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スシローの従業員番号漏えい|アルバイト・パート向けポータルサイトへの不正アクセス 1,117件 2026

@SOHO編集部
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スシローの従業員番号漏えい|アルバイト・パート向けポータルサイトへの不正アクセス 1,117件 2026

この記事のポイント

  • ✓スシローの情報漏洩について
  • ✓2026年11月5日のFOOD & LIFE COMPANIESの発表をもとに整理
  • ✓アルバイト・パート従業員向けポータルサイトの管理画面のパスワードが推測され

スシローの情報漏洩について、スシローを運営する株式会社あきんどスシローの親会社、株式会社FOOD & LIFE COMPANIESは2026年11月5日に「アルバイト・パート従業員向けポータルサイトへの不正アクセスによる従業員番号漏えいに関するお詫びとお知らせ」を発表しました。アルバイト・パート従業員向けのポータルサイトが不正アクセスを受け、あきんどスシローの従業員番号1,117件(すでに退職した人の分を含む)が外部に流出した、という内容です。 漏えいしたのは従業員番号だけで、単独で氏名や連絡先などの個人を特定できる情報ではないと書かれています。店を利用する客の情報が漏れたという発表ではありません。 対象になりうる従業員と元従業員がまずすることは、従業員番号を示して個人情報やパスワードを聞き出そうとする電話やメールに答えないことです。

この記事は、2026年11月7日時点で株式会社FOOD & LIFE COMPANIESのサイトに掲載されている発表と、同じページにあるプレスリリースのPDFを開き直し、その記載だけをもとに書いています。報道に出ている数字や、公式に書かれていない推測は入れていません。

発表で何が起きたのか

「スシロー 情報漏洩」と検索した人には、2つの立場があるはずです。スシローでアルバイトやパートとして働いている人、または以前働いていた人と、スシローの店をよく使う客です。働いている人や働いていた人が知りたいのは「自分の番号は入っているのか」「名前や連絡先まで漏れたのか」であり、客が知りたいのは「自分の注文や会員の情報は大丈夫か」でしょう。最初に、発表の骨子を整理します。

  • 発表したのは、スシローを運営する株式会社あきんどスシローの親会社、株式会社FOOD & LIFE COMPANIES
  • あきんどスシローのアルバイト・パート従業員向けポータルサイトで、第三者による不正アクセスが発生した
  • 一部の従業員番号が外部に流出したことが判明した
  • 漏えいしたのは、あきんどスシローの従業員番号1,117件で、すでに退職した人の情報を含む
  • 漏えいしたのは従業員番号だけで、単独で氏名・連絡先等の個人の特定が可能な情報ではない
  • 原因は、ポータルサイトの管理画面のパスワードが第三者に推測され、不正にログインされたこと
  • 個人情報保護委員会に報告しており、現時点で情報が不正に利用された事実は確認していない

要するに、漏れたのは従業員を区別するための番号です。名前、住所、電話番号、メールアドレスといった、本人に直接つながる情報が漏れたという発表ではありません。ただし、発表は従業員番号を示して個人情報やパスワードを聞き出そうとする電話やメールへの注意も呼びかけています。この記事の後半では、その備えを具体的に書きます。

なお、発表はスシローの店舗やアプリのサイトではなく、親会社の株式会社FOOD & LIFE COMPANIESのサイトのニュースに掲載されています。スシローのサイトだけを見て「発表が見当たらない」と感じた人は、親会社のサイトを確かめてください。

客の情報が漏れたという発表ではない

最初にはっきりさせておきたいのは、今回の件は店を利用する客の情報の件ではないということです。発表の題も本文も、対象を「アルバイト・パート従業員向けポータルサイト」と「従業員番号」に限っています。漏えいした情報として書かれているのは、あきんどスシローの従業員番号1,117件だけです。

発表には、客の会員情報、アプリのアカウント、予約の情報、支払いに使うカードの情報が漏れたという記載はありません。スシローのアプリで予約や持ち帰りの注文をしている客が、この件を理由にパスワードを変えたり、カードを止めたりする理由は、発表の内容からは見当たりません。

