効率よく仕事をする方法として、今日から試せる段取りと時間の使い方


この記事のポイント
- ✓効率よく仕事をする方法を
- ✓時間のかたまりの作り方
- ✓完璧を目指さない進め方
効率よく仕事をする方法を探している人の多くは、手を抜きたいわけではありません。毎日遅くまで働いているのに仕事が片づかない、やることが多すぎて何から手を付ければよいか分からない、同じ時間働いているのにほかの人より終わるのが遅い。そうした悩みから、仕事の進め方そのものを見直したいと考えているはずです。
効率よく仕事をするために、特別な才能や高価な道具は要りません。必要なのは、1日の始まりに段取りを決めること、集中する時間とそうでない時間を分けること、完璧を目指しすぎないこと、そして割り込みや探し物で失う時間を減らすことです。どれも今日から試せます。
この記事では、効率よく仕事をする方法を、段取り、時間の使い方、仕上げ方、連絡の扱い、資料の整理、在宅での区切り方の順に説明します。最後に、チームで仕事を進めるときに担当と期限を見える形にする方法として、無料から使えるボード型の道具Pinatecaにも触れます。
効率よく仕事をするとはどういうことか
最初に、「効率よく仕事をする」とはどういう状態なのかを整理しておきます。ここを取り違えると、急いで手を動かしているのに成果が出ない、という状態に陥りやすくなります。
効率とは、使った時間や労力に対して、どれだけの成果が出たかの割合です。つまり、効率よく仕事をするとは、同じ成果をより短い時間で出すこと、あるいは同じ時間でより大きな成果を出すことを指します。手を動かす速さだけの話ではありません。速く作業しても、やり直しが多ければ効率は下がります。反対に、着手前に10分かけて段取りを決めたことで、やり直しが1回減れば、全体としては効率が上がります。
ビジネススクールのグロービスが運営する記事でも、仕事の効率化は才能ではなく身につけられる技術だと説明されています。
任された仕事をテキパキとこなし、着実に成果をあげていく。 そのようなビジネスパーソンになりたいと憧れる人は多いでしょう。 仕事の効率化は、特別な才能が必要というわけではなく、コツさえつかめば誰もができるようになります。 本記事では、仕事が早い人の特徴と効率化するための方法を紹介します。 出典: mba.globis.ac.jp
仕事が早いと言われる人を観察すると、作業の速さそのものより、無駄な動きの少なさが目立ちます。何をするかが決まってから手を動かす、途中で迷わない、やり直しが少ない、探し物をしない。こうした積み重ねが、結果として「早い」という印象を生んでいます。この記事で紹介する方法も、作業そのものを速くするより、作業の前後や合間にある無駄を減らすことに重点を置いています。
仕事の効率が落ちる5つの原因
効率よく仕事をする方法を試す前に、自分の効率が何によって落ちているのかを確かめておくと、どの方法から始めればよいかが分かります。仕事の効率が落ちる原因は、だいたい次の5つに分けられます。
- 段取りがない:朝に何をするかを決めず、目についた仕事から手を付けている
- 割り込みが多い:メールやチャットの通知のたびに手が止まり、元の作業に戻るのに時間がかかる
- 完璧を目指しすぎる:細部にこだわって、確認を求めるのが遅れ、最後に大きなやり直しが来る
- 探し物が多い:資料やファイル、過去のやり取りを探すのに時間を取られている
- 引き受けすぎている:そもそも時間内に終わらない量の仕事を抱えている
1日の終わりに、その日の仕事を振り返って、どの原因で時間を失ったかを書き出してみてください。3日ほど続けると、自分がどの原因に引っ張られやすいかが見えてきます。「割り込み」が多い人は連絡の扱いを、「完璧」が原因の人は仕上げ方を、というように、効く方法から先に試すのが近道です。
5つ目の「引き受けすぎ」は、進め方の工夫だけでは解決しません。時間内に終わらない量は、どれだけ効率を上げても終わらないからです。この場合は、仕事の量を上司や取引先と相談することが先になります。この記事の方法は、1から4の原因を減らすためのものと考えてください。
朝の10分で1日の段取りを決める
効率よく仕事をするために、最初に身につけたいのが朝の段取りです。1日の始まりに10分ほどかけて、その日に何をするかを決めます。
やることを全部書き出す
まず、今抱えている仕事を、紙でもメモアプリでもよいので全部書き出します。頭の中だけで覚えていると、「何か忘れている気がする」という不安が残り、目の前の作業に集中しにくくなります。書き出すことで、仕事の全体が見え、頭の中が空きます。
