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ミドルの転職の不正ログイン|会員情報ページ ログイン総数2,503件 アクセスされた可能性 パスワード再設定と確かめること 2026

@SOHO編集部
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ミドルの転職の不正ログイン|会員情報ページ ログイン総数2,503件 アクセスされた可能性 パスワード再設定と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓ミドルの転職の情報漏洩について
  • ✓エン株式会社の2026年6月5日の発表をもとに整理
  • ✓リスト型攻撃によるログイン総数2,503件と会員情報ページにアクセスされた可能性

ミドルの転職の情報漏洩について、エン株式会社は2026年6月5日、同社が運営する転職情報サービス「ミドルの転職」で、外部から不正に取得されたと思われる ID(メールアドレス)とパスワードを使った不正ログインが起き、一部のユーザーの会員情報ページにアクセスされた可能性があると発表しました。不正ログインの対象は会員情報ページで、ログイン総数は 2,503件、期間は2026年5月26日から6月2日です。会社は、当社内から ID やパスワードが流出した事実は現時点で確認していないとしています。 会員がまずすることは、次に「ミドルの転職」を使うときにパスワードを再設定すること、そして同じパスワードをほかのサービスで使っていればそちらも変えることです。 2026年11月1日時点で、エン株式会社のニュースリリースの一覧に本件の続報は出ておらず、公式の情報は6月5日の発表1本だけです。

この記事は、2026年11月1日時点でエン株式会社の公式発表「「ミドルの転職」への不正アクセス発生に関するお詫びとご報告」を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。

ミドルの転職の不正ログインで何が起きたのか

「ミドルの転職」は、エン株式会社が運営する転職情報サービスです。会員は、ID(メールアドレス)とパスワードでログインし、会員情報ページで自分の登録内容を確かめたり、履歴書などの情報を管理したりします。

今回の発表の骨子は次のとおりです。

  • 2026年6月2日に、「ミドルの転職」の Web サーバーで不正なログインを検知した
  • 社内で調べた結果、2026年5月26日から6月2日の間に、外部から不正に取得されたと思われる ID とパスワードを使った不正ログインが起きていたと分かった
  • 一部のユーザーの会員情報ページにアクセスされた可能性がある
  • 不正ログインの対象は会員情報ページで、ログイン総数は2,503件
  • パスワードはハッシュ化して管理しており、現時点で当社内から ID やパスワードが流出した事実は確認していない
  • 履歴書をはじめとする情報の改ざんは確認されていない
  • 「ミドルの転職」以外のエンのサービスでは、同様の不正ログインは確認されていない

発表の言い方で押さえておきたいのは、「アクセスされた可能性がある」という段階の表現だという点です。会員情報が外部に持ち出されたと確認した、という書き方ではありません。一方で、不正ログインそのものは起きたと会社が確認しています。この2つを分けて読むことが大切です。

もう一つ大事なのは、件数の数え方です。発表の「2,503件」は「ログイン総数」と書かれています。何人の会員が対象になったかという人数は、発表には書かれていません。同じ会員のアカウントに複数回ログインされた場合も1件ずつ数えているのかどうかも、発表からは分かりません。この記事では「2,503人が対象」とは書かず、公式の表現どおり「ログイン総数2,503件」とします。

公表の経緯と2026年11月1日時点で分かっていること

発表に書かれている日付の流れを整理すると次のとおりです。

日付 発表に書かれていること
2026年5月26日 不正ログインが確認された期間の始まり
2026年6月2日 Web サーバーで不正なログインを検知。同日、不正ログインを試みていた送信元の IP アドレス群からの通信をブロックし、セキュリティ対策を強化。不正ログインが確認された期間の終わり
2026年6月5日 ユーザーの相談窓口を設置。「「ミドルの転職」への不正アクセス発生に関するお詫びとご報告」を公表

警察への通報と相談、個人情報保護委員会への報告も行ったと書かれています。

検知から公表までは3日です。発表は「現時点で判明している概要と対応」として書かれており、その後に詳しい調査の結果を改めて出すかどうかは、発表には書かれていません。

2026年11月1日時点で、エン株式会社のニュースリリースの2026年の一覧を確かめたところ、本件の掲載は6月5日の1本だけで、続報や調査結果、件数の見直しは出ていませんでした。補償やお詫びの品についての発表もありません。この記事では、出ていない続報の中身を推測で書くことはしません。