報道の見出しでは「スシローで情報漏洩」と短く書かれることがあり、客の情報が漏れたように受け取られることもあるでしょう。しかし、件数や項目は発表に書かれたものだけを、今回の件として読んでください。客として気をつけたいのは、今回の件に便乗した偽の連絡に反応しないことです。これは後の節で書きます。

公表の経緯と分かっていること

発表に書かれた経緯は、不正アクセスがあった日、検知した日、ポータルサイトを再開した日、流出が判明した日と、日付が前後する形になっています。発表の書き方を引用します。

2026年10月8日(木)から9日(金)までの間に本サイトに不正アクセスが行われたことを10月30日(金)に検知し、ただちにサイトを非公開化し、不正アクセスの遮断等の措置を実施しました。 出典: 株式会社FOOD & LIFE COMPANIES「アルバイト・パート従業員向けポータルサイトへの不正アクセスによる従業員番号漏えいに関するお詫びとお知らせ」

日付の順に並べると、次のようになります。

日付 出来事
2026年10月8日から9日 ポータルサイトに不正アクセスが行われた
2026年10月30日 不正アクセスを検知し、ただちにサイトを非公開にして、不正アクセスの遮断等の措置を実施
2026年10月31日 アクセス遮断等の対策を講じ、改めて点検して安全性を確認したうえでサイトを再開
2026年11月2日 調査の結果、従業員番号が記載されたページが閲覧され、番号が外部に流出したことが判明
2026年11月5日 株式会社FOOD & LIFE COMPANIESが発表を掲載

この経緯で目を留めておきたいのは、不正アクセスがあった日と、検知した日の間に、およそ3週間の開きがあることです。10月8日から9日にかけて入り込まれ、それに気づいたのが10月30日でした。サイトは10月31日に再開していますが、流出が判明したのはその後の11月2日です。サイトの再開は、遮断と点検を終えたうえでの判断と書かれています。

発表に第何報という記載はありません。11月7日時点で、同社のサイトに本件の続報は出ていません。

漏えいした情報と、含まれない情報

発表に書かれている内容を、漏えいした情報と、発表の説明に分けて整理します。

区分 発表に書かれている内容
漏えいした情報 株式会社あきんどスシローの従業員番号
件数 1,117件(すでに退職した人の情報を含む)
発表の説明 漏えいしたのは従業員番号のみで、単独で氏名・連絡先等の個人の特定が可能な情報ではない
経路 アルバイト・パート従業員向けポータルサイトへの第三者の不正アクセス
原因 ポータルサイトの管理画面のパスワードが第三者に推測され、不正にログインされた
二次被害 現時点で、情報が不正に利用された事実は確認していない

件数の1,117件は、発表のとおり「従業員番号1,117件」として読んでください。すでに退職した人の情報を含むと書かれているので、今働いている人の数とは一致しません。どの時期に在籍していた人の番号が含まれているかは、発表に書かれていません。

従業員番号が記載されたページが閲覧されたと書かれていますが、そのページに従業員番号のほかにどのような情報が載っていたかは、発表に書かれていません。発表は「漏えいしたのは従業員番号のみ」と書いているので、この記事でもそれ以上の推測はしません。

従業員番号とは何か

従業員番号とは、会社が働く人を区別するために一人ひとりに割り振っている番号のことです。勤怠の記録やシフトの管理、給与の計算などで、名前の代わりに使われることが多いものです。名前は同姓同名がありえますが、番号なら重なりません。

発表が「単独で氏名・連絡先等の個人の特定が可能な情報ではありません」と書いているのは、番号だけを見ても、それが誰のものかは会社の名簿と照らし合わせないと分からないからです。たとえば、駐輪場で自転車に貼られた管理用の番号のシールを見ても、それだけでは持ち主の名前や住所は分からないのと同じです。

そのため、番号が漏れただけで、本人の名前や住所が他人に知られるわけではありません。発表も、追加被害が生じるおそれは低いと考えていると書いています。ただし、番号は「スシローで働いている、または働いていた人の番号である」という事実と結び付いています。この事実を使って、本人を信用させようとする連絡には注意が要ります。

