メールフォームの作り方|HTMLとサービスの選び方


この記事のポイント
- ✓メールフォームの作り方を
- ✓HTMLとPHPで自作する方法
- ✓WordPressのプラグイン
メールフォームの作り方を調べている人の多くは、「ホームページに問い合わせの窓口を付けたいが、どの方法を選べば失敗しないのか」で迷っています。結論から言うと、作り方は大きく3つで、HTMLとプログラムで自作する方法、WordPressのプラグインを使う方法、フォーム作成サービスを使う方法です。どれを選ぶかは、サイトの作り方と、届いた問い合わせを誰がどう処理するかで決まります。
この記事では、3つの方法の手順と向き不向き、入力項目の決め方、迷惑メールや不正な送信への対策、そして作ったあとに問い合わせを取りこぼさない運用までを順に整理します。届いた問い合わせを担当と状況を付けて返信まで回したい場合の道具として、Halict(ハリクト)のようなフォームの管理サービスにも触れます。
メールフォームとは何か、仕組みを先に押さえる
メールフォームとは、Webページ上に名前やメールアドレス、問い合わせ内容などの入力欄を並べ、訪問者が送信ボタンを押すと、その内容がサイトの管理者にメールで届く仕組みのことです。訪問者は自分のメールソフトを開かずに連絡でき、管理者は決まった形式で情報を受け取れます。
仕組みは3つの部品に分かれます。1つ目は、入力欄と送信ボタンを表示する画面です。これはHTMLで書かれ、ブラウザに表示されます。2つ目は、送信された内容を受け取ってチェックし、メールを組み立てて送る処理です。これはサーバーの上で動くプログラムが担います。PHPなどのサーバーで動く言語で書くのが一般的で、WordPressのプラグインやフォーム作成サービスを使う場合は、この部分を既製品が肩代わりします。3つ目は、送られた内容の行き先です。管理者へのメール、送信者への自動返信メール、データベースやスプレッドシートへの記録などがあります。
ここで押さえておきたいのは、HTMLだけではメールフォームは完成しないという点です。HTMLは画面を作る言語なので、送信ボタンを押したあとに内容を受け取ってメールにする部分は別に用意する必要があります。「HTMLでフォームを作ったのにメールが届かない」という相談の多くは、この2つ目の部品が無いか、サーバーの設定でメールが送れない状態になっていることが原因です。
もう1つの考え方として、問い合わせを受ける窓口は「送って終わり」ではなく「返信して終わり」だという点があります。フォームを作る段階で、届いたメールを誰が読み、何日以内に返すのかまで決めておくと、あとで選ぶ方法がぶれません。
メールフォームを設置するメリットとデメリット
メールアドレスをページに書いておくだけでも問い合わせは受けられます。それでもフォームを設置する理由は、主に次の4つです。
- 必要な情報を決まった形で受け取れる。会社名、電話番号、希望の連絡方法などを項目として並べておけば、聞き漏れが減り、返信までのやり取りが短くなります
- 訪問者の手間が減る。メールソフトを立ち上げて宛先を写す必要がなく、スマートフォンからでもその場で送れます
- メールアドレスをページに直接書かずに済む。アドレスを公開すると、それを自動で集めるプログラムに拾われ、迷惑メールが届きやすくなります
- 送信後の流れを自動化しやすい。自動返信メールで受付を知らせたり、内容を表やデータベースに記録したりできます
一方でデメリットもあります。自作する場合は、プログラムの不具合や設定の誤りがそのまま事故につながります。入力欄に不正な文字列を入れられて迷惑メールの中継に使われる、送信はされたのにメールが迷惑メールフォルダに入って気づかない、といった問題は珍しくありません。サービスを使う場合は、月額の費用がかかることや、デザインや項目の自由度に上限があること、そのサービスの提供条件が変わると影響を受けることが挙げられます。
もう1つ見落とされやすいのが、フォームの項目が多すぎると送信してもらえなくなる点です。フォーム作成サービスを提供するスパイラル社は、入力項目の考え方について次のように説明しています。
