一級建築士の副業の始め方

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
一級建築士の副業の始め方

この記事のポイント

  • 一級建築士が副業を始めるまでの手順を
  • 資格の確認から売るものの決定
  • 初回受注までの順番で解説します

一級建築士の副業は、始める順番を間違えると最初の1件までが極端に長くなります。結論から書くと、正しい順番は「法令上の確認」「売るものの決定」「見せ方の整備」「価格と契約の設計」「受注」の5段階です。多くの人がいきなり4段階目を飛ばして案件を探し始め、条件の合わない仕事に時間を使ってしまいます。

この記事は、一級建築士の資格をすでに持っている人が対象です。取得の勉強法や試験対策の話は扱いません。持っている資格を在宅の仕事に換えるまでに、どの順番で何を確認し、何を用意するのかを実務の手順として並べます。

建築士の副業には、他の資格の副業にはない固有の論点があります。建築士法にもとづく建築士事務所の登録という制度が絡むため、やろうとしている仕事がその登録を必要とするのかどうかを、最初に確定させる必要があるという点です。ここを曖昧にしたまま進めると、受注してから引き返すことになります。

建築士の副業が広がってきた背景

まず、市場側の変化から確認します。設計事務所やゼネコンで働く一級建築士が、本業以外の時間で仕事を受けるという形は、この数年で明確に一般化しました。理由は3つあります。

ひとつめは、企業側の副業容認です。厚生労働省がモデル就業規則を改定し、副業や兼業を原則として認める方向に整理したことで、建設業界でも規程を見直す会社が増えました。関連する資料は厚生労働省のサイトで公開されています。

ふたつめは、発注側の変化です。住宅メーカー、不動産テック企業、建築系メディア、リフォーム事業者といった発注元が、社内に有資格者を抱えずに、必要なときだけ外部の一級建築士に依頼するという形を取り始めました。専門性の確認コストを資格が肩代わりしてくれるため、発注側にとっても合理的です。

みっつめは、作業環境です。図面、模型、確認申請の資料、打ち合わせのいずれもオンラインで完結できるようになり、地理的な制約が薄れました。地方在住の一級建築士が首都圏の案件を受けるという形が、特別なことではなくなっています。

国家資格保有者のみが受けられる案件では、通常の副業よりも単価が高く設定されていることが多くなっています。例えばライター業では、文字単価3円以上のものが多く見られます。一級建築士の有資格者であれば、記事監修のオファーが来ることもあり、2万円以上の依頼が多い傾向です。経験や知名度によっては1本あたり10万円を超えるケースもあります。 出典: lotsful.jp

資格が単価に直結する市場である、というのがこの引用の要点です。同じ作業でも、有資格者限定の案件かどうかで単価が変わる。これが一級建築士の副業を検討する価値の中心にあります。

第1段階、建築士法上の確認を先に済ませる

順番として、ここが必ず最初です。売りたいものを決める前に、それが登録なしで請け負える仕事かどうかを確認します。

建築士法第23条は、他人の求めに応じ報酬を得て、設計、工事監理、建築工事契約に関する事務、建築工事の指導監督、建築物に関する調査または鑑定などを業として行おうとする場合に、建築士事務所の登録を求めています。登録は都道府県知事に対して行います。また同法第24条は、建築士事務所に専任の管理建築士を置くことを求めています。

この条文から導けるのは、設計や工事監理を副業として個人で請け負う場合、事務所登録が必要になる可能性が高いということです。ただし、どの業務が「業として行う」に該当するのか、勤務先の建築士事務所に所属したまま個人で登録できるのかといった個別の判断は、この記事で断定できません。管理建築士の専任要件との関係も含め、登録先である都道府県の建築指導担当窓口に確認するのが確実です。法令の条文そのものはe-Govの法令検索で読めます。

逆に言えば、設計や工事監理に該当しない仕事であれば、事務所登録の論点は発生しません。記事の監修、執筆、講義、図面作成の補助、資料整理といった仕事がこれにあたります。副業を始めるにあたって最初に決めるべきなのは、登録が要る側の仕事をするのか、要らない側の仕事をするのかという分岐です。

