作曲を副業にするには|楽曲を提供する先と、権利の扱いで気をつけること


この記事のポイント
- ✓作曲を副業にするときの始め方を
- ✓楽曲を提供する先ごとに整理しました
- ✓著作権を譲るのか使わせるのかの決め方
作曲を副業にしたいと考えたとき、多くの人が最初につまずくのは「曲は作れるのに、どこに出せばお金になるのかが分からない」という点です。もう1つは、曲を渡したあとに権利がどうなるのかを知らないまま契約してしまい、あとから自分の曲を自由に使えなくなることです。
この記事では、作曲の副業で楽曲を提供する先を種類ごとに整理し、それぞれで求められる曲の作り方、報酬の受け取り方、権利の扱いで気をつけることを順番に説明します。会社員が副業として始めるときに確かめる勤め先の決まりや、報酬にかかる税金の扱いにも触れます。
作曲の副業が成り立つ場面
作曲の仕事というと、歌手に曲を提供したり、ドラマやアニメの音楽を担当したりする姿を思い浮かべる人が多いはずです。こうした仕事は確かに作曲の中心ですが、多くはレコード会社や音楽出版社、制作会社とのつながりの中で決まり、平日の夜と週末だけで取り組む副業の入口としては遠い場所にあります。
副業として作曲が成り立ちやすいのは、「誰かの用途に使われる音楽」を求める場面です。たとえば次のようなものがあります。
| 用途 | 主な依頼主 | 求められること |
|---|---|---|
| 動画の背景に流す音楽 | 動画を作る個人や会社、配信者 | 話の邪魔をせず、映像の雰囲気に合うこと |
| 店舗や施設で流す音楽 | 小売店、飲食店、施設の運営者 | 長時間流しても疲れないこと、権利の処理が明確なこと |
| ゲームの音楽と効果音 | 個人のゲーム制作者、小さな開発会社 | 場面に合わせて繰り返し再生できること |
| 広告や企業の紹介映像 | 制作会社、企業の広報担当 | 秒数がぴったり合うこと、短い期限で仕上がること |
| 歌ものの楽曲 | 歌い手、バンド、配信者 | 歌い手の声域や雰囲気に合うこと |
どの用途でも共通するのは、曲そのものの良さだけでなく「使う人の目的に合っているか」で評価される点です。自分が作りたい曲と、依頼主が使いたい曲は一致しないことが多く、副業として続けるには、この差を埋める作り方を身につける必要があります。
もう1つの特徴は、作曲の副業では「曲を渡す」ことと「権利をどうするか」が必ずセットになる点です。曲を納品して代金を受け取るだけに見えても、実際には著作権を相手に譲るのか、使うことを認めるだけなのかを決めています。この点はあとの節で詳しく扱います。
楽曲を提供する先は大きく4つ
作曲の副業で楽曲を提供する先は、大きく次の4つに分けられます。それぞれお金の入り方と、権利の扱いが違います。
ストック音楽のサイトで販売する
ストック音楽とは、あらかじめ作っておいた曲をサイトに登録し、使いたい人が使用料を払ってダウンロードする仕組みのことです。Audiostockのような国内のサービスや、海外のサービスがあります。依頼主とやり取りをせずに済み、空いた時間に作った曲を登録しておけるので、副業の始め方として選ぶ人が多い形です。
一方で、1曲あたりの売上は小さく、1回売れるたびに数百円から数千円程度の取り分になるのが一般的です。売れるかどうかは、登録した曲数と、検索で見つけてもらえる曲名や説明の付け方に大きく左右されます。手数料や取り分の割合はサービスごとに違い、改定もあるので、登録の前に各サービスの規約と料金の案内を必ず読みます。
ストック音楽では、多くの場合、著作権は作曲者に残したまま、サイトを通じて利用者に使うことを認める形になります。ただし、サービスによっては「ほかのサイトで同じ曲を売ってはいけない」という専属の条件が付くことがあります。複数のサイトに同じ曲を登録したい場合は、規約の専属に関する項目を確かめます。
クラウドソーシングやスキルの出品サービスで受注する
