五段階評価のアンケートの作り方と、選択肢の言葉の選び方


この記事のポイント
- ✓五段階評価のアンケートの作り方を
- ✓中間の選択肢の扱いまで順に解説します
- ✓満足度・同意・頻度・重要度ごとの選択肢の言葉の例
五段階評価のアンケートを作ろうとして、選択肢を「とても良い」「良い」「普通」「悪い」「とても悪い」と並べたものの、これで本当によいのか迷っている人は多いはずです。五段階評価は作るのが簡単な分、設問の文と選択肢の言葉の選び方で、集まる答えの質が大きく変わります。
この記事では、五段階評価のアンケートの作り方を、設問の文、選択肢の言葉、並べる順番、真ん中の選択肢の扱いまで順に説明します。満足度や同意など目的別の選択肢の言葉の例、4段階や7段階との違い、Googleフォームでの作り方、集計の仕方まで扱います。評価が低かった回答者に個別に連絡するなど、回答のあとに対応が続く場合に役立つフォームのHalictにも触れます。
五段階評価とはどんな聞き方か
五段階評価とは、質問に対する気持ちや考えの強さを、5つの選択肢の中から1つ選んでもらう聞き方です。調査の分野では「5件法」とも呼ばれます。
アンケートの4段階評価(4件法)・5段階評価(5件法)とは、回答者が意見や感情を表すための回答形式のことです。 出典: biz.moneyforward.com
「はい」か「いいえ」で聞くと、少しだけ満足している人と、とても満足している人が同じ答えになってしまいます。五段階で聞けば、その強さの違いまで拾えます。満足度調査、授業や研修の評価、社員の意識調査など、気持ちの強さを数字で比べたい場面で広く使われています。
リッカート尺度との関係
五段階評価の中でも、「とてもそう思う」から「全くそう思わない」まで、ある文にどれくらい同意するかを聞く形式は、考案した心理学者の名前から「リッカート尺度」と呼ばれます。厳密には、複数の文への同意の度合いを合計して1つの考えを測る方法全体を指しますが、日常的には、同意の度合いを段階で聞く設問そのものをリッカート尺度と呼ぶことが多くなっています。
五段階評価が向いている場面と向かない場面
| 向いている場面 | 向かない場面 |
|---|---|
| 満足の度合いを知りたい | 事実を聞きたい(利用回数、年齢など) |
| 意見への賛成の度合いを知りたい | 選択肢の中から1つを選ばせたい(好きな色など) |
| 前回と今回の変化を比べたい | 理由を詳しく知りたい |
| 複数の項目の評価を並べて比べたい | 回答者が判断の材料を持っていない |
事実は数字や選択肢で直接聞き、理由は自由記述で聞きます。五段階評価は、あくまで「気持ちや考えの強さ」を測るための道具です。
五段階評価のアンケートを作る手順
五段階評価の設問は、次の順番で作ると迷いが少なくなります。
- 何を測りたいのかを決める(満足度、同意、頻度、重要度など)
- 1つの設問で1つのことを聞く文を作る
- 測りたいものに合った選択肢の言葉を選ぶ
- 選択肢の並べる順番を決め、全部の設問でそろえる
- 真ん中の選択肢を置くかどうかを決める
- フォームで作り、数人に答えてもらって確かめる
このうち、最も結果に影響するのが2と3です。以下、順に説明します。
何を測りたいのかを決める
最初に、その設問で測りたいのが「満足しているか」なのか、「そう思うか」なのか、「どれくらいの頻度か」なのかを決めます。測るものによって選択肢の言葉が変わるからです。たとえば「このサービスに満足していますか」という設問に、「とてもそう思う」から始まる選択肢を付けると、設問と選択肢の言葉がかみ合わず、回答者は一瞬迷います。設問の文と選択肢の言葉は、同じ物差しでそろえます。
設問の文を作るときの4つの決まり
選択肢をどれだけ丁寧に作っても、設問の文があいまいだと答えはばらつきます。設問の文で守りたい決まりを4つ挙げます。
1つの設問で1つのことだけを聞く
