チームのタスク管理を無料で始める道具の選び方と、人数が増えたときの注意点


この記事のポイント
- ✓チームのタスク管理を無料で始めたい人向けに
- ✓Trello・Asana・Notion・Jira・Backlogなどの無料プランの上限を公式の記載で比べ
- ✓人数が増えて有料に移るときの費用の考え方
チームのタスク管理を無料で始めたいとき、最初に迷うのは「どの道具がいいか」よりも「無料のままどこまで使えるのか」ではないでしょうか。表計算やチャットでのやり取りに限界を感じて道具を探し始めると、どれも「無料で始める」と書いてあり、違いが見えにくいんですよね。
ところが実際には、無料プランの上限は道具ごとにまったく違います。人数で区切るもの、ボードやプロジェクトの数で区切るもの、ファイルの容量や使える画面の種類で区切るものがあり、チームが3人のときは困らなくても、6人、11人と増えた瞬間に有料へ移るしかなくなる道具もあります。
この記事では、主な道具の無料プランを2026年10月3日時点の公式ページの記載で比べ、選ぶときに確かめる点、人数が増えたときに費用がどう変わるか、無料のまま運用を続けるためのルールの作り方まで、順に整理します。
チームのタスク管理を無料で始める人が増えている背景
ここ数年で、タスク管理の道具を「まず無料で試してから決める」流れはすっかり定着しました。理由は大きく3つあります。
1つ目は、働く場所がばらばらになったことです。在宅勤務や副業、業務委託のメンバーが混ざるチームでは、ホワイトボードや口頭の確認が使えません。誰が何をいつまでにやるのかを、全員が同じ画面で見られる場所が必要になります。
2つ目は、月額課金の道具が増えすぎたことです。チャット、会議、ファイル共有、会計、営業管理と、1人あたり数百円から数千円の契約が積み重なると、管理する側は新しい契約に慎重になります。サブスクリプションの費用を棚卸しする考え方は中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法で詳しく扱っていますが、そこでも「使われていない契約を減らす」ことが最初の一歩として挙げられています。タスク管理も同じで、定着するか分からないうちに全員分を契約するのは避けたい、というのが自然な判断です。
3つ目は、無料プランそのものの中身が厚くなったことです。カンバン形式のボード、担当者と期限、コメント、スマートフォンのアプリといった、日々の進行に必要な機能は、多くの道具で無料のまま使えます。小さなチームなら、有料にしなくても十分に回る場面が増えました。
一方で、無料で始めたチームがつまずく場面も、だいたい決まっています。メンバーが増えて上限に当たる、ガントチャートのような計画用の画面が有料だった、添付したいファイルが容量の制限で載らない、といった場面です。正直なところ、道具の良し悪しよりも「上限を知らずに始めた」ことが原因で乗り換えになるケースのほうが多いんですよね。
だからこそ、最初に上限を把握しておくことが大切です。上限が分かっていれば、「このチームなら無料で1年はもつ」「半年後に人が入るから、有料の単価も今のうちに見ておく」といった見通しが立ちます。次の節から、無料プランで何ができて何ができないのかを、具体的に見ていきます。
無料のタスク管理ツールでできること、できないこと
無料プランの中身は道具ごとに違いますが、共通して使えることが多い機能と、有料に回されやすい機能には傾向があります。
無料でも使えることが多い機能
まず、タスクそのものを扱う基本の機能は、ほとんどの道具で無料プランに入っています。
・タスク(カード)の作成と、担当者・期限の設定
・カンバン形式のボード(「未着手」「作業中」「完了」のような列にカードを並べる画面)
・タスクごとのコメントと、メンバーへの通知
・ファイルの添付(ただし1ファイルあたりの容量に上限があることが多い)
・スマートフォンのアプリ
カンバンとは、付箋を列に貼って動かすように、作業の段階ごとにタスクを並べる見せ方のことです。誰の手元に何が止まっているかが一目で分かるので、3〜5人程度のチームなら、これだけで朝の進捗確認がほぼ不要になります。
有料に回されやすい機能
反対に、次のような機能は有料プランでしか使えないことが多いです。
・ガントチャートやタイムライン(タスクを横棒で日付の上に並べ、全体の日程を見る画面)
・タスク同士の依存関係(Aが終わらないとBに着手できない、というつながり)
・複数のプロジェクトをまたいだ一覧や集計
・細かい権限の設定、外部のメンバー(ゲスト)の扱い
・自動化(期限が近づいたら担当者を変える、などのルール)の実行回数
