Djangoで受ける副業の案件の中身と、Webアプリ開発で求められる経験

@SOHO編集部
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Djangoで受ける副業の案件の中身と、Webアプリ開発で求められる経験

この記事のポイント

  • ✓Djangoの副業で実際に出ている案件の中身を
  • ✓Webアプリ開発・管理画面の改修・API開発・保守の4種類に分けて説明します
  • ✓週1〜2日で受けるときの段取り

Djangoの副業を探している人がまず知りたいのは、「本業でPythonを書いているけれど、週に1〜2日で受けられる仕事は本当にあるのか」「Djangoの経験がどれくらいあれば任せてもらえるのか」の2点です。結論から言うと、Djangoの副業案件は、既にDjangoで動いている業務システムやWebサービスの改修と保守が中心で、発注側は「ゼロから作れる人」よりも「動いているコードを読んで、壊さずに直せる人」を求めています。

この記事では、Djangoの副業で出ている案件の中身を種類ごとに分け、それぞれで求められる経験、単価の見方、週1〜2日で受けるときの段取り、契約と勤務先の就業規則で確かめることまでを順に説明します。これからDjangoの実務経験を積もうとしている人にも、今の経験で何が受けられるかを判断できるように書いています。

Djangoとはどんなフレームワークか

Django(ジャンゴ)は、Pythonで書かれたWebアプリケーションのフレームワークです。フレームワークとは、Webアプリを作るときに毎回必要になる部品(ログインの仕組み、データベースとのやり取り、画面の表示など)をあらかじめ用意した土台のことで、開発者はその上に自分のアプリの機能だけを書けば済みます。Djangoは無料で公開されているオープンソースのソフトウェアで、誰でも使えます。

公式サイトでは、Djangoの特徴を次のように説明しています。

Django takes security seriously and helps developers avoid many common security mistakes, such as SQL injection, cross-site scripting, cross-site request forgery and clickjacking. Its user authentication system provides a secure way to manage user accounts and passwords. 出典: djangoproject.com

日本語にすると、「DjangoはSQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング、クロスサイトリクエストフォージェリ、クリックジャッキングといった、よくある安全上の誤りを避けられるように作られており、ユーザー認証の仕組みでアカウントとパスワードを安全に管理できる」という趣旨です。同じページには、ユーザー認証、コンテンツの管理、サイトマップ、RSSフィードといった機能が最初から入っていることも書かれています。

副業の観点で大事なのは、Djangoには「管理画面(admin)」が標準で付いていることです。データベースに入っている商品・会員・注文などを、専用の画面から一覧・検索・編集できる機能で、これを使うと社内向けの業務システムを短い期間で作れます。そのため、Djangoは中小企業の受発注管理、予約の管理、社内の申請の仕組み、データを集めて表示するダッシュボードなど、外から見えにくい業務システムで多く使われています。副業の案件も、このような「社内で毎日使われている仕組み」の改修が多くなります。

なお、Djangoそのものの版にも注意が要ります。公式のダウンロードページによると、2026年10月時点で更新が続いているのは5.2(長期サポート版)、6.0、6.1の3つで、5.2の長期サポートは2028年4月まで、6.0は2027年4月まで、6.1は2027年12月までと案内されています。4.2の長期サポートは2026年4月に終わっています。古い版のまま動いている業務システムは少なくないため、「版を上げる作業」そのものが副業の案件として出てくることもあります。

Djangoの副業で出ている案件の4つの種類

Djangoの副業案件は、中身で分けると次の4つにおおむね収まります。自分の経験がどれに当てはまるかを先に考えておくと、案件を見たときに迷いません。

1. Webアプリ・業務システムの機能追加

もっとも多いのが、既に動いているDjangoのアプリに機能を加える仕事です。「予約の画面にキャンセル待ちの機能を付けたい」「注文データをCSVで書き出せるようにしたい」「会員にメールで通知を送る仕組みを付けたい」といった依頼で、モデル(データの形の定義)、ビュー(処理の中身)、テンプレート(画面)を一通り触ります。既存のコードの書き方に合わせて書けるかどうかが問われます。

2. 管理画面の改修と社内向けの小さなツール

Djangoの管理画面は便利な反面、そのままでは現場の人が使いにくいことがあります。一覧に表示する項目を変える、絞り込みの条件を加える、まとめて更新する操作を付ける、といった改修は、作業の範囲が小さく区切りやすいため、副業で受けやすい仕事です。社内で使う集計の画面や、帳票を出す小さなツールをDjangoで作る依頼もこの種類に入ります。

