アンケートの集計方法を、選択式と自由記述の回答ごとに整理する手順

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アンケートの集計方法を、選択式と自由記述の回答ごとに整理する手順

この記事のポイント

  • ✓アンケートの集計方法を
  • ✓単一回答・複数回答・5段階評価・数値・自由記述の回答の種類ごとに整理
  • ✓COUNTIF関数とピボットテーブルを使った単純集計とクロス集計の手順

アンケートの集計は、回答の種類ごとに方法が違います。1つだけ選ぶ質問、いくつでも選べる質問、5段階で評価する質問、年齢や金額のような数字の質問、そして自由に書いてもらう質問。それぞれに合った数え方をしないと、割合の分母がずれたり、平均だけを見て大事な偏りを見落としたりします。

この記事では、アンケートの集計方法を、回答の種類ごとに整理します。集計の前の下準備、表計算ソフトの関数とピボットテーブルを使った単純集計とクロス集計の手順、自由記述の回答の分類のしかた、グラフの選び方、結果を読むときの注意までを順番に説明します。表計算ソフトの操作は、ExcelとGoogleスプレッドシートのどちらでも使える内容を中心にしています。回答の1件ずつに連絡や対応が必要なアンケートを扱う道具として、Halictにも後半で触れます。

アンケートの集計は「単純集計」と「クロス集計」から

アンケートの集計には、大きく分けて2つの段階があります。

1つ目は、単純集計です。単純集計とは、質問ごとに、それぞれの選択肢が何件選ばれたか、全体の何%かを数えることです。「満足が45%、やや満足が30%」のように、全体の傾向をつかむための集計で、アンケートの集計はまずここから始めます。

2つ目は、クロス集計です。クロス集計とは、2つの質問を組み合わせて、ある質問の答えごとに、別の質問の答えがどう分かれるかを数えることです。「20代では満足が60%だが、50代では30%」のように、回答者の属性による違いを見るときに使います。

単純集計で全体の姿をつかみ、気になる点が見つかったらクロス集計で掘り下げる、という順番が基本です。いきなりクロス集計から始めると、表が多くなりすぎて、何が大事なのかが分からなくなります。

集計の目的も、最初に書き出しておきます。「新しいサービスを始めるか決めたい」「研修の満足度を上げたい」のように、アンケートの結果で何を決めたいのかがはっきりしていれば、どの質問を、どの属性で掘り下げるべきかが自然に決まります。

集計の前にやる3つの下準備

集計を始める前に、回答のデータを集計しやすい形に整えます。この下準備を飛ばすと、あとで数字が合わなくなり、やり直しになります。

1. 1行に1人、1列に1つの質問の形にそろえる

表計算ソフトで集計するときは、1行に1人分の回答、1列に1つの質問の回答を並べた形が基本です。1行目には質問の見出しを入れます。紙のアンケートを手で入力する場合も、この形で入力します。Webのフォームで集めた回答は、多くの場合、最初からこの形で書き出せます。

2. 無効な回答を見分ける

試しに送ったテストの回答、同じ人が2回送った回答、ほとんどの質問が空欄の回答は、集計の対象から外すかどうかを決めます。外すときは、行を消すのではなく、「集計対象」の列を作って印を付けておくと、あとで確かめ直せます。何件を、どんな理由で外したかは、報告のときに書き添えます。

3. 表記のゆれをそろえる

自由に入力してもらった項目は、「東京」「東京都」「とうきょう」のように書き方がばらばらになります。集計用の列を別に作り、表記をそろえた値を書き込んでから数えます。もとの回答の列は書き換えずに残しておくのが原則です。

紙のアンケートを入力するときの決まり

イベントの会場や店頭で紙のアンケートを配った場合は、まず回答を表計算ソフトに入力します。入力の段階で決まりを作っておくと、あとの集計がずっと楽になります。

回答に通し番号を振る。 紙の右上に1から順に番号を書き、入力するときも1列目にその番号を入れます。あとで入力の間違いが見つかったとき、番号から紙の回答に戻って確かめられます。

選択肢は番号で入力する。 「満足」「やや満足」と文字で打つより、1、2のように番号で入力するほうが速く、打ち間違いも減ります。番号と選択肢の対応表は別のシートに作っておき、集計のときに選択肢の名前に置き換えます。