ガントチャートは、日程の重なりや遅れを見つけるための画面です。たとえば受託の制作チームで、納品日から逆算して工程を組む場合には欠かせません。ところが、この画面を有料プランだけに入れている道具は少なくありません。カンバンだけで足りるチームか、日程の計画まで道具でやりたいチームかによって、選ぶべき道具が変わります。
個人向けのToDoアプリとチーム向けの道具の違い
無料で使えるタスク管理の道具を探すと、個人向けのToDoアプリも数多く見つかります。個人向けのアプリは、自分のやることを素早く書き留め、期限や繰り返しを設定することに向いています。一方、チームで使うには、次のような機能が欠かせません。
・タスクを別の人に割り当て、その人に通知が届くこと
・同じタスクについて、複数の人がコメントでやり取りできること
・チーム全員が同じボードを見て、進み具合をそろえて把握できること
・メンバーの追加と削除、見せる範囲の設定ができること
個人向けのアプリにも共有の機能が付いていることはありますが、割り当てや権限の扱いが簡素で、3人以上になると「誰の仕事か」が曖昧になりがちです。チームで使うことが最初から分かっているなら、チーム向けの道具の無料プランから選ぶほうが、あとで移し替える手間がかかりません。
「無料」の範囲は人数、数、容量、画面の4つで区切られる
無料プランの上限は、おおむね次の4つの組み合わせで決まっています。
- 人数(ワークスペースに参加できるメンバーの数)
- 数(ボードやプロジェクトの数)
- 容量(1ファイルあたりの上限、または合計の上限)
- 画面と機能(ガントチャートや自動化などを使えるかどうか)
どれで区切っているかを見ると、その道具が「どのくらいの規模のチームに無料で使ってほしいか」が読み取れます。人数を少なく区切っている道具は個人や2人組向け、ボードの数で区切っている道具は小さなチームが1〜2件の仕事を回す想定、といった具合です。次の節で、実際の数字を比べます。
主な道具の無料プランの上限を公式の記載で比べる
ここでは、チームのタスク管理でよく名前が挙がる道具について、無料プランの上限を各社の公式の料金ページで確かめた内容をまとめます。料金や上限は改定されることがあるため、契約の前には必ず公式ページで最新の記載を確認してください。
| 道具 | 無料プランの人数 | 数の上限 | 容量 | 計画用の画面 |
|---|---|---|---|---|
| Trello | ワークスペースあたり10人まで | ワークスペースあたり10ボード | 1ファイル10MBまで | タイムラインはPremium以上 |
| Asana | 2人まで | タスクとプロジェクトは無制限 | 1ファイル100MBまで | タイムラインとガントはStarter以上 |
| Notion | 人数の明記なし(複数人だとブロック数に上限) | 複数人で使うとブロック数に上限 | 1ファイル5MBまで | 料金ページで確認 |
| Jira | 10ユーザーまで | 目標・プロジェクト・タスクは無制限 | 合計2GB | タイムラインは無料から |
| Backlog | 10ユーザーまで | 1プロジェクト | 料金ページで確認 | ガントはスタンダード以上 |
Trelloの料金ページには、無料プランについて次のように書かれています。
ワークスペースあたり 10 コラボレーターまで無料 ワークスペースあたり最大 10 枚のボード 出典: trello.com
Asanaの無料プラン(Personal)は人数の上限がとくに小さく、公式の料金ページでは「ユーザー 2 人まで無料でコラボレーションできます」と案内されています。リスト、ボード、カレンダーの3つの見せ方は無料でも使えますが、3人以上のチームで使うなら有料のStarterプランが前提になります。
Notionは、無料プランを自分1人で使う分にはページやブロックを好きなだけ追加できますが、複数のメンバーで使うとブロック数に上限があり、上限に達すると新しい内容を追加できなくなると料金ページの説明にあります。ブロックとは、文章の段落やチェックボックス、画像など、ページを組み立てる1つひとつの要素のことです。アップロードできるファイルは無料プランで1つあたり5MBまでです。
Jiraは、無料プランで10ユーザーまで使え、バックログ、リスト、ボード、タイムライン、カレンダーの各画面が含まれます。ストレージは合計で2GBです。もともとソフトウェア開発の課題管理から広がった道具なので、開発チームには馴染みやすい一方、用語や設定項目が多く、開発以外のチームでは最初の設定に時間がかかることがあります。