勤務先の規程を同時に確認する

もうひとつ、同じ段階で確認しておくのが勤務先の就業規則です。副業が許可制なのか届出制なのか、競業の定義がどこまでを含むのかを読みます。

建築士の場合、勤務先が設計事務所やゼネコンであれば、副業先の仕事が競業に該当しないかという論点が生じます。同じ用途の建築物を扱う、同じ地域の案件を受ける、といった状況は説明の負担を生みます。勤務先が建設業と無関係であれば、この論点はほぼ発生しません。自分がどちらの状況にいるかで、選べる仕事の幅が変わります。

第2段階、売るものを決める

法令上の確認が終わったら、次は何を売るかを決めます。ここで具体的に決め切ることが、あとの工程の速さを決めます。

一級建築士の資格を活かした副業は、大きく4つの型に分かれます。

ひとつめは、知識を文章にして売る型です。建築や住宅を扱うメディアの記事監修、有資格者向けの記事執筆がこれにあたります。在宅で完結し、納期の調整がしやすいため、副業として最も始めやすい型です。

ふたつめは、知識を口頭で売る型です。オンラインでの相談対応、社内研修や資格講座の講師がこれにあたります。話す時間そのものが商品になるため、単価が時間に直結します。

みっつめは、手を動かす作業を売る型です。図面作成の補助、BIMやCADのモデリング、パースの作成、確認申請書類の整備といった作業です。単価は作業量に応じますが、まとまった時間が要ります。

よっつめは、判断そのものを売る型です。設計のセカンドオピニオン、既存建築物の調査、法規チェックといった仕事で、単価は最も高くなります。ただし建築士法上の登録の論点に触れやすいのがこの型です。

副業として始めるなら、最初はひとつめかふたつめから入るのが現実的です。登録の論点に触れず、在宅で完結し、時間の切り出しが効くためです。作業を売る型は、慣れてから広げても遅くありません。副業の型を選ぶという考え方そのものは副業 始め方ガイド!星野ゆいが教える失敗しない4ステップとおすすめにも整理があり、資格の有無にかかわらず共通する部分が多いので、あわせて読むと選択の軸が定まります。

実務経験の棚卸しを紙に書き出す

売るものを決めるときの材料になるのが、自分の実務経験です。これを頭の中だけで整理しようとすると、必ず抽象的になります。

用途別に何を担当したか、規模はどのくらいか、構造種別は何か、確認申請の経験があるか、法規のどの分野に強いか。この5項目を紙に書き出してください。書き出すと、自分が売れるものと売れないものの線が明確になります。

意外なことに、多くの人が自分の強みを過小評価します。木造住宅の確認申請を年に何十件も通してきた経験は、その工程を持たない事業者にとっては明確な価値です。特殊な用途の建築物を扱った経験も同様です。ありふれていると思っている経験ほど、外から見ると希少なことがあります。

4つの型の向き不向きを比べる

どの型から入るかを決めるために、4つの型を同じ軸で並べます。

1件あたりの所要時間 在宅で完結するか 事務所登録の論点 副業開始直後の適性
知識を文章にする 数時間から1日 完結する 発生しにくい 高い
知識を口頭で伝える 1時間から3時間 完結する 発生しにくい 高い
手を動かす作業 数日から数週間 ほぼ完結する 内容次第 中程度
判断そのものを売る 案件次第 現地確認が入る場合あり 発生しやすい 低い

この表で見るべきは、右の2列です。副業を始めた直後は、本業の繁忙期と重なったときに納期を守れるかどうかが最大のリスクになります。1件あたりの所要時間が短く、在宅で完結し、法令上の確認が軽い型から入ると、この最初のリスクを小さく抑えられます。

もうひとつ、型を決めるときに考えておきたいのが、その仕事が次につながるかどうかです。文章にする型は、掲載された記事がそのまま実績として残ります。口頭で伝える型は、受講者や相談者からの紹介が発生します。手を動かす型は、成果物を公開できないことが多く、実績として見せにくいという弱点があります。単価だけで選ぶと、この積み上がりの差を見落とします。

第3段階、見せ方を整える

売るものが決まったら、依頼元から見える形を作ります。ここを飛ばして案件探しに入る人が多いのですが、順番としては逆です。

依頼元が最初に見るのは、プロフィールと過去の実績です。一級建築士という資格名は書けば伝わりますが、それだけでは他の有資格者と区別がつきません。区別を作るのは、第2段階で棚卸しした具体的な経験です。