無回答と読めない回答を分ける。 何も書かれていない回答と、字が読めない回答、2つに丸が付いている回答は、それぞれ別の番号(たとえば無回答は99、判読できないものは98)で入力します。集計のときに、どれをどう扱うかを決められます。

自由記述は書かれたとおりに打つ。 誤字や言い回しを直さずに、書かれたとおりに入力します。分類はあとから行うので、入力の段階では手を加えません。

2人で分担するなら、最初の10件を2人とも入力する。 同じ10件を2人で入力して突き合わせると、入力の決まりの受け取り方の違いが見つかります。違いを直してから分担すると、入力の質がそろいます。

1つだけ選ぶ質問の集計

「性別」「年代」「満足度」のように、選択肢の中から1つだけを選ぶ質問(単一回答)の集計は、選択肢ごとの件数と割合を出すのが基本です。

件数は、COUNTIF関数で数えられます。COUNTIF関数とは、範囲の中で条件に合うセルの個数を数える関数のことです。Excelのヘルプでは、次のような例で説明されています。

=COUNTIF(A2:A5,"リンゴ") セル範囲 A2 ~ A5 に含まれるセルのうち、"リンゴ" と入力されているセルの個数を求めます。 結果は 2 です。 出典: support.microsoft.com

アンケートなら、満足度の回答がC列に入っている場合、「=COUNTIF(C2:C201,"満足")」で「満足」と答えた人の数が分かります。選択肢の名前を別のセルに縦に並べ、そのセルを条件にして関数をコピーすれば、選択肢ごとの件数の表が一度にできます。

割合は、選択肢ごとの件数を、その質問に答えた人の数で割って出します。ここで大事なのが、分母を何にするかです。全回答者の数で割るのか、その質問に答えた人(無回答を除いた人)の数で割るのかで、割合が変わります。どちらにするかを最初に決め、すべての質問で同じ考え方を使います。無回答が多い質問では、無回答も1つの選択肢として件数を示しておくと、読み手が誤解しません。

集計の表は、回答のデータとは別のシートに作ります。回答のシートには入力したデータだけを置き、関数やピボットテーブルは集計用のシートにまとめると、回答を追加したり直したりしても、集計の表が崩れません。関数の範囲は、回答が増えることを見込んで、少し下の行まで含めておくと安心です。

単純集計の表には、必ず回答者の数(nと書くことが多い)を添えます。「満足が50%」でも、10人中5人なのか、1,000人中500人なのかで、結果の重みはまったく違います。

いくつでも選べる質問の集計

「利用したことのあるサービスをすべて選んでください」のように、いくつでも選べる質問(複数回答)は、集計で迷いやすい質問です。

まず、データの形を確かめます。Webのフォームで集めた場合、選ばれた選択肢が1つのセルに「A, B, D」のようにまとめて入っていることがあります。この形のままでは数えにくいので、選択肢ごとに列を分け、選んだ人には1、選ばなかった人には0を入れた形に直すと、集計が楽になります。COUNTIF関数の条件にワイルドカード(「*」は0文字以上の任意の文字を表す記号)を使い、「A」のように書けば、Aを含むセルを数えることもできます。

次に、割合の分母です。複数回答では、全員の選択の合計で割る方法と、回答者の数で割る方法があります。一般には、回答者の数で割り、「回答者のうち何%がその選択肢を選んだか」を示す形がよく使われます。この場合、すべての選択肢の割合を足すと100%を超えますが、それで正しい集計です。表の下に「複数回答のため合計は100%を超えます」と書き添えておくと、読み手が戸惑いません。

複数回答の結果をグラフにするときは、円グラフは使いません。円グラフは全体を100%として分けるためのグラフなので、合計が100%を超える複数回答には合いません。選択肢ごとの割合を横棒グラフで並べるのが基本です。