従業員向けポータルサイトとは

ポータルサイトとは、働く人が必要な情報や手続きにまとめてたどり着けるようにした、入口のウェブサイトのことです。会社によって中身は違いますが、社内のお知らせ、マニュアル、シフトや勤怠に関する案内、各種の届け出の窓口などを1か所に集めていることが多いものです。

アルバイトやパートで働く人は、店舗ごとに勤務の時間がばらばらで、全員が同じ時間に集まって説明を聞くことは難しいものです。そのため、スマートフォンから見られるポータルサイトで案内を届ける形は、飲食や小売の業界で広く使われています。

あきんどスシローのポータルサイトにどのような機能があったかは、発表に書かれていません。発表から分かるのは、そのサイトに従業員番号が記載されたページがあり、それが閲覧されたということです。この記事でも、ポータルサイトの中身についてそれ以上の推測はしません。

働く人の側から見ると、ポータルサイトは毎日のように使う便利な入口です。その一方で、入口が1つにまとまっているということは、そこに入り込まれたときの影響も1か所に集まるということでもあります。今回の件は、運営の側の管理画面に入り込まれた件ですが、働く人が自分のログインのパスワードを丁寧に扱うことも、同じように大切です。

原因として発表されていること

発表には、原因がはっきり書かれています。

本サイトの管理画面のパスワードが第三者に推測され、不正にログインされたことによるものです。 出典: 株式会社FOOD & LIFE COMPANIES プレスリリース(2026年11月5日)

管理画面とは、サイトを運営する側が、ページの内容を書き換えたり、登録された情報を見たりするための専用の画面のことです。一般の従業員が使う画面とは別に、運営の担当者だけが入れるようになっています。その入口のパスワードが推測されたことで、運営の側の画面に入り込まれた、という説明です。

パスワードが推測されるというのは、たとえば短いもの、よく使われる言葉や並び、会社名やサービス名を元にしたものが、総当たりや当て推量で当てられてしまうことです。どのようなパスワードだったか、どのような方法で推測されたかまでは、発表に書かれていません。この記事でも、それ以上の推測はしません。

原因が「パスワードの推測」と書かれていることは、利用者の側にとっても学びになります。どんなに大きな会社のサービスでも、入口が1つのパスワードだけで守られていると、そこを当てられれば入り込まれます。後の節で、自分のアカウントでできる守り方を整理します。

会社の対応

発表に書かれている株式会社FOOD & LIFE COMPANIESの対応は、次のとおりです。

  • 不正アクセスを検知した後、ただちにサイトを非公開にし、不正アクセスの遮断等の措置を実施した
  • アクセス遮断等の対策を講じたうえで改めて点検し、安全性を確認して10月31日にサイトを再開した
  • 個人情報保護委員会に報告した
  • 社内のセキュリティ対策のさらなる強化と、セキュリティリスクの啓発・教育を徹底し、再発防止に努める
  • 従業員番号を示して個人情報やパスワードを聞き出そうとする不審な電話やメールに注意するよう呼びかける

対象の人への個別の連絡や、お詫び、補償については、発表には書かれていません。この点を推測で判断せず、続報を同社のサイトで確かめてください。

対象になる人と、確かめる方法

対象になりうるのは、あきんどスシローでアルバイトやパートとして働いている人と、すでに退職した人です。発表は、1,117件に退職した人の情報も含まれると書いています。社員として働いている人の番号が含まれるかは、発表に書かれていません。

自分の従業員番号が1,117件に含まれているかを、自分で調べる方法は発表に書かれていません。確かめる手がかりは次のとおりです。

  1. 自分があきんどスシローのアルバイト・パート従業員向けポータルサイトを使っていた、または使っているかを思い出す
  2. 使っていた場合は、自分の番号が含まれている可能性があると考えて、この記事の後半の備えを進める
  3. すでに退職していて確かめたいときは、後に書くカスタマーサポート課に問い合わせる
  4. 今働いている人は、店舗や社内で案内があるかを確かめる。発表の窓口は、退職した従業員と客向けとして書かれている

