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家事分担アプリで夫婦の担当を見える形にする方法と、選ぶときの見どころ

@SOHO編集部
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家事分担アプリで夫婦の担当を見える形にする方法と、選ぶときの見どころ

この記事のポイント

  • ✓家事分担アプリで夫婦の担当を見える形にする方法を
  • ✓家事の洗い出しから担当の決め方
  • ✓アプリの選び方の見どころ

家事分担アプリは、夫婦や家族で「誰が、どの家事を、いつやるか」を一つの画面で共有するための道具です。共働きの家庭が増え、在宅で働く人も増えたいま、「言わなくても分かるはず」という期待のすれ違いを減らす手段として注目されています。ただし、アプリを入れただけで分担がうまくいくわけではありません。この記事では、家事分担アプリで担当を見える形にする手順と、アプリを選ぶときの見どころ、専用アプリを使わずに済ませる方法までを順に整理します。家族の予定と家事をまとめてボードで管理する方法として、Pinateca のようなプロジェクト管理の道具を使うやり方にも触れます。

家事分担の偏りは、統計の上でも続いている

家事分担アプリが求められる背景には、家事の負担が片方に寄りやすいという現実があります。総務省統計局の社会生活基本調査は、5年ごとに国民の1日の時間の使い方を調べている統計で、家事や育児にかける時間も男女別に集計しています。最新の2021年の結果では、6歳未満の子どもがいる夫婦と子どもの世帯で、夫の家事関連時間は1日あたり1時間54分、妻は7時間28分でした(週全体の平均)。

6歳未満の子供を持つ世帯の夫は、5年前に比べ家事時間が 13 分増加、育児時間は 16 分増加。男女差は縮小しているが依然として一定時間存在 出典: stat.go.jp

家事関連時間とは、炊事や掃除などの家事に、介護・看護、育児、買い物を合わせた時間のことです。同じ調査で2001年の数字を見ると、夫は48分、妻は7時間41分でした。20年で夫の時間は2倍以上に伸びていますが、妻との差はまだ5時間34分あります。差が縮まらない理由はさまざまですが、その一つとして、家事の中身が見えていないことが挙げられます。

ここ、意外と見落としがちなんです。家事の負担というと、料理や洗濯のような目立つ作業に目が行きますが、実際には「トイレットペーパーの残りを確かめて買い足す」「子どもの学校の提出物を確認する」「献立を考える」といった、名前の付いていない細かな作業が積み重なっています。これらは、やっている本人以外には見えにくく、分担の話し合いの場にも上がりません。家事分担アプリの役割は、こうした見えない作業に名前を付けて、一覧にすることにあります。

見える形にすると何が変わるのか

家事を一覧にして担当を決めると、次の3つが変わります。

1つ目は、話し合いの材料ができることです。「私ばかりやっている」という感覚は、相手にとっては根拠の分からない不満に聞こえがちです。一覧と完了の記録があれば、どの家事にどれくらい時間がかかっているかを、同じ画面を見ながら話せます。

2つ目は、頼む手間が減ることです。担当と頻度を決めて登録しておけば、毎回「あれやっておいて」と声をかける必要がなくなります。声をかける側の負担は、作業そのものと同じくらい重いものです。

3つ目は、急な予定の変更に対応しやすくなることです。出張や残業、子どもの発熱などで担当の人ができなくなったとき、一覧があれば、もう一人がすぐに引き取れます。

家事分担アプリで担当を決めるまでの手順

ここでは、家事分担アプリを使い始めるときの手順を、5つのステップで整理します。どのアプリを使う場合でも、この順番で進めると途中で止まりにくくなります。

ステップ1:1週間、家事を書き出す

最初にやるのは、家事の洗い出しです。アプリに登録する前に、まず1週間、夫婦それぞれがやった家事を書き出します。紙のメモでもスマートフォンのメモでも構いません。大事なのは、「料理」のような大きなくくりではなく、「献立を考える」「食材を買う」「作る」「片付ける」「冷蔵庫の残りを確かめる」のように、作業の単位で書くことです。