「スタッフの対応と説明は丁寧でしたか」と聞くと、対応は丁寧だったが説明は分かりにくかった人が答えられません。このような設問は、2つの設問に分けます。「と」「や」「および」が設問の文に入っていたら、2つのことを聞いていないかを確かめます。
答えを誘導しない
「多くのお客様にご好評をいただいている新メニューについて、満足度を教えてください」と書くと、前置きにつられて答えが良い方向に寄ります。前置きを外し、「新メニューの満足度を教えてください」と聞きます。
回答者が判断できることを聞く
利用したことのないサービスの満足度は、答えようがありません。答えられない人が出そうな設問には、選択肢とは別に「利用していない」「分からない」を用意するか、その前の設問で利用の有無を聞き、利用した人だけに答えてもらう形にします。
言葉を短く、具体的にする
「全般的な観点から見たときのサービスの質」のような抽象的な言い方より、「料金に見合った内容だったと思う」のように具体的な文のほうが、回答者の受け取り方がそろいます。1つの設問の文は、スマートフォンの画面で2行に収まる程度を目安にします。
選択肢の言葉の選び方
ここが五段階評価で最も大切なところです。選択肢の言葉は、測りたいものに合わせて選び、5つの段階が等しい間隔に感じられるように並べます。
目的別の選択肢の言葉の例
| 測りたいもの | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
|---|---|---|---|---|---|
| 満足度 | 満足 | やや満足 | どちらともいえない | やや不満 | 不満 |
| 同意 | とてもそう思う | ややそう思う | どちらともいえない | あまりそう思わない | 全くそう思わない |
| 当てはまり | よく当てはまる | やや当てはまる | どちらともいえない | あまり当てはまらない | 全く当てはまらない |
| 頻度 | いつも | よくある | ときどき | たまに | 全くない |
| 重要度 | とても重要 | やや重要 | どちらともいえない | あまり重要でない | 全く重要でない |
| 評価 | とても良い | 良い | 普通 | 悪い | とても悪い |
同じ調査の中では、測りたいものが同じ設問には同じ選択肢の言葉を使います。設問ごとに言葉が少しずつ違うと、回答者は毎回読み直す必要があり、結果を比べるときにも同じ物差しで測ったとは言いにくくなります。
左右の言葉を対称にする
肯定の側と否定の側で、言葉の強さをそろえます。「とても満足」「満足」「普通」「不満」「とても不満」のように、真ん中を挟んで同じ強さの言葉が向かい合うように並べると、回答者は迷わずに選べます。肯定の側だけ「非常に満足」「満足」「やや満足」と細かく、否定の側が「不満」だけ、という並べ方をすると、答えが肯定の側に寄ります。
「普通」という言葉の扱い
評価の設問で真ん中に「普通」を置くと、「特に問題はなかった」という意味で選ぶ人と、「良くも悪くもない」という意味で選ぶ人が混ざります。期待どおりだったことを「普通」と表現する人も多く、満足度の調査では真ん中に人が集まりやすくなります。意味をはっきりさせたいなら、「どちらともいえない」や「期待どおり」のように、何を表しているのかが伝わる言葉を選びます。
頻度の言葉は数字を添える
「よくある」「ときどき」「たまに」は、人によって思い浮かべる回数が違います。週に1回を「よく」と感じる人もいれば、「たまに」と感じる人もいます。頻度を正確に比べたいなら、「週に3回以上」「週に1〜2回」「月に2〜3回」「月に1回以下」「全くない」のように、数字の区切りで選択肢を作るほうが確実です。
目的別の設問と選択肢の例
ここまでの決まりを当てはめると、実際の設問はどうなるのかを、よくある4つの場面で示します。そのまま使うのではなく、自分の調査の目的に合わせて言葉を直して使ってください。