クラウドソーシングとは、インターネット上で仕事を発注したい人と受けたい人をつなぐサービスのことです。作曲の依頼では、動画用の短い曲、配信のオープニング、ゲームの音楽、歌ものの作曲と編曲などが募集されています。自分の得意な内容と料金を出品しておき、依頼を待つ形のサービスもあります。
依頼主とやり取りをしながら作るので、ストック販売より1件あたりの報酬は高くなりやすい一方、修正のやり取りや納期の管理が必要になります。最初のうちは実績が少ないため、低めの料金で受けて評価を集める人が多いですが、時間をかけすぎると副業として続かなくなります。料金を決めるときは、作曲だけでなく、打ち合わせ、修正、書き出し、納品の作業時間も含めて見積もります。
動画やゲームの制作者から直接依頼を受ける
SNSや自分のサイトで作品を公開していると、動画やゲームの制作者から直接依頼が届くことがあります。仲介のサービスを通さないので手数料がかからず、継続の依頼につながりやすい形です。その代わり、契約書の作成、請求、入金の確認まで自分で行う必要があります。
直接依頼では、条件を口頭やメッセージのやり取りだけで決めてしまいがちです。あとで「このくらいの修正は料金に含まれると思っていた」「曲をほかの作品にも使いたい」といった食い違いが起きやすいので、簡単なものでも書面で条件を残します。
歌い手やアーティストに楽曲を提供する
歌い手やバンドに歌ものの曲を提供する形です。報酬は買い取りの作曲料として受け取る場合と、曲が使われるたびに入る使用料(いわゆる印税)を受け取る場合があります。使用料を受け取るには、著作権の管理を音楽の著作権管理事業者に預けるかどうかを決める必要があり、ほかの3つより権利の扱いが複雑です。
音楽の著作権管理事業者とは、作曲者に代わって、曲を使う人から使用料を集めて分配する団体のことです。日本ではJASRACなどがあります。管理を預けた曲は、自分の判断だけで自由に使用を許可できなくなる場合があるので、預ける前に各団体の案内を読み、ストック販売や受注制作と両立できるかを確かめます。仕組みの全体はJASRACの公式サイトで確かめられます。
始める前にそろえる道具と準備
作曲の副業を始めるのに、最初から高価な機材をそろえる必要はありません。最低限必要なのは次のものです。
| 道具 | 役割 | 選ぶときの目安 |
|---|---|---|
| パソコン | 作曲ソフトを動かす | 作曲ソフトの動作条件を満たすもの。メモリに余裕があると音源を多く使える |
| DAW(作曲ソフト) | 曲を打ち込み、録音し、仕上げる | 無料版や体験版から始め、使い方に慣れてから選ぶ |
| ヘッドホン | 細かい音を確かめる | 音の色付けが少ない、モニター用とされるもの |
| オーディオインターフェース | 楽器や声を録音し、音を正確に聴く | 歌や楽器を録音するなら必要 |
| 鍵盤(MIDIキーボード) | 音を入力する | 打ち込みだけでも作れるが、あると作業が早くなる |
DAWとは、パソコンで曲を作るためのソフトのことです。打ち込み、録音、音の調整、書き出しまでを1つのソフトで行います。どのソフトを使っても仕事はできますが、依頼によっては「各楽器の音を別々のファイルで納品してほしい」「特定の形式で書き出してほしい」と求められることがあります。使っているソフトでその書き出しができるかを、受ける前に確かめておきます。
音源やサンプル素材にも注意が必要です。音源とは、ピアノやドラムなどの楽器の音をパソコンで鳴らすためのデータのことです。市販の音源やサンプル素材には、それぞれ使用条件が決められています。曲の一部として使う分には問題ない場合が多いものの、素材の音をほとんどそのまま使った曲を販売することを禁じている場合もあります。ストック販売や受注制作で使う前に、素材ごとの使用条件を読み、商用で使えるかを確かめます。