3. APIの開発とフロントエンドとの連携

画面をReactやVue.jsなど別の仕組みで作り、データのやり取りだけをDjangoが受け持つ形も増えています。API(別のプログラムからデータを取り出したり書き込んだりするための窓口)を作る仕事で、Django REST frameworkという追加の部品がよく使われます。スマートフォンのアプリの裏側をDjangoで作るケースもあります。認証の方式やデータの形をフロントエンド側の担当と相談して決める場面が多いのが特徴です。

4. 保守・不具合の修正・版の更新

動いているシステムの不具合を直す、DjangoやPythonの版を上げる、使っている追加の部品の更新に合わせて書き換える、といった保守の仕事です。新しい機能を作るより地味ですが、継続の契約になりやすく、毎月決まった時間を使う副業として組み立てやすい種類です。前の項で触れたとおり、Djangoは版ごとにサポートの期限が決まっているため、期限の切れた版を使い続けている会社から更新の依頼が出ます。

この4つのほかに、Djangoの知識を生かした技術記事の執筆や、プログラミングの講師といった仕事もあります。開発の案件と比べると件数は少なめですが、コードを書く時間が取りにくい時期の選択肢になります。

発注側が求めるスキルと経験

Djangoの副業で求められるものは、「Djangoを触ったことがある」よりも少し広い範囲に及びます。案件の説明に書かれる条件を、実際の作業に置き換えて整理すると次のとおりです。

求められること 実際の作業で問われる場面
Pythonで読みやすいコードを書ける 既存のコードの書き方に合わせて関数やクラスを足す
Djangoのモデル・ビュー・テンプレートの役割が分かる どのファイルを直せば画面と処理が変わるかを自分で判断する
データベースの設計とマイグレーションが分かる 項目を加えるときに、既存のデータを壊さずに変更する
Gitでのやり取りに慣れている ブランチを切って作業し、プルリクエストで確認してもらう
本番の環境の基本が分かる サーバーやクラウドの上でどう動いているかを把握する
テストを書ける 修正で別の機能が壊れていないかを確かめる

この中で、副業の採用でとくに見られるのが「データベースの変更を安全に進められるか」と「Gitで他の人と一緒に作業できるか」の2つです。副業の人は本業の社員と違い、週に数時間しか作業しないため、発注側は「目の届かないところで本番のデータを壊されないか」を心配しています。マイグレーション(データベースの形を変える手順を記録し、順番に当てる仕組み)の扱いに慣れていることは、言葉で伝えるより、過去に書いたコードや作業の説明で見せたほうが伝わります。

フロントエンドの知識も、あれば有利です。Djangoのテンプレートで画面を作る案件ではHTMLとCSS、JavaScriptの基本が要りますし、APIの案件ではフロントエンドの担当とデータの形を決めるやり取りが発生します。デザインまで自分で受け持つ必要はありませんが、デザイナーが作った画面のとおりに組める力は求められます。デザイナー側の働き方や報酬の目安はデザイナーの年収・単価相場にまとめているので、一緒に組む相手の事情を知りたいときに参考になります。

上流の工程、つまり「何を作るか」を発注側と一緒に決める経験があると、受けられる案件の幅が広がります。業務システムの改修では、依頼の段階では要望がはっきりしていないことが多く、「今の運用で困っていることは何か」を聞き出して、作る範囲を決める力が求められます。

単価の見方と、副業で受けるときの相場感

Djangoの案件の単価は、フリーランスの案件情報をまとめたサイトで公開されています。案件の検索サイトを運営するフリーランスHubは、自社に掲載された案件をもとに次のように書いています。

2025年2月時点のフリーランスHubの案件情報によると、Djangoの報酬単価相場は月額70~80万円の案件が最も多くなっています。 出典: freelance-hub.jp

この数字を読むときに注意したいのは、ここで言う月額は「週5日、本業と同じように稼働した場合」の金額が中心だという点です。同じ記事では、週1〜3日の条件に絞った場合に、月額65万円から120万円の案件があったとも書かれていますが、週3日の稼働は会社員の副業としては現実的ではありません。会社員が平日の夜と週末に受ける副業の場合、稼働は週に8〜16時間程度に収まることが多く、報酬は時間単価か、作業ごとの固定の金額で決まるのが一般的です。