書き出すときは、1つの項目を「動詞で終わる、半日以内で終わる大きさ」にします。「企画書」ではなく「企画書の構成を決める」「企画書の本文を書く」「企画書を課長に送る」のように分けると、どこから手を付ければよいかがはっきりします。
今日やるものを3つ選ぶ
全部を書き出したら、その中から今日必ず終わらせるものを3つ選びます。選ぶ基準は、期限の近さと、遅れたときにほかの人の作業が止まるかどうかです。
3つという数には理由があります。5つも10も選ぶと、会議や急な依頼が入った日には必ず残り、「今日もできなかった」という気持ちだけが残ります。3つなら、予定外のことが起きても終わらせやすく、終わったあとに余った時間で次の仕事に進めます。
かかる時間を見積もる
選んだ3つに、それぞれどのくらいの時間がかかるかを書き添えます。見積もりは外れてかまいません。大事なのは、夕方に実際にかかった時間と比べることです。これを1週間続けると、自分がどの種類の仕事を短く見積もりがちかが分かり、見積もりの精度が上がります。多くの人は、初めての仕事や、ほかの人の確認が要る仕事を短く見積もります。
1日の予定に当てはめる
最後に、3つの仕事を1日の予定のどこで行うかを決めます。会議の予定が入っている時間を除き、残りの時間に当てはめます。頭を使う仕事は集中しやすい午前中に、メールの返信や事務処理のような軽い仕事は午後の眠くなりやすい時間に、というように、仕事の重さと自分の調子を合わせると進めやすくなります。
前の日の夕方に下準備をしておく
朝の段取りをさらに短くするには、前の日の終業前に5分だけ下準備をしておきます。その日に終わらなかった仕事と、翌日に期限が来る仕事を一覧の上のほうに並べておくだけで十分です。翌朝は一覧を開いて3つを選ぶだけで済み、出社してから、あるいはパソコンを開いてから何をするか迷う時間がなくなります。前日の自分が書いたメモがあると、朝いちばんの仕事にすぐ入れるため、1日の滑り出しが軽くなります。
集中する時間のかたまりを作る
段取りが決まったら、次は時間の使い方です。効率よく仕事をする人に共通しているのは、1つの作業に集中する時間のかたまりを意識して作っていることです。
時間を区切って1つの作業だけをする
細切れの時間で複数の仕事を行き来すると、切り替えのたびに「どこまでやったか」を思い出す時間がかかります。これを避けるには、時間を区切り、その間は1つの作業だけをすると決めます。
時間を区切る方法として広く知られているのが、ポモドーロ・テクニックです。1980年代にフランチェスコ・シリロが大学生のころに考え始めた方法で、トマトの形をしたキッチンタイマーを使ったことからこの名前が付いています。考案者が運営するポモドーロ・テクニックの公式サイトでは、この方法はタイマーと鉛筆と紙という簡単な道具を使い、仕事の計画を立て、かかる手間を見積もり、割り込みに対処し、休憩を取り、起きたことを記録して働き方を改善していく、時間と付き合うための仕組みだと説明されています。単にタイマーで作業を区切る方法ではなく、計画と振り返りまで含んだ方法だという点が大切です。
最初は、タイマーで短い時間を区切り、その間は通知を切って1つの作業だけをし、終わったら短い休憩を取る、という部分だけを試してみるとよいでしょう。慣れてきたら、区切りの回数で作業量を見積もり、実際の回数と比べてみると、見積もりの精度も上がります。
予定表に作業の時間を入れる
もう1つの方法が、予定表に作業の時間をあらかじめ入れておくことです。会議と同じように、「10時から11時半 企画書を書く」と予定表に入れてしまいます。こうすると、その時間に別の会議を入れられにくくなり、まとまった作業の時間を守りやすくなります。この考え方はタイムブロッキングと呼ばれることがあります。
予定表に作業の時間を入れるときは、1日のすべてを埋めないことがコツです。急な依頼や予定外の相談は必ず入ってきます。1日のうち2割から3割ほどは何も入れない時間として空けておくと、予定がずれても立て直しやすくなります。
休憩も予定に入れる
長時間続けて作業すると、後半になるほど集中が落ち、ミスも増えます。1時間から1時間半に1回は席を立ち、体を動かす時間を取ってください。在宅で働く人は特に、通勤や移動がないため、体を動かす機会が少なくなります。椅子から立ち上がって数十秒体を伸ばすだけでも、気分が切り替わり、次の作業に入りやすくなります。