今後の営業を考え、電話番号や住所の入力も入れたいと考えるかもしれません。その場合、入力は任意にしておくのがベターです。必須項目を多く作り過ぎると、ユーザーが面倒に感じてしまう原因になります。 出典: spiral-platform.co.jp
メリットを生かすには、聞きたいことを全部並べるのではなく、最初の返信に本当に必要な項目に絞ることが出発点になります。
作り方は3つ、自分に合う方法の選び方
メールフォームの作り方を3つに分けて、向いている人と注意点を表に整理します。
| 作り方 | 向いている人 | 費用の目安 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| HTMLとPHPで自作 | 自分でサーバーを管理でき、細かく作り込みたい人 | サーバー代のみ | セキュリティ対策と保守を自分で担う |
| WordPressのプラグイン | サイトをWordPressで作っている人 | 無料のものが多い | プラグインの更新と、送信内容の記録を別に考える |
| フォーム作成サービス | 早く確実に始めたい人、チームで対応したい人 | 無料から有料まで | 料金の決まり方と、項目やデザインの自由度 |
選ぶときに見るべき点は3つあります。
1つ目は、サイトをどう作っているかです。WordPressで作っているならプラグインが最も手軽です。HTMLのファイルを自分でサーバーに上げて運用しているなら、自作かサービスの埋め込みになります。ホームページ作成サービスを使っている場合は、そのサービスに付いているフォーム機能か、外部のフォームのURLをリンクする形になります。
2つ目は、問い合わせの件数と対応する人数です。1か月に数件を1人で読むなら、メールで届けば十分です。件数が増えたり、複数人で手分けしたりするなら、届いた内容を一覧で見られて、誰が対応中かが分かる仕組みが必要になります。
3つ目は、保守を誰が担うかです。自作のフォームは、作った人がいなくなると誰も直せなくなりがちです。外部の制作者に頼んで作った場合も、サーバーの移転やPHPの更新のたびに手当てが要ります。保守を引き受ける人がいないなら、プラグインかサービスに寄せたほうが安全です。
HTMLとPHPで自作する手順
自作する場合の流れは、画面を作る、受け取る処理を書く、確認画面と完了画面を用意する、の3段階です。ここでは仕組みを理解するための最小の形を示します。実際に公開する前には、後の節で説明するセキュリティ対策を必ず加えてください。
1. 入力画面をHTMLで作る
入力欄は、名前、メールアドレス、問い合わせ内容の3つから始めるのが基本です。form要素の action に、送信先となるPHPのファイル名を書きます。
<form action="send.php" method="post">
<label>お名前 <input type="text" name="name" required></label>
<label>メールアドレス <input type="email" name="email" required></label>
<label>お問い合わせ内容 <textarea name="message" required></textarea></label>
<button type="submit">送信する</button>
</form>
method は post にします。get にすると、入力した内容がURLに付いて送られ、ブラウザの履歴やサーバーの記録に残ってしまいます。input の type を email にしておくと、ブラウザがアドレスの形式を簡単にチェックしてくれます。ただしこれは画面側の補助にすぎず、受け取る側でも必ずチェックします。
2. 受け取ってメールを送る処理を書く
PHPには mail という関数があり、宛先、件名、本文を渡すとメールを送れます。PHPの公式マニュアルに使い方が載っています。日本語のメールを送る場合は、文字化けを避けるために mb_send_mail を使うことも多いです。
<?php
$name = trim($_POST['name'] ?? '');
$email = trim($_POST['email'] ?? '');
$message = trim($_POST['message'] ?? '');