1週間の記録を見比べると、どちらか一方しか知らない家事が必ず出てきます。その家事を一覧に加えるだけでも、分担の話し合いはずっと進めやすくなります。

ステップ2:頻度と所要時間を付ける

書き出した家事に、頻度(毎日、週に数回、毎週、毎月、季節ごと)と、1回あたりの所要時間の目安を付けます。所要時間は厳密でなくて構いません。「ゴミ出し5分」「風呂掃除15分」「週末の作り置き2時間」程度の目安があれば十分です。

所要時間を付けると、1週間あたりの負担を数字で比べられます。たとえば、毎日の夕食作りが1回45分なら、1週間で5時間15分になります。毎日のゴミ出しが1回5分なら、1週間で35分です。回数の多さではなく時間の合計で見ると、偏りがはっきりします。

ステップ3:担当を決める

担当の決め方には、いくつかの型があります。

決め方 向いている家庭 気をつける点
家事ごとに固定 生活のリズムが毎週ほぼ同じ家庭 片方の繁忙期に負担が偏りやすい
曜日で交代 勤務の曜日がはっきりしている家庭 曜日ごとの家事の量に差が出る
交互に担当 どちらもできる家事が多い家庭 前回どちらがやったかの記録が要る
手が空いた人がやる 在宅の時間が長い家庭 結局どちらか一方がやり続けることがある

どの型でも、決めたあとに1か月ほど試してから見直す、という前提で始めると、話し合いの空気が重くなりません。最初から完璧な分担を目指すより、試して直すほうが長続きします。

ステップ4:アプリに登録し、通知を設定する

担当が決まったら、アプリに家事を登録します。頻度の設定ができるアプリなら、毎日の家事、毎週の家事、毎月の家事を分けて登録しておくと、その日にやる家事だけが表示されます。通知は、朝に「今日の家事」、夜に「やり残し」を知らせる形にしておくと、忘れを防げます。

ステップ5:月に1回、記録を見て話す

アプリに記録がたまったら、月に1回、2人で記録を見ながら話す時間を作ります。見るのは、どちらにどれくらいの家事が寄っているか、やり残しが多い家事はどれか、の2点です。やり残しが多い家事は、担当の決め方か頻度の設定が合っていない可能性があります。

登録する家事の一覧の例

家事を書き出すとき、何から手を付ければよいか迷う人のために、よく登録される家事を種類ごとに整理しておきます。頻度と所要時間は一般的な目安で、家族の人数や住まいの広さで変わります。自分の家庭に合わせて直しながら使ってください。

種類 家事の例 頻度の目安 1回あたりの目安
食事 献立を考える、食材の在庫を確かめる、作る、食器を洗う 毎日 15分〜1時間
洗濯 洗う、干す、取り込む、たたむ、しまう 毎日〜週3回 10〜30分
掃除 床、風呂、トイレ、洗面所、キッチンの排水口 毎日〜毎週 5〜30分
ゴミ 分別、袋の交換、集積所へ出す、収集日の確認 週2〜4回 5〜10分
買い物 日用品の在庫を確かめる、買い物リストを作る、買いに行く 週1〜3回 30分〜1時間
子ども 学校の連絡帳と提出物の確認、送迎、持ち物の準備 毎日〜毎週 10〜40分
手続き 公共料金の確認、役所の書類、保険や契約の更新 毎月〜年1回 30分〜2時間
季節 衣替え、エアコンの掃除、年末の大掃除 年数回 1〜4時間

一覧の中で見落とされやすいのが、「確かめる」「考える」「準備する」という動詞の付いた家事です。作業そのものより短い時間で終わることが多いのですが、毎日のように発生し、しかも片方だけが担っていることが少なくありません。家事分担アプリに登録するときは、こうした家事も1つの家事として名前を付けておくと、負担の偏りが数字に表れやすくなります。