発表で確認されたことと確認されていないこと

今回の発表は、何が漏れたかを項目で並べる形ではなく、何が起きて、何が確認されていないかを書く形になっています。読み違えないように、3つに分けて表にします。

区分 発表の内容
起きたと確認されたこと 外部から不正に取得されたと思われる ID(メールアドレス)とパスワードを使った不正ログイン。対象は会員情報ページで、ログイン総数2,503件。期間は2026年5月26日から6月2日
可能性があるとされたこと 一部のユーザーの会員情報ページにアクセスされた可能性
確認されていないこと 当社内から ID やパスワードが流出した事実。不正ログインによる履歴書をはじめとする情報の改ざん。求職者以外の企業側の管理画面への不正ログインや情報の改ざん。「ミドルの転職」以外のエンのサービスでの同様の不正ログイン

発表には、会員情報ページにどの項目が載っているか、アクセスされた可能性がある情報の項目名は書かれていません。この記事では、会員情報ページの中身を推測で並べることはしません。自分が登録していた内容は、自分のアカウントで確かめるのが確実です。

ここで分かりにくいのは、「ID やパスワードが流出した事実は確認していない」と「ID とパスワードを使った不正ログインが起きた」が同時に書かれている点です。これは矛盾ではありません。会社の側から ID とパスワードが漏れたのではなく、どこか別の場所で手に入れられた ID とパスワードが使われた、という見立てです。次の節で、この仕組みを説明します。

「アクセスされた可能性」をどう受け止めるか

「会員情報ページにアクセスされた可能性」という言い方は、読む人によって受け止め方が大きく変わります。必要以上に怖がらず、かといって軽く見ないために、言葉の意味を分けて考えます。

アクセスされた、というのは、第三者がそのアカウントでログインし、会員情報ページを開いた状態になった、ということです。ページを開けば、そこに表示されている内容は相手の画面にも表示されます。一方で、発表には、表示された内容が保存されたか、外部に持ち出されたかについての記載はありません。「流出した」と「見られた可能性がある」は別の段階で、今回の発表は後者の書き方です。

ただ、利用者の側からすれば、見られた可能性がある時点で、その内容を前提にした連絡が来うると考えて備えておくほうが安全です。自分が会員情報ページに登録していた内容が、氏名や連絡先、職歴のようなものであれば、それを知っている前提の連絡に注意します。登録内容が少なかった人は、心配の範囲もそれだけ狭くなります。どちらにしても、まず自分の登録内容を確かめることが出発点になります。

また、アクセスの可能性があるのは「一部のユーザー」の会員情報ページです。会員全員の情報が見られたわけではありません。会員全員のパスワードがリセットされたのは、被害の広がりを防ぐための予防の措置で、全員が不正ログインされたという意味ではありません。この点も、発表の読み違えが起きやすいところです。

リスト型アカウントハッキングとは

エンは、今回の不正ログインを「リスト型アカウントハッキング」と書いています。発表では次のように説明されています。

リスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)は、何らかの手段により他者のIDおよびパスワードを入手した第三者が、これらのIDおよびパスワードをリストのように用いて様々なサイトにログインを試みることで、個人情報の閲覧等を行うサイバー攻撃をいいます。 出典: エン株式会社「「ミドルの転職」への不正アクセス発生に関するお詫びとご報告」

かみくだくと、どこかのサービスから漏れたメールアドレスとパスワードの組み合わせを、別のサービスのログイン画面に次々と入れて、たまたま同じ組み合わせを使っている人のアカウントに入る、という手口です。同じメールアドレスと同じパスワードを複数のサービスで使い回している人ほど、入られやすくなります。

今回の発表では、ID とパスワードがどこから手に入れられたものかは書かれていません。この記事でも、特定のサービスから漏れたものだとは書きません。分かっているのは、「外部から不正に取得されたと思われる」ID とパスワードが使われた、という会社の見立てまでです。

パスワードのハッシュ化とは、パスワードをそのまま保存せず、元に戻せない文字列に変換して保存する方法のことです。会社のシステムからデータが持ち出されても、元のパスワードが分かりにくくなります。エンはこの方法でパスワードを管理していると書いています。ただ、リスト型の攻撃は、利用者が別の場所で使っていたパスワードそのものを持ち込んでくるため、ハッシュ化では防げません。利用者の側でパスワードの使い回しをやめることが、いちばん効く手当てになります。