Backlogは、有料プランの30日間無料の試用に加えて、最大10ユーザー・1プロジェクトまで使えるフリープランがあると料金ページに書かれています。また、2027年1月1日からプラン体系が新しくなり、2026年12月31日で現在のプランの新規契約が終わると公式ブログで告知されています。これから導入を検討するなら、新しいプランの内容も合わせて確認しておく必要があります。
表から読み取れること
数字を並べると、無料で使える人数が「2人」「10人」に分かれていることが分かります。3〜10人のチームなら、Trello、Jira、Backlogのフリープランが候補に入り、2人までならAsanaの無料プランも選べます。
ただし、人数の上限だけで決めると失敗します。Trelloはボードが10枚まで、Backlogのフリープランは1プロジェクトまでなので、案件ごとにボードを分ける運用だと、人数より先に数の上限に当たります。受託の仕事を並行して回すチームでは、ここが見落とされがちなんですよね。
無料のタスク管理ツールを選ぶときに確かめる5つのこと
上限の数字を踏まえて、チームに合う道具を選ぶときに確かめておきたい点を5つに整理します。
1. 人数はどう数えるのか
同じ「10人まで」でも、何を1人と数えるかは道具によって違います。ワークスペースのメンバーだけを数えるのか、外部から招いたゲストも数えるのか、閲覧だけの人も数えるのか。Trelloの料金ページでは、ワークスペースの複数のボードに参加しているゲストは、有料プランではワークスペースメンバーと同じ料金で請求されると説明されています。取引先や業務委託のメンバーを招く予定があるなら、ゲストの数え方は必ず確認してください。
2. 仕事の単位はボードかプロジェクトか
案件ごと、部署ごと、月ごとなど、チームが仕事をどの単位で分けたいかを先に決めておくと、数の上限に当たるかどうかが見えます。たとえば「顧客ごとにボードを作る」と決めたチームが、取引先を12社抱えていれば、ボード10枚の上限には最初から収まりません。逆に、1つのボードの中でラベルや列で顧客を分ける運用なら、上限を気にせずに済みます。
3. 計画用の画面が要るか
カンバンだけで足りるか、ガントチャートやカレンダーで日程を見たいかは、選ぶ道具を大きく左右します。日々の作業を回すだけならカンバンで十分ですが、納期から逆算して工程を組む仕事、複数人の作業が順番につながる仕事では、日程を横に並べて見る画面がないと遅れに気づくのが遅れます。前の節の表のとおり、この画面を無料で使える道具は限られます。
4. ファイルをどこに保存するか
デザインの確認や資料のやり取りが多いチームでは、1ファイルあたりの上限が効いてきます。上限が5MBや10MBだと、写真や動画、資料のPDFが添付できないことがあります。その場合は、ファイルはクラウドストレージに保存してリンクだけをタスクに貼る、と最初に決めておけば困りません。道具の容量に合わせて運用を決めるのも、立派な選び方の1つです。
5. 有料に移ったときの単価はいくらか
無料で始める場合でも、有料に移ったときの単価は先に見ておくべきです。人数が増えたら費用はいくらになるのか、月払いと年払いでどう違うのか、税込か税抜か。これを知らずに始めると、半年後に「全員分を契約すると思っていたより高い」となって、慌てて乗り換えることになります。乗り換えは、タスクの移行とメンバーへの説明で、思っている以上に手間がかかります。
番外:スマートフォンでの見やすさ
外回りや移動の多いメンバーがいるチームでは、スマートフォンのアプリでカードの確認とコメントができるかどうかも大切です。TrelloもAsanaも、料金ページで無料プランにiOSとAndroidのアプリが含まれると案内しています。申し込む前に、実際にスマートフォンでボードを開き、カードを1枚動かしてみると、使い勝手の差がすぐに分かります。
この5つを確かめるだけで、候補はかなり絞り込めます。とくに1と5は、料金ページのよくある質問の欄に書かれていることが多いので、申し込む前に一度目を通しておくと安心です。
人数が増えたときに起きることと、費用の考え方
無料で始めたチームが最初にぶつかるのが、メンバーが増えたときの上限です。ここでは、有料に移ったときの単価を公式の料金ページの記載で確かめ、人数ごとの費用の目安を出してみます。
主な道具の有料プランの単価
| 道具 | 最初の有料プラン | 単価(公式の表示) |
|---|---|---|
| Trello | Standard | 1ユーザーあたり月額5ドル(年払い)、月払いは6ドル |
| Asana | Starter | 1ユーザーあたり月額1,200円(年払い)、月払いは1,475円。税抜 |
| Notion | プラス | 1メンバーあたり月額1,650円(年払い)、月払いは2,000円。消費税は別 |
