予約フォームの作り方と、受付から返信までを一つの流れにまとめる方法


この記事のポイント
- ✓予約フォームの作り方を
- ✓Googleフォーム・Googleカレンダーの予約スケジュール・予約システムの3つの方法で手順つきで解説します
- ✓確定連絡やリマインドの流れ
予約フォームを作りたいと考えたとき、多くの人が最初につまずくのは「フォームそのもの」ではありません。電話やDMで受けていた予約をWebに移したのに、届いた予約をカレンダーに書き写し、確定の連絡をメールソフトで1通ずつ書き、キャンセルの連絡を見落とす。受付の入口だけがきれいになって、その後ろの作業はむしろ増えた、という声はとても多いのです。
この記事では、予約フォームの作り方を3つの方法に分けて手順で説明したうえで、入れるべき項目、確定連絡とリマインドの流れ、ツールの選び方、注意点までを順番に整理します。後半では、届いた予約を担当と状況つきで一覧にし、返信まで同じ画面で送れるフォームのHalictにも触れます。結論を先に書くと、予約フォームは「入口の画面」ではなく「受付から返信までの流れ」として設計したほうが、後の手間が確実に減ります。
予約フォームと予約システムは何が違うのか
最初に決めておきたいのが、作りたいものが「予約フォーム」なのか「予約システム」なのか、という点です。言葉が似ているので混同されがちですが、できることがはっきり違います。
予約フォームとは、名前・連絡先・希望日時などを入力してもらい、その内容を受け取るための入力画面のことです。受け取った側が内容を見て、空きを確かめ、確定の連絡を返します。つまり「希望を受け付ける」道具です。
予約システムとは、空いている枠をあらかじめ画面に出しておき、お客様がその枠を選んだ時点で予約が確定する仕組みのことです。枠が埋まれば自動で選べなくなるので、重なり(ダブルブッキング)が起きにくくなります。つまり「枠を売る」道具です。
どちらが向いているかは、受付の性格で決まります。
・枠が細かく決まっている(美容室の30分刻み、整体の60分枠、会議室の時間貸し)なら、予約システムが向いています
・希望を聞いてから調整したい(撮影の打ち合わせ、出張の訪問、個別相談、デザインの初回ヒアリング)なら、予約フォームが向いています
・件数が少なく、1人で受けている段階なら、まずは予約フォームから始めても困りません
デザインの仕事でも、この区別はよく出てきます。たとえばロゴ制作の初回相談を受ける場合、相手の業種や希望の雰囲気を聞いてから日程を決めたいので、枠を先に出す予約システムより、希望を書いてもらう予約フォームのほうが合います。反対に、スクールの体験レッスンのように時間割が決まっているなら、空き枠を選んでもらうほうが双方にとって早いです。
画面の作りでたとえるなら、予約フォームは「余白の多い問いかけ」、予約システムは「埋めるだけのマス目」です。どちらが上ということはなく、受付の中身に合っているかどうかがすべてです。
電話やメールの受付から予約フォームに移る理由
電話やメールでの予約受付には、受ける側にも予約する側にも、見えにくい負担があります。
受ける側から見ると、電話は作業の手を止めて出なければならず、営業時間外は受けられません。メールは時間を選ばず届きますが、希望日時の書き方が人によってばらばらで、往復が増えます。「来週の火曜か水曜の午後」と書かれたメールに空きを返し、その返事を待ち、また返す。この往復が1件あたり3〜4通になることも珍しくありません。
予約する側から見ると、電話は相手の営業時間に合わせる必要があり、メールは返事が来るまで予約が取れたのか分かりません。思い立ったその場で申し込めないことが、そのまま離脱につながります。
この点について、予約フォームの作り方を解説している記事は次のように書いています。
特に、ウェブサイトやSNSでサービスを知った顧客は、その瞬間に予約を完了させたいという意欲が高い傾向にあります。この熱量を逃さず予約につなげるには、24時間365日、いつでも自動で予約を受け付けられるオンラインの予約フォームが不可欠です。営業時間外の予約希望者を逃すことは、売上向上における大きな機会損失といえます。 出典: cloud-pass.info
予約フォームに移ると、主に次の点が変わります。
・営業時間外でも受付ができる。夜にSNSを見て申し込みたい人を逃さない
・入力の形がそろう。日時は日付の欄、メニューは選択肢から選ぶので、読み違いが減る
・記録が残る。誰がいつ何を申し込んだかが、あとから検索できる