ID とパスワードの使い回しを具体的にやめる手順は、IDとパスワード管理を安全にする方法の記事でまとめています。

エン株式会社の対応

公式発表に書かれている会社の対応は次のとおりです。

  • 2026年6月2日、不正ログインを試みていた送信元の IP アドレス群からの通信をブロックした
  • 同日、セキュリティ対策を強化した
  • 所轄の警察署へ通報・相談し、個人情報保護委員会へ報告した
  • 不正ログインに該当するユーザーのパスワードをリセットした
  • 被害の広がりを防ぐため、不正ログインに該当しないユーザーについても、システムでパスワードをリセットした
  • パスワードの再設定の方法と注意点を、個別にメールで知らせた
  • 2026年6月5日に、ユーザーの相談窓口を設けた

ここで目を引くのは、不正ログインに該当しないユーザーのパスワードもリセットした、という点です。つまり、今回不正ログインされたかどうかにかかわらず、会員は次に使うときにパスワードの再設定が必要になります。発表は「次回「ミドルの転職」をご利用時にパスワードの再設定をお願い申し上げます」と書いています。

発表には、補償や金銭的なお詫びについての記載はありません。2026年11月1日時点で、補償についての発表も出ていません。この記事では、補償があるかどうかを推測しません。

自分が対象かを確かめる方法

発表によると、会社はパスワードの再設定の方法と注意点を、個別にメールで知らせています。会員が確かめる順番は次のとおりです。

  1. 「ミドルの転職」に登録したメールアドレスの受信箱を開く
  2. 2026年6月5日の前後に、「ミドルの転職」からパスワードの再設定についてのメールが届いていないかを探す
  3. 迷惑メールのフォルダも確かめる
  4. 届いたメールの内容を読み、分からない点は相談窓口のメールアドレスに問い合わせる

発表では、不正ログインに該当するユーザーと該当しないユーザーの両方のパスワードをリセットしたとされています。そのため、パスワードの再設定のメールが届いたことだけでは、自分のアカウントに不正ログインがあったかどうかは分かりません。自分のアカウントが不正ログインの対象だったかを知りたい場合は、相談窓口に問い合わせてください。

メールを探すときは、「ミドルの転職」を名乗る偽のメールが混ざっている可能性にも気をつけます。パスワードの再設定は、メールの中のリンクを使うよりも、自分でブックマークや検索から公式サイトを開き、ログイン画面の「パスワードを忘れた方」などの案内から進めるほうが安全です。

身に覚えのないログインの通知が届いたときの一般的な確かめ方は、不正ログインの通知が来たときの記事で整理しています。

会員がすること

会員がすることを、急ぐ順に並べます。

パスワードを再設定する

発表のとおり、会員のパスワードはリセットされています。次に「ミドルの転職」を使うときに、新しいパスワードを設定してください。新しいパスワードは、ほかのサービスで使っていないものにします。以前と同じパスワードや、少しだけ変えたもの(末尾の数字を1つ変えただけ、など)は避けます。

新しいパスワードを決めるときの目安は次のとおりです。

  • 長くする。短い複雑な文字列より、長い文字列のほうが推測されにくい
  • 名前、誕生日、電話番号、会社名など、自分について調べれば分かる語を入れない
  • ほかのサービスのパスワードの一部を流用しない
  • 覚えられない長さになるなら、パスワード管理のアプリやブラウザのパスワードの保存の機能を使う

パスワード管理のアプリを使うと、サービスごとに違う長いパスワードを自動で作り、保存しておけます。転職活動のように、短い期間にいくつものサイトに登録する場面では、とくに役に立ちます。紙に書いて手元で管理する方法もありますが、その場合は紙を持ち歩かず、人目に触れない場所で保管します。

再設定の手続きは、パスワードの再設定のメールの中のリンクから進むこともできますが、そのメールが本物かどうか迷うときは、自分で公式サイトを開いて、ログイン画面の案内から進めてください。どちらから進めても、再設定のあとに新しいパスワードでログインできるかを一度確かめておくと、次に使うときに慌てずに済みます。

同じパスワードを使っているサービスを変える

今回の手口は、別の場所で手に入れられた ID とパスワードを使ったものと見られています。もし「ミドルの転職」と同じメールアドレスとパスワードの組み合わせを、ほかのサービスでも使っているなら、そちらも狙われるおそれがあります。

変える順番は、被害が大きくなりやすいものからです。

  • メールのアカウント(パスワードの再設定のメールを受け取る場所なので、ここを取られると他のサービスにも入られやすくなる)
  • ネットバンキング、証券、クレジットカードの会員サイト
  • 通販サイト、キャッシュレス決済のアプリ
  • ほかの転職サイトや求人サイト
  • SNS