if ($name === '' || !filter_var($email, FILTER_VALIDATE_EMAIL) || $message === '') {
exit('入力内容を確認してください。');
}
mb_language('Japanese');
mb_internal_encoding('UTF-8');
$to = '[email protected]'; // 宛先は固定
$subject = 'お問い合わせがありました'; // 件名も固定
$body = "お名前: {$name}\nメール: {$email}\n\n{$message}";
mb_send_mail($to, $subject, $body, 'From: [email protected]');
header('Location: thanks.html');
ポイントは、宛先と件名をプログラムの中で固定し、訪問者が入力した内容は本文にだけ入れることです。この理由は後の節で説明します。
3. 確認画面と完了画面を用意する
送信の前に内容を確かめる確認画面と、送信後の完了画面を用意すると、入力の誤りが減り、二重送信も防ぎやすくなります。完了画面では「受け付けました。○営業日以内に返信します」のように、次に何が起きるかを書いておくと、訪問者が同じ内容を何度も送ってくることが減ります。
なお、レンタルサーバーによってはPHPからのメール送信に制限がある場合や、送信元のアドレスを独自ドメインにしないと届きにくい場合があります。サーバー会社の案内で、メール送信の条件と、SPFなど送信元を証明する設定を確かめておきます。
WordPressのプラグインで作る手順
WordPressでサイトを作っているなら、プラグインを使うのが最も手早い方法です。代表的なものが Contact Form 7 で、WordPress.orgのプラグインのページでは、有効なインストール数が1,000万件以上と表示されています。
基本の流れは次のとおりです。
- WordPressの管理画面で「プラグイン」から Contact Form 7 を検索してインストールし、有効化する
- 管理画面に追加された「お問い合わせ」メニューを開き、フォームの項目を編集する
- 「メール」のタブで、宛先、送信元、件名、本文のひな形を設定する
- 表示されたショートコードを、固定ページの本文に貼り付けて公開する
- 実際に自分で送信して、メールが届くこと、迷惑メールフォルダに入らないことを確かめる
ここで知っておきたいのは、Contact Form 7 は送られた内容を自分では保存しないという点です。同じ作者が提供している保存用のプラグイン Flamingo の説明にも、そのことがはっきり書かれています。
Flamingo is a message storage plugin originally created for Contact Form 7, which doesn't store submitted messages. 出典: wordpress.org
つまり、メールの設定を誤っていたり、サーバー側の不調でメールが送れなかったりすると、問い合わせはどこにも残りません。プラグインで作る場合は、保存用のプラグインを組み合わせるか、管理者宛のメールを複数のアドレスに送るなど、取りこぼしの備えを最初に用意しておきます。
プラグインは、WordPress本体やPHPの更新に合わせて定期的に更新されます。更新を止めたまま放置すると、脆弱性(悪用されるおそれのある弱点)が残る原因になります。反対に、更新した直後に表示が崩れることもあるので、更新後は自分でテスト送信をする習慣を付けておくと安心です。
フォーム作成サービスで作る手順と選び方
プログラムを書かずに作れるのがフォーム作成サービスです。多くは、管理画面で項目を並べてURLを発行し、そのURLをサイトのボタンからリンクするか、ページに埋め込むだけで使い始められます。
最も身近なのは Googleフォーム です。Googleのヘルプによると、forms.google.com から新しいフォームを作り、回答はフォームの画面で確認できるほか、Googleスプレッドシートに保存するよう選べます。Googleアカウントがあれば無料で始められるため、社内アンケートや小さな問い合わせ窓口には十分な選択肢です。