・自動返信で「受け付けました」をすぐ返せる。予約した人の不安が減る
一方で、移ったことで新しく生まれる作業もあります。届いた予約をどこで見るか、誰が確定の連絡をするか、キャンセルをどう反映するか。フォームを作るだけでは、この部分は何も決まりません。この記事の後半で、この「受付の後ろ」を設計する方法を詳しく扱います。
予約フォームの作り方は3つの方法に分かれる
予約フォームを用意する方法は、大きく分けて次の3つです。それぞれに向いている場面があります。
方法1:汎用のフォーム作成ツールで作る
Googleフォームのような、アンケートや申し込みに使える汎用のフォーム作成ツールで、予約用の項目を並べる方法です。無料で始められ、項目を自由に決められるのが長所です。希望日時を書いてもらい、受け取った側が調整して返す「希望受付型」に向いています。
弱いのは、空き枠の管理です。フォーム自体は予定表とつながっていないので、同じ時間に2件の希望が届いても、フォームは止めてくれません。
方法2:カレンダーの予約機能を使う
Googleカレンダーの予約スケジュールのように、自分のカレンダーの空き時間を予約ページとして公開する方法です。予約が入るとカレンダーに予定が自動で入り、その時間は他の人から選べなくなります。個人の相談や打ち合わせの受付に向いています。
弱いのは、聞ける項目の自由度と、予約が入った後の管理です。予約の中身をメニューごとに整理したり、来店後の記録を残したりする用途には作られていません。
方法3:予約システムを導入する
美容室・整体・スクールなど、業種向けに作られた予約システムを契約する方法です。複数のスタッフや席、メニューごとの所要時間、事前決済、顧客台帳まで扱えるものが多く、予約件数が多い店舗に向いています。
弱いのは、費用と設定の手間です。有料の月額プランが中心で、メニューやスタッフの登録に最初の時間がかかります。サロンの業務全体をどうシステム化するかは、美容・サロン業界のDX2026|予約管理 × 顧客管理 × 決済のSaaS一括導入で予約・顧客管理・決済をまとめて導入する考え方を整理しています。設備や内装と合わせて投資を考えているなら、美容室・サロン向け補助金2026年版|設備投資・内装リフォームに使える制度で使える制度の種類を確かめておくと判断しやすくなります。
3つのどれから始めるかは、件数と枠の細かさで決めると迷いません。1日に数件までの希望受付なら方法1、自分1人の時間を予約してもらうなら方法2、スタッフや席が複数あるなら方法3、というのがひとつの目安です。
Googleフォームで予約フォームを作る手順
もっとも手軽に始められる方法1を、Googleフォームで作る手順として説明します。Googleのヘルプに沿って、今日時点の画面の名前で書いています。
手順1:新しいフォームを作る
forms.google.com を開き、空白のフォームを選びます。無題のフォームに「ご予約フォーム」など、予約する人が見て分かる名前を付けます。Googleドライブの「新規」からGoogleフォームを選んでも作れます。作り方の全体像はGoogleの公式ヘルプにまとまっています。
手順2:項目を並べる
予約に必要な項目を追加していきます。名前は記述式、希望メニューはラジオボタン、希望日は日付、時間帯はプルダウンといったように、項目ごとに質問の形式を選びます。必須にしたい項目は「必須」をオンにします。どの項目を入れるかは、次の節で詳しく整理します。
手順3:回答の保存先と通知を決める
上部の「回答」から、回答をGoogleスプレッドシートに保存するよう設定できます。また、回答タブの「その他」から「新しい回答についてのメール通知を受け取る」をオンにすると、予約が届くたびにメールで知らせが来ます。この通知をオンにし忘れると、予約が届いていることに何日も気づかない、ということが起きます。
手順4:公開してURLを配る
フォームを公開すると、回答用のリンクが発行されます。このリンクをWebサイトの予約ボタン、SNSのプロフィール、名刺のQRコードに載せます。
Googleフォームで運用するときに知っておくこと
Googleフォームは無料で十分に使える道具ですが、予約の運用では次の点を前提にしておく必要があります。
・空き枠の管理はしてくれない。同じ時間の希望が重なっても受け付ける
・回答者への確定連絡は、別にメールを書いて送る
・誰が対応したか、確定したかどうかは、スプレッドシートに自分で列を作って記録する