副業として報酬を考えるときは、次のように時間単価に直して比べると判断を誤りません。

  1. 月額の相場を、週5日・1か月160時間程度の稼働で割って時間単価に直す
  2. 自分が1か月に使える時間を、平日の夜と休日に分けて正直に見積もる
  3. 打ち合わせ、連絡の返信、環境の準備にかかる時間を作業時間とは別に見込む
  4. 作業ごとの固定の金額で受ける場合は、修正の回数と範囲を契約の前に決めておく

報酬の決め方には、大きく分けて2つの契約の形があります。1つは「働いた時間に対して払う」形で、保守や継続の改修でよく使われます。作業の中身が月ごとに変わっても報酬の計算がしやすく、副業の人にとっては見積もりの外れによる損が出にくい形です。もう1つは「決めた成果物を納めたら払う」形で、機能の追加のように終わりがはっきりした作業で使われます。こちらは早く終われば時間あたりの報酬が上がりますが、見積もりより時間がかかっても報酬は変わりません。Djangoの改修では、既存のコードを読んでみないと作業の量が分からないことが多いため、最初の案件はコードを読む時間も含めて見積もるか、時間に対して払う形で受けると無理がありません。

とくに3つめは見落としがちです。副業の案件では、発注側との連絡がチャットで細切れに届き、作業の時間以外に1週間で数時間が消えることがあります。報酬が時間単価で支払われる契約でも、連絡の時間を作業時間に含めてよいかは発注側によって扱いが違うため、最初に確かめておきます。

Djangoに限らず、AIやデータ分析と組み合わせた開発の仕事がどのような分野で出ているかは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で業務の種類ごとに紹介しています。Pythonの経験を、Djangoの開発以外にどう生かせるかを考えるときの材料になります。

Djangoの副業案件の探し方

Djangoの副業案件は、探す場所によって中身と受け方が大きく変わります。主な探し方は次の4つです。

フリーランス向けのエージェント

担当者が条件に合う案件を紹介し、報酬の交渉や契約の手続きを代わりに進めてくれるサービスです。単価の高い案件が多い一方で、週3日以上の稼働や、日中の打ち合わせへの参加を条件にする案件が中心になります。会社員の副業で使う場合は、「平日の日中は対応できない」ことを最初に伝え、それでも受けられる案件だけを紹介してもらいます。

クラウドソーシングや仲介サイト

発注側が案件を掲載し、受ける側が応募する形のサービスです。小さな改修や不具合の修正など、作業の範囲が区切られた案件が見つけやすく、Djangoの実務経験を少しずつ積みたい人に向いています。仲介の手数料が報酬から差し引かれるサービスと、手数料がかからず発注側と直接やり取りできるサービスがあるため、同じ報酬でも手取りが変わります。

SNSや技術コミュニティ

XやGitHub、Djangoの勉強会などで知り合った人から仕事を頼まれる形です。普段から技術の記事を書いたり、オープンソースのソフトウェアに修正を送ったりしていると、「この人ならDjangoが分かる」と覚えてもらえます。すぐに案件にはつながりませんが、長く続く取引の入口になりやすい探し方です。

知人や前職のつながり

前の勤め先や、本業で付き合いのある会社から頼まれるケースです。お互いの仕事ぶりが分かっているため話が早い反面、本業の取引先と個人で契約することは、勤務先の就業規則で禁じられていることがあります。後の節で触れる就業規則の確認を、このケースではとくに丁寧に行います。

副業の始め方や、本業との両立の考え方そのものを整理したい場合は、キャリア・副業・人生相談のお仕事で、働き方の相談に乗る仕事と合わせて、副業を始める前に考えておくことを紹介しています。

実務経験が浅い人が最初の案件を取るまでの段取り

「Djangoのチュートリアルは終えたが、仕事で使ったことはない」という人が、いきなり業務システムの改修を受けるのは難しいのが実情です。発注側は、動いているシステムを任せる以上、何らかの形で実力を確かめたいと考えています。実務経験が浅い人は、次の順で進めると最初の案件に近づけます。