お店やサービスの満足度調査
満足度を測る設問は、全体の満足度を1問と、満足度を左右しそうな要素ごとの設問を数問組み合わせます。選択肢は「満足」から「不満」までの5段階でそろえます。
| 設問の文 | 選択肢 |
|---|---|
| 今回のご利用全体に、どの程度満足しましたか | 満足〜不満の5段階 |
| スタッフの対応に、どの程度満足しましたか | 満足〜不満の5段階 |
| 料金に、どの程度満足しましたか | 満足〜不満の5段階 |
| 待ち時間に、どの程度満足しましたか | 満足〜不満の5段階 |
全体の満足度と要素ごとの満足度を並べておくと、どの要素が全体の満足度に強く関わっているかを、集計のあとに確かめられます。
研修やセミナーの評価
研修の評価では、内容が役に立ったか、分かりやすかったか、という「当てはまり」を聞く形が使いやすくなります。
| 設問の文 | 選択肢 |
|---|---|
| 研修の内容は、自分の仕事に役立つと思う | とてもそう思う〜全くそう思わないの5段階 |
| 講師の説明は分かりやすかった | とてもそう思う〜全くそう思わないの5段階 |
| 研修の時間の長さは適切だった | とてもそう思う〜全くそう思わないの5段階 |
「時間の長さ」のように、長すぎても短すぎても不満になる設問は、5段階の同意で聞くと、適切でなかった人が長いと感じたのか短いと感じたのかが分かりません。この場合は「長すぎた」「やや長かった」「ちょうどよかった」「やや短かった」「短すぎた」のように、真ん中が最も良い状態になる選択肢を使います。
社員の意識調査
社員の意識調査では、仕事のやりがいや職場の雰囲気について、同意の度合いを聞く文を並べます。無記名で行う場合でも、部署や年代を聞く設問から個人が推測できてしまうことがあるので、人数の少ない部署は大きなまとまりで聞くなどの配慮をします。
授業や講座の評価
授業の評価では、受講者が判断できる内容に絞ります。「教材の量は適切だった」「質問しやすい雰囲気だった」のように、受講者自身が体験したことを聞く文にします。「講師の専門知識は十分だった」のように、受講者が判断する材料を持っていない設問は、答えが印象で決まりやすくなるので避けます。
選択肢を並べる順番
選択肢を良いほうから並べるか、悪いほうから並べるかには決まった正解はありません。大切なのは、1つのアンケートの中で順番をそろえることです。
順番をそろえる理由
設問1では左が「満足」、設問2では左が「不満」になっていると、回答者は途中で並びが変わったことに気づかず、反対の答えを選んでしまうことがあります。特に、同じ形の設問が続くと、回答者は2問目以降の選択肢を読まずに、前と同じ位置を押す傾向があります。並び順を全部の設問で統一し、迷わないようにします。
数字を添えるかどうか
選択肢に「5」「4」「3」「2」「1」の数字を添えると、回答者は段階の間隔を等しいものとして受け取りやすくなり、集計のときも数字に置き換える手間が省けます。ただし、学校の成績の印象から「5が良い」と受け取る人が多いので、数字の大きいほうを良い側にそろえておくと混乱がありません。
縦に並べるか、横に並べるか
選択肢を縦に並べると、言葉を省かずに書けるので意味が伝わりやすくなります。横に並べると、段階の順序が目で追いやすく、選択肢の間隔が等しいことも伝わりやすくなります。ただし、横に並べた選択肢はスマートフォンの画面では詰まって表示され、言葉が改行されて読みにくくなることがあります。言葉の選択肢をしっかり読ませたいなら縦、数字の目盛で直感的に答えてもらうなら横、と使い分け、どちらの場合もスマートフォンでの見え方を確かめてから配ります。
真ん中の選択肢を置くか、4段階にするか
五段階評価の真ん中にある「どちらともいえない」は、使い方によって結果を左右します。置くかどうかは、調査の目的で決めます。
4段階、5段階、7段階の違い