問い合わせるときは、届いた電話やメールに書かれた番号やアドレスではなく、同社のサイトに載っている発表で連絡先を確かめてください。今回の件を装って、偽の窓口に誘う連絡が届くこともありえます。

従業員と元従業員がすること

漏えいしたのは従業員番号です。番号だけで名前や連絡先が分かるわけではないので、慌てる必要はありません。必要なのは、番号を使った偽の連絡に反応しないための準備です。

すぐにすること

  • 従業員番号を示して、氏名、住所、電話番号、口座番号、パスワードなどを聞き出そうとする電話やメールには答えない
  • 「本人確認のため」「給与の振込先の確認のため」などと言われても、その場で答えず、自分で調べた連絡先にかけ直す
  • メールやSMSのリンクから、ポータルサイトにログインしない

念のためにすること

  • ポータルサイトのログインに使っているパスワードを、ほかのサービスと使い回していないか見直す
  • 使い回しがあれば、大事なサービスから順に別々のパスワードに変える
  • 使えるサービスでは、多要素認証を有効にしておく

多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く番号など、もう1つの手段で本人を確かめる仕組みのことです。今回の原因のように、パスワードを推測されても、それだけではログインされにくくなります。考え方と製品の選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で詳しく解説しています。

届いた連絡が本物かを確かめる手順

従業員番号を知っている相手から連絡が来ると、本物の会社からの連絡だと思い込みやすくなります。迷ったときは、次の順番で確かめると判断がぶれません。

  1. その場で答えない。電話なら「確認してかけ直します」と言って一度切る
  2. メールやSMSのリンクは押さない。添付ファイルも開かない
  3. 今働いている人は、店舗の責任者や、ふだん使っている社内の連絡の手段で、同じ連絡が本当に出ているかを確かめる
  4. 退職した人は、株式会社FOOD & LIFE COMPANIESのサイトを自分で開き、発表に載った窓口に問い合わせる
  5. 確かめるまでは、氏名、住所、生年月日、口座番号、パスワードを誰にも伝えない

電話の相手が「人事」「本部」「システムの担当」などを名乗っても、それだけで本物とは言えません。相手が従業員番号を正しく言えたとしても、それは今回の件で番号が外に出たためかもしれません。番号を知っていることを、本物であることの証拠にしないようにしてください。

もし偽の相手に口座番号やパスワードを伝えてしまったときは、すぐに銀行やそのサービスの窓口に連絡して利用の停止やパスワードの変更を相談してください。勤め先のポータルサイトのパスワードを伝えてしまった場合は、店舗の責任者など社内の正規の窓口にすぐ知らせてください。

従業員番号を示す不審な連絡の型

発表は、従業員番号を示して個人情報やパスワードを聞き出そうとする不審な電話やメールに注意するよう呼びかけています。番号を知っている相手からの連絡は、本物の会社からの連絡に見えやすいものです。届きやすい型を、確かめ方と一緒に整理します。

不審な連絡の型 よくある文面の例 確かめ方
給与の振込先の確認 「従業員番号〇〇番の方、給与の振込口座を再登録してください」 メールに答えず、店舗の責任者や社内の正規の窓口に確かめる
パスワードの再設定 「不正アクセスのため、ポータルのパスワードを再設定してください。こちらから」 リンクは使わない。ポータルサイトは自分で開く
本人確認の電話 「人事の者です。番号の照合のため、生年月日と住所を」 その場で答えず、知っている番号にかけ直す
お詫びの受け取り 「今回の件のお詫びの品を送るので、住所を入力してください」 発表にお詫びの品の記載は無い。疑う
退職者への連絡 「退職時の手続きに不備がありました。番号と口座を」 カスタマーサポート課に、発表に載った連絡先で確かめる

特に注意したいのは、今回の件そのものを話題にした連絡です。「漏えいの対象かどうかを確認するため」「お詫びの品を送るため」といった文面は、いかにもありそうに見えます。しかし発表には、本人に情報の入力を求める手続きも、お詫びの品も書かれていません。発表に無い手続きを求める連絡は、まず疑ってください。