完璧を目指さず、早めに見せる
効率よく仕事をするうえで見落とされがちなのが、仕上げ方です。どれだけ早く作業しても、最後に大きなやり直しが入れば、それまでの時間が無駄になります。
仕事の成果の80%は、費やした時間の20%から生まれる。これは「パレートの法則(80:20の法則)」と呼ばれる経験則です。 すべての仕事で100%の完璧を目指そうとすると、時間がいくらあっても足りません。特に重要度の低い仕事に時間をかけすぎてしまうのは、非効率の典型です。まずは80%の完成度で素早く仕上げ、上司や関係者に確認を求めるという進め方を意識しましょう。 出典: libport.jp
この考え方の要点は、完成度の低い段階で一度見せることにあります。資料を作るなら、まず見出しと各ページで言いたいことだけを並べた骨組みを作り、そこで上司や依頼した人に見せます。方向がずれていれば、この段階なら直すのに数分で済みます。全部を作り込んでから見せて方向が違うと言われれば、数時間から数日分の作業がやり直しになります。
早めに見せるときは、「方向を確かめたいので、細部はまだ手を入れていません」と一言添えると、相手も細かい点ではなく全体の方向を見てくれます。何を確かめてほしいのかを伝えることが、短いやり取りで済ませるコツです。
ただし、完成度を下げてよいのは途中の段階だけです。最終的に提出するもの、特に社外に出すものや数字を扱うものは、確認を省いてはいけません。完璧を目指さないとは、手を抜くことではなく、力を入れるところと入れないところを分けることです。
割り込みと連絡をまとめて扱う
仕事の効率を大きく下げる原因の1つが、メールやチャットによる割り込みです。通知が来るたびに手を止めて返信していると、集中する時間のかたまりが作れません。
連絡を見る時間を決める
効く方法は、メールやチャットを見る時間を決めておくことです。たとえば、朝の始業時、昼休みの前、午後の中ごろ、終業前の1日4回と決め、それ以外の時間は通知を切っておきます。急ぎの連絡が来る可能性がある仕事なら、電話や特定の相手からの通知だけは受けるように設定しておけば安心です。
最初は、すぐに返信しないことに不安を感じるかもしれません。けれども、多くの連絡は数時間後の返信で困ることはありません。むしろ、まとめて返信するほうが、1通ずつ落ち着いて書けるので、言葉足らずによる行き違いも減ります。
すぐ終わるものはその場で片づける
連絡をまとめて見るときは、2分以内で終わる返信や作業は、その場で片づけます。後回しにすると、もう一度読み直す時間がかかるからです。2分以上かかるものは、朝に書き出した一覧に加え、改めて時間を取って対応します。
依頼の受け方をそろえる
チームで仕事をしていると、口頭、メール、チャットと、いろいろな経路で依頼が来ます。経路がばらばらだと、頼まれたことを忘れたり、どこで頼まれたかを探したりする時間がかかります。チームで話し合い、依頼は必ず決まった場所に書く、と決めておくと、全員の探す時間が減ります。
会議の時間を短くする
会議は、仕事の時間の中でも削りやすいところです。目的のはっきりしない会議や、決まったことが共有されない会議は、出席者全員の時間を同時に使ってしまいます。自分が会議を開く側であれば、次の4つを心がけるだけで、会議の時間は短くなります。
- 会議の目的を1文で書く:「来月のキャンペーンの担当を決める」のように、終わったときに何が決まっていればよいかを書く
- 議題と資料を前日までに送る:出席者が事前に読んでおけば、会議の場で説明する時間が減る
- 終わる時刻を先に決める:30分の予定なら、25分で終わるように進める
- 決まったことと次の担当をその場で残す:誰が、何を、いつまでにするかを会議の最後に読み上げ、記録して共有する
会議に呼ばれる側であれば、目的が分からない会議には「この会議で決めたいことは何ですか」と事前に聞いてみてください。自分が出なくても済む会議だと分かれば、決まったことだけをあとで共有してもらう形にできます。
定例の会議は、1か月に1回ほど「この会議は今も必要か」を見直すとよいでしょう。始めたころには意味があった会議でも、状況が変わって報告の場になっているだけのことがあります。報告だけなら、文章で共有して読んでもらうほうが、全員の時間を節約できます。
探し物の時間を減らす
意外に多くの時間を取られているのが、探し物です。あの資料はどこに保存したか、前回の見積もりはどのメールに添付したか、取引先の担当者の連絡先はどこか。1回あたりは数分でも、1日に何度も繰り返せば、合計で1時間近くになることもあります。