季節の家事や手続きのように、年に数回しか発生しない家事も一覧に入れておきます。毎日の家事の分担がうまくいっていても、年末の大掃除や保険の更新が毎年同じ人に寄っている、という家庭はよくあります。頻度が低い家事は、アプリの通知を1か月前に設定しておくと、直前に慌てずに済みます。

分担の話し合いでもめないための進め方

家事分担アプリを入れる前に、多くの家庭がつまずくのが、最初の話し合いです。分担の話は、どうしても「どちらがどれだけやっているか」の言い合いになりやすいものです。もめずに進めるための工夫を4つ挙げます。

責める話ではなく、仕組みの話にする

話し合いの目的は、相手の努力不足を指摘することではなく、2人で家事を回す仕組みを作ることです。「あなたは何もしない」ではなく、「この家事はいま私が担当になっているけれど、平日の夜は手が回らない」というように、家事の名前と困っている場面を具体的に伝えると、相手も受け止めやすくなります。

書き出した一覧を一緒に見る

口頭で話すより、1週間の書き出しの一覧を2人で見ながら話すほうが、事実に沿って進められます。お互いが知らなかった家事が見つかれば、それだけで話し合いの意味があります。

苦手な家事と得意な家事を出し合う

家事には、人によって苦手なものと得意なものがあります。料理は好きだが片付けは苦手、掃除は苦にならないが献立を考えるのは負担、といった具合です。担当を決める前に、それぞれの得意と苦手を出し合うと、時間の合計だけでなく、気持ちの負担も含めた分担にできます。

決めたことは期限つきで試す

話し合いで決めた分担は、「1か月だけ試して、また話す」と期限を付けておきます。最初から恒久的な決まりにすると、合わなかったときに言い出しにくくなります。家事分担アプリの記録は、この1か月後の見直しのときに役立ちます。

子どもや同居の家族も分担に入れる

家事の分担は、夫婦の2人だけの話ではありません。子どもが小学生以上になれば、できる家事も増えます。祖父母と同居している家庭や、成人した子どもが同居している家庭では、分担に入る人の数も増えます。

子どもに家事を任せる場合は、年齢に合った家事を、1つずつ渡していくのが基本です。たとえば、小学校の低学年なら「食器を流しに運ぶ」「玄関の靴をそろえる」、高学年なら「風呂掃除」「洗濯物をたたむ」、中学生以上なら「ゴミ出し」「簡単な朝食の準備」といった具合です。家事分担アプリの多くは、家族の人数を増やして担当を割り振れるので、子どもが自分のスマートフォンを持っている場合は、子どもの名前でも登録できるかを確かめておきます。

同居の家族が増えると、誰がどの家事をしたかが分からなくなり、同じ家事を2人がやったり、誰もやらなかったりすることが起こります。家族の人数が3人以上になる場合は、完了の記録を共有できるアプリを使うと、重なりや抜けを防げます。

子どもにお手伝いの対価として小遣いを渡す家庭もあります。その場合は、家事分担アプリの記録を、小遣いの計算に使う方法もあります。たとえば、風呂掃除1回50円と決めて、1か月に12回なら600円、といった計算です。金額の決め方は家庭の考え方によるので、子どもと話し合って決めてください。

家事分担アプリを選ぶときの見どころ

家事分担アプリはいくつも出ていますが、選ぶときに見るべき点は共通しています。ここでは6つに絞って整理します。

見どころ1:2人とも使える端末に対応しているか

最初に確かめるのは、夫婦2人のスマートフォンの両方で使えるかどうかです。片方がiPhone、もう片方がAndroidという家庭では、どちらにも対応したアプリでないと共有できません。アプリの紹介ページで、対応している端末を必ず確かめます。

見どころ2:頻度の設定が細かくできるか

家事の頻度は、毎日、平日だけ、週末だけ、毎週の特定の曜日、毎月、と家事ごとに違います。頻度の設定が粗いアプリだと、毎日表示される家事の中に、その日にやらなくてよいものが混ざり、一覧が見にくくなります。