プロフィールに書くべきなのは、資格名、実務年数、扱ってきた用途と規模、対応できる作業の範囲、そして稼働できる時間帯の5点です。このうち最後の稼働時間を書いていないプロフィールが非常に多い。副業として受ける以上、平日の日中に打ち合わせができないことは珍しくありません。それを最初に明示しておくと、条件の合わない打診が減り、結果的に時間の節約になります。

実績については、守秘義務との兼ね合いがあります。具体的な物件名を出せない場合は、用途と規模と担当工程だけを書く形にします。「木造2階建ての住宅、延床120平方メートル前後、意匠設計と確認申請を担当」といった書き方であれば、特定を避けながら能力を伝えられます。

第4段階、価格と契約の型を先に決める

ここが飛ばされがちで、かつ最も痛い工程です。案件を見てから価格を考えると、必ず相手の提示額に引っ張られます。

先に決めておくべきなのは3つ。ひとつめは、自分の最低時間単価です。副業として使える時間が週に8時間しかないなら、その8時間をいくらで売るかを先に決めます。ふたつめは、修正対応の範囲です。何回までの修正を単価に含めるかを決めておかないと、無限に時間を吸われます。みっつめは、支払い条件です。納品から入金までの期間と、分割の有無を決めます。

相場の目安を持っておくことも大切です。記事監修の報酬は次のように整理されています。

建築・不動産系メディアの記事監修は、一級建築士の肩書があるだけで依頼が来やすい副業です。監修料は1本2万円以上が目安で、経験や知名度次第では10万円を超える案件もあります。執筆自体を行う場合は文字単価0.5〜3円程度が相場です。 出典: jobhouse.jp

執筆側の単価水準をより広く見たい場合は著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。有資格者限定の案件は、この一般的な水準の上に乗る形で単価が決まると考えると、提示額が妥当かどうかを判断しやすくなります。

契約書についても、最初の1件の前に用意しておきます。業務範囲、納期、報酬、修正回数、著作権や成果物の扱い、秘密保持の6項目が入っていれば、副業の規模では十分です。官公署に提出する書類の作成が絡む案件では、行政書士法との関係を確認する必要が出る場合があります。行政書士の守備範囲を把握しておくと、案件の切り分けの判断がしやすくなります。

第5段階、受注までの動き方

ここまで整えて、ようやく案件を探す段階です。探し方は3つあります。

第1は、業務委託のマッチングサービスに登録する方法です。有資格者を要件にした案件が掲載されるため、資格が単価に反映されやすいという特徴があります。第2は、建築系メディアや事業者に直接提案する方法です。監修者を探しているメディアは常に一定数あり、こちらから連絡することで競合が少ない状態で話が進むことがあります。第3は、前職や取引先のつながりを使う方法です。実は最初の1件はここから来ることが多い。

どの経路でも、最初の打診に対する返信の速さが受注率を大きく左右します。副業であるがゆえに返信が遅れがちですが、依頼元は複数人に同時に声をかけていることが普通です。返信の速さだけで先着順が決まる場面は実際にあります。

未経験の分野に踏み出すときの進め方についてはフリーランス 英語 案件 未経験 始め方!2026年最新の海外副業術に、実績がない状態からどう最初の1件を取るかの考え方が整理されています。資格の種類は違っても、初回受注の設計は共通です。

作業効率を上げる道具を先に用意する

受注が決まってから道具を探すと、初回の納期が苦しくなります。オンライン打ち合わせの環境、資料共有の手段、簡易な画像や資料の作成手段は、受注前に揃えておきます。

資料作成や図版の整備には、デザインツールの基本操作ができると効率が上がります。この分野の基礎的な力量を示す資格としてはAdobe認定プロフェッショナル Adobe Expressのようなものもあり、建築の実務とは別軸の武器になります。また、資料の下書きや文章の整理にAIを使う人が増えています。使い方の基本はAI 始め方ガイド!初心者が仕事や副業でAIを使いこなす5ステップにまとまっており、副業の限られた時間を圧縮する手段として現実的です。

