Chatworkの使い方と、ほかのチャットツールと並行して使うときの工夫


この記事のポイント
- ✓Chatwork(チャットワーク)の使い方を
- ✓チャット・タスク・ファイル共有の基本操作
- ✓無料プランの制限まで公式の情報で整理します
Chatwork(チャットワーク)の使い方で迷う人の多くは、操作そのものよりも「取引先に招待されたけれど、何をどこまで設定すればよいのか」「無料のままで困らないのか」「ほかのチャットツールとどう両立させるのか」で手が止まっています。特に業務委託や副業で複数の取引先と仕事をしていると、会社ごとに連絡の道具が違い、Chatworkだけを覚えれば済む状況はあまりありません。
この記事では、Chatworkの始め方と基本操作を、公式サイトに書かれている内容をもとに初心者向けに順を追って説明します。そのうえで、無料プランで気をつける制限、取引先とのやりとりで失敗しやすい点、Slackなどほかのチャットツールと並行して使うときに連絡を取りこぼさない工夫までを整理します。
Chatworkとは何か。仕事の連絡がチャットに移った背景
Chatworkは、株式会社kubell(旧社名はChatwork株式会社)が提供するビジネスチャットです。ビジネスチャットとは、LINEのような会話形式で、仕事の連絡やファイルのやりとり、依頼の管理をまとめて行うための道具のことです。メールのように件名や宛名、締めのあいさつを毎回書く必要がなく、短い文で用件を伝えられます。
公式サイトでは、メール・電話・FAXといった従来の連絡手段と比べて、気軽に会話ができる点を利点として挙げています。実際、在宅ワークやテレワークが広がってからは、同じ部屋にいない相手と細かい確認を何度も交わす場面が増え、メールでは往復に時間がかかりすぎるという不満が出やすくなりました。チャットであれば、短い質問と短い回答を数分で何往復もできるため、作業の手戻りが減ります。
Chatworkが中小企業や士業、制作会社などでよく使われているのは、社外の人とのやりとりを前提にした作りになっているからです。社内の連絡だけでなく、取引先や外注先を同じグループに招待して、案件ごとに会話を分けられます。業務委託で仕事を受ける側にとっては、発注元から「Chatworkで連絡しましょう」と言われて初めて登録する、という入り方がいちばん多いはずです。
テレワークの広がりは国の施策にも表れています。在宅勤務の環境整備に使える助成金の動きについてはテレワーク 助成金 2026で整理されており、チャットのような連絡の道具を整えることが、働き方の制度づくりとセットで考えられていることが分かります。
一方で、チャットは「すぐ返事が来るもの」という思い込みを生みやすく、使い方を決めないまま導入すると、通知に追われて集中できなくなるという声もよく聞きます。道具の操作を覚えることと、どう使うかの決めごとを作ることは別の作業です。この記事では両方を扱います。
Chatworkの始め方。登録から最初にやる設定まで
Chatworkは、パソコンのブラウザ、Windows・Mac向けのデスクトップアプリ、iPhone・Android向けのモバイルアプリのどれからでも使えます。最初の登録はパソコンのブラウザから行うと、画面が広く入力も楽です。
アカウントの新規登録
公式サイトの「新規登録(無料)」からメールアドレスを入力し、届いたメールのリンクから名前とパスワードを設定します。取引先から招待メールが届いている場合は、そのメールのリンクから登録すると、登録が終わった時点で相手とコンタクトがつながります。コンタクトとは、Chatwork上で連絡を取り合える相手の一覧のことで、電話帳のような役割を持っています。
2026年8月からは、新規登録の途中で電話番号による本人確認が加わりました。公式のお知らせによると、登録画面に表示される認証用の番号へ自分の電話から発信するだけで認証が終わり、通話はつながらないため通話料はかかりません。背景として、実在の企業や個人になりすましたアカウントで、取引先や同僚を装って金銭や情報を得ようとする手口が確認されていると説明されています。
新規登録の途中で、登録画面に認証用の電話番号が表示されます。その番号に、利用者ご本人の電話から発信していただくのみで認証は完了します。 出典: go.chatwork.com
注意したいのは、番号を通知しない設定の電話やIP電話からは認証できない点です。この認証は管理者アカウントの新規登録時に求められるもので、すでに使っている人や、組織にユーザーとして追加される人には追加の操作は発生しないと案内されています。
最初にやっておきたい4つの設定
登録が終わったら、仕事で使い始める前に次の4つを済ませておくと、後から慌てずに済みます。