最近は、AIで曲を作る道具も増えています。AIで作った曲を販売や納品に使う場合は、その道具の利用規約で商用利用が認められているかに加え、ストック音楽のサイトや依頼主がAIで作った曲を受け付けているかも確かめます。AIで作ったものと著作権の関係について、文化庁はAIと著作権についてのページで考え方を公表しています。人が創作に関わった程度によって扱いが変わるとされているので、AIを使ったかどうかは依頼主に正直に伝えます。
依頼主に選ばれる曲の作り方
副業の作曲で依頼を受け続けるには、曲の完成度に加えて、使う場面に合わせた作り方ができることが求められます。
用途から逆算して作る
動画の背景に流す曲であれば、人の話す声と音域がぶつかる楽器を控えめにし、メロディが前に出すぎないようにします。店舗で流す曲であれば、同じ曲が何度も流れても耳障りにならないよう、音量の変化や強い音を抑えます。ゲームの音楽であれば、曲の終わりから頭へ自然につながるように作り、何度繰り返しても切れ目が目立たないようにします。
依頼を受けたら、最初に「どこで、どのように流れる曲か」を確かめます。映像に合わせるのであれば、映像の長さ、場面が切り替わる秒数、ナレーションの有無を聞きます。これを聞かずに作り始めると、曲としては良くても使えないものになり、大きな作り直しが発生します。
参考曲で方向性をそろえる
依頼主の多くは音楽の専門家ではないので、「明るい感じ」「おしゃれな感じ」のような言葉で希望を伝えてきます。この言葉だけで作ると、作曲者と依頼主の思い浮かべる音が違うことがよくあります。依頼の最初に、イメージに近い曲を2曲から3曲ほど挙げてもらい、テンポ、使う楽器、雰囲気をそろえておくと、修正の回数を大きく減らせます。
ただし、参考曲に似せすぎると、他人の曲の著作権を侵害するおそれがあります。参考曲から取り入れてよいのは、テンポや楽器の編成、雰囲気といった方向性までです。メロディや特徴的な伴奏の形をそのまま使うことはしません。
デモの段階で確認をもらう
いきなり完成形を作るのではなく、最初に30秒から1分ほどのデモを作って方向性の確認をもらいます。方向性が合っていることを確かめてから仕上げに入ると、完成後に全体を作り直す事態を避けられます。修正の回数を料金に含める範囲として決めておく場合も、デモの段階の修正と完成後の修正を分けて数えると、やり取りが整理しやすくなります。
著作権を「譲る」のか「使わせる」のかを決める
作曲の副業で最も気をつけたいのが、曲の著作権の扱いです。著作権とは、作った曲を複製したり、配信したり、編曲したりすることを決められる権利のことで、曲を作った時点で作曲者に生まれます。依頼を受けて作った曲でも、契約で決めない限り、著作権は作曲者に残ります。
依頼主に曲を渡すときの権利の扱いは、大きく2つあります。
| 扱い方 | 内容 | 作曲者の側から見た特徴 |
|---|---|---|
| 著作権を譲る(買い取り) | 曲の著作権を依頼主に移す | 報酬は高めに設定しやすいが、その曲を自分で自由に使えなくなる |
| 使うことを認める(利用許諾) | 著作権は作曲者に残し、決めた範囲で使うことを認める | 同じ曲をほかの用途で使える余地が残るが、使える範囲の取り決めが必要 |
著作権を譲る場合でも、法律上、注意が必要な点があります。著作権法では、編曲や、曲をもとにした新しい作品を作る権利について、契約で特に書かれていないときは譲った側に残ると推定すると定められています。
著作権を譲渡する契約において、第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する。 出典: e-Gov法令検索(著作権法第61条第2項)
第27条の権利とは、曲を編曲したり作り変えたりする権利のことで、第28条の権利とは、作り変えた作品を使うことについて元の作曲者が持つ権利のことです。依頼主が「買い取ったのだから自由にアレンジできる」と考えていても、契約書にこの2つの権利が書かれていなければ、作曲者の側に残ると推定されます。依頼主との食い違いを防ぐため、買い取りの契約では「第27条および第28条の権利を含む」と書くかどうかを、事前に話し合って決めます。