5段階などの評価の質問の集計

「とても満足」から「とても不満」までの5段階で答えてもらう質問は、平均を出すだけで終わらせないことが大切です。

評価の質問では、「とても満足」を5、「とても不満」を1のように数字に置き換えて、平均を出すことがよくあります。平均は全体の傾向を1つの数字で示せる便利な指標ですが、平均だけを見ると、大事な偏りを見落とします。たとえば、全員が3と答えた場合も、半分が5で半分が1の場合も、平均は同じ3です。前者は「可もなく不可もない」、後者は「好き嫌いがはっきり分かれる」で、取るべき対応はまったく違います。

そこで、平均と一緒に、選択肢ごとの割合を必ず確かめます。上の2つ(「とても満足」と「満足」)を合わせた割合を「満足の割合」として示す方法もよく使われ、前回のアンケートと比べるときに分かりやすい指標になります。

評価の質問をいくつも並べたアンケートでは、質問ごとに満足の割合を並べ、低い順に並べ替えると、改善すべき点の優先順位が見えてきます。

年齢や金額など、数字で答えてもらう質問の集計

年齢、利用の回数、使った金額のように、数字で答えてもらう質問は、平均のほかに、真ん中の値(中央値)を確かめます。中央値とは、回答を小さい順に並べたときに、ちょうど真ん中に来る値のことです。

金額の質問では、ごく一部の人が大きな金額を答えると、平均が引き上げられます。10人のうち9人が1万円、1人が100万円と答えると、平均は10万9,000円になりますが、中央値は1万円です。どちらがその集団の「ふつう」を表しているかは明らかです。平均と中央値が大きく離れているときは、両方を示し、離れている理由を書き添えます。

数字の回答は、そのままではクロス集計に使いにくいので、区切りを作って分けます。年齢なら「20代」「30代」のように、金額なら「5,000円未満」「5,000円以上1万円未満」のように分けます。区切りの幅はそろえ、どの区切りにもある程度の人数が入るように決めます。

クロス集計の手順

属性ごとの違いを見るクロス集計は、ピボットテーブルを使うと、関数を書かずに表を作れます。ピボットテーブルとは、大きな表のデータを、選んだ項目ごとにまとめて数えたり合計したりする機能のことです。

Excelでの手順は、Microsoftのヘルプでは次のように案内されています。データは、1つの見出しの行がある列にまとめておく必要があります。

  1. ピボットテーブルを作るデータのセルを選ぶ
  2. 「挿入」から「ピボットテーブル」を選ぶ
  3. ピボットテーブルを置く場所として「新しいワークシート」か「既存のワークシート」を選び、「OK」を選ぶ

あとは、「行」に属性(たとえば年代)、「列」に比べたい質問(たとえば満足度)、「値」に件数を数える項目を入れると、年代ごとに満足度の各選択肢が何件あったかの表ができます。Googleスプレッドシートでも、「挿入」から「ピボットテーブル」を選んで、同じように作れます。

クロス集計の表は、件数のままでは比べにくいので、割合に直します。年代ごとの違いを見たいなら、各年代の行の合計を100%として、行ごとの割合にします。こうすると、「20代の60%が満足、50代は30%」のように、人数の違う年代どうしを比べられます。

どの属性でクロス集計をするかは、集計の目的から決めます。すべての質問をすべての属性で掛け合わせると、表が何十枚にもなり、読み手は大事な表を見つけられません。「若い世代の満足度が低いのではないか」「利用の期間が短い人ほど不満が多いのではないか」のように、確かめたい見立てを先に書き出し、その見立てに必要な組み合わせだけを作るのが効率的です。見立てが外れた場合も、「年代による差はほとんどなかった」という結果そのものが、判断の材料になります。

クロス集計で気をつけたいのは、区分ごとの人数です。ある年代の回答が5人しかいない場合、その年代の割合は1人の答えで20ポイントも動きます。人数の少ない区分は、隣の区分とまとめるか、「人数が少ないため参考値」と書き添えます。

自由記述の回答を整理する手順

自由記述の回答は、読んで分類し、数えられる形に直してから集計します。この作業を、回答を集めたあとに分類の名前(コード)を付けることから、アフターコーディングと呼びます。手順は次のとおりです。