1つ目はプロフィール画像と表示名です。取引先から見て誰なのかがすぐ分かるように、名字と名前をフルで入れ、顔写真かロゴを設定します。初期の画像のままだと、複数の人が並ぶグループで見分けがつきません。
2つ目はChatwork IDの設定です。Chatwork IDとは、自分専用に決められるIDで、これを伝えておくと相手がIDで検索してコンタクトに追加できます。メールアドレスを伝えたくない相手とつながるときに便利です。
3つ目は通知の設定です。パソコンのデスクトップ通知、通知音、一定時間読んでいないチャットを知らせるメール通知、スマートフォンへのプッシュ通知が用意されています。最初は全部オンにして、うるさく感じたものから絞るほうが、取りこぼしを防げます。
4つ目は2段階認証です。2段階認証とは、パスワードに加えてスマートフォンのアプリなどで確認するログインの方法で、パスワードが漏れても他人に入られにくくなります。公式のお知らせでも、パスワードの使い回しを避け、2段階認証をあわせて使うよう呼びかけています。取引先の資料が流れてくる場所なので、無料プランでも設定しておくべき項目です。
基本の使い方。チャットの種類とメッセージの送り方
Chatworkの画面は、左側にチャットの一覧、中央に会話、右側にそのチャットの概要やタスク、ファイルが並ぶ作りです。初心者が最初に覚えるのは、チャットの種類の違いと、相手に確実に届くメッセージの送り方の2つです。
3種類のチャットを使い分ける
公式サイトの機能紹介では、チャットは次の3つに分かれています。
| チャットの種類 | 中身 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| グループチャット | 複数人で会話する | 案件ごと、部署ごとの連絡 |
| ダイレクトチャット | 1対1で会話する | 個別の相談、条件の確認 |
| マイチャット | 自分だけが見られる | メモ、下書き、ファイルの一時保存 |
業務委託の仕事では、案件ごとにグループチャットを1つ作るのが基本です。同じ発注元でも案件が違えば分けておくと、過去のやりとりを探すときに迷いません。報酬や契約条件のように、他のメンバーに見せる必要のない話はダイレクトチャットで行います。
マイチャットは見落とされがちですが、文章の下書きや、あとで読むリンクの保存先として便利です。長い報告を書くときは、いったんマイチャットで書いて読み返してから、本来のグループに貼り直すと、書きかけのまま送ってしまう事故を防げます。
チャットはピン止めして一覧の上に固定できます。毎日見るチャットを3つから5つ程度ピン止めしておくと、未読の多い日でも優先順位を間違えにくくなります。
相手に確実に届くメッセージの送り方
グループチャットで特定の人に用件を伝えるときは、宛先(TO)を指定します。メッセージ入力欄の上にある「TO」から相手を選ぶと、その人に通知が届き、自分宛てのメッセージとして目立って表示されます。宛先を付けずに書いたメッセージは、グループのほかの発言に紛れて読み飛ばされることがあります。
前の発言に答えるときは、その発言の「返信」を使うと、どの発言への返事なのかが相手に分かります。チャットが流れの速い場所では、返信を付けずに「はい、大丈夫です」とだけ書くと、何に対する「大丈夫」なのかが後から分からなくなります。
リアクションは、了解や確認の意思を短く伝えるのに役立ちます。料金表によると、無料のフリープランで使えるリアクションは6種類で、有料プランでは全種類が使えます。「確認しました」と毎回文章で返すよりも、リアクション1つで済ませたほうが、相手の通知を増やさずに済みます。ただし、作業の依頼を受けたときは、リアクションだけでなく「何日までに対応します」と文章で返すほうが誤解がありません。
送ったメッセージは後から編集や削除ができます。誤字の修正には便利ですが、相手がすでに読んで動き始めている内容を黙って書き換えると、食い違いのもとになります。中身が変わる修正をしたときは、「先ほどの日付を修正しました」と一言添えるのが仕事のやりとりでは無難です。
タスク管理の使い方。2026年9月の仕組みの刷新に注意
Chatworkの特徴の1つが、チャットの中で依頼をタスクとして登録できることです。タスクとは、やるべき作業のことで、担当者と期限を決めて登録すると、相手の画面に「自分が担当しているタスク」として表示されます。
タスクの作り方と完了の仕方
グループチャットの右側にあるタスク欄から、内容、担当者、期限を入れて追加します。担当者に設定された人は、タスク管理の画面で自分が担当しているタスクを期限ごとに確認できます。作業が終わって完了にすると、そのことがチャットに通知され、依頼した側にも伝わります。
