イベントアンケートの例|参加者の声を集める設問


この記事のポイント
- ✓イベントアンケートの例を
- ✓選択肢つきの設問で紹介します
- ✓セミナーや展示会など種類別の例
イベントやセミナーを開いたあとに配るアンケートは、作るたびに「何を聞けばよいのか」「どんな選択肢にすればよいのか」で迷うものです。ほかのイベントのアンケートの例を探してそのまま使ってみたものの、集まった回答を見ても次に何を直せばよいのかが分からなかった、という経験がある人も多いはずです。イベントアンケートで大切なのは、設問の数を増やすことではなく、「回答を見て何を決めたいのか」を先に決め、その判断に必要なことだけを聞くことです。
この記事では、イベントアンケートの設問の組み立て方を説明したうえで、満足度、内容の評価、運営の評価、参加のきっかけ、次回の希望、自由記述、連絡の希望の7つの目的ごとに、選択肢つきの設問の例を紹介します。セミナー、展示会、社内イベントなど種類ごとの例、回答率を上げる工夫、個人情報の扱い、集計の進め方も整理します。
アンケートで何を決めたいかを先に決める
イベントアンケートを作るとき、最初にすることは設問を考えることではありません。アンケートの回答を見て、何を決めたいのかをはっきりさせることです。決めたいことがあいまいなまま設問を並べると、回答は集まっても、それをどう使えばよいのかが分からなくなります。
イベントアンケートで決めたいことは、主に次の4つに分けられます。
| 決めたいこと | 知りたいこと | 設問の例 |
|---|---|---|
| 次回も同じ形で開くか | 参加者の満足度 | 全体の満足度、人に勧めたいか |
| 何を直すか | 内容と運営のよかった点と悪かった点 | 内容のわかりやすさ、時間の長さ、会場や配信の質 |
| 次の集客をどうするか | 参加のきっかけと、参加者の属性 | 何で知ったか、業種や立場 |
| 参加者とどうつながるか | 次の行動の意向と、連絡の希望 | 次回の参加の意向、個別の相談の希望 |
たとえば、「次回の集客の告知をどこに出すか」を決めたいなら、「このイベントを何で知りましたか」という設問は欠かせません。反対に、告知の方法を変える予定がないなら、この設問は省いて構いません。設問の1つずつについて、「この回答で何を決めるのか」を答えられるかどうかを確かめると、不要な設問を削れます。
イベントアンケートの例文を紹介している企業の記事でも、アンケートの意味を次のように説明しています。
イベント参加者のアンケートを集計することで率直な感想を知れるほか、次回のイベントをより魅力的に仕上げるために活用できます。 出典: tohgashi.co.jp
設問の数と並べ方の基本
イベントアンケートの設問の数は、5問から10問程度、回答にかかる時間が3分から5分程度に収まるのが目安です。参加者はイベントが終わって帰ろうとしているところでアンケートに答えるので、長いアンケートは途中でやめられたり、後半の設問がいい加減に答えられたりします。
設問は、次の順番で並べると答えやすくなります。
- 全体の満足度(答えやすい設問から始める)
- 内容についての評価
- 運営についての評価
- 参加のきっかけ
- 次回の参加の意向や希望するテーマ
- 自由記述
- 参加者の属性(業種や立場など)
- 個別の連絡の希望と連絡先
最初に答えやすい選択式の設問を並べ、考える必要のある自由記述は後半にします。属性や連絡先のように個人に関わる設問は、最初に並べると答える気持ちが下がるので、最後にまとめます。
設問の数を絞るときは、「あったらうれしい設問」ではなく「なければ困る設問」だけを残します。迷ったら、前の節の表で決めたいことに結びつかない設問から削ります。
目的ごとの設問の例
ここからは、7つの目的ごとに、そのまま使える設問の例を選択肢つきで紹介します。イベントの内容に合わせて、言葉や選択肢を直して使ってください。
全体の満足度を聞く設問
全体の満足度は、多くのイベントアンケートで最初に並べられる設問です。5段階の選択肢で聞くのが一般的です。
| 設問 | 選択肢 |
|---|---|
| 本日のイベントの満足度を教えてください | とても満足/満足/どちらともいえない/やや不満/不満 |