もう1つ、作曲者には著作者人格権という権利があります。著作者人格権とは、作品を公表するかどうか、名前を出すかどうか、作品を勝手に改変されないかを決められる権利のことで、法律上、他人に譲ることはできません。そのため、買い取りの契約では「著作者人格権を行使しない」という約束を求められることがよくあります。この約束をすると、依頼主が曲を短く切ったり、ほかの音と重ねたりしても、異議を言えなくなります。どこまで改変を認めるのかを理解したうえで同意します。
利用許諾で受けるときに決めること
使うことを認める形で受ける場合は、次の項目を決めておきます。
- 使ってよい作品や媒体(特定の動画だけか、依頼主のすべての動画か、広告にも使えるか)
- 使ってよい期間(期限なしか、1年間などの期間を決めるか)
- 使ってよい地域(日本国内だけか、全世界か)
- 依頼主以外の人にも同じ曲を使わせてよいか(独占か、非独占か)
- 依頼主が曲を編集してよい範囲(長さの調整や、ほかの音との重ね合わせを認めるか)
- クレジット(作曲者名の表示)をするかどうか
特に、独占か非独占かは報酬に直結します。非独占であれば、同じ曲をストック音楽のサイトで販売したり、別の依頼主に使わせたりできます。独占の場合は、ほかで使えなくなる分、報酬を高めに設定するのが一般的です。
契約書と見積もりで確かめる項目
作曲の副業では、1件の金額が小さくても、契約の条件を書面で残しておくことが大切です。最低限、次の項目を確かめます。
| 項目 | 確かめる内容 |
|---|---|
| 納品物 | 曲の長さ、曲数、ファイル形式、楽器ごとのファイルの有無 |
| 納期 | デモの提出日、完成の提出日、修正の締め切り |
| 修正 | 料金に含まれる修正の回数と範囲、追加の修正の料金 |
| 権利 | 著作権を譲るか、利用を許諾するか。許諾の範囲 |
| 報酬 | 金額、消費税の扱い、源泉徴収の有無、支払日 |
| 取り消し | 途中で依頼が取り消された場合の支払い |
会社員が個人で受ける場合でも、2024年11月に施行されたフリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)により、会社などから業務を受けるときは、取引の条件を書面やメールなどで示してもらえることになっています。この法律では、依頼する側が報酬の額や支払期日などを明示することや、成果物を受け取った日から60日以内のできるだけ早い日に報酬を支払うことなどが定められています。内容は厚生労働省のフリーランス・事業者間取引適正化等法の案内で確かめられます。ただし、従業員を使わない個人が依頼主の場合など、対象にならない取引もあるので、自分の取引が当てはまるかは案内を読んで確かめます。
見積もりを出すときは、作曲の作業時間だけで計算しないことが大切です。打ち合わせ、デモの作成、修正、書き出し、納品の準備まで含めると、1曲にかかる時間は想定の1.5倍から2倍になることがあります。最初の数件は作業時間を記録しておき、実際にかかった時間から料金を見直していくと、無理のない価格に近づけます。
文章でのやり取りが多い仕事なので、条件の確認や提案を短く正確に書く力も役立ちます。依頼主への連絡文や見積もりの書き方を体系的に学びたい人は、ビジネス文書検定の内容が参考になります。
会社員が副業で作曲するときに確かめる決まり
会社員が作曲を副業にする場合は、まず勤め先の就業規則で副業が認められているかを確かめます。厚生労働省は副業・兼業の促進に関するガイドラインを公表しており、労働者が勤務時間外に副業をすることを原則として認める方向を示していますが、実際の扱いは会社ごとの就業規則によります。届け出や許可が必要な会社もあります。考え方は厚生労働省の副業・兼業のページで確かめられます。
本業が音楽や映像、ゲームに関わる仕事の場合は、同業の仕事を受けることを禁じる決まりがないかも確かめます。また、勤務時間中に作った曲や、会社の機材を使って作った曲は、会社の著作物として扱われる場合があります。副業の作曲は、勤務時間外に、自分の機材で行うようにします。