チャットで「〇〇の資料をお願いします」と書いただけでは、メッセージが流れていくうちに埋もれてしまいます。期限のある依頼は、メッセージで背景を説明したうえでタスクとしても登録しておくと、依頼した側も受けた側も抜け漏れに気づけます。
複数の担当者を設定したときの動きが変わった
公式のお知らせによると、2026年9月上旬にタスクの仕組みが刷新されました。これまでは複数の担当者を設定すると人数分のタスクが作られ、本文や期限を直すときは1つずつ修正する必要がありました。新しい仕組みでは、複数人に対して1つのタスクで管理する形になり、依頼者・担当者を問わず、本文や期限を編集すると担当者全員に同じ内容が反映されます。
このため、同じタスクを担当している人なら、ほかの担当者の分の完了処理やタスクの編集もできるようになりました。チームで助け合いやすくなった一方で、うっかり他の人の作業を完了にしてしまう、自分だけのつもりで期限を変えたら全員の期限が変わった、という事故は起こりえます。公式のお知らせでも、アプリを更新していない古い画面のままでも新しい仕組みは自動的に適用されるため、編集すると担当者全員に反映されると注意しています。
複数人で同じ依頼を受けたときは、期限や本文を直す前に「この変更は全員分に反映されます」とチャットで一言伝えるのが、刷新後の使い方として安全です。外部の協力者を含むグループでタスクを使っている場合は、相手がこの変更を知らないこともあるため、なおさらです。
ファイル共有と通話の使い方
Chatworkでは、チャットにファイルを送ると、そのチャットのファイル一覧に保存されます。ワードやエクセル、画像などを送ることができ、画像は一定のサイズまでならプレビュー表示されます。チャットに送られたファイルは、そのチャットの参加メンバーだけがダウンロードできる作りです。
ファイル共有で気をつけたいのは、保存できる容量です。料金表では、フリープランのストレージは組織全体で10GBまで、有料プランでは1ユーザーあたり10GBとされています。デザインのデータや動画のように重いファイルを頻繁に送ると、無料のままでは早めに上限に近づきます。重いファイルはクラウドストレージに保存して、Chatworkには共有リンクだけを送る運用にしておくと、容量の心配が減ります。
もう1つは、ファイルの「最新版」が分からなくなる問題です。修正のたびに同じ名前で送り直すと、どれが最終版なのか後から判別できません。ファイル名の末尾に日付や版の番号を付ける、最終版を送ったら「これが最終版です」と書いてピン留めできるチャットに残す、といった決めごとがあると混乱しません。
通話は、チャットの参加メンバーとビデオ通話や音声通話ができ、通話中に自分のパソコンの画面を共有することもできます。料金表によると、フリープランの通話は1対1で、有料プランでは14人までの通話に対応しています。打ち合わせを複数人で頻繁に行う組織では、別の会議ツールを併用しているところが多いのはこのためです。
細かい修正点を文章で何往復も伝えるより、5分の通話で画面を見せながら確認したほうが早い場面は少なくありません。チャットで話がこじれそうになったら通話に切り替え、決まったことだけをチャットに書き残す、という使い方が手戻りを減らします。
無料プランでできることと制限。有料にする目安
Chatworkの使い方を調べている人の多くが気にしているのが、無料のフリープランでどこまで使えるかです。公式の料金ページの記載を整理すると、次のとおりです(価格はすべて税抜)。
| 項目 | フリー | スタンダード | プロフェッショナル |
|---|---|---|---|
| 料金(1ユーザーあたり月額) | 0円 | 年間契約700円、月間契約840円 | 年間契約1,200円、月間契約1,440円 |
| 過去のメッセージの閲覧 | 直近40日以内 | 無制限 | 無制限 |
| ユーザー数 | 1組織100人まで | 無制限 | 無制限 |
| 組織外のコンタクト | 1ユーザー20人まで | 無制限 | 無制限 |
| ストレージ | 組織全体で10GB | 1ユーザー10GB | 1ユーザー10GB |
| 通話 | 1対1 | 14人まで | 14人まで |
もっとも影響が大きいのは、メッセージの閲覧が直近40日以内に限られる点です。2か月前に取引先と決めた条件を見返そうとしても、無料プランでは画面に表示されません。料金や納期、修正回数のように後で確認が必要になる取り決めは、メールや契約書、自分のメモにも残しておく習慣をつけておくと安心です。