| このイベントを知人や同僚に勧めたいと思いますか | 0(まったく勧めない)から10(ぜひ勧めたい)の11段階 |
2つ目の設問は、満足度とは別に「人に勧めたいか」を聞くものです。満足していても人には勧めない、ということはよくあります。人に勧めたいと答えた人の割合は、次回の集客で口コミがどのくらい期待できるかの手がかりになります。
内容についての評価を聞く設問
内容の評価では、全体ではなく、具体的な要素ごとに聞きます。
| 設問 | 選択肢 |
|---|---|
| 内容のわかりやすさはいかがでしたか | わかりやすかった/ややわかりやすかった/ややわかりにくかった/わかりにくかった |
| 内容の難しさはいかがでしたか | 難しすぎた/ちょうどよかった/易しすぎた |
| 最も役に立った内容はどれですか | プログラムの各項目を選択肢にする(1つ選択) |
| 時間の長さはいかがでしたか | 長すぎた/ちょうどよかった/短すぎた |
「難しさ」と「時間の長さ」の設問は、「ちょうどよかった」を真ん中にした3つの選択肢にします。「難しすぎた」と「易しすぎた」がどちらも多い場合は、参加者の知識の差が大きいことが分かり、次回は初心者向けと経験者向けに分けて開く、という判断につながります。
セミナーや勉強会の記事を数多く載せている企業のサイトでも、設問を絞る大切さを次のように書いています。
イベントアンケートの質問は、的を絞ることが大切です。例えば「感想を自由に記述してください」よりも「一番興味を持った内容はどこでしたか?」「不要と感じた部分はどこでしたか?」という質問の方が、簡単に答えられます。 出典: spiral-platform.co.jp
運営についての評価を聞く設問
運営の評価は、会場、受付、配信、案内など、内容以外の部分について聞きます。
| 設問 | 選択肢 |
|---|---|
| 会場までの案内はわかりやすかったですか | わかりやすかった/普通/わかりにくかった |
| 開催の日時は参加しやすかったですか | 参加しやすかった/普通/参加しにくかった |
| 配信の映像と音声に問題はありましたか(オンラインの場合) | 問題なかった/ときどき途切れた/見づらかった、聞き取りにくかった |
| 事前の案内のメールはわかりやすかったですか | わかりやすかった/普通/わかりにくかった |
運営の設問は、「普通」の回答が多くなりがちです。そのため、選択肢の数は3つ程度で十分です。不満の回答があった場合に理由を知りたいなら、その選択肢を選んだ人だけに「どの点が気になりましたか」と追加で聞く形にします。
参加のきっかけを聞く設問
参加のきっかけは、次回の集客の方法を決めるための設問です。
| 設問 | 選択肢 |
|---|---|
| このイベントを何で知りましたか(複数選択可) | 案内のメール/自社のウェブサイト/SNS/知人や同僚の紹介/チラシやポスター/その他 |
| 参加を決めた一番の理由は何ですか | テーマに関心があった/登壇者に関心があった/仕事に必要だった/知人に誘われた/その他 |
1つ目の設問は複数選択にします。参加者はメールとSNSの両方で告知を見ていることも多いからです。選択肢には自分たちが実際に告知した方法を並べ、最後に「その他」を入れて、想定していなかった経路も拾えるようにします。
次回の参加の意向と希望を聞く設問
次回のイベントを企画するための設問です。
| 設問 | 選択肢 |
|---|---|
| 次回も同じようなイベントがあれば参加したいですか | ぜひ参加したい/内容によっては参加したい/参加しない |
| 今後取り上げてほしいテーマはありますか(複数選択可) | 候補のテーマを並べる/その他 |
| 参加しやすい開催の形式はどれですか | 会場/オンライン/どちらでもよい |
| 参加しやすい曜日と時間帯はいつですか | 平日の昼/平日の夜/土日の昼/その他 |
テーマの希望は、自由記述で聞くより、候補を並べて選んでもらうほうが答えやすく、集計もしやすくなります。候補は、企画の段階で検討していたテーマを3つから6つ程度並べます。
自由記述の設問