報酬を受け取る前に決めておく事務まわり

受注が決まると、次にやってくるのが事務です。ここを受注後に慌てて調べる人が多いのですが、初回の請求で止まると入金が1か月遅れます。

まず請求書の形式です。業務委託で報酬を受け取る場合、請求書には発行日、宛先、業務内容、金額、消費税、振込先、支払期限を記載します。建築系の発注元は経理の締め日が明確に決まっていることが多く、締め日を1日過ぎると入金が翌月になります。初回の打ち合わせで締め日と支払サイトを確認しておいてください。

次に源泉徴収です。原稿料や講演料など、所得税法で定められた種類の報酬を個人が受け取る場合、支払者が所得税を源泉徴収する扱いになります。この場合、請求額から源泉徴収税額が差し引かれた金額が振り込まれます。振込額が請求額と違うと慌てる人がいますが、多くはこれが理由です。差し引かれた分は確定申告で精算されます。取り扱いの詳細は国税庁のサイトで確認できます。

3つめに消費税とインボイスの扱いです。適格請求書発行事業者の登録をするかどうかで、発注元から見た扱いが変わります。副業の規模が小さいうちは登録しない選択もありますが、発注元によっては登録済みの相手を優先する運用をしている場合があります。案件を探す前に、自分がどちらの立場で提案するのかを決めておくと、条件交渉が短く済みます。

4つめに確定申告の準備です。年間の所得が一定額を超えると申告が必要になり、副業の所得区分によっては住民税の納付方法を選べます。取引の記録は最初の1件から残してください。1年分をまとめて思い出そうとすると必ず抜けます。

初回受注までによくあるつまずき方

運営として案件のやり取りを見ていると、最初の1件が決まらない人には共通する型があります。3つ挙げます。

ひとつめは、提案が抽象的すぎる型です。「一級建築士として幅広く対応できます」と書いてある提案は、依頼元から見ると何ができるのか判断できません。依頼元は自分の案件が回るかどうかを知りたいのであって、能力の総量を知りたいわけではない。「木造住宅の確認申請を年間で複数件担当してきたので、御社の記事のこの部分の法規記述を点検できます」というところまで具体化すると、返信率が変わります。

ふたつめは、条件を後出しする型です。稼働できる時間帯、平日日中の打ち合わせが可能かどうか、修正対応の範囲。これらを提案の段階で書いていないと、話が進んでから条件が合わずに流れます。両者の時間が無駄になるうえ、印象も悪くなります。最初に書いてしまうほうが結果的に早い。

みっつめは、単価を相手に決めさせる型です。「ご予算に合わせます」と書くと、提示される額はほぼ確実に下限になります。しかも一度その額で受けると、次回以降の基準がそこに固定されます。第4段階で決めた最低時間単価を、提案の段階で数字として出してください。合わなければ流れますが、合わない案件は流れたほうがいい。

正直なところ、みっつめが一番もったいない。資格を持っている人が価格を伝えないのは、資格の価値を自分で割り引いているのと同じです。

在宅ワーク市場の運営者として見えていること

フリーランスと在宅ワークの市場を20年見てきた立場から、建築士の副業について2つ観察を書きます。

ひとつめ。続く人と続かない人の差は、最初の3か月の使い方に出ます。続く人は、最初の案件で相手の業務の流れを理解しようとします。依頼元がなぜこの資料を必要としているのか、次にどの工程が控えているのかを聞く。すると2件目以降の依頼が具体的になり、こちらから提案できるようになります。続かない人は、指示された作業だけを納品して終わる。作業として完璧でも、次の依頼につながりません。

ふたつめ。一級建築士の副業は、単価が高いぶん依頼元の期待値も高い状態から始まります。有資格者に頼むというのは、依頼元にとって「確認の手間を省くため」の選択です。だから、指摘の質が期待されている。原稿の誤りを直すだけでなく、なぜそれが誤りなのかを一行添える。この一手間がある人には、依頼元は次も声をかけます。

そして、仲介手数料が乗らない直接取引の形を使うと、同じ予算で依頼元はより多く頼めるようになり、受け手の手取りは厚くなります。手数料0%の意味は、金額が増えるという単純な話ではありません。副業として週に数時間しか使えない人にとって、1時間あたりの手取りが変わることは、続けられるかどうかを直接左右します。相談や助言を仕事として設計するときの考え方はキャリア・副業・人生相談のお仕事に整理があり、建築の相談業務にもそのまま応用できます。