| Jira | Standard | 1ユーザーあたり月額1,085円(料金ページの月払いの表示) |
| Backlog | スターター | 1か月あたり2,700円の定額で30ユーザーまで、5プロジェクト。税抜 |
人数で課金する道具と、チーム全体の定額で課金する道具がある点に注目してください。Backlogの現行のスタータープランは、人数ではなくチーム全体の定額で、30ユーザーまで使えます(2027年1月からは新しいプランに変わる予定です)。
12人のチームで計算してみる
たとえば、無料で始めたチームが12人に増えたとします。人数課金の道具で全員を有料にすると、年払いの単価で次のようになります。
・Asana Starter:1,200円×12人で1か月あたり14,400円
・Notion プラス:1,650円×12人で1か月あたり19,800円
Trelloはドル建てなので為替で円の額が変わりますが、Standardの年払いで5ドル×12人=1か月あたり60ドルです。
1年にすると、Asanaなら172,800円、Notionなら237,600円(いずれも税抜)になります。小さなチームにとっては、決して小さな額ではありません。
全員を有料にしなくてよい場合もある
ここで考えたいのは、「本当に全員がメンバーである必要があるか」です。進捗を見るだけの役員や、月に数回だけ確認する取引先まで有料の席を割り当てると、費用はすぐに膨らみます。道具によっては、閲覧だけの人やゲストを無料で招ける仕組みがあります。Asanaの料金ページでは、有料のStarterプランについて「無料ゲスト数無制限」と案内されており、クライアントや請負業者とライセンスを増やさずに共同作業できると説明されています。ほかの道具でも、ゲストや閲覧者の扱いは料金ページのプランの比較表に載っていることが多いので、契約の前に確かめてください。
チームの中で、タスクを作ったり動かしたりする人と、見るだけの人を分けて数えると、有料にする席は思ったより少なく済むことがあります。
上限に当たる前にやっておくこと
無料の上限に近づいたら、次の順で手を打つのがおすすめです。
- 使っていないボードやプロジェクトをアーカイブ(保管)して、数の上限に余裕を作る
- 参加しているのに動いていないアカウントを外す
- 見るだけの人をゲストに切り替えられないか確認する
- それでも足りなければ、有料プランの試用期間で使い勝手を確かめてから契約する
ぶっちゃけ、上限に当たってから慌てて契約するより、残り2〜3人の時点で次の手を決めておくほうが、費用も手間も小さくなります。
無料のまま運用を続けるためのルールの作り方
道具を入れただけでは、タスク管理は定着しません。無料の範囲で長く使い続けるために、最初に決めておきたいルールを整理します。
列(ステータス)は4つまでにする
カンバンの列を細かく分けすぎると、どの列にカードを移せばよいか迷い、更新が止まります。最初は「やること」「作業中」「確認待ち」「完了」の4つで十分です。運用が回り始めてから、必要な列を追加すれば足ります。
カードの名前は「動詞で終わる」形にする
「請求書」「LP」のような名詞だけのカードは、何をすれば終わりなのかが分かりません。「4月分の請求書を作って送る」「LPの見出し案を3つ出す」のように、作業の終わりが分かる形にそろえると、完了の判断がぶれなくなります。
担当者は1枚のカードに1人
1枚のカードに複数の担当者を付けると、全員が「誰かがやるだろう」と思って止まりがちです。主担当を1人に決め、手伝う人はコメントで呼ぶ形にしておくと、責任の所在がはっきりします。
完了したカードは週に1回アーカイブする
完了したカードを残し続けると、ボードが重くなり、必要な情報が埋もれます。週の終わりに完了の列をまとめてアーカイブする、と決めておくと、ボードが常に「今の仕事」だけを映す状態に保てます。アーカイブしたカードは、多くの道具で後から検索して呼び出せます。
話し合いはカードのコメントに寄せる
チャットでやり取りした内容は、時間がたつと流れて見つからなくなります。タスクに関わる相談や決定は、そのカードのコメントに書くと決めておくと、あとから経緯を追えます。チャットとタスク管理を分けて使う場合でも、「決まったことはカードに書く」というルールだけは守ると、聞き直しが大きく減ります。
導入は1か月を4つに分けて進める
最初からチーム全員の仕事を移そうとすると、ほぼ確実に途中で止まります。おすすめは次の進め方です。
・1週目:リーダーと1〜2人で、1つの案件だけをボードに載せて使ってみる
・2週目:列やカード名のルールを決め、簡単な使い方の説明を書く
・3週目:チーム全員を招いて、新しく始まる仕事だけを道具で管理する