変える順番と、使い回しをやめるための考え方は、パスワードが漏れたときの記事で詳しく整理しています。

多要素認証を使えるところは設定する

多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認コードや認証アプリなど、もう1つの方法で本人を確かめる仕組みのことです。パスワードが他人に知られても、もう1つの確認がないとログインできないため、リスト型の攻撃に強くなります。仕組みと選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で紹介しています。

自分の登録内容を確かめる

会員情報ページにアクセスされた可能性があるため、自分がそこに何を登録していたかを、再設定したあとに確かめておきます。登録内容が分かっていれば、どんな連絡に気をつければよいかを具体的に考えられます。登録内容が書き換えられていないかも、念のため見ておきます。会社は改ざんは確認されていないとしていますが、自分の目で確かめておくと安心です。

転職活動を装う連絡に気をつける

転職サイトの会員情報に近い情報が出回ると、採用の担当者やスカウトを名乗る連絡が本物らしく見えやすくなります。実際にそうした連絡が届いたと会社が発表しているわけではありませんが、一般に次のような連絡には注意が要ります。

  • 面接や選考の前に、身分証の画像、マイナンバー、銀行口座の情報を送るよう求めるメールやメッセージ
  • 「登録情報の確認が必要」として、ID とパスワードを入力させるページへのリンク
  • 応募した覚えのない会社から、急ぎの返事を求める連絡

応募先の会社や転職サービスからの連絡に見えても、少しでもおかしいと感じたら、メールの中のリンクではなく、自分で公式サイトを開いて確かめてください。偽のメールの見分け方は、フィッシング詐欺のメールの記事で手順にしています。

しなくてよいこと

今回の発表では、クレジットカードの情報について何も書かれていません。転職サイトでクレジットカードを登録することは多くないはずで、今回の件だけを理由にカードを止める必要は示されていません。明細に身に覚えのない請求があれば、今回の件と関係があるかにかかわらず、カード会社へ連絡してください。

退会するかどうかも、発表では求められていません。転職活動を続けるなら、パスワードを再設定して使い続けることもできます。退会する場合も、先にパスワードを再設定し、登録内容を確かめてからにすると、後で問い合わせるときに困りません。

自分のアカウントが対象だったと分かったとき

相談窓口に問い合わせた結果、自分のアカウントが不正ログインの対象だったと分かった場合は、次のことを順に進めます。慌てて一度に全部やろうとせず、記録をとりながら進めるのがこつです。

  1. 「ミドルの転職」のパスワードを再設定し、新しいパスワードでログインできることを確かめる
  2. 同じメールアドレスとパスワードの組み合わせを使っていたサービスを書き出し、上から順にパスワードを変える
  3. メールのアカウントのログインの履歴を見られるなら、身に覚えのない場所や端末からのログインがないかを確かめる
  4. ほかの転職サイトや求人サイトでも、登録内容が変わっていないか、身に覚えのない応募やメッセージがないかを見る
  5. 今後届いた不審な連絡は、日時と内容を記録しておく

窓口に問い合わせるときは、自分のアカウントについて、いつ不正ログインがあったか、会員情報ページのどの範囲が表示されうる状態だったかを確かめられると、次に何に気をつければよいかが具体的になります。会社が答えられる範囲は会社の判断なので、すべてが分かるとは限りませんが、聞いてみる価値はあります。

ほかのサービスで、実際にお金が引き出された、勝手に買い物をされた、といった被害が出た場合は、そのサービスの窓口と、カード会社や銀行にすぐ連絡します。どこに相談すればよいか分からないときは、警察の相談専用の電話「#9110」や、消費者ホットライン「188」が入り口になります。

退会や登録内容の削除を考えるとき

今回の件をきっかけに、「もう転職活動は終わったので、登録を消したい」と考える人もいるはずです。退会するかどうかは、それぞれの判断です。発表は退会を求めてはいませんし、退会しなくても、パスワードを再設定すれば使い続けられます。

退会を選ぶ場合は、次の順番で進めると安全です。

  1. 先にパスワードを再設定してログインできる状態にする
  2. 会員情報ページで自分の登録内容を確かめ、必要なら控えをとる
  3. 応募中の求人や、やり取り中の企業がないかを確かめる
  4. サービスの案内に従って退会の手続きをする
  5. 同じパスワードを使っていたほかのサービスのパスワードを変える