自由記述は、選択肢では拾えない声を集めるための設問です。ただし、「ご意見、ご感想をご自由にお書きください」だけでは、何を書けばよいか分からず空欄が増えます。聞きたいことを具体的にします。
- 本日の内容で、最も印象に残ったことを教えてください
- 分かりにくかった点や、もっと詳しく聞きたかった点があれば教えてください
- 次回のイベントで改善してほしい点があれば教えてください
自由記述の設問は、多くても2つまでにします。3つ以上並べると、後ろの設問ほど空欄が増えます。自由記述は必ず答える設問にせず、任意にしておきます。必須にすると、書くことがない人が「特になし」と書くか、アンケートそのものを閉じてしまいます。選択式の設問で「やや不満」や「不満」を選んだ人には、その直後に「どの点が気になったか」を自由記述で聞く形にすると、不満の理由をその場で集められ、空欄も減ります。
個別の連絡の希望を聞く設問
イベントの後に、参加者と個別にやり取りしたい場合の設問です。
| 設問 | 選択肢 |
|---|---|
| 本日の内容について、個別のご相談を希望されますか | 希望する/今は希望しない |
| 今後のイベントの案内をお送りしてよろしいですか | 希望する/希望しない |
この設問で「希望する」を選んだ人にだけ、氏名や会社名、メールアドレスの入力欄を表示する形にすると、希望しない人に連絡先を入力させずに済みます。連絡先を集める場合は、後の節で説明する個人情報の扱いに気をつけます。
イベントの種類ごとの設問の例
イベントの種類によって、聞くべきことは少しずつ変わります。よくある4つの種類ごとに、加えるとよい設問を紹介します。
セミナーやウェビナー
講演や講義が中心のセミナーでは、内容の評価と、登壇者への質問が中心になります。「登壇者の話し方はわかりやすかったですか」「講演の中で、もっと詳しく聞きたかったテーマはどれですか」のような設問を加えます。オンラインのウェビナーなら、配信の質に加えて「資料の画面は見やすかったですか」「質疑応答の時間は十分でしたか」も聞きます。
展示会のブース
展示会のブースでは、来場者は多くのブースを回っているので、アンケートはさらに短くします。3問から5問程度に絞り、「本日ご覧になった製品で、関心を持ったものはどれですか」「導入を検討している時期はいつですか」「詳しい資料の送付を希望されますか」のように、商談につながる設問を中心にします。名刺の交換とあわせて回答してもらう形が多くなります。
社内イベント
懇親会や表彰式、社内の研修などの社内イベントでは、満足度に加えて「同じようなイベントを今後も続けてほしいですか」「参加しやすい時間帯はいつですか」を聞きます。社内のアンケートは、回答者が特定されると本音を書きにくくなるので、名前を書かない形にするのが基本です。
地域や学校のイベント
地域のお祭りや学校の行事では、参加者の年齢が幅広いので、設問の言葉を易しくし、選択肢も少なめにします。「どちらからお越しになりましたか」「何人でお越しになりましたか」のように、来場者の傾向をつかむ設問が役立ちます。紙のアンケートを用意する場合は、文字を大きくし、記入の場所と筆記用具を会場に用意しておきます。
会場とオンラインを併せたイベント
会場での参加とオンラインでの参加を同時に受け付けるイベントでは、最初に「本日はどちらで参加されましたか」と参加の形式を聞きます。この設問があれば、会場の参加者とオンラインの参加者で満足度を分けて集計でき、「会場の満足度は高いが、オンラインの参加者は音声が聞き取りにくかった」といった違いが見えます。運営の設問は、参加の形式によって聞く内容を変えます。会場の参加者には会場の案内や設備について、オンラインの参加者には配信の映像と音声について聞き、自分に関係のない設問は表示しない形にすると、答える手間が減ります。ウェブのフォームの多くは、前の設問の答えによって次の設問を切り替える機能を持っているので、それを使います。
回答の形式の使い分け
設問の回答の形式は、聞きたいことに合わせて選びます。
| 形式 | 向いている設問 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 1つだけ選ぶ | 満足度、参加の意向など | 選択肢が重ならないようにする |