組織外のコンタクトが1ユーザー20人までという制限も、業務委託で仕事をする人には響きます。取引先ごとに担当者が2人から3人いると、数社と付き合うだけで上限に近づきます。
有料プランについては、2026年8月4日から名称が変わっています。旧ビジネスプランがスタンダードプランに、旧エンタープライズプランがプロフェッショナルプランになりました。公式のお知らせでは、変わったのは名称だけで、機能・料金・契約条件に変更はないと説明されています。検索すると旧名称の解説がまだ多く出てくるので、読み替えて理解してください。
有料プランは1か月間の無料トライアルがあります。ただし、料金ページには、フリープランからのアップグレードは組織内の全ユーザーが対象で、一部のユーザーだけを有料にすることはできないこと、有料プランにした後はフリープランに戻せないことが書かれています。プロフェッショナルプランは最小5ユーザーからです。
AIの機能は、2026年8月から「AI労働・雇用ニュース」がフリープランでも読めるようになりましたが、AI要約やAI下書きなどは引き続き有料プランだけの提供です。
有料にする目安は、過去のやりとりを40日より前にさかのぼって見る必要があるかどうかです。案件が長期にわたる、同じ取引先と何年も付き合う、という使い方なら、閲覧制限のない有料プランのほうが結果的に手間が減ります。一方、個人で取引先から招待されて使うだけなら、相手の組織が有料プランを契約していることも多く、自分が料金を払う必要はない場合がほとんどです。
既読が付かない仕組みと、取引先とのやりとりのマナー
LINEに慣れている人がChatworkで最初に戸惑うのが、既読の表示がないことです。
チャットワークにはLINEのような既読機能がありません。既読が付かないのは不便に感じるかもしれませんが、ビジネスにおいては以下のようなメリットがあります。 出典: coopel.ai
既読が付かないことで、読んだらすぐ返さなければという圧力が減り、自分の作業の区切りで返事ができます。その代わり、相手は「読んでもらえたのか」が分かりません。仕事のやりとりでは、この不安を返事のしかたで埋める必要があります。
受け取ったことを先に伝える
依頼を受けたら、すぐに作業に入れなくても「拝見しました。明日の午前中に確認してお返事します」と、受け取ったことと次の動きを先に返します。リアクション1つでもよいのですが、期限が絡む依頼は文章で返したほうが、相手が予定を組み立てやすくなります。
1つのメッセージに1つの用件
複数の用件を1つの長いメッセージに詰め込むと、相手は返信のときに「どの質問への答えか」を書き分ける必要があり、抜けも出ます。用件が3つあるなら、番号を振って箇条書きにするか、メッセージを分けて送ります。
返事の時間帯を決めておく
在宅で働いていると、夜遅くに取引先からメッセージが届くことがあります。届いた時間にすぐ返すと、相手は「この人は夜でも対応してくれる」と受け取り、連絡の時間帯がどんどん広がります。プロフィールや最初のあいさつで「平日10時から18時に確認しています」と伝えておくと、無理なく続けられます。
副業として仕事を受けている会社員の場合は、本業の就業規則で副業の時間や連絡のしかたに決まりがあることもあります。会社側の就業規則の作り方についてはリモートワーク・副業解禁に対応した就業規則の作成費用と注意点で整理されているので、自分の会社の規則を読むときの参考になります。
初心者がつまずきやすい失敗と、その対処
Chatworkを使い始めたばかりの人がつまずく点は、ほぼ決まっています。口コミでよく見かけるものを、対処とあわせて整理します。
宛先を付けずに書いて、相手が気づかない
グループの人数が多いと、宛先のないメッセージは読み流されます。返事が欲しいメッセージには必ず宛先を付け、期限があるならタスクにもする、と決めておきます。
違うグループに投稿してしまう
案件ごとにグループを分けていると、似た名前のグループに誤って投稿する事故が起きます。別の取引先の情報を誤って送ると、守秘義務の問題になりかねません。グループ名の先頭に取引先名を入れる、ピン止めするチャットを絞る、送信前に画面上部のグループ名を見る、の3つで多くは防げます。誤って送った場合は、すぐに削除したうえで、送ってしまった相手に事情を伝えて削除をお願いするのが誠実な対応です。
通知が多すぎて止めてしまい、大事な連絡を見落とす
うるさいからと通知を全部切ると、急ぎの連絡に気づけません。通知を切るのではなく、自分宛てのメッセージだけ通知する、参加者の多い雑談のグループだけ通知を止める、と範囲を絞ります。
過去のやりとりが見られなくなって困る