Googleのヘルプには、2026年9月からフォームの保存容量の合計と1フォームあたりの回答数に新しい上限がかかることも書かれています。予約の受付で上限に届くことはまずありませんが、何年も同じフォームを使い続ける場合は、ヘルプの記載を一度確かめておくと安心です。
件数が少ないうちは、この3点を手作業で回しても困りません。困り始めるのは、週に数十件を超えたときや、2人以上で受付を分担し始めたときです。
Googleカレンダーの予約スケジュールで受ける手順
自分の空き時間を予約してもらうなら、Googleカレンダーの予約スケジュールが手軽です。予約が入ると予定が自動でカレンダーに入るので、書き写す手間がありません。
手順はパソコンのブラウザで行います。スマートフォンのカレンダーアプリでは予約スケジュールを作れない、とGoogleのヘルプに明記されています。
- パソコンでGoogleカレンダーを開き、左上の「作成」から「予約スケジュール」を選ぶ
- タイトルを入れ、「予約の長さ」で1回あたりの時間を選ぶ
- 「通常時の空き時間」で、予約を受け付ける曜日と時間帯を決める
- 「予約受付期間」で、何日先まで予約できるか、何時間前で締め切るかを決める
- 予約と予約の間の準備時間や、1日あたりの予約件数の上限を必要に応じて決める
- 予約ページの設定で、会議の方法(ビデオ会議・対面・電話など)と説明文を入れ、保存する
Googleのヘルプでは、予約の受付終了時間は初期設定で予定開始の4時間前になっていると説明されています。設定直後に予約ページを見て「今日の空きが出ない」と慌てる人が多いのはこのためです。
スケジュールの重複を避けるには、[カレンダーで空き情報を確認する] を選択します。 出典: support.google.com
この設定をオンにすると、カレンダーにすでに入っている予定の時間は、予約ページに表示されなくなります。プライベートの予定も同じカレンダーに入れている人は、この設定が重なりを防ぐ要になります。
予約フォームの項目は、名・姓・メールアドレスが必須で、ほかの項目は「項目の追加」で追加できます。迷惑な予約を防ぐために、Googleアカウントにログインしていない人へ確認コードを送る設定も用意されています。一部の機能は対象のGoogle WorkspaceまたはGoogle Oneの契約が必要とされているので、使いたい機能が無料の範囲に入っているかは、ヘルプの「予約スケジュールのプレミアム機能を比較する」で確かめてください。
予約フォームに入れる項目の決め方
予約フォームの項目は、少なすぎると確定の連絡で聞き直しが発生し、多すぎると途中でやめられます。デザインの言葉でいえば、項目は画面の上の「要素」です。要素を詰め込むほど視線は迷い、余白が減るほど読む気は落ちます。必要なものだけを残すのが基本です。
必ず入れる項目
・お名前
・連絡先(メールアドレス、または電話番号。確定の連絡をどちらで送るかで決める)
・希望のメニューや内容(選択肢から選ぶ形にする)
・希望日(第1希望は必須、第2希望は任意にすると調整が早い)
・希望の時間帯(「午前」「午後」「夕方以降」など、幅で選んでもらう)
業種によって入れる項目
・人数(飲食店、体験教室、撮影)
・来店か出張か、オンラインか(相談・打ち合わせ)
・初めてかどうか(サロン、整体、スクール)
・訪問先の住所(出張の作業、撮影)
・ご要望・質問(自由記述。任意にする)
入れないほうがよい項目
・予約の段階で要らない個人情報(生年月日、勤務先など)。必要になった時点で聞く
・選択肢で足りるのに自由記述にしている項目。入力の手間がかかり、集計もしにくい
第2希望を聞くと、往復が減る
希望受付型の予約フォームで効くのが、第2希望の欄です。第1希望が埋まっていても、第2希望で確定できれば往復が1回で済みます。デザインの初回相談の受付を見直したときも、第2希望の欄を入れただけで、日程調整のメールの往復が目に見えて減ったという例がよくあります。小さな欄ですが、受付の流れ全体の手間を左右する項目です。
自動返信の文面も、項目と一緒に決める
項目を決めるときに、送信直後に返す自動返信の文面も一緒に決めておきます。「まだ確定ではないこと」「何日以内に確定の連絡をするか」「連絡が来ないときの問い合わせ先」の3つを書いておくと、予約した人が不安になって電話をかけてくることがなくなります。
受付から返信までを一つの流れとして設計する
予約フォームを作った後に手間が増える原因は、ほとんどがこの「受付の後ろ」にあります。予約1件は、届いて終わりではなく、次のような段階を通ります。
- 申込:フォームから届いた状態
- 日程調整中:空きを確かめ、確定か別日の提案を返している状態