アルバイトやパートで働く人には、学生や高齢の人もいます。同じ職場で働く仲間や家族にも、番号を示す連絡に答えないよう一言伝えておくと安心です。偽の連絡を見分ける力を職場で身につける方法は、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドで解説しています。

職場で共有しておきたいこと

飲食店の職場には、学生、主婦や主夫、高齢の人、日本語を学んでいる人など、さまざまな人が働いています。ニュースを見ていない人や、発表の言葉が難しくて読み飛ばした人もいるでしょう。同じ店で働く仲間と、次の点を共有しておくと安心です。

  • アルバイト・パート従業員向けのポータルサイトが不正アクセスを受け、従業員番号1,117件が外部に流出したこと
  • 漏れたのは従業員番号だけで、名前や連絡先は含まれていないと発表されていること
  • 番号を示して個人情報やパスワードを聞き出そうとする電話やメールには答えないこと
  • 迷ったら、その場で答えず、店舗の責任者に相談すること

共有するときは、不安をあおらないことも大切です。「名前や住所が全部漏れた」と誤って伝わると、必要のない手続きに走ったり、偽の窓口に問い合わせてしまったりする人が出るかもしれません。発表の言葉のとおり「漏れたのは従業員番号だけ」と伝えてください。

すでに退職した知り合いがいる場合は、その人にも一言知らせてあげるとよいでしょう。退職した人は、社内の連絡を受け取らないので、今回の件を知らないままになりやすいからです。退職した人の問い合わせ先は、後に書くカスタマーサポート課です。

店舗の責任者が確かめておきたいこと

店舗の責任者や、アルバイト・パートの管理を任されている人は、働く人から質問を受ける立場になります。発表に書かれていることと、書かれていないことを区別して答えられるようにしておくと、職場の混乱を防げます。

  • 発表に書かれていること:漏れたのは従業員番号1,117件、退職した人の分を含む、単独で個人を特定できる情報ではない、原因は管理画面のパスワードの推測、10月31日にサイトを再開
  • 発表に書かれていないこと:どの時期に在籍した人の番号が含まれるか、対象の人への個別の連絡の有無、お詫びや補償

書かれていないことを聞かれたときは、推測で答えず「発表には書かれていないので、続報を待つ」と伝えるのが確実です。社内で新しい案内が出たときは、その内容をそのまま伝えてください。

働く人から「ポータルサイトのパスワードを変えたほうがいいか」と聞かれることもあるでしょう。発表は、利用者にパスワードの変更を求めていません。ただ、ほかのサービスと同じパスワードを使っている人には、使い回しをやめるよう勧めてよいでしょう。今回の件とは関係なく、日ごろから続けておきたい守りだからです。

スシローを利用する客が気をつけること

客の情報が漏れたという発表ではないので、客の側で手続きをする必要はありません。ただし、ニュースで「スシロー」と「情報漏洩」が並んで報じられると、それに便乗した偽の連絡が客に届くこともありえます。次の点を覚えておくと安心です。

  • 今回の発表は、従業員番号の件であり、客の会員情報や支払いの情報が漏れたという内容ではない
  • 「スシローの情報漏洩のお詫びとしてクーポンを配布」といった連絡は、発表に書かれていない
  • スシローのアプリやサイトは、メールやSMSのリンクからではなく、自分で開く

報道の見出しだけを見て、家族や友人から「スシローで情報が漏れたらしい」と聞かされることもあるでしょう。そのときは、漏れたのは従業員番号で、客の情報の件ではないと伝えてください。不安を広げないことも、偽の連絡に巻き込まれないための備えになります。

管理画面のパスワード推測を防ぐ考え方

今回の原因は、管理画面のパスワードが推測されたことでした。これは大きな会社に限った話ではありません。小さな店のウェブサイトや、個人で運営しているブログやオンラインショップにも、管理画面があります。発表に書かれた原因を手がかりに、管理画面を守る考え方を整理します。