最初の3か月の進め方を月ごとに置く

準備が終わったあと、どのくらいの速度で進めるのが現実的かを月単位で置いておきます。副業として週に数時間しか使えない前提での目安です。

1か月目は、案件を取ることより、条件の合う依頼元の見当をつけることに時間を使います。募集を10件程度眺めて、要求されている資格、納期、単価の帯を把握する。この段階で提案するのは2件から3件で十分です。数を撃つより、提案文の具体性を上げるほうが効きます。

2か月目は、受注した1件を丁寧に納める期間です。ここで欲張って複数案件を並行させると、本業の繁忙期と重なった瞬間に破綻します。1件に絞り、納期より前に一度中間報告を入れる。この中間報告があるかないかで、依頼元の安心感がまったく違います。

3か月目に、継続の打診が来るかどうかが分かれます。来た場合は、単価と作業範囲を見直す最初の機会です。初回は様子見の単価で受けているはずなので、実際にかかった時間を根拠に調整を申し出ます。来なかった場合は、納品物そのものではなく、やり取りの速度や報告の頻度に原因があることが多い。振り返る箇所を間違えないでください。

この3か月を通して記録しておきたいのが、1件あたりに実際かかった時間です。見積もりと実績の差が分かると、4か月目以降の単価設定が推測ではなく数字になります。副業を続けられるかどうかは、この数字を持っているかどうかでほぼ決まります。

始める前にもう一度確認する5項目

最後に、実際に動き出す前のチェックリストとして5項目を並べます。

第1に、やろうとしている仕事が建築士法上の事務所登録を必要とするかどうかを、都道府県の窓口で確認したか。第2に、勤務先の就業規則で副業の扱いと競業の定義を読んだか。第3に、売るものを4つの型のどれかに具体的に決めたか。第4に、最低時間単価と修正回数の上限を先に決めたか。第5に、稼働できる時間帯をプロフィールに明記したか。

この5項目のうち、飛ばされやすいのは第1と第4です。第1を飛ばすと受注後に引き返すことになり、第4を飛ばすと単価が相手の言い値で固定されます。どちらも最初の1件の前に片付ければ、あとの動きが大きく軽くなります。

補足として、始めたあとに方向転換してもかまいません。文章の型から入って、相談の型に移り、最終的に設計の受託に進むという経路をたどる人は珍しくありません。むしろ、最初に選んだ型を守り続けなければならないと考えるほうが窮屈です。大事なのは、型を変えるたびに第1段階の法令確認に戻ることです。設計や工事監理に近づくほど、事務所登録の論点が現実の問題として立ち上がります。型を変える判断と、法令上の確認は必ずセットで行ってください。

副業のスキルや案件の幅を広げる方向としてはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事のように、建築の専門性とデジタル側の技能を組み合わせる形も現実的です。建築の知識に、資料化や情報整理の手段が加わると、受けられる案件の幅が一段広がります。

よくある質問

Q. 一級建築士の副業に建築士事務所の登録は必要ですか?

建築士法第23条は、報酬を得て設計や工事監理などを業として行う場合に事務所登録を求めています。個別の判断は登録先である都道府県の窓口に委ねられるため、この記事では断定できません。記事監修や執筆、講師のように設計や工事監理に該当しない仕事であれば、この論点は発生しません。

Q. 副業を始めるまでにどのくらいの準備期間が要りますか?

法令上の確認と勤務先の規程確認に1週間から2週間、売るものの決定と実務経験の棚卸しに数日、プロフィールと契約書の準備に1週間程度が目安です。案件探しを始める前にここまで終えておくと、最初の打診への対応が速くなり、結果的に受注までの期間が短くなります。

Q. 実務経験が浅くても副業の案件は受けられますか?

記事監修や執筆であれば、一級建築士という資格そのものが要件になっている案件が多く、実務年数が短くても対象になります。ただし専門分野を絞らないと他の有資格者と差がつきません。担当してきた用途と規模を具体的に書き出し、そこに強いという形で見せるのが有効です。

Q. 副業の報酬はどのくらいが目安になりますか?

記事監修は1本あたり2万円以上が目安とされ、経験や知名度によっては10万円を超える案件もあります。執筆は文字単価0.5円から3円程度が相場です。有資格者限定の案件は一般的な水準の上に乗るため、提示額がこの帯を大きく下回る場合は条件の確認が必要です。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年1月4日最終更新:2026年8月27日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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