| 段階 | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 4段階 | 真ん中が無く、どちらかに決めてもらう | 賛否の傾向をはっきり知りたい |
| 5段階 | 真ん中があり、答えやすい | 一般的な満足度や意識の調査 |
| 7段階 | 細かな差を拾える | 回答者が判断に慣れている専門的な調査 |
真ん中を置く利点
本当にどちらでもない人や、判断の材料を持っていない人に、無理に良い悪いを選ばせずに済みます。無理に選ばせると、適当に選ばれた答えが混ざり、結果がゆがみます。初めて聞くテーマや、回答者の関心が薄いテーマでは、真ん中を置いた5段階のほうが答えやすくなります。
真ん中を置かない利点
真ん中があると、考えるのが面倒な回答者がそこに逃げることがあります。日本の調査では、はっきりした意見を表に出さずに真ん中を選ぶ人が多いと言われることもあります。賛成か反対かの傾向をはっきり知りたい場合は、真ん中を外した4段階にします。その場合も、判断できない人のために「分からない」を段階の外に別に用意しておくと、無理に選ばせることを避けられます。
迷ったら5段階にする
どちらにするか迷ったら、5段階にしておくのが無難です。回答者が答えやすく、ほかの調査と比べるときにも使いやすい形だからです。過去の調査と結果を比べたい場合は、過去と同じ段階の数と言葉を使います。段階の数や言葉を変えると、結果の変化が気持ちの変化なのか、聞き方の変化なのかを区別できなくなります。
回答をゆがめる3つの癖と、その抑え方
五段階評価の回答には、設問の内容とは関係なく、答える人の癖による偏りが混ざります。調査の分野でよく知られている3つの癖と、作る側でできる抑え方を説明します。
何にでも「そう思う」と答える癖
同意の度合いを聞く設問が続くと、内容をよく読まずに「そう思う」の側を選ぶ人がいます。相手の問いかけに合わせて肯定しがちな傾向で、設問がすべて同じ向きだと、この癖がそのまま結果に乗ります。抑えるには、肯定の向きの文と否定の向きの文を混ぜて並べます。たとえば「説明は分かりやすかった」と並べて「説明に分かりにくい箇所があった」を入れておけば、両方に「そう思う」と答えている回答を見つけられます。否定の向きの文は、集計の前に数字を反転させるのを忘れないようにします。
真ん中や端を避ける癖
はっきりした意見を表に出したくない人は真ん中を選びがちで、反対に、極端な言葉を避けて「やや」の選択肢ばかりを選ぶ人もいます。こうした癖は回答者ごとの差なので、作る側で完全には消せません。選択肢の言葉を対称にし、真ん中の意味を「どちらともいえない」のようにはっきりさせることで、少なくとも設問の作り方が原因の偏りは減らせます。
良く見られたい気持ちが出る癖
健康のための習慣や、職場のルールを守っているかといった設問では、実際よりも望ましい答えを選ぶ人が出ます。他人に良く見られたいという気持ちが、答えに表れるためです。抑えるには、無記名で答えられることを依頼文ではっきり伝え、設問の文から善し悪しの判断を感じさせる言葉を外します。「ルールをきちんと守っていますか」より「ルールどおりにできない場面がどれくらいありますか」のほうが、実際に近い答えが集まりやすくなります。
Googleフォームで五段階評価を作る方法
五段階評価の設問は、無料のGoogleフォームで作れます。目的に合わせて、使う質問の形式を選びます。Googleの公式ヘルプでは、質問の形式のページで、それぞれの形式でできることが説明されています。
選択肢の言葉を並べるなら「ラジオボタン」
「満足」「やや満足」のように選択肢の言葉を縦に並べたいときは、「ラジオボタン」を使います。回答者は1つだけ選べます。言葉の選択肢をそのまま見せられるので、この記事で紹介した選択肢の言葉を使うなら、最も扱いやすい形式です。
横一列の目盛にするなら「均等目盛」