- 確定:日時が決まり、確定の連絡を送った状態
- 来店済み(実施済み):当日を終えた状態
- キャンセル:取り消しの連絡を受けた状態
この段階を、どこかで目に見える形にしておかないと、「確定の連絡を送ったつもりで送っていない」「キャンセルを受けたのにカレンダーの予定を取り消していない」という漏れが起きます。
段階ごとに、誰が何をするかを決める
段階を決めたら、それぞれで何をするかを1行ずつ書き出します。
・申込が届いたら:当日中に空きを確かめる
・日程調整中:確定なら確定の連絡、埋まっていれば第2希望か別日を提案
・確定:カレンダーに予定を入れ、前日にリマインドを送る
・来店済み:当日の記録(施術内容、次回の希望など)を残す
・キャンセル:カレンダーの予定を取り消し、必要ならキャンセル待ちの人に連絡
スプレッドシートで回す場合のコツ
Googleフォームの回答をスプレッドシートに保存している場合は、回答の列の右側に「状況」「担当」「確定日時」「連絡済み」の列を自分で作ります。状況の列はプルダウンにして、上の5段階から選ぶようにしておくと、並べ替えで未対応だけを見られます。
ただし、この形には限界があります。確定の連絡は別のメールソフトで書くので、送った文面はスプレッドシートには残りません。2人で分担していると、同じ予約に2人が返信してしまうことも起きます。件数が伸びたときにこの形が苦しくなるのは、表と連絡が別々の場所にあるからです。
確定連絡・リマインド・キャンセル受付の文面を先に用意する
受付の流れを決めたら、各段階で送る文面も先に用意しておきます。毎回ゼロから書くと、書く人によって中身がばらつき、書き漏れも出ます。文面は「型」として保存し、名前と日時だけを差し替えて使います。
確定の連絡の例
件名は「ご予約確定のお知らせ(10月20日 14:00)」のように、日時まで入れると、予約した人がメールを探すときに見つけやすくなります。本文には次の順で書きます。
- 予約が確定したこと
- 日時・メニュー・所要時間
- 場所(来店ならアクセス、オンラインなら接続先のURL、出張なら訪問先の確認)
- 持ち物や事前の準備
- 変更・キャンセルの方法と期限
たとえば「〇〇様 ご予約ありがとうございます。下記の内容でご予約が確定しました。」と始め、上の5点を箇条書きで並べるだけで十分です。飾った言葉より、必要な情報が上から順に並んでいることのほうが、受け取った人には親切です。
前日のリマインドの例
リマインドは、当日の無断キャンセルを減らすための連絡です。「明日のご予約の確認です」と件名で分かるようにし、日時と場所だけを短く書きます。変更や取り消しが必要な場合の連絡先も、もう一度書いておきます。確定の連絡と同じ内容を全部繰り返すと読まれにくくなるので、リマインドは短いほど効きます。
キャンセルを受けたときの返信の例
キャンセルの連絡を受けたら、「キャンセルを承りました」とだけでも、その日のうちに返します。返事がないと、予約した人は取り消しが伝わったのか分からず、もう一度連絡してくることになります。次回の予約の案内を1行添えると、関係が切れずに済みます。
型を保存する場所を決める
文面の型は、メールソフトの署名やテンプレートの機能、共有のドキュメントなど、受付をする人全員がすぐ開ける場所に保存します。受付を2人以上で分担しているなら、型を1か所にまとめておくことで、誰が送っても同じ内容になります。
届いた予約を一覧で管理して、返信まで同じ画面で送る
表とメールソフトを行き来する運用が苦しくなってきたら、フォームと回答の管理と返信が一体になった道具を使う方法があります。その選択肢の1つが、フォームを作り、届いた回答を担当・ステージ・タグつきで管理し、同じ画面から返信まで送れるHalictです。
Halictの公式ページでは、来店・面談の予約受付の使い方として、希望のメニューと第2希望までの日時を聞くフォームと、「申込」「日程調整中」「確定」「来店済み」「キャンセル」という届いたあとの並びが紹介されています。前の節で書いた段階をそのままボードの列にでき、一件を開くと回答・対応履歴・メモ・メールの送信が1つの画面にまとまります。確定の連絡を定型文から送ると、その送信の履歴が予約ごとに残るので、「送ったかどうか」を記憶に頼らなくて済みます。日付で並べ替えて重なりを見つけられること、当日の記録を運営側だけが見る欄に残せることも、公式に書かれています。
ほかに、公式ページに書かれている主な機能は次のとおりです。
・作りたいフォームをひと言で伝えると、AIが質問と選択肢の下書きを作る