見どころ3:担当の交代ができるか

「今週はこちら、来週はあちら」という交代の設定ができると、手作業で担当を付け替える手間が省けます。急な予定で担当を変えたいときに、簡単に付け替えられるかも見ておきます。

見どころ4:記録と振り返りの機能があるか

完了した家事の記録が残り、グラフなどで振り返れると、月に1回の話し合いがしやすくなります。逆に、完了したら記録が消えるアプリでは、偏りを数字で確かめられません。

見どころ5:料金と、無料でできる範囲

多くの家事分担アプリは、基本の機能を無料で使え、一部の機能が有料になっています。有料の機能が月額課金の場合、年間の負担も計算しておきます。たとえば月額400円なら年間4,800円、月額600円なら年間7,200円です。家計の中では小さな額でも、使わなくなったあとに解約を忘れると、毎月の支出として残り続けます。

見どころ6:提供が続いているか

家事分担アプリは、小さな会社や個人が提供しているものも多く、更新が止まったり、提供が終わったりすることがあります。以前は紹介記事でよく取り上げられていたアプリでも、公式サイトが見られなくなっているものがあります。アプリストアで最終の更新日を見て、半年以上更新がないアプリは、入れる前に慎重に考えたほうが安全です。登録した家事の記録を書き出せるかどうかも、乗り換えのときに効いてきます。

家事分担アプリには、家族の名前、子どもの学校や習い事、通院の予定など、家庭の細かな情報が集まります。入れる前に、アプリストアの紹介ページにあるプライバシーの項目を見て、どんな情報が集められるのかを確かめておきます。アプリをやめるときは、アプリを消すだけでなく、アプリの中にあるアカウントの削除の手続きまで済ませておくと、家族の情報が残り続けることを防げます。家族の誰かがアプリをやめた場合も、共有の設定からその人を外しておくと安心です。

代表的な家事分担アプリの特徴

ここでは、家事分担に特化したアプリの例として、アプリストアの紹介ページで確かめられる範囲の特徴を整理します。機能や料金は更新されることがあるため、入れる前に必ず最新の紹介ページを確かめてください。

ペアワーク

ペアワークは、mediba社が提供する共働き夫婦向けの家事分担アプリです。App Storeの紹介ページによると、iPhoneのみの対応で、無料で使え、一部の機能はアプリ内課金になっています。

共働き・子育て夫婦の「見えない頑張り」を、データとAIの力で「目に見える感謝」に変える。ペアワークは、特許技術(第7717209号)を搭載した家事共有プラットフォームです。 出典: apps.apple.com

紹介ページには、160種類以上の家事があらかじめ用意されていること、「平日」「休日」「毎週」「1回だけ」といった頻度の設定、担当の固定や交互の担当の設定、パートナーの家事を代わりに完了にする機能、買い物リストと共有メモ、ホーム画面のウィジェット、夫婦で決めた時給で家事を金額に換算する機能、AIによる月ごとの振り返りのレポートが挙げられています。名前の付いていない家事が最初から並んでいるので、家事の洗い出しに時間をかけたくない家庭には向いています。一方で、iPhoneのみの対応なので、夫婦のどちらかがAndroidを使っている家庭では共有できません。

家事を時給で換算する考え方は、分担の偏りを数字で話すきっかけになります。たとえば、夫婦で時給1,000円と決め、片方が1週間に14時間、もう片方が4時間の家事をしていれば、1週間で14,000円と4,000円、差は1万円になります。金額にすると生々しく感じるかもしれませんが、感情ではなく数字で話せるのが利点です。