前の節で触れたとおり、フリープランでは直近40日より前のメッセージは閲覧できません。契約や金額の取り決めはチャットだけに残さず、メールや書面に残す、自分のマイチャットや手元のメモにも転記しておく、という二重の記録が有効です。
外部の人をコンタクトに追加しすぎる
組織外のコンタクトが上限に達すると、新しい取引先とつながれなくなります。仕事が終わって連絡を取らなくなった相手は、関係を損ねない形でコンタクトを整理しておくと、上限に余裕を持たせられます。
なりすましのメッセージを信じてしまう
公式のお知らせでは、Chatworkのログイン画面を装った偽サイトへの誘導や、実在の企業になりすましたアカウントの手口が確認されていると注意を呼びかけています。心当たりのない相手からのリンクや添付ファイルは開かず、振込先の変更のようなお金に関わる連絡は、電話など別の経路で本人に確認してから動くのが基本です。
ほかのチャットツールと並行して使うときの工夫
業務委託や副業で複数の取引先と仕事をしていると、Chatworkのほかに、Slack、LINE WORKS、Microsoft Teams、Discord、取引先ごとのメールなど、いくつもの連絡手段を同時に持つことになります。道具の数が増えるほど、どこに何が届いたかを把握するのが難しくなります。
どの取引先がどの道具を使っているかを一覧にする
最初にやっておきたいのは、取引先ごとに連絡の道具と、急ぎのときの連絡先を一覧にしておくことです。表計算ソフトやメモで十分です。
| 取引先 | 普段の連絡 | 急ぎの連絡 | 確認する時間 |
|---|---|---|---|
| A社 | Chatwork | 電話 | 午前と夕方 |
| B社 | Slack | Slackの個別メッセージ | 午前と夕方 |
| C社 | メール | メール | 1日1回 |
この表があると、「あの件はどこで話したか」を探す時間が減ります。新しい取引先と仕事を始めるときにも、この表に1行加えるだけで、連絡の取りこぼしを防げます。
確認する時間を決めて、まとめて見る
道具が3つも4つもあると、通知のたびに作業を中断していては仕事が進みません。午前と夕方の2回、すべての連絡手段を順番に確認する、と時間を決めておくと、集中する時間を確保できます。急ぎの連絡は電話など別の経路で来るように取引先と取り決めておけば、確認の時間以外は通知を切っても困りません。
同じ道具の中で複数のアカウントを持つときの注意
Chatworkは、取引先の組織に招待されると、自分のアカウントのまま複数の組織のグループに参加できます。一方、取引先から「こちらの組織のアカウントを使ってください」と別のアカウントを渡されることもあります。そうなると、1つのブラウザで2つのChatworkアカウントに同時にログインしておくことは難しく、ログインし直すたびに手間がかかります。
この場合は、ブラウザのプロファイル機能を使って、取引先ごとに別のプロファイルでログインしておくのが手軽な方法です。プロファイルとは、ブラウザの中に別の利用者として独立した環境を作る機能で、ログインの状態や履歴が混ざりません。ただし、プロファイルが増えるとウィンドウも増え、どの窓が何の仕事なのか分かりにくくなります。
同じ情報を複数の道具に分散させない
道具が複数あると、同じ案件の話がChatworkとメールの両方に散らばることがあります。案件ごとに「正式な連絡はこの道具」と1つに決め、ほかの道具で話が進んだら、決まったことだけを正式な場所に書き戻すと、後から経緯を追えます。
複数のチャットを1つの画面で扱う選択肢
ブラウザのタブやプロファイルでのやりくりが限界に近づいたら、複数のWebアプリを1つの画面に集める専用のアプリを使う方法もあります。Macを使っている人向けの候補の1つが、SpaceDeck(スペースデッキ)です。
SpaceDeckは、毎日使うWebアプリを1つの画面に集めるmacOS向けのアプリです。公式サイトの記載では、追加したアプリはそれぞれ専用の領域でログインの状態を保存するため、切り替えてもログインし直す必要がありません。対応アプリの一覧にはChatworkも含まれており、Gmail、Slack、Notionなどと並べて左側の一覧から切り替えて使えます。全アプリの通知を1か所にまとめる機能や、アプリごとに通知を止める設定もあります。
料金は、インストールから14日間はすべての機能を使え、カードの登録は不要です。14日を過ぎると無料版になり、ワークスペース1つ、1つのワークスペースあたりアプリ3つまで使えます。同じサービスに複数のアカウントで同時にログインしておく機能はPro向けで、Proは月額980円、年額8,800円、買い切り19,800円と案内されています。