退会すると登録した情報がどう扱われるか、削除を求められるのかといった一般的な考え方は、退会したら個人情報は削除されるのかの記事でまとめています。「ミドルの転職」での具体的な扱いは、サービスの規約や相談窓口で確かめてください。

転職活動中にアカウントを守るための習慣

転職活動の期間は、いくつもの転職サイトや求人サイト、企業の応募のページに登録することが多く、アカウントの数が一気に増えます。今回のようなリスト型の攻撃は、アカウントが多いほど、どこか1か所の弱さが全体に広がりやすくなります。転職活動中に、次の習慣をつけておくと、こうした件の影響を小さくできます。

  • 転職活動で使うメールアドレスを1つ決め、普段の買い物や SNS とは分ける
  • 登録したサイトの名前と登録日を、一覧にして控えておく
  • サイトごとに違うパスワードを使い、パスワード管理のアプリで保存する
  • ログインの通知や、パスワードの変更の通知が届く設定があれば有効にする
  • 転職活動が終わったら、使わなくなったサイトから退会する

登録したサイトの一覧があれば、今回のような発表が出たときに、自分が登録していたかどうかをすぐに確かめられます。使わなくなったサイトから退会しておけば、そのサイトで何かが起きても、巻き込まれる範囲を小さくできます。

転職活動で使うメールアドレスを分けておくと、そのアドレスに届く連絡は転職に関するものだけになります。見覚えのない会社から連絡が来たときに、どのサイト経由かを考えやすくなり、偽の連絡にも気づきやすくなります。

同じ時期にあった別の転職サイトの件

同じ時期に、別の会社の転職サイトでもリスト型の攻撃による不正ログインが発表されています。株式会社キャリアデザインセンターは2026年5月30日、転職サイト『女の転職type』のスマートフォンアプリで、2026年5月26日から28日にかけてリスト型の攻撃と推測される不正なログインがあったと発表しました。

これは別の会社の、別のサービスの事案です。「ミドルの転職」の件とは対象も件数も違います。両方のサービスを使っていた人は、それぞれの会社の発表と案内に従って、両方のパスワードを再設定してください。同じパスワードを両方で使っていた場合は、とくに急いで変えます。

複数の転職サイトに同時に登録して転職活動をする人は多いはずです。転職サイトごとに違うパスワードを使い、パスワード管理のアプリなどで整理しておくと、どこか1つで問題が起きたときに、ほかのサイトまで巻き込まれにくくなります。登録したサイトの一覧を控えておけば、別のサイトで同じような発表が出たときにも、自分が対象になりうるかをすぐに確かめられます。

問い合わせ窓口

今回の件の問い合わせ先は、発表に次のとおり載っています。

名称 連絡先
本件に関するお問い合わせ窓口 E-Mail:[email protected]

発表には、電話番号と受付時間は載っていません。問い合わせはメールで行います。報道関係者向けの連絡先として、エン株式会社の広報担当のメールアドレスも載っていますが、会員の問い合わせは上の窓口を使います。

メールで問い合わせるときは、次の点を書いておくと話がまとまりやすくなります。

  • 「ミドルの転職」に登録しているメールアドレス
  • パスワードの再設定のメールが届いたかどうか、届いていればその日付
  • 確かめたいこと(自分のアカウントが不正ログインの対象だったか、など)
  • 不審なメールや連絡が届いていれば、その日時と内容

問い合わせのメールに、パスワードやクレジットカードの番号を書く必要はありません。

メールの窓口は、電話と違って返事が届くまでに時間がかかることがあります。返事を待つ間も、パスワードの再設定と、同じパスワードを使っているほかのサービスの変更は先に進めておけます。返事を待ってから動く必要はありません。

返事が届いたら、差出人のアドレスと本文をよく見てください。問い合わせをした直後は、窓口からの返事を待っている状態なので、窓口を名乗る偽のメールにも引っかかりやすくなります。返事の中で、パスワードやカード番号の入力を求められたり、見覚えのないページへのリンクが付いていたりしたら、そのまま進まずに、公式サイトの発表に載っている窓口のアドレスと同じかを確かめ直してください。

また、問い合わせの内容と返事は、後で読み返せるように保存しておきます。自分のアカウントが対象だったかどうか、いつ何を確かめたかの記録は、今後もし別のサービスで被害が出たときに、経緯を説明する手がかりになります。

