連絡網を無料のアプリに移すときの選び方と、紙や電話から切り替える手順


この記事のポイント
- ✓PTAやスポーツ少年団
- ✓町内会の連絡網を無料のアプリに移すときの選び方を整理しました
- ✓広告や運営会社の変更といった注意点と
PTA の役員を引き受けたら、まだ紙の連絡網と電話のリレーで連絡していた。少年団の当番になったら、雨の日の中止連絡を10軒に電話で回すことになった。そんなとき、「無料の連絡網アプリに移せないか」と考える人は多いはずです。結論から書くと、連絡網アプリを選ぶときに見るべきなのは、機能の数より「誰が読んだか分かるか」「誰が発信できるかを決められるか」「年配の会員も迷わず参加できるか」の3点です。そして、無料のアプリには広告やメールマガジン、機能の変更や運営会社の変更といった、無料ならではの事情もあります。この記事では、主なサービスの公式情報を2026年10月3日時点で確かめ、選び方と、紙や電話から切り替える手順を順に整理します。
連絡網アプリとは:紙や電話の連絡網との違い
連絡網アプリとは、団体の代表者や役員が、会員全員にまとめて連絡を送れるスマートフォン向けのサービスのことです。紙の連絡網は、上から順に電話で伝言を回していく仕組みでしたが、連絡網アプリでは、代表者が1回送るだけで全員に同じ内容が届きます。
紙や電話の連絡網との違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 紙・電話の連絡網 | 連絡網アプリ |
|---|---|---|
| 伝わる速さ | 順番に回すので時間がかかる | 一斉に届く |
| 内容の正確さ | 伝言の途中で変わることがある | 全員に同じ文章が届く |
| 個人情報 | 全員の電話番号が名簿に載る | 連絡先を教え合わなくてよいものが多い |
| 読んだかの確認 | 電話がつながれば分かる | 既読の表示があるものが多い |
| 出欠の集計 | 1件ずつ聞いて回る | 回答を自動で集計できるものがある |
特に大きいのは、全員の電話番号や住所を載せた名簿を配らなくて済む点です。紙の連絡網は、会員の個人情報を全員に配ることが前提でした。連絡網アプリの多くは、団体に参加するだけで連絡を受け取れるため、会員どうしが連絡先を交換する必要がありません。
一方で、連絡網アプリにも弱点はあります。スマートフォンを持っていない会員には届かない、通知をオフにしている人には気づいてもらえない、アプリのサービスそのものが変わることがある、といった点です。この記事では、こうした弱点も含めて選び方を考えていきます。
紙や電話の連絡網が限界になる理由
いまも紙や電話の連絡網を使っている団体は少なくありません。それでも見直しを考える団体が増えているのには、いくつかの理由があります。
1. 電話がつながらない 共働きの家庭が増え、平日の日中に電話に出られない人が多くなりました。連絡網の途中の家庭で電話がつながらないと、その先の家庭に連絡が届くまでに時間がかかります。雨の日の行事の中止連絡のように、急ぎの連絡ほど困ることになります。
2. 伝言の内容が変わる 電話のリレーでは、「集合は8時半、雨なら体育館」という連絡が、何軒か回るうちに「8時集合」に変わってしまう、ということが起こりえます。聞き間違いや言い間違いは、誰のせいでもなく起こるものです。
3. 個人情報の扱いが負担になる 全員の電話番号や住所を載せた名簿を配ると、その名簿を誰がどう保管しているのかを、団体として管理しきれません。紛失や、目的外の使われ方を心配する会員もいます。
4. 役員の負担が大きい 出欠の確認や、行事の持ち物の連絡を1件ずつ電話で伝えるのは、役員にとって大きな負担です。役員を引き受ける人が減る一因にもなっています。
5. 記録が残らない 電話で伝えた内容は、あとから確かめる手段がありません。「そんな連絡は聞いていない」と言われても、確かめようがないのです。
こうした問題は、連絡網アプリに移すことで多くが解決します。ただし、移し方を間違えると、別の問題が生まれます。次の節から、アプリの種類と選び方を見ていきます。
無料で使える連絡手段の種類
「連絡網アプリ」と一口に言っても、実際にはいくつかの種類があります。団体の連絡に使われることが多いものを、性格ごとに分けて整理します。
連絡網に特化したアプリ 代表者からの一斉連絡、既読の確認、出欠やアンケートの集計など、連絡網の機能に絞ったサービスです。代表例として「らくらく連絡網+」があります。連絡を送れる人を限定できるものが多く、大事な連絡が雑談に埋もれにくいのが特徴です。