| いくつでも選ぶ | 知ったきっかけ、希望するテーマなど | 選択肢を多くしすぎない |
| 段階で評価する | わかりやすさ、満足度など | 段階の数をアンケート全体でそろえる |
| 自由に書く | 印象に残ったこと、改善してほしい点 | 聞きたいことを具体的にする |
段階で評価する設問は、アンケート全体で段階の数と並び順をそろえます。ある設問では「とても満足」が左にあり、別の設問では右にある、といった不ぞろいがあると、答え間違いが起きます。5段階にするか4段階にするかは、「どちらともいえない」という真ん中の選択肢を設けるかどうかで決めます。真ん中を設けない4段階にすると、どちらかに寄った回答を得やすくなりますが、本当にどちらでもない人には答えにくくなります。
設問を作るときの注意点
設問を作るときに気をつけたい点を4つ挙げます。
1つ目は、1つの設問で2つのことを聞かないことです。「内容と時間の長さはいかがでしたか」のように2つを1つの設問で聞くと、内容は満足だが時間が長すぎた、という人は答えられません。内容と時間は別の設問に分けます。
2つ目は、答えを誘導しないことです。「大変好評だった本日の講演はいかがでしたか」のように、設問の中に評価を入れると、回答がその方向に引っ張られます。設問の言葉は中立にします。
3つ目は、選択肢に漏れと重なりがないようにすることです。年代を聞く設問で「20代」「30代」「40代」としか並べていないと、10代や50代以上の人が答えられません。最後に「その他」や「それ以上」を加え、どの人も必ずどれか1つを選べるようにします。
4つ目は、専門用語を避けることです。主催者にとっては当たり前の言葉でも、初めて参加した人には分からないことがあります。言葉が難しいと、設問の意味を取り違えた回答が増えます。
申し込みのときに聞く事前アンケートの例
イベントのアンケートは、終わった後に聞くものだけではありません。申し込みのフォームに、短い事前アンケートを加えておくと、当日の内容を参加者に合わせて調整できます。事前アンケートで聞くとよい設問は次のとおりです。
| 設問 | 選択肢 | 使い道 |
|---|---|---|
| このテーマについての経験はどのくらいですか | 初めて/少し経験がある/日常的に扱っている | 説明の難しさを調整する |
| 当日に特に聞きたいことはどれですか(複数選択可) | プログラムの項目を並べる | 時間の配分を決める |
| 登壇者に聞きたい質問があればお書きください | 自由記述 | 質疑応答の準備をする |
| 参加の形式はどちらですか | 会場/オンライン | 会場の席や配信の準備をする |
事前アンケートの設問は、終わった後のアンケート以上に少なくします。申し込みのフォームが長いと、申し込みそのものをやめてしまう人が出るからです。2問から4問程度にとどめ、必ず答える設問は最小限にします。
事前アンケートと終わった後のアンケートで同じ設問を使うと、変化を比べられます。たとえば、事前に「このテーマについての理解の度合い」を聞き、終わった後にも同じ設問で聞けば、イベントでどのくらい理解が進んだかを数字で示せます。登壇者や上司に結果を報告するときの材料にもなります。
紙とウェブのどちらで集めるか
アンケートを紙で配るか、ウェブのフォームで集めるかは、イベントの形と参加者に合わせて選びます。
| 方法 | 向いている場面 | 利点 | 気をつける点 |
|---|---|---|---|
| 紙 | 会場のイベント、年齢層が幅広い参加者 | その場で回収でき、スマートフォンを使わない人も答えられる | 集計の入力に手間がかかる、字が読めないことがある |
| ウェブのフォーム | オンラインのイベント、参加者が多いイベント | 集計が自動で、自由記述もそのまま読める | URLを開いてもらう手間があり、その場で答えない人が出る |
会場のイベントでも、受付で紙のアンケートを配りつつ、QRコードからウェブでも答えられるようにしておくと、両方の利点を生かせます。紙で集めた回答は、イベントの当日か翌日のうちに表計算ソフトに入力しておきます。日が経つと、入力が後回しになり、結果を次の企画に生かす時期を逃します。