  • パスワードは長くし、会社名やサービス名、誕生日、よく使われる並びを元にしない
  • ほかのサービスで使っているパスワードを、管理画面に使い回さない
  • 管理画面に多要素認証を設定できるなら、必ず有効にする
  • 管理画面に入れる人を、本当に必要な人だけに絞る。辞めた人のアカウントはすぐに止める
  • ログインの記録を見られるなら、ときどき見て、身に覚えのないログインがないか確かめる

今回の件では、不正アクセスから検知まで3週間ほどかかっています。ログインの記録を定期的に見る仕組みがあれば、気づくまでの時間を縮められます。どの対策も、すぐに完璧にする必要はありません。いちばん効くのは、長いパスワードと多要素認証の2つです。中小企業が使える守りの基本と補助金は、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法にまとめています。

推測されにくいパスワードの作り方

「長いパスワードにする」と言われても、どう作ればよいか迷う人は多いでしょう。覚えやすさと推測されにくさを両立させる作り方を、例と一緒に整理します。ここで挙げる例そのものは、実際には使わないでください。

作り方 例 ねらい
無関係な言葉を4つ以上つなげる 「みかん」「とけい」「くもり」「えんぴつ」をローマ字でつなげる 意味のつながらない並びは、当て推量で当てにくい
サービスごとに別のものにする ポータル、メール、買い物のサイトでそれぞれ変える 1つが漏れても、ほかに広がらない
パスワード管理の仕組みを使う 端末やブラウザの機能、専用のアプリで自動で作って記録する 覚えなくてよいので、長く複雑にできる

避けたいのは、名前、誕生日、電話番号、店の名前、会社の名前、「1234」や「password」のようによく使われる並びを元にしたものです。こうしたパスワードは、本人のことを少し調べるだけで推測されやすくなります。

勤め先のポータルサイトのパスワードの決まりは、会社によって違います。文字数や使える記号に条件があるときは、社内の案内に従ってください。そのうえで、ほかのサービスと同じものを使わないことだけは、どの職場でも共通して効く守りです。

問い合わせ窓口

発表に載っている本件の問い合わせ先は次のとおりです。発表では、退職したアルバイト・パート従業員向けと、客向けの窓口が、同じ連絡先として書かれています。

項目 内容
窓口 株式会社FOOD & LIFE COMPANIES カスタマーサポート課
電話番号 06-6368-1012
受付日 土日祝を除く平日(受付時間の記載なし)
メール [email protected]

受付は土曜日、日曜日、祝日を除く平日と書かれています。受付の時間は発表に書かれていません。電話がつながりにくいときは、メールでの問い合わせも使えます。メールで問い合わせるときは、在籍していたおおよその時期と店舗、今回の件についての問い合わせであることを書くと、やり取りが早く進みます。口座番号やパスワードをメールに書く必要はありません。発表にも、本人にそれらを求める手続きは書かれていません。

連絡先は、必ず株式会社FOOD & LIFE COMPANIESのサイトに載っている発表で確かめてから使ってください。届いた電話やメールに書かれた番号やアドレスには、連絡しないようにしてください。

今後の続報で確かめたい点

11月7日時点の発表では、まだ分かっていないことがいくつかあります。続報が出たときは、次の点を確かめるとよいでしょう。

  • 漏えいした情報の範囲や件数に変化がないか
  • 対象の人への個別の連絡をするかどうか。発表の時点では書かれていない
  • 従業員番号を使った不正な利用や、不審な連絡が確認されたか
  • 再発防止策として、管理画面の守りをどう強めたか

続報を追うときは、報道の見出しではなく、株式会社FOOD & LIFE COMPANIESのサイトに載る発表そのものを見るようにしてください。同じ職場の人に伝えるときも、発表の日付と件数、漏えいしたのは従業員番号だけという点を、発表の言葉のまま伝えるのが確実です。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で仕事をする人の中には、取引先のウェブサイトやオンラインショップの更新を任され、管理画面のアカウントを預かっている人もいるでしょう。今回の原因は、まさにその管理画面のパスワードが推測されたことでした。預かっている管理画面のパスワードが短いままになっていないか、取引先と一緒に確かめてください。