1. まず全体を読む。 いきなり分類を始めず、回答を一通り読みます。件数が多い場合は、無作為に50件ほどを選んで読みます。

2. 分類の案を作る。 読みながら、似た内容の回答をまとめる分類の名前を考えます。「価格」「使い方の分かりにくさ」「サポートの対応」「機能の要望」のように、5つから10ほどにまとめます。どれにも当たらない回答は「その他」にします。

3. 回答に分類を付ける。 自由記述の列の隣に分類の列を作り、1件ずつ分類の名前を書き込みます。1つの回答に2つの内容が含まれる場合は、分類の列を2つ用意するか、主な内容のほうで分類するかを決めておきます。

4. 分類ごとの件数を数える。 分類の列をCOUNTIF関数やピボットテーブルで数えれば、「価格についての声が最も多い」といった集計ができます。

5. 代表的な声を選ぶ。 分類ごとに、内容がよく伝わる回答を1つか2つ選んでおきます。報告のときに、件数と一緒に実際の声を示すと、数字だけでは伝わらない手触りが伝わります。

分類は、作業する人によってぶれやすいものです。複数の人で分担する場合は、最初の30件ほどを全員で同じように分類してみて、付け方がそろっているかを確かめてから分担します。分類の名前ごとに、「この分類に入れる回答の例」を1行ずつ書いた一覧を作っておくと、ぶれを防げます。

グラフの選び方

集計の結果は、グラフにすると伝わりやすくなります。回答の種類ごとに、向いているグラフがあります。

集計の内容 向いているグラフ 気をつけること
1つだけ選ぶ質問の割合 横棒グラフ、円グラフ 円グラフは選択肢が5つほどまで
いくつでも選べる質問 横棒グラフ 合計が100%を超えるので円グラフは使わない
5段階などの評価 帯グラフ(100%積み上げ横棒) 選択肢の並び順を評価の順にそろえる
属性ごとの比較(クロス集計) 帯グラフ、グループ化した棒グラフ 区分ごとの人数を添える
時期ごとの変化 折れ線グラフ 時期の間隔をそろえる

迷ったら、横棒グラフを選ぶと失敗が少なくなります。選択肢の名前が長くても読みやすく、割合の大小が比べやすいからです。棒は割合の大きい順に並べ、「その他」と「無回答」は最後に置きます。

グラフには、タイトル、回答者の数、割合の分母の考え方を必ず添えます。色を使いすぎず、強調したい1本だけ色を変えると、読み手の目がそこに向きます。

前回のアンケートと比べるとき

毎年の顧客満足度の調査や、研修のたびの感想のアンケートのように、同じアンケートを繰り返す場合は、前回との比較が大切な読み方になります。比べるときは、次の点をそろえておきます。

まず、質問の文と選択肢をそろえます。「満足していますか」を「満足度を教えてください」に変える、5段階を4段階に変える、といった変更をすると、前回と比べられなくなります。どうしても変える必要があるときは、変えた点を記録し、比較のグラフには「質問を変更」と注記します。

次に、集計の決まりをそろえます。無効にする回答の条件、割合の分母、評価の数字への置き換え方を、前回と同じにします。前回の集計の決まりを1枚の紙に残しておくと、担当者が代わっても同じ集計ができます。

さらに、回答者の顔ぶれを確かめます。前回は利用者全員に配ったのに、今回は一部の人にだけ配った、という場合は、結果の違いが顔ぶれの違いによるものかもしれません。回答者の属性の割合を前回と並べて、大きく変わっていないかを確かめます。

比べるときは、満足の割合のような、1つの指標で並べると分かりやすくなります。前回から5ポイント上がった、下がった、という数字に、その間に行った取り組みを添えると、取り組みの効果を考える材料になります。ただし、先に触れたとおり、変化の原因を1つに決めつけないように気をつけます。

結果を読むときに気をつけること

集計が終わったら、結果を読み解きます。このとき、次の4つに気をつけると、読み間違いを防げます。

1つ目は、回答した人の偏りです。アンケートに答えてくれるのは、そのテーマに関心のある人や、強い意見を持つ人に偏りがちです。回答者の属性(年代や利用の期間など)が、もともと知りたかった集団と比べてどうかを確かめます。

2つ目は、人数の少なさです。先に触れたとおり、人数の少ない区分の割合は、1人の答えで大きく動きます。差があるように見えても、人数が少なければ偶然の可能性があります。