一方で、Googleフォームは「回答を集める」ことが中心の道具です。届いた1件ごとに担当者を決め、対応中か完了かを残し、送信者に返信する、という流れはスプレッドシートに列を追加して手で管理し、返信はメールソフトから送ることになります。件数が少ないうちはこれで回りますが、担当が複数になると、誰がどの問い合わせに返したかが分からなくなりがちです。
有料のフォーム作成サービスを比べるときは、次の点を見ます。
- 料金が何で決まるか。回答の件数、フォームの数、使う人数のどれで料金が上がるのかは、サービスごとに違います
- 届いた内容を一覧で見て、担当や状況を記録できるか
- 送信者への自動返信と、管理者への通知を細かく設定できるか
- 迷惑な送信を防ぐ仕組みがあるか
- 個人情報の扱いと、データを書き出して持ち出せるか
外部のフォームを自分のサイトにつなぐ方法
フォーム作成サービスで作ったフォームを自分のサイトから使ってもらうには、2つのつなぎ方があります。どちらを選ぶかで、見た目と運用の手間が変わります。
1つ目は、ボタンやリンクからフォームのURLへ移動してもらう方法です。サイトの「お問い合わせ」ボタンのリンク先を、サービスが発行したURLにするだけで済みます。サイトの作り方を問わず使え、フォームの表示はサービス側が整えてくれるので、スマートフォンでの崩れも起きにくい方法です。一方で、訪問者はサイトの外に移動するため、見た目がサイトと少し変わります。
2つ目は、ページの中にフォームを埋め込む方法です。多くのサービスは、埋め込み用のHTMLの短いコードを発行しており、それをページの本文に貼り付けると、サイトの中にフォームが表示されます。訪問者はページを離れずに送信でき、サイトの一部として自然に見えます。ただし、埋め込む枠の高さが足りずに送信ボタンが隠れる、スマートフォンで横にはみ出す、といった表示の問題が起きやすいので、貼り付けたあとに複数の端末で確かめる必要があります。
迷ったら、まずリンクで始めるのが確実です。問い合わせの件数や送信率を見ながら、必要になった時点で埋め込みに切り替えても遅くありません。どちらの場合も、サイトの側に「通常は3営業日以内に返信します」といった返信の目安と、個人情報の扱いへのリンクを書いておくと、訪問者は安心して送信できます。
届いた問い合わせを返信まで回したいときの候補
フォームを作ったあとに困りやすいのは、作り方よりも、届いた問い合わせの処理です。スプレッドシートに担当と状況の列を作り、返信はメールソフトから送るやり方は、問い合わせが月に数件で1人が見ているなら問題ありません。社外からの問い合わせが多く、複数人で手分けして返信まで回したい場合は、受付から対応までを1つの画面で扱えるサービスを検討する価値があります。
その候補の1つが Halict です。公式サイトによると、Halictは届いた1件ごとに担当と状況が残り、返信も同じ画面から送れて、開封まで記録される作りです。フォームは12種類の入力欄をドラッグで並べて作れるほか、作りたいフォームを言葉で伝えるとAIが質問の構成を組み立てる機能もあります。回答は一覧で確認でき、CSVに書き出せます。
料金はメンバーの人数だけで決まり、フォームの数と受け取る回答の数はどのプランでも無制限です。公式の料金ページの記載では、メンバー1人までのフリーが0円、3人までのスターターが月額2,980円、10人までのチームが月額7,800円、30人までのビジネスが月額16,800円で、いずれも税抜です。年払いにすると2か月分が無料になります。フリーでもステージ管理、自動返信、CSVの書き出しが使え、登録にクレジットカードは要りません。Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
反対に、WordPressのサイトの見た目にフォームを完全に溶け込ませたい、送信内容を自社のデータベースに直接入れたい、といった要件が中心なら、プラグインや自作のほうが合います。問い合わせを「集める」ことと「返す」ことのどちらに手間がかかっているかで選ぶと、判断がぶれません。
入力項目と画面の作り方のポイント