・回答する人には1画面に1問だけを表示する形にできる
・テキスト・選択肢・日付・メール・電話・住所など12種類の項目
・送信直後に回答内容の控えを添えた自動返信
・Googleスプレッドシートへの追記や、Slack・Teams・Chatwork・Discordへの新着通知
料金ページによると、フリープランは0円でメンバー1人まで、フォームの数と回答の数は無制限で、ステージ管理・自動返信・CSVの書き出しが使えます。3人で共有するスタータープランは1か月あたり2,980円(税抜)で、Googleスプレッドシート連携はこのプランから、チャットへの通知や一斉メールと開封の計測はチームプラン(1か月あたり7,800円、税抜)からです。
注意したいのは、Halictはフォームと受付後の管理の道具であって、空き枠を自動で閉じる予約システムではないことです。30分刻みの枠を先に出して選んでもらいたい場合は、前に書いた予約システムやカレンダーの予約機能のほうが合います。希望を受けてから調整する受付、受付の後ろの連絡や記録で手が回らなくなっている受付に向いた道具です。
Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
予約フォームのツールを選ぶポイント5つ
方法やツールを選ぶときは、機能の多さより、自分の受付に合っているかで判断します。見るべき点は次の5つです。
ポイント1:枠を出すのか、希望を聞くのか
最初の節で書いた違いです。枠が細かいなら予約システムかカレンダーの予約機能、調整が要るなら予約フォーム。ここを外すと、どんなに高機能なツールでも使いにくくなります。
ポイント2:予約した人に何が届くか
送信直後の自動返信、確定の連絡、前日のリマインド。予約した人の手元に何がいつ届くかを、ツールごとに確かめます。Googleカレンダーの予約スケジュールのように確認メールとリマインダーが標準で付くものもあれば、Googleフォームのように別に送る必要があるものもあります。
ポイント3:届いた後の管理をどこでするか
予約の一覧、状況、担当、メモ。これを同じ道具の中で持てるか、スプレッドシートや紙に書き写すかで、日々の手間が大きく変わります。1人で週に数件ならスプレッドシートで十分ですが、複数人で分担するなら、対応の状況が共有できる道具を選びます。
ポイント4:費用が人数と件数でどう変わるか
無料の範囲で何件・何人まで使えるか、有料になったら1か月あたりいくらか、税込か税抜か。料金は改定されることがあるので、契約前に各社の公式の料金ページを開いて確かめてください。人数で料金が決まるもの、予約件数で決まるもの、店舗数で決まるものがあり、同じ月額でも伸び方が違います。
ポイント5:やめるときにデータを持ち出せるか
回答をCSVで書き出せるかどうかは、乗り換えの自由に直結します。予約の記録は、そのまま顧客の記録でもあります。始める前に、書き出しの機能があるかを確かめておくと、後で困りません。
予約フォームを運用するときの注意点
個人情報の扱いを決めておく
予約フォームで受け取る名前・電話番号・メールアドレスは個人情報です。何のために使うのかをフォームの冒頭に書き、予約の連絡以外に使う場合(新しいメニューの案内など)は、そのことも明記します。個人情報の扱いについての考え方は、個人情報保護委員会が事業者向けに案内を出しています。回答を保存したスプレッドシートの共有範囲も、必要な人だけに絞っておきます。Googleフォームを共同編集者と共有すると、つながっているスプレッドシートにも共同編集者がアクセスできる、とGoogleのヘルプに書かれています。
重なり(ダブルブッキング)の防ぎ方
希望受付型の予約フォームは、フォーム自体が重なりを止めてくれません。防ぐには、確定の連絡を送る前に必ず予定表を見る、という手順を1つ決めておくことです。電話やDMでの予約も並行して受けているなら、どの経路の予約も同じ予定表に入れる決まりにします。経路ごとに予定表が分かれていると、重なりに気づくのが当日になります。
迷惑な予約といたずらへの備え
公開したフォームには、架空の予約や営業目的の送信が届くことがあります。電話番号を必須にする、確定前に折り返しで本人確認をする、カレンダーの予約機能なら確認コードを送る設定を使う、といった対策が考えられます。
キャンセルの決まりを先に書く
キャンセルの連絡方法と期限、当日キャンセルの扱いは、予約フォームの冒頭か自動返信に書いておきます。後から伝えると、決まりを知らなかったという行き違いになります。キャンセル料を取る場合は、金額と条件を予約の前に分かる場所に書くことが前提です。