3つ目は、関係と原因の違いです。「研修に参加した人ほど満足度が高い」という結果が出ても、研修のおかげで満足度が上がったとは限りません。もともと意欲の高い人が研修に参加し、満足度も高かった、という可能性もあります。結果は「関係がある」までにとどめ、原因を言い切らないようにします。

4つ目は、質問の聞き方の影響です。「このサービスに満足していますか」と聞くか、「このサービスに不満はありますか」と聞くかで、答えは変わります。結果を読むときは、どう聞いたかも一緒に確かめます。

報告書にまとめる型

集計と読み解きが終わったら、報告書にまとめます。読み手が知りたいのは、すべての数字ではなく、「何が分かったか」と「次に何をするか」です。次の順番で書くと、短い時間で伝わる報告になります。

  1. アンケートの概要(目的、対象、期間、回答者の数、集め方)
  2. 主な結果を3つほど(それぞれに根拠のグラフを1つずつ)
  3. 自由記述から見えたこと(分類ごとの件数と、代表的な声)
  4. 結果から考えられる次の打ち手
  5. 集計の注意点(無効にした回答の数、割合の分母、人数の少ない区分)

最初の1ページに、2と4だけを短くまとめた要約を置くと、忙しい読み手にも結論が届きます。詳しい表やすべての質問の単純集計は、最後に付録としてまとめます。

結果を共有する前に確かめること

報告書を渡す前に、次の点を一通り確かめます。数字の間違いは、報告そのものの信頼を損ないます。

・回答者の数と、無効にした回答の数が、すべての表で合っているか
・割合の合計が、単一回答の質問で100%になっているか(四捨五入による小さなずれは注記する)
・複数回答の質問に、合計が100%を超える旨の注記があるか
・クロス集計の表に、区分ごとの人数が添えられているか
・グラフの選択肢の並び順が、評価の順や割合の大きい順にそろっているか
・自由記述の引用から、名前や所属など、回答者が特定される情報が外されているか
・結論の文が、集計の結果で言える範囲にとどまっているか

最後の点が、いちばん見落とされやすいところです。「満足度が低いのは価格のせいだ」と書きたくなっても、集計で言えるのが「価格に不満を書いた人が多い」までなら、その範囲で書きます。言い切りたい場合は、次のアンケートで確かめる質問を加える、という提案にとどめます。

可能であれば、集計に関わっていない人に報告書を読んでもらい、分かりにくいところを指摘してもらいます。集計した本人には当たり前のことが、読み手には伝わっていないことがよくあります。

回答に1件ずつ対応が必要なアンケートなら

ここまでの方法は、回答を数えて傾向をつかむための集計です。一方で、イベントの参加者アンケートで「個別に相談したい」と答えた人に連絡する、採用の応募者アンケートの回答をもとに面談の日程を決める、といったアンケートでは、集計に加えて、回答の1件ずつに対応する作業が発生します。表計算ソフトに「担当者」「対応状況」の列を手で書き足し、連絡はメールのソフトで送る、という運用では、対応の漏れや二重の連絡が起きがちです。

そうした使い方の候補になるのが、フォームと回答の管理をまとめたサービスのHalictです。公式サイトによると、Halictでは、評価や選択肢、日付など12種類の項目でフォームを作れ、届いた1件ごとに担当者と状況(未対応、対応中など)を割り当てて、表とボードを切り替えて管理できます。回答の画面から回答者に個別にメールを送れ、開封やクリックも記録されます。参加の意思、出欠、提出物、面談の状況など、回答のあとに事務局が付ける情報を項目として決めておくこともでき(チームのプラン以上)、その情報も回答と一緒に列としてCSVに書き出せます。

料金は税抜の月額で、1人で使うフリーが無料で、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限です。メンバー3人までのスターターは2,980円で、Googleスプレッドシートとの連携が加わり、新しい回答がスプレッドシートに1行ずつ追記されます。集計は表計算ソフトで、対応の管理はHalictで、という分担にすると、この記事で説明した集計の方法をそのまま生かせます。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