どの方法で作る場合も、送信してもらえるかどうかは項目と画面の作りで大きく変わります。押さえておきたい点を整理します。
必須項目は最初の返信に要るものだけにする
問い合わせフォームの必須項目は、名前、メールアドレス、問い合わせ内容の3つで足りることが多いです。会社名や電話番号は、法人向けの営業で必要なら任意で用意します。住所や生年月日のように、最初の返信に使わない情報は聞かないのが基本です。聞く項目が少ないほど、個人情報を守る負担も軽くなります。
最初の項目は答えやすいものにする
入力の途中でやめてしまう人を減らすには、最初の一歩を軽くするのが効果的です。前に引用したスパイラル社の記事でも、冒頭を選択式の項目にすると最後まで入力してもらいやすいと説明されています。「お問い合わせの種類」を最初に選んでもらう形にすると、振り分けにも使えて一石二鳥です。
入力の誤りはその場で知らせる
送信ボタンを押したあとにまとめてエラーを出すより、入力欄ごとにその場で知らせるほうが、やり直しの手間が減ります。メールアドレスの確認用の欄を設ける場合は、貼り付けを禁止しないようにします。禁止すると、正しいアドレスを持っている人ほど手間が増えます。
スマートフォンでの表示を確かめる
問い合わせの多くはスマートフォンから送られます。入力欄が小さすぎないか、メールアドレスの欄で英字のキーボードが出るか、送信ボタンが押しやすい位置にあるかを、自分の端末で確かめます。input の type を email や tel にしておくと、端末に合ったキーボードが出ます。
利用目的と個人情報の扱いを書いておく
フォームで個人情報を受け取る場合、個人情報保護法の第21条第2項により、本人から直接、書面や電子的な記録で個人情報を受け取るときは、あらかじめ利用目的を明示する必要があります。フォームの近くに「いただいた情報は、お問い合わせへの回答のためだけに使います」のような一文と、プライバシーポリシーへのリンクを付けておきます。条文はe-Govの法令検索で確かめられます。自社の扱いがこれで足りるかは事業の内容で変わるので、迷う場合は専門家に相談してください。
迷惑メールと不正な送信への対策
公開したフォームには、ほぼ確実に機械的な送信が来ます。広告の書き込み、存在しないアドレスでの大量送信、フォームを悪用した迷惑メールの中継などです。対策は、送信を減らすものと、悪用を防ぐものの2つに分けて考えます。
宛先と件名は外から変えられないようにする
自作する場合に最も注意したいのが、メールヘッダ・インジェクションです。情報処理推進機構(IPA)の「安全なウェブサイトの作り方」では、次のように説明されています。
ウェブアプリケーションの中には、利用者が入力した商品申し込みやアンケート等の内容を、特定のメールアドレスに送信する機能を持つものがあります。一般に、このメールアドレスは固定で、ウェブアプリケーションの管理者以外の人は変更できませんが、実装によっては、外部の利用者がこのメールアドレスを自由に指定できてしまう場合があります。 出典: ipa.go.jp
同じページでは、根本的な対策として、メールヘッダを固定値にして、外部からの入力はすべてメール本文に出力することが挙げられています。先に示したPHPの例で宛先と件名をプログラムの中に書いていたのはこのためです。HTMLの隠し項目に宛先のアドレスを書く作り方は、同ページで避けるべき実装として紹介されています。
機械的な送信を減らす
機械による送信を減らす代表的な方法が、Googleの reCAPTCHA です。reCAPTCHAの公式ページから設定でき、Contact Form 7 などのプラグインやフォーム作成サービスの多くが対応しています。ほかにも、人には見えない入力欄を用意して、そこに入力があった送信を捨てる方法や、同じ送信元からの短時間の連続送信を止める方法があります。
迷惑メールフォルダに入らないようにする
フォームから届くメールは、送信元のアドレスとメールを送るサーバーが一致しないと、受け取る側で迷惑メールと判定されやすくなります。独自ドメインのアドレスを送信元にし、そのドメインにSPFやDKIMといった送信元を証明する設定を入れておくと届きやすくなります。設定の方法はサーバー会社ごとに違うので、案内を確かめてください。