ファイル名の付け方をそろえる
ファイル名は、「日付_取引先_内容_版」のように、決まった順で付けます。たとえば「20261015_A社_見積書_v2」のように付けると、日付の順に並び、取引先や内容で検索しやすくなります。「最終」「最新」のような言葉は、あとでさらに直すことになったときに意味をなさなくなるので使わないほうが安全です。
フォルダは仕事の単位で分ける
フォルダは、取引先や案件ごとに1つ作り、その中に関係する資料をすべて保存します。「資料」「画像」「メール」のように種類ごとに分けると、1つの案件の資料があちこちに散らばります。案件の単位で分けておけば、そのフォルダを開くだけで必要なものがそろいます。
よく使う文章はひな形にする
毎回同じような内容を書くメールや報告書は、ひな形を作っておきます。挨拶、日程調整の依頼、見積もりの送付、作業完了の報告など、よく書く文面を5つほど用意しておくだけで、書く時間が大きく減ります。ひな形は、使うたびに少しずつ直して、自分の言葉に近づけていけば十分です。
道具とショートカットで手間を減らす
毎日繰り返す操作は、1回あたりの時間が短くても、積み重なると大きな差になります。次のような小さな工夫は、一度設定すればずっと効きます。
キーボードのショートカットを覚える
コピー、貼り付け、元に戻す、保存、検索といった基本の操作は、マウスで操作するよりキーボードのショートカットのほうが速く済みます。新しく覚えるのは、1週間に1つか2つで十分です。よく使う操作から順に覚えていくと、無理なく身につきます。
よく打つ言葉を単語登録する
メールアドレス、会社の住所、「いつもお世話になっております」のような決まった挨拶は、日本語入力の単語登録(ユーザー辞書)に入れておくと、数文字打つだけで呼び出せます。打ち間違いも減るので、確認の手間も小さくなります。
画面を広く使う
資料を見ながら文章を書く、表を見ながら入力するといった作業が多い人は、画面を2つ使うと、ウインドウを切り替える手間がなくなります。外付けのモニターがなくても、ノートパソコンの画面を左右に分けて2つのウインドウを並べるだけで、行き来の回数は減ります。
自動でできることは任せる
毎月同じ形の集計をする、決まった時間に同じメールを送る、といった作業は、表計算ソフトの関数や、メールの予約送信、業務の自動化の機能で任せられることがあります。最初の設定に時間がかかっても、毎月繰り返す作業なら数か月で元が取れます。ただし、自動化した作業は、結果が正しいかを月に1回は目で確かめてください。
抱える仕事の量を調整する
効率が落ちる原因の5つ目に挙げた「引き受けすぎ」は、進め方の工夫では解決しません。ここでは、仕事の量そのものを調整する方法を整理します。
今の量を数字で示す
仕事の量を上司や取引先に相談するときは、「忙しいです」と伝えるより、数字で示すほうが話が進みます。朝に書き出した一覧と、見積もりの時間を使えば、「今週はすでに32時間分の作業が入っていて、新しい依頼を受けると期限に間に合わないものが出ます」のように具体的に伝えられます。数字があると、相手も優先順位を判断しやすくなります。
優先順位を相手に決めてもらう
新しい仕事を頼まれたとき、すでに手一杯なら、「今これとこれを進めていますが、どちらを先にしますか」と聞き返す方法があります。自分で全部を抱え込んで期限に遅れるより、早めに相手に判断を委ねるほうが、結果として相手の損失も小さく済みます。
断るときは代わりの案を添える
どうしても受けられない仕事は、断ることも必要です。そのときは、「来週の水曜日以降なら着手できます」「この部分だけなら今週中に対応できます」のように、代わりの案を添えると、相手との関係を保ちやすくなります。
効率化でつまずきやすい3つの落とし穴
効率よく仕事をする方法を試すときに、陥りやすい失敗もあります。始める前に知っておくと、遠回りを避けられます。
1つ目は、方法を一度にたくさん取り入れることです。段取り、時間の区切り、ショートカット、自動化を同時に始めると、どれが効いたのか分からず、負担だけが増えます。1週間に1つずつ試すくらいがちょうどよい速さです。
2つ目は、道具選びに時間をかけすぎることです。タスク管理のアプリやメモの道具を比べているうちに、肝心の仕事が進まなくなることがあります。まずは紙やいつも使っている道具で始め、不便を感じた点がはっきりしてから道具を選ぶほうが、自分に合うものを選べます。