「均等目盛」は、数字の目盛を横に並べ、両端にだけ言葉を付ける形式です。公式ヘルプによると、目盛は0か1から始められ、最大値は2から10の整数で設定でき、目盛の両端にラベルを付けられます。1から5の目盛にして、左端に「全く満足していない」、右端に「とても満足している」と付ければ、五段階評価になります。途中の段階に言葉を付けられないので、回答者が段階の意味を想像しやすい内容に向いています。
複数の設問をまとめるなら「選択式(グリッド)」
同じ選択肢で複数の設問に答えてもらうなら、「選択式(グリッド)」が便利です。行に設問の文、列に5つの選択肢を入れると、表の形で答えてもらえます。公式ヘルプでは、各行で1つの回答を必須にする設定や、アンケートを開くたびに行の順序を入れ替える設定が案内されています。行の順序を入れ替えると、先に出てきた設問ほど丁寧に答えられる、といった順番による偏りを抑えられます。ただし、行が多すぎるとスマートフォンでは横に長い表になり答えにくいので、1つのグリッドの行は5つ程度までにします。
星の数で聞く「評価」
公式ヘルプには、スターやハート、高く評価の印で評価してもらう「評価」の形式もあり、段階は3から10の整数で設定できると書かれています。星の数で聞く形はなじみがある一方、星1つと星2つの違いを回答者がどう受け取るかは人によって違います。気軽な感想を集めるときに向いており、選択肢の意味をそろえて比べたい調査では、言葉を並べるラジオボタンのほうが確実です。
| 形式 | 見た目 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| ラジオボタン | 言葉の選択肢を縦に並べる | 選択肢の意味をそろえたい |
| 均等目盛 | 数字の目盛を横に並べる | 両端の言葉で意味が伝わる |
| 選択式(グリッド) | 設問と選択肢の表 | 同じ選択肢で複数の設問を聞く |
| 評価 | 星やハートの数 | 気軽な感想を集める |
五段階評価と自由記述を組み合わせる
五段階評価で分かるのは、気持ちの強さまでです。なぜその評価になったのかは分かりません。理由を知りたいときは、五段階評価の設問のあとに、自由記述の設問を組み合わせます。
理由は低い評価の人にだけ聞く
すべての設問に「その理由を教えてください」を付けると、回答者の負担が大きくなり、途中で答えるのをやめる人が増えます。理由を聞くのは、全体の満足度の設問の1か所だけにするか、「やや不満」「不満」を選んだ人にだけ理由の設問を出す形にします。Googleフォームでは、回答に応じて次に表示するセクションを変える設定があり、低い評価を選んだ人だけを理由を聞くページへ進ませることができます。設定の手順は公式ヘルプの「回答に応じて質問を表示する」の案内で確かめられます。
聞き方を具体的にする
「ご意見をお聞かせください」だけでは、何を書けばよいかが伝わらず、空欄や短い答えが多くなります。「満足できなかった点があれば、具体的に教えてください」「次回のために改善してほしい点を1つ挙げるとしたら何ですか」のように、何を書けばよいかが分かる聞き方にすると、使える答えが集まりやすくなります。
数字と言葉を合わせて読む
集計のときは、五段階評価の割合で全体の傾向をつかみ、自由記述で理由を確かめる、という順番で読みます。たとえば「料金」の満足度だけが低いとき、自由記述に「量に比べて高い」という声が多いのか、「支払い方法が少ない」という声が多いのかで、打つ手が変わります。数字だけ、言葉だけで判断せず、両方を合わせて読むことで、改善につながる結論を出せます。
五段階評価の集計と分析
回答が集まったら、選択肢を数字に置き換えて集計します。満足を5、不満を1のように、良いほうを大きい数字にそろえます。
割合で見る
最初に、選択肢ごとの人数と割合を出します。「満足」と「やや満足」を合わせた割合を「満足の割合」として示す方法は、結果を読む人に伝わりやすく、調査報告でもよく使われます。上位2つの選択肢を合わせた割合は「トップ2ボックス」と呼ばれます。