名前の出し方にも注意します。クレジットに本名を出すと、勤め先に副業が知られることがあります。副業が認められている場合でも、活動名を使うかどうかを事前に決めておくと、依頼主とのやり取りが一貫します。
報酬にかかる税金と確定申告
作曲の報酬を会社などから受け取る場合、支払う側が所得税を差し引いて支払うことがあります。これを源泉徴収といいます。所得税法では、作曲の報酬は源泉徴収の対象となる報酬に含まれています。
税額は、支払金額が100万円以下の部分について10.21%です。たとえば作曲料が5万円であれば、5,105円が差し引かれ、44,895円が振り込まれます。計算の方法は国税庁のNo.2795 原稿料や講演料等を支払ったときに載っています。源泉徴収をするかどうかは支払う側の立場によって変わり、個人の依頼主からの報酬では差し引かれないことも多いので、見積もりの段階で「源泉徴収をする前提の金額か」を確かめておくと、入金額の食い違いを防げます。
給与を1か所から受けている会社員の場合、給与以外の所得の合計が20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。所得とは、売上から必要経費を差し引いた金額のことです。作曲ソフト、音源、ヘッドホンなど、作曲の仕事のために買ったものは経費になる場合があります。詳しくは国税庁のNo.1900 給与所得者で確定申告が必要な人で確かめられます。
20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要です。住民税の申告の扱いは住んでいる市区町村によって案内が異なるので、窓口で確かめてください。源泉徴収された税金は、確定申告をすることで精算され、払いすぎていれば戻ってきます。源泉徴収の金額が分かる支払調書や、入金の記録は保管しておきます。
実績がない段階での始め方
実績がない段階で依頼を受けるには、まず「どんな曲を作れる人か」が一目で分かる作品の一覧を用意します。作品の一覧は、次のように用途ごとに分けて並べると、依頼主が判断しやすくなります。
- 動画の背景に使える曲(明るい、落ち着いた、緊張感のあるなど雰囲気別)
- ゲームの場面に合わせた曲(戦闘、町、タイトル画面など)
- 30秒、60秒など、長さを決めて作った曲
- 歌ものの曲(仮の歌を入れたもの)
それぞれの曲には、どんな用途を想定して作ったか、何秒の曲か、使った楽器は何かを短く添えます。依頼主は「自分の動画に合うか」を見ているので、曲だけを並べるより、用途の説明があるほうが選ばれやすくなります。
最初の依頼を取る段階では、提案文の書き方が結果を大きく左右します。依頼文を読んだうえで、どの曲が近い雰囲気か、どんな構成で作るか、デモをいつ出せるかを具体的に書きます。どの依頼にも同じ文章を送るのではなく、依頼ごとに内容を変えます。提案文や単価の上げ方の考え方は、文章の仕事を扱ったWebライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップも参考になります。職種は違っても、実績を積みながら単価を見直していく流れは共通しています。
ストック音楽の販売を並行して進めるのも1つの方法です。依頼を待つ間に作った曲を登録しておくと、作品の一覧も厚くなり、売れた実績は「どんな曲が求められているか」を知る手がかりになります。
副業として続けるための時間の使い方
作曲の副業は、1曲を仕上げるのに時間がかかるうえ、修正のやり取りが入ると予定がずれやすい仕事です。本業と両立するには、受ける量と締め切りの管理が欠かせません。
まず、1週間のうち作曲に使える時間を決めます。たとえば平日の夜に1時間から2時間、休日に4時間から5時間であれば、1週間に使えるのは10時間前後です。1曲の作業時間が、デモ、仕上げ、修正を含めて8時間かかるとすると、受けられるのは1週間に1件程度になります。これを超えて受けると、締め切りに追われて品質が落ちたり、本業に影響したりします。