自動返信メールと完了画面の文面の作り方
フォームを送った人が最初に目にするのは、完了画面と自動返信メールです。ここが分かりにくいと、「本当に届いたのか」と不安になった人が同じ内容を何度も送ったり、電話で確認してきたりします。文面には次の4つを入れます。
- 受け付けたことと、受け付けた日時
- いつまでに、誰から、どの方法で返信するか
- 送信された内容の控え
- 返信が届かない場合の連絡先
自動返信メールの文面の例を示します。会社名や日数は自社の運用に合わせて書き換えてください。
件名:お問い合わせを受け付けました(〇〇株式会社)
〇〇様
このたびはお問い合わせいただき、ありがとうございます。
以下の内容で受け付けました。
担当者より、3営業日以内にメールでご連絡いたします。
============
お名前:〇〇
お問い合わせ内容:〇〇
============
3営業日を過ぎても返信が届かない場合は、迷惑メールフォルダをご確認のうえ、
お手数ですが下記までご連絡ください。
〇〇株式会社 お客様窓口
自動返信メールには、送信者が入力したメールアドレス宛てに送る仕組み上の注意があります。誰でもフォームに他人のアドレスを入れて送信できるため、自動返信の本文に広告や長い文章を入れると、第三者への迷惑メールの送信に使われるおそれがあります。自動返信は受付の確認と控えに絞り、宣伝の文言は入れないのが安全です。
完了画面も同じ考え方で、受け付けたことと次に起きることを短く書きます。「送信しました」だけで終わらせず、「3営業日以内に返信します。自動返信メールが届かない場合は、入力したアドレスに誤りがないかご確認ください」のように、訪問者が次に何をすればよいかを書いておきます。
公開前に確かめるチェックリスト
作り方を問わず、フォームを公開する前には自分で何度か送信して確かめます。確かめる項目を一覧にします。
- 管理者宛のメールが、設定したすべての通知先に届くか
- 届いたメールが迷惑メールフォルダに入っていないか。GmailやOutlookなど、複数のメールサービスで試すと確実です
- 自動返信メールが送信者に届き、文面と差出人の表示が正しいか
- 必須項目を空にして送ったときに、どの欄が足りないかが分かるか
- メールアドレスの形式を誤ったときに、その場で知らせてくれるか
- 日本語、半角の記号、改行を含む長い文章を送っても文字化けしないか
- スマートフォンとパソコンの両方で表示が崩れず、送信ボタンが押せるか
- 送信の控えが、一覧や保存先に記録されているか
- 送信ボタンを2回続けて押したときに、二重に送られないか
- 利用目的の説明とプライバシーポリシーへのリンクが表示されているか
10項目のうち、特に見落としやすいのが2番と8番です。メールが届かない状態で公開すると、問い合わせがあっても誰も気づきません。公開した日だけでなく、サーバーの移転やプラグインの更新のあとにも、このリストで確かめ直します。
作ったあとに問い合わせを取りこぼさない運用
フォームは公開した時点が始まりです。運用で決めておくことを5つ挙げます。
- 通知先を2か所以上にする。担当者1人のアドレスだけに届く設定だと、休みや退職で見落とされます。共有のアドレスやチャットへの通知を組み合わせます
- 送信内容の控えを残す。メールだけに頼ると、送信の失敗や誤って削除したときに復元できません。保存用のプラグインやサービスの一覧機能、スプレッドシートへの記録を使います
- 担当と期限を決める。誰が何営業日以内に一次返信するかを決め、完了画面と自動返信メールにも同じ目安を書きます
- 月に1回はテスト送信する。サーバーやプラグインの更新で、いつの間にかメールが届かなくなっていることがあります
- 対応の状況を記録する。未対応、対応中、完了の3つだけでも区別しておくと、返信漏れを週に1回見直せます
この運用は、フォームの作り方に関係なく必要です。自作なら仕組みを用意し、サービスなら機能があるかを確かめて選びます。届いた問い合わせが月に数件なら、メールのフォルダ分けと簡単な表で十分です。件数や担当者が増えてきた段階で、前の節で紹介したような管理の仕組みを検討すれば、無駄な費用をかけずに済みます。
フォーム作りは仕事にもなる