・4週目:使い勝手を振り返り、続けるか、別の道具を試すかを決める
この進め方なら、仮に合わなかったとしても、移したタスクは少なく、乗り換えの負担も最小限で済みます。
無料で始めたチームがつまずきやすい場面と、その対処
無料プランで始めたチームが、数か月後に「やっぱり使われなくなった」となる場面には、よくある型があります。先に知っておけば、多くは避けられます。
更新する人がリーダーだけになる
いちばん多いのが、リーダーだけがカードを作り、動かし、ほかのメンバーは見るだけになってしまう形です。こうなると、ボードの情報が実際の進み具合より遅れ、誰も信用しなくなります。対処は単純で、「自分のカードは自分で動かす」を最初のルールにし、朝の確認の場でボードを開きながら話すことです。口頭で報告を聞いてリーダーが代わりに動かす、という運用を続けると、いつまでも定着しません。
チャットとボードに同じことが二重に書かれる
チャットで依頼して、同じ内容をボードにも書く、という運用は長続きしません。手間が倍になるうえ、どちらが最新か分からなくなります。依頼はカードを作って担当者を割り当てる形で行い、チャットには「カードを作ったので見てください」とだけ書く、と決めると二重の記録がなくなります。チャットの機能を持つタスク管理の道具なら、会話とカードを同じ場所で扱えるので、この問題はさらに起きにくくなります。
期限のないカードが積み上がる
「いつかやる」カードが増えると、ボードを開くたびに未着手のカードが目に入り、本当に急ぐ仕事が埋もれます。期限を決められないカードは、別の「保留」ボードやリストにまとめ、月に1回見直す形にすると、日々のボードがすっきりします。
無料の上限に当たって、急に使えなくなる
ボードの数や人数の上限に当たると、新しいボードが作れない、新しいメンバーを招けない、といった形で突然止まります。とくに期末や繁忙期に人が増えるチームでは、いちばん忙しいときに道具の入れ替えを迫られることになりかねません。上限の8割に届いたら次の手を検討する、とあらかじめ決めておくと安全です。正直なところ、この「8割で動く」を決めているかどうかで、乗り換えの苦労はまったく違ってきます。
道具を2つ以上並行して使ってしまう
部署ごとに別の道具を選んだ結果、部署をまたぐ仕事がどちらにも載らない、という状態もよく起きます。無料で試す段階では複数の道具を比べてかまいませんが、本番の運用に入る前に、チームとして使う道具を1つに決めることが大切です。比べた結果は、どの上限が決め手になったかを短く書き残しておくと、次に見直すときの判断材料になります。
業務委託や副業のメンバーが混ざるチームで気をつけること
最近は、社員だけでなく、業務委託や副業のメンバーと一緒に仕事を進めるチームが増えています。外部のメンバーが入ると、タスク管理の道具の使い方にも、もう一段の配慮が必要になります。
見せる範囲を決めてから招く
外部のメンバーをワークスペース全体に招くと、関係のない案件や社内の情報まで見えてしまうことがあります。招く前に、その人が関わるボードやプロジェクトだけを見せられるかを確認し、権限の設定ができない道具なら、外部の人と共有する専用のボードを分けて作るのが安全です。
契約が終わったら、その日のうちにアカウントを外す
業務委託の契約が終わったあとも、タスク管理の道具に参加したままになっているケースは珍しくありません。無料プランの人数の上限を圧迫するだけでなく、情報の管理の面でも望ましくありません。契約の終了と同時に、道具からメンバーを外す手順を決めておきましょう。
稼働や成果の記録をどこに残すか
時間単位で仕事を頼んでいる場合は、何にどれだけ時間を使ったかの記録が請求の根拠になります。タスク管理の道具の中で記録するのか、別の表で管理するのかを、仕事を始める前に相手とすり合わせておくと、月末の確認がスムーズになります。
外部の専門家に業務を頼む場面は、AIの活用やシステム開発などの分野で広がっています。たとえばAIコンサル・業務活用支援のお仕事では、業務の見直しや道具の導入を支援する仕事の内容と進め方がまとめられています。タスク管理の道具の導入そのものを外部に相談するのも、選択肢の1つです。
人数や機能で迷ったときに無料から試せる選択肢
ここまで見てきたとおり、無料プランの区切り方は道具によって違い、ガントチャートなどの計画用の画面を無料で使える道具は多くありません。カンバンだけでなく日程の計画まで無料で試したい、という場合の候補の1つに、国産のプロジェクト管理ツールのPinateca(ピナテカ)があります。