締め切りは、依頼主の希望をそのまま受けるのではなく、自分の作業時間から逆算して提案します。デモの提出日と完成の提出日を分けて決め、それぞれに少し余裕を持たせておくと、本業が忙しい週があっても調整できます。
同じ依頼主から継続して依頼を受けられるようになると、毎回の打ち合わせが短くなり、作業の効率が上がります。継続の依頼につながりやすいのは、納期を守ること、連絡が早いこと、依頼主の目的を理解した提案ができることです。曲の良さに加えて、こうした仕事の進め方が評価されます。
納品の形式と、渡す前に確かめること
作曲の仕事では、曲の出来と同じくらい、納品のしかたで評価が変わります。依頼主が受け取ったファイルをそのまま使えるかどうかが、次の依頼につながるかを左右するからです。
最初に確かめるのは、ファイルの形式です。動画や配信に使う場合はWAVやMP3で受け取りたいという依頼が多く、ゲームに組み込む場合は、ゲームを作る道具に合わせた形式や、繰り返し再生のための区切り位置の指定を求められることがあります。サンプリング周波数(1秒間に音を記録する回数)やビット深度(音の細かさの段階)にも指定がある場合があるので、依頼の段階で聞いておきます。
次に、音量の目安です。動画の背景に使う曲は、話し声より小さく流すことが前提なので、依頼主が音量を調整しやすいように、極端に大きな音量で書き出さないほうが扱いやすくなります。配信や動画の投稿先によっては、音量の基準に合わせて自動で調整されることもあるため、依頼主の使い方を聞いたうえで仕上げの音量を決めます。
楽器ごとに分けたファイルを求められることもあります。映像の編集で一部の楽器だけを消したい、場面ごとに音量を変えたいといった理由です。追加の作業になるので、料金に含めるかどうかを見積もりの段階で決めておきます。
納品するときは、ファイル名に曲名と版の番号を入れ、どれが最新かが一目で分かるようにします。修正を重ねると、依頼主の手元に古いファイルが混ざりやすくなるためです。あわせて、曲の長さ、テンポ、使用した音源の使用条件に関する注意があれば短い文章で添えます。こうした細かな配慮は、依頼主の作業の手間を減らし、継続の依頼を受けやすくします。
作曲の副業で起きやすいトラブルと防ぎ方
作曲の副業で起きやすいトラブルには、いくつかの決まった形があります。事前に知っておくと、多くは契約と連絡の工夫で防げます。
修正が終わらない
完成後に「やっぱり雰囲気を変えたい」と大きな修正を何度も求められるケースです。防ぐには、デモの段階で方向性の確認をもらい、料金に含まれる修正の回数と範囲を最初に決めておきます。方向性の確認後に雰囲気そのものを変える修正は、追加の料金になることを伝えておくと、依頼主も判断しやすくなります。
報酬が支払われない
納品したのに支払いが遅れる、連絡が取れなくなるといったケースです。直接依頼では特に起きやすいので、初めての依頼主とは、着手前に半分を支払ってもらう、仲介のサービスを通すなど、支払いの方法を工夫します。フリーランス法の対象となる取引であれば、支払期日の定めや、困ったときの相談窓口が用意されています。
曲が想定外の用途で使われる
動画のために提供した曲が、別の広告やほかの作品に使われていたというケースです。利用許諾で受けた場合、許諾の範囲を超えた使い方は認められていません。範囲を契約書に具体的に書いておけば、話し合いの根拠になります。
他人の曲に似ていると指摘される
参考曲に寄せすぎた結果、メロディが似ていると指摘されるケースです。作曲の過程で参考にした曲は記録しておき、メロディや特徴的なフレーズは自分で作ります。完成後に、似た曲がないかを自分でも聴き比べて確かめると安心です。
作曲の副業と、ほかのスキルの組み合わせ
作曲の副業は、作曲だけで完結させるより、関連するスキルと組み合わせると依頼の幅が広がります。たとえば、ミックス(各楽器の音量や音色を整える作業)とマスタリング(曲全体の音量と音質を最終的に整える作業)まで一人でできれば、依頼主は別の人に頼む手間が省けます。動画の編集ができれば、音楽だけでなく映像に合わせた仕上げまで受けられます。