平均だけで判断しない
5段階の回答を数字にすると、平均が出せます。平均は比べやすい反面、それだけを見ると読み違えることがあります。たとえば、全員が「どちらともいえない」を選んだ場合と、半分が「満足」、半分が「不満」を選んだ場合は、どちらも平均は3.0です。しかし、後者は評価が大きく分かれている状態で、取るべき対応がまったく違います。平均と合わせて、選択肢ごとの割合を必ず見ます。
逆の向きの設問は数字を反転させる
「待ち時間が長いと感じた」のように、そう思うほど評価が悪い設問がある場合は、集計の前に数字を反転させます。5を1に、4を2に置き換え、3はそのままにします。反転させずに平均を出すと、ほかの設問と向きが逆のまま混ざってしまいます。
属性ごとに比べる
年代別、利用回数別のように、回答者の属性で分けて満足度を比べると、全体の平均では見えなかった違いが見つかります。表計算ソフトのピボットテーブルを使えば、属性ごとの平均や割合を手早く出せます。ただし、分けたグループの人数が少ないと、たまたまの差が大きく見えることがあります。比べるときは、各グループの人数も一緒に示します。
五段階評価でよくある失敗
五段階評価のアンケートでよく見かける失敗を、直し方と合わせて整理します。
選択肢が4つや6つになっている
「とても満足」「満足」「やや不満」「不満」と並べたつもりが、真ん中を置くか迷ったまま、数が設問によって違ってしまう失敗です。作ったあとに全部の設問の選択肢を数え、段階の数がそろっているかを確かめます。
設問の数が多すぎる
五段階評価の設問は答えやすいため、つい数を増やしがちです。同じ形の設問が20も30も続くと、回答者は途中から内容を読まずに同じ位置を選ぶようになります。測りたいことに直接関わる設問に絞り、回答にかかる時間は5分から10分程度に収めます。
回答のあとの対応を決めていない
満足度の調査で「不満」と答えた人がいたとき、誰がどう対応するのかを決めていないと、せっかくの声がそのままになります。無記名の調査なら全体の改善に生かすだけで構いませんが、連絡先を集める調査なら、低い評価の回答にどう返事をするのかを先に決めておきます。
回答を集める前に確かめること
設問と選択肢ができたら、配る前に一度、回答者の立場で見直します。公開してから気づいた誤りは、集まった回答には直せません。
自分で全部の設問に答えてみる
フォームのプレビューを開き、最初から最後まで答えて送信します。選択肢の言葉が設問の文とかみ合っているか、並び順が全部の設問でそろっているか、5段階のはずが4つや6つになっていないかを確かめます。送信したテストの回答は、確かめ終わったら削除しておきます。
スマートフォンで表示を確かめる
回答者の多くがスマートフォンで答えるなら、自分のスマートフォンでも開きます。均等目盛やグリッドは、画面の幅によって表示が詰まることがあります。選択肢の言葉が途中で切れていないか、指で押し間違えやすい間隔になっていないかを見ます。
数人に答えてもらう
調査の内容を知らない人に2〜3人答えてもらい、迷った設問がなかったかを聞きます。作った本人は設問の意図を知っているので、あいまいな言葉に気づきにくいからです。「どちらともいえない」をどんな気持ちで選んだかを聞いてみると、真ん中の選択肢が意図どおりに受け取られているかも確かめられます。
依頼文に回答の扱いを書く
フォームの説明欄には、調査の目的、回答にかかる時間の目安、回答の扱いを書きます。回答が任意であること、個人が特定される形では公表しないことを書いておくと、回答者は安心して本音に近い答えを選べます。五段階評価は気持ちを聞く設問なので、安心して答えられるかどうかが結果の正確さに直結します。
回答のあとに対応が続くアンケートでの選択肢
社内の意識調査や授業の評価のように、集計して全体の傾向を見るだけなら、Googleフォームで十分です。この記事で紹介した形式はすべて無料で使えます。