紙のアンケートを作るときは、選択肢に丸を付ける形にし、自由記述の欄は十分な広さを取ります。記入台と筆記用具を出口の近くに用意し、回収箱を目立つところに設けておくと、回収の漏れが減ります。
回答率を上げる工夫
せっかく設問を工夫しても、回答が集まらなければ意味がありません。回答率を上げるための工夫を紹介します。
最も効果が大きいのは、イベントの中で回答の時間を取ることです。終わった後にメールで回答を頼むと、多くの人は忙しさにまぎれて答えません。閉会の挨拶の前に3分程度の時間を取り、その場で答えてもらいます。オンラインのイベントなら、終了の直前にチャットや画面にアンケートのURLを表示し、会場のイベントなら、スクリーンや配布資料にQRコードを載せておきます。
次に、所要時間をはっきり書きます。アンケートの冒頭に「所要時間は約3分です」と書いておくと、答え始める人が増えます。実際の時間が書いた時間を大きく超えないよう、設問の数を絞っておきます。
謝礼を用意する方法もあります。前に引用したサイトでも、回答者が価値を感じる特典の例を挙げています。
謝礼(インセンティブ)の具体例としては、ほかでは入手が難しい自社の限定商品や割引クーポンなどが挙げられます。回答者が価値を感じられる特典を準備して、積極的にアンケートに回答してもらいましょう。 出典: spiral-platform.co.jp
講演の資料を、アンケートに答えた人に送る形も多く使われています。参加者にとって価値のある資料なら、回答の動機になります。
アンケートの冒頭と結びの文の例
アンケートの冒頭には、目的と所要時間、回答の扱いを短く書きます。たとえば次のような文です。
「本日はご参加いただき、ありがとうございました。今後のイベントをよりよいものにするため、アンケートへのご協力をお願いいたします。所要時間は約3分です。ご回答の内容は、イベントの改善のためにのみ使用し、個人が特定される形で公開することはありません。」
結びには、お礼と、今後の案内を書きます。
「ご回答いただき、ありがとうございました。いただいたご意見は、次回のイベントの企画に生かしてまいります。次回の開催が決まりましたら、改めてご案内いたします。」
冒頭の文で「何のために聞くのか」が分かると、参加者は答える意味を感じられます。結びの文で「意見をどう生かすか」を伝えると、次のアンケートにも協力してもらいやすくなります。
個人情報の扱いに気をつける
アンケートで氏名やメールアドレスなどの連絡先を集める場合は、個人情報の扱いに気をつけます。個人情報保護法では、本人から書面で個人情報を取得するときは、あらかじめ利用目的を示すことが求められています。ここでいう書面には、ウェブのフォームのような電磁的記録も含まれます。
個人情報取扱事業者は、前項の規定にかかわらず、本人との間で契約を締結することに伴って契約書その他の書面(電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)に記載された当該本人の個人情報を取得する場合その他本人から直接書面に記載された当該本人の個人情報を取得する場合は、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。 出典: e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」第21条第2項
具体的には、連絡先の入力欄の近くに、「ご記入いただいた情報は、本イベントに関するご連絡と、今後のイベントのご案内にのみ使用します」のように、何に使うのかを書いておきます。社内のプライバシーポリシーがあれば、そのページへのリンクも載せます。個人情報の考え方は、個人情報保護委員会のページで確かめられます。法律の当てはめは事業の内容や集める情報で変わるので、迷う場合は社内の担当者や専門家に相談します。
連絡先を集める必要がないなら、名前を書かない匿名のアンケートにするのが最も確実です。匿名にすると、参加者は率直な意見を書きやすくなるという利点もあります。
集計して次に生かす
アンケートは、集めた後に集計し、次のイベントに生かして初めて意味を持ちます。