SpaceDeckは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
Windowsを使っている人や、使っている道具がChatworkともう1つ程度の人は、Chatworkのデスクトップアプリとブラウザの組み合わせで十分なことも多いはずです。自分がいくつの連絡手段を、いくつのアカウントで使っているかを数えてから選ぶのが確実です。
在宅ワークの現場から見える、チャットの使い方と仕事の続き方
業務委託や在宅ワークの仕事では、連絡の道具を選ぶのはたいてい発注する側です。受ける側が「Chatworkは使ったことがないのでメールでお願いします」と言える場面は多くありません。取引先が使っている道具に合わせて、すぐに使いこなせることは、それだけで仕事の受けやすさにつながります。
たとえばカスタマーサポート・事務全般のお仕事では、問い合わせへの対応や社内の担当者との連携がチャットで行われることが多く、宛先の付け方や返事の速さがそのまま評価につながります。文章の仕事も同じで、著述家,記者,編集者の年収・単価相場を見ると、文章の仕事は発注元ごとに条件が違う分野だと分かります。編集部ごとに連絡の道具が違い、原稿の受け渡しや修正の指示がChatworkやSlackで行われる体制は珍しくありません。
開発の仕事では、Chatworkの外部サービス連携(API)を使って、通知の自動化やボットの作成を任されることもあります。APIとは、ほかのプログラムからChatworkの機能を呼び出すための窓口のことです。AIチャットボット・アプリ開発のお仕事では、こうしたチャットツールと連携する仕組みづくりが仕事の題材になっています。
在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の立場から言えば、長く続く人ほど、連絡の速さよりも「この人とのやりとりは迷わない」という安心感を相手に与えています。宛先を付けて、返事の期限を示し、決まったことを1か所に残す。どれも特別な技術ではありませんが、これができている人には同じ取引先から次の仕事が続けて届きます。
もう1つの実感は、仲介の手数料が乗らない直接の取引では、こうした連絡の丁寧さがいっそう効いてくるということです。手数料0%で直接やりとりする関係では、間に立って調整してくれる担当者がいない分、連絡の道具の使い方が信頼そのものになります。同じ予算で発注者はより多くを頼め、受ける側の手取りは厚くなる。その関係を長く保つ土台が、毎日のチャットの使い方です。
自分の得意分野でどのような仕事があるかを知りたい人は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場のように、職種ごとの相場から見ていくと、どの道具に慣れておくと仕事の幅が広がるかが見えてきます。
よくある質問
Q. Chatworkは無料でずっと使えますか?
公式の料金ページによると、フリープランに利用期間の制限はありません。ただし、閲覧できるメッセージは直近40日以内、組織外のコンタクトは1ユーザー20人まで、ストレージは組織全体で10GB、通話は1対1までといった制限があります。過去のやりとりを長く見返す必要がある場合は、有料プランを検討します。
Q. 取引先から招待されたときは、自分で有料プランを契約する必要がありますか?
多くの場合は不要です。招待されたグループチャットに参加するだけなら、自分のアカウントがフリープランのままでも使えます。ただし、自分のアカウントがフリープランのままだと、組織外のコンタクトの上限などの制限がかかる場面があるため、取引先が増えてきたら料金ページの表で自分に当たる制限を確かめておきます。
Q. Chatworkで送ったメッセージは相手が読んだか分かりますか?
ChatworkにはLINEのような既読の表示はありません。相手に確実に読んでほしい用件は、宛先を付けて送り、期限がある依頼はタスクとしても登録します。受け取る側も、すぐに対応できないときは受け取ったことと次の動きを先に返すと、やりとりが滞りません。
Q. 複数のChatworkアカウントを同時に使うにはどうすればよいですか?
1つのブラウザでは複数のアカウントに同時にログインしておくのが難しいため、ブラウザのプロファイルを分けてそれぞれでログインする方法が手軽です。アカウントの数が多い場合は、複数のWebアプリをまとめて扱う専用のアプリを使う選択肢もあります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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