3つ目は、効率を上げることそのものが目的になることです。空いた時間に次々と仕事を詰め込むと、疲れがたまり、かえって効率が落ちます。効率化で生まれた時間の一部は、休むことや学ぶことに使ってください。
在宅で働くときの区切り方
在宅で働く人には、会社に通う人とは違う難しさがあります。仕事と生活の境目がはっきりしないため、だらだらと長く働いてしまったり、逆に家事や家族の用事で作業が途切れたりしやすいのです。
始める時間と終わる時間を決める
在宅で効率よく仕事をするには、始業と終業の時間を自分で決め、守ることが基本になります。通勤がない代わりに、朝に身支度を整える、決まった場所に座る、といった小さな儀式を作ると、仕事の時間に切り替わりやすくなります。終わる時間には、翌日やることを一言メモして、パソコンを閉じます。終わりが決まっていると、その時間までに終わらせようという気持ちが働き、日中の集中も高まります。
作業する場所を固定する
リビングのテーブルやソファで日によって場所を変えていると、そのたびに資料や道具を準備し直す手間がかかります。可能であれば、仕事をする場所を1か所に決め、必要なものをそこにそろえておきます。家族と暮らしている場合は、仕事中であることを伝える合図を決めておくと、作業が途切れる回数を減らせます。扉を閉める、決まった札をかける、といった簡単な合図で構いません。家事の用事は、休憩の時間にまとめて片づけると決めておくと、仕事の時間と生活の時間が混ざりにくくなります。
テレワークの進め方や、働く場所の環境づくりについては、厚生労働省のテレワーク総合ポータルに、導入の方法や相談の窓口、企業の取り組みの事例がまとめられています。会社員として在宅勤務をしている人は、勤め先の就業規則やテレワークの決まりも合わせて確かめてください。テレワークを導入する会社向けの支援については、テレワーク 助成金 2026で、使える助成金の種類と申請の流れを紹介しています。
週に1回振り返り、効率を上げ続ける
効率よく仕事をする方法は、一度試して終わりではありません。週に1回、15分ほどの振り返りの時間を取ると、自分に合う方法が少しずつはっきりしてきます。
振り返りでは、次の3つを確かめます。
- 見積もりと実際にかかった時間の差:短く見積もりがちな仕事の種類を見つけ、次の週の見積もりに反映させる
- その週に時間を失った原因:割り込み、やり直し、探し物のうち、どれが多かったかを数える
- やめること:その週に試した方法のうち、効果を感じなかったものを1つやめる
最後の「やめること」を決めるのは大切です。効率化の方法は試すほど増えていき、気づけば方法を守ること自体が負担になります。合わない方法は思い切ってやめ、効いた方法だけを残していくと、自分なりの進め方が固まっていきます。
振り返りの結果は、短いメモでよいので残しておきます。1か月分たまると、自分の効率が上がっているかどうかを見比べられます。
チームで効率よく仕事を進めるには
ここまでは、主に1人で効率よく仕事をする方法を説明してきました。チームで仕事をする場合は、個人の工夫に加えて、チーム全体で仕事の状況を見える形にすることが効きます。
チームの効率を下げる原因の多くは、情報の行き違いです。誰がどの仕事を持っているのか分からない、その仕事が今どこまで進んでいるのか分からない、誰かの確認待ちで止まっていることに気づかない。こうした状態では、1人ひとりがどれだけ効率よく作業しても、チーム全体としては時間を失います。
これを防ぐには、チームの仕事を1か所に並べ、担当と期限と状況を誰でも見られるようにします。エクセルやスプレッドシートの表でも始められますが、人数が増えてくると、同時に書き換えにくい、期限が近づいても知らせが届かない、といった不便が出てきます。
そうした場面の選択肢の1つが、Pinatecaです。公式サイトによると、Pinateca にはカンバン、ガント、カレンダー、リスト、ディスカッション、グリッド、時間割、リソースの8種類のボードがあり、5人までのチームならボード10個まで、すべての種類のボードとチャットを無料で使えます。カンバンのボードでは「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」のような列にカードを並べ、カードごとに担当と締め切りを付けられるので、確認待ちで止まっている仕事がひと目で分かります。リソースのボードでは、人やチームごとの仕事の偏りを見られます。カードのすぐ近くでチャットやコメントができるため、依頼の経路がばらばらになりにくいのも、前の節で触れた「依頼の受け方をそろえる」ことにつながります。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円・税抜、年払いなら1人あたり月額400円)になります。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