在宅で仕事をする人が気をつけること

ミドル世代の転職を考える人の中には、会社に勤めながら在宅で副業をしている人や、業務委託で仕事を受けている人もいるはずです。在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿や原稿、デザインのデータなどを預かる立場になることがあります。自分のメールやクラウドのアカウントが乗っ取られると、預かった取引先の情報まで外に出るおそれがあります。

リスト型の攻撃は、個人のアカウントを入り口にします。転職サイトで使っていたパスワードを、仕事のメールやクラウドのストレージでも使っていれば、今回のような件をきっかけに、仕事のアカウントまで入られるおそれがあります。

副業や業務委託の仕事を探すときにも、求人サイトやマッチングのサービスにいくつも登録することがあります。転職活動と同じく、サイトごとに違うパスワードを使い、仕事の連絡に使うアカウントほど守りを固くしておくことが、取引先の情報を守ることにもつながります。

個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報(病歴など、とくに慎重に扱う情報)を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。不正アクセスによる漏えいは、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。

業務委託で個人情報を扱う人が、自分の端末やアカウントから預かった情報を漏らしてしまった場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐ取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。

今回の件をきっかけに、仕事で使うアカウントについて次の点を見直しておくと安心です。

  • 仕事のメール、クラウドストレージ、チャットのパスワードが、転職サイトや通販サイトと同じになっていないか
  • 仕事で使うアカウントに多要素認証を設定しているか
  • 取引先から預かったデータを、必要がなくなったあとも手元に残していないか
  • 転職活動で使うメールアドレスと、仕事で使うメールアドレスを分けているか
  • 自分の端末で不審な動きに気づいたとき、取引先の誰に、どの手段で連絡するかを決めているか

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。パスワードの使い回しをやめる、仕事と個人のアカウントを分ける、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。

自分のメールアドレスが過去にどこかの漏えいに含まれていないかを確かめたい人は、漏えいを調べる方法の記事で、無料で調べる手順を紹介しています。リスト型の攻撃に使われる ID とパスワードの出どころを考えるうえでも、一度確かめておくと役に立ちます。

アカウントを守る力を仕事に生かす

情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業の中には、社員向けのセキュリティの研修資料の作成、顧客向けの注意喚起の文面づくり、社内のアカウントの棚卸しの手伝いなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような事案を、公式の発表から正確に読み取り、「何が確認されて何が確認されていないか」「利用者は何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。

ミドル世代の転職では、これまでの仕事で身につけた管理や調整の経験が評価されることが多いはずです。情報の扱いに気を配る習慣は、どの職種でも通じる強みになります。セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のアカウントの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。

「ミドルの転職」の件は、2026年11月1日時点で、6月5日の発表のあとに続報が出ていない段階です。会員は、次に使うときのパスワードの再設定と、同じパスワードを使っているほかのサービスの変更を先に済ませてください。続報はエン株式会社のニュースリリースで確かめられます。自分のアカウントが対象だったかを知りたい人は、相談窓口のメールアドレスに問い合わせてください。

よくある質問

Q. 「ミドルの転職」に登録していれば、必ず不正ログインされたのですか?

いいえ。発表では、不正ログインの対象は一部のユーザーの会員情報ページで、ログイン総数は2,503件とされています。ただし会社は、不正ログインに該当しないユーザーのパスワードもリセットしているため、会員は全員、次に使うときにパスワードの再設定が必要です。自分が対象だったかは、相談窓口([email protected])に問い合わせて確かめてください。

Q. パスワードは流出していないのに、なぜ再設定が必要なのですか?

会社は、当社内から ID やパスワードが流出した事実は確認していないとしています。今回は、外部から不正に取得されたと思われる ID とパスワードを使った不正ログインと見られています。被害の広がりを防ぐため、会社が全会員のパスワードをリセットしたので、再設定しないと次にログインできません。ほかで使っていないパスワードを設定してください。

Q. 履歴書の内容は書き換えられていませんか?

2026年6月5日の発表では、不正ログインによる履歴書をはじめとする情報の改ざんは確認されていないとされています。企業側の管理画面への不正ログインも確認されていません。念のため、パスワードを再設定したあとに自分の登録内容を開き、変わっているところがないかを見ておくと安心です。

Q. 問い合わせの電話番号はありますか?

発表に載っている問い合わせ先は、本件に関するお問い合わせ窓口のメールアドレス([email protected])だけで、電話番号と受付時間は載っていません。問い合わせるときは、登録しているメールアドレスと、確かめたいことを書いて送ってください。パスワードやカード番号を書く必要はありません。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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