次のアンケートを集計しやすくする作り方

集計の手間の多くは、アンケートを作る段階で決まります。一度集計を経験したら、次のアンケートでは次の点を意識して質問を作ると、集計がずっと楽になります。

選択式にできる質問は選択式にする。 年代、地域、利用の頻度のように答えの種類が決まっている質問は、自由記述にせず選択肢を用意します。表記のゆれをそろえる作業がなくなります。

選択肢は重ならず、漏れがないように作る。 「1万円以下」「1万円から3万円」のように境目が重なる選択肢は、1万円ちょうどの人がどちらを選ぶか迷います。「1万円未満」「1万円以上3万円未満」のように、境目をはっきりさせます。どれにも当たらない人のために「その他」や「当てはまらない」も用意します。

1つの質問で1つのことだけを聞く。 「価格と品質に満足していますか」のように2つのことを1つの質問で聞くと、価格には満足で品質には不満の人が答えられません。質問を2つに分けます。

自由記述は数を絞る。 自由記述は、回答者の負担が大きく、集計にも時間がかかります。本当に知りたいことに絞って1つか2つにし、選択式の質問のあとに置くと、答えてもらいやすくなります。

集計の表を先に作ってみる。 質問を作り終えたら、配る前に、集計の結果の表を空欄のまま作ってみます。「この表を作るには、この質問が足りない」「この質問は表のどこにも使わない」ということに、配る前に気づけます。

アンケートの集計と分析は、仕事として頼まれる

アンケートは作るのは簡単でも、集計して、読み解いて、報告にまとめるところで手が止まる会社や団体が少なくありません。回答のデータを整え、単純集計とクロス集計を行い、自由記述を分類し、結論と次の打ち手まで報告書にまとめる。この一連の作業は、在宅でも引き受けやすい仕事です。

集計や報告の手間をAIや道具で減らす手伝いの仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。調査の設計や分析を専門に深めたい人は、研究者の年収・単価相場で調べる仕事の収入の目安を確かめられます。アンケートの結果を経営の判断につなげる相談まで受けたい人には、中小企業診断士の資格も1つの道です。

20年にわたって在宅ワークの市場を見てきた運営者の立場から言えば、集計の仕事で長く頼まれる人は、表計算ソフトに詳しい人というより、依頼主が「その結果で何を決めたいのか」を最初に聞き出せる人です。目的が分かれば、どの質問をどの属性で掘り下げるべきかが決まり、報告も短く的確になります。仲介の手数料が乗らない直接の取引なら、同じ予算で依頼する側はより多く頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接やり取りできる場は、アンケートのたびに声をかけてもらえる継続の関係を作りやすく、業務の効率化を仕事にしたい人は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事から仕事の種類を確かめてみてください。

よくある質問

Q. アンケートの集計は何から始めればよいですか?

まず、回答のデータを1行に1人、1列に1つの質問の形にそろえ、テストの回答や重複した回答を見分けます。そのうえで、質問ごとに選択肢の件数と割合を出す単純集計を行い、全体の傾向をつかみます。気になる点が見つかったら、年代などの属性ごとに分けるクロス集計で掘り下げます。

Q. 複数回答の質問の割合はどう出せばよいですか?

一般には、選択肢ごとの件数を回答者の数で割り、回答者のうち何%がその選択肢を選んだかを示します。この場合、すべての選択肢の割合を足すと100%を超えますが、それで正しい集計です。表の下に複数回答であることを書き添え、グラフは円グラフではなく横棒グラフを使います。

Q. 自由記述の回答はどうやって集計すればよいですか?

回答を一通り読んでから、似た内容をまとめる分類の名前を5つから10ほど決め、1件ずつ分類を付けます。分類ごとの件数を数えれば、どんな声が多いかが分かります。分類ごとに代表的な回答を1つか2つ選んでおくと、報告のときに数字と一緒に実際の声を示せます。

Q. 5段階評価の質問は平均を出せば十分ですか?

平均だけでは不十分です。全員が3と答えた場合も、半分が5で半分が1の場合も、平均は同じ3になります。平均と一緒に、選択肢ごとの割合を必ず確かめます。上の2つの選択肢を合わせた満足の割合を示すと、前回の結果と比べるときにも分かりやすくなります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月17日最終更新:2026年10月12日
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