  1. 公式のチュートリアルを最後まで終える。Djangoの公式ドキュメントには、投票アプリを作りながら基本を学ぶチュートリアルがあります。モデル、ビュー、テンプレート、管理画面、テストまで一通り触れられるので、まずはここを終えます。
  2. 自分の生活や本業で使う小さなアプリを作って公開する。家計の記録、読書の管理、町内会の当番表など、実際に使う人がいるものを作ると、ログインの仕組みやデータの検索など、業務システムで必ず出てくる機能に自然と触れられます。
  3. コードをGitHubで公開し、説明を付ける。何のためのアプリか、どの機能をどう作ったか、どこで迷ったかを短く書いておくと、発注側が読んだときに考え方が伝わります。
  4. 作業の範囲が小さい案件から受ける。管理画面の一覧の項目を変える、CSVの書き出しを付ける、といった数時間から数日で終わる案件で、他人のコードを読んで直す経験を積みます。
  5. 納品のときに、何をどう変えたかを文章で残す。変更した箇所、確かめた手順、気になった点を短くまとめて渡すと、次の依頼につながりやすくなります。

この段取りで大事なのは、2つめの「実際に使う人がいるもの」を作ることです。チュートリアルどおりのアプリは、発注側から見ると誰が作っても同じに見えます。使う人の要望に合わせて機能を変えた経験は、そのまま業務システムの改修の経験として説明できます。

WordPressなど別の仕組みで受けた経験がある人は、その経験も生かせます。既存のサイトの仕組みを読み解いて手を入れるという点では共通しており、WordPressカスタマイズで稼ぐ|副業エンジニアの実践法【2026年版】で紹介している受け方の考え方は、Djangoの改修の案件にもそのまま当てはまります。

週1〜2日の副業で受けるときの段取りと注意点

会社員がDjangoの副業を受けるとき、技術の力と同じくらい大事なのが、限られた時間で信用を落とさない段取りです。副業の人に対して発注側が抱えやすい不安は、「連絡がつかない時間が長い」「本番の環境で事故を起こされる」「急に続けられなくなる」の3つです。これに先回りして答えておくと、継続の依頼につながります。

連絡のつく時間を最初に決めて伝える

「平日は20時から22時、土曜は日中に対応できます」のように、連絡のつく時間を契約の前に伝えます。急ぎの依頼に応えられない時間帯があることを先に共有しておけば、発注側もそれを前提に仕事を割り振れます。返信が翌日になる場合でも、「確認しました。明日の夜に対応します」と一言返すだけで、相手の不安は小さくなります。

本番の環境に触る範囲を決める

業務システムの改修では、本番のサーバーやデータベースに触る権限を求められることがあります。副業の立場では、できるだけ本番に直接触らず、開発用の環境で作業して、本番への反映は発注側の担当に任せる形にしておくと、事故の責任の範囲がはっきりします。本番のデータを手元に持ち出す必要がある場合は、個人情報を含むかどうか、どこに保存してよいかを必ず確かめます。

作業の記録を残す

週に数時間しか作業しない副業では、前回どこまで進めたかを自分でも忘れがちです。作業のたびに、やったこと、残っていること、確かめてほしいことを短く書いて共有しておくと、発注側が進み具合を把握でき、自分も次の作業にすぐ入れます。

続けられなくなるときの伝え方を決めておく

本業が忙しくなる時期は必ずあります。続けられなくなりそうなときは、早めに伝え、引き継ぎに必要な資料をそろえてから手を離すのが、次の仕事につながる終わり方です。契約の時点で、終わり方(何日前に伝えるか、引き継ぎで何を渡すか)を決めておくと揉めません。

契約と勤務先の就業規則で確かめること

Djangoの副業を始める前に、技術とは別に確かめておくことが2つあります。勤務先の就業規則と、発注側との契約の中身です。

勤務先の就業規則

会社員の副業は、勤務先の就業規則で扱いが決まります。厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公開しており、労働者が勤務時間外に副業をすることは基本的に自由であるという考え方を示したうえで、会社が副業を禁止したり制限したりできる場合を整理しています。厚生労働省のモデル就業規則(会社が就業規則を作るときのひな型)では、令和7年12月版の第70条で副業・兼業を定めており、制限できる場合として、本業の仕事に支障が出るとき、会社の秘密が漏れるとき、会社の名誉や信用を損なうとき、競業によって会社の利益を害するときの4つを挙げています。