家族で共有できるメモやToDoのアプリ

家事分担に特化したアプリのほかに、家族で共有できるメモやToDoのアプリを使う方法もあります。Googleが提供するGoogle Keepは、メモやチェックリストをほかの人と共有でき、共有した相手も同じリストを編集できます。手順はGoogle Keepのヘルプに載っており、パソコンではメモを開いて共同編集者のアイコンを押し、相手のメールアドレスなどを入力するだけです。iPhoneとAndroidの両方で使えるので、端末が分かれている夫婦でも共有できます。

ただし、メモやToDoのアプリは、家事の頻度ごとの表示や、完了の記録の振り返りには向いていません。買い物リストや、その週だけの特別な家事を共有するには十分ですが、毎日の家事を回す仕組みとしては、専用のアプリより手間がかかります。

家族の予定と家事をボードでまとめて管理する方法

子どもが大きくなると、家事だけでなく、学校の行事、習い事の送迎、通院、親の介護の手続きなど、家族で分担する「やること」の種類が増えていきます。こうした予定と家事を一つの場所で管理したい場合は、仕事で使うプロジェクト管理の道具を家庭で使うという方法もあります。

プロジェクト管理の道具では、やることを1枚のカードにして、「未着手」「今週やる」「完了」のような列に並べるボードで管理します。カードには担当と期限を付けられるので、家事分担アプリと同じように「誰が、いつまでに」を共有できます。家事のように繰り返す作業より、学校の提出物や家電の買い替え、引っ越しの準備のように、期限があって段取りが要る家族の用事に向いています。

こうした使い方ができる道具の1つが Pinateca です。カンバン、ガント、カレンダー、リストなど8種類のボードとチャットが最初から使え、5人まで無料で始められます。曜日と時限の枠で週の予定を埋める「時間割ボード」を使えば、送迎や食事当番を曜日ごとの表で共有できます。家族の行事は、カレンダーのボードに期限つきで並べておくと、月の予定がひと目で分かります。カードにコメントを残せるので、「この書類は記入済み、明日提出」といった家族の連絡をカードの中で済ませられます。Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

家事分担アプリとプロジェクト管理の道具は、どちらか一方を選ぶものではありません。毎日の家事は家事分担アプリ、期限のある家族の用事はボード、と分けて使う家庭もあります。道具を増やしすぎると、どこに何を書いたか分からなくなるので、最初は一つに絞り、足りないと感じたら追加する、という順番がおすすめです。

在宅で働く家庭で、家事分担が崩れやすい理由

在宅で働く人がいる家庭では、家事分担に特有の難しさがあります。家にいる時間が長い人に、家事が自然と寄っていきやすいのです。

在宅で働いていても、勤務時間中は会社に出ているのと同じように仕事をしています。ところが、家にいるという理由で、宅配の受け取り、洗濯物の取り込み、子どもの急なお迎えといった細かな家事が、在宅の人に回りがちです。1回あたりは5分や10分でも、1日に何度も中断されると、仕事の集中が途切れ、結果として夜まで仕事が延びることになります。

これを防ぐには、在宅で働く日の家事の担当を、出勤の日と同じ基準で決めておくことです。家事分担アプリの頻度の設定で、在宅勤務の曜日だけ担当を変える、という登録をしておく方法もあります。勤務時間中に引き受ける家事は、宅配の受け取りのように時間を選べないものに限り、それ以外は勤務の前後に回す、と決めておくと、仕事と家事の線引きがしやすくなります。

会計事務所の現場では、確定申告の時期になると、在宅で仕事をしている個人事業主から「家事に追われて帳簿が進まない」という相談がよく寄せられます。家事の時間と仕事の時間がはっきり分かれていない人ほど、帳簿づけが後回しになり、期限の直前に慌てることになります。家事の分担を見える形にすることは、家族のためだけでなく、在宅で働く人の仕事の時間を守ることにもつながります。