管理画面のアカウントを取引先と共有している場合は、誰がいつログインしたかが分かりにくくなります。できれば一人ひとりに別のアカウントを発行してもらい、仕事が終わったらそのアカウントを止めてもらうよう取り決めておくと、何か起きたときに影響の範囲をすぐに答えられます。

フリーランスや個人事業主も、取引先の顧客名簿などの個人情報を扱えば、個人情報保護法の「個人情報取扱事業者」に当たる場合があります。同法の第23条は、扱う個人データの漏えいなどを防ぐために必要で適切な措置をとることを求めています。第26条は、個人の権利や利益を害するおそれが大きい漏えいなどが起きたときに、個人情報保護委員会への報告と本人への通知を求めています。条文はe-Gov法令検索の個人情報の保護に関する法律で読めます。自分の仕事がどこまで当てはまるかは、扱う情報の種類や量で変わります。気になる人は、個人情報保護委員会の相談ダイヤル(03-6457-9849)で確かめると確実です。

アカウントを守る力を仕事に生かす

2026年の秋は、飲食、小売、銀行、自治体など、さまざまな組織で不正アクセスの発表が続いています。自分で防げる範囲は限られていますが、知らない相手からの連絡に個人情報を答えない、パスワードを使い回さない、多要素認証を設定するという基本を押さえておけば、被害の多くは避けられます。

今回の件で学べるのは、漏れた情報が番号だけでも、それを手がかりに本人を信用させようとする連絡が生まれうるということです。そして、原因が1つのパスワードの推測だったように、守りの穴は意外なほど基本的なところにあります。

2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた中で見えてきた傾向として、取引先から長く任される人ほど、預かった管理画面のアカウントの扱い方や、パスワードの決め方を最初に取り決めています。セキュリティの知識は、それ自体を仕事にすることもできます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティやマーケティングの仕事の種類と探し方を紹介しています。

社内のシステムやネットワークの守りを任される立場を目指す人には、通信の基礎を体系的に身につけられる資格もあります。ルーターやスイッチの設定、ネットワークの守りの考え方を扱うCCNA(シスコ技術者認定)は、その入口になります。

職場の仲間や取引先に、今回のような件を説明する文面を書く機会もあるでしょう。「漏えいしたのは番号だけ」と「名前も漏れた」では、受け取る側の動き方がまったく変わります。発表の言葉を正確に写し、書かれていないことは書かない、という基本は、ビジネス文書の書き方そのものです。文書作成の力を確かめる資格の1つとして、ビジネス文書検定があります。

よくある質問

Q. スシローの件で、店を利用した客の情報も漏れたのですか?

2026年11月5日の株式会社FOOD & LIFE COMPANIESの発表は、あきんどスシローのアルバイト・パート従業員向けポータルサイトへの不正アクセスの件で、漏えいしたのは従業員番号1,117件です。客の会員情報や支払いの情報が漏れたという記載はありません。今回の件に便乗した偽の連絡には注意してください。

Q. 従業員番号が漏れると、名前や住所も知られてしまいますか?

発表では、漏えいしたのは従業員番号のみで、単独で氏名・連絡先等の個人の特定が可能な情報ではないと書かれています。追加被害が生じるおそれは低いとされていますが、番号を示して個人情報やパスワードを聞き出そうとする電話やメールには答えないでください。

Q. すでに退職していますが、対象になりますか?

発表によると、1,117件にはすでに退職した人の情報も含まれています。確かめたい場合は、株式会社FOOD & LIFE COMPANIES カスタマーサポート課(電話06-6368-1012、土日祝を除く平日、メール[email protected])に問い合わせてください。連絡先は同社のサイトの発表で確かめてから使ってください。

Q. 不正アクセスの原因は何ですか?

発表では、ポータルサイトの管理画面のパスワードが第三者に推測され、不正にログインされたことが原因とされています。不正アクセスは2026年10月8日から9日までの間に行われ、10月30日に検知、11月2日に従業員番号の流出が判明しました。どのような方法で推測されたかは書かれていません。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月7日
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