ただし、これはあくまでひな型で、実際の扱いは勤務先ごとに違います。届け出が必要か、同じ業界の会社から受けてよいか、本業の取引先と個人で契約してよいかは、勤務先の就業規則と担当の部署で確かめてください。詳しくは厚生労働省の副業・兼業のページに、ガイドラインとパンフレットがまとめられています。

本業でもDjangoやPythonを使っている人は、本業で書いたコードや、本業で知った仕組みを副業に持ち込まないよう、とくに注意が要ります。本業のコードの一部を流用することは、多くの会社で就業規則や秘密保持の約束に反します。

発注側との契約

副業の契約で確かめておきたいのは、次の項目です。

  • 作業の範囲と、範囲の外の依頼が来たときの扱い
  • 報酬の金額、支払いの時期、時間単価の場合は何を作業時間に含めるか
  • 書いたコードの権利がどちらに属するか
  • 秘密保持の範囲と、作業で知った情報の扱い
  • 不具合が見つかったときに、どこまで無償で直すか
  • 契約の終わり方

フリーランスとして会社から仕事を受ける場合、2024年11月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(いわゆるフリーランス法)によって、発注側は取引の条件をはっきり示すことが求められています。条件が口頭だけで決まりそうなときは、メールやチャットで文章として残してもらうよう頼みます。法律の中身は厚生労働省のフリーランスとして業務を行う方へのページで確かめられます。

副業で得た報酬が年間で一定の額を超えると、確定申告が必要になります。所得の区分や申告の要否は、報酬の額や働き方で変わるため、国税庁の案内や税務署で確かめてください。

応募の文面と、発注側に見せる資料の作り方

Djangoの副業案件に応募するとき、発注側が読みたいのは経歴の一覧ではなく、「この人に頼んだら、うちのシステムで何をしてくれそうか」です。応募の文面は、次の4つの要素を短くそろえると読まれやすくなります。

  1. 案件のどこを読んだかを示す一文。「予約の管理画面に一括でキャンセルする操作を加える件と理解しました」のように、依頼の中身を自分の言葉で言い直します。読み違いがあれば、発注側がその場で正せます。
  2. 似た作業をした経験。「Djangoの管理画面で、一覧の絞り込みとまとめて更新する操作を作ったことがあります」のように、案件に近い経験を1つか2つに絞って書きます。関係の薄い経験を並べると、かえって伝わりにくくなります。
  3. 進め方の提案。「まず開発用の環境で動く形を作り、画面を確かめていただいてから本番への反映をお願いする流れを考えています」のように、どう進めるかを書きます。副業の人が本番で事故を起こさないかという発注側の不安に、先に答える形になります。
  4. 対応できる時間。前の節で触れた、連絡のつく時間をここでも書きます。

見せる資料は、GitHubで公開しているコードがあれば、そのリンクと「どのファイルを見れば何が分かるか」の一言を添えます。発注側の担当がエンジニアでない場合もあるため、コードだけでなく、作ったアプリの画面の画像や、何を作ったかを3行ほどで説明した文章も用意しておくと親切です。

本業で書いたコードは、勤務先の許可なく見せられないのが普通です。その場合は、本業でどんな規模のシステムの、どの部分を担当しているかを、会社の名前や中身が分からない程度に書きます。「社員数百名規模の会社の社内システムで、申請と承認の機能の改修を担当している」程度の書き方なら、守秘の範囲を守りながら経験を伝えられます。

最初の応募で返事がなくても、文面のどこが伝わらなかったかを考えて直していくと、少しずつ返事をもらえる割合が上がります。応募した案件と文面を記録しておき、返事があったものとなかったものを見比べるのが、改善のいちばんの近道です。

長く続く人に共通すること

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、Djangoのように業務システムに深く入り込む技術の副業で長く続く人には、技術の高さとは別の共通点があります。それは、「この人に任せると、こちらの手間が減る」と発注側に思ってもらえる仕事の進め方をしていることです。

具体的には、依頼された作業の前に「今の運用で何に困っているか」を一度聞き直す、作業の終わりに変更点と確かめた手順を短く書いて渡す、気になった別の不具合を見つけたら勝手に直さずに報告する、といった振る舞いです。こうした進め方をする人は、最初は小さな改修から始まっても、半年後には「この画面のことはこの人に聞けば分かる」という立場になり、継続の契約に変わっていきます。