手間が増えるのは、評価が低かったお客様に個別に連絡する、要望を書いてくれた人に返事をする、といった対応が回答のあとに続く場合です。届いた回答をスプレッドシートに写し、担当者や対応状況の列を手で埋め、返信はメールソフトから送る、という作業が回答の数だけ繰り返されます。
こうした受付の仕事を1つの画面で扱いたい場合の候補がHalictです。公式サイトによると、選択肢や評価など12種類の項目でフォームを作り、届いた回答に担当者やステージ(未対応・対応中など)、タグを付けて管理し、同じ画面から回答者へメールを送れます。回答者には1画面に1問ずつ表示する形も選べます。1人で使うフリープランは0円で、フォームの数も回答の数も無制限と案内されています。Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
集計だけで終わる調査なら乗り換える必要はありません。満足度の調査をきっかけにお客様一人ひとりへの対応が始まる場面で、手作業の多さが気になってきたら検討するとよい道具です。
アンケートの設計を仕事にする人が増えている
在宅ワークとフリーランスの仲介に長く関わってきた運営者として見てきた限りでは、アンケートの設計や集計は、小さな会社やお店から外部に頼まれることの多い仕事です。顧客満足度を測りたいが、設問の作り方や選択肢の言葉に自信がない、集計したものの結果をどう読めばよいか分からない、という相談は珍しくありません。
五段階評価の選択肢の言葉を正しく選べること、平均だけでなく割合や属性ごとの違いまで読み取れることは、そうした依頼に応えるための基本の力です。調査の結果を経営の判断に結びつける専門家としては中小企業診断士のような資格もあり、調査や分析を本業にする人の報酬の目安は研究者の年収・単価相場で確かめられます。
依頼する側と受ける側が直接つながり、仲介のマージンが乗らない手数料0%の取引なら、同じ予算で依頼主はより多くを頼め、受け手の手取りも厚くなります。調査の結果をマーケティングに生かす仕事に関心がある人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で仕事の種類を見ておくと、アンケートの知識の使い道が具体的に見えてきます。
よくある質問
Q. 五段階評価の選択肢はどんな言葉にすればよいですか?
測りたいものに合わせて選びます。満足度なら「満足」「やや満足」「どちらともいえない」「やや不満」「不満」、同意なら「とてもそう思う」から「全くそう思わない」までです。肯定と否定の言葉の強さを対称にし、同じ調査の中では同じ言葉をそろえて使います。
Q. 「どちらともいえない」は入れたほうがよいですか?
迷ったら入れた5段階にするのが無難です。判断できない人に無理に選ばせずに済み、答えやすくなります。賛否の傾向をはっきり知りたい場合は真ん中を外した4段階にし、判断できない人のために「分からない」を段階の外に別に用意します。
Q. 五段階評価の結果は平均で見ればよいですか?
平均だけでは読み違えることがあります。全員が真ん中を選んだ場合と、評価が半分ずつ大きく分かれた場合は、どちらも平均が3.0になります。平均と合わせて選択肢ごとの割合を見て、上位2つを合わせた満足の割合なども示すと、結果の意味が正しく伝わります。
Q. Googleフォームで五段階評価を作るにはどの形式を使いますか?
選択肢の言葉を並べるなら「ラジオボタン」、数字の目盛の両端に言葉を付けるなら「均等目盛」、同じ選択肢で複数の設問を聞くなら「選択式(グリッド)」を使います。均等目盛は1から5の目盛にして、両端にラベルを付けると五段階評価になります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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