ゲームの音楽を作る場合は、効果音の制作も一緒に頼まれることがあります。配信者向けの音楽であれば、オープニングの短いジングル、待機画面の音楽、通知音などをまとめて提供する形もあります。1つの依頼主から複数の音を受けられると、やり取りの手間が少なく、継続にもつながりやすくなります。
デザインや映像の仕事と同じく、作曲の報酬も、制作物の範囲と使い方で大きく変わります。クリエイティブな職種の単価がどのように決まるかは、デザイナーの年収・単価相場や、Webデザイナー 年収のリアル:30代フリーランスが語る稼ぎ方とキャリアパスも参考になります。依頼の範囲を広げるほど1件あたりの報酬は上げやすくなりますが、作業時間も伸びるので、副業に使える時間と合わせて考えます。
在宅ワークの仲介を続けてきた立場から見えること
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、作曲のように完成物の良し悪しが感覚で判断されやすい仕事ほど、長く続く人は「曲の良さ」と同じくらい「条件の決め方」に時間を使っています。修正の回数、権利の範囲、納期を最初に言葉にして合意しておく人は、依頼主とのやり取りが穏やかで、継続の依頼につながりやすい傾向があります。
また、仲介の手数料がかからない直接の取引は、同じ予算でも受け手の手取りが厚くなり、依頼主もその分を修正の回数や曲の長さに回せます。作曲のように1件の金額が大きくなりにくい仕事では、この差が続けやすさに直結します。その代わり、条件を書面で残す、支払い方法を工夫するといった自分を守る準備が欠かせません。
作曲の副業は、音楽の才能だけで決まる仕事ではありません。誰のどんな用途の曲かを考えて作る力、権利の扱いを理解して契約する力、締め切りと作業量を管理する力の3つがそろうと、本業と両立しながら長く続けられる仕事になります。仕事の進め方そのものを学びたい人は、AIを使った業務の効率化を扱うAIコンサル・業務活用支援のお仕事も、作業の流れを見直す手がかりになります。
よくある質問
Q. 作曲の副業は楽器が弾けなくても始められますか?
楽器が弾けなくても、作曲ソフトに音を打ち込んで曲を作ることはできます。動画の背景音楽やゲームの音楽は打ち込みで作られているものも多くあります。ただし、和音の組み立てやリズムの基礎は学んでおく必要があります。鍵盤があると入力が早くなるので、慣れてきたら用意すると作業が楽になります。
Q. 著作権を買い取りで渡すと、その曲を自分の作品集に載せられなくなりますか?
著作権を譲った場合、作品集への掲載も依頼主の許可が必要になることがあります。作品集に載せたい場合は、契約の段階で「制作実績として紹介してよいか」を確認し、書面に残しておきます。公開前の作品は依頼主の公開日以降に載せるなど、時期の取り決めも一緒に決めておくと安心です。
Q. 作曲の副業の収入が少なくても確定申告は必要ですか?
給与を1か所から受けている会社員の場合、副業の所得が20万円以下であれば所得税の確定申告は不要とされています。ただし住民税の申告は別に必要です。報酬から源泉徴収されている場合は、確定申告をすると払いすぎた税金が戻ることもあります。扱いは事情で変わるので、税務署や市区町村の窓口で確認してください。
Q. AIで作った曲を副業で販売してもよいですか?
使ったAIの利用規約で商用利用が認められているか、販売するサイトや依頼主がAIで作った曲を受け付けているかを確かめる必要があります。AIで作ったものの著作権の扱いは、人がどの程度創作に関わったかで変わるとされています。依頼主には、AIを使ったかどうかを事前に正直に伝えてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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