もう1つ、報酬の受け取り方も長く続くかどうかに関わります。仲介の手数料が差し引かれない直接の取引では、発注側は同じ予算でより多くの作業を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。業務システムの保守のように毎月続く仕事では、この差が1年で大きく開きます。手数料0%で直接やり取りできる仲介サイトを使うと、発注側と受ける側の双方が得をする形で取引を続けられます。

Djangoの経験を、研究機関でのデータ処理や分析の仕組みづくりに生かす人もいます。大学や研究所では、実験のデータを集めて表示するWebの仕組みをDjangoで作ることがあり、研究の現場の働き方は研究者の年収・単価相場で確かめられます。

Djangoの経験を生かして受けられる仕事を広げるには

Djangoの副業は、技術の幅を少しずつ広げることで受けられる案件が増えていきます。最後に、今の経験から一歩先に進むときに、どの方向に広げると案件につながりやすいかを整理します。

インフラとデプロイの知識

Djangoのアプリを本番の環境で動かす部分、つまりサーバーやクラウドの設定、デプロイ(作ったアプリを本番で動かせる状態にすること)の手順まで分かると、「作って終わり」ではなく「動かし続ける」ところまで任せてもらえます。小さな会社では、システムの担当者が1人もいないことがあり、こうした範囲まで見られる人は重宝されます。

データの扱いとAIとの組み合わせ

PythonはデータやAIの分野でもよく使われる言語です。Djangoで作った業務システムにデータの集計や予測の機能を組み込む依頼や、AIのサービスと連携する機能を付ける依頼も出ています。Djangoの開発とデータの扱いの両方が分かると、こうした案件の候補になれます。

要件を整理する力

業務システムの改修では、発注側の要望が「なんとなく使いにくい」という段階で届くことがあります。実際の運用を聞き取り、どの画面のどの操作を変えれば困りごとが減るかを提案できると、作業を言われたとおりにこなす人から、相談される人に変わります。

書いて伝える力

技術の記事を書く仕事や、社内向けの手順書を作る仕事も、Djangoの経験を生かせる副業です。開発の案件と並行して、作業の記録や手順を分かりやすく書く習慣を付けておくと、記事の執筆や講師の仕事にもつながります。

どの方向に広げる場合も、まずは今の案件の中で小さく試すのが近道です。発注側に「この部分も見ましょうか」と一言添えて、少しずつ受け持つ範囲を広げていくと、案件を探し直さなくても仕事の幅が広がります。自分の経験に合う案件を見つけたいときは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で業務の種類ごとの仕事の中身を確かめ、受けられそうな分野から探し始めてください。

よくある質問

Q. Djangoの副業は未経験からでも受けられますか?

Djangoを仕事で使ったことがない状態で、業務システムの改修をいきなり受けるのは難しいのが実情です。公式のチュートリアルを終え、実際に使う人がいる小さなアプリを作ってGitHubで公開し、管理画面の改修やCSVの書き出しのような作業の範囲が小さい案件から始めると、他人のコードを読んで直す経験を積めます。

Q. 会社員が週1〜2日でDjangoの副業を受けるとき、報酬はどう考えればよいですか?

公開されている月額の相場は週5日の稼働が前提のことが多いため、時間単価に直して比べます。平日の夜と週末に使える時間を正直に見積もり、打ち合わせや連絡の返信にかかる時間を作業とは別に見込みます。時間単価の契約では、連絡の時間を作業時間に含めてよいかを最初に確かめておきます。

Q. Djangoの副業でとくに求められる経験は何ですか?

既存のコードの書き方に合わせて機能を加えられること、マイグレーションを使ってデータベースの形を安全に変えられること、Gitでブランチを切ってプルリクエストで確認してもらう進め方に慣れていることの3つがよく見られます。フロントエンドの基本や、本番の環境の仕組みが分かるとさらに受けられる案件が広がります。

Q. 本業でもDjangoを使っていますが、副業で同じ技術を使って問題ありませんか?

技術そのものを使うことは問題になりにくい一方で、本業で書いたコードや本業で知った仕組みを副業に持ち込むことは、多くの会社で就業規則や秘密保持の約束に反します。同じ業界の会社から受けてよいか、届け出が必要かも勤務先ごとに違うため、始める前に勤務先の就業規則と担当の部署で確かめてください。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年5月12日最終更新:2026年10月15日
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