在宅勤務の日の決まりの例

在宅で働く人がいる家庭で、実際によく使われている決まりの例を挙げておきます。そのまま使う必要はなく、自分たちの勤務の形に合わせて言葉を直してください。

・勤務時間中は、在宅の人に家事を頼まない。急ぎのときは、仕事の連絡と同じようにメッセージで送る
・宅配の受け取りだけは、在宅の人が引き受ける。その代わり、夕方の買い物はもう一人が担当する
・昼休みにできる家事(洗濯物の取り込み、食洗機の片付け)は在宅の人、時間のかかる家事(夕食作り、風呂掃除)は帰宅した人と交代で
・会議や締め切りが重なる日は、前日の夜にアプリで担当を付け替えておく

決まりを紙に書いて冷蔵庫に貼っておく家庭もありますが、家事分担アプリのメモ機能や、家族で共有しているメモに書いておけば、外出先からでも確かめられます。勤務の予定が変わったときは、決まりも合わせて見直します。

家事の時間をお金で考えてみる

在宅で働く人にとって、家事の時間は仕事の時間と取り合いになります。たとえば、時給2,000円で在宅の仕事を受けている人が、平日に1日あたり1時間の細かな家事を引き受けていれば、1か月(20日)で20時間、金額にすると4万円分の仕事の時間を家事に使っている計算になります。もちろん、家事はお金に換えるためにするものではありません。それでも、この数字を夫婦で共有するだけで、分担を見直すきっかけになることがあります。

分担を見直しても回らないときは、家事そのものを減らす

家事を見える形にして分担を決めても、2人とも仕事が忙しい時期には、そもそも家事の量が2人の時間に収まらないことがあります。その場合は、分担の見直しではなく、家事の量そのものを減らす方向に考えを切り替えます。家事分担アプリの一覧は、どの家事を減らせるかを考えるときにも役立ちます。

頻度を下げる

一覧の中には、頻度を下げても困らない家事があります。毎日の床の掃除を1日おきにする、タオル類の洗濯をまとめて週3回にする、といった見直しです。アプリに登録した頻度を変えるだけで、1週間の家事の合計時間がどれだけ減るかを確かめられます。たとえば、1回15分の掃除を毎日から1日おきにすれば、1週間で105分から60分前後に減ります。

道具や家電に任せる

食器洗い乾燥機、ロボット掃除機、乾燥機能付きの洗濯機など、家事を代わりにこなす家電を使う方法もあります。購入の費用はかかりますが、毎日の作業時間がどれだけ減るかを一覧の数字で見積もると、判断しやすくなります。たとえば、食器洗いに毎日20分かかっている家庭なら、1年で約120時間になります。家電の価格を、この時間で割って考えてみると、自分たちにとって見合うかどうかの目安になります。

外部のサービスに頼む

家事代行、ネットスーパーの宅配、食材の定期便、クリーニングの集配など、家事の一部を外部のサービスに頼む方法もあります。毎週頼む必要はなく、繁忙期だけ、季節の大掃除だけ、といった使い方もできます。頼むかどうかを決めるときは、夫婦のどちらかの負担が一時的に大きくなっている時期を一覧の記録で確かめ、その時期に絞って使うと、費用を抑えながら負担を軽くできます。

どの方法を選ぶ場合でも、家事分担アプリの一覧があれば、「どの家事を、どのくらい減らしたのか」を後から確かめられます。減らした家事は一覧から外すか、頻度を変えて登録し直し、分担の見直しと同じように月に1回の振り返りで効果を確かめます。

家事分担アプリを続けるためのコツ

家事分担アプリは、入れた直後はよく使っても、1か月ほどで開かなくなる家庭も少なくありません。続けるためのコツを4つ挙げます。

1つ目は、登録する家事を最初から増やしすぎないことです。100個の家事を登録すると、毎日の一覧が長くなり、見るのが面倒になります。最初は、偏りが気になっている家事と、忘れやすい家事だけを10〜20個登録し、慣れてから追加します。

2つ目は、完了の記録をつける人を限定しないことです。片方だけが記録をつけていると、記録がその人の家事の量を示すだけになり、偏りの話し合いに使えません。2人とも、やった家事はその場で完了にする、と最初に決めておきます。