ウェブのフォームで集める場合は、Google フォームのような無料の道具を使えば、回答をGoogleスプレッドシートに保存して集計できます。Googleのヘルプでは、フォームを作って送り、回答を分析するまでの手順が説明されています。紙のアンケートの場合は、回答を表計算ソフトに入力してから集計します。
集計では、まず設問ごとの回答の割合を出します。次に、2つの設問を組み合わせて集計します。この組み合わせの集計はクロス集計と呼ばれます。たとえば、「参加者の立場」と「内容の難しさ」を組み合わせれば、「管理職の参加者は易しすぎたと感じ、新人の参加者は難しすぎたと感じていた」のような傾向が分かります。
自由記述は、1件ずつ読んで、「内容について」「時間について」「会場について」のように分類します。同じ分類の意見が何件あったかを数えると、改善すべき点の優先順位が見えてきます。
集計の結果は、短い報告にして関係者と共有し、「次回はこう変える」という決定まで書いておきます。結果を見て終わりにせず、何を変えるかを決めることが、アンケートを取った意味になります。
結果を読むときの注意
アンケートの結果を読むときは、答えた人が参加者全体を代表しているとは限らない点に気をつけます。終わった後のメールで回答を頼んだ場合、答えてくれるのは、イベントにとても満足した人か、強い不満を持った人に偏りがちです。どちらでもなかった多くの人は答えないので、結果が実際より極端に見えることがあります。参加者の数に対して回答の数がどのくらいあったか、つまり回答率を報告に必ず書いておくと、結果の重みを判断しやすくなります。
また、回答の数が少ない設問の割合は、大きく見えても慎重に読みます。回答が10件しかない設問で「不満が20%」といっても、実際には2人です。割合と一緒に件数を書いておくと、読み違いを防げます。
報告にまとめる項目の例
関係者に共有する報告は、次の項目に絞ると読みやすくなります。
- イベントの概要(日時、形式、参加者の数)
- アンケートの回答の数と回答率
- 全体の満足度と、人に勧めたいかの結果
- 評価が高かった点と低かった点(3つずつまで)
- 自由記述で多かった意見の分類と件数
- 次回に向けて変えること
最も大切なのは6つ目です。「次回は時間を90分から60分に短くする」「告知はSNSよりも案内のメールに力を入れる」のように、具体的な変更を書きます。報告を受け取った人が、次のイベントの準備にそのまま使える形にしておくと、アンケートの結果が企画に生かされます。
個別の返事が要る回答をどう回すか
アンケートの回答の中には、集計するだけでは済まないものが混ざります。「個別の相談を希望する」を選んだ人、自由記述に具体的な質問や要望を書いた人、運営への苦情を書いた人などです。こうした回答に返事をしないまま放っておくと、せっかくイベントで生まれた関係が途切れてしまいます。
回答の数が少ないうちは、集計の表に「対応が必要」「担当」「状況」「返信日」の列を加えれば管理できます。しかし、イベントを何度も開き、回答と問い合わせが増えてくると、フォーム、表計算ソフト、メールソフトを行き来しながら、誰がどの回答に返事をしたのかを追うのは大変になります。
その場合の候補の1つが、フォームで受け付けた1件ずつに担当と状況を付けて管理できるHalict(ハリクト)です。公式サイトによると、届いた1件ごとに担当と状況が記録され、返信も同じ画面から送れて、開封まで記録されます。料金は人数で決まり、メンバー1人のフリープランは0円で、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限です。3人までのスタータープランは月額2,980円、10人までのチームプランは月額7,800円(いずれも税抜)です。Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
イベントの後に届く相談や申し込みに、担当を決めて返信まで確実に回すことができれば、アンケートは次の仕事につながる入口になります。
運営者の視点から見たアンケートと参加者の声
ここからは、フリーランスと在宅ワークの仲介を20年続けてきた運営者として見てきたことを書きます。
