までを1つの画面で扱う選択肢

回答が届いた後の作業、つまり担当を決め、状況を記録し、返信を送るところまでを1つの道具でまとめたい場合の候補の1つが、フォームのサービスのHalictです。公式サイトによると、届いた1件ごとに担当と状況が残り、返信も同じ画面から送れて、メールが開かれたかどうかまで記録されます。回答を表で管理し、担当や状況の列を手で埋め、返信はメールソフトで送る、という作業を1つにまとめることを目指したサービスです。

フォームを作る段階では、「採用面談の事前アンケート」のように作りたいフォームを伝えると、AIが質問と選択肢、必須の設定まで組み立てます。回答者には1画面に1問ずつ表示され、進み具合のバーとキーボードの操作で答え進められます。

料金は使う人数で決まり、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限です。公式の料金ページ(税抜の月額)では、1人まで使えるフリーが0円、3人までのスターターが2,980円、10人までのチームが7,800円、30人までのビジネスが16,800円で、年払いにすると2か月分が無料になります。フリーでも自動返信とCSVの書き出しが使え、Googleスプレッドシートとの連携はスターターから、一斉メールと開封・クリックの計測やTeams・Slack・Chatworkへの通知はチームから、外部APIと独自ドメインはビジネスからです。登録にクレジットカードは要りません。

フォームの数や回答の数が増えていく使い方で、料金の上がり方が気になっている場合や、返信と対応の管理をメールソフトから切り離したい場合は、比べる候補に入れてみてください。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

フォームの設定と運用は、それ自体が仕事になる

最後に、フォームの作成ツールを使いこなせることが、どんな仕事につながるかを考えます。

フォームは、作って終わりではありません。項目の見直し、通知先の整理、自動返信の文面の改善、外部システムとの連携の設定など、運用の中で手を入れる場面が続きます。中小の会社では、こうした作業を担える人が社内にいないことが多く、外部に頼みたいという需要があります。

在宅ワークの求人でも、問い合わせフォームや申し込みの仕組みを整える仕事は、Webサイトの制作や業務の効率化の案件の一部としてよく見られます。Webhookやスプレッドシートの連携を組める人は、フォームと業務の流れをつなぐ役として重宝されます。開発の仕事の内容や求められる経験は、アプリケーション開発のお仕事で紹介しています。業務にAIや自動化を取り入れる手伝いをする仕事については、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で仕事の種類と始め方を整理しています。フォームの見た目や入力のしやすさを整えるデザインの仕事の相場は、デザイナーの年収・単価相場が参考になります。

20年にわたって在宅ワークの市場を見てきた運営者の立場から言えば、こうした小さな仕組みづくりの仕事で長く続く人は、設定の作業そのものより、依頼主の業務のどこに手間がかかっているかを聞き出すことに時間を使っています。「この人に頼むと、フォームの先の仕事まで楽になる」と思われると、次の依頼につながります。

運営者として見てきた実感では、仲介の手数料が乗らない直接の取引だと、同じ予算で依頼する側はより多くの改善を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接やり取りできる場なら、小さな改善を継続して頼み、頼まれる関係を作りやすくなります。フォームの設定や連携の経験を仕事に生かしたい人は、アプリケーション開発のお仕事で求められる経験を確かめてみてください。

よくある質問

Q. フォームメーラーは無料でどこまで使えますか?

Freeプランでは、フォームを5個まで作れ、1つのフォームの項目は7項目まで、回答の保存期間は6か月間です。自動返信メールの編集、確認画面の表示、ホームページへの埋め込み、二段階認証は使えますが、フォームにはフォームメーラーの表記が入ります。会社の問い合わせ窓口として使うなら、表記を非表示にできるLite以上が現実的です。

Q. フォームメーラーの有料プランはいくらですか?

公式の料金ページでは、クレジットカードの月額(税込)でLiteが1,485円、Entryが2,475円、Standardが5,742円、Premiumが12,672円です。銀行振込の3か月払いと12か月払いもあります。有料プランはいずれも14日間無料で試せます。料金は改定されることがあるので、申し込む前に公式の料金ページで確かめてください。

Q. フォームメーラーの回答をGoogleスプレッドシートに自動で送れますか?

送れます。公式の料金ページでは、Googleスプレッドシートへの自動出力はStandard以上のプランの機能として案内されています。同じくStandard以上で、kintoneへの自動登録やWebhookでの自動送信も使えます。LiteやEntryでは、管理画面からCSVで書き出して取り込む運用になります。

Q. フォームメーラーのフォームを自社のホームページに設置できますか?

できます。管理画面で発行されるコードをコピーして、ホームページのHTMLに貼り付けます。設置の形式はiframe形式とHTML形式の2つがあり、iframe形式はフォーム側の変更がそのまま反映されるので運用が手軽です。URLをメールやSNSで案内して公開する方法もあります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年1月2日最終更新:2026年10月11日
西田 航

この記事を書いた人

西田 航@SOHO編集部

フリーランスフルスタックエンジニア

Next.js・React・TypeScriptを主力に、SaaS企業の開発案件を手がけるフリーランスエンジニア。Web開発・SaaS系の技術記事を執筆しています。

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