3つ目は、通知の回数を絞ることです。通知が多すぎると、だんだん見なくなります。朝と夜の2回程度にとどめ、それ以外は自分で開いて確かめる、という使い方が長続きします。

4つ目は、相手の家事に一言かけることです。ペアワークのように、完了した家事に感謝を伝える機能を持つアプリもあります。機能がなくても、記録を見て「ありがとう」と声をかけるだけで、アプリを開く理由が一つ増えます。

家事分担アプリの市場と、関わる仕事から見えること

家事分担アプリは、共働きの家庭の増加とともに数が増えてきた分野です。アプリの企画、画面の設計、開発、運用には、多くのフリーランスや在宅のエンジニア、デザイナーが関わっています。家庭向けのアプリは、使う人のITへの慣れがまちまちなので、誰でも迷わず使える画面の設計が特に求められます。

アプリを作る仕事に関心がある人は、スマートフォンのアプリを作る仕事の中身をアプリケーション開発のお仕事で、画面の使いやすさを設計する仕事をUI/UX・アプリデザインのお仕事で紹介しています。家事の振り返りをAIがまとめる機能のように、生活のアプリにも会話型のAIが組み込まれるようになってきており、その開発の仕事はAIチャットボット・アプリ開発のお仕事で整理しています。デザインの仕事の報酬の目安はデザイナーの年収・単価相場にまとめています。

長く在宅ワークの仲介の現場を見てきた立場から言えば、在宅で長く働き続けている人ほど、家族との分担の仕組みを早い段階で作っています。仕事の時間を家族に分かる形で示し、家事の担当を決め、守れなかったときの代わりの手段まで用意しておく。こうした仕組みがある人は、繁忙期にも仕事を断らずに済み、取引先との関係も続きやすくなります。仲介の手数料が乗らない手数料0%の直接取引で仕事を受けている人にとっても、限られた時間をどう配分するかは手取りに直結する話です。

家事分担アプリは、家事を減らす道具ではなく、家事を見える形にして話し合うための道具です。まずは1週間、夫婦それぞれの家事を書き出すところから始めてみてください。

よくある質問

Q. 家事分担アプリは無料で使えますか?

多くの家事分担アプリは、家事の登録や担当の設定、通知といった基本の機能を無料で使えます。記録の詳しい分析や一部の機能が有料になっているアプリもあるので、紹介ページで無料の範囲と料金を確かめてください。月額課金の場合は、年間でいくらになるかも計算しておくと、続けるかどうかを判断しやすくなります。

Q. 夫婦でiPhoneとAndroidが分かれていても使えますか?

アプリによって対応している端末が違います。iPhoneのみに対応しているアプリもあるため、2人の端末の両方に対応しているかを、App StoreとGoogle Playの紹介ページで必ず確かめてください。端末が分かれている場合は、両方に対応した家事分担アプリか、Google Keepのように両方で使える共有メモのアプリを選ぶ方法があります。

Q. 家事分担アプリを入れても相手が使ってくれません。どうすればよいですか?

最初から多くの家事を登録すると、相手にとって負担に感じられることがあります。まずは1週間、それぞれがやった家事を書き出して見せ合い、偏りが気になっている家事だけを10〜20個登録するところから始めるのがおすすめです。完了の記録は2人ともつけると決め、月に1回、記録を見ながら話す時間を作ると、アプリを開く理由ができます。

Q. 家事の担当はどう決めるのがよいですか?

家事ごとに固定する、曜日で交代する、交互に担当する、手が空いた人がやる、などの決め方があります。どれが合うかは勤務の形や生活のリズムで変わるため、1か月ほど試してから見直す前提で始めると話し合いがしやすくなります。在宅で働く人がいる家庭では、家にいるという理由で家事が寄らないよう、出勤の日と同じ基準で担当を決めておくことが大切です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月11日最終更新:2026年10月14日
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