道具を入れるときは、チーム全員に一度に使ってもらおうとせず、まず1つの案件だけで2週間ほど試してみるのがおすすめです。使い方の決まりも、最初は「カードに担当と期限を必ず入れる」の1つだけにしておくと、定着しやすくなります。
仕事を任される人が身につけている進め方
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営の立場で見てきた範囲では、長く仕事を任され続ける人には共通点があります。作業そのものの速さよりも、途中で状況を伝えることを欠かさないことです。「今日ここまで終わりました」「この点だけ確認させてください」と短く伝えてくれる人には、依頼する側も安心して次の仕事を頼めます。効率よく仕事をする方法として紹介した「早めに見せる」「連絡をまとめて丁寧に返す」は、そのまま信頼を積み重ねる進め方でもあります。
仲介の手数料がかからない直接の取引では、同じ予算でも受け手の手取りが厚くなります。その一方で、納期の調整や進み具合の報告は自分で行う必要があります。段取りを決め、時間を区切り、見積もりの精度を上げていくことは、無理のない量の仕事を引き受け、約束した期限を守るための土台になります。
効率化の方法を学ぶことは、仕事の幅を広げることにもつながります。たとえばAIコンサル・業務活用支援のお仕事では、企業の業務を見直して、AIや道具を使って効率よく回せるようにする支援が求められています。自分の仕事で効率化を試した経験は、こうした仕事で相手の悩みを理解するときにも役立ちます。経営や業務改善を体系的に学びたい人には、中小企業の経営を診断し助言する国家資格の中小企業診断士という道もあります。
職種ごとの報酬の目安を知っておくことも、自分の時間の使い方を考える材料になります。デザイナーの年収・単価相場では、デザイン職の働き方ごとの年収や単価の目安をまとめています。1件にかかった時間を記録しておけば、こうした相場と比べて、時間あたりの報酬が見合っているかを確かめられます。
効率よく仕事をする方法に、1つの正解はありません。朝の段取り、時間の区切り方、早めに見せる進め方、連絡をまとめて扱う工夫のうち、自分の効率を下げている原因に効くものから1つずつ試し、1週間ごとに振り返って続けるかどうかを決めていくのが、無理なく身につける近道です。
よくある質問
Q. 効率よく仕事をするために、まず何から始めればよいですか?
朝の10分で、抱えている仕事を全部書き出し、今日必ず終わらせるものを3つ選ぶことから始めてください。選んだものに見積もりの時間を書き添え、夕方に実際の時間と比べると、自分の見積もりの癖も分かります。特別な道具は要らず、紙とペンでも始められます。
Q. メールやチャットの通知で集中が途切れるときはどうすればよいですか?
連絡を見る時間を1日4回ほどに決め、それ以外の時間は通知を切るのが効きます。急ぎの連絡が来る仕事なら、電話や特定の相手の通知だけを受けるように設定します。見るときは、2分以内で終わる返信はその場で片づけ、それ以上かかるものはやることの一覧に加えます。
Q. 完璧主義で仕事が遅くなってしまうのですが、どう直せばよいですか?
完成度の低い段階で一度見せる進め方に変えるのがおすすめです。資料なら見出しと要点だけの骨組みを作り、方向が合っているかを確かめてから作り込みます。見せるときに何を確かめてほしいかを伝えると、短いやり取りで済みます。最終的な提出物の確認は省かないでください。
Q. 在宅で働くと仕事と生活の区切りがつかないのですが、どうすればよいですか?
始業と終業の時間を自分で決め、守ることが基本です。身支度を整える、決まった場所に座るといった始まりの合図を作り、終わる時間には翌日やることを一言メモしてパソコンを閉じます。会社員の人は、勤め先のテレワークの決まりも合わせて確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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