公式の料金ページによると、Pinatecaのフリープランは5人まで、ボード10個まで期限なしで無料で、クレジットカードの登録も不要です。カンバン、ガント、カレンダー、リストなど8種類のボードと、チャット、コメント、受信箱、カスタムフィールド、権限ロールが無料プランから使え、ファイル容量は1GBです。Trelloからのインポートにも対応しています。料金が変わるのは人数とボードの数が増えたときだけ、という区切り方なので、5人以下のチームで計画用の画面まで含めて試したい場合に向いています。6人以上のチームや、ボードを10個より多く使う運用では有料プランが前提になるため、前の節で整理した人数と数の上限を照らし合わせて判断してください。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
在宅ワークの現場から見た、タスク管理が定着するチームの共通点
最後に、在宅ワークや業務委託の仲介を長く運営してきた立場から見えている、タスク管理がうまく定着するチームの共通点を整理します。
運営者として見てきた限りでは、道具の機能の多さと、定着するかどうかには、それほど強い関係がありません。むしろ定着しているチームほど、使う機能を絞り、「カードには必ず期限を入れる」「完了は依頼した人が確認してから動かす」といった、少数のルールを全員が守っています。高機能な道具を入れても、ルールが決まっていなければ、数週間でチャットのやり取りに戻ってしまいます。
もう1つの共通点は、外部のメンバーを「お客さん」扱いせず、同じボードで仕事を見ているチームほど、やり取りが速く、手戻りが少ないことです。依頼する側が進み具合を確認するために何度も連絡を入れる必要がなくなり、受ける側も「何を、いつまでに」がはっきりするので、仕事に集中できます。中間に入る仲介の手数料がかからない直接のやり取りであれば、浮いた分を相手の報酬や道具の費用に回せるという意味でも、双方にとって手取りの厚い関係を作りやすくなります。
こうした働き方の広がりは、仕事の単価にも表れています。開発の分野では、要件の整理から進行の管理までを自分で回せる人ほど、単価の高い仕事を任される傾向があります。職種ごとの相場はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確認できます。文章を扱う仕事でも、締め切りと修正の回数を自分で管理できる人は、継続の依頼につながりやすいものです。編集や執筆の相場は著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっています。
タスク管理の道具は、チームの中の情報をそろえるだけでなく、外部の人と気持ちよく仕事をするための土台にもなります。まずは無料プランの上限を確かめ、小さな案件1つから始めてみてください。アプリの開発や業務の仕組み化に関わる仕事の全体像は、アプリケーション開発のお仕事で詳しく紹介しています。
よくある質問
Q. チームのタスク管理を無料で始めるなら、何人まで使えますか?
道具によって大きく違います。2026年10月時点の公式の料金ページでは、Trelloはワークスペースあたり10人まで、Jiraは10ユーザーまで、Backlogのフリープランは10ユーザー・1プロジェクトまで、Asanaの無料プランは2人までです。人数のほかにボードやプロジェクトの数、容量の上限もあるので、合わせて確認してください。
Q. 無料プランでガントチャートは使えますか?
使える道具は限られます。Trelloはタイムラインなどの画面がPremium以上、Asanaはタイムラインとガントが有料のStarter以上、Backlogはガントチャートがスタンダード以上です。Jiraは無料プランにタイムラインの画面が含まれています。日程の計画まで道具で行いたいなら、無料の範囲でどの画面が使えるかを先に確かめましょう。
Q. 無料から有料に移るときの費用はどう見積もればよいですか?
タスクを作ったり動かしたりする人の数に、有料プランの1人あたりの単価を掛けて計算します。見るだけの人やゲストを無料で招ける道具なら、その人数は除けます。月払いと年払いで単価が違い、税込か税抜かも道具ごとに異なるので、公式の料金ページの記載で確認してください。
Q. 業務委託のメンバーをタスク管理の道具に招くときの注意点は?
関係する案件だけを見せられるよう、権限の設定や共有するボードの範囲を先に決めてから招きます。ゲストの数え方は道具によって違い、有料プランで料金がかかる場合もあります。契約が終わったら、その日のうちにアカウントを外す手順も決めておくと、情報の管理と人数の上限の両方で困りません。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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