利用する人の声を聞くアンケートは、規模の大小を問わず、サービスを良くするための出発点です。運営者として見てきた限りでは、声を集めるのが上手な運営者ほど、設問を絞り、集めた声に何らかの形で応えています。「いただいたご意見をもとに、次回はこう変えました」と伝えるだけで、次のアンケートの回答は増えていきます。声を集めることと、声に応えることは一続きです。
アンケートの設計や集計、イベントの運営を支える仕事は、外部に依頼されることも増えています。参加者の声を分析して次の企画に生かす仕事は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事の領域と重なります。アンケートの結果を業務の改善につなげる仕組みづくりは、AIコンサル・業務活用支援のお仕事として頼まれることがあります。調査の設計や分析の方法を深く学びたい人は、研究者の年収・単価相場も参考になります。
仲介手数料がかからない直接取引の場では、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手数料0%で受け取れるので手取りが厚くなります。アンケートの作成のような小さな依頼から始まり、イベントの企画や集客の相談へと関係が続いていく例を、これまで数多く見てきました。
よくある質問
Q. イベントアンケートの設問は何問くらいが適切ですか?
5問から10問程度、回答にかかる時間が3分から5分程度に収まるのが目安です。参加者は帰り際に答えることが多いので、長いアンケートは途中でやめられたり、後半がいい加減になったりします。展示会のブースのように来場者が多くの場所を回るイベントでは、3問から5問程度にさらに絞ります。
Q. 満足度は5段階と4段階のどちらで聞くべきですか?
真ん中の「どちらともいえない」を設けるかどうかで決めます。5段階にすると本当にどちらでもない人も答えやすく、4段階にするとどちらかに寄った回答を得やすくなります。どちらを選んでも構いませんが、同じアンケートの中では段階の数と並び順をそろえ、答え間違いを防ぎます。
Q. アンケートで連絡先を集めるときに気をつけることは何ですか?
連絡先の入力欄の近くに、集めた情報を何に使うのかをはっきり書きます。個人情報保護法では、本人からフォームなどで直接取得する場合、あらかじめ利用目的を示すことが求められています。連絡先が不要なら匿名のアンケートにし、必要な場合も個別の連絡を希望する人にだけ入力してもらう形にします。
Q. アンケートの回答率を上げるにはどうすればよいですか?
最も効果が大きいのは、イベントの中で3分程度の回答の時間を取り、その場で答えてもらうことです。会場ならQRコードを資料やスクリーンに載せ、オンラインなら終了の直前にURLを表示します。冒頭に所要時間を書き、講演の資料の送付などの特典を用意するのも効果があります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
関連記事

Ameba OwndからLynxPressへ移行する手順|独自ドメインのまま12月24日までに引っ越す 2026

Ameba OwndのショップはBASEで続けられる|終了前に変える設定2つ 2026

Ameba Owndの独自ドメインを引き継ぐ方法|CNAMEの書き換え手順と注意点 2026

アメブロで独自ドメインは使える?|Ameba Owndから移る人が知っておくこと 2026

Ameba Owndのサービス終了はいつ?|12月24日までにやることを順番に整理 2026

Ameba Owndのプレミアムプランは解約不要|返金の対象と時期 2026

Ameba Owndを退会・サイト削除する前に|書き出しと保存の順番 2026

Ameba OwndからWordPressへ移行する手順|サーバー契約から独自ドメインの切り替えまで 2026
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク
副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ
サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却
会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方