公開前に自分で一度予約してみる
フォームを公開する前に、自分で一度予約を入れてみます。スマートフォンで最後まで入力できるか、自動返信が届くか、通知がオンになっているか。この3つを確かめるだけで、公開後の「届いていなかった」がほとんど防げます。
予約受付の仕組みづくりを仕事として見る
ここまで、予約フォームを自分で作る立場で書いてきましたが、最後に、この作業を「頼む側」と「受ける側」の両方から見ておきます。
予約フォームや受付の仕組みを整える作業は、小さな店舗や教室にとっては本業の外側にある仕事です。フォームの項目設計、予約ページの見た目、自動返信の文面、スプレッドシートや管理の道具の設定まで含めると、慣れていない人には数日がかりになります。この部分を外部のフリーランスに頼む例は少なくありません。受ける側から見ると、デザインの仕事と業務の仕組みづくりが重なる、相談の多い領域です。
デザイナーとして受ける場合、相場の目安はデザイナーの年収・単価相場で職種全体の水準を確かめられます。予約の受付を店舗の業務全体の改善として提案するなら、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で扱われているような、業務の流れを見直して道具を選ぶ仕事に近づきます。予約システムそのものを作る側に回りたい人は、アプリケーション開発のお仕事で開発案件の中身を確かめておくと、求められる技術の範囲が分かります。
フリーランス・在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の立場から言うと、こうした受付の仕組みづくりの仕事で長く続く人ほど、フォームを納品して終わりにしていません。「届いた予約を誰が見て、何日以内に返すか」まで依頼者と一緒に決め、運用が回り始めるところまで見届けています。依頼者が本当に困っているのは入力画面の見た目ではなく、受付の後ろの手間だからです。中間の手数料がかからない直接のやり取りであれば、依頼者は同じ予算でその運用の相談まで頼みやすくなり、受ける側も手元に残る報酬が厚くなります。予約フォームの仕事は、画面を作る技術と、受付の流れを読む力の両方が評価される仕事だと言えます。
デザインは才能ではなくスキルだとよく言われますが、予約フォームの設計も同じです。項目を絞る、段階を決める、連絡の文面を先に用意する。どれも決まった手順で身につくもので、一度作った型は次の受付にもそのまま使えます。
よくある質問
Q. 予約フォームは無料で作れますか?
作れます。Googleフォームは無料で予約用の項目を並べられ、Googleカレンダーの予約スケジュールも個人のGoogleアカウントで使い始められます。ただし、空き枠の自動管理や確定連絡の自動化など、一部の機能は有料の契約が必要な場合があります。使いたい機能が無料の範囲に入っているかは、各サービスの公式ヘルプや料金ページで確かめてください。
Q. Googleフォームの予約でダブルブッキングを防ぐ方法はありますか?
Googleフォーム自体には、同じ時間の予約を止める機能はありません。防ぐには、確定の連絡を送る前に必ず予定表を確かめる手順を決めておくことです。電話やDMで受けた予約も同じ予定表に入れる決まりにすると、重なりに気づきやすくなります。枠が細かく決まっている受付なら、空き枠を表示できるカレンダーの予約機能や予約システムを検討してください。
Q. 予約フォームの自動返信には何を書けばよいですか?
最低限、受け付けたこと、まだ確定ではないこと、何日以内に確定の連絡をするか、連絡が来ないときの問い合わせ先の4点を書きます。キャンセルの方法と期限もここに書いておくと、後の行き違いを防げます。予約した人が送った内容の控えを添えると、入力の誤りに本人が気づけるので、確定前の聞き直しも減ります。
Q. 予約フォームと予約システムはどちらを選べばよいですか?
時間の枠が細かく決まっていて、お客様に枠を選んでもらいたいなら予約システムが向いています。希望を聞いてから日程を調整したい、件数がまだ少ないという場合は予約フォームから始めて困りません。スタッフや席が複数ある、事前決済をしたいといった条件が加わったら、予約システムへの移行を考える時期です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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