ここまでの内容は、自社のサイトにフォームを付けたい人向けに書いてきましたが、同じ知識は在宅で受けられる仕事にもつながります。中小企業や個人事業主のサイトでは、「問い合わせが届かない」「迷惑な送信が多い」「フォームを作り直したい」という依頼が日常的にあります。
フォームの作成や改修は、Web制作の一部として依頼されることもあれば、業務の改善として依頼されることもあります。プログラムで作り込む仕事に興味があるなら、アプリケーション開発のお仕事で、どのような案件があり、どのようなスキルが求められるかを確かめられます。入力画面の見た目や使いやすさを整える役割はデザイナーの領分でもあり、デザイナーの年収・単価相場では職種ごとの単価の目安を整理しています。
フォームに迷惑な送信が届く問題は、セキュリティの仕事とも重なります。マーケティングの一環としてフォームの改善を任されることも多く、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、この分野の仕事の種類と始め方をまとめています。
在宅ワークの現場から見たフォーム運用
フリーランスと在宅ワークの仲介を20年あまり続けてきた運営者として見てきた限りでは、フォームの不具合は作った直後よりも、半年から数年たってから表に出ることが多いと感じます。サーバーを移した、担当者が替わった、プラグインを更新した、といったきっかけで通知が止まり、気づいたときには数か月分の問い合わせが誰にも読まれていなかった、という話は珍しくありません。
長く続く制作者ほど、フォームを納品して終わりにせず、「届いたものが誰に渡り、何日で返されているか」まで確かめる習慣を持っています。発注する側にとっても、作り方の上手さより、取りこぼさない仕組みを一緒に考えてくれる人のほうが頼りになります。受け手が手数料を差し引かれずに報酬を受け取れる直接取引の形であれば、こうした保守の相談も継続した関係として頼みやすく、双方にとって負担が軽くなります。
業務の改善全体を見直したい場合は、中小企業の経営を支援する国家資格である中小企業診断士のような専門家に相談する道もあります。フォームはあくまで入口です。作り方を選ぶときは、その先の返信までを含めて設計することが、問い合わせを成果につなげる近道になります。
よくある質問
Q. HTMLだけでメールフォームは作れますか?
HTMLだけでは作れません。HTMLは入力欄と送信ボタンを表示するための言語で、送信された内容を受け取ってメールにする処理は、PHPなどサーバーで動くプログラムや、フォーム作成サービスが担います。HTMLのページにフォームを付けたい場合は、自分で処理を書くか、外部サービスのフォームを埋め込むかリンクする形になります。
Q. 無料でメールフォームを作る方法はありますか?
あります。GoogleフォームはGoogleアカウントがあれば無料で作れ、回答をスプレッドシートに保存できます。WordPressのサイトなら Contact Form 7 などの無料プラグインが使えます。多くのフォーム作成サービスにも無料のプランがありますが、回答数や人数、使える機能に条件があるため、公式の料金ページで確かめてから選んでください。
Q. フォームから送ったメールが届かないときは何を確かめればよいですか?
まず迷惑メールフォルダを確かめ、次に送信元のアドレスが独自ドメインになっているか、SPFなどの設定があるかを見ます。WordPressの場合はメール送信の設定やプラグインの更新状況を、自作の場合はサーバーがPHPからのメール送信を許しているかを確かめます。送信内容を別に保存する仕組みがあれば、届かなかった分も復元できます。
Q. 問い合わせフォームの必須項目はいくつが適切ですか?
名前、メールアドレス、問い合わせ内容の3つから始めるのが基本です。会社名や電話番号は、法人向けの対応で必要な場合に任意の項目として用意します。最初の返信に使わない住所や生年月日などは聞かないほうが、入力をやめる人が減り、個人情報を管理する負担も軽くなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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