グループ活動向けのアプリ お知らせのほかに、写真や動画の共有、予定の管理、トーク(チャット)など、グループ活動に必要な機能をまとめたサービスです。BAND の公式サイトでは、お知らせや写真・動画、ファイル共有、予定管理、出欠管理、トーク、ライブ配信などの機能を提供していると紹介されています。
LINE のグループやオープンチャット 多くの人がすでに使っている LINE の機能です。新しくアプリを入れる必要がない点が強みですが、通常の LINE グループは会員どうしの LINE のアカウントが見え、オープンチャットは匿名の専用プロフィールで参加するため会員の確認がしにくい、という性格の違いがあります。また、LINE オープンチャットの安心・安全ガイドラインでは、電話番号や住所などの個人情報の投稿や、口座情報などを書いて送金へ誘導する行為が禁止されているため、連絡網や会費の案内には使いにくい面があります。
メールの一斉送信 メールアドレスさえあれば使える方法です。スマートフォンのアプリを入れなくてよい一方で、迷惑メールとして振り分けられたり、返信が全員に届いてしまったりする悩みがあります。
どれを選ぶかは、団体が「連絡だけを確実に届けたい」のか、「連絡に加えて写真や予定もまとめたい」のかで変わります。
主なサービスの無料の範囲と注意点
代表的な連絡網アプリである「らくらく連絡網+」について、公式サイトと App Store の情報を確かめました。
App Store の説明では、らくらく連絡網+は会員数700万人を突破した「らくらく連絡網」のリニューアルサービスで、完全無料と紹介されています。主な特徴として、連絡を発信できる人を制限できること、すべての連絡で未読・既読の状況が分かること、出欠確認・日程調整・アンケートを作って回答を自動で集計できること、受信者が送信者に1対1で返信できるチャット機能があること、アプリと Web ブラウザの両方で使えることが挙げられています。
一方で、公式サイトの団体有料版のページには、無料でサービスを提供するために画面内に広告を表示し、登録したアドレスにメールマガジンを配信していると書かれています。団体有料版を使うと、広告の表示とメールマガジンの配信なしで使えます。料金は、メンバー1〜100名までのプランの1か月契約で月額5,500円(税込)、6か月契約なら27,500円、12か月契約なら55,000円(いずれも税込)です。
公式サイトのお知らせでは、運営会社についての告知も出ています。
この度、『らくらく連絡網+』(無料版・団体有料版)の運営会社が、株式会社イオレから株式会社ユーフォリアへ変更となりますことをお知らせいたします。 出典: ra9plus.jp
同じお知らせによると、変更日は2026年1月1日で、サービスの内容や機能、アカウントの登録はそのまま続けて使えると説明されています。また、公式サイトには「団体マッチング」機能が2025年10月23日で終了したことも記載されています。
App Store のレビューには、リニューアル前のサービスにあったコメント欄がなくなり不便になった、という利用者の声もあります。
プラスになったことで送信者にしかみられないのが、連絡網の機能としては不十分だと感じます。 出典: apps.apple.com
これは欠点というより、設計の考え方の違いです。返信を送信者だけに届けることで、間違えて全員に送ってしまうトラブルは防げます。その代わり、会員どうしで「車出しできます」「うちは引率できます」と見せ合いたい団体には、物足りなく感じられます。自分たちの団体が、連絡を「一方向に確実に届けたい」のか、「会員どうしでやり取りしたい」のかを先に決めておくと、こうした違いで迷わずに済みます。
連絡網アプリを選ぶ5つの軸
ここまでの内容を踏まえて、連絡網アプリを選ぶときに確かめたい5つの軸を整理します。
軸1:誰が読んだか分かるか 既読の表示や、誰がまだ読んでいないかの一覧があると、連絡が届いていない人にだけ個別に声をかけられます。電話の連絡網に慣れている団体ほど、この機能があると安心して切り替えられます。
軸2:誰が発信できるかを決められるか 会員の誰もが投稿できると、大事な連絡が雑談に埋もれます。代表者や役員だけが一斉連絡を送れる設定があるかを確かめます。
軸3:出欠や日程の集計ができるか 行事の出欠、当番の日程調整、アンケートの回答を自動で集計できると、役員の負担が大きく減ります。兄弟で参加する家庭のように、1人が複数の回答をしたい場合にどう答えられるかも確かめておくと安心です。
軸4:年配の会員や機械が苦手な会員も参加できるか 新しい ID やパスワードを作る必要があるか、文字を大きくできるか、スマートフォンのブラウザからも使えるか、を確かめます。参加の手順が1つ増えるだけで、参加しない会員が出てきます。
軸5:運営の継続性と、データの扱い 無料のサービスは、広告やメールマガジン、機能の変更や終了、運営会社の変更といった事情を抱えています。公式サイトのお知らせを開いて、最近どんな告知が出ているかを確かめます。また、会員の名簿や連絡の記録が、どこに保存され、外部に提供されることがないかを、利用規約やプライバシーポリシーで確かめておきます。
この5つの軸で候補を2〜3つに絞り、役員だけで試してから決めるのが失敗しにくい進め方です。
無料のアプリを使うときに知っておきたいこと
「無料」という言葉には、いくつかの意味があります。団体として使い始める前に、次の点を確かめておくと、あとから困ることが減ります。
広告とメールマガジン 無料のサービスの多くは、広告の表示や、登録したアドレスへのメールマガジンの配信で運営されています。学校や企業の公式の場で使う場合は、広告が表示されてよいかを、学校や関係者と確かめておく必要があります。
機能の変更や終了 無料のサービスでも、機能が追加されたり、なくなったりすることがあります。使っていた機能が終わると、運用を変える必要が出てきます。公式サイトのお知らせを、役員の誰かが定期的に見ておくと安心です。
運営会社の変更 サービスの運営会社が変わると、利用規約やプライバシーポリシーが改定されることがあります。登録している会員の情報が新しい会社に引き継がれる場合もあるため、告知が出たら内容を確かめ、必要なら会員にも知らせます。
有料版との違い 無料版と有料版で、広告の有無や、使える機能、人数の上限が違うことがあります。会員数が多い団体や、公式の場で使いたい団体は、有料版の料金と内容も合わせて確かめておきます。
データの引き継ぎ 将来、別のサービスに移る可能性を考えて、名簿や連絡の記録を書き出せるかを確かめておきます。役員が替わるときにも、管理者の権限を次の役員に移せるかが大切です。
無料であることは大きな魅力ですが、団体の連絡という大事な役割を任せる以上、「タダだから」だけで決めず、続けて使えるかどうかまで考えて選ぶことが大切です。
紙や電話から切り替える手順
選ぶサービスが決まったら、紙や電話の連絡網から切り替えます。一度に全員を移そうとすると混乱するので、次の手順で段階的に進めます。
手順1:役員会で目的と範囲を決める 何のために切り替えるのか(急ぎの連絡を早く届けたい、名簿を配りたくない、出欠の集計を楽にしたい、など)を言葉にします。あわせて、アプリで送る連絡と、紙で残す連絡の線引きを決めます。
手順2:役員だけで2週間ほど試す いきなり全員を招待せず、役員だけで実際に連絡を送り合います。通知の届き方、既読の見え方、出欠の回答のしかたを確かめておくと、会員から質問が来たときに答えられます。
手順3:参加の手順を書いた紙を配る アプリの入れ方、団体への参加のしかたを、画面の写真つきで紙にまとめて配ります。QR コードや招待コードを載せておくと、参加しやすくなります。
手順4:参加の締切と、相談の窓口を決める 「○月○日までに参加してください」と締切を決め、分からない人が相談できる役員を決めておきます。行事のついでに、その場で参加の手伝いをする時間を設けるのも効果的です。
手順5:しばらくは紙や電話と並行して運用する 切り替えの直後は、アプリと紙・電話の両方で同じ内容を伝えます。既読の状況を見ながら、まだ参加していない会員には個別に声をかけます。
手順6:古い名簿の扱いを決める アプリに移り終えたら、紙の連絡網の名簿をどうするかを決めます。回収する、各家庭で処分してもらう、など、団体としての方針を伝えます。
手順7:年度の終わりに引き継ぎを確かめる 役員が替わるときに、管理者の権限が次の役員に移っているか、退会した会員が残っていないかを確かめます。
会員に切り替えを案内する文例
切り替えを会員に案内するときは、「なぜ変えるのか」「何をすればよいのか」「困ったら誰に聞けばよいのか」の3つを短く伝えるのがコツです。紙で配る案内の文例を紹介します。団体名や日付は、それぞれの団体に合わせて書き換えてください。
(文例ここから)
○○会の皆さまへ
これまで電話の連絡網でお伝えしていた連絡を、○月から連絡用のアプリでお送りすることになりました。
電話がつながらず連絡が遅れることを防ぎ、名簿をお配りしなくて済むようにするためです。
裏面の手順に沿って、○月○日までにご参加ください。
操作が分からない方は、役員の△△までお声がけください。○月○日の行事の後に、参加のお手伝いをする時間も設けます。
アプリを使わない方には、これまでどおり電話でお知らせします。
(文例ここまで)
文例のポイントは、最後の1行です。「アプリを使わない人には電話で伝える」と最初から書いておくと、スマートフォンが苦手な会員の不安が和らぎ、反対の声も出にくくなります。
裏面には、アプリの入れ方と参加の手順を、画面の写真を使って3〜4ステップで載せます。文字だけの説明より、画面の写真に丸印を付けたほうが、迷わずに進めてもらえます。
役員の引き継ぎで困らないために
連絡網アプリを使い始めた団体がつまずきやすいのが、年度の替わり目の引き継ぎです。紙の連絡網なら名簿を渡せば済みましたが、アプリでは管理者の権限やログインの情報が絡むため、引き継ぎを忘れると、次の役員が連絡を送れない、という事態になりかねません。
引き継ぎのときに確かめたいのは、次の点です。
・管理者の権限を次の役員に移したか:前の役員が管理者のままだと、設定を変えられなくなります
・前の役員が抜けても団体が残る設定になっているか:作った人が退会すると、グループがどうなるかを確かめておきます
・卒業・退会した会員を外したか:古い会員が残ったままだと、連絡が関係のない人に届き続けます
・有料版を使っている場合、支払いの名義と方法を引き継いだか:クレジットカードの名義が前の役員のままになっていないかを確かめます
・運用のルールを書き残したか:誰が発信するか、どんな連絡を紙でも残すかなど、決めたルールを文書にして渡します
引き継ぎの手順を1枚の紙にまとめて、毎年の役員に渡していくと、アプリの運用が年度をまたいで続きやすくなります。引き継ぎの日を年度末の役員会に合わせて決めておき、新旧の役員がそろった場で、管理者の権限の移し替えまでその場で済ませてしまうのが確実です。後日に回すと、前の役員と連絡が取りにくくなり、設定を変えられないまま新年度を迎える、ということが起こりがちです。
切り替えに反対の声が出たときの考え方
連絡網をアプリに移そうとすると、「スマートフォンの操作が苦手」「新しいアプリを入れたくない」「仕事と私用でアプリを分けたくない」といった声が出ることがあります。こうした声は、決してわがままではありません。
正直なところ、全員が最初からアプリを使いこなせるわけではありませんし、そこを無理に押しつけると、団体の雰囲気が悪くなります。反対の声が出たときは、次のような対応が考えられます。
・紙や電話での連絡を残す:どうしてもアプリを使えない会員には、担当の役員が電話や紙で同じ内容を伝える
・参加の手伝いをする:行事や集まりのついでに、その場で一緒にアプリを入れて参加の手続きをする
・アカウントを作らずに使えるサービスを選ぶ:新しい ID やパスワードを作る必要がないサービスなら、参加の負担を減らせる
・目的を丁寧に説明する:「役員の負担を減らすため」「名簿を配らなくて済むため」など、切り替える理由を伝える
切り替えの目的は、連絡を確実に届けることであって、全員をアプリに移すことそのものではありません。何割かの会員が紙や電話のままでも、役員の負担が減り、連絡が早く確実に届くようになれば、切り替えは成功だと考えてよいはずです。
会員の名簿と個人情報の扱い
連絡網アプリに移ると、会員の名簿は紙からアプリの中に移ります。紙を配らなくて済む分だけ安心ですが、アプリの中の名簿にも気を配る必要があります。
・登録する情報を最小限にする:連絡に必要な名前やニックネーム程度にとどめ、住所や電話番号は必要な場合だけ登録する
・見られる人を決める:名簿を全員が見られるのか、役員だけが見られるのかを確かめ、設定する
・退会した会員を削除する:卒業や転居で団体を離れた会員は、早めにグループから外す
・写真の扱いを決める:行事の写真を共有する場合は、写っている人の同意を得ているか、共有の範囲が会員だけに限られているかを確かめる
名簿の扱いについては、団体としての方針を年度の初めに会員へ伝えておくと、会員も安心して参加できます。「名簿は役員だけが見られる設定にしています」「卒業した方は3月末にグループから外します」のように、具体的に書いて伝えるのがポイントです。
特に子どもが関わる団体では、写真や名前の扱いに慎重さが求められます。アプリを選ぶ段階で、写真が会員以外に見られない仕組みになっているか、外部に共有するときに範囲を選べるかを確かめておくと安心です。
団体の種類ごとの選び方の目安
同じ「連絡網」でも、団体の性格によって重視すべき点は変わります。代表的な団体ごとに、選び方の目安を整理します。
PTA・保護者会 会員数が多く、年度ごとに役員が替わるのが特徴です。既読の確認と、発信者を役員に限定できる機能を重視します。学校の公式な連絡と混ざらないよう、学校側の連絡手段との役割分担も事前に話し合っておきます。広告が表示される無料版を使ってよいかも、学校と確かめておくと安心です。
スポーツ少年団・部活の保護者会 雨天中止の連絡、試合の集合時間、車出しや引率の当番決めなど、急ぎの連絡と日程調整が多いのが特徴です。出欠や日程調整の集計機能に加えて、保護者どうしで「乗せられます」「引率できます」とやり取りできる仕組みがあるかも確かめます。
町内会・自治会 会員の年齢層の幅が広く、スマートフォンを使わない会員も一定数いるのが特徴です。アプリだけに一本化せず、回覧板や掲示板と並行して使う前提で選びます。新しい ID やパスワードを作らずに参加できるか、文字を大きくできるかが重要になります。
習い事・教室 先生や教室の運営者から生徒・保護者への一方向の連絡が中心になります。休講の連絡、月謝の案内、発表会の日程など、記録として残したい連絡が多いので、あとから探しやすいかを重視します。レッスンの様子を写真や動画で共有したい場合は、会員以外に見られない仕組みかを確かめます。
マンション管理組合 総会の案内や工事のお知らせなど、全戸に確実に届けたい連絡が中心です。賃貸で住んでいる人や高齢の住民も含まれるため、紙の掲示や配布と組み合わせる前提で考えます。
どの団体にも共通するのは、「誰に、何を、どのくらい急いで届けたいか」を先に整理しておくことです。そのうえで、5つの軸に照らして候補を比べると、自分たちの団体に合ったサービスを選びやすくなります。
アプリに移ったあとの連絡の書き方
連絡網アプリに移ると、連絡は「文章」で届くようになります。電話なら聞き返せたことも、文章では聞き返しにくくなるため、書き方を少し工夫するだけで、問い合わせや行き違いが大きく減ります。
1行目に結論と日付を書く 「【9月14日(日)の練習は中止です】」のように、何の連絡かが1行目で分かるようにします。通知の画面には最初の数行しか表示されないことが多いため、1行目を読むだけで要点が伝わるのが理想です。
日時・場所・持ち物を箇条書きにする 文章の中に日時や場所を埋め込むと、読み飛ばされやすくなります。「日時」「集合場所」「持ち物」「連絡先の役員」のように、項目ごとに分けて書きます。
返事が必要なら、期限と方法を書く 出欠を集めたいときは、「○月○日(○)までに、出欠ボタンで回答してください」と、期限と回答の方法をはっきり書きます。期限がない連絡は、後回しにされがちです。
変更があったら、変更点だけを先に書く 予定が変わったときは、「集合時間が8時半から9時に変わりました」と、変わった点を最初に書きます。全文を書き直すと、どこが変わったのか分かりにくくなります。
読んでいない人には個別に声をかける 既読の状況を見て、期限の前日になっても読んでいない人には、役員から個別に連絡します。アプリに移っても、最後の確認は人の手で行うのが確実です。
災害や緊急時の連絡をどうするか
連絡網アプリは便利ですが、災害時や緊急時には、通信が混み合ったり、停電でスマートフォンが使えなくなったりする可能性があります。アプリだけに頼るのではなく、緊急時の連絡方法を別に決めておくと安心です。
・役員の連絡先は役員の間で保管する:全員に名簿を配らなくても、役員どうしは電話番号を共有しておき、アプリが使えないときに連絡を取り合えるようにします
・緊急時の集合場所や判断の基準を、前もって決めておく:「警報が出たら行事は中止」「地震のときは○○公園に集合」など、連絡がなくても行動できる基準を決めて、年度の初めに伝えておきます
・連絡手段を2つ以上用意する:アプリに加えて、メールや電話など、別の経路でも連絡できるようにしておきます
・子どもの引き渡しのルールを確かめる:学校や少年団では、緊急時の子どもの引き渡しの方法を、学校や指導者と確かめておきます
緊急時の連絡は、普段の連絡網とは別の問題として考えておくことが大切です。アプリに移ったことで、かえって緊急時の連絡方法が決まっていない、という状態にならないように気をつけます。
連絡だけでなく予定や写真もまとめたい団体の候補
連絡網アプリで一斉連絡は届くようになったものの、行事の予定はカレンダーアプリ、写真は共有のドライブ、と道具がばらばらになってしまう、という団体もあります。連絡と予定と写真をひとつにまとめたい団体の候補の1つとして、Tsudooがあります。
公式サイトによると、Tsudoo は教室・サークル・町内会・PTA などの集まり向けのグループアプリで、LINE のアカウントでそのままログインでき、新しい ID とパスワードを作る必要はないとされています。文字を大きくする設定があり、iPhone・Android のアプリのほか、スマートフォンのブラウザからもそのまま使えると説明されています。参加できる人は公開・承認制・招待制から選べ、招待コードを1つ配るだけで参加してもらえます。
機能としては、お知らせや雑談をまとめる掲示板(重要な投稿は上に固定できる)、掲示板とは分かれたチャット、日時と場所を決めて告知できる予定とカレンダー、写真と動画の保存があり、写真や動画はメンバー以外は見られないと書かれています。
料金ページによると、無料プランはメンバー数とグループ数の上限がなく、写真は枚数の制限なく保存でき、3分以上の動画は合計30時間まで保存できます。動画の保存時間を広げる動画保存プランは、1グループあたり月額525円(税込)です。公式サイトのよくある質問では、いま使っている LINE のグループはそのまま使えて、まず写真と予定だけを移し、慣れてから連絡を移している会もあると紹介されています。
既読の確認や出欠の集計を最優先にするなら連絡網に特化したアプリ、連絡に加えて予定や写真の記録もまとめたいならグループ向けのアプリ、というように、団体の目的に合わせて比べてみてください。
Tsudooは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
団体の連絡を支える仕事という視点
最後に、少し視点を変えて、団体の連絡の仕組みを支える仕事について触れておきます。在宅ワークの仲介サイトを長く運営してきた立場から見ると、地域の団体や教室の運営を手伝う仕事で長く続く人ほど、ツールの使い方を教えるだけでなく、「誰が何を発信するか」「記録をどこに残すか」といった運用の決まりごとを一緒に整える役割を担っています。仲介の手数料がかからない直接取引なら、依頼する団体は限られた予算でも長く手伝ってもらいやすく、受け手の手取りも厚くなります。
連絡網のようなアプリを作る仕事に関心がある人は、アプリケーション開発のお仕事で、どんな案件があるかを確かめられます。年配の人でも迷わず使える画面を考える仕事は、UI/UX・アプリデザインのお仕事で紹介しています。問い合わせへの自動応答などを作る仕事については、AIチャットボット・アプリ開発のお仕事が参考になります。
アプリを作る側の収入の目安はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確かめられます。また、自宅で働く環境づくりに使える公的な支援を調べたい場合は、テレワーク 助成金 2026で、テレワークに関する助成金の概要をまとめています。
よくある質問
Q. 連絡網アプリは本当に無料で使えますか?
多くの連絡網アプリは無料で使えますが、無料版では画面に広告が表示されたり、登録したアドレスにメールマガジンが届いたりすることがあります。たとえば、らくらく連絡網+は無料版に広告とメールマガジンがあり、広告なしで使える団体有料版は、100名までのプランの1か月契約で月額5,500円(税込)と公式サイトに書かれています。
Q. スマートフォンを持っていない会員がいる場合はどうすればよいですか?
全員をアプリに移す必要はありません。アプリを使えない会員には、担当の役員が電話や紙で同じ内容を伝える方法を残しておきます。アプリの既読の状況を見て、まだ読んでいない会員にだけ個別に連絡すると、役員の負担を抑えながら連絡を届けられます。
Q. LINEのグループを連絡網の代わりに使ってもよいですか?
使っている団体は多くありますが、通常の LINE グループでは会員どうしの LINE のアカウントが見えるため、それを避けたい会員もいます。オープンチャットは匿名で参加できる反面、会員の確認がしにくく、ガイドラインで電話番号や住所、口座情報の投稿が禁止されています。目的に合わせて選んでください。
Q. 紙の連絡網からアプリに切り替えるとき、どのくらいの期間がかかりますか?
団体の規模や会員の年齢層によりますが、役員だけで2週間ほど試し、そのあと参加の締切を決めて全員に案内し、しばらく紙や電話と並行して運用する、という流れなら、1〜2か月ほどを見ておくと無理がありません。参加